ダイドーといい、ブラプリといい、シリアスといい、おまえらとんでもないものもちすぎ(ドタプーン
どうしてロイヤルメイドはえっちいのだろうか……
in鎮守府_執務室
Sideジャン・バール
ジャン・バール「……」ムッスー…
……些か不愉快だ。別に指揮官に対してというわけではないし、ダンケルクと今度はどんな菓子を作ろうかと談笑しているディアスに対してというわけではないし、何を考えているのか読めないシドに対してというわけではない。
原因はオレの目の前でじーっとこちらをドヤ顔で見つめているこいつだ。
リットリオ「ふむ……じつに素晴らしい!」
ジャン・バール「あのな、さっきから何をじろじろと見てやがる」
リットリオ「おっとこれは失敬、かのヴィシアの随一である精鋭艦に出会えるとは思わなかったのでね」
こいつはうざったくウィンクしてどこから取り出したのかバラを手向けてきた。
リットリオ「これから共に戦えること光栄に思うよ!」キラッ
ジャン・バール「……」イラァ
なんか腹立つ……サディアのやつには会ったことはなかったが、こんなにうざったい奴ばかりなのか!?
ウォースパイト「落ち着きなさい、彼女はこういう性格よ」
リットリオ「おおっ!これはオールドレディ、貴女も着任していたのね。ますますこの鎮守府が気に入ったわ!」
ウォースパイトにもキラキラとむかつくほどの笑顔を見せてバラを手向ける。こいつ、ほんと落ち着くがなさすぎるな…
ジャン・バール「指揮官!なんとかしろ!」
指揮官「え?」モグモグ
肝心の指揮官はダンケルクが焼いたクッキーをムシャムシャと食べていた。この野郎、話を聞いていなかったな
指揮官「まあまあ、落ち着いてクッキーでも食べなよ」
シド「うまい」モグモグ
ダンケルク「マカロンも作ってあるわよ?」
ディアス「わーいマカロンだーっ!」
ジャン・バール「あのなぁ、こんな状況で落ち着いていられry」
ベルファスト「ご主人様、紅茶はいかがですか?」
オイゲン「よかった、ちょうどほしいと思ってたの」
ウォースパイト「さすが気が利くわね」
ああくそっ!余計ややこしいことにしてるんじゃねえよメイド!
リットリオ「素晴らしいっ!私も紅茶をいただこう!」
ジャン・バール「……」
ああもう、どいつもこいつも好き勝手しやがって…あ、ダンケルクの焼いたクッキーはうまいな…
ジャン・バール「ところで、ライリーのやつがいないんだがどうした?」
ふと気づいたが指揮官やディアスやシドの姿はあるのにもう一人、ライリーの姿が見当たらない。作戦会議や執務室での談笑では必ず4人でいるはずなのだが……
指揮官「ん?ライリーならちゃんといるぞ?」
ジャン・バール「へ?ならどこに…?」
いくら見回してもあいつの姿はいない。いったいどこに隠れているんだ…?
シド「お前が腰かけている…その木箱の中」
え!?腰かけている木箱を見下ろしたオレは慌てて木箱から離れて恐る恐る木箱に耳を澄ませる。
ライリー「たしゅけて…たしゅけて…」
ジャン・バール「まじか!?てかなんでこんな所にいるんだよ!?」
オイゲン「また素材を使った建造をした罰よ」
ウォースパイト「でも反省してなさそうだからまたしでかすでしょうね…」
数分後、指揮官が可哀そうだからとライリーを木箱から出してあげたそうだ。オレがしばらくそこに腰かけていたと話をしたらライリーは満更でもなさそうにしていた。……よし、後で殴っておこうか
___
Sideソルト
指揮官「さてと、次の海域への出撃する編成を決めようか」
皆を執務室に集め、出撃するメンバーを考える。次はさらに新大陸から離れた遠洋へと出撃するわけだが…前回の戦闘では戦艦級のセイレーンが現れた。今回も戦艦級かまたはた新たな強敵が現れるのか。編成には注意せねばならないな。
リットリオ「指揮官、少しいいだろうか」
ふと考えていたらリットリオが尋ねてきた。何か考えがあるのだろうか…彼女たちの意見もしっかり聞き入れておかないとね。
リットリオ「貴方の指揮は悪くないわ。でも私が思うに……優雅さが足りないわ」キリッ
指揮官「…ゆーが?」キョトーン
ゆ、ゆーが?それはいったい何だろうか?彼女たちに必要なアイテムか武装なのだろうか。うーむ…
ディアス「ジンジャーエールに使うやつ?」
ホーネット「それはショウガ」
シド「温泉や祭りに着るやつか?」
妙高「それは浴衣です…」
ライリー「日が沈む時のことか!」
シェフィールド「それは夕方です。一度生まれ変わってやり直してください」
ライリー「俺だけ辛辣ぅ…」
オイゲン「指揮官、あまり気にしなくていいことだから」
オイゲンはそう言ってくれるのだが…知らないままにしておくわけにはいかない。その『ゆーが』とかいうヤツをリットリオは知っているのだろう。
指揮官「そ、その『ゆーが』とやらを補うにはどうすればいい?」
リットリオ「ふむ……そのためにはまず知っておくことが大事だ。今回の出撃で私とベルファストとウォースパイトを出撃させてくれればわかる」
ジャン・バール「あ!ずるいぞ!さり気なく出撃アピールしてやがる!」
オイゲン「指揮官の単純さを利用するのはずるいわよ!」
リットリオ「アピールじゃないアドバイスさ。指揮官、貴方を完璧な指揮官となってもらうためだよ」
指揮官「???」
オイゲン「ほら!あんたが訳わかんないこと言ったせいで指揮官が混乱してるじゃないの!」
ゆーが……ゆーがとはいったい…うごごごご
指揮官「……よし、出撃する第一艦隊はオイゲンを旗艦に、ベルファスト、高雄、リットリオ、ウォースパイト、ホーネット。第二艦隊はボルチモアを旗艦に、シェフィールド、レーベ、ジャン・バール、加賀、シャルンホルスト。哨戒任務を行う第三艦隊はシュペーを旗艦に、妙高、ジャベリン、ダンケルク、ユニコーン、瑞鶴だ」
ホーネット「あちゃー……リットリオにうまく丸め込まれちゃったね」
オイゲン「仕方ないわよ、指揮官も考えてのことだろうし……ベルファスト、よろしく頼むわね?」
ベルファスト「ええ、お任せください」
ジャン・バール「けっ…おいリットリオ、ヘマをするんじゃないぞ?」
リットリオ「ふっ、私がヘマをするわけないだろう?」キラッ
ジャン・バール「(#^ω^)」イラァ…
加賀「気にしすぎだ。リットリオ、そう言うにはそれなりの実力があるのだろう?」
リットリオ「もちろんさ!……加賀、後で演習で是非とも手合わせしてみないかい?」キラッ
加賀「ふふふ…面白い」ガルルル…
ライリー「…みんな戦闘狂すぎてこわい」ヒエッ
みんな元気いっぱいでやる気満々だなー…俺たちも後れを取るわけにはいかん。
指揮官「あ、そうだ。みんなに聞いてほしいことがあるんだ」
オイゲン(指揮官が真剣な表情になった…!?)
高雄(これは…次の海域になにか危ういことでもあったのだろうか…)
ホーネット(指揮官が深刻そうにしてる…なにかよっぽどのことがあったの?)
みんな真剣に聞いてくれそうだ…ふう、これなら安心して尋ねることができる。
指揮官「……………潜水艦ってなに?」
KAN-SEN達「」ズコーッ
あれ?なんかみんな新喜劇みたいにずっこけだしたぞ?
ジャン・バール「お前…それでも指揮官かっ!?」スパーン
指揮官「ごめすっ!?」
ライリー「怒られてやんのー」m9(^Д^)
ディアス「で、潜水艦ってなに?美味しいの?」
シド「ライリー知ってるか?」
ライリー「しらね」
高雄「お前たちもか!?」
オイゲン「そうよね…潜水艦を初めて建造したのだから知らないわよね」ヤレヤレ
U-81「いよいよ私の出番だね!」(`・∀・´)エッヘン!!
ぴょんっとU-81が元気よく飛び出してきた。うんうん、元気がいっぱいあることはいいことだ。
U-81「私たち潜水艦は海の中からひっそりと狙いを定めて魚雷をドッカーンってぶっ放すんだぞ!」
オイゲン「要は海中から潜水支援攻撃をしてくれるの。でも酸素ゲージというものがあって一定時間潜水した後海上へ浮上、潜水可能になるまで副砲で打ちつつ撤退するわ」
U-81「ちょーっと難しいけど戦力にはなるのだぞ!」
指揮官「それは頼もしいな」
ライリー「じゃあU-81、ヤーちゃんも出撃させようぜ!」
U-81「ふっふーん、任せるのだ!」(`・∀・´)エッヘン!!
ボルチモア「だ、大丈夫かな…?」
ベルファスト「もしもの場合、私たちで援護しておきましょう…」
__
in新大陸遠洋
Sideウォースパイト
リットリオ「オールドレディ、貴女と共に戦えることを光栄に思うよ」キラキラ
ウォースパイト「はいはい、そういうのは後でいいから」
出撃してからも彼女はこの調子だ。相変わらず賑やかね……まあ私も共に戦えることは嬉しいけどね。
リットリオ「それにしてもこの新大陸の海とやらは素晴らしいな!青く美しく、そして静かで麗しい…サディアの海に劣ることのない優雅さだ」
オイゲン「優雅はいいからさっさと索敵しなさいよ」ムッスー…
リットリオ「案ずることはない、私が加わっていることで更に常勝は確定している。大船に乗った気でいてくれたまえ」キラッ
高雄「ほ、本当に大丈夫なのか…?」
ベルファスト「今のところは、ですね」
ウォースパイト「はあ……」
そして相変わらずの余裕の見せすぎである。これが彼女のいいところでも悪いところでもあるのだけど。私も海域を見回し索敵をしつつ、偵察機を飛ばして索敵しているホーネットへ視線を向ける。
ウォースパイト「どうかしら?敵艦はいた?」
ホーネット「うーん…今のところはね。でもここから先は何が起こるか油断はできないからしっかり見廻すよ」
そうね、油断はできない。前の遠洋では戦艦との戦闘があった。私が思うに戦艦が出てくるのは早すぎる気がする……あちら側もうすうす新大陸にKAN-SENがやってきて鎮守府ができていることに気が付いているのかもしれない。そうなると鎮守府の防衛も強化する必要があるわ。
ベルファスト「オイゲン様、少しお聞きしたいことがあります」
オイゲン「あら?珍しいわね、あんたが聞きたいことがあるだなんて」
ふとベルファストが何か疑問に思ったのかオイゲンに尋ねた。疑問に思うこと…彼女は建造されたばかりだし、指揮官が何で鎧を着てるのか不思議に思っているかも。
ベルファスト「…なぜセイレーンはこの新大陸の海に現れたのでしょうか?」
もっともな疑問が出たわね…これには私もベルファストの疑問に同意する。
ベルファスト「ご主人様のいる新大陸、ご主人様の話を聞くかぎりセイレーンがこの海域に現れる理由が思いつきません」
ホーネット「あそこは自然がいっぱいだし、セイレーンよりも強そうなモンスターもいるし、人工物もないし…」
高雄「拙者の見るかぎりではセイレーンが襲いたがりそうな場所もなさそうだし…」
本土への襲撃もしたセイレーン…考えれば新大陸は奴らが襲撃する必要もない環境でもある。それなのになぜこの海域に出現したのか…
オイゲン「…それは私も指揮官もわからないわ」
ベルファスト「わからない、ですか?」
オイゲン「指揮官は新大陸はまだわからないことがたくさんあるって言っていたわ。それに私たちが見たものはほんの一部でしかないわ」
古代樹の森、大蟻塚の荒地、私たちが目の当たりにした自然はこの新大陸のほんの一部。指揮官はこの先にはまだ足を踏み入れていない場所があると言っていたことオイゲンは語る。
オイゲン「指揮官は調査団が探している古龍渡りの謎を解明、新大陸の奥へと進めばその理由もわかるかもしれない、ってさ…ま、それが本当に解明につながるかわからないけど」
ベルファスト「なるほど……納得いたしました。私達でご主人様のお力になれるよう精進しなければなりませんね」
オイゲン「まああの指揮官のことだからねー…」遠い目
そうね…指揮官達といい、アステラの人達といい、3日で鎮守府を建造させたり江風の刀を魔改造させたりといった技術もあったり、いろいろとおかしい。
ホーネット「みんな!おしゃべりはそのあたりでいい?敵艦隊を見つけたよ!」
どうやらホーネットが敵艦を見つけたようだ。私たちは切り替えて戦闘態勢に移る。
高雄「敵艦は?」
ホーネット「駆逐2隻、軽巡3隻、重巡1隻!こっちから先手をかけるよ!」
オイゲン「頼んだわ。さあ行くわよ!」
ホーネットが艦載機を数機発艦させたと同時にオイゲン、ベルファスト、高雄が海上を駆けていった。
ホーネット「さあちゃちゃっとやっちゃって!」
ホーネットが飛ばした艦載機たちは敵艦隊に接近して爆撃をしていく。先手を取られた敵艦隊に爆弾が直撃し敵軽巡を1隻撃沈させる。
ホーネット「よし、やった!」
私も後れを取るわけにはいかないわね。私も動くとしますか!
ウォースパイト「この距離なら…問題ないわね」
距離はだいぶ離れてはいるが愚問だ。主砲を動かし照準を定める。まず狙うは…敵重巡ね。
ウォースパイト「Belli dura despicio‼」
狙いを定めて放たれた主砲の砲弾は勢いよく飛んでいき、はるか離れていた敵重巡に直撃し撃沈させる。
ウォースパイト「ふぅ、こんなものかしら」
リットリオ「さすが、絶対命中のオールドレディだ。見事で優雅な一撃ね」
ウォースパイト「だから戦いに優雅はいらないわよ」
リットリオ「さて私も行くとしよう!指揮官に優雅なる勝利を‼」
リットリオは優雅に速度を上げてオイゲン達の後へと駆けていった。まったくもう、本当に相変わらず賑やかなんだから…私はゆっくりと彼女達の後へ続いていくとしましょうか。
Side高雄
オイゲンが先頭に敵艦隊へと接近していく。先ほどこちらを狙っていた敵重巡が後方からの主砲、おそらくウォースパイト殿の砲撃で撃沈。敵の先頭が沈められたにかかわらず残りの敵軽巡と駆逐艦は止むことなく砲弾を打ち続けていく。
オイゲン「手緩い!」
先頭を走るオイゲンが弾幕を躱し、艤装で砲撃を防いで一気に敵軽巡へと接近した。
オイゲン「Feuer‼」
主砲を何度も放ち敵軽巡を沈めていく。オイゲンが1隻の敵艦に集中攻撃している間に残りの敵艦が彼女に主砲を向けて狙い打とうとしていた。しかしオイゲンは慌てることなくゆっくりと敵艦達のほうへ視線を向ける。
オイゲン「ベルファスト、頼むわね」
ベルファスト「ええ、お任せください。敵艦の皆様、次は少々痛くなりますよ?」
ベルファストがオイゲンの前に立ち、艤装から白い煙幕を噴出させた。舞い上がる白い煙は一気に広がり拙者たちの姿を隠す。
敵艦は白い煙に向けて集中砲火をしていくが弾幕は当たることなく空を切る。もう拙者たちはそこにいないのだ。
高雄「もらったっ‼」
白い煙から勢いよく飛び出して敵駆逐艦へと迫る。反応が遅れた敵艦はいそぎ拙者に向けて砲弾を放つがもう遅い。そんな付け焼刃な攻撃なぞ恐れるに足らず!
高雄「ふんっ!」
拙者は刀を引き抜いてこちらに向かってくる砲弾を叩き切った。両断された砲弾は両側を通り過ぎ、それと同時に主砲を放った。放たれた砲弾はと直撃し敵駆逐艦は爆炎を上げて撃沈した。
高雄「よし、次っ!」
あとは残りの2隻。だが相手もやられっぱなしが癪なようで、お返しと言わんばかりに一斉に魚雷を放ってきた。計6発の魚雷が私たちに向かって迫る。
オイゲン「だから手緩いと言っているの!」
オイゲンの言う通り、これで怯む拙者たちではない。押されたら押し返すまでだ。拙者とオイゲンで相殺するように魚雷を放った。
放った魚雷と迫る魚雷。互いがぶつかり大きな水柱を上げて爆発していく。その水柱と水しぶきを掻い潜るようにベルファストが駆けて行った。
敵軽巡は応戦するかのように砲弾を放ち続けていくがベルファストは軽々と躱して砲撃をしていく。被弾して炎をが舞い上がりだした敵艦に向けてとどめの魚雷を放ち撃沈させた。
ベルファスト「台所の汚れよりも手応えがありませんね」
ベルファストは軽く息をつく。なんと見事な動きなことか。これがリットリオ殿の言う『ゆうが』なるものだろうか。後々演習でお手合わせを願いたいものだ。
オイゲン「ほら、見とれてないでまだ終わってないわよ」
そうだ、まだあと一隻残っている。気を抜いている場合ではない。
リットリオ「アリーヴェデルチ‼」
後方からリットリオ殿が主砲を放った。勢いよく飛んだ青い砲弾は貫くが如く、敵駆逐艦を爆沈させていった。
リットリオ「ふふ、見事なものだろう?」ドヤァ
どや顔でバラを手向けながら笑うリットリオ殿。流石はサディアの戦艦、見事な腕前だ。是非とも後々の演習でお手合わせをry
オイゲン「あんたなんでもかんでもお手合わせ願おうとしちゃだめよ」
高雄「なっ!?せ、拙者はそのようなことはry」
オイゲン「耳をパタパタさせてバレバレよ」
リットリオ「ふふふ、貴女の申し出。喜んでお見受けするわ?楽しみにしてるわよ?」キラッ
ウォースパイト「まったく貴女は…」ヤレヤレ
くぅ、筒抜けであったか…面目ない。
オイゲン「さてと…指揮官、とりあえず敵艦隊の撃沈に成功したわよ。続けて索敵をしていく?」
指揮官『丁度よかった…ザザッ…すまないがいったん帰艦してくれ』
オイゲン「帰艦?もう?」
ホーネット「何かあったの?」
オイゲン達が疑問に感じたように帰艦をするにはいささか早い。この海域でまだ主力であろう敵艦隊を見つけていない。
指揮官『ちょっとトラブルが起きた……ザザッ……俺達で対応しないくちゃいけなくてな』
アステラの方でなにかトラブルが起きたようだ。指揮官の慌てようからして一大事なのだろう。
オイゲン「…わかったわ。すぐに帰艦するわね」
指揮官『すまないな、せっかく出撃してもらってるのに』
オイゲン「構わないわよ。さっさと問題を片付けましょ」
____
inアステラ鎮守府_母港
Sideオイゲン
母港では第二艦隊、第三艦隊も戻ってきていた。急に帰艦命令を出されたからかジャン・バールは不機嫌そうにしていた。
ジャン・バール「まったく…何をしでかしたんだ?」イライラ
U-81「むー!せっかく出撃したのに活躍したかったんだぞ!」プンスカ
ボルチモア「まあまあ、次で大暴れすればいいじゃないか」
加賀「む、第一艦隊も戻ってきたか」
オイゲン「今戻ってきたところよ。何かわかった?」
シェフィールド「いえ、未だにご主人様達もこちらにきていませんから事態がどうなったかまだ把握はできていません」
ジャベリン「指揮官、何かあったのかな…」
シュペー「私たちで何か手助けできないかな?」ソワソワ
辺りを見たところ鎮守府もアステラの方も騒がしい様子は見られない。問題が起きたとすれば…もしかして外のことで?
そう疑問を抱えている間に指揮官たちがこちらにやってきた。指揮官達は慌てて駆けている。様子からして一大事かもしれない。
指揮官「み、みんな急に呼び戻してすまない」
シャルンホルスト「トラブルが起きたというがなにかあったのか?」
ジャン・バール「場合によったら容赦しないからな…」
ダンケルク「こら、そう脅さないの」
指揮官「さきほど大蟻塚の荒地と古代樹の森で救難信号が発信された」
指揮官が言うには赤い信号弾が打ち上げられたのを観測チームが目撃。赤い信号弾は救難信号、つまりは放った調査団になにかよくないことが起きたのだ。
シド「そして大蟻塚の荒地の方でハンターが護衛をしていた学者が調査中、はぐれてしまったとの報告を受けた」
ディアス「いま4期団も5期団もゾラ・マグラダオスの痕跡集めでいなくて、丁度残っていた俺たちに救助の要請をしてきたんだ」
ライリー「てなわけで手分けして救助に向かわなきゃなんねえ。鎮守府を開けておくわけにはいかなくてよ。だから呼び戻したんだ」
なるほど、そのようなことが起きていたのね。いささか不満を抱えていたジャン・バールは納得してくれたようだ。
ジャン・バール「それならしかたないな……ほら、ぼさっとしてないでで行ってこいよ」
加賀「鎮守府の守りは任せておけ」
指揮官「ありがとう、すぐに戻ってくるからさ!」
ホーネット「あ、あのー、指揮官?ちょっといい?」
今すぐに向かおうとした指揮官にホーネットが呼び止めた。
ホーネット「わ、私たちも手伝えないかな?」
指揮官「ホーネット達が?」
ホーネット「も、もちろん!ほら私空母だからさ、艦載機を飛ばして探すことができるよ!」
指揮官「だが……」
指揮官が躊躇うのはわかる。危険なモンスターがうようよいるのだ。私たちを危険な目に遭わせるわけにはいかない。
ホーネット「も、もちろん危険は承知してるよ!危なくなったらすぐに退却するからさ!…そ、それに指揮官達やアステラの皆の手助けをしたいの……」
彼女の言うことも、彼女の気持ちも十分わかる……
オイゲン「指揮官、空母の艦載機のよる索敵はかなり役立つわよ?」
ディアス「……ねえソルト、導蟲はモンスターに遭遇するとすぐに引っ込んじゃうし、安全が取れるまでしばらく出てくれないからさ、艦載機は十分役立つんじゃないかな?」
指揮官「うむ……」
ディアスの一言に指揮官はうなずき、4人で相談しはじめた。
指揮官「よし……救助に人手は多いと助かるからな。だけどモンスターが出てきたらそく退避すること!」
ディアス「ホーネット、手伝ってね!」
ホーネット「‼指揮官、ディアスさん、ありがとう!」
指揮官「オイゲン、帰艦早々悪いが手伝ってくれ」
オイゲン「ふふふ、問題ないわよ」
ライリー「よーし俺たちに同行したい奴は挙手!」
高雄「では拙者が!」
ジャベリン「お、お供します!」
シュペー「がんばる!」フンス
ジャン・バール「おい、火力はいるだろ?」
シャルンホルスト「なら私だろ?」
瑞鶴「わ、私も行きたいなー……」
レーベ「俺もつれてけ!」
ライリー「ちょ、いすぎーっ!?」
シド「……じゃんけん」
結果、指揮官とライリー、私と高雄で古代樹の森へ。ディアスとシド、ホーネットと瑞鶴で大蟻塚の荒地に向かうことになった。
オイゲン「さあ指揮官、私も艤装を変えたわ。すぐに行きましょう」
指揮官「なあオイゲン…聞きたいことがあるんだが」
こんな時に聞きたいこと?指揮官がここまで悩ませることがあるだなんて珍しいわね……
指揮官「……『ゆーが』って美味しいのかな?」
オイゲン「」ズコーッ
や、やっぱり指揮官には優雅は向いていないわね……
やったね!モンスターハンターライダーの新しいゲーム、アプリがあるなんて!ひゃっほう‼
オトモンと冒険できる日が待ち遠しいですね