アズールレーンクロスワールド   作:サバ缶みそ味

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 プリンツ・オイゲン、プリンツ・ハインリヒ、ニュルンベルク、マインツにシュペー…やはり鉄血の軽巡や重巡はセクシーダイナマイトだぜ!


……おや?誰か来たようだ。


36.骨の大輪、痺賊の刃【骨鎚竜:ラドバルキン、痺賊竜:ドスギルオス】

Sideソルト

 

 よし、オイゲンと飛龍はこの場から離れた。後は…!

 

指揮官「ライリー!」

 

 高々と吠えたラドバルキンに対し俺は飛竜刀【銀】を構えすぐさまライリーに呼びかける。見た目からしてウラガンキンの近縁種であるため奴がどう攻撃を仕掛けてくるか見極めなければならない。

 

ライリー「距離と間合いにゃ気をつけねえと」

 

 ライリーは電竜大砲【閃撃】を構えて弾を装填。臨戦態勢はバッチリだ。さあ、奴の初動はどうだ?

 

ラドバルキン『ヴオォォォォッ‼』

 

 ラドバルキンは吠えながら半身を震わせながら上げ、その勢いでこちらに向かって車輪の様に転がってきた。

 

ライリー「やっぱそうなるよな!」

 

 少しでも間合いから離れれば奴は勢いをつけて転がってくるか。バキバキと埋まっている骨を砕く音を響かせながら転がり迫るラドバルキン。トゲトゲの骨に当たったら相当痛いな…

 

指揮官「でもタイミングは問題ない!」

 

 ウラガンキンと同じ動きなら避けるタイミングと避け方に気をつければなんとかなる!

 

指揮官「よっ!」

ライリー「っと!」

 

 俺とライリーはぎりぎりの間合いでラドバルキンの転がり攻撃を躱す。

 

ライリー「はっはっはー!ガードつけなくても余裕だぜ!」

 

 ピタッ

 

 直進で転がってきたラドバルキンが転がっている体勢でピタッと止まった。え?止めることできるの君?

 

 

 グルンッ

 

 止まるや否やこっちにグルッと向いて勢いよく転がってきた⁉

 

指揮官「ちょっ⁉」

ライリー「やべぇっ⁉」

 

 いきなり戻ってきたことに俺達は焦るも緊急回避で轢かれずに済んだ。

 

ライリー「ちょ、いきなり方向転換してきやがったぞ⁉」

指揮官「原種とは違った動きができるのか…!」

 

 それもそのはず、背中がデコボコしているウラガンキンと違ってラドバルキンの背にはスパイク状の骨が。また身体に纏っている骨も使ってブレーキ、方向転換が難なくできるようだ。

 

指揮官「ウラガンキンとはある程度別と考えたほうがいいな」

ライリー「そうなると体に纏っている骨をどうにかしねえといけないってか」

 

 ライリーは通常弾から貫通弾へ変更してリロード。まず最初は各部位についている骨を壊す!

 

指揮官「転がられる前にいくぞ!」

ライリー「しゃっ!撃ちまくるぜ!」

 

 ラドバルキンが転がろうとする前にライリーが貫通弾を撃って先制。胴体に纏っている骨に当たり硬い音が聞こえた。

 一発で剥がれ落ちないか…かなりの接着性があるな。ならさらにそこへ追撃だ!

 

指揮官「せいっ!」

 

 ラドバルキンに接近し抜刀斬りを放つ。刀の刃が当たると『ガッ!』と硬い音が再び響いたと同時に骨の欠片が散る。

 

指揮官「硬いけど何度か攻めれば壊せる!」

 

ラドバルキン『ヴオォォッ!』

 

 ラドバルキンが唸りながら数歩下がると助走をつけてタックルをかましてきた。

 

指揮官「躱せるっ!」

 

 これはウラガンキンの動きと変わりない。タイミングを見て見切り、カウンターで気刃斬りをお見舞いする。

 

ライリー「まだまだ撃つぜ!」

 

 ライリーはその間にも貫通弾で狙い撃ち続ける。ガッガッと奴の纏う骨に直撃していった。よく見れば亀裂が入っている。これならいける!

 

 するとラドバルキンが長い尻尾を勢いつけて振った。巻き込まれないよう躱すが振った勢いで尻尾に纏っている骨のいくつかがライリーに向かって飛んでいく。

 

ライリー「あぶっ⁉骨を投げてくるんかい!」

 

 ライリーは慌てて避けた。まあ、ウラガンキンと違って爆発する石じゃないからまだマシだな。

 

ラドバルキン『ヴオォォォッ‼』

 

指揮官「おっと!また転がってくるぞ!」

ライリー「わかってらー!」

 

 ラドバルキンが勢いつけて転がりだす。今度はしっかりと動きを見なければ。ブレーキと方向転換を確実にしてくるのは厄介だ。

 

指揮官「くるっ!」

ライリー「そいやっ!」

 

 一回目は難なく躱せた。見ていた通りラドバルキンは避けられたら一度ブレーキし、くるりとこちらに向き直し転がる。

 

指揮官「2回目だ!」

ライリー「できらぁっ!」

 

 迫るタイミングを見て躱せば……っと、思ったら俺達の目の前で転がってきた勢いでハンマーのような硬い顎を振り下ろしてきた。

 

指揮官「うおっ⁉」

ライリー「まじかよっ⁉」

 

 俺達は慌てて躱すが顎を振り下ろしたと同時にその周りが揺れる。振動で足場が不安定になりふらつく。

 

指揮官「ととと…っ」

ライリー「こいつもウラガンキン譲りってかよ…!」

 

 奴がせめて来る前に体勢を立て直さなくては…!

 

ラドバルキン『オォォォ…!』

 

 っ⁉まずい、ラドバルキンがライリーを狙って顎を振り下ろそうとしてる‼

 

ライリー「まじか⁉うおおおっ!は、早く立ち上がれ俺の足ぃ!」

 

 ま、間に合えっ!体勢を立て直したその直後に太刀をラドバルキンに突く。

 

指揮官「させるかぁぁっ‼」

 

 奴の体を踏み台にし高く跳び、兜割りを放つ。

 

指揮官「だりゃぁっ‼」

 

 赤い一閃が迸るとバキバキバキと奴の身体に纏っている骨が砕かれた。

 

ラドバルキン『ヴオォッ⁉』

 

 その衝撃とダメージでラドバルキンが怯む。

 

ライリー「ソルト、助かったぜ!」

 

 ライリーは手をふると貫通弾から麻痺弾に変えて装填。

 

ライリー「こんにゃろうっ!あぶねえだろうがっ‼」

 

 ライリー、怒りの乱れ撃ち。右胴体を覆っていた骨が砕かれ黒い外殻を狙って撃ちまくる。

 

指揮官「奴の気をそらす」

ライリー「頼んだ!その間にドンドン撃つぜ!」

 

 やはりここはウラガンキンと同じく奴の武器となっている顎を部位破壊したい。

 

指揮官「頑丈なとこだがやってやるか!」

 

 太刀を構えこちらに気を引かせる。するとラドバルキンがこちらに向かって顎を大きく上げた。

 

ラドバルキン『ヴオォッ‼』

 

 力まかせに連続で顎を振り下ろす。

 

指揮官「くっ、ほっ、よっと!」

 

 連続の顎叩きつけ攻撃をタイミングを合わせて回避する。一回目、二回目は転がって躱し、最後の叩きつけは見切りで避けた。

 

指揮官「こいつをくらえっ!」

 

 見切りで避けて気刃斬りを放つ。顎に斬りかかったが骨のせいか手応えは薄い。そう安々と壊れないか。

 

ラドバルキン『ヴオォォォォッ‼』

 

 攻め続けようと斬りかかっているとラドバルキンが吠えながら身体を震わせる。転がる前兆か、と見極めようとしていたら体から青白い煙が僅かながら出てきているのが見えた。

 

指揮官「あれは……まずいっ!」

 

 嫌な予感が過り慌てて間合いを取る。その直後ラドバルキンの体から青白いガスが噴出された。

 

指揮官「危ない…睡眠ガスだ」

 

 ラドバルキンも体から睡眠ガスを噴出する攻撃もあるのか。あれに巻き込まれ眠っていたら顎の重い一撃をくらっていたろうな…

 

ライリー「距離さえありゃ格好の的だぜ!」

 

 強化されたガードで防げるし、ガンナーは離れた所にいれば問題ない。ライリーはこれでもかと撃ち続けた。

 

ラドバルキン『ヴオォッ⁉』

 

 ラドバルキンが睡眠ガスの噴出を止め痙攣しだす。よし、ライリーの麻痺弾が効いてきた!

 

ライリー「しゃっ!!麻痺ったぜー!」ドヤァ

 

指揮官「ナイスっ!畳み掛ける!」

 

 麻痺している間に気刃斬りで斬り続け、ライリーは貫通弾をぶっ放していく。

 

 

\バキバキィッ!/

 

 

 ラドバルキンの左側面に纏っていた骨が砕かれた。部位破壊は順調だ。よーし更にゴリ押すぞ!

 

指揮官「そりゃあっ‼」

 

 気刃斬りのフィニッシュで気刃大回転斬りをお見舞いする。バキィッと顎に纏っていた骨が見事に割れた。

 

ライリー「いいぞー!」

 

ラドバルキン『ヴオォオォッ‼』

 

 麻痺が解け、ラドバルキンは大きく吠えて体を上げた。転がりだすか!俺とライリーは横へと躱す。

 

指揮官「ほっ!」

ライリー「見てから回避余裕っ!」

 

 最初の転がり攻撃は避けた、方向転換による攻撃がくる!と二人で身構えた。

 

 

 ゴロ…ゴロ…ゴロゴロ…

 

 

 ラドバルキンの転がり方が急に雑になっていた。ぎこちなさそうでバランスが悪くこけそうだ。

 

ライリー「……えい」

 

 見ていたライリーは一発撃った。弾が直撃するとラドバルキンが大きくバランスを崩して転倒する。

 

ライリー「…超余裕っ!」

指揮官「ダウンとった!攻めろー!」

 

 纏っていた骨がスパイクの代わりとなり、それがあったからこそ足場が悪い場所でも難なく転がることができた。

 

 その纏っていた骨が壊れるとうまく転がれないわけか。

 

ライリー「撃つぜ!超撃つぜー!」

 

指揮官「おりゃおりゃおりゃーっ!」

 

 ラドバルキンがダウンしている間にドンドン攻め続け、纏っている骨を砕いていく。

 

ライリー「はーはっはっ!もう何も怖くないっ!」

 

 うまく転がれないなら怖くないが油断はできない……するとラドバルキンは再び体を上げた。

 

 また転がるのか?いや、でも何故片脚を上げたんだ?

 

ラドバルキン『ヴオォォォォォッ‼』

 

 吠えた後、ラドバルキンが勢いよく横回転しだした。

 

指揮官「ぐへっ⁉」

ライリー「あばっ⁉」

 

 虚を突かれた俺達は巻き込まれて吹っ飛ばされた。

 

指揮官「よ、横回転かっ!!」

ライリー「そんなこともできるんかいっ⁉」

 

 く、油断した…ウラガンキンとは違う攻撃があったとは…!

 

ライリー「ちょ、ちょっと待て⁉あいつ横回転しながらこっちくるぞ⁉」

指揮官「まじでかっ⁉」

 

 一回のみならず、2回、3回と横回転で迫ってきた。縦回転ならまだ避ける範囲は広かったが横回転だと避けにくい。

 

指揮官「ひょえっ⁉」

 

ライリー「ちょ、緊急回避が…ボヘーっ⁉」

 

 俺は緊急回避で回避できたがライリーは間に合わず巻き込まれた。

 

指揮官「ライリーっ!」つ【生命の粉塵】

 

 すかさず生命の粉塵を使い回復させる。

 

ライリー「痛ってー…ガードパーツつけときゃよかった」

指揮官「また横回転されたらたまったもんじゃないな」

 

 次はなんとかして阻止せねば。そんなことしている間にラドバルキンが縦回転で迫ってきた。

 

ライリー「っと、こいつは回避できるんだがなぁ」

 

 転がり攻撃を避け、ラドバルキンが方向転換をするもぎこちない転がり方をしだしたところを狙って今度はスリンガーで弾を放つ。ラドバルキンはバランスを崩してダウン。

 

指揮官「ここが狙い目だな!」

ライリー「おらおらー!乱れ撃ちじゃー!」

 

 突きや斬り、弾の乱れ撃ちでラドバルキンへ攻撃を続ける。

 

指揮官「気刃大回転斬りだっ!」

ライリー「徹甲榴弾もくらえっ!」

 

 攻め手を緩めることなく斬り、撃ちまくる!ダウンしていたラドバルキンが起き上がると吠えながら身体を震わせ、片脚を上げた。横回転する仕草だ!

 

ライリー「ソルトっ!」

 

指揮官「任せとけっ!」

 

 奴が横回転をする前に太刀を鞘に収めて居合斬りの構えで立ち向かう。

 

ラドバルキン『ヴオォォッ!』

 

 奴は横回転で攻めてきた。でもこれを待ってた!

 

指揮官「でりゃぁッ‼」

 

 ラドバルキンの攻撃を見切り、勢いで居合斬りを放つ。赤い一閃が迸り、強烈な一撃をお見舞いした。

 

ラドバルキン『ヴオォォッ!?』

 

 居合斬りはラドバルキンの尾に直撃し尻尾がスパッと切れた。ラドバルキンは大きく怯み、転倒する。

 

ライリー「ナイスカット!」

指揮官「どんなもんよ!」

 

ラドバルキン『ヴオォ…ッ‼』

 

 ラドバルキンは弱々しく吠えると俺達に背を向け、転がることなく駆け足で撤退した。

 

ライリー「追うか?」

指揮官「いや、探索を優先しよう。追って討伐することはないだろう」

 

 縄張りに入ってこなかったりこちらから攻めない限りは襲ってはこないとみた。

 周りを見渡し危険がないことを確認し武器を収める。安全が確保され、離れて見守ってくれていたオイゲン達が戻ってきた。

 

飛龍「指揮官!居合斬りかっこよかったですよ!」

 

指揮官「ほんと?いやー、照れちゃうなー」

 

 あはは、直で褒められると照れてしまうな〜…っと、オイゲンにジト目で見られてる。

 

オイゲン「ほんとすぐ気を抜くんだから」

指揮官「す、すまん…」(´・ω・`)

 

飛龍「オイゲンは指揮官がモンスターの転がりに巻き込まれないかハラハラしながら見守ってましたよ?」

オイゲン「しっ!余計なこと言わない!」

 

 オイゲン…心配して見守ってくれていたんだな。いつも気にかけてくれてすまん。それからありがとな。

 

オイゲン「指揮官!そんなしんみりした目で見ないで!」

 

ライリー「……ねえ、俺の活躍は見てた?」

飛龍「ライリーもすごいですよ!その大砲、かっこいいです!」

 

ライリー「だろー?」ドヤァ

 

 

オイゲン「すぐ鼻の下を伸ばす…指揮官、探索は続ける?」

指揮官「うむ…」

 

 ラドバルキンは上へ逃げた。俺達も上へ進みたいが鉢合わせでまた戦闘になる。ここは避けて一旦下るか。

 

指揮官「そうだ。飛龍、艦載機を飛ばして上から観察はできるかな?」

飛龍「もちろん!お任せください!」

 

指揮官「マグダラオスの痕跡は目立つし上から見渡せば見えるかもしれない」

ライリー「艦載機による観察か。効率良さそうだな」

 

指揮官「一回見渡して、なかったら一度拠点へ戻ろう」

 

飛龍「はい!」

 

 こっちはあらかた片付きそうだ。ディアス達もドスギルオスを捕獲して戻って来てるかな?

 

__________

 

in瘴気の谷_下層付近

 

Sideディアス

 

シド「せいっ!」

 

 シドはツワモノハンマーをドスギルオスの頭を狙って振り下ろす。

 

ドスギルオス『ヴオォッ‼』

 

 ドスギルオスは怯むがお返しに一対の長い牙で噛み付いてきた。

 

シド「っ!」

 

 ギリギリセーフ。シドは咄嗟に噛みつきを躱す。ドスギルオス

の牙には麻痺の毒が含まれている。まともにくらえば麻痺ヤラレになっちゃうから気をつけよう!

 

ディアス「おらーっ!サイクロンアターック!」

 

 レイジングテンペストを構えて突進突き。直撃はするが手応えは薄い。ドスギルオスが身体を勢いよく上げてタックルをしてきた。

 

ディアス「なんのっ!カウンターだ!」

 

 ドスギルオスの攻撃を盾でガードし、カウンター突きを放つ。

 

シド「ふんっ‼」

 

 シドが迫りハンマーを力を溜めて大きく振り下ろす。奴の頭に見事ヒット!

 

ドスギルオス『ギュオォッ⁉』

 

 ドスギルオスは再び怯むがまだ牙は折れないか。

 

ドスギルオス『ギュオォォッ‼』

ディアス「おっと!」

 

 ドスギルオスが大口を開けて突進してきた。シドは回避し俺は盾でガード。

 

ドスギルオス『グルルルッ‼』

 

 ドスギルオスがヒレの様な部分を広げて低く吠える。するとどこからともなく数匹のギルオスの群れがやってきた。

 

シド「仲間を呼んだか。気をつけろ」

 

 ギルオスは小型モンスターといえども牙には麻痺性の毒が含まれている。何回か噛まれれば麻痺になってしまう。

 

ディアス「了解!」

シド「立て続けに頭を狙う!」

 

 シドが再びドスギルオスの頭を狙ってハンマーに力を溜める。俺は側面から突いてやるぞー!

 

ディアス「くらえ!ディアスさん三段突き!」

 

 ただの突きだけどね!シドが狙いやすくするようヘイトをかせぐ。

 

ドスギルオス『ギュオォッ‼』

 

 ドスギルオスがこちらを払うかのように大口を開けて横回転攻撃。いきなりだったのでガードが遅れ牙が掠れる。

 

ディアス「っ⁉」

 

 ビリッときた‼まだ麻痺ヤラレになってないけど、この痺れる感覚はいつになってもなれないなぁ。

 

シド「くらえっ!」

 

 力を溜めてハンマーを振り下ろす。しかしドスギルオスが素早く後ろへ下がり避けられた。

 

ドスギルオス『ギュオォォォォッ‼』

 

 後ろへ下がったドスギルオスがヒレの部分を広げて高く吠えた。

 

ギルオスA『ギュオッ‼』

ギルオスB『ギュオッ‼』

 

 ドスギルオスの咆哮の直後、ギルオスが両サイドからシドに飛びかかった。

 

シド「くっ⁉」

 

 シドは一匹の噛みつきを躱すことができたがもう一匹ー噛みつきは避けきれなかった。

 

シド「っ⁉」ビリビリ

 

 シドが痙攣して倒れた!まずい、麻痺ヤラレだ!

 

ドスギルオス『ギュオォォッ‼』

 

 ドスギルオスが再び吠えた。するとギルオスの群れが倒れてビリビリしているシドにむらがり噛み付いていく。

 

ディアス「おらーっ!シド、助けるよー‼」

 

 ギルオスの群れを払おうと突進する。

 

ドスギルオス『ギュオッ‼』

 

 今度はドスギルオスの口から黄色い液体が吐かれた。液体の塊はよそ見していた俺に直撃する。

 

 

ディアス「あ、あばばばばっ⁉」

 

 ひょえっ⁉きゅ、急に体が痺れてきた…!?

 

 ま、麻痺性て毒液も飛ばすことができるのか‼

 

 

シド「」ビリビリビリ

ディアス「バババババ…」ビリビリ

 

 お、俺もシドも痺れて動けない…!その間にもギルオスが噛み付いてくる…

 

ドスギルオス『ギュオォッ‼』

 

 ドスギルオスが吠えるとギルオスの群れが下がり、ドスギルオスがこちらに駆け、跳ねた。大きな背中からダイブしてきた。

 

シド「ぐっ!?」

ディアス「ひでぶっ⁉」

 

 ドスギルオスの背中ダイブをくらい吹っ飛ばされた。痺れるは解けたが今の攻撃はかなり痛い。

 

シド「…けほっ」

 

 シドが咳き込む。瘴気の谷に瘴気はこちらの体力も削ってくる。瘴気の濃い所で瘴気に慣れてるモンスターとの戦いはきついな…

 

シド「ほい」つ【生命の粉塵】

ディアス「サンキュー!瘴気にも気をつけないと」

シド「体力には気を配らないとな」

 

ドスギルオス『ギュオォッ‼』

 

 ドスギルオスがエラのような部位を広げて吠えた。

 

ギルオスA『ギュオッ‼』

ギルオスB『ギュオッ‼』

ギルオスC『ギュオォッ‼』

ギルオスD『フー』( ´Д`)

 

 ドスギルオスの咆哮にギルオスの群れが反応し、俺達を取り囲んだ。

 

シド「…!囲まれた」

ディアス「むむむ」

 

 下手に動けばギルオスが飛びかかってくるだろうし、留まれば離れたところからドスギルオスが攻撃してくる…!

 

シド「音爆弾はない…」

ディアス「どうする…?」

 

___

 

クリーブランド「あわわわ‼し、シドさん達が囲まれちゃったよ‼」

 

ジャン・バール「……」

 

クリーブランド「どうしよう…!」

 

ジャン・バール「慌てるな。落ち着け…!」

 

クリーブランド「で、でも!」

 

ジャン・バール「…!そうだ!」

 

_______

 

 

 ヒュー…

 

 

 どこからか石が飛んできた?地面に直撃したかと思えば着火した。

 しかも一発だけでなく何発も飛んできた!誰かがスリンガー松明弾を止めどなく撃っているようだ。飛んできている方へ目をやる。

 

 

ジャン・バール「クリーブランド!もっと種火石よこせ!」

クリーブランド「ありったけ拾ってきたよ!」

 

 

 ジャン・バールが沢山の種火石を撃っていた。これだけ撃ったおかげか俺達の周りの瘴気が消えた。そして燃え盛る火にギルオスの群れが怯みたじろいでいた。

 

 これならギルオスの群れは襲ってこない!

 

シド「助かる…!」

 

 

ギルオス『ギュオォッ‼』

 

 怯んで動けないギルオスの群れに見兼ねたドスギルオスが毒液を飛ばしてきた。

 

ディアス「なんのっ!ディアスさんガード!」

 

 ドスギルオスの毒液を盾でガード!よし、今が反撃のチャンス!

 

ディアス「シドっ!」

シド「おうっ!」

 

 少し前屈みになって土台となる。シドが背中を踏んで高く跳ぶ。

 

シド「おおぉぉっ‼」

 

 回転を加えて力いっぱいハンマーでドスギルオスの頭に叩きつけた。

 

ドスギルオス『ギュオッ⁉』

 

 シドの渾身の一撃が炸裂。長い牙が折れたと同時にドスギルオスがスタン!

 

ディアス「ナイススタン!」

シド「攻めろ攻めろー!」

 

 ドスギルオスがスタンしている間に攻める!シドが頭部に何度もハンマーで叩きつけ、俺は側面から突く!

 

 スタンが解けたドスギルオスがタックルをかます。でも盾で防ぎカウンター突きで返しだ!

 

ドスギルオス『ギュオッ⁉』

 

 頭部に当たり、ヒレの部位が壊れた。よし、順調だ!

 

 

シド「頃合いか」

 

ディアス「よーし、任せとけ!」

 

 シドの勘は良くあたる。ここでシビレ罠を設置!こっちにこーい!ドスギルオスが大口を開けて突進してきた。

 

ドスギルオス『ギュオォッ⁉』ビリビリ

 

 シビレ罠に嵌まりドスギルオスは痺れて動きを止めた。よし、今だっ‼

 

ディアス「ありったけの麻酔玉をくらえー!」

シド「ふんふんふん!」

 

 これでもかと捕獲用麻酔玉をドスギルオスにぶつける。麻酔玉をくらったドスギルオスはふらふらと体を震わせ倒れた。

 

ドスギルオス『( ˘ω˘)スヤァ』

 

ディアス「よーし、捕獲成功!」

シド「うまくいったな」

 

 ドスギルオスの捕獲は成功!親玉がやられたことでギルオスの群れは逃げていった。周りを見回し安全確保、武器を収めて手を振る。

 

クリーブランド「シドさん、ディアスさんお疲れ!」

ジャン・バール「まったく、ひやひやしたぞ」

 

シド「援護助かった」

ディアス「なかなかのスリンガー捌きだったよ!」

 

ジャン・バール「ふ、ふん。褒めても何も出ないぞ」

 

ディアス「もー、照れちゃって」

 

ジャン・バール「うるさい」

 

クリーブランド「それで、捕まえたらどうするんだ?

 

シド「現大陸じゃギルドが来て運ぶ。新大陸ではアステラの学者と調査団で運ぶ」

 

ディアス「ここじゃ瘴気があって危ないから拠点近くまで運ぼう」

 

 入口前に台車を置いといてよかった。台車に乗せて運ぼう。ここから先の下層への探索はまた今度。

 

 

ジャン・バール「なあ…いつの間に組み立て式の台車を用意してたんだ?しかもどうやって台車を持ってきてたんだ?」

クリーブランド「つ、突っこんだら負けかな?」

 

_________

 

in瘴気の谷__キャンプ拠点

 

 

Sideソルト

 

ディアス「ソルト、ライリー!おかえりー!」

 

 キャンプに戻るとディアス達は先に戻ってきていた。どうやらドスギルオスの捕獲はうまくいったようだ。

 

クリーブランド「指揮官!ライリーさん!おかえり!上の探索はどうだった?」

 

ライリー「はっはっはー!ライリーさん大活躍だったぜ!」

 

 

オイゲン「そっちはどうだったの?」

ジャン・バール「そうだな、瘴気がかなり濃かった」

 

 この後それぞれの探索結果を伝えた。上も下層もまだまだ奥への探索が更に必要だ。

 

シド「しかし…マグダラオスの痕跡はなかったな」

 

指揮官「うん、飛龍に艦載機を飛ばして見てもらったんだが見当たらなかった」

 

 うーん、なかなか見つからないなぁ。もっと深く探らなくてはならないか。

 

飛龍「…あれ?」

オイゲン「飛龍、どうかした?」

 

飛龍「…誰か来てますよ?」

 

 ふと後ろを見てみると、沢山のポケットがついた緑のノースリーブの服装をしたマスクとゴーグルを付けた白髪の女性がキャンプ地にやってきた。

 

???「…あら、あんたは確か…」

 

 女性は俺の方を見ている。俺のことを知っているようだが心当たりはないぞ?

 

???「ははは、そりゃ不思議に思うわよね。あんたは気を失っていたんだもの」

 

 気を失っていた?はて…?するとオイゲンが小突く。

 

オイゲン「ほら、あの時よ。あんたが綾波を助けようとして飛び降りた時」

 

指揮官「…!あの時か!」

 

 思い出した!綾波を助けた後、気を失っていた。思い出したことに女性はフッと笑ってマスクとゴーグルを取る。

 

???「基地まで運んだけど無事で何よりだったわ」

指揮官「助けていただきありがとうございます!」

???「ふふ、それよりちゃんと銀髪のあの子に謝った?あんたが気を失ったのを見て泣きそうになっていたわよ?」

 

ジャン・バール「へー…」ニヤニヤ

オイゲン「よ、余計よ…」

 

 いやはやオイゲンには迷惑をかけた。いつもすまない。

 

ライリー「ところで貴女は?」

 

マーサ「私は1期団のマーサよ。貴方達は見たところ5期団のようね。あの時は急いでたから話は聞けなかったけど、陸珊瑚の台地や瘴気の谷に来て何してるの?」

 

指揮官「実は……」

 

 マーサさんに古龍渡りで新大陸にやってきたゾラ・マグダラオスが大峡谷を越えてこの地に進行したこと、俺達5期団やアステラの調査団総出でマグダラオスを追跡していることを話した。

 

指揮官「そしてこれがマグダラオスの痕跡です」

 

 マグダラオスの痕跡を記憶している導蟲をマーサさんに渡す。

 

マーサ「……なるほどね。私も探してみるわ」

 

シド「マーサさんはこの地を探索しているのか?」

 

マーサ「ええ、私はずっとこの瘴気の谷を調べていてね、色々なことがわかってきたわ」

 

 確かに瘴気の谷はとても興味深い。骨の山に瘴気、この生態系が他の自然とどう関係しているのか、更に探れば分かってくるかもしれない。

 

指揮官「瘴気の谷は興味が唆られます。奥へ進めばこの生態系が分かってくるような気がしますね」

マーサ「ふふ、沢山見てきて頂戴。次会った時は是非ともあんたの意見を聞きたいわ」

 

指揮官「ええ、もちろん!」

 

マーサ「それじゃ楽しみにしてるわ」

 

 

 マーサさんはにっこりと笑って去っていった。流石1期団の貫禄があるなー…

 

クリーブランド「で、オイゲンは指揮官が気になってるってわけかー」ニヤニヤ

オイゲン「だ、だからもういいでしょ!」

 

 

ライリー「うらやますィィ…」血涙

 

______

 

in拠点基地

 

Sideクリーブランド

 

3期団の団長「……おかえり」

 

 ふう、瘴気の谷の探索から帰還できたよー。なんとか帰れてホッと一安心。

 

3期団の団長「……どうだった?」

 

指揮官「上層と下層の探索をしましたがまだまだ探索する必要がありそうです」

シド「広く探索した方がいいな」

 

 今回の探索でマグダラオスの痕跡は見つからなかった。でも更に探索すれば見つかるかも!

 

3期団の団長「長く探した方が良さそうネ。その前にお疲れ様」

 

飛龍「長く探索してくたくたです…」

ジャン・バール「瘴気も厄介だったな」

 

 

3期団の団長「あなた達の為に陸珊瑚の台地に咲く薬草と薬花のお風呂を用意してあるノ。瘴気と疲れを落とすといいわ」

 

 やったぁ!お風呂だ!ここでお風呂に入れるなんてラッキー!

 

飛龍「効能がありそうですね!」

ジャン・バール「風呂か、いいな」

 

指揮官「…」

 

オイゲン「…指揮官?汗かいちゃったし、一緒にどう?」

 

 まったく、オイゲンったら弄られたお返しと言わんばかりに弄ってきたな。指揮官が戸惑うのを見てみたいようだ。

 

指揮官「いいね!入ろう!」

 

オイゲン「…へ?」

 

 あれ……?

 

指揮官「いやー、この際だからみんな入る?」

 

ライリー「よっしゃ!浸かるぞ!」

ディアス「疲れを癒すぞー!」

シド「酒も持ってくか」

 

オイゲン「い、いやあの指揮官?」

 

指揮官「ん?」

 

オイゲン「い、今のは冗談で…」

 

指揮官「ん?ユクモじゃ一緒に入れるけど?」

 

オイゲン「……ここはユクモじゃないでしょっ!」

指揮官「あべしっ⁉」

 

 ……指揮官、鈍いとこあるよね

 

 

 




なんとか年内に更新できました。
この一年色々ありました…更新ペースが遅くなってしまいましたがこれからもアズールレーンクロスワールドをよろしくお願い致します!


あとペーターが出ません…
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