銃は地球人類が生み出した最高の文明の利器である   作:ジャーマンポテトin納豆

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出撃、偵察、そして陣地構築

 

 

 

 

この世界に来てから早数か月。ギルドで依頼を受けて、金を稼いで宿に帰って補給をして飯を食って水を浴びて寝る。風呂なんてものは無いから水を浴びるだけ。そんな毎日を過ごしているが中々どうして悪くないと感じている。

 

あぁ、俺の固有魔法?に関して。

どうやら俺の扱える固有魔法は「等価交換」だけではないらしい。

改めて確認してみると「地図作成」と「探知」という物があった。

 

「地図作成」の説明するとどうやら俺自身が歩いたりした場所、地形が地図になるらしい。ただ歩かなくても目的地と現在地の距離と大まかなものの地図は最初から記載されている。ただ細かく、それこそ地球の地図と同レベルにするには実際にその場所に行かなければならないらしい。この数か月で依頼関連で訪れた場所の地図がすでに出来上がっていて驚いたものだ。作成範囲に関しては自身を中心に半径十五キロ。

それを知ってからは可能な限り歩き回って地図の作成を行っている。

 

 

「探知」はレーダーの様な物だ。どうやら探知できるものは生物やそれに準じた物、という事らしい。この生物に準じた物と言うのは全く分からなかった。

幽霊とかも探知できるのか?と思ったが確かめる方法が無い。ゾンビみたいなのも存在するらしいしあながち間違いではないのかもしれない。

 

 

あと、俺には治癒魔法が使えるらしい。極めれば四肢欠損も余裕で治す事が出来ると書いてあったが今は軽い傷を治すのが精一杯だ。

 

 

後はもう一つ分かった事がある。

等価交換についてなんだがどうやら予め交換する物を入れておけると言う事が分かった。少し違うような気もするが、銀行にお金を入れておいて、クレジットとかで買い物をするような感覚と思ってくれればいい。

そういう事が出来るのは有難い。態々魔獣や魔物を討伐しに行く時に金を持って行かなくていい。という事は予め入れておいた金が底を突くまでは買い物が出来るという事だ。

これを知ってからは最低限の宿代を残して金は全て入れておいてある。

この世界の銀行は金持ちぐらいしか使わないしな。

 

 

 

 

 

 

そして今日も今日とて依頼を受けるためにギルドに向かおうと宿を出ると何処か騒がしい。それも良い方じゃない意味でなんだが何かあったのだろうか?

 

そんなことを考えていてもしょうがないのでギルドに向かう。

そしてドアを開けると町中以上に騒がしいと言うか騒然としている。

カウンターに依頼を受けるために向かう。ついでに何があったのか聞いてみるか。

 

「おはようございます。依頼を受けたいのですが」

 

「おはようございます。イチローさん。依頼ですか?その、すいませんが緊急招集が掛かる予定ですので依頼を受ける事が出来ないんです」

 

「え?どういう事ですか?」

 

依頼を受けようとしたのだが受けられないと言われてしまった。どういう事だ?この騒ぎと何か関係あるんだろうか?

 

「それが、東にあるオール大森林にゴブリンが大量繁殖しているらしいんです」

 

「ゴブリンが大量繁殖?」

 

ゴブリン?あの言っては悪いが強さで言えば最下級レベルの?俺自身何度も戦った事があるがお世辞にも強いとは言えない。寧ろ弱いと思う。まぁ普通の人間からしたら脅威ではあるが最低限戦う術を持っている人間からすればカモぐらいなのだが。

 

「はい。異常なぐらいの数で、数日前に偵察隊を送ったのですが先程帰還したんですが、その、十人送り込んで帰還できたのがたったの二人でして。それなりに手練れのメンバーを送ったのですが……」

 

「え?ゴブリン相手に、ですか?」

 

「そうなんです。強さと数が尋常じゃないんだそうで……」

 

「強さと数?」

 

「なんでも確認出来ただけで数千はくだらない、との事で」

 

「それは……確かに普通じゃないですね」

 

確かにそれは普通じゃない。ゴブリンなんて集まっても20~40程度。しかもその殆どがボロボロのどこで手に入れたか分からないような武器と鎧を身に着けている。

しかも40とかいう数は偶々どころか滅多に無い数だ。平均的に見ても十数が精々。それが数千?しかも普通よりも遥かに強いと?

 

「恐らくは何らかの変異種が出てきたのかそれとも何か別の理由があるのか詳しくは分からないのですが」

 

「それでこれからどうするんですか?」

 

「恐らくは国に要請しての討伐になると思われますが、討伐隊が到着するまでが問題なんです」

 

「でもこの町が領主様が住んでいる町ですよね?何も問題は無いのでは?」

 

「それが、領で保有している兵士の数は多くないんです。多くても250ぐらいかと。騎士団もあるにはありますが50騎程ですし後は殆どが歩兵ですから」

 

「それは無理がありますね……どうするんですか?」

 

「ギルドの緊急招集とします。ですがそれでも数は全然足りません」

 

そんな事だろうと思っていた。どう考えても招集案件だろうし規約にもある。でもこの領全体から搔き集めても……と言った所だろうか。

 

「流石に領民を搔き集めるわけにもいかないですから領軍とギルドの緊急招集で何とかするしかないのです」

 

「という事は依頼どころではないと?」

 

「そうですね。領軍の準備が整い次第出発となります。恐らくは明朝辺りになるかと」

 

「そうですか……分かりました。教えてくださってありがとうございます」

 

「いえ、仕事ですから」

 

その後は宿に戻って取り敢えず準備をすることに。

といっても何をすればいいのだ?正直な所、数で優る相手なのだから俺はそれなりに弾をばら撒ける銃でなければならないのだがそんなものは残念ながら持っていないのだ。威力があるとすれば精々が手榴弾ぐらい。

 

どうすればいいのだろうか?アサルトライフルはM4を使っているがそれでは心許無い。そもそも数千、いや、一万なんて数にも上る可能性も高い気がする。それを考えれば高威力広範囲の武器が望ましいが残念ながらそう言った武器は基本的に数人がかり出ないと動かせない物ばかりだ。

 

残念ながら俺は一人で行動している為に制限のせいで扱えないのだ。いや、高威力ならば爆薬なんかもあるのだが取り扱いが面倒だ。使うとしても相当な量を用意しなければならないしそもそも爆薬はミサイルなんかみたいに好きな場所に好きな時に打ち込めないのだ。予め設置しておく必要があるし爆破するタイミングもある。そんなものホイホイ扱える訳無いのだ。

 

それを考えるとやはり機関銃なんかが妥当な所なんだろう。ただ一人で扱える武器にはなっているのだが、重量等を考えるとどうしても一人では無理がある。ただやはり機関銃が妥当な所なんだろうか?

 

 

 

……幸いな事に今までの依頼でかなり金は溜まっているから何とかなるだろう。

本当ならば新しい物だと慣れていないからあまり使いたくは無いんだがそうも言ってられない状況なのは明らかだろうし。此処は致し方ない。

 

本当なら車は要らないんだが馬車での移動はもう勘弁してほしい。アレ、尻が物凄く痛いのだ。慣れたとはいえ乗らなくていいのならば乗りたくない。

という事で車両の呼び出しもしておこう。

車両移動となると当然他人の目に触れることになる。余り人の目に付かない方がいいのは確かだがそんなことを言っていてはこの世界は残念ながら生きていける程優しくは無いのだ。そこは諦めよう。いざとなったら逃げてしまえばいいのだ。

 

 

 

 

 

 

機関銃と軍用車両を呼び出せば何とかなる筈。いや、一応爆薬も幾らか呼び出しておこう。

機関銃の方はブローニングM2重機関銃を呼び出そう。説明欄に書いてあったがなんと第二次世界大戦中だけで200万挺以上生産されているらしい。正直200万?ってなったがその辺は置いておこう。威力も12.7ミリと十分だし最大射程も6000メートルはある。有効射程は2000メートルほどだがまぁゴブリンクラスであればもっと遠距離からの射撃でも大丈夫だろう。

何故この機関銃を選んだのか。どうやらこれを搭載できる車はかなり多いらしい。昔の車から現代の車に至るまでだ。まぁどれがいいとか全く分からないしこのハンヴィーというやつにしておこう。こいつも機関銃を搭載する事が出来るのだ。

爆薬に関してはどれがいいんだ……

オクタニトロキュバン?なんだそれは聞いたことも無いぞ……

は!?金と同価値!?爆薬ってそんなもんなのか……

 

あー、このC‐4というやつでいいのか?世界中で使われているらしいし起爆装置か雷管を使わなければ爆発する事も無いのか。一応燃えたりするが何てことは無いレベルらしい。いや、爆薬が燃えてるとか普通に怖いんだが。

は?火に放り込んでも爆発しない?なんだそれは意味が分からないぞ。

まぁいい。それだけ安全という事だろう。

爆薬本体と導火線式雷管一式でいいか。それを呼び出す。

 

メニュー欄でそれらを購入する。そしてハンヴィーにM2を搭載する。

ん?これそのままじゃ搭載出来ないのか?M35車載銃架も無いと駄目なのか。まぁしょうがない、これも必要経費だ。

 

その後、流石に当日にいきなり操作、という訳には行かないので町を出て郊外の方で3つを呼び出して、操作と射撃それと、爆薬の起爆の練習を行う。

 

 

ふむ、M2の操作方法はフィードカバー?を押し上げる?そしたら一発目を給弾口に差し入れて、コッキングレバー……あぁ、このハンドルみたいなのか。を引く。うぉ、結構力居るんだな。え?カバー開けなくても装填できる?でもコッキングレバーを二回引かなきゃならないのか。

まぁこれはどちらでもいいだろう。取り敢えずフィードカバーを開ける方法で慣れておこう。

 

車体の方はまぁ特段これと言ったことは無い。操縦も問題無いし。

 

 

C‐4爆薬の方は起爆装置を爆薬本体に挿して導火線を伸ばしていって、安全な所まで伸ばしたら点火装置で点火する。結構簡単なのか?他との違いが分からないから何とも言えないな。

 

これは事前に設置しておかないと意味が無いからな……扱い結構面倒だな。

明朝に出発してそれから準備となると時間が無いな。しかもどこで戦うとかそう言った情報すらも無いのは不味いな。まぁその辺は何とかするしかないな。

 

 

 

 

 

今日中にある程度M2の操作に慣れておこう。手間取ったりしたら目も当てられない。

と、その前に車内に可能な限りの弾薬と手榴弾を予め呼び出しておこう。流石に戦闘になったら一々メニューを開いて、何てことはやっていられない。

 

しかし、弾がベルトで110発しかないのか。まぁこれはしょうがない。

取り敢えず車内に普段使用しているM4用の5.56ミリ弾とM2用の12.7ミリ弾、それと手榴弾を満載しておく。後は食料類だがこれはいいだろう。そんなものを載せるスペースは無い。流石に戦闘と休憩は区別させてくれ。

一応現段階で載せられるだけは載せた。勿論自分が行動できないとかそんな馬鹿みたいに積み込んだのではなくちゃんと余裕を持ってだが。

「等価交換」に金を入れてあるとはいえ態々メニューを開いたりなんて余裕があるとは思えない。だから最初からハンヴィーに載せておく。

 

ただ予想される消費量を考えるとやはり弾薬代がかなりかかるな。ここは出来るだけM2の弾薬に絞ってM4の弾薬は可能な限り減らそう。

しかも忘れていたのだが車を動かすのに必要な燃料も呼び出さなければならないのだ。こちらも金が掛かる。

 

一応、燃料も予備を積んでおく。万が一途中で動けなくなったとか恐ろしすぎる。

 

 

そんなこんなで準備は完了。金の方もアホみたいに生産されていたM2とそれなりに生産されていたハンヴィーのお陰で車も銃もそこまで値が張ることは無かった。ただやはり弾薬の方はどうしても金が掛かるな。これだけの量となるとな……

 

予め言っておくとM2は車内ではなく車外に取り付ける形になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後はハンヴィーとそれに搭載されたM2、そして車載した弾薬、C‐4を格納して町に帰った。そして町に戻ってすぐにギルドからの緊急招集が掛かった。

 

連絡事項としてはこんな感じだ。

 

領軍との合同となる事。

出発は明日の明朝となる事。

集合は町の東門外だという事。

長期間の行動になるだろうから各自食料、水をしっかり持ってくる事。

 

 

食料、水の方は領でも用意するらしいがそこまで量を用意できる訳では無いらしい。それもそうだ。今はまだ収穫期ではないらしく領の蓄えも少ないのだそうだ。

 

 

 

 

それから宿に戻って飯を食べて水を浴びて寝る。明朝には出発と言っていたから早めに寝た方がいいだろう。明日からどれだけ休息を取れるのかもわからないからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、漸く日が昇り始めた頃に集合場所である東門外に向かった。

するとそこには既に寮軍が既に待機していた。しかしやはり200人程しか居ないな。ギルドからの緊急招集で集まったのも70人くらいしか居ない。それもそうか。他の依頼で出ている人間もいるからな。

それはそれとして俺もハンヴィーを出そう。

見られて何かあったら、その時はその時だ。

そう思いながらハンヴィーを出す。周りが騒めいているのが分かる。それもそうだろう。いきなり目の前にこんな物が現れたら誰だって驚く。俺だって驚く。

 

多分領軍の指揮官であろう人が声を掛けて来る。

 

「すまない、少し話をさせて貰っていいかな?」

 

明らかに騎士って感じの様な奴だな。

多分このハンヴィーの事だろう。他の人もこっちを物凄く見ているし。

というか改めて見たけど兵士の中に女性も居るのか。しかもそれなりの人数居るぞ。どういう事だ?

 

まぁ話に関しては断る事でもない。断ったとしても怪しまれそうだし、最低限の情報でいいか。

 

「えぇ、いいですよ。何か御用ですか?」

 

「その、巨大な物はなんだ?見た所鉄で出来ているように見えるが……それにいきなりそれは現れたな。どういう事だ?」

 

「あぁ、これは車という物です。馬よりも早く移動したり沢山の物を積むことも出来ます。それといきなり現れたのは、私もよく分からないので説明しろと言われても困ります」

 

「そうか……それはどの様な物なのだ?どれぐらいの距離をどれほど早く走れる?」

 

そりゃ聞いてくるよな。この世界には馬より早く移動できる手段なんて残念ながら存在しない。俺が知らないだけであるのかもしれないが少なくともこの領軍がそれらしき物を持っていない事を考えても領軍と言った領主直属の組織ですら持てないのは確実だろう。王族クラスか、はたまた王族の中でも大国でなければ無理、とかそんな感じだろうか?でも情報収集の時にそう言った事は一切耳に入ってこなかったから無いんだろう、と思う。

 

「どういう物、ですか……鉄で出来ていて速度に関しては馬よりも早い、としか言えませんね。距離は出す速さによって変わるので断言はしかねます」

 

最高時速は120キロを超えられるがそんなことを態々教える必要も無い。はぐらかしておく。

 

「そうなのか……それではあの上についている箱と筒がくっ付いている物は?」

 

まぁそうだろうな。どう考えても目に付くし聞かれるに決まっている。一応まだ弾を装填する前で良かった。まぁ後々知られるんだから遅いか早いかの違いしかないんだが。

 

「あれは私が扱う武器ですよ。ゴブリンとの戦闘になれば嫌でも見ることになりますので今説明するほどの物でも無いです」

 

「ふむ。君が首からぶら下げているものも同じか?」

 

「えぇ。そうですよ」

 

一応の護身用としてスリングを取り付けて首から下げているM4にも目を付けていた。Ⅿ9の方には気が付いていない?いや、気が付いているとみておいた方がいいな。

 

「そうか……それともう一ついいか?」

 

「どうぞ」

 

「あの、車とやらに私達の食料を載せることは出来るか?出来れば馬の負担を軽くしたいのだが」

 

それは予想外だな。まぁさっき沢山の物を載せられるって言ったからなんだろうけど残念だがそんな余裕は無い。万が一載せる事が出来たとしてもお断りだ。下手に乗せて破損とかあったら何を言われるか分からない。最悪ハンヴィーを寄こせとかこれからの戦闘で威力を見るM2とかを寄こせ、と言って来たら兎に角面倒だ。

 

「残念ですが無理ですね。私自身が扱う物を数多く積んでいるので余裕は無いんです。これ以上載せることになると色々と不都合が起きてしまいますから」

 

「そうだったのか。それならば仕方が無い。図々しい事を聞いてしまったな。聞きたいことはこれで終わりだ。それでは出発まで待機していてくれ」

 

「はい」

 

そして何処かに行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから暫くするとさっきの人が前に立った。

あ、そう言えば自己紹介とかしてなかったけどまぁいいか。

 

「今日はこの様な非常事態に集まっていただき感謝する。私はクレイドル・ラウナー。今回指揮を取らせて頂く」

 

「色々と説明はしておきたいのだが残念ながら時間が無い。何時オール大森林からゴブリンがこちらに向かって来るか分からない。今すぐ出発をする。それでは出発だ」

 

その一言で全体が前に進み始めた。

俺は車に乗って一番前を進む。残念ながら急がなければならないのは分かっているが荷馬車もあるし歩兵も居るしギルドの人間は歩きだから速度が出せない。

出した瞬間に歩兵と騎兵で完全に戦力が分かれてしまう事になる。

これじゃぁ車の意味が無いな。まぁ楽だからいいんだけど。

 

騎兵で全部固めればよかったのではないかと思ったが俺が口出しするような事じゃない。

なんて考えながらアクセルを踏んでいると後ろから馬が走って来る。

 

何かあったのだろうか?そう思ってバックミラーを見ると馬に跨っているのはまさかの女性だった。金髪美人だが目付きが鋭いキツそうな人だ。

 

「おい」

 

「はい?」

 

「チッ……前方を偵察して来い。それだけだ。とっとと行け」

 

そう言うと戻って行ってしまった。何だあれ。舌打ちした挙句、俺の意見は無視って事か。少なくともクレイドルさんだっけ?あの人の方は結構ちゃんとしてそうだったが。上司がそうでも部下はそうじゃないって事か。

 

まぁしょうがない。言われた通りに偵察に行ってきますか。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー side コルネー・エルフラント ----

 

 

今私は、私達は、オール大森林に向かって足を進めていた。

理由はオール大森林でゴブリンが異常繁殖している為。其れの討伐が主任務だが、万が一リーヴォリやオール大森林に近い村に向かうような事があればそれを阻止する事。

 

ただ私達領軍は討伐隊の一部でしかなく本隊は国から派遣された部隊だ。私達は本隊が到着するまでの時間稼ぎ。

 

領軍の指揮を執るのはクレイドル・ラウナー団長。この領を治めて居るリーヴォリ家の騎士団の団長兼領軍の最高指揮官だ。

副団長はリーヴォリを万が一の時防衛する為に町に残っている。

 

 

 

 

馬に乗って移動していると声を掛けられた。

 

「エルフラント、伝令を頼む」

 

「はっ」

 

団長だった。

 

「戦闘で走っているあの鉄の塊に乗っている者に偵察を頼んで来て欲しい」

 

「了解しました」

 

私はその命令に従い鉄の塊に向かって馬を走らせる。

直ぐに追いついた。

そして命令を伝える。

 

「おい」

 

「はい?」

 

「チッ……前方を偵察して来い。それだけだ。とっとと行け」

 

思わずキツイ言い方になった。

しかしそれも仕方が無い。そもそも今回のこの作戦は私は気に入らない。

 

何故私達領軍がギルドに所属しているようなゴロツキ共と行動を一緒にしなければならないのか。

ギルドの偵察ではゴブリンを数千も確認したと言っていたがそんなものは混乱して数え間違えたに決まってる。

もしそれだけの数が居たとしても私達に掛かれば知能の低い畜生程度簡単に蹴散らせる。

 

 

そして元居た場所に戻ろうとした時、後ろから大きな音が聞こえた。唸るような低い音。

思わず振り向くと先程までそこに居た筈のあの鉄の塊がものの数秒で遠くまで行ってしまった。呆然として見ていればどんどん速度を上げて見えなくなてしまった。

後に残ったのは鉄の塊の真っすぐ進む蛇の様な足跡と砂煙が少しだけだった。

 

 

 

 

 

ーーーー side out ----

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、車を走らせてもう少しで双眼鏡でオール大森林が見えると言う位置。

あぁ、町からオール大森林までの距離は約46km程。出発してから凡そ10km辺りで偵察の為にハンヴィーのエンジンを全開にしたから完全に他の人達を置き去りにしてきてしまった。今数千のオークに出くわしたら死ぬな。

 

 

 

この辺でいいか。

 

取り敢えず此処で一回双眼鏡を覗いてみる。ここは一応小高い丘になっている。平原を見渡すには好都合な場所だ。

 

 

オール大森林。この大森林は文字通りデカい。それも半端じゃないぐらいに面積がデカい。どれくらいかと言うと最大で端から端まで百キロ程。山でもなければ何でもない所にこんなデカい森林がドーンと存在するのだ。だから外周だけでも半端じゃない。

 

 

 

そして双眼鏡で見ていると遥か前方の方に黒い何かが蠢いていた。

 

何だあれ?なんか嫌な予感がする。

よく見るためにM2の銃座に座る。それと万が一の時に何時でも攻撃が出来るように。

 

目を凝らして見ると、それはゴブリンの大群だった。

 

 

ッ!?何だあれ!?数千だと?ふざけるなよ、あれは数千なんて数じゃもんじゃない。一万なんて数じゃないぞ……多分二万は居るんじゃないか?下手すると多分もっと居るぞ……

 

 

急いで戻って報告しないと。

幸いな事に数が多いからか移動はかなり遅い。

 

 

そして運転席に戻ってアクセル全開にする。

……それにしてもおかしいな。あれだけの大群ならば俺と同じ様に偵察が居て途中で遭遇していても良い筈なのに。

 

考えられるのは俺が通って来た最短距離のルートではなく、全く別のルートだった、後は俺の知らない方法があってそれによって気が付かなかった、とかもあるが今はそれどころじゃないな。

 

 

 

早急に知らせないと。こういう時に無線とかがあれば良いんだがな。でも簡単に渡せるものでも無いから考え物だ。しかしこうして出し惜しみしていてこれなんだからどうしようもない。

 

 

 

 

大急ぎでハンヴィーを走らせて本隊に到着した。

クレイドルさんの乗っている馬の横に車を付ける。

 

「クレイドルさん!!」

 

「おぉ、君か。どうかしたのか?それに偵察はどうした?」

 

「オール大森林の淵付近でゴブリンの大軍を見つけました!数は凡そ二万!今後も増える可能性が高いです!」

 

驚いたクレイドルさんは停止命令を出した。

そして俺の話をしっかり聞く姿勢に。

 

「なっ!?二万だと!?報告じゃ数千だと言っていただろう!?」

 

「はい。恐らくこれからも増えるかと思います。

 

いえ、確認出来ただけでという事なので増える可能性はあります!ですが幾ら何でも多すぎます。どうしますか!?」

 

「ここで引き返しても結局は町に押し寄せるのは間違い無い。何とかして迎え撃つしかない。偵察に出ていた、えー、名前はなんだ?」

 

「一郎です」

 

「そうか。イチロー、偵察していて陣を作るのに適している場所はあったか?」

 

「……本気で戦うんですか?」

 

「あぁ、何とかして討伐隊本隊が到着するまで時間を稼がなければならない。町に戻って防衛してもまともな防御設備なんて無いからな。民間人に犠牲者が出るのが必至だ。ならば我々で奴らを引きつけるしかないのだ。一応応援を寄こせるかレイフォード様に連絡を送ってみるが流石に無理だろう……」

 

「それはどうしてですか?」

 

「そもそも我が領の正規兵は350程なんだ。多くても400程だ。こちらに割いた兵力は250。だから向こうに100名程しか居ないんだ。しかも今は戦時ではないから徴兵として戦力を集めるわけにもいかない」

 

「それは……緊急事態として何とかならないんですか?」

 

「いや、殆どの人間が戦争ですらないのに徴兵されなければならないのか、と反発するだろう。それにゴブリンが2万だと言っても高がゴブリン程度、で片付ける人が殆どだからな」

 

確かここから20km程行った所に高めの丘があった。

そこなら距離もカバー出来る。

 

「分かりました。もっと先の方に、大体20km程行った所に高い丘があります。そこならかなりの距離を見通せるかと。陣地を置くのにも適していると思います」

 

「20kmか……距離があるな」

 

「ゴブリンの方も私が偵察をした時に出発したようなので十分とは言いませんが何とか間に合うでしょう。しかも大軍なので行動がかなり遅い。それを考えて行動すれば間に合うはずです」

 

「よし、分かった。君を含めた騎兵のみで先行してくれ。私と他に10騎の騎兵は歩兵と共に後から続く。先行する隊の指揮はエルフラントに任せる。それとイチローに関しては必要に応じて部下を貸し出すように」

 

「はぁ!?この男に従えと!?」

 

「何も従えと言っているわけでは無い。必要に応じて部下を貸してやれと言っているだけだ」

 

「くっ……!分かりました……!」

 

「それではイチロー、エルフラント、頼んだぞ」

 

「はッ!!」

 

「分かりました。私は先に行かせていただきます。それでは」

 

しかし態々騎兵に会わせる必要は無い。さっきと同じようにエンジンを全開にして丘に向かう。

急いで丘に向かって色々と準備をしたい。C‐4で丘の周りを一部分残して吹き飛ばせば簡単に溝を作れる。そうすれば最低限の防御は可能になる筈だ。

 

テルモピュライの戦いを真似るのだ。

あの戦いは300のスパルタ兵がアケメネス朝ペルシアの数十万とも言われる軍を押しとどめた戦いだ。

狭い場所で迎え撃つことによって大軍としての利を生かせないようにすると言う物だ。あの時は山と海に挟まれた狭い街道での戦いで回り込めるようなものが無かったから、と言うのもあるが今回はそんなものは無い。

 

だが無ければ作ってしまえばいいのだ。C‐4で一部分を残して地面を吹き飛ばしてでっかい溝を作る。そうすればその残った箇所からしかゴブリン共は入って来る事が出来ない。そこに俺のM2や他の人達が持っている弓で一斉に射撃を叩き込んでやればいい。ただ本隊が到着するまで耐えればいいのだ。

 

こんな時に予め金を入れておいて良かった。多分弾薬爆薬共に消費が激しいだろうと簡単に予想できる。

燃料はまぁ、盛大に奴らを燃やす時ぐらいだな。早々使わなさそうだが。

 

 

 

 

そして丘に到着した。

すぐに準備に取り掛かる。まずは丘の頂点から半径200メートル程にC‐4で爆破して溝を構築する。

流石に歩いてだと効率が悪いからハンヴィーで移動しながら行う。

導火線式雷管だから纏めて設置して纏めて吹き飛ばす。

ハンヴィーに載せてきていた分じゃ明らかに足りない。「等価交換」で追加で呼び出す。

 

一番最初に基点として四方向を爆破する。約10キロずつ置いて行く。

流石に地面に直接置いてもあまり効果は見込め無さそうだから1m程地面を掘ってそこに挿れて爆破する。

残す部分には適当な目印でも立てて置けばいい。

あぁそうだ。耳栓しないと。鼓膜吹き飛ぶ。

 

丘の頂上に戻って点火装置を持つ。

3、2、1、点火。

 

 

 

ドォォォォン!!!!

 

 

 

 

点火と同時に土砂を巻き上げる。

遅れて大きな爆発音が響き渡る。

丘の頂点に居なくてよかったかもしれない。いたら衝撃波で鼓膜とハンヴィーの窓どころか車体まで吹き飛んでいたかもしれない。

 

丘の周りを砂煙が覆う。少しして砂煙が収まった。見てみるとしっかりと溝が出来ていたがやはり深さが足りない。現時点で三メートルあるか?そのぐらいだとまだ足りないな。

もう一度か二度で足りるだろう。

 

溝の底の部分にもう一度爆薬を仕掛けようとしていた時、そこに遅れて騎兵の連中がやって来た。多分40騎ぐらいだな。

それと同時に大きな声でこちらを怒鳴って来る。

それもそうか。いきなり目に見えていた丘が爆発したと見える様な光景が何の知らせも無く起こったのだから。まぁ今はそんな事を気にしている暇はない。

 

「おい!これはなんだ!?どういう事だ!?」

 

俺に怒鳴って来たのはあのキツそうな金髪美人だった。

 

「お前の言っていた丘を目指していたらいきなり丘が、こんな……!こんなになっている!?どういう事だ!?説明しろ!!」

 

「申し訳ありません。時間が無いのでこちらで勝手に戦う準備を進めさせて頂きました」

 

「何故一言も無い!?」

 

「何故って貴方達を待っていたら時間がどんどん無くなってしまいますから。それでは作業に戻らさせて頂きます」

 

「ッ!この……!」

 

他にも言いたそうだったがこれ以上は時間の無駄にしかならない。急いで深くしないと。

あ、それならあの人達にも手伝って貰おう。穴を掘るだけなら出来るだろうし。

 

「すいません、人手を借りたいんですがいいですか?」

 

「くッ……何人だ?」

 

俺が頼むと何か言いたそうな顔をするが予めクレイドルさんからの何かあったら部下を貸してやれと言う命令があったから苦々しそうな顔をしながらも了承してくれた。

 

人数に関してはそうだな……20人も居ればいいか。

 

「20人程お願いできますか?」

 

「そんなにか!?……まぁいい分かった……レナード!ノーマン!」

 

「「はい!」」

 

金髪さんが名前を呼ぶとこちらに来たのはまだ若い青年だった。多分20歳ぐらいだろうか?もしかするとそれ以下かもしれない。

 

「お前達の分隊で手伝ってやれ。今後はそこの男の指示に従うように」

 

「了解しました!」

 

レナード、ノーマンと呼ばれた青年2人は元気良く答え、俺の方を向いて自己紹介をして来た。

 

「レナード・ハンツです!これより指揮下に入らせていただきます!」

 

「ノーマン・ケイルです!同じく指揮下に入ります!」

 

「一郎です。よろしくお願いします。早速ですが部下の方々を集めて貰えますか?集まったらあそこに来てください。あ、それとなるべく身軽な格好で来てください」

 

「了解です」

 

そう言うと走って行ってしまった。

爆破せずに残しておいた場所に来てくれ、という事と身軽な格好で来ることをお願いした。多分鎧の中じゃ軽い方なんだろうけどそれでも溝に降りて登るとなると無理がある。でも何の疑いも無く行ってしまった。

 

頼んでおいてあれだが素直過ぎやしないか?

 

 

数分で部下の人を連れて来た。早いな。しかもちゃんと言った通りに鎧を脱いで来ている。うん、これならいい。

 

「部下を連れてきました。これから何をするんですか?」

 

「ちょっと穴掘りをしてもらおうかと」

 

「「「「「「「「「「は?」」」」」」」」」」

 

俺が言った瞬間に皆口を開けてマヌケな声を上げた。

 

 

 

 

 

「説明します。まず先程私が作ったあの溝の底に降りてもらいます。降りたらこのシャベルで深さは出来るだけ深く、ただそこまで大きくなくていい、これぐらいの大きさの穴を掘ってください。それが堀終わったら私を呼んで、底に沿って間隔は大体10mほど開けてまた別の穴を掘ってください。何か質問はありますか?」

 

「その穴を掘ってどうするんですか?」

 

「溝の深さを深くするためです。先程火の柱が上がったでしょう?いや、土が舞い上がったと言った方がいいのか?あれと同じことをもう一度行います」

 

「あそこの溝になっている場所もやるんですか?」

 

「いえ、あそこは何もしなくて大丈夫です。敢えて残してあるので」

 

取り敢えずの説明はこんなものか。

あぁそうだ。土嚢も積まないと。役割分担もしてしまおう。

 

「役割を分担します。レナードさんの分隊は穴を掘ってください。ノーマンさんの分隊はこの袋に土を詰めて運び出してください。それを溝の外の離れた位置に運び出してください。他に何か質問はありますか?」

 

何か質問はあるか再度聞くと特に無さそうだったので仕事に取り掛かる。

 

「それでは仕事に掛かってください。もし何か質問があれば私の所に来てください。それではお願いします」

 

さて、俺は爆薬を底に運ぶとしよう。俺もやることが多い。

結構な量が必要だから何往復もする必要がある。

 

 

 

爆薬を底に運んで導火線式雷管を取り付ける準備をする。先ずは導火線をハンヴィーから伸ばしていく。

それから爆薬本体の方の準備をする。穴が出来たらすぐに爆薬を設置できるように。

それをまずは10セット作る。

 

「すいませーん!堀終わりましたー!」

 

「はーい!今行きまーす!」

 

呼ばれたので爆薬を持ってそちらに向かう。

そして呼ばれたところに向かうと1mほど掘り下げた穴があった。

 

うん、こんなものでもいいか。シャベルだけだとこれぐらいが限界だろうし。俺もそうだった。

 

「そしたら溝の底に沿って一番端の人から10m程離れてまた掘ってください。終わったらまた呼んでください」

 

「了解です」

 

そう言ってまた別の穴を掘るように言うと行った。

さて、この穴に準備し終わった爆薬を挿し込む。そして引っ張って来ておいた導火線式雷管をセットする。よし、これでいい。

 

その準備が終わった瞬間に次々と俺を呼ぶ声がして来た。

そして俺はその呼ばれた所に走り回る。そして爆薬を設置していく。

また別の穴を掘り始めていた人達もコツを掴んだのか、ペースが速い。

そして全体に堀終わり爆薬の設置も終了したのを確認して穴掘りをしていた人達を退避させる。

 

「エルフラントさん、ですよね?」

 

「ん?あぁお前か。なんだ」

 

「ちょっとあの溝に近い所で作業してる人を離れさせてください。丘から出来るだけ離れてください。馬も一緒にお願いします」

 

「はぁ?お前何を言っているんだ?そっちに人を貸しているせいで作業の進捗状況が良くないんだ」

 

「いいですけど、死ぬか耳が一生聞こえなくなるかの二択なんですがそれでもいいと言うのならば」

 

「チッ……分かった。どれぐらい離れればいいのだ」

 

「大体100mよりも遠く」

 

「はぁ!?お前馬鹿なんじゃ……いやいい従おう……」

 

「あ、それと口を開けて置いてください。じゃないと暫く耳が聞こえなくなるので」

 

「分かった分かった……」

 

俺がそう言うとふざけるなと言いたそうな顔をするが死ぬか耳が一生聞こえなくなるか、なんてどちらも選びたくない選択肢を迫られたらそれは離れた方が良いと判断したのだろう。騎兵の人達と馬を連れて丘から離れて行く。それに耳が暫く聞こえなくなると言うのは戦場において致命的だからな。

 

 

そして離れたのを見届けるとハンヴィーの中に入って耳栓を突っ込んで口を開ける。点火装置を持って点火する。

 

 

ドォォォォン!!!!

 

 

その瞬間再び爆音と衝撃波が俺と、騎兵の人達を襲う。それと一緒に土砂も巻き上げていく。

 

 

 

収まってから覗いてみると先程よりも倍ぐらい深くなっていた。うん、これならあと一回やればいいかな。

騎兵達の方を見てみると人も馬も大混乱になっていた。まぁいいか。向こうは向こうで何とかするだろう。

 

 

その後同じことをもう一度やってしっかりと深さを取った。そして運び出した土で土嚢を作りそれを溝の内側にと、斜面を平行にするために積んでいく。やはり今考えたが俺だけしか銃火器が無いのはキツイ。

付け焼刃になりそうだが無いよりはマシだ。だから土嚢を使って斜面に幾つか平らな場所を作る。そしてそこに軽機関銃でも置けば多少なりともマシになる筈だ。

扱いは俺が教えればいい。

 

 

その諸々の準備が終わってから即座に追加で銃を呼び出す。同じM2でいいか。あれなら生産数訳分からないぐらい多くて安いし。

 

用意したのは5挺。俺を入れて6挺になる。これだけあれば十分だろう。

射手と弾薬運搬係。これで合計10人になる。レナードさんの分隊にこれをお願いした。

 

 

それの操作方法を教えて射撃練習を行ってひたすら反復練習。

射手に関しては装填と射撃の練習。

短連射で弾薬を無駄遣いしない事を言い聞かせておいた。一応呼び出せるとは言えそれも無限じゃない。しかもC‐4で結構金を使ってしまった。今まで溜めに溜めておいてよかった。

本当はクレイモア地雷とかも呼び出しても良かったが流石に弾薬の補給に問題が出たら不味い。

 

弾薬運搬係は只管迅速に弾を運ぶ練習。これが意外とかなり重労働なのだ。弾薬箱一つだけでもまぁまぁ重い。それを一回だけならいざ知らず、だがそれが何十回となると滅茶苦茶辛い。

俺は丘の頂点に陣取って全方位見渡せるししかも銃座が回転するからいいが他はそうとはいかない。

一応、固定さえしなければ銃身の向きは自由だがそれも限度がある。だから相互支援が重要だ。取り敢えず弾切れを起こさないようにしなければならない。

何処かが装填をしていたらそれをカバーする。そうすれば近づけさせなくて済む。

 

 

 

 

 

それと練習をしている時、エルフラントさんはこっちを凄い睨んでいたけどまぁしょうがない。そりゃ自分の部下を使って訳の分からない事をしているのだから。

まぁいい。

 

しかし全員物覚えが良いのかすっかり使いこなしていた。

練習が終わってから俺はガソリンを使って松明を作っていた。まぁそれもレナードさんとノーマンさん、それと部下の人にも手伝って貰った。レナードさんとノーマンさん、それに部下の人達とは結構仲良くなった。

 

 

夜襲も考えると松明は必要だ。接近に気が付けないし何より接近されたら弱いのはこちらだ。数で明らかに負けているのだから。

 

 

 

 

 

 

その諸々の準備が終わってそれから暫くしてクレイドルさん達が到着した。

そして後は戦うだけとなった。

 

 

 

ただ奴らが正面から向かって来ることを前提としたこの陣地と場所だ。迂回でもされたら全て水の泡になる。

 

 

だがそんな心配は杞憂に終わった。そして別の心配と不安をすることになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい!早く弾持ってこい!!残り少ない!!」

 

「クソクソクソ!何だこの数!?多すぎる!!」

 

「畜生!弾切れだ!!早く持ってこいよ!」

 

「おい!また十数匹突破したぞ!」

 

「俺がやる!!他を突破させるな!!」

 

「分かってる!でも数が多すぎるんだよ!!」

 

 

 

 

 

 

ゴブリン共はその圧倒的とも言える数だ。そしてその数に任せて突撃をしてくる。

そして数の暴力によって準備した防衛体制は早くも崩れそうになっていた。

 

 

 

 

 

 




  







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