子兎の人形師は何を想う   作:夜空人

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ハンター試験編
No.6/カタキ✖ハ✖ヒソカ


「…トンパさん、ありがとう。 その情報、僕にとって値千金だよ。で、ここから離れて。」

「え、お、おう。」

 

(おや?これは…今年のハンター試験は始まってすらいないけど、いきなり楽しめそうだね♥)ニヤリ

 

トンパはさっさと離れてゆき睨まれてることを理解したヒソカは笑い、レツは両手の人差し指に、トパーズの指輪を、中指にルビーの指輪をはめる。

 

 

__そして両者の徐々に高まるプレッシャーに他の受験生は離れてゆく。__

 

 

先に仕掛けにいったのはレツ。一気に駆け出し、能力を発動させる。

 

(【色に染まる僕は人形/カラーチェンジマイドール】!!__【紅くなる灼熱/フレイムバースト】!!)

 

レツはルビーに付与された能力を行使することに決める。すると姿が赤い髪にサイドテール、周りの受験生からすればレツが女であることを知る。

 

レツは刀に手を添え、一気にヒソカの首を狙う。__だが、その剣速はまだまだ遅かった。ヒソカは抜刀されて、伸びた腕を蹴り上げ、がら空きになった腹に拳を叩き込む。

 

「ぐっ!」

(くくっ♦ まだまだ実りたての果実ってところかな♣)

(初撃ではやはり殺せない。なら__【透過する黄色の宝石剣/サンライトヴィジョン】!!)

 

今度は、金髪の髪に、両手には煌びやかな宝石剣が出現する。左手の剣で斬り払いを行うが、ヒソカは首をひねるだけでヒョイと躱す。

 

「おっと♦」

「くっ!!」

 

何度も斬りかかるがヒソカは遊びでヒョイヒョイと躱し続ける。一応具現化であることは見抜けるので、ヒソカは付与能力の分析を行っていた。

しかし、そもそもレツはヒソカを斬るためにも、透過する能力を使っていない。

ゆえに見つかるはずもないのだが、確かめるためにも、躱した回数が十になろうという時、トランプに【周】と【凝】を行い剣にわざと鍔迫り合いをする。

 

キンッ!! ギギギギギ

 

「何故、いきなりボクに斬りかかるんだい?」

「黙れ!!」

 

二人はそれぞれ手に持ったトランプと宝石剣で斬り合いを繰り広げる。勿論これが成立してるのは、ヒソカがレベルをかなり下げて合わせにいってるからなのだが、レツは気づかない。ヒソカは更に挑発をする。

 

「ボクはキミから恨みを買うような真似をした覚えはないんだけどなぁ……♠」

 

などとほざきレツはさらに激昂する。

 

「……兄さんを殺しておいて、覚えてないって? しかも兄さんの遺品を攫っておいて、どの口で…!」

 

この時点で、ヒソカは動機を理解することを諦めかけるが、『遺品』に違和感を感じ、もう一度考える。

 

(アァ、ならボクは覚えてないね。殺した人なんて明日には忘れてるから___ん?ボクが物を攫う?)

 

レツは剣戟を繰り広げながら、もう一度【紅くなる灼熱/フレイムバースト】に戻して、トランプを燃やすことを試みる。

 

(やっぱりトランプは燃える!! ならこのままで!)

(こっちの能力は炎か♠ なら♦)

 

ヒソカは、3メートルほど距離を取ると一気にトランプをマシンガンのように投げつける。

 

「くっ!(手数が多くてこっちじゃ捌ききれない!)」

 

レツは咄嗟に【透過する黄色の宝石剣/サンライトヴィジョン】に切り替えたが、その時には眼前に迫るトランプを、全身宝石化で受ける。

 

(能力の切り替え速度にタイムラグがあるね♦ 型通りに綺麗なことからも実戦経験も少なそう♠)

 

レツの宝石化が解け、右に跳ぶ。ヒソカはそちらの方向に合わせて投げながら考える。レツは腕の宝石と剣で弾いていく。

 

(宝石の変化は、5秒が限界みたいだね♦ …『遺品』かぁ♣ ボクが蜘蛛だってことはほとんど知らないはず♠ さらにいうならボクはほとんどの呼び出しをすっぽかしてるから余計にね♦ しかし、この年にしてここまでの完成度__ 『蜘蛛』? ボクは殺してないけど、そう偽装して攫ったものはあるね♥)

 

ワンセットのトランプを投擲し終わったヒソカは真っ直ぐ向かってくるレツに能力の行使を決める。

 

(【伸縮自在の愛/バンジーガム】!)

(何か飛んできた!!)

 

その飛んでくるオーラを左に躱したレツはその場からヒソカが消え、見逃す。

ヒソカは躱されたが、壁に張り付いた【伸縮自在の愛/バンジーガム】を発動させ、【絶】で潜伏し、人ごみに紛れて、裏から回る。レツはあたりを【凝】で見回す。

 

(う~ん、ちゃんと【凝】はしてるね♥ これじゃ【隠】は意味がない♦ ひとまずは及第点ってところかな♥ 50~60点といった『玩具』としても不十分だけど♣ そこは先に期待かな♦ さてと…)

 

ヒソカは素の身体能力も高く、それに合わせ一気に迫る。

 

(速い!!)

 

レツは殴りかかるヒソカの右拳に剣をクロスガードするが、しっかり【伸縮自在の愛/バンジーガム】を剣に貼り付け、レツの顎を左拳で打ち抜く。レツは剣を振り抜くが、

 

(【伸縮自在の愛/バンジーガム】♥ 発動!)

「!!? くっ!」

 

ヒソカによって明後日の方向に剣先が向かう。そこから軌道修正しようとレツは引っ張る。それが隙となり左手の【伸縮自在の愛/バンジーガム】でレツは喉を掴まれる。ヒソカは実力の分析をし、レツは能力を解除して足掻く。

 

ガシッ「カッ、ア……!」

「ン~~~(やっぱり経験が足りなそう♠ あと感情任せにボクの首ばかり優先的にも狙ってたね♣ 他にも念の技術にも課題が残る♣)」ギリギリ

 

ヒソカは推測した答え合わせをする。

 

「もしかしてだけど君の兄さんの名前はオモカゲかい?」

「…ッツ!!」

「当たりだね♥ (なら相性の良い能力なのも納得いくね♦ おそらく他の蜘蛛が彼女を鍛えた♥ ホントは彼はもっと楽しめそうだから殺してないんだけどそれを知らないみたい♣)たしかにボクは君の兄さんの遺品を奪った♥ 今も大切に持ってるよ♦」

「…返せ!! 兄さんの遺品を!!」

 

ヒソカは変化系ゆえの虚実織り交ぜて、答える。

 

「それは無理かな♥ だって__

 

さらにヒソカは、レツのみぞおちに右拳を叩き込みながら、より憎んでもらおうと画策する。

 

ドスッ「あっ… が…」

「キミは弱い♠」

「ぐっ…」

「コラコラ、弱いのにそんな目をする資格はないよ♣」ゴッ

「がっ…はっ…」

「くくっ♥ もっともっとボクを恨んで、憎んで強くなりなよ♦」

「…ツッ!!」

「せめてこれくらいは出来るようになってもらわないと♥」スッ

「え… ガッ!?」

 

ヒソカはレツから左手を離し、そのまま左肘鉄をレツの首裏に入れ、床に叩きつけ頭を踏みつける。

 

「ホラホラ♦ それでも力を入れてるのかい?」

「くっ…うあぁぁぁ!!」

 

なおこの時、ヒソカは【伸縮自在の愛/バンジーガム】を貼っていない。真実、筋力と念で抑えてるだけである。

 

「弱いねェ♠ キミ♣」

「ツッ…」

「そろそろ挑戦代をもらうよ♦」ガシッ

 

ヒソカはレツの首裏を掴み、再び持ち上げ、離す。そのままレツのアバラを折りに、全力の【流】の蹴りを入れる。

 

ス… ベキィ「ゴフッ!!?」メキバキベキゴキ   ヒュン   ズシャァァァ

 

レツはアバラが折れる音を聞きながら、エレベーターの左横まで吹き飛ばされる。その壁には僅かにヒビが入った。

 

ドガァン「ア…」ガクン  

 

レツは屈辱的なまでの煽りを受けたが、せめて【絶】を最後の気力で行い、気絶した。

 

 

+++

 

ヒソカは自分を強く恨む彼女(レツという名を知らない)を見つけた時点で自分の目的は叶ったようなもので、機嫌よく歩き分析する。

 

(ん~~、今の感じは手応えバッチリだね♣ 攻撃の【流】はともかく、防御の【流】がお粗末だね♠)

 

そこに顔面や頭部に釘に近い太さの針を刺したモヒカンの男_先ほどレツが【凝】で

看破した301番の男_が酔狂にもヒソカに話しかける。

 

「ヒソカ、何やってんの?」

「イルミか♥ キミも受験かい?」

「そうだけど、ここには家出した弟も居たから、変装してるんだけど。呼ぶなら、ギタラクルで登録してるからそれで呼んで。 で?ここから先も『使える』同士で戦ってもらうのも困るんだけど?」

 

イルミ、この場ではギタラクルは淡々と自分の要求だけを棒読みで伝える。

ヒソカからすれば知ったことではないのだが、流石にもう一回ハンター試験にリトライするのはハッキリいってめんどくさい。

 

「弟? …ああ、余波で目覚めるのを阻止したいんだね♥ でもボクは美味しくなるのが半ば確定してる未熟な果実にかぶりつく気はないから、彼女のほうに言ってよ♦」

「それが気絶したから話すことが出来ないんだけど? それはそうと彼女、あの歳でそこそこ使えるっぽいけど何?」

「ボクの推測でいいなら♥ 」

「この際、それでいいから。」

「ボクが蜘蛛に入る際に殺した男の妹っぽいね♦ 多分、彼女を鍛えたのも蜘蛛のメンバー♥」

「…蜘蛛? それはちょっと困るな… ヒソカが仲介とかは、」

「できると思うのかい?」

「うん、無理だね。というか、個人的に同じ世界の人間と兄弟持ちとして、その子の兄にも興味あるから、接触するためにも第一印象は大事だね。」

 

そういう情報交換をし、二人は離れた。

 

 

+++

 

384番の猟師の男が来た頃に、レツは目覚めた。

 

「う… 僕は…」

 

しばらく記憶を整理しようとしたが、咳き込み、血反吐を吐く。

 

「ガッ…ハッ… (アバラ、肋骨がそれなりに折れてる。…確実に見逃された。急所に近い一番から七番の真肋は無事。仮肋の八番から十番までが折れてる。)」ビチャバチャ

 

レツは癒しの技術の過程でそれなりに体の部位の知識は身につけてた。治し方と壊し方はある意味、表裏一体であるがゆえ、比較的知識を得るのは用意だった。

 

「ぐっ… (まったく歯が立たなかった………!!)」

 

今の過程では、勝負にすらなってない。ヒソカは結局無傷であるので、それだけ『遊ばれた』ということでもある。

 

「とりあえず、今は【絶】の回復よりも時間がない。なら…」

 

レツははめていた、ルビー・トパーズの指輪を外し、エメラルドの指輪をはめる。

 

(___【癒しの碧玉/ホーリーヒーリング】___)

 

そうレツが念じると、ストレートロングの黄緑の髪になる。そのまま折れた肋骨を治癒してゆく。

 

「ふう… とりあえずは治ったかな。」

 

事を終えたレツは、指輪を外し腕を組み思考の海に潜る。

ヒソカの能力、【伸縮自在の愛/バンジーガム】を冷静に分析する。

 

 

(う~~ん。あのヒソカの能力は体験したところ、焼き切れるとはいえ、伸び縮みして張り付きもする。変化系であることは間違いない。あれは…バネ?紐?ゴム?石灰?糊?…あの時は、殴られた時も付けられる。ならガード不可プラス回避する方向も横かジャンプの上に縛られる。引いても飛ばされて終わる。…その横回避も得策とは言えないね。少なくとも何本かは同時に出せると見るべき。その投擲物か脚力と蹴りで追撃を食らいうる。ジャンプは放出系の【跳】がないと自滅になる。う~~~ん)

 

 

楽観視はせず、いろいろ有り得る範囲を考えるが本質の『ゴム』は可能性として。『ガム』は想像できなかった。次に対策を考える。

 

 

(能力対策は…何がある? まず、すでに実証された炎や斬撃、他にも水圧や風圧とか電気とかでも切れそうだけど、今は考えない。とりあえず、能力の切り替え速度が遅く感じた以上、それを特訓で上げるしかない。…他にはウボォー並みの筋力で大前提に引っ張られないようにするとか? 肝心のトランプはウボォーなら刺さらないか。…これも生まれ持った系統が強化系で成立する考えだろうから実現不可。

他には、作ろうと思ってた速くなる能力で貼り付けるヒマが無いようにする。)

 

次に【伸縮自在の愛/バンジーガム】対策を考えたが三つほど出てきた。

今度はヒソカそのものに勝つ方法を考える。

 

(やっぱり、先生みたいな操作系の能力がいいかな? クロロ兄さんかコル兄さんとかの能力複製とか? 奪うこととか戦闘中に出来るように緩くして、一通り具現化は作ったから、補うような方法や能力も考えたいね。フラン兄さんとかでも有効だろうけど流石に真逆の放出系を全面に押し出しは不可。)

 

そういろいろ【発】として有効なのを考え続ける。

ちなみにレツの【色に染まる僕は人形/カラーチェンジマイドール】には容量の限界の種類を調べるために作り出した指輪、サファイア・ダイヤモンド・アメジストがある。

これら三つの指輪には何も作ってない、所謂、空っぽなので装着しても意味が無いのだ。

 

(うん。いろいろ考えたけど、ヒソカならまだ能力あるんだろうね。…とりあえずまとめよう。)

 

レツがまとめたのは、以下の画用紙への書き出しに落ち着く。

 

張り付いて伸び縮みする能力。

※他にも持ってると思われるが、これだけでも応用性が高すぎる。

 

対策

燃やす、切る、などの【発】

速度系の【発】

単純に筋力で綱引きに勝つ。

 

大元として接近戦と絡め手を行える。

拘束系は意味がなさそう。

操作する。

物量で押しつぶす。

 

(…致命的な弱点はなし。ホントに厄介で良く出来てることが分かる。 …じっくり時間をかけて作るか。)

 

 

 

ここまで書き込み終えたところで、レツは画用紙をしまい人ごみに紛れる。

プレートは400番台を配り始めていた。

 

 

+++

 

ゴン達は、エレベーターが開き会場に降りる。

そこには船や港に居た人たちとは一味空気が違うもの達にレオリオは唾を飲み、クラピカは冷や汗を垂らす。三人が話して、ゴンが人数を気にしてるとやはりトンパが『新人潰し』を行うため割り込む。

一連の会話の中、58番の男の悲鳴が響く。

 

「ぎゃあああ!!」

「アーラ不思議♥ 腕が消えちゃった♠ 種も仕掛けもございません♣」

 

その現象にレオリオが慄いてると、トンパが情報を教える。

 

「な、なんだよ。あいつ……」

「アイツはこの中の受験生でダントツにアブないやつだ。 44番 奇術師 ヒソカ 去年、合格確実と言われながら、気に入らない試験官を半殺しにして失格した奴だ。 ゆえに恨みも相当買ってる。302番の兄を殺していて、その受験生とドンパチになったが、まったく勝負にならなかった。」

「………!! そんな~~~

 

レオリオがヒソカが受験できることについてトンパが当然とばかりに答える。

クラピカはその人物に共感を覚えた。

 

(…私と同じか、著しく近い目的で受けてる人物もいるのか。)

 

そこで凶狸狐の一件での動体視力を信頼し、ゴンに頼む。

 

「ゴン、出来たらでいいから、その302番を探し見つけてもらえないか?」

「? いいよ。」

 

一連のトンパの話が終わり、下剤ジュースの流れになる。もちろんゴンが気づき、吐き出す。そしてクラピカとレオリオはそれを床に捨てる。トンパは謝ったあとそそくさと離れた。

そしてゴンは302番の受験生を見つける。

 

「クラピカ、いたけど…あの子、俺たちより先にクイズの道を歩いてたはずなんだ。」

「…それは、考え難いがな。」

 

 

+++

 

レツは腕を組み、”点”を行っていた。そこに話しかける少年が__いわずもがなゴンである。

ゴン、クラピカ、レオリオとレツは話す。

 

「ねェ、」

「ん? 何?」

「いや、この少年が、君もあのクイズに居たと言ってな。」

「………ああ!! うん。僕もそこを通ったよ。」

「…君は、クイズに対して5秒間、沈黙したのか?」

「え?僕はノータイムで答えたけど? 『家族』が大事って。」

「となると魔獣が沢山出てくる道をくぐり抜けたのか?」

「それプラス、僕を囮にしようとした男が後から来たから、逆に囮になってもらって、僕のところに来た魔獣は撃退したよ。」

 

その説明に納得しかけるが、レオリオとクラピカが質問する。

 

「おい、マジか。それでここに来れるとはな。…これってどういうことだ?」

「あの道は正しい道ではなかったのではないのか?」

「そんなの僕に聞かれてもわかんないよ。」

「魔獣がいたはずの道を私たちの前であの道を通った男は逃げることさえかなわず死んだ。彼も決して弱くはなかったはずだ。それを君は通ったと…?」

「そういう事。」

「なら聞きたいんだが、ひょっとして俺たちでもあの道を通れたと思うか?」

「…じゃあ逆に質問するけど。あのヒソカに切られた受験生の腕はどこにいったか分かる?」

「いや、わからねェな。」

「なら上を見上げてごらん。」

 

言われて三人は天井を見る。そこには両腕が奇妙なことに張り付いていた。

ゴンとレオリオは驚き口がふさがらなくなる。クラピカは一息ついて質問する。

 

「あの奇術の種を見抜ける位なら、通れたと?」

「そういう事。これは経験を積むしかないね。」

「そうか… 君も復讐の為にハンター試験を受けたのか?」

「君もか。 …僕は正確には違う。家族から出された条件の一つにハンター試験の合格があって、たまたま復讐相手に遭遇したってだけ。」

 

ここでクラピカはさらに切り込む。クラピカは一族が滅亡したので、その相違点、真の意味で傷を分かち合えるのか聞きたかった。

 

「失礼を承知で聞くが、兄がヒソカに殺されたといったが、まだ家族がいるのか?」

「今はね。…僕とは血が繋がってないけど。」

「そうか…君も一人になった事があるんだな。(…どこかホッとしてる自分が居る。自分と同じ境遇の人物を見つけたからといって、安心していい理由にはならんだろうが!!)」

 

この答えにクラピカは、心の中で自分を叱責する。

レオリオは、暗くなった雰囲気を吹き飛ばすため偽悪者らしく、家族について聞く。

 

「へー、……ねーちゃんとか居るのか?」

「居るよ~。」

「美人なのか?」

「三人ともすごい美人だけど…」

「なんだ? 何か問題でもあるのか?」

 

…………やはり下心もあるのだろう。レツの歯切れの悪さに、レオリオは不安になって尋ねるが、レツは仕事に対しての気遣いの教育は皆無なので、その点ではなく。

 

「いや、兄さん達も皆、血が繋がってないから、単純に…君の名前は?」

「あ、そういや自己紹介してねぇな。俺はレオリオ。」

「私はクラピカ。」

「俺はゴン!」

「僕はレツ。 それで続きだけど、兄さん達も顔はいいし、腕も強いからレオリオの勝率があるのかな?ってだけ。」

「ぐふぅ!!」

 

ということだった。これにレオリオは精神的ダメージを受ける。それでも可能性を求め、レツに聞く。

 

「そ、それでも、もしかしたらってあるか?」

「いや、僕は姉さんじゃないから分からないよ。…でも兄さんの内、何人かはこのハンター試験に受かってるから、これに合格できないくらい弱い人には靡かないと思うよ。」

「おおぉ~~しゃァ!! 絶対、受かってやらァ!!」

 

ここにレオリオの新たな合格目標が出来た瞬間であった。

…盗賊と医者(志望)はある意味、絶望的に合わないが、レオリオは医者の夢を言ってないし、レツも悪いことと自覚がないので、誰も訂正は入らなかった。

 

泡沫の夢を抱かされたレオリオ。いとあはれ。

 

ここで腕を組んで悩んでいたゴンは話す。

 

「結局、あのクイズって答えを出すとより早く会場にたどり着けるってだけなのかな?」

 

これにクラピカが答える。

 

「あの時、あの人は『安全』な道といった。つまり『危険だが近い道』か、『安全な回り道』か、ということなのだろう。」

「それでもあのクイズがどう影響するのか、わからんな。」

 

レオリオはそう言い、四人はあのクイズの真の意図と道の長さが結局、わからず首をひねる。

 

 

──ジリリリリリリリ!

 

そこにベルの音が鳴り響く。

 

 

「只今をもって、受付時間を終了いたします。」

 

 

 

 

     ――では、これよりハンター試験を開始いたします――

 




以下、レツの能力の詳細を記します。

【色に染まる僕は人形/カラーチェンジマイドール】

具現化した指輪を付けることでそれに対応させた能力を引き出せる。
複数の指輪をはめることもできるが同時には使えない。
右手と左手でバラバラに行使は可能。切り替えは自分の意思で行える。

右手の指輪を行使するときは、服の色が変わる。
左手の指輪を行使するときは、髪の色が変わる。

 

〈制約〉

 

最大ストック数は十五個。
使用時間は『使用時間』の合計、十時間分。使い果たすと壊れ、消える。
指輪を一つ作る(生み出す?)につき、一日インターバルが必要。
オーラの消費量がはめる指輪の数をnとするとき、オーラ消費n倍率に上昇。
但し、右手と左手の指輪の色が一緒の時にはn-1。
(さらに戦闘時は【堅】をするので実質n+1といえる。色が同じはn倍。)
また、はめられる指輪は指一本につき一つ。ゆえに全て同時行使は最大が10本なので出来ない。

 

〈誓約〉

その破ったor砕かれた色の次の指輪を作り出すインターバルが百時間になる。

 

《思い入れの核》

 

『人形』・『綺麗な宝石』・『**』で作り出した。





***以下、個々の指輪に付与された能力***

 

【透過する黄色の宝石剣/サンライトヴィジョン】トパーズ・黄玉の指輪。

宝石の片手直剣。柄に回転する針があり、回転させた分だけすり抜けある意味ガード不可。
行使してる方の手は、肘まで宝石化する。籠手などをつけてるのでは無く、質が硬質化してる。
また任意でアストロン的な、全身宝石化もできる。二刀持ちも左手と右手で行える。

〈制約〉

任意で全身宝石化でき、任意で解除もできるが最大五秒しかもたない。五秒経つと強制解除。
一度回転させた針の分は、透過させる回数を減らせない。

 
右手の指輪は、オレンジ系。
左手の指輪は、髪の色は変わらない。

 


【紅くなる灼熱/フレイムバースト】ルビー・紅玉の指輪。

刀を具現化し、炎を変化系で足す。



〈制約〉

刀は常に鞘に収まった状態。右手にしか対応しない。
左手からは炎を纏える。拳でも手刀でもよし。

 

右手の指輪は、ライトピンク、桜色の系統。
左手の指輪は、クリムゾンレッドに。

 


【癒しの碧玉/ホーリーヒーリング】エメラルド・翠玉の指輪。

純粋な癒し・回復の力。指輪を付けた人による相互協力型にも対応。
 


〈制約〉

この能力独特の追加制約は無い。強いていうなら、損傷部位に触れてないとダメ。

 

右手の指輪は、フォレストグリーン。
左手の指輪は、グリーンイエロー。
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