アズールレーンクロスワールド   作:サバ缶みそ味

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  エセックスのイベント、前回と比べてだいぶ楽になった!

  いやーこれなら余裕余裕♪…ん?10回タップしろ?




  おいぃぃぃぃ!?めちゃくちゃつよいやんけ!?


26.調査団の休息

inアステラ鎮守府__執務室前

 

side調査班リーダー

 

ゾラ・マグダラオス捕獲作戦から翌日。捕獲作戦は失敗に終わり俺達調査団はアステラへ帰還し状況整理と怪我の治療の為、休息を取ることにした。

 

じいちゃんはソードマスターもとい先生や学者先生達と今後のマグダラオスの調査について話し合っている。マグダラオスが大峡谷を抜けどこへ向かうのかいち早く追跡をせねばならない。恐らく今日中に今後の方針を決め実行するだろう。

 

そうなれば出発の準備を急がねば。ソルト達に伝えなくてはな。艦隊の指揮と生態調査と同時進行で大変そうだが……とりあえず話しておこうか。

 

 

調査班リーダー「ソルト、失礼するぞ?」

 

この時間帯なら今頃書類整理でもしているのだろうな。気軽に考えた俺はノックして扉を開けた。

 

 

ヴァンパイア「はーい、指揮官♪あーん♪」

 

指揮官「いやあの…自分で食べれるんだけど。あとそろそろベッドから解放してほしいなー?」

 

 

オイゲン「指揮官、ダメよ?今日は1日安静してなきゃ」

 

指揮官「いやだからベッドで寝たら体力全回で元気になれるって」モグモグ

 

ヴァンパイア「馬鹿!昨日あれほど大怪我してすぐには治らないわよ!安静にしなさい!」

オイゲン「そうよ。働きすぎはよくないわ?し・ぬ・わ・よ?」

 

指揮官「そんなー」(´・ω・`)

 

調査班リーダー「」

 

何ということだろうか。ソルトは何処から持ち込んだのかベッドで寝かされ、オイゲンとヴァンパイアはナース服を着てソルトを看護(?)していた。

 

調査班リーダー「お、おーい?今大丈夫か?」

 

彼女達の邪魔になるのからそっとすべきかそれとも彼を助けた方がいいか迷いながらもソルトに声をかける。

 

ソルト「あっ⁉︎り、リーダーさん⁉︎す、すみません!こ、このような状況で!」アタフタ

 

ヴァンパイア「ダーメ!指揮官はじっとするの!」

 

調査班リーダー「か、構わないからそのままでいい…昨日はご苦労だったな」

指揮官「いえ、お力添えになれず申し訳ありません」

調査班リーダー「遠慮するな、よくやってくれたぞ。先生が駆けつけてくるまで【滅尽龍:ネルギガンテ】と戦ってくれた。そのおかげで他のハンター達の被害も最小限に抑えられたんだ」

 

オイゲン「ネルギガンテ…突然現れたモンスターね?」

ヴァンパイア「あの恐ろしい刺刺の怪物…一体何なの?」

 

調査班リーダー「俺も初めて目の当たりしたんだが、じいちゃんの話しによると新大陸に棲息する古龍で強靭な力と再生力を持つ好戦的且つ凶暴な古龍だという」

 

 

指揮官「そんな古龍がこの新大陸にいたとは…」

調査班リーダー「奴は古龍渡りの時期に突然現れるようで調査では奴は他の古龍にも襲いかかることから『古龍を喰らう古龍』とも言われる」

 

指揮官「ネルギガンテが他の古龍を捕食目的で襲うんですか⁉︎」

 

果敢にも古龍を襲うと言われるから驚きだろうな。しかしながらネルギガンテには謎が多い。

 

指揮官「古龍を襲うというのなら……まさかマグダラオスに襲う為に現れたのでしょうか?」

調査班リーダー「その辺りはまだはっきりしていないな…」

 

ネルギガンテに関してはあの人が追跡調査をしている。今後は奴の動向に注意しつつマグダラオスの追跡に集中しよう。まあ今はそれよりもすべきことがある。

 

調査班リーダー「今は休むことが大事だ。今後の調査はそれからだ」

 

ソルトもオイゲン達も今回はよく頑張ってくれた。これからに向けて体を休ませておくよう伝え執務室を後にしたり

 

 

オイゲン「リーダーさんも大変ね…」

指揮官「ハンター達の指揮を務めているからね。さてと!俺は書類整理でもry」

 

ヴァンパイア「だからダメだってば!指揮官はベッドで休むの!」

オイゲン「あんたは今日1日そこで休むの!」

 

指揮官「(´・ω・`)」

 

__________

 

アステラin流通エリア

 

side加賀

 

 

加賀「残りの物資はこれだけか?なら艦載機で運ばせておこう」

 

レナ「ありがとう加賀さん!助かるわ!」

ルーキー「怪我したハンター達が多くて人手不足でアタフタしてたっスよ〜」

 

加賀「なに、これぐらい朝飯前だ」

 

 かの捕獲作戦の一件の後指揮官が休養し、出撃がなく手を余している私達ができることといえば調査団達の手助けだろう。私達も調査団の一員であり、仲間である…指揮官が私達に言っていた言葉が最近よく分かってきた。

 

翔鶴「意外ですねぇ、加賀先輩がこんなに人付き合いが良すぎるなんて」

加賀「そうか?」

 

翔鶴「そうですよ!普段なら赤城先輩に首ったけの人付き合いの悪い戦闘狂……ってイメージがあります」

加賀「ふっ……だとすれば指揮官とここの影響であろうな」

 

翔鶴「!?い、普通ならここで睨むはずの加賀先輩が苦笑いをした!?ど、どう思います、飛龍先ぱry」

 

 

飛龍「驚きですね!怪力の種を食べたらなんだか元気が漲ってきますよ!」モグモグ

加賀「不思議なものだ。しかもくせになる」

ルーキー「炒ったらおつまみ感覚でもっと楽しめるッスよ?」

 

翔鶴「つ、ついていけれるかしら……」

加賀「習うより慣れよ、だ。瑞鶴と同じようにすぐに慣れる」

翔鶴「瑞鶴……大丈夫かしら」

 

 

 翔鶴が少し心配そうに視線を海の方へ向ける。瑞鶴は朝から鍛錬に没頭しているようだ。捕獲作戦の件だろうな……

 

加賀「…指揮官も瑞鶴も大丈夫だ。信じてやれ」

翔鶴「そうですね…お姉ちゃんが頑張らなきゃ!後で天ぷらでも作って指揮官と瑞鶴にご馳走してあげましょ!」

 

ルーキー「てんぷら?」

飛龍「翔鶴が作る天ぷらは絶品ですよ!楽しみ!」

 

加賀「ふ…それにしてもあちらは賑わっているな」

 

 そういえば、と私はため息をついて広場へ視線を向ける。広場では市場よりもかなり賑わっている。まあ理由があるのだがな。

 広場へ向かえばそこはハンター達が沢山集まっており、幾つもの長蛇の列を成していた。長い行列の先には……

 

ベルファスト「はい、これで治療は終わりましたよ?」

 

物知りな5期団「べ、ベルファストさん!ありがとうございます‼」デレデレ

 

ベルファスト「ふふ、お大事にしてくださいな?」

 

 

シェフィールド「大の大人がこの程度の傷で弱音を吐かないでください」絆創膏ビターン!

熱い4期団「あ、ありがとうございます‼」ビクンビクン

 

ケント「はい!これで大丈夫!あとはケント特性プロテインドリンクを飲んだらOKだよ!」

威勢のいい5期団「お、おう‼」

グロスター「ケント、それだけでは栄養が偏ってしまいます。なのでバランスのある食事、主に野菜を食べてもらいます」

威勢のいい5期団「お、おう…」

 

 

ダイドー「えーと回復薬と…それから生命の粉塵と…あ、あとダイドーが役に立てることはありませんか!?」

物腰柔らかな5期団「だ、大丈夫だよ!?ほ、他の人も看てあげてね!?」

 

 

 ロイヤルメイド達が怪我をしたハンター達の治療にあたっていた。これだけ長い列ができるわけだ。

 

加賀「随分と励んでいるな?」

ベルファスト「加賀様、いま私達メイドができることしたらこれぐらいですから」

翔鶴「あなたの所がかなりの行列になってるわよ?」

 

 たぶんこの行列の大半がメイド見たさとちやほやされたくて並んでいるのだろうが…まあこれは野暮か。

 

ルーキー「いいなぁ…俺もメイドさんに看てもらいたかったなぁ」

レナ「今なんて?」(#^ω^)ピキピキ

ルーキー「な、なんでもないっす!」

 

飛龍「かれこれ長い時間治療にあたっているんじゃないですか?」

加賀「もうそろそろか…」

 

 

 

お茶目な4期団「へへ、そろそろ俺達の番だな!」

活発な5期団「お、おれベルファストさんに看てもらいたかったんだ!」

 

お茶目な4期団「お前かすり傷だろ?俺もだけどな!」

活発な5期団「は、はやくベルファストを拝みたry」

 

 

熱血な女性4期団「おう!こっからはあたしらが看てやんよ‼」クワッ

 

お茶目な4期団&活発な5期団「」

 

力自慢な女性4期団「弛んでるやつには喝をいれたるわ‼」ポキポキ

 

お茶目な4期団&活発な5期団「「ひぃっ!?」」

 

 

クールな5期団「ありがとうね、あとは私達がやっておくわ。ベルファストさん達もゆっくりしてて頂戴ね」

 

ベルファスト「ふふ、ありがとうございます」

ケント「なんの、こっちも楽しかったよ!」

ダイドー「え!?わ、私では役不足でしたか!?」

シェフィールド「心配ないわ、食堂で仕込みの手伝いがあるわ」

 

翔鶴「じょ、女性ハンターの方々、逞しいですね」

加賀「たぶんここから阿鼻叫喚がはじまるな……」

 

 案の定、女性ハンター流治療法で広場は男性ハンター達の阿鼻叫喚が響いた。

 

____

 

in工房

 

Sideライリー

 

 

一番弟子もとい若頭「うーん……」

ライリー「どうよ?」

 

 若頭もとい親方の一番弟子は壊れた黒電弓ウェイザスをじっと見ながら深く唸っていた。修理をお願いしてみたんだが大丈夫か?

 

若頭「結論から言いますと素材がないと直らないですね」

ライリー「あーやっぱりかぁ」

 

 必要な素材…要は【電竜:ライゼクス】の素材が必要となる。それがない限りこの弓は直らない。ライゼクスかぁ、あっちの方じゃあちこちで棲息してんだが新大陸にはそいつが棲息しているっていう情報はない。

 

ライリー「痕跡もねえし見つけるのも難しいかぁ」

若頭「過去の調査でライゼクスが棲息しているということはわかってませんからね。弓でしたらトビカガチの弓が代用になると思いますがどうです?」

 

ライリー「うーむ…」

 

 トビカガチの弓で代用すべきか……新大陸からライゼクスの素材をギルドに注文するにも許可証とか書類とかの手続きもあるし、来るまで日数はかかるだろう。

 

ライリー「新大陸の弓も興味あるし、しばらくトビカガチの弓でもいいか。素材は後で持ってくるぜ」

若頭「ではでき次第お届けしますね」

 

ライリー「あと……こいつもカスタムできるか?」

 

 俺はライゼクスの素材で作られたヘビィボウガンである電竜大砲【閃撃】を渡す。新大陸のヘビィボウガンは現大陸とは違うカスタマイズできると聞いた。若頭は電竜大砲【閃撃】を手に取りまじまじと見たり持ち上げて照準を定めたりして確かめる。

 

若頭「そうですね……機関竜弾と狙撃竜弾の二種があります。この場合は狙撃竜弾が合いそうですよ?すぐに改造に取り掛かりますね」

 

ライリー「そいつは助かるぜ。必要な素材があったらすぐにでも持ってくからな」

 

いや〜ひとまずこれで安心。でも相棒であるあの弓がねぇと落ち着かねーなぁ。しゃあねぇ、ヘビィボウガンの練習でもしてきでも紛らわせておくか!

 

 

ウォースパイト「あら?今日はあっさりと引き上げるのね?」

ライリー「ひょわっ⁉︎」

 

鼻歌交じりで工房から出たらウォースパイトがジト目で見ながら入り口の前にいた。び、びっくりしたぁ…色々と小さいから気がつかなったぜ

 

ウォースパイト「私のどこを見てるのかしら?」

ライリー「いえっ、何でもありません!てかあっさりとはなんだよ」

ウォースパイト「てっきり反省の色を見せずにまた勝手に変な建造でもやるのかと思ってたわ」

 

ライリー「失敬な、そんなほいほいやるかって」

 

俺ぐらい空気は読むぞ!まったくそれじゃまるで俺が常習犯じゃねえか、プンスカ!

 

ライリー「それに大事なもんが壊れちまったんだ。こればかりは落ち込むぜ」

ウォースパイト「貴方が使ってたあの弓、そんなに大事な物なの?」

 

ライリー「まあな、あれは長年使った相棒でもあり俺自身の戒めとケジメのようなもんだ」

 

 

あれがあるからこそ今の自分があり、昔自分が犯した過ち、過去へのケジメを忘れちゃなんねぇと言い聞かせてくれる…間違えてたら取り返しがつかなかったろうなぁ。

 

ウォースパイト「……」

ライリー「っと、辛気臭くなっちまったか?」

ウォースパイト「そ、そんなことないわ!い、意外だったからつい…」

 

わたわたとするウォースパイト。うん、かわいい。じゃなくて彼女時々俺を訝しげに見てくるんだよな…あれか、もしかして俺に惚れたか!

 

ライリー「ふっ、遠慮するこたぁねぇ。はっきり言っちまえよ」

ウォースパイト「えっ?」

ライリー「大丈夫、どーんと俺が受け止めてやっから!さぁ!俺のことをry」

 

 

シェフィールド「…」無言の発砲

ライリー「あぶねぇ⁉︎」

 

こ、こいついつの間にいやがったんだ⁉︎てか容赦なく撃ってきやがったぞおい⁉︎

 

シェフィールド「なにやら害虫の気配がしましたので…気のせいでしたね」

ライリー「気のせいじゃねぇよ⁉︎思いきり狙ってきたよね⁉︎」

シェフィールド「ご心配なく、次は必ず仕留めます」

ライリー「だから銃口をこっちに向けryっあぶ⁉︎まじで撃ってきたよ⁉︎」

 

ちょ、せ、折角いいところだったのにぃぃぃ

 

シェフィールド「逃がしません」

ウォースパイト「……」("゚д゚)

 

_____

 

in鎮守府_食堂

 

sideホーネット

 

ホーネット「はあ……」

 

これで何度目の溜息だろうか。頬杖をついたまま上の空な私はもやもやした気分が晴れずただ只管鎮守府を歩き回っていた。

 

ホーネット「……」

あの時…あの巨大な怪物の前で私は恐怖で足が竦んで一歩も動けずにいた。私だけでなく、他のみんなも……

「…っ」

拳を握りしめる力が強くなる。悔しいんだ。指揮官達は懸命に戦っていたのに私達は何もできずにいた。

 

きっと再びあの巨大な怪物と相見える時もまた足が竦んで動けないままでいるのかもしれない自分が怖い……

 

 

姉ちゃん達なら…私なんかよりもry

 

 

ホーネット「……ん?」

 

ふと食堂内にいい匂いが漂う。辺りを見回しても誰もいないし朝食の時間はとうに過ぎ昼食の時間もまだまだだ。

 

一体どこから?私は匂いを嗅ぎながら匂いの元へと辿る。進んだ先には厨房が見える。誰か厨房で何か作っているのかな?

 

 

ディアス「ふんふんふふーん♪」

 

厨房ではディアスさんが鼻歌交じりで料理をしていた。大きな鍋でたくさんのお肉と野菜を煮込み、そこへスパイスのような物を幾つも入れる。美味しそうな匂いだ。

 

ホーネット「ディアスさん、何作ってるの?」

 

ディアス「あ、ホーネット!ふふーん、ディアスさん特製、元気モリモリカレーを作っているのさ!」

 

ディアスさんは自信満々にサムズアップ。ディアスさん、こんな時でも明るく元気だなー…

 

ディアス「今日のお昼に向けて昨日の夜から仕込んでおいたのさ!これを食べたら元気モリモリだよ!」

ホーネット「昨夜から⁉︎そ、それだったら調理担当のアイルーちゃん達に任せておけば良かったらのに」

 

昨夜というとあの作戦から帰ってきたその直後だ。どうしてディアスさんが……

 

ディアス「昨日のことでみんな元気が無かったんだ。みんな元気になってもらおうと考えたんだ。こんな時みんなを元気にさせてあげるのが俺の役目だよ」

 

 そんな暗い顔しちゃダメだよ!とディアスさんは笑いながら私の頭を撫でた。

ホーネット「……ディアスさん達は怖くなかったの?」

 

私は思いきってディアスさんに尋ねてみた。どうしたら巨大な怪物の前でも勇敢に戦えるのか、その勇気は一体どうしたら身につくのか、私は気になっていた。

 

ディアス「うーーん…俺もソルト達も怖かったよ」

ホーネット「…え?」

ディアス「思わず身震いしちゃいそうだったよ〜」

 

ディアスさんは苦笑いしながら頭を掻く。

 

ホーネット「だったら!どうして無茶してでも戦えたの!」

 

気づけば私は声を強くしてディアスさんに迫っていた。い、いけない…私ったらディアスさんに当たってしまった……私は慌てて謝ろうとしたがディアスさんが優しく撫でてくれた。

 

 

ディアス「誰だって怖いと思う。でも誰かの為に自分達がやらなきゃいけないって思うから動けるんだ」

 

ホーネット「……」

 

ディアス「それに仲間を信じてるからね。お互い信じ助け合っているんだ」

 

 

ちょっとかっこつけちゃったかな?、とディアスさんは軽く笑いながら調理を続ける。指揮官もディアスさん達も一緒に私が味わったことのない数々の苦難を乗り越えてきたんだろう……

 

ディアス「『その経験を糧にして、一歩ずつ進んでいけ』、昔兄さんがよく俺に言ってた言葉…あの時もこんな気持ちで励ましてくれてたんだなぁ……」

 

ホーネット「え、ディアスさんってお兄さんがいるの⁉︎」

 

意外!ディアスさんにお兄さんがいたなんて!それを聞いたディアスさんはわたわたと慌てふためく。

 

ディアス「む、昔の話さ!ホーネット、兎に角勇気を出し頑張ることが大事だからね!あと笑顔!君の元気な笑顔が俺は好きだからね!」

 

 

ディアスさんは笑いながら私の頭を撫でる。誤魔化してるのかディアスさんのお兄さんの話も気になる……ってちょっと待って。今さっき好きとか言ってなかった⁉︎

 

 

ホーネット「ディ、ディ、ディアスさん⁉︎今さっきなんてry」

 

K・ジョージ「おや?何かいい匂いがすると思ったらディアスさんではないか」

綾波「やっぱりカレーだったです」

ジャベリン「うわー!美味しそう!」

グラーフ「煮込んでいる、(ディアスさんが)カレーを…」

 

ホーネット「ふえっ⁉︎」

 

 気づけば厨房前では綾波達をはじめ匂いを辿ってきた子がわらわらと集まってきていた。

 

ディアス「みんなの為にカレーを作ったんだよ!ごはんも炊けてあるし、さっそくみんなで食べようか!」

ホーネット「ええええっ⁉︎」

 

ロングアイランド「やったー!カレーだー!」

K・ジョージ「ふ、いいだろう。私はカレーに関してはうるさいぞ?覚悟しておくがいい」

 

ディアス「よーし、ホーネット!手伝って!」

ホーネット「えっ⁉︎う、うん!」

 

結局、私は混乱したままディアスさんの手伝いをしたのであった……

 

ディアス「…シド、大丈夫かな」

 

 

ディアスさんが心配しながらぽつりとつぶやいていたのは聞こえていたのだけど色々と集中できなかったので私はそのまま聞き流した。

 

______

 

inアステラ__食事場『武器と山猫亭』

 

side瑞鶴

 

瑞鶴「ふうー…今日も頑張ったー」

龍鳳「瑞鶴さん、張り切りすぎですよ」

高雄「ふふ、瑞鶴まだまだ1日は終わってないぞ?」

瑞鶴「大丈夫!ちょっと休憩したらまた演習ね!」

 

この午前中、朝から高雄と龍鳳と一緒に演習をしていた。私は一息ついて海を眺める。

 

瑞鶴「ここには私の知らないものが沢山あった……セイレーンだけじゃなく、巨大な存在があることも」

高雄「……うむ」

龍鳳「……まさかあれほど巨大だと思いもしませんでした」

 

巨大な怪物を目の当たりにして私は驚きと恐怖で動けなかった。でも指揮官達は恐れることなく勇敢に戦っていた。

 

瑞鶴「今のままじゃダメ。指揮官達の為にもっと強くならなきゃ」

高雄「ああ。瑞鶴、共に鍛え指揮官殿達の支えになろう」

龍鳳「わ、私も一緒に鍛えさせてくださいね!」

 

 

そうこなくっちゃ!この経験をバネにもっと頑張らないとね!

 

 

決意を固めていると食事場でダンケルクが人並みにでかいアイルーの話を聞きながらメモを取っているのが見えた。

 

料理長「この【ガンコザクロ】は爽やかな甘みがあるが皮は硬え。無闇に割らず熟すまで待て。そしたら自然に皮が割れる」

 

ダンケルク「なるほど…普段のザクロと似てるようで少し違うのね」

 

瑞鶴「ダンケルク、何してるの?」

 

ダンケルク「あら、新大陸にはどんな果物があるのか尋ねてるところなの。これらの果物でフルーツタルトを作ろうと思ってるのよ」

龍鳳「このザクロの他に色とりどりの果物でフルーツタルトですか!美味しそうですね!」

 

ダンケルクが作るスイーツはとても美味しい。だからフルーツタルトと聞いて高雄が目を輝かせた。

 

 

高雄「そ、それは真か!」

ダンケルク「良かったら一緒に作らない?一生懸命に作ったスイーツは美味しいわよ?」

高雄「よ、良いか⁉︎あ、でも鍛錬が…」

 

 

高雄は遠慮しようとしてるけど耳をピコピコさせて戸惑っている……あ、私達に視線を向けてきた

 

 

瑞鶴「そうだよね、休憩も大事だもの」

龍鳳「一息ついて身体を休めるのも十分な鍛錬ですよ」

ダンケルク「うふふ、それじゃ決まりね」

高雄「よし!………うん?こっちに向かってきてるのはモカではないか?」

 

 

いざスイーツ!と決まった直後、モカがこっちに向かってきてるのに気づいた。よく見るとモカは何やら慌てているようだ。

 

ダンケルク「モカ、どうしたの?」

モカ「ハア、ハア…!い、急いで来て欲しいニャ…!」

瑞鶴「な、何かあったのかな」

モカ「詳しい話は後ニャ!ついて来てニャ!」

 

 

モカが急ぎ足で駆け出す。何かあったのかも、気になった私達もモカの後に続いていく。

 

 

着いた先には調査団の人達が調査に出るときに行き来する入り口の前でシドさんが座っていたのを見つけた。でもシドさんの様子が何かおかしい。

 

シド「………」

 

 

高雄「シ、シド殿…?」

 

シド「……む?高雄達か」

 

 

シドさんの声に力が感じられない。息が荒れてるしかなり疲労しているように見える。それと……焦げ臭い?

 

ダンケルク「⁉︎シドさん、血が流れてるわよ⁉︎」

 

ダンケルクが焦りの声を出す。鎧の隙間から血が流れていたのに気づいた。

 

 

シド「なに、森の探索でアンジャナフと遭遇し追い払っていた際に軽く噛まれただけだ」

 

ダンケルク「軽く噛まれたって……そんなレベルの怪我じゃないでしょ!」

シド「……大したことじゃない。すぐに治る」

龍鳳「大したことですよ!他に怪我もしてるのではないですか!」

シド「……あと炎のブレスをもろに受けた」

高雄&瑞鶴「「やっぱり!」」

だとしたらかなりの大怪我だ!早く治療を受けないと!

 

シド「……少し休んでまた探索をする」

 

シドさんが私達の制止も聞かず立ち上がろうとしたその直後、シドさんは足がよろめきバランスを崩して倒れた。

 

龍鳳「シ、シドさん⁉︎お、起きてください!!」

ダンケルク「大変……!急いで運ばないと!」

 

 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

――――綺麗な花畑ね!私、気に入ったわ!

 

 

 丘の先まで広く咲く、様々な色を見せる花畑を初めて見たた彼女は目を輝かせ、俺に笑顔を見せた。

 

 

――――どう?今日は貴方の作るハチミツを使ったハニートーストよ!寡黙な貴方でも思わず声を出しちゃうんじゃないかしら?

 

 

春の暖かな陽気のもと、鮮やかな花畑で彼女は悪戯めいた笑みを見せて俺に渡す。だから今朝ハチミツの量が少なかったわけだ。

 

 

 

――――……私ね、ここが好き。ここにいると心が落ち着くの。なぜだかわかる?

 

夏の夕焼け、日が沈む前に水やりをしてる最中に彼女は俺に問うてきた。……さあ、考えたことないな。

 

 

――――……それはね、貴方といるから。好きな人と一緒に時間を過ごせるからよ

 

………それは思いつかないわけだ。夕日のせいで彼女の顔が今どんな顔してるのかよく見えなかった。

 

 

……場面が暗転、気がつけば花畑が辺り一面青い炎に包まれていた。熱気がすごい。青い炎はまるで何かに操られているかの如く、丘の先へと燃え広がっていく。

 

 

――――あとは任せて!貴方の大事な場所を奪いさせはしない!

 

 

装備を身に付けた彼女は剣をとり青い炎の中へと突き進んでいった。

 

 行くな!俺は彼女を止めようとしたが体が動かない。声をあげようとしても声が出ない。

 

 どうにかしようと必死にもがいたその時、青い炎が突然激しく燃え上がると大きな爆発を起こし迫ってきた。

 

 

■■■■■■■■■■■■■■

 

sideシド

 

 

シド「……ぬ?」

 

 

目が覚めると見覚えのある天井が鮮明に見えた。

 

 

指揮官「よっ、起きたか」

シド「ソルト…」

 

ソルトの声が聞こえ首を傾ければソルトが。ようやくここが自分の部屋で自分はベッドに寝かされていることに気づく。

 

瑞鶴「シドさん!目が覚めたのね!」

高雄「心配したぞ!」

 

指揮官「お前が倒れ瑞鶴達が大慌てで運んでくれたんだ」

龍鳳「指揮官達が急いで治療をしてくれたんですよ。無事で良かったらです」

ダンケルク「かなり無茶したのね……無理しちゃダメよ?」

 

 

シド「……すまん」

 

指揮官「…古龍と対峙したことで昔のことを思い出したのか?」

 

やっぱり気づいていたか……ほんとお前の勘というやつは厄介なものだな。

 

シド「…ああ。ソルトや皆が危険にさらされた。あの時と同じように俺は……」

 

 

今のままじゃ俺はまた同じことをやってしまう。あの時と同じように、人を救えないまま終わってしまうのではないか

指揮官「違うぞ、シド。あの時と同じじゃない」

 

 

ソルトは首を横に振った。

 

 

指揮官「お前も強くなった。もう同じようにはならないしさせない。俺たちで乗り越えるんだ。だから一人で背負い込むな」

 

シド「ソルト……」

 

指揮官「だってディアスとライリーがお前が倒れたと聞いて『シドの仇だ!』とか『ピンクの恐竜に落とし前つけたる!』とか言ってアンジャナフを撃退しに行ったぞ?」

 

シド「……ふ、あいつららしい」

 

そうだ…俺はもう一人じゃなかったな。今は仲間がいる。ソルト達もやわじゃない。一緒に受け止め、力を貸してくれる。

 

 

次は負けない、仲間をやらせはしない……

 

 

指揮官「だから今日はゆっくり休め」

 

シド「…ああ」

 

瑞鶴「無理したらダメだからね?」

龍鳳「シドさん!何かあったら力になりますから!」

ダンケルク「今朝作ったお菓子置いておくわね。あら?一個足りないわ」

高雄「数刻前にライリー殿つまみぐいをしていたな…」

 

 

あとでライリーは懲らしめておこう。ゆっくり休め、とソルト達は部屋を出て行った。

 

 

ふう、いつぶりだろうか……こんな休息をとる日は。

 

 

___________

 

 

in執務室

 

sideオイゲン

 

 

オイゲン「指揮官、入るわよ?」

 

夜まで時間がかかったわねこれ……私は明石が落ち込みながら書いた建造報告書を持って執務室へと入る。指揮官はじっとしてられない性分だから夜遅くまで起きて書類の整理でもしているだろう。

 

 

指揮官「………」

 

 

やっぱり、思っていた通り指揮官はデスクに座っていた。でも書類の整理はしておらず、何かをじっと見つめていた。

 

近づいてよく見ると指揮官は手にキラキラした石のような物だ。それは白と濃い青が混じった見たことのない綺麗な石みたいな物だった。

 

 

指揮官「…お?おぉっ⁉︎お、オイゲン、いたのな」

オイゲン「夢中になりすぎよ。ところでそれなぁに?」

 

 

随分と見つめていたようだけど、よほど大事な物なのかしら?

 

 

指揮官「…これは『月の石』というらしい」

オイゲン「らしいって確信じゃないのね」

指揮官「俺のじいちゃんが父さんにあげて、そんで父さんが俺にくれた、受け継がれたものだからね」

 

指揮官は懐かしみながら笑って私に渡した。かなり硬い。うーん…ただの石ころでもなさそうな気がする

 

 

指揮官「実はな、父さんの話だとじいちゃんが新大陸からこっそり持ち帰ったものらしいんだ」

オイゲン「こ、こっそり⁉︎だ、大丈夫なの?」

指揮官「まあ、昔の話だから大丈夫だろう」

 

詳しく規則とか分からないけど、怒られても知らないわよ?私はこの月の石とやらを指揮官に返す。なかなか珍しくて綺麗な宝物だったわ。

 

 

指揮官「……オイゲンにはどうして俺が新大陸に行こうと思ったのか、話てなかったな」

 

ふと指揮官が私に尋ねた。え?セイレーンの侵攻の阻止と解明、それから古龍渡りの解明が目的ではなくて?

 

指揮官「大丈夫、指揮官としての目的も調査団としての目的はちゃーんと弁えてる」

オイゲン「つまり指揮官個人の理由?」

指揮官「あぁ、そうだ」

 

 指揮官は再び手に持っている月の石を灯りにかざす。

 

指揮官「……新大陸にいるであろう、大事な人達を探すためさ」

 

指揮官は少し寂しそうな声色で答えた。月の石……あ、もしかして……理解した私は追求せず指揮官をじっと見つめる。

 

指揮官「…その人は俺に月の石を俺のもとへ贈り新大陸の奥へと消えていった」

オイゲン「……」

 

指揮官「次は俺がこの月の石を手掛かりに見つける番……だが、まだまだ新大陸もセイレーンも古龍渡りの謎も解明できてない。俺にできるかな……」

 

オイゲン「そんな弱気になってたら見つかんないわよ」

 

私の言葉に指揮官ははっと顔を上げる。本当は『貴方ならきっと見つけれる』と言って励ましてあげたい。でもそれだけじゃダメ、それだけじゃ初めて会った時から変わらないあんたじゃなくなる。

 

オイゲン「この先私もあんたも知らないことが山ほどあるに決まってる。それを受け止めないで弱腰になってたら何も見えなくなるし、見たくなくなるわ」

 

指揮官「オイゲン……」

 

オイゲン「いても無茶はするけど臆せずどんなことも勇敢に立ち向かうあんたじゃないと」

 

指揮官「……そうだよな、そうじゃなきゃな!」

 

指揮官は両頬を叩いて気を引き締めた。うん、それでいい。それでこそ私の指揮官よ。

 

指揮官「ありがとう、オイゲン」

オイゲン「ふふ、お礼はまた今度ね。珍しくしょげてる指揮官を見てからかいたかっただけよ」

 

 

よかった、いつもの元気すぎる指揮官に戻って安心したわ……指揮官はこうでなきゃ

 

 

オイゲン「明日からまた探索でしょ?早く寝ておかないと」

指揮官「そういえばそうだったな!」

オイゲン「……」

指揮官「……」

オイゲン「……」

指揮官「……」

 

 

オイゲン「……いや、寝ないの⁉︎」

 

指揮官「……ベッドはカッシンに、ハンモックはロングアイランドに、ソファーはル・マランに取られちゃった」(´・ω・`)

 

 

………はあ、いろいろと台無しである。





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