アズールレーンクロスワールド   作:サバ缶みそ味

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 な、長らくお待たせいたしました…パソコンの修理に、テレワークとか仕事でなかなかつけない日々…

 
 新たなヴィシア艦も登場しましたが……どの子もたゆんとしすぎです(デヘヘ


23.熔山龍捕獲作戦/新大陸海域海戦 後

Sideオイゲン

 

オイゲン「邪魔っ!」

 

 次から次へと進攻を妨げてくるセイレーンの敵艦を撃破しつつ敵の指揮艦を討つべく強行突破をし続けている。未だ指揮艦は見えないが敵艦の数の多さからみると恐らく間もなくなのだろう。

 

オイゲン「みんな、燃料と弾薬は大丈夫?」

 

 私に後続しているベルファスト達に確認を取る。彼女達も私に続けて接近する敵艦や妨害をする敵艦を撃破しつつ突き進んでいる。ここまで来て弾を使い切ってしまっては意味がない。

 

ベルファスト「ご心配なく、問題はありません」

クリーブランド「まだまだ戦えるよ!」

シュペー「私も大丈夫」

シェフィールド「ゴミの駆除の余力はあります」

 

 問題は無さそうでよかった。でもここは敵陣のど真ん中、油断は禁物。

 

 

オイゲン「まだ敵の指揮艦が見えない。気を付けて」

 

 

どこから現れるか、どこに潜んでいるか、未だに数多くいる敵艦隊に注視して探す。

 

このままだと埒があかない。燃料、弾薬が底をつく前にはやく見つけなくては…敵艦を撃破しつつ進攻しながらも、焦りと冷静が板挾みする。私は必死に抑えながらも眼を凝らしていく。

 

オイゲン「っまたか…!邪魔っ!」

行く手を遮る敵艦の砲撃を切り抜けたその先に、黒い船の形をしたセイレーンとは異なる…姿形が私達と同じ人の姿で魚の形を模した艤装を身に付けたセイレーンが見えた。

 

オイゲン「見つけた…!」

クリーブランド「あれは『チェイサー』…!」

 

指揮官『な、なんだそれは⁉︎普通のセイレーンとは違うのか⁉︎』

 

オイゲン「私達と同じKAN-SENの姿をしてる奴らは船型よりも手強いわ!」

クリーブランド「ちょっと苦戦を強いられるかもしれないけど、勝ってみせるさ!」

 

指揮官『む、無理はするなよ…!』

 

なかなか難しい注文ね、私は軽く苦笑いしすぐに戦闘モードに切り替える。

 

チェイサー「……」

 

敵なるセイレーン、チェイサーは言葉を発することなく不敵に笑う。情報によると奴らは感情がないとされるが…些か不気味だ。

 

チェイサーは魚形の艤装に備わっている主砲を私達に向けて構えた。

 

オイゲン「っ!?くるわよ!」

 

気づいた私の掛け声と同時に奴は主砲を放った。その砲弾が止むことなく、まるで機関銃による斉射の如く放たれていく。

 

クリーブランドとベルファストは咄嗟に反応して激しく放たれる弾幕を躱す。シュペーは腕の艤装で防ぎつつ動き、私はシェフィールドの前に立って艤装で防いだ。

 

オイゲン「っ!相変わらず無駄に撃つわね!」

 

クリーブランド「このっ!」

 

クリーブランドが反撃で撃ち返す。チェイサーは連射を止めて砲撃を回避。その直後に私達を嘲笑うかのように魚雷を放つ。

 

クリーブランド「っと、こんなもの当たるもんか!」

シュペー「オイゲン、大丈夫!?」

 

魚雷を回避し艤装の状態を確認。ここまでの戦闘に続きチェイサーの砲撃、見たところでは小破ぐらいかしら?

 

オイゲン「ええ、問題ないわ」

 

まだまだやれる。そう言い聞かせながら主砲を構えて狙いを定める。

 

シェフィールド「っ!上空からきますっ!」

 

いち早く気づいたシェフィールドに続けて上空を見上げる。上空には幾つかの敵艦載機が飛来していた。艦載機は私達に向けて無数の弾幕を投下。

 

くそっ、こんな時に…!私は舌打ちをして回避に専念する。クリーブランドやベルファストが対空砲で艦載機を撃ち墜としていくがその間にもチェイサーはゆっくりと後退しながら砲撃を連射する。

 

オイゲン「このっ…逃すものかっ!」

 

私は砲撃を防ぎつつ奴を追う。

 

______

 

sideジャベリン

 

レーベ「うわぁっ!?」hit!

 

ジャベリン「レーベちゃんっ!?」

 

レーベちゃんが敵の砲撃に直撃。服は破れと焦げ跡があちこちにでき、艤装から黒い煙が発していました。

 

ニーミ「レーベ、大丈夫ですか!?」

 

レーベ「いててて…こ、こんな損傷どうってことないさ」

 

そう言ってはいるけど…片方の足が海水に浸かりかけている。こまま戦い続けたらレーベちゃんの身が持ちません!

 

ニーミ「ダメです!今すぐ戻って明石さんに直してもらわなきゃ!」

 

レーベ「そんなことしてる間に敵のがどんどん攻め込んでくる!休んでいられるかっての!」

 

 レーベちゃんは否が応でも戦闘を続けようとしている。でもレーベちゃんが傷つけば指揮官は悲しむ…ここは無理矢理にでも連れて帰るべきよね…!

 

ミンスク「まずい!敵の砲撃がこっちにくるぞ!」

 

 ミンスクちゃんの慌てた声に私達は気づく。セイレーンの重巡が主砲の照準をこちらに向けていた。いけない反応が遅れた…‼急いで離れようとするもそれよりも早く敵の砲撃が放たれる。

 

ウォースパイト「させるものですかっ!」

 

 その時、ウォースパイトさんが私達の前に立って艤装で砲撃を防いだ。砲弾は直撃すると爆発を起こし黒煙が舞う。

 

ジャベリン「ウォースパイトさんっ!?」

 

 黒煙が消えるとウォースパイトさんには傷がなく無事のようでした。ほっとするのも束の間、艤装は少々損傷の跡が見られ、煙が上がっていた。

 

ウォースパイト「ふう……反撃よ‼」

 

 ウォースパイトさんの声と同時に敵重巡が突如爆発。どうやら海中からの攻撃が…あ、もしかして‼

 

U-556「ふふーん!どうだ思い知ったか‼」

U-81「こら‼まだ浮上したらダメじゃないの‼どんどん敵艦を沈めてやるんだから!」

 

 U-556ちゃんとU-81ちゃんの魚雷による急襲でした。二人はどや顔をウォースパイトさんに向けるがウォースパイトさんはやれやれと肩を竦める。

 

ウォースパイト「続けて急襲をしてちょうだい。でも無理は禁物よ」

 

 

U-566「がってん!海からの攻撃なら…わわわっ!?こっちに撃ってきた!?」

U-81「あわわわ!?む、無理しないようにするからねっ!」

 

 敵艦が彼女達に向けて砲撃を始めた。二人はあたふたと潜航を再開する。

 

ウォースパイト「貴女達、大丈夫?」

 

ニーミ「わ、私達は大丈夫ですがウォースパイトさんは…?」

 

ウォースパイト「この程度の傷、心配ないわ…でも少し戦況はまずい方向になりつつあるわね…」

 

 ウォースパイトさんはいまだに数が減らないように見える敵艦隊に視線を向けて睨みつけた。

 

ウォースパイト「最前線で戦っている艦隊、進攻と防衛の両方を担っている艦隊、ここをすり抜けて進攻してきた敵艦を迎撃している艦隊と3つに分かれているわ」

 

 3つに分けて戦闘を行い、更には前線で戦っている艦隊と後衛にいる艦隊と交代して戦っている。

 

ウォースパイト「敵艦隊が減らないかぎりこちらの戦力が疲弊するばかり。最前線にいる彼女達が敵の指揮艦を叩けばなんとかなるが…」

 

ジャベリン「な、なんとかなりますよ!私達が頑張らないと!」

ミンスク「そうだぞ!弱気になったらダメだぞ!」

 

レーベ「レーベ様もまだまだ戦えるんだ!」

ニーミ「レーベは無茶しちゃダメです!」

 

ウォースパイト「……そうよね。まだ勝負は決まっていないもの」

 

 ウォースパイトさんは軽く笑って頷いた。その通りです!まだ勝負は決まってません!私達はまだまだやれるんだから!

 

デンバー「おーい!」

イラストリアス「ふぅ…ふぅ…で、デンバーさん、速すぎですわ!?」

 

 ふとそこへ明石さんの修理が終わったのかデンバーさんが駆けつけてきた。その後方からはイラストリアスさんも来ている………デンバーさん、心なしかやけに速くないですか?

 

デンバー「ごめんごめん!シドさんからもらった…【強走薬】を飲んだらなんだが漲ってきてさ!」

ニーミ「それ大丈夫なやつなんですか!?」

 

ウォースパイト「それよりどうかしたの?」

イラストリアス「ふぅ…ふぅ…え、えーと指揮官様からご報告で増援が向かってきているとのことですわ」

 

 増援?大本営からの増援でしょうか…でも新大陸からかなり離れていますし来るには時間もかかります。

 

ウォースパイト「KAN-SENは私達だけだし……あっ(察し」

 

 ウォースパイトさんはため息を漏らして頭を抱えた。どうやら何かを察したようです。私も色々考えたのですが、あるとしたら……ライリーさんのどや顔が思い浮かびました。

 

デンバー「増援が沢山きてるよ!」

 

 デンバーさんは嬉しそうに後方を指さす。後方から敵艦を撃破しながら幾人ものKAN-SENが見えました。

 

リノ「私が来たっ!……えへへ、これ一度言ってみたかったのよね!」

ブレマートン「お・ま・た・せ!応援にきたわよ!」

マーブルヘッド「ちゃちゃーっと片付けちゃいましょ〜」

 

グロスター「数は問題ありません。二度と現れないよう徹底的に片付けましょうか」

ダイドー「ご主人様の為に…!お役に立ってみせます!」

ヴィクトリアス「ふふふ、みんな張り切っちゃって。援護は任せてちょうだい?」

 

ジャベリン「」

 

 な、なんということでしょうか……予想以上の状況に思わず口があんぐりと。同じくウォースパイトさんは大きくため息を漏らして首を横に振っている。

 

 あぁライリーさん、かなり奮発しちゃったようですね…私達は苦笑いをして戦闘を再開する。私達と同じようにニーミちゃん達の士気も上がってきたようです。

 

ニーミ「よし…!私達も続いていきましょう!」

レーベ「いてて…無理しないようにやってやるぜ!」

ミンスク「勝利は我らにあり!我に続け―っ!」

 

ブレマートン「ふふーん、盛り上がってきたわね!一気に巻き返してやりましょ!」

 

イラストリアス「これなら…私も遠慮なく参ります!」

ヴィクトリアス「ね、姉さん!たゆんとしすぎだってば!」

イラストリアス「えぇ……」

 

____

 

Side加賀

 

加賀「ちっ、次から次へとしつこいほどにやってくるな…!」

 

 私達はこちらに向かって…いや、恐らくだが新大陸にある鎮守府に向かって侵攻をしてくるセイレーンの艦隊との戦闘を続けている。

 

ホーネット「また敵艦載機がくるよ!」

加賀「攻め手を緩めるな!」

 

 また続けてやってくる多くの敵艦載機に応戦するため艦載機を飛ばす。狙いは私達空母と前衛で戦っている瑞鶴達だ。

 私達が飛ばした艦載機達は機銃を放って敵艦載機を撃墜させていくが、思っていた通り撃墜されなかった敵艦載機は前衛にいる瑞鶴達に向けて爆撃や弾幕を投下していく。

 

瑞鶴「っ!また来たわ‼」

 

ハムマン「うひゃああっ!?爆撃は嫌なのだーっ!」

ヴァンパイア「このっ…!しつこいくらいにやってくるわね!」

 

長良「慌てないで!みんな、対空砲で対応して!」

ライプツィヒ「さ、さかなきゅん、頑張って!」

 

瑞鶴「仲間たちをやらせはしないんだからっ!」

 

 瑞鶴が刀を振るい、駆逐や軽巡の子達は対空砲で敵艦載機を撃墜させていく。

 

ポートランド「インディちゃん…!お姉ちゃん頑張るから応援しててね!」

ケント「装甲は薄いけど…負けられないよ!」

妙高「応戦だ!攻め続けろ!」

 

 その間に砲撃をしてくる敵艦隊に向けて重巡や軽巡の子達が応戦する。今の戦況は幾度もこの繰り返しだ。問題はこれがあと何回繰り返すことができるかだ。あちらはしつこいくらいに沸いてくる。

 

龍鳳「ユニコーンちゃん、大丈夫ですか?」

ユニコーン「ふぅ…ふぅ…だ、大丈夫。まだ皆の為に戦えるよ?」

 

 飛ばす艦載機の数も燃料も弾薬も限られてくる。艦載機を飛ばせなくては空母の意味もない。敵艦載機に対抗している瑞鶴も息が上がっている……他の子達も焦りが見られてきた。

 

 姉様なら…天城さんならどうする…?いいや、ここで弱みを見せたらだめだ。兎に角、指揮艦を信じなくては。その為にも…私がry

 

 

メルクーリヤ「どいたどいたぁぁぁぁっ‼メルクーリヤ様のお通りよーっ‼」

 

 突然、後方からメルクーリヤが勢いよく駆けて飛び出してきた。彼女から思いもしない速度で颯爽と駆け、大はしゃぎで敵艦に向けて砲撃をしていく…数刻前の損傷と疲れが嘘のようだ。

 

ホーネット「メルクーリヤ…!?もう大丈夫なの?と、というかめちゃくちゃピンピンしてるね…!?」

 

メルクーリヤ「可愛いアイルーちゃん達のマッサージのおかげで腰が良くなったわ!あとそれから増援を連れてきたからありがたく思いなさい?」ドヤァ

 

 ちょっとうざそうなドヤ顔はともかく…増援だと?

 

 すると私達の真上を幾つもの艦載機達が音を響かせながら飛んで行くのが見えた。艦載機達は敵の艦載機を撃墜させつつ敵艦隊へと接近し爆撃を行う。

 

 増援とはいったいどこから…?疑問に思っていた私の脳裏にドヤ顔をするライリーの姿が思い浮かんだ。もしやっ‼と思った私は後ろを振り向いて確認する。

 

 

イントレピッド「Yes‼なかなか手応えのある連中ね!遠慮なくやれそうだわ!」

ロングアイランド「はわわわ…かなりの数。ゆ、幽霊さん頑張れるかなぁ…」

 

 

飛龍「加賀先輩っ!応援に駆けつけてきましたよっ!」

翔鶴「せんぱ~い、ご苦労様ですー…瑞鶴も頑張ってるみたいだし、お姉ちゃんに任せて!」

綾波「…全力で抗戦してみせるのです」

 

グラーフ・ツェッペリン「…報復だ。徹底的に殲滅せよ」

ドイッチュラント「ちょっと!?これじゃあ私の活躍する場が無くなっちゃうじゃないの!?」

Z2(ティーレ)「だから言ったじゃないですか。シャルンホルストさんについていった方がいいのではと」

 

加賀「…」

 

 増援はライリーによるものだろうと思っていたが思っていた以上のことに一瞬驚く。それほど彼も必死だったのだろう。

 

加賀「ふっ……出遅れるなよ?全空母、艦載機を発艦せよ‼」

 

 私の合図とともに無数の艦載機が発艦されていく。此の戦況、覆して見せる…!

 

 

ドイッチュラント「だから私の見せ場っ‼……ああもう!ティーレ、私に続きなさい!このドイッチュラント様をコケにしたこと後悔させてやるんだから!」

 

ティーレ「ですからまだ誰もコケにしてませんよ…?」

 

____

 

Sideジャン・バール

 

 

 くそ、まだまだ来るか。手応えはあると実感するが次を倒せばまた次の敵艦が…いくら撃ってもこれじゃきりがない。

 

ジャン・バール「ダンケルク、まだまだやれるか?」

 

ダンケルク「勿論よ。ここで諦めてたまるものですか」

 

リットリオ「ふふふ、その意気だ。皆の為にもここは奮闘せねばね」

ジャン・バール「だからお前が仕切るなって」

 

 リットリオも随分と余裕ぶっているが……このままじゃ埒が明かねえぞ。向こうで戦っている高雄とボルチモアも少し疲れと焦りの色を見せている。

 

高雄「く…まだ来るか…!」

ボルチモア「流石に残弾も気になってきたな…」

 

 こいつは流石にまずい。なにか打つ手はあるか…?この状況を切り抜ける算段はないか思考を張り巡らせる。

 

リットリオ「ふむ…ならばここで私が先陣を切ろうか?」

 

ジャン・バール「だからオレより先にやろうとするなっての!それならオレが一気に敵陣に攻め込んで大暴れしてやる!」

 

ダンケルク「そんな無茶をしちゃダメよ。兎に角皆で力を合わせて切り抜けるしかないわ!」

 

 

 ダンケルクの言う通りか……ならばここは力のある限り、体力の持つ限り大暴れしてやろう。

 

 

高雄「っ!?気を付けろ‼戦艦の主砲がそっちに向けて放たれたぞ!」

 

 

 高雄の掛け声にオレは気づく。セイレーンの戦艦の一隻からの砲弾がこっちに向かって飛んできている。まずいな…反応が少し遅れた。確実に直撃するなこれ…くそっ、こうなったらダメージ覚悟で突っ込んでやるか?

 

 損傷覚悟で待ち受けていたその時、誰かがオレの前に立って艤装で砲撃を防いだ。爆発で煙と水飛沫が舞う。い、一体どこのバカ野郎が突っ込んできやがったんだ!?

 

シャルンホルスト「なんとか間に合ったな…」

 

ジャン・バール「しゃ、シャルンホルスト!?」

 

 損傷をし一度母港へと帰艦されたシャルンホルストが戻ってきた。戦艦の主砲を受けながらもダメージが見られない彼女にオレは目を丸くする。

 

ジャン・バール「だ、大丈夫なのか!?」

シャルンホルスト「心配ない。修復の為に新たに付けられた素材のおかげかもな」

 

 よく見るとこいつの艤装の一部が白く頑丈そうな変わった装甲のようなものがつけられている。

 

ダンケルク「こ、これ何なの?」

シャルンホルスト「親方曰く『鎧竜の重殻』と『エルトライト鉱石』を用いて造った装甲?らしい」

 

 更にはシャルンホルストは「心なしか火耐性と防御力が上がった気がするぞ!」と自慢げに語る。素材でより強化されたのか?なんというか……う、羨ましい!

 

シャルンホルスト「それだけじゃない。援軍もつれてきた」

 

 シャルンホルストは後ろを振り向いて指をさした。彼女の指す先に幾人かのKAN-SEN達の姿が見えた。

 

 

K・ジョージ5世「ここが新たなる海域での戦場か…面白い!我らが威名をここにも轟かせよう!」

ネルソン「ふん、この程度の敵、話にならないわ」

 

コロラド「ビッグセブンの力、見せてやろう!」

ミネアポリス「なかなかの数がそろってるじゃないか。いい狩りになりそうだ!」

 

ル・マラン「はぁ…帰りryげふんげふん!…ヴィシアを守る邪しき剣、参ります!」

 

 

 こいつは驚いた…いつの間に増援のKAN-SENを建造していたのか。指揮官の指示か、あるいはライリーの仕業か…まあいい。

 

リットリオ「ふっ…まだまだやれそうね?」

ジャン・バール「あったりまえだ。暴れたりないんだからな!」

シャルンホルスト「休ませてもらった分、ここで挽回だ!」

 

ダンケルク「ふふ、みんな無茶しちゃダメよ?」

 

 これならもっと大暴れできる。後はオイゲン、お前たちに任せたぞ…!

 

___

 

 

Sideシュペー

 

 

クリーブランド「っ!また砲撃が来る!」

 

 チェイサーが下がると同時に奴の後衛にいる戦艦や重巡が一斉に掃射してくる。これじゃ無暗に追えない。その砲撃を避けている間にチェイサーが私達に向けて斉射。放たれてくる魚雷も避けなきゃいけないし苦戦を強いられていた。

 

シェフィールド「これでは近づくことができませんね…」

 

 確実に当てるためには接近しなければならないが…これだけ撃たれては容易に近づく事ができない。オイゲンは私達がなるべく損傷を受けないために自ら前に出て敵の砲撃を防いでいた。

 

 オイゲンの艤装からは白い煙が漏れている。いくら私よりも艤装の防御力が高いからといってもこれ以上はまずいよ…!

 

ベルファスト「オイゲン様、ご無理をなさらないでください。このままでは貴女の身が持ちませんよ」

オイゲン「はあ…まだ大丈夫よ。ここでへばっていたら意味がないじゃないの」

 

 いま敵の指揮艦を叩けるのは私達しかいない。ここで止めなければ奮闘している皆の努力が水の泡だ。

 

オイゲン「何かいい手は…」

シュペー「オイゲン、私が突撃するとかは?まだまだやれるよ!」フンス

 

ベルファスト「それでは近づく合間に手中砲火されまてしまいます」

クリーブランド「くー…何かこう一気に近づける方法はないのかな?」

 

オイゲン「一気に近づく…?」

 

 クリーブランドの一言にオイゲンは何か考えたようだ。オイゲンは自分の右腕、それから艤装を見つめると何か覚悟を決めた様で頷く。

 

オイゲン「ベルファスト、煙幕はまだある?」

ベルファスト「ええ、ですがあと一回のみです」

オイゲン「問題はないわ。クリーブランド、シェフィールド、シュペー、私に続いて!」

 

 オイゲンは言うや否や不敵に笑うチェイサーに向かって海上を駆ける。どういう作戦か、疑問に思うも私達もオイゲンに続けて向かう。

 

チェイサー「…!」

 

 チェイサーが不敵に笑いながら主砲で掃射し、それに続けてセイレーンの艦達も砲撃を放つ。

 

オイゲン「させるものか!」

 

 先頭に立つオイゲンが艤装で砲撃を防いでいく。傷つくオイゲンにベルファストはすぐさま煙幕を撒こうと展開させようとするがオイゲンは手で諫める。

 

オイゲン「まだよ…まだ!シュペー、クリーブランド、シェフィールド!援護をお願い!」

 

クリーブランド「よし任せておけ!」

シェフィールド「何をやるつもりかわかりませんが…援護はお任せください」

シュペー「オイゲン、守ってみせるよ!」

 

 私達は応戦して砲撃を放つ。敵艦には当たるがチェイサーは嘲笑いながら避けていく…なかなか当たらないのがもどかしい。

 

オイゲン「頃合いね…ベルファスト、なるべく広範囲に煙幕を!」

ベルファスト「もしかして…ええ、お任せを!」

 

 ベルファストは何かを察したのか、先頭を駆けるオイゲンを追い抜き私達の周りに煙幕を散布していく。大きく動きながら散布したことで辺りは白い煙に包まれる。

 

オイゲン「皆、散って!」

 

 白い煙の中からオイゲンの声が聞こえた…散って行動?もしかして煙に乗じてチェイサーに接近するの?

 

チェイサー「…?」

 

 白い煙に視界を遮られた敵艦達は私達がいた方向へと斉射し続けていた。白い煙が消えるのは早い…その間に近づけば…!

 

 白い煙から突っ込んでくる弾幕を躱しながらチェイサーがいるであろう場所へと迫っていく。

 

シュペー「見つけた…!」

 

 チェイサーの姿を確認し私は手の艤装を大きく振りかざす。が、こちらに気づいたチェイサーはすぐさま下がって回避し主砲で掃射していく。

 

シュペー「うぅっ!?」

 

 イタタ…艤装で防げてもダメージはある。煙が消える前に何としてでも引き止めないと。私が近づこうとした時、チェイサーは魚雷を放とうとしていた。

 

ベルファスト「させません!」

 

 今度は煙の中からベルファストが突っ込んできた。そして主砲を撃ちながら魚雷の発射を阻止させる。しかしそれでも決定打には至らず、チェイサーは煙の中へと下がろうとしていた。

 

 まずい、もうすぐ煙が消える…消えたら集中砲火されちゃう!

 

 

\ガンッ‼/

 

 

 

 ふと金属がぶつかるような音が響いた。見るとチェイサーの艤装にアンカーが突き刺さっていた。こ、これは…

 

 

オイゲン「捕まえたっ‼」

 

 今度は煙の中からオイゲンが飛び出してきた。チェイサーの艤装に突き刺さっているアンカーの先にはオイゲンが一気に艤装の鎖を引き戻し、その勢いでチェイサーに迫る。

 

チェイサー「…っ!?」

 

 チェイサーが何とか阻止しようと主砲を掃射しようとするもその間にもオイゲンは一気に接近していく。

 

オイゲン「逃がしはしない‼Feuer‼」

 

 オイゲンは威勢よく叫びながら何度も何度もチェイサーに向けて主砲を放っていく。互いの砲撃が直撃するもオイゲンの方が火力が強く、チェイサーの艤装から炎が上がる。

 

オイゲン「これでとどめっ‼」

 

 そして狙いを定めた主砲の砲撃は見事チェイサーにクリティカルヒットした。

 

チェイサー「……っ!??」

 

 直撃したチェイサーと艤装から更に炎が舞い上がり、大きく爆発を起こした。そして轟轟と炎が燃え上がりながら敵の艤装が沈んでいく。

 

クリーブランド「やったぁ‼」

 

 指揮艦を失ったことによりセイレーンの艦隊の動きが鈍くなり、飛んでいた敵艦載機が次々に海へと墜落していく。

 

シュペー「よし…‼あとは一気に片付けるだけ‼」

シェフィールド「オイゲン様、後のごみの始末はお任せください」

クリーブランド「よーし私に続け―っ‼」

 

___

 

Sideオイゲン

 

オイゲン「はぁ……ふぅ…あとはお願いね」

 

 残りの始末をシュペー達に任せておく。指揮艦を倒せば後は問題ないわね…艤装が重い。す、少し無茶をしたかしら…?

 

ベルファスト「オイゲン様…」

 

 ふらりとよろめいた私をベルファストが受け止めてくれた。彼女は少し呆れた表情で私を見つめてくる。

 

ベルファスト「まったく、ご主人様に負けず劣らずの無茶ぶりですね…」

オイゲン「ふふ…指揮官と比べたらこんなの軽い方よ」

 

ベルファスト「あちらはもう片付いたようですね」

 

 ベルファストはにっこりと笑ってシュペー達の方へ見つめる。あっという間に敵艦を片付けたようだ。

 

 

ジャベリン『こちらジャベリンです!敵艦隊撃沈に成功しました!』

 

加賀『同じくこちらの敵も片付いた』

 

ジャン・バール『ふん!楽勝ってやつだな』

 

 各艦隊からセイレーンを一掃したとの通信がきた。ふう…これでもう大丈夫ね。

 

オイゲン「後は……指揮官、敵指揮艦撃破成功。全敵艦隊撃沈により私達の勝利よ」

 

 

指揮官『よ、よ、よかったぁぁぁぁぁぁぁっ‼』

 

 

 無線機から指揮官が大泣きしながら喜ぶ声がうるさいくらいに響いた。

 

オイゲン「し、指揮官、泣き過ぎよ」

 

指揮官『だ、だって…ズビッ…みんな無事でよかった‼』

 

オイゲン「ふふ、指揮官のおかげよ…」

 

指揮官『さあみんな母港に帰ってきておいで!』

 

 

 

__

 

In鎮守府_母港

 

指揮官「うおおおおおっ‼オイゲエエエエエンっ‼」

 

 

 全艦隊無事に帰港したと同時に指揮官が猛ダッシュでこちらに向かってくると私に抱き着いた。

 

オイゲン「ちょ、ちょっと指揮官!?」

 

指揮官「こんなにボロボロになって……オイゲン、よく頑張ってくれた!」ギュウウウ

 

 

 ちょ、ちょっと待って!?抱きしめすぎ‼抱きしめすぎだって‼ベルファスト達はニヤニヤしてるし建造されてすぐに出撃しここで指揮官を始めてみる子達は目を丸くしてるし、みんなが見てる場でやりすぎだってば!?

 

ライリー「い、いいなぁぁぁぁ」血涙

 

シド「俺が抱きしめてやろうか?」ポキポキ

 

ライリー「死んでもヤダっ‼」クワッ

 

ディアス「ソルトかなり喜んじゃって…じゃあ代わりに、みんなご苦労様!」

 

 

 

ブレマートン「うそ…みんな変わった鎧着てるよ…」

リノ「すっごーい‼なんかヒーローみたいね!」

 

グラーフ「おい…あれはどういうことだ?」

レーベ「ま、まあ話せば長くなるやつ」

 

明石「こ、こんなにキューブを消費されてしまったのニャ…あと報告書にどう書いたらいいのニャァ……」ガクリッ

 

 

オイゲン「し、指揮官っ!みんなが見てるって!あ、あと強く抱きしめすぎっ!」

 

 

 ようやく気付いた指揮官は笑いながら離れる。ほんと周りを見ないんだから…

 

 

親方「おう!ソルトよくやったな!」

技術班リーダー「久々に燃えたわい!」

 

指揮官「親方、技術班リーダーさん達もありがとうございます‼」

 

 

 セイレーンとの海戦は私達の勝利。しばらくの間は大丈夫そうね…指揮官は私の頭をなでると太刀を背負った。

 

 

指揮官「さて、今度は俺達が頑張る番だ」

 

 そうだ、この後からゾラ・マグダラオスの捕獲作戦を行うために大峡谷へ向かうことになる。さらに正念場が続くというわけね……

 

指揮官「新しく建造された子達には紹介する時間がなくてすまない。あともう一仕事済ましてからでいいかな?」

 

グラーフ「もう一仕事…?別に我等は構わん」

ブレマートン「なんなら手伝うわよ?」

ル・マラン「わ、私的にはひと眠りしたいなー……」ボソッ

 

 

親方「わりいな、これから行う捕獲作戦は……あれ?そういえば今時間帯はどうだ?」

 

 何かを思い出した親方は海の方へ視線を向ける。夜の海から帰って、これから朝日が昇ろうとしている頃合いか。

 

 

親方「あ、まずい。探索班の読みじゃあ奴は夜明けに大峡谷に現れるって予測してたんだ‼」

 

 

 

 え?

 

 

指揮官「と、いうことは……」

ディアス「もしかしてすぐに出立しないと間に合わない系?」

ライリー「やべえぞ‼はやくしないと遅れちまうぞ‼」

 

 

シド「お先」('ω')b

 

 

 

 シドは口笛を吹くとどこかともなく小さな翼竜が飛んできて、スリンガーで鉤爪につかまるや否や飛び立っていった。

 

ライリー「あの野郎‼荷物を俺らに押し付けて先に行きやがった‼」

 

指揮官「ほ、ほら急ぐぞ!ね、ネコ飯食べとくか!?」

ディアス「に、荷物はどこーっ!?」

 

 

オイゲン「はぁ……仕方ないわね。手伝うわ」

 

 

 やれやれ、これでほんとに間に合うのだろうか……




アルバトリオンは延期となってしまいましたが……

スネオに備えて装備や武器の準備をしておこう…龍属性で叩けばいいんやな?(オイ
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