銃は地球人類が生み出した最高の文明の利器である   作:ジャーマンポテトin納豆

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序章 防衛戦
1話


 

 

覚えている事なんて少ない。

精々が名前ぐらい。それが前世の記憶。

 

そもそも前世と言う呼び方もあやふやだ。気が付けばその場にポツンと立っていた。。

輪廻転生というよりは転移だろうか。そんなことを考えもしたがどうにかなるわけでもなく、仕方無しに道と思わしき物をたどって街に向かった。そこからは大変だった。言葉は分かるし字も書ける。だがこの世界に元々存在しない存在が居るのだから。

戸籍も無ければ自分を証明する物も無い。

 

挙句の果てには神話やファンタジー小説、それに連なる映画でしか見た事も聞いたことも無い存在すらある始末。魔法に始まり多種多様な種族。

この世界で上げるとすれば人間は勿論の事、エルフやらドワーフやら。

といってもエルフにドワーフは森や山と言った所の奥地に住んでいるからそんなにであったりすることは無い。

以前偶々工芸品か何かを売りに来ていたエルフに出会ったことがあるくらいだ。

本当に神話の世界か何かに迷い込んだのではないかと錯覚する世界。前世であった車や飛行機なんてものは勿論有る筈も無く、代わりに馬車が走っているし、戦場になれば剣を振り回して銃弾の代わりに魔法が飛び交う始末。

更には魔物やら魔獣やら訳の分からない生物までその辺を跋扈している。

 

そんな風に驚いていたのが約二か月前。

早い物で気が付けばこれだけの時間が経っていた。

 

その中で色々と知ったことがある。

一つ目は勿論、この世界は元居た世界とは全くの別物であるという事。

二つ目。魔法とか言う超常現象を人為的に引き起こす術があるという事。

三つ目。文明のレベルは中世と同レベル、もしくはそれよりも低い程度。

四つ目。魔法の存在のお陰で科学技術と言った物は全くと言っていいほど発展していない。

五つ目。ここはでっかい大陸の一部だという事。

六つ目。今俺が居る国はロンバルティア王国という中国家のリーヴォリと言う街だという事。

 

 

他にもいろいろあるが大体はこんなもんだろう。

 

説明するとするならば一つ目に関しては文字通り。

 

二つ目は本当に魔法らしいものがある。らしいと言うのはどうにも地球の魔術とか言われていた物と何が違うのか全く分からない。そもそも魔術も想像の物だからしょうがないが。これには相性があるらしく、属性と言った物もあるらしい。

 

三つ目。

文明レベルが中世かそれよりも前と断定した理由は街を偶に歩く騎士みたいなのがまんま騎士だったしこのぐらいの大きさの街ならばそれなりに高い建物があってもいいのだがそれが見られないという事。聞いたりした結果、電力などの概念が存在しないことなど数多くの事があげられるがそれらを考慮した結果だ。

 

四つ目。

三つ目の時と同じだがどうにも魔法に頼りきりで科学という概念が全く無い。

少なくとも小学校で習うレベルの事も存在しないし法則なんかもっての外。医療技術に関して言えば治癒魔法があるからどうにかなっているが千切れた手足を繋げたりなんてことは勿論できない。精々が小さめの外傷を消すことぐらい。それ以上は傷口は塞がるがそれ以外はどうにもならない。細菌やウイルスという概念も無ければ消毒と言う物も存在しない。

 

五つ目。

でっかい大陸と言うのはトランブルク大陸という。

国に関してはロンバルディア王国と言って中規模な国家だ。君主制国家で国王は善人らしく、無駄な税をかけることも無い。貴族も存在し、領地を与えられている場合とそうでない場合がある。簡単に言うと、領地を与えられている貴族に関してはその与えられた領地の防衛を主任務として税を納めさせる。というのが主な仕事。税率に関してはその土地その土地によって違うらしく、農作物の場合もあれば、工業製品と言ったものの場合もある。町や村の特産物が主なんだそうだ。

税金の方は地球で言う所の累進課税制度と似たような仕組みで納めさせている。俺もしっかり納めている。この土地に住んでいる限りは。

詳しいことはよく分からないが国王に多くの権限が与えれているらしい。

 

六つ目。

この今現在俺が拠点としているこの町の名前はリーヴォリ。

この町は大きい方らしい。それもそのはず、この辺り一帯の領地を治めている領主のお膝元だからだ。治安に関しては良い方。と言ってもこの世界基準だが。地球基準で言えば良くないと言われること間違いないだろうな。

領主の名前はレイフォード・リーヴォリ。ありがちな長ったらしい名前ではなく短いことには驚いた。

代々この領地と町を治めて居る。と言ったことぐらいだろうか。直接見た事も話したことも無いからよくは知らないが。

 

 

 

 

 

 

 

さて、説明としては大体こんなものだろう。

そして俺は今何をしているのかと言うと、森や平原等で魔獣を討伐したりして生計を立てている。

と言うのも説明しなかったが、魔物や魔獣の素材、そう言った物の買取をしているギルドなる組織がある。

そこに売ってそれで得た金銭で生活しているという物だ。

 

そこでなぜ非力な俺がそんな事をして死んでいないのか、なんて疑問も湧いてくるだろう。というかそれしか出てこない。

 

 

この世界には固有魔法なるよく分からない物があるらしい。というのもこれまた存在していたのがどうにも何百年も前の時代で文献にしか載っていない産物だそうだ。

一応それだと考えているがどうにもそれとも違う物のような気がするのだがまぁ詳しい事はよく分からない。

 

その固有魔法?の内容は正直な所、不思議でしょうがないのだが何故か地球に存在していた物を条件や制約があるがそれを扱えるなんて言うものだ。

本当に何なんだこれ。最初は何が何だか分からない。

 

今じゃもう諦めて使っている訳だが。

この能力については制限があるらしく、個人で扱う事の出来る物に限られているらしい。

能力の名前は「等価交換」と書いてあっただけ。

ただ複数人で行動している場合はその人数に応じて制限が解除されるらしい。と言うのも試したことが無く、メニューみたいなものでそれについて読んだだけだ。

 

扱えるものに関しては地球の兵器一択らしい。

それにプラスして食料(と言ってもレトルトみたいなものだが)が十数種類と何故か複数の調味料。正直これは有難かった。この世界の食事は余程の金持ちでもなければ薄味だし、そのレトルト食品も飽きて来るのが必然だった。だから胡椒や塩などをかけて食べられるだけで随分と活力が湧いてくるのは本当に有難かった。

 

そしてこの能力は先程も言った通り名前は「等価交換」という。

どうにもこの呼び出しと言えばいいのか分からないが、に関しても制限があり等価交換、つまりは金銭等の交換できるものが無ければ呼び出せない。

 

そしてその呼び出す為には呼び出す物相応の価値があるものと交換しなければいけない。金銭や価値のあるもの、という感じで、それとは別に魔物や魔獣の討伐によって得られるポイントの様なものでも交換できる。

 

呼び出しに必要な金銭の値に関しては、その呼び出すものが沢山作られた、あるいは量産された物であればあるほど価格は低くなっていく。要は沢山作られたものの方が安いという事だ。

例えばAK‐47。こいつはびっくりするほど安かった。

銀貨数枚で交換する事が出来る。

しかし車両なんかは物凄く高い。

 

 

 

交換するのに一番手っ取り早いのは金銭で、その他にも希少な魔物、魔獣の素材でも交換できる。

と言った能力だ。交換するものに関しては任意で選択が可能。

 

 

一度呼び出したものはその後、対価を払わなくても呼び出せる。

ただ食料と調味料、弾薬等は別で、呼び出すたびに対価を支払わなければいけない。

調味料は瓶一本使いきるまでは払わなくてもいいが、使い切ったら対価を支払って呼び出す。

と言っても銃本体なんかに比べれば遥かに安い。

 

感覚としては品物の種類が極端に少ないスーパーやコンビニみたいなものだ。

ただ、兵器が売っていると言う違いがあるが。

 

 

 

 

 

 

 

 

説明はこれぐらいにしておいて今現在の俺が何をしているのか。先程も言った通りギルドと言う所に素材やらを売って生計を立てている。

 

勿論これだけでは生きていけないから、ギルドで依頼を受けてその報酬もあるからこそ生きていける。

その依頼と言うのは数多く、家畜を魔物から守って欲しい、畑を荒らす魔物を駆除して欲しい、なんて感じで魔物や魔獣関連が殆どだ。

このギルドと言う物は、特に何かしら特別な事や決まりごとがあるわけでは無く悪さをしない事、年間銀貨3枚相当の金銭を治めることを守っていれば大丈夫なのだ。

会員、として所属しなければ依頼を受ける事が出来ない為、それでは素材を売る事でしか金を手に入れられないので所属することにした。

 

デメリットとしては、何かしらの緊急事態の場合は強制的に任務に就かせられること。

あとは悪さをすれば一発でアウト、ぐらいか。

 

メリットは、コミュニティが各国にまたがっている為に情報が入りやすく、身分の保証がされていてギルドカードなるものを渡されるのでそれが身分証の代わりという事だ。偽造なんかは出来ないので盗んでも無駄。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして今も農作物を荒らす魔獣の駆除の依頼を済ませて町に戻って来た所だ。

 

「一郎です。依頼から戻ってきました」

 

「おう、イチローか。あいよ」

 

ギルドでギルドカードを見せながら挨拶をする。

依頼主からの依頼終了の証をみせて報酬を受け取り、素材を売る。

これで終わり。あとは何時も宿泊している宿で食事を摂って水浴びをして、依頼で消費したものを補充して寝るだけ。

 

 

「さて、今回消費したのは……」

 

弾薬が60発に食料三日分、調味料はまだ残っているから良いとして。

 

「今回は群れで来るタイプだったから思いの外弾薬の消費量が多かったからな。まさか手持ちの三分の一を使うとは思っても居なかった」

 

そうして独り言を喋りながら補充していく。

それが終わったら寝る。これが今の俺の生活だ。

 

 

 






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