アズールレーンクロスワールド   作:サバ缶みそ味

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 祝!アズレン四周年!

 ついに島風が参戦しましたね!
 みんな、キューブとお金を貯めたか!

 作者はキューブが底をついたぜ!チクショウメー!


42.古代竜人を探せ!

inアステラ

 

sideディアス

 

総司令「そうか…マグダラオスが行方を晦ましたか」

 

 瘴気の谷から帰還したソルトが瘴気の谷で最期を迎えるはずだったマグダラオスが何処かへ消えてしまったことを総司令達に報告。それを知った総司令は難しそうな顔をして腕を組む。総司令だけでなく他の皆も神妙な面持ちだ。

 

調査班リーダー「瘴気の谷はモンスター達の最期を過ごす場所。それなのにマグダラオスはなんで消えたんだ?」

 

ライリー「そこよりもいい場所を見つけたとか……」

 

シド「それならもっと痕跡を残すはずだ」

 

 場所を移動したなら亀裂とか固まった溶岩とか見つけやすい痕跡があるのにそれがまったく無いのだ。

 

指揮官「大急ぎで移動したのか…?いや、ともかくマグダラオスの行方を古代竜人なら知っているのかもしれない」

 

 マーサさんが言っていたこの新大陸に住む竜人族、『古代竜人』。大陸の全てを見ている彼らならきっと教えてくれるはず。

 古代竜人を見つけてマグダラオスの行方を教えてもらおうとソルトが提案すると総司令と調査班リーダーは少し難しい顔をした。

 

総司令「古代竜人か…確かに彼らなら知っているかもしれないが、彼らはなかなか姿を現さない上に探すのは少し困難だぞ?」

 

オイゲン「そんなに難しいものなの?」

 

調査班リーダー「調査団達が彼らの痕跡を見つけているのだけど古代樹の森の更に奥地まで探さなければならない。奥にはアンジャナフよりも凶暴なモンスター達がいるからな」

 

 ほかの調査団達も古代竜人の捜索には苦戦しているんだね…見つけるにはかなり苦労しそうだ。

 

調査班リーダー「更には嘘の痕跡を残して行方をくらます時があるから厄介だ」

ライリー「その古代竜人、めんどくせえことしやがるな…」

 

総司令「だが今回は5期団、そして推薦組もいる。ましてやマグダラオスが消えたという緊急事態だ。今回は力を入れて古代竜人の捜索をしよう」

 

指揮官「任さて下さい!古代竜人を見つけ、マグダラオスの行方を聞いてみせます!」

 

 ソルトもやる気満々。古代樹の森の中を隅々まで探して見つけ出すつもりだ。よーし、皆の気合を入れるためにも美味しい弁当を用意してあげようっと!

 

___

 

 

in古代樹の森_初期キャンプ地

 

 

Sideライリー

 

 

指揮官「と、いうわけで古代竜人を探すぞー!」

 

夕立「おーっ‼」

 

 夕立は元気いっぱいに尻尾をふっている…あぁモフモフしてぇ…っといけねぇいけねぇ、今回も俺達と一緒に探索したいって名乗り出た子が多かったなぁ。

 

マーブルヘッド「応急薬よし、携帯食料よしっと。ブレマートン、そっちの支度は大丈夫です?」

ブレマートン「ちょっと待ってて……えーと虫よけスプレーはどこやったっけ?」

 

オイゲン「虫よけしても意味ないわよ。ここには大きな虫とかうじゃうじゃいるから。ブナハブラとか」

 

熊野「嘘ぉっ⁉あ、あまり見たくないなぁ…」

 

 

 おほっ、今日の一緒に探索来てくれる子はタユンタユンしてますわぁ。ライリーさんめちゃくちゃほっこりしまっせ…

 

シェフィールド「ライリー様、これ以上気持ち悪い顔しないでください。思わず撃っちゃいますので」

ライリー「アイエエエ!?シェフィールドなんで!?大鳳ちゃんは!?」

 

 クジで大鳳ちゃんが当たってタユンタユンしながら大喜びしてたのに、なんでシェフィールドが!?

 

シェフィールド「大鳳様は探索用のレザー装備を装着する際に胸部のボタンが飛んだ瞬間に装備が破れてしまいましたので急遽私がライリー様につくことになりました」

 

 ……イラストリアスの時もそうだったけど、ちょっとやそっとのことで破けないレザー装備が破けるって、KAN-SENの胸部装甲は恐ろしいな。

 

指揮官「よし古代竜人の痕跡を追う導蟲を各自に渡す」

 

 ソルトは調査班リーダーが用意してくれた導蟲が入った道具を渡していく。

 

指揮官「この探索は奥地まで進んでいく、危ない時や日が暮れそうな時は各地のキャンプ地へ戻ること!」

ディアス「危険なモンスターもいるからね、極力避けて進もう」

 

 長丁場になるかもしれねぇな。気合い入れて片っ端から探るとするか。

 

ライリー「てかさっきからシドのやつ何も喋ってねぇぞ?」

 

シド「……」(´~`)モグモグ

 

 あっ⁉こいつディアスの手作り弁当をもう食ってやがる⁉早弁かよ!

 

指揮官「古代竜人を見つけたら信号弾を使って知らせてくれ」

シド「ふぁふぁっふぁ」モグモグ

 

 食いながら返事をするんじゃねぇって!

 

ライリー「ま、まあ気を取り直してっと…さぁ熊ry」

 

ディアス「それじゃ熊野ちゃん、行こっか!」

熊野「りょ!後でここの美味しい食べ物教えてね!」

 

ライリー「……ブレマーry」

 

シド「準備はできた。二人とも、行くぞ」

 

ブレマートン「オッケー!ちゃちゃーっと見つけましょ!」

マーブルヘッド「はいはーい、気をつけて行きましょー」

 

 

ライリー「…ゆry」

 

夕立「指揮官!行こうぜ!夕立、指揮官と散歩すんの楽しみにしてたからな!」

オイゲン「まったく、ただの散歩じゃないのよ?それからすぐにこんがり肉は食べないわよ」

夕立「むぅー!ケチ!」

 

指揮官「まあまあ、ある程度探索してお昼になったら食べような?」

 

ライリー「………」ポツーン

 

 

 おいおいおいおい、マジか。

 

 

ライリー「えーっと……」

 

シェフィールド「何かご不満でも?

 

ライリー「滅相もございません!」

 

 そう!不満も文句もねえ!かわいいメイドさんがついてきてくれるならむしろご褒美だぜ!やったね、ライリー!

 

ライリー「さ、さあ古代竜人見っけにレッツラゴー!」

 

________

 

in古代樹の森_南東海岸エリア

 

 

side熊野

 

 

ディアス「それからこれがワイルドトマト。古代樹の森の栄養と太陽の光で真っ赤に育ったのが美味いんだ」

 

熊野「んん〜!すっごく美味しい!」

 

 まじやばい。新大陸、美味しい食べ物あり過ぎ!コンコードが言ってたように、ディアスさんと一緒に探索に行けば果物とか美味しいものを食べさせてくれる!

 

熊野「これは皆に自慢を……って、ディアスさん!ちゃんと古代竜人を探さないと!」

 

 いけない、つい美味しいものにつられて当初の目的をすっかり忘れてた。

 

ディアス「うーん…導蟲の反応がないからここら辺じゃないのかもね〜」

 

 ディアスさん、マイペースすぎっしょ。でもそういうところは憎めないかなぁ。

 というか古代竜人ってどんな人なんだろ?と、そんなこんな考えてたら砂浜に着いた。

 

熊野「きれい…」

 

 普段は海の上を走って気にもしてなかったけど、ここの海の景色は澄んだ青で息を呑むほどの美しさがある。砂浜もキレイだし水着に着替えて泳ぎたいけどどういうわけか今はダメみたい。なんでだろ?

 

熊野「あ、でもここに古代竜人はいなさそうっぽい?」

 

 ディアスさんに尋ねようとしたその時、ディアスさんは何かを見つけたように海を凝視していた。も、もしかして見つけた!?

 

ディアス「見つけたっ!」

 

 やはり何か見つけたんだ!そしてディアスさんはすぐさま釣り竿を取り出す。

 

熊野「…って、釣り竿!?」

 

 え⁉なんで釣り竿!?ツッコミが追いつかないままディアスさんはルアーを投げる。ルアーが着水した数秒後、釣り糸がピンッと引っ張られる、何かがヒットした。

 

ディアス「ぬぬぬぬっ‼」

 

 ディアスさんは負けじと竿を引く。てかリールはないの⁉

 

ディアス「そいやっ!」

 

 そしてディアスさんは力いっぱい竿を引いた。海面から飛び出し宙に舞い、ディアスさんが両手で捕えたのは大きなカジキだ。

 

熊野「……は⁉カジキ!?」

 

 なんでこんなところにカジキが泳いでんの⁉ていうかデカっ⁉

 

ディアス「これはドスダイオウカジキ。食べてよし、飼ってよし、武器にもよし、と三拍子のお魚さ。どうしようか、食べる?」

 

 

熊野「………」

 

 どうしよう、ツッコミが追いつかない。というか、武器にもなるってやっぱり指揮官達って色々とおかしい……

 

熊野「と、とりあえず食べる」

 

 でも美味しそうなのでオッケー

 

_________

 

in古代樹の森___北東エリア

 

 

sideブレマートン

 

マーブルヘッド「シドさん!見てください!シンリンシソチョウですよ!」

 

 

シンリンシソチョウ〈ピギー!

 

 

シド「色のいい個体だな…」

マーブルヘッド「かわいいな〜…って、ブレマートン?顔引きつってますよ?」

 

ブレマートン「あ、あー…ちょっと苦手かなー…」

 

 おかしい。本当は古代竜人を探さなきゃいけないのにいつの間にか環境生物を観察していることになってる。

 

ブレマートン「と、というかマーブルヘッド、かなり楽しそうね…」

 

マーブルヘッド「もちろんですよ!シソチョウですよシソチョウ!鳥の先祖ともいえる生き物が生きている姿をこの目で見れるなんて超ヤバイっすよ!」

 

 ああダメだわ。マーブルヘッドが学者モードになっちゃってる…

 

ブレマートン「す、すごいことだけど…古代竜人を探さないとね。そうよね、シドさん?」

 

シド「!!あれはコダイジュノツカイ‼」ダッシュ!

 

ブレマートン「」ズコー

 

 あちゃー、シドさんまでもが環境生物探索に夢中になっちゃってる……

 

マーブルヘッド「このカエル…!原始的な姿をしてる‼新大陸の生物に興味が湧きまくり‼」ツンツン

 

 

シビレガスガエル〈ウカツニサワルトシビレルゼ?

 

 

シド「コダイジュノツカイ、逃げられた…」ションボリ

 

 

ブレマートン「し、シドさん?そろそろ古代竜人を探さないと…」

 

シド「残念ながらこの辺りには古代竜人の痕跡がないようだ」

 

 さすがシドさん、環境生物探しの合間にちゃんと痕跡がないか探していたのね。

 

ブレマートン「じゃあ別の場所へ移動して探すのね?」

 

シド「…の、前に。コダイジュノツカイを見つけるぞ」

ブレマートン「」ズコー

 

 そっちが優先なの!?当初の目的をすっかり忘れて探索をエンジョイしちゃってる⁉

 

マーブルヘッド「かなり激レアなんですよね?探し甲斐がありそう!」

シド「よし、くまなく探すぞ。シンリンシソチョウと見分けがつけにくいが、より鮮やかなほうがコダイジュノツカイだ」

 

ブレマートン「……」

 

 し、指揮官に怒られないかなぁ……?

 

_______

 

in古代樹の森_北西エリア

 

Sideライリー

 

 

ライリー「……」

 

シェフィールド「……」

 

 な、なんかむっちゃ気まずいんですけどぉ⁉なに!?シェフィールドがずっと俺の方を見てるんですけど⁉

 

シェフィールド「……」

 

 無表情だし怒ってんのかさっぱり分かんねぇ。あ、あれか、この前テトルー達にこっそりロイヤルメイドが使ってる紅茶葉とお菓子をあげたのがバレたか⁉

 

シェフィールド「ライリー様」

 

ライリー「は、はいぃ⁉な、な、なんでござんすか⁉」

 

シェフィールド「先程から落ち着きがないようですが…焦りは禁物です。見つけたい物も見つかりませんよ?」

 

 よ、よぉーし、バレでねぇ!バレたら怒られるどころかシェフィールドに絞められるからな、なんとか誤魔化さねえと。

 

ライリー「お、おぉ…焦っちゃねえさ。血ナマコで探してるだけだぜ」

 

シェフィールド「それを言うなら血まなこです…私はてっきりブレマートン様達と探索したかったかと落ち込んでいたかと思いました」

 

 ………ん?あれ、シェフィールド?もしかして…

 

シェフィールド「ですので喝を入れようかと考えていたところでした」ジャキンッ

 

ライリー「」

 

 はい、いつものシェフィールドちゃんでした。そ、そんなわけねぇよなぁ!!もー、俺ってばお茶目☆

 

シェフィールド「ふざけてたら喝入れますよ?」

ライリー「き、気を取り直して探すぞー!」

 

 ふざけたら絞められる…!ここは真面目に探すか!しかしこの辺には古代竜人の痕跡はねえ。導蟲の反応はないし、残る手段は……えーとポーチに入れたよな。

 

ライリー「っと、あったあった」

シェフィールド「木で作られた笛?何に使うのですか?」

 

ライリー「ちょっと協力してもらうのさ」

 

 軽く吹いて少し高めな音を森の中で響かせる。吹きさえすりゃすぐに来てくれると言っていたが……お、きたきた。茂みからアイルーにそっくりな獣人族が2、3匹やってきた。

 

シェフィールド「あれは…?」

ライリー「あれがテトルーだ。彼らなら古代竜人を知ってるかもしれねぇ」

 

 テトルーなら古代竜人を目撃している可能性が高い。何かいい情報を持ってるといいが…

 

テトルーA「ウニャ〜」

テトルーB「ニャニャ〜」

 

 さっそくテトルー達はシェフィールドに興味津々に近づく。シェフィールドは屈んでテトルーの手を触れた。

 

シェフィールド「ふふ、初めまして…」

 

 は、かわいい。シェフィールドが普段見せない笑顔を見せた。めっちゃかわいい。

 

シェフィールド「…ライリー様、何ぼーっとしているのですか?」

 

 俺を見るやさっきまでの笑顔が無表情に変わった。ちくしょう、ずっと見たかったのに…なんて言ったら締められるのでさっそくテトルー達に聞くことにした。

 

ライリー「えーと……よう、約束通りかわいいめいどを連れてきたぜ?(よう、約束通りかわいいメイドを連れきたぜ?)」

 

テトルーA「すごい!とってもきれいだニャ!(すごい!とっても綺麗だニャ!)」

 

テトルーB「ふつくしい…(ふつくしい…)」

 

テトルーC「ありがたや、ありがたや…(ありがたや、ありがたや…)」

 

シェフィールド「なんと言っているのですか?」

 

ライリー「か、軽い挨拶さ、あはは…」

 

 今度呼ぶ時俺が話してたメイドを見てみたいって言われたからな…さてと、大事なことを聞かねぇと。

 

ライリー「なあ、このたいりくにすむりゅうじんぞくがどこにいるかしらないか?(なあ、この大陸に住む竜人族を知らないか?)」

 

テトルーB「りゅうじんぞく…あのひとのことかな?(竜人族…あの人の事かな?)」

 

テトルーC「あの人ならかざんをせおったりゅうをみるためにたかいところをめざしてたよ?(あの人なら火山を背負った龍を見るために高い所を目指してたよ?)」

 

 火山を背負った龍…マグダラオスのことだな。そんで高い所へ行ったのか。マグダラオスを見れる高い所といえば……

 

ライリー「あのばかでけえ大樹しかねえわなぁ…」

 

 有力な情報ゲット。テトルー達にロイヤルメイドのお菓子をあげて正解だったな。

 

ライリー「さんきゅー、助かったぜ(サンキュー、助かったぜ)」

 

テトルーA「どういたしまして!(どういたしまして!)」ノシ

 

テトルーB「またおいしいおかしをちょうだい!」(また美味しいお菓子をちょうだい!)」ノシ

 

ライリー「はいはい、またやるからよろしくな」

 

 約束を交わして去るテトルー達に手を振って見送る。またあのお菓子をこっそり持ってくんの至難の業だっての。

 

ライリー「いやー、いい情報ゲットだぜ」

 

シェフィールド「そうでしたか。良かった、お菓子を上げた甲斐があったようですね」

 

ライリー「ああ………って、ダニィ⁉」

 

シェフィールド「ライリー様がこっそり私達が作ったお菓子を持っていくのを見かけたのでもしやと思いましたがやはりそうでしたか」

 

 なんてこったい。バレテーラ

 

シェフィールド「帰ったらお話がありますので…ご覚悟を」

 

 ……なんてこったい/(^o^)\

 

____

 

in古代樹の森_中央エリア

 

 

sideオイゲン

 

指揮官「ここにもあった!」

 

オイゲン「どんどん上へと登っていくわね…」

 

 私と指揮官は導蟲が照らす小さな足跡を見つめる。探す道中で古代竜人であろう足跡を見つけ、その足跡を辿っていた。この足跡は巨大な根っこでできた道に続いており、上へ上へと登るようについていた。

 

オイゲン「もしかしたらこの大樹のてっぺんまで続いているのかしら?」

 

指揮官「かもしれないな…」

 

 まだまだ登り上がっていくようだわ…これは体力がいるわね。

 

夕立「えぇ〜まだ登るのかぁ⁉」

 

 夕立がかなり嫌そうな顔をする。

 

夕立「指揮官、腹減った!お肉食べたい!」

オイゲン「さっきこんがり肉食べたばっかりでしょ?食べ過ぎたら逆に疲れるわよ」

 

 指揮官も何か言ってちょうだいと視線を向けたら指揮官はいつの間にか肉焼き機でお肉を焼いていた。どこから音が出てるのか、リズミカルなBGMとともにお肉を回している…

 

指揮官「ほいっ!上手に焼けました〜!ほら夕立、焼きたてだぞ」

 

夕立「わぁーい‼ありがと指揮官!」

 

 夕立は嬉しそうに尻尾をふりながらこんがり肉に齧り付く。

 

夕立「んん〜!指揮官の焼いた肉、すんごくうまい!」

オイゲン「…いや、指揮官!あげていいの⁉」

 

指揮官「まだまだ上へ登るかもしれん、こんがり肉食べてスタミナアップして登ったほうがいい」

 

 指揮官は携帯食料を食べながら答えた。いやなんでお肉とか食べたらスタミナが上がるのよ。今更だが時折指揮官達の体の構造とかおかしいと思う時がある…

 

夕立「…夕立の少し食べる?」

オイゲン「全部食べていいわ…」

 

指揮官「よぉし!更にどんどん登っていこう!」

 

 気を取り直して指揮官に続いて進む。

 

 大樹と空へと伸びようとする木々が絡まってできた道を見ると本当に不思議だ。生き物達の、古龍達のエネルギーを得て、長い年月をかけてここまで壮大すぎる森が育まれるとは…自然は知らない事ばかりだわ。

 

 導蟲が照らす古代竜人の足跡はまだまだ上へと続いている。これを辿れば古代竜人がいるのかもしれない。まだ確信ではないがかすかな期待を懐き辿っていく。

 

 上へ…上へ…さらにもっと上へ…

 

夕立「うひゃぁ!指揮官、指揮官!見て見て!すっげぇいい眺め!」

 

 辿っていくと私達は頂上に着いてしまっていたようだ。上には生い茂る木々は無く、青空が。開けた先には広がる森と果てない海の景色が見えた。

 

オイゲン「頂上の景色も悪くないわね…」

 

指揮官「広く一望できるな!おっ、確かあっちに初期キャンブ地があったかな?」

 

 あんな所からここまで来たのか。結構歩いたわね…最初は指揮官についていくのがやっとだったけど、慣れるとなんだか楽しくなってきた。

 

指揮官「さてと、夕立。痕跡はあるか?」

 

 痕跡を辿って来たのだからここにもあるはずだけど…

 

夕立「あった!でもここから先はないぞ?」

 

 夕立は不思議そうに首を傾げる。夕立の言う通り、導蟲が古代竜人の足跡を照らしている。だがそこから先がない。

 

指揮官「痕跡が途切れている…どっかに隠れてるのか?」

 

夕立「隠れているのなら探そうぜ!」

 

 とは言うもののこの辺りは草木もあまりない。隠れる場所らしいものはありそうにないのだが……

 

 

 

 ブウゥゥゥゥン…

 

 

 私達の前で細長いトンボの様な虫が飛んできた。見たことのない虫ね…

 その虫は尾を赤く光らせ慌ただしく飛び回るとすぐさま一目散でどこかへ飛んでいった。

 

夕立「指揮官、あの虫はなに?」

 

指揮官「あれはキザシヤンマだ。尾を光らすことができ、危険を察知すると発光するんだ」

 

オイゲン「赤く光ってたわ。あれは何を意味するの?」

 

指揮官「確か赤は……危険な大型モンスターが現れたってい意味だな」

 

夕立「えっ?」

オイゲン「は?」

 

指揮官「ん?と、言うことは………」

 

 指揮官が察したその時、キザシヤンマに続いて茂みから鳥や兎みたいな小さな生き物達が一斉に飛び出して何処かへ逃げ出していく。

 

グオォォォッ!!

 

オイゲン「っ⁉」

夕立「わうっ!?な、なんだ⁉」

 

 突然、上空からモンスターの咆哮が響いた。上空に何かいる!私よりも早く気づいた指揮官が急いで駆け寄る。

 

指揮官「伏せろっ!」

 

 指揮官が両手で私と夕立を伏せさせる。指揮官が伏せさせたその直後、何か大きな生き物が急降下してきた。

 

 ビュオォッ!

 

 通り過ぎただけでなんて風圧なの⁉指揮官のおかげで防ぐことはできた私はもう一度空を見上げる。

 

 上空に大きな翼を広げ空を切るように飛んでいる、赤い大きな竜が見えた。

 

指揮官「あれは…【火竜:リオレウス】‼」

 

 リオレウスと呼ばれた赤い竜は再び私達の方へと飛んで来た。よく見ると口から炎が漏れている。

 そして次の瞬間、大きく口を開いて燃え盛る炎の火球を飛ばしてきた。

 

指揮官「二人とも下がるぞっ!」

 

 指揮官が私達を下げさせた直後に指揮官がいた場所に火球が直撃。

 

オイゲン「熱っ…!」

夕立「あ、あちっ⁉」

 

 火球が爆発しただけで爆風と熱波が降りかかる。離れているだけでもここまで熱いだなんて…直撃したらひとたまりもないわ!

 

指揮官「気をつけろ!来るぞ!」

 

 

 黒煙を払い除けるようにリオレウスが翼を羽ばたかせながらギロリ土私達を睨んだ。

 

リオレウス『グルルル…‼』

 

夕立「わ、わふぅ…!」

 

 流石の夕立も私の後ろで尻尾を下げて震えている。

 

指揮官「ゆっくり下がるんだ…」

 

 指揮官が背負っている太刀に手を取ってリオレウスの動きに警戒しながらゆっくり前へ…指揮官は囮になるつもりだ。

 何処か避難できる場所があるか探しながら夕立と静かに下がる。

 

 

リオレウス『グガアッ‼』

 

 リオレウスが指揮官を狙って鋭い爪がついた脚で蹴りつけてきた。

 

指揮官「おっと!」

リオレウス『ガウッ!!』

 

 指揮官はひらりと避けると着地したリオレウスが追うように指揮官を狙って噛みつこうとする。

 リオレウスの噛みつきを躱し続けた指揮官は突然私達の方へ走ってきた。

 

 

オイゲン「指揮官!?」

 

指揮官「走れ走れ走れっ!!」

 

 

 指揮官が指をさす。振り向くと人一人が通れそうな草木でできたトンネルがあった。あそこならリオレウスも通れないし避難できる!

 

指揮官「急げ!」

 

 指揮官の後方でリオレウスが飛び上がった。よく見ると口から炎がチリチリと出ている! 

 

オイゲン「急ぐわよ!」

 

夕立「お、おうっ!」

 

 私と夕立は駆け出す。火球がこっちに飛んでくる前に急がないと…っ!

 

リオレウス『グオォッ‼』

 

 リオレウスの咆哮と共に火球が放たれた。まずい、火球がこっちに飛んでくるっ!

 

指揮官「間に合えぇぇっ!!」

 

 猛ダッシュで追いついた指揮官が私達の背中を強く押し出した。その直後、私達の後ろで爆発が響くと熱風と爆風が勢いよく吹き込まれた。

 

オイゲン「きゃあっ⁉」

夕立「うわぁっ⁉」

 

 私達は爆発の勢いで飛ばされ蔦のトンネルを一気に抜けることはできたが、その先はいくつもの蔦と木の枝が絡みついてできた急な下り道だった。

 

オイゲン「きゃあぁぁぁぁぁっ!?」

夕立「うひゃあぁぁぁぁぁっ!?」

 

 私は振り落とされないよう必死で、夕立は私に強くしがみつき、ジェットコースターのようなスピードでただただ叫んで滑っていく。

 

 平らな場所が見えてきた!滑るスピードが緩やかになり平らな開けた場所に着いた頃にはようやく止まった。

 

オイゲン「っ…夕立、怪我はない?」

夕立「あ、あぁ…び、びっくりしたぁ…」

 

 夕立も安全な場所に辿り着いてほっとしたようだ。私も夕立も擦りむいた怪我は負ってないし……って、そうだ!!指揮官は⁉

 

指揮官「二人とも怪我がなくて安心した…」

 

 ふと指揮官の声が真下から聞こえる…恐る恐る下を見るとうつ伏せになっている指揮官が。

 

指揮官「その…とりあえず二人ともちょっとのいてくれ」

 

夕立「うわっ!?指揮官なんでそこにいるんだ!?」

指揮官「爆発の勢いでこうなってしまってな…まあ二人が無事で何よりだ」

 

 つまりは指揮官は私達のソリになって私達の尻に敷かれたまま下ったと……いやそうはならないでしょ。

 

オイゲン「まったくあんたは何で変な事になるのよ…はい、のいたからさっさと立ちなさい」

 

指揮官「すまん…さてと、ここならリオレウスは追ってこない。あとは……おや?」

 

 指揮官が辺りを見回していると何かを見つけたのかじっと見上げている。

 私達は後ろを振り返ると、大きな木の枝の上に杖を持った小柄な人が立っていた。網目の布がついたキノコみたいな帽子を被って顔が見えないが…古めかしい姿と雰囲気で確信した。

 

オイゲン「あれが古代竜人…!」

 

指揮官「間違いない…さっそく皆に知らせよう!」

 

____

 

 

side指揮官

 

 

 皆に知らせるため、信号弾を打ち上げる。しばらくしてシド達が駆けつけてきた。皆も一所懸命に古代竜人を探してくれたようで……ん?

 

指揮官「ディアス、なんか香ばしい香りがするんだけど?」

 

ディアス「べべっ、別になぁんも食べてないよ⁉ね、熊野!」

熊野「も、もちだしぃ?お、おいしいもん食べてないし!」

 

指揮官「…正直に答えないと明日ダンケルクの手作りおやつなし」

 

ディアス「ごめんなさいダイオウカジキの香草焼き作ってました!」

熊野「ごめんなさい美味しかったです!」

 

指揮官「シド、持ってるのは何?」

 

シド「コダイジュノツカイ」ドヤァ

マーブルヘッド「頑張って捕まえたっす」エッヘン

ブレマートン「つ、疲れたぁ…」ヘトヘト

 

指揮官「ライリー、なんで落ち込んでるんだ?」

シェフィールド「ライリー様に少しばかり説教をし暫くロイヤルメイドのおやつ抜きと言い渡しました」

 

ライリー「ショボボーン…」

 

 お、お前達、ちゃんと探してたんだよな⁉ちゃんと痕跡を追ってたんだよな!? 

 

ライリー「ま、まあ古代竜人が見つかって良かったぜ!」

 

 確かにそうだな。古代竜人に聞きたいことがあるために探したのだから。じっと俺達を見つめている古代竜人に尋ねる。

 

指揮官「あ、あのっ!貴方に聞きたいことがあります!」

 

古代竜人「………」

 

指揮官「か、火山を背負った竜が何処へ向かったのか知りませんか!」

 

古代竜人「……何?火の山を背負う竜の行方を知りたいの?

 

ディアス「し、知ってるの⁉」

 

 古代竜人はふーむと呟いてしばらく静かに込んだ。

 

古代竜人「……知ってるよ

 

ライリー「ほ、本当か⁉」

 

 古代竜人の答えを聞いてほっとした。良かった、これならマグダラオスを追跡することができる!

 

古代竜人「…でも、君たちにそれを知る資格はないよ

 

ディアス「えぇっ⁉そんな!」

マーブルヘッド「なんで私達が知ることができないんです?」

 

古代竜人「我々の決まりなんだ…生態系の頂点に立つ者を制する者だけ、この地の秘密を知る資格があるよ

 

夕立「むうぅ!けち!」

 

 

 仕方ないよな。彼らから見て俺達はこの地にやって来た新参者。彼らに認めてもらうにはその資格がある事を証明せねばならない。

 でも生態系の頂点に立つ者かぁ…色々思い浮かぶが一体どれくらいか……

 

 

シド「……ん?」

指揮官「シド、何かわかったか?」

 

シド「あの古代竜人…さっきからマーブルヘッド達の胸を見てるぞ?」

 

古代竜人「なっ⁉」

 

 さっきまで流暢に語っていた古代竜人から素の声が聞こえた

 

古代竜人「ば、ばばばば馬鹿なことを言うな!」

 

 そうだよな、新大陸の賢人だもの。そんなことをするわけが……

 

マーブルヘッド「はぁ、少し暑いっすねここ〜」ヌギヌギ

 

 マーブルヘッドが手で扇ぎながら上着を脱ぐ。

 

熊野「高いとこまで登ったから汗かいちゃったぁ」

 

 熊野が胸元のボタンを一つ外した。

 

ブレマートン「わ、私も脱いじゃおっかな〜」ヌギ…

オイゲン「無理にやらなくていいわよ…」

 

ライリー「……夕立、ジャンプしてみ?」

夕立「?こうか?」ポインポイン

 

 

古代竜人「…………うほっ♡」

 

 

 彼女達を見て古代竜人が口をこぼした。

 

ライリー「ほらやっぱ見てんじゃねぇか!このスケベ竜人が!」

夕立「変態!ロリコン!」

シェフィールド「古代竜人がどういう方かこれでハッキリしました」

 

ディアス「報告書に古代竜人は古代スケベ竜人だって書いて皆に伝えるからね!」

 

 

古代竜人「わ、わかった!教える!教えるから!変な目で見ないで!」

 

 

 古代竜人は慌てながらライリー達をなだめる。と、取り敢えず情報が得られてラッキー?

 

 

古代竜人「こ、コホン……各地に棲む生態系の頂点に立つ者…『火の竜』、『角の竜』、『泡の竜』、『海の竜』を制した者だけに教えてあげよう

 

 火の竜、角の竜、泡の竜、海の竜……全部で4体のモンスターを倒さないといけないのか。

 どんなモンスターかだいたい検討はついた。でも時間との勝負になるな…

 

 

オイゲン「……それだけ?」

 

熊野「もっとあるっしょ?」

 

マーブルヘッド「言わないとみんなにバラしちゃうっすよ〜?」

 

シェフィールド「そうですかそうですか、貴方はそういう方でしたか」

 

 

古代竜人「ひいっ⁉」

 

指揮官「もうやめたげて⁉」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 やっとこさマグダラオス編、四天王戦に突入

 安西先生……仕事を休みたいです


 あと白龍がほしいです。経験値2400000…遠いね(白目
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