浦女探偵   作:梨蘭@仮面バンドライバー

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モチベーション上がらなかったり忙しかったりで更新遅れてしまいました。申し訳ありません 
ライアー&ゼロワンコラボ編後編です。戦闘シーンでは『REAL×EYEZ』を流しながら読んでみて下さい。
最後におまけもあるのでお時間あれば是非。


#17 嘘つきなL/"大好き"を歌え/オレは社長で仮面ライダー

果南達が飛電や曜がブレイクし損ねたメモリについて検索を進めているその頃、鞠莉は『Lalala Lovers』のメンバーが在籍する高校へと足を向けていた。

 

「じゃあ、あなたの家族は無関係なのね?」

 

「はい。パパの仕事場は清水だから会場とは逆方向ですし、ママは高校の同窓会で長野へ帰省してるので…」

 

「ごめんなさい、疑ってしまって。となると、やっぱり飛電のPresidentなのかしら?でもそんな風には見えないのよねぇ…彼の事、果南はもう調べたかしら?」

 

鞠莉はスタッグフォンを取り出し、果南に電話をかける。彼女と繋がったのは一度目の呼出音が鳴り終わる前であり、その時間は電話をかけてから僅か2秒程だった。

 

『もしもし、鞠莉?そっちは何かわかった?』

 

「有力な情報は掴めてないの。ただ、Lalala Loversのメンバー達は勿論だけど家族に明確なアリバイがある事はわかったわ。そうなるとやっぱり飛電の関係者が犯人なのかしら?」

 

『多分ね。かといって社長さんである可能性もなさそうだったよ。地球の本棚で調べたんだけど、ドームの道化師と社長さんは全く無関係だったし』

 

というのも、地球の本棚にあった飛電インテリジェンスの社長・飛電或人の本にはAIテクノロジーに関しての知識が少ないという表記があったからだ。地球の本棚の本には本人の知能についても明確に表記されている為、彼の発言はどう考えても嘘ではない。また、ドームの道化師というキーワードと或人が結びつかなかったのも一因である。

 

『あ、でも社長さんの本には一部ロックがかかってて見られない項目があったんだよね』

 

「Lock?どうして?」

 

『分からない。まぁそれでもドームの道化師とかドーパントの正体である可能性はゼロだと思うよ。これまでドーパントの正体がロックがかかってる所為で見られなかった、なんて事なかったし』

 

「ほら!やっぱり私の言う通りだったでしょ?マリーの推理力をバカにしてはいけないわよ〜果南?」

 

『ふふっ、正直バカにしてるところもあったかも。あ、そういえばドームの道化師もやっぱりドーパントだったよ。曜が戦ってくれたお陰でメモリ名も絞り込めたし』

 

果南によると、曜が戦ったドームの道化師と呼ばれるドーパントのメモリは『[[rb:LIAR > ライアー]]』だそうだ。

 

「Liar…Japaneseでは嘘、という意味よね?」

 

『そうそう。このメモリは攻撃力自体は低いんだけど、使用者が口で言った嘘を針に変えて対象に刺す事で、嘘が正しいものだと思い込ませてしまう厄介な能力を持ってるんだ。それなら正確な審査ができる筈のヒューマギアが何故間違った結果を出したのか、説明もつくし』

 

「『Lalala Loversが1位になる』という嘘の針にStingされた事で、一時的にヒューマギアのプログラムが書き変わってしまったという事ね…おそらくはLalala Loversのファンの犯行かしら」

 

果南が答えようとした瞬間、鞠莉がもたれかかっていた部室のドアが突如として開く。息を切らしながら中に入って来たのは、Lalala Loversのメンバーのうちの1人であった。

 

『今の何の音?』

 

「何かBigな事が起きたのかもしれないわ。ゴメン果南、あとでかけ直すわね!」

 

「ちょっと波絵、ビックリしたじゃん!何なの?」

 

鞠莉は果南との通話を切り、メンバー達の会話に耳を傾けた。

 

「び、ビッグニュースなの!スクコレ静岡…急遽やり直しが決まったって!!」

 

「Really!?スクコレを再開催するって事!?」

 

メンバーの1人…波絵(なみえ)曰く、一部のスクールアイドルや観客から主催の飛電インテリジェンスに批判の問い合わせが殺到した為、先程の緊急会議でスクコレ静岡の再開催が決定したらしい。

 

「じゃあ、もう1回ライブができるって事よね?」

 

「そうだよ!今度こそ私達で本当の1位を目指そうよ!正直不正でトップになっても全然嬉しくないしね!」

 

鞠莉はその会話を聞き、安堵のため息をついた。最初からあまり心配はしていなかったが、もしかしたら『1位になったのに何故やり直すのか』『もう出たくない』と彼女達が言い出してしまうのではないかと思っていたからだ。

 

「よし!そうと決まれば練習だね、詩葉(うたは)ちゃん!」

 

「正直今日のは納得いくパフォーマンスじゃなかったし、せっかくチャンスをもらったんだから挽回しないと!」

 

「2人共その意気デース!!マリーも応援す…」

 

「出場してどうするの?」

 

モチベーションが上がった事によって盛り上がっていた2人の熱気をかき消すよう、今まで黙っていた3人目のメンバーが口を開く。

彼女は桐乃良々(きりのらら)。Lalala Loversのリーダーであり、メンバーで唯一の3年生だ。

 

「だって、出たところで良い結果なんて残せないじゃん…今まで何度も練習して曲も出したけど、SNSでも動画サイトでも、どこ見たって『下手だ』ってコメントばっかだし…」

 

「良々先輩…でもせっかくチャンスをもらえたんだから、私は頑張りたいです!」

 

「そうですよ!1位になれなくても、ここでやれるだけの事をやって明日の本番で全力を出せば…」

 

「無理だよ!!…だって、いつもそうでしょ?頑張ってもいつも期待は裏切られる。私には向いてないの…」

 

「………」

 

「私は歌もダンスも2人より下手。得意な事なんて何もない。元々向いてなかったんだよ…それに、今年でスクールアイドルも終わり。もう友達は部活引退してるし、受験の勉強やらないといけないから…」

 

「良々、別の学校の私が言うのはおかしいかもしれないけど、このチャンスは二度とやって来ない。今年が最後だってわかってるならやらないと絶対に後悔するわよ?」

 

思わず鞠莉もメンバーの会話に入ってしまう。しかし良々は鞠莉の言う事にも耳を傾けず、そのまま言葉を続ける。

 

「好きな気持ちだけで何とかなるものじゃないんです!私がスクールアイドルなんてやっちゃダメなんです…!もし私がスクールアイドルをやってなければ、今回みたいな不正が起きる事も、私達を勝たせようと他の人に迷惑をかける犯人なんていなかったかもしれないのに…スクコレのやり直しなんてしなくても良かったのに…」

 

「やっぱり…良々先輩も不正の事気にしてたんだ…」

 

「なるほど…でも良々、あなたは今『好きな気持ちだけで何とかなるものじゃない』って言ったわね?それって、本当は心の中ではやりたいって思ってるんじゃないの?」

 

「それは…」

 

良々は反論できなかった。確かにスクールアイドルを好きな気持ちは変わらない。しかし、思う以上に現実は厳しかった。

 

「でも…でもこのイベントに出たから、スクールアイドルを始めたからこんなに叩かれてるんですよ!?しかも私達だけじゃなくて、今度は家族とかこの日の為に協力してくれた人達まで…」

 

良々はスマートフォンの画面を鞠莉達に見せる。そこには彼女達を見た目だけで判断し叩く、心ない者の言葉が。しまいには『メンバーの家族や知人が飛電に脅迫の問い合わせをした』『家族や知人、ファンが不正を働いた』という根も葉もない根拠のツイートもあった。

スクコレ静岡で不正という形でトップを飾ってしまった事で、SNSでは自分達だけでなく知人や家族までもが標的にされている。それが彼女にとっては耐えられなかったのだ。

 

「…好きで何が悪いの?」

 

「えっ…?」

 

「好きで何が悪いの?下手だからやったらいけないの?確かにあなたにはスクールアイドルなんて向いてないかもしれない。でも、そんなあなたが辛くても途中で辞めずにここまで続けられたのはどうして?」

 

「……っ」

 

「スクールアイドルが好きだからじゃないの?あなただけじゃなくて、この2人もそうだと思うわ。それとも、2人に辞めるって言えなかったから気を遣って続けてたの?あなたにとってのアイドルってその程度のものだったの?」

 

「それは違う!!違う…私はアイドルが好きで好きで堪らなかった…ライブが上手くいかなくて叩かれるのだってずっと前からだった。でも詩葉ちゃんと波絵ちゃんと、どうすれば私達のライブを楽しんでもらえるか考えて、練習もした…それでもダメだったけど」

 

「ならそれでいいじゃない。他から見てどんなに完成度が低くても、どれだけ酷い事を言われていたとしても、Audienceにあなたの大好きをぶつければいいのよ!これまでだってそうやって乗り越えて来たんでしょ?ネットの声なんて今更気にする必要ないわよ!」

 

「でも、もしまた不正で1位になっちゃったら…犯人、捕まってないんですよね…?」

 

「それも大丈夫♪犯人はスクコレが始まる前に私が…私達が必ず何とかするから、心配する必要はありまセーン!!」

 

その言葉に詩葉と波絵も頷き、良々の前へ歩み出て手を差し伸べた。

 

「鞠莉さんの言う通りですよ〜先輩!実はグループ名の『Lalala Lovers』って、良々先輩が考えたんですよ♪」

 

「そうそう!『大好きな気持ちを歌で届けたい!』って意味なんです♪」

 

「そうなの?じゃあ私が言わなくてもわかってたじゃない♪」

 

「…確かに、初めはわかっていたのかもしれません。でもいつの間にかその気持ちを忘れちゃってた。こんなに簡単な事だったんだ…」

 

良々は詩葉と波絵の手をとり、優しく握りしめた。その表情は先程と比べて清々しいものだった。もう彼女の心を覆い隠していた曇りは、そこに存在しない。

 

「よし、2人共!明日のスクコレに向けて頑張ろう!私達の大好きを精一杯届けよう!」

 

「「はいっ!!」」

 

鞠莉は練習に取りかかる3人の背中を見つめ、優しく微笑みかけるのだった。

同時に、ガイアメモリの力を使って間接的に不正を働いた犯人を捕まえなくてはいけない気持ちにも身が引き締まった…ところで、スタッグフォンが果南からの着信を告げた。

 

『もしもし鞠莉?まだ取り込み中?』

 

「今解決したところよ!もしかして犯人がわかったの?」

 

『おぉ、察しが早いね!『ライアーメモリ』と『Lalala Lovers』と『スクコレ静岡』でバッチリ判明したんだ。犯人の名前は高嶋和則、スクコレの補助スタッフらしいよ』

 

ライアー・ドーパントの正体は高嶋和則という静岡在住の男性だった。

彼は以前からスクールアイドルのファンで、県内で開催されるスクールアイドルのイベントには必ず足を運んでいたらしく、中でも注目していたのがLalala Loversだったそうだ。

 

『でもLalala Loversは彼が思う程人気が出なかった。それどころか叩く人もいたし…きっと気の毒に思ったんだろうね。そんな中でスクコレ静岡の開催を知り、自らは補助スタッフとして参加。メモリを手に入れて彼女達を1位にするよう仕組んだんじゃないかな』

 

「彼女達を応援する気持ちが歪んでしまったという事ね…むしろ良々達はそれを望んでいなかったし、知人や家族まで叩かれる事になってしまったけど」

 

『Lalala Loversのメンバーの事を考えると、このまま野放しにしておく訳にはいかないね。イベントが始まる前にどうにかしないと…』

 

「そうね〜…あっ、いい事思いついたわ!」

 

鞠莉は練習に励む3人に『頑張って』と告げ、部室を後にした。彼女は何を思いついたのだろうか。

 

 

 

その夜、綺羅家では鹿角姉妹がパソコンの画面を真剣な顔で見ていた。彼女達が見ているのはスクコレ静岡のライブ映像であり、画面には花火のプロジェクションマッピングをバックに歌う千歌と梨子の姿が映っていた。

 

「姉様、このAqoursってグループ…友達の学校のスクールアイドルなんだけど、どう思う?」

 

「まだ結成して数ヶ月しか経っていないのにここまでの曲を作れるなんて…私も凄いと思うわ。正直、これでも2位なのが信じられないくらい」

 

「あ、今はその順位は関係ないって。ネットの書き込みとか見た感じ、1位に凄く下手なグループが選ばれて会社側に不正疑惑がかかってるって言われてた。明日イベントをもう1回やり直すみたい」

 

「不正って…そんな事をする人がいるのね。許せません」

 

Aqoursのライブ映像を見終え、理亞がパソコンの電源を落とそうとした瞬間、テーブルに置いていた自身のスマートフォンがブルブルと震え出した。画面には『黒澤ルビィ』の文字が。

 

「もしもし?ルビィ、どうかした?明日の早朝?特に予定ないけど…えっ?そうなんだ、わかった。姉様にも伝えておく。それじゃあ」

 

「今の、理亞のお友達から?私に何か伝えるって言ってなかった?」

 

「姉様は…確か、明日は仕事なかったっけ?」

 

「そうね、私も休みよ。どうして?」

 

理亞はルビィから聞いた話をそのまま聖良に話す。事情を知った聖良は理亞の話に納得したのか、ルビィに再度連絡を入れるよう申し出るのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

翌日の早朝、閑散とした静岡市民文化センターの駐車場には一台の車が停車していた。車内からはドームの道化師ことライアー・ドーパントの変身者であり、今回の不正を仕組んだ男・高嶋和則が現れた。彼は慣れた足取りでドームの方へ向かって行く。

 

「わぁぁぁSaint Snowのお二人!!」

 

文化センターの入口付近へ辿り着くと、飛電の社員でもイベント関係者でもない人々の姿。そして、彼らの前方には静岡で名を馳せている有名なアイドルグループ・Saint Snowの2人の姿があった。

 

「本物ずr…本物だ〜!どうしてこんなところにいるんですか?」

 

「こちらでスクコレ静岡が再開催されるという話を耳にしたんです。残念ながら仕事でライブ自体は見られないのですが、せめて会場がどんなものなのか目にしておこうと思って…」

 

「そうなんですね!本物に会えるなんて僕、感激ですぅ!!」

 

「あぁ、その通り。私の魂は浄化され、今にも天に昇ってしまいそうだ…」

 

「ふふっ、そう言ってもらえて嬉しいです!私達は会場の中を見に行くので、これで失礼しますね」

 

「あ、ありがとう…ございます…」

 

聖良と理亞はファンに手を振り、関係者入口の方へ姿を消す。同時に高嶋にとって、これは大きなチャンスでもあった。自分には補助スタッフという肩書きがある為、会場に入る事ができる。本物の有名アイドルグループに接触する事ができるからだ。彼は興奮してその場で盛り上がっているファンを横目で見た後、関係者入口の方へと向かって行った。

 

「はぁぁぁ!!生で見るSaint Snowのお二人、想像より素敵でしたぁ!!」

 

「えぇ、流石は儚き雪の結晶達…もう終わりでいい?犯人も会場に行ったっぽいし」

 

「気づかれなくて良かったずら。ダイヤさんに連絡するね」

 

高嶋が関係者入口へ向かったのを確認したファン…花陽、善子は会話を中断し、花丸はダイヤへ連絡を入れる。そう、花陽達と鹿角姉妹は鞠莉の立てた作戦の協力者であり、犯人を追い詰めるべく早朝から文化センターへと集まっていたのだ。

 

「もしもしダイヤさん?犯人、Saint Snowの2人の後を追って行ったよ」

 

『分かりましたわ、早朝にもかかわらずご協力して下さりありがとうございます。あとは私達にお任せ下さい』

 

「今のところは順調そうだね。でもSaint Snowのお二人に危険が起きないかどうか心配だなぁ…」

 

「大丈夫でしょ、鞠莉が上手く作戦立てたんだから。問題はずら丸!あんた"ずら"って言いかけたでしょ!?下手したらバレてたかもしれないわよ?」

 

「言い直したから大丈夫ずら、多分犯人もそこまで聞いてないだろうし…それに、そう言う善子ちゃんも堕天使丸出しで痛々しかったよ?」

 

「ヨハネ!私は私みたいに下界へ堕ちた同士のマネをしただけよ!」

 

「まぁまぁ…でもみんなお疲れ様♪」

 

花陽達は仲良さそうに話しながら、文化センターを後にするのだった。

 

 

 

一方、聖良と理亞の後を追った高嶋は2人が会場の中へ入って行くのを陰から観察していた。彼女達の姿が見えなくなったタイミングを見計らいながら、入口の前に立つ警備員の元へ向かう。

 

「あなたは…関係者の方ですか?」

 

「はい。補助スタッフの高嶋です」

 

「高嶋様…はい、確認しました。お通り下さい」

 

警備員から入館許可をされた高嶋は鹿角姉妹の後を追った。

当然これも作戦通り。警備員の正体はダイヤであり、高嶋が会場へ入って行ったのを確認した後、無線を使って鞠莉達に話しかけた。

 

「会場に入りましたわ。各自スタンバイをお願いします」

 

その頃、高嶋は鹿角姉妹がトイレから出てきたのを確認していた。2人はそのまま会場である大ホールへと入って行き、彼もその後を追って扉の前に立つ。

 

「まさかこんなところでSaint Snowに会えるとは…今会いに行くよ、2人共」

 

\ライアー!/

 

高嶋はライアー・ドーパントへと姿を変え、大ホールの扉を開ける。ホール内の照明は消えており、聖良と理亞の姿はよく見えない。暗闇の中で2人を探しているその時、突如ステージの中央をスポットライトが明るく照らした。

 

「Hello,Saint Snow!!私はドゥームの道化師よ〜!!」

 

「何だと…?」

 

ライアーが呆気にとられていると、舞台袖からはピエロのような服装をし、顔に奇抜なメイクをした鞠莉が現れた。しかもドームの道化師と名乗っている。

 

「実は私には不思議なPowerがあるの♪良かったらあなた達にもかけてあげましょうか?まぁ、評判はあまり良くないんだけどね〜」

 

「アイツ…!偽物が調子に乗るな!」

 

ライアーはその言葉に憤慨しているが、鞠莉は演技を中断する事なく続ける。

 

「え?どうして評判が悪いのかって?私にも分からないのよ…おかしいと思わない?これ、Lalala Loversの子の連絡先なんだけど、昨日のイベントで1位にしてあげたら余計な事するなって言われちゃったの。私の力ならTopに立つ事だってできるのに勿体ないわよね〜」

 

「貴様、黙って聞いていれば嘘ばかり吹き込んで!1位になったのに嬉しくないだと!?そんな訳が…」

 

「あるのよ。この嘘つき男」

 

鞠莉は被っていた帽子をライアーに投げつけ、メイクを落とす。同時にホールの扉が開き、警備員の帽子を脱ぎ捨てたダイヤとホール内の照明を操作していた曜も現れた。

 

「何なんだお前達は!?」

 

「私達は黒澤探偵部よ。あなたがそのメモリの能力でヒューマギアのプログラムを書き換えた事も全部知っているわ。だからあなたを捕まえるべく、2人に誘い出してもらったのよ」

 

「何…?まさか聖良ちゃんと理亞ちゃんが私を嵌めただと…!?貴様らぁ!!」

 

ライアーは聖良と理亞に襲いかかろうとするが、逆に聖良から足を引っ掛けられ、そのまま腹部に蹴りを入れられてしまった。

 

「あなたはいつから私達がSaint Snowだと錯覚していた?なーんてね」

 

「ぶっぶーです!ルビィ達はSaint Snowじゃありません!本物の2人にこんな危ない事させる訳ないもん!」

 

ライアーが顔を上げると、そこにいたのは聖良と理亞ではなかった。途中から果南とルビィが2人に変装し、本物の鹿角姉妹と入れ替わっていたのだ。

 

「バカな!入口にいたのは間違いなく本物だった筈なのに!」

 

「関係者入口に入るまでは本物だったけど、トイレからは既に私達と入れ替わってたんだよね〜」

 

「あなたがスクールアイドルを好きだという事、そしてSaint Snowのファンである事は調査済みですわ。勝手ながらそれを利用させて頂きました。まんまと引っかかりましたね」

 

「たかが高校生の分際で…よくも私を騙したな!!」

 

「私達は悪を追い詰める為ならどんな事だってするわ、何とでも言いなさい。あなたはLalala Loversの為に善意で嘘をついたんだろうけど、彼女達はそれを望んでいなかった。それどころかリーダーの良々は自分の気持ちに嘘をついてスクールアイドルを辞めようとまでして、罪のない家族や知人までもがネットの悪意に叩かれた…あなたの吐いた嘘で、彼女達は傷ついたのよ!!」

 

「黙れ!!私はただ、頑張っているあの子達を応援したかっただけだ!!」

 

「もう二度と、彼女達を同じ事で苦しませないわ!果南、曜、行きましょう!」

 

\サイクロン!/

\ジョーカー!/

\アクセル!/

 

「「変身!!」」

「変…身っ!!」

 

\サイクロン!ジョーカー!/

\アクセル!/

 

果南と鞠莉、曜はWとアクセルに変身し、ライアーを強く睨みつける。

 

「「さぁ、あなたの罪を数えなさい!!」」

 

そのまま4人は文化センターの敷地へと出て行き、交戦する。ライアーはWの打撃を受け止めようとするが、能力特化のメモリである為パワーでは敵わず弾き飛ばされる。

 

『やっぱりパワー差はこちらの方が上か…さっさと終わらせないとね』

 

「2人共、知ってると思うけどあのドーパントの針に注意して!食らったら嘘を信じちゃうから!」

 

「OK, 行くわy…」

 

「何だぁ!?イズ、これ何の騒ぎ?」

 

戦闘を再開しようとすると、敷地内に青年の声が響き渡る。対峙するライアーとW、アクセルの元に或人とイズが現れたのだ。

 

「あの人って飛電の…」

 

「あなたは…或人社長!?」

 

『やっぱり社長さんは無関係だったか…鞠莉の言う通りだったね』

 

「過去のデータから声質を検索中…針のある怪人、ライアー・ドーパントがスクコレの補助スタッフである高嶋和則さん、緑と黒の怪人が昨日調査に訪れた探偵のうちの2人と思われます」

 

「Wao!!正体がバレバレデース!!」

 

「邪魔をしないで下さい社長!これもLalala Loversを勝たせてあげる為なんです!」

 

ライアーは勢い余って自身の悪業を口に出してしまう。慌てて口元を押さえるも、或人達に不正疑惑について知られる事となってしまったのだった。

 

「Lalala Loversの為って…あなたがアイニャ達を操って不正をしていたんですか?」

 

「Yes, その通りよ!それで私達は彼が犯人だという事を突き止めたの!」

 

「社長さん、ここは私達に任せて!危ないから逃げた方がいいよ!」

 

「いや、そういう訳にはいかないよ。高嶋さん、俺は社長としてあなたの悪事を許さない!」

 

或人の手には少し大きめの機械が握られていた。彼がそれを腹部に当てると、機械は腰に巻きつきベルトとなった。

 

『あれは…!』

 

「どうしてあなたがメモリドライバーを!?」

 

「でもスロットが付いてない…あのベルト、何なんだろう?」

 

そのベルトにはガイアメモリを装填するスロットが見当たらず、組織の作ったドライバーとはまた別物である事が示されていた。

鞠莉達が驚くのを他所に、或人はバッタの絵が刻まれた蛍光イエローの電子キーを取り出し起動させる。

 

\JUMP!/

\オーソライズ!/

 

電子キー…もといライジングホッパーのプログライズキーがベルト・ゼロワンドライバーに認証されると、宇宙に浮かぶ衛生ゼアから黄色の光が放出され、機械のようなバッタが空から降りて来た。

或人は大きく円を描くように両腕を回し、プログライズキーを展開させて叫ぶ。

 

「変身!」

 

\プログライズ!/

\飛び上がライズ!ライジングホッパー!A jump to the sky turns to a rider kick./

 

プログライズキーがドライバーに挿入されると、或人の身体は黒のスーツに覆われた。更に辺りを跳ね回っていたバッタは光となって身体に吸収され、その上に黄色の鎧を形作った。

 

「Oh, 変身したわ…」

 

「社長さん、一体何者なの?」

 

「俺の名はゼロワン…仮面ライダーゼロワンだ!!」

 

ゼロワンへと変身した或人はそう言いながらWの横に並び、決めポーズをとった。

 

『ゼロワン…電子キーで変身する仮面ライダーか、面白いじゃん!』

 

「よし、それじゃあここはみんなで力を合わせよう!全速前進、ヨーソロー!」

 

4人はライアーへと向かって行く。ゼロワンの加勢により、自身の勝率が低くなってしまった事を悟ったライアーは戦闘を避け、その場から逃げようと試みる。

 

「『秘書型ヒューマギアは滅亡迅雷の仲間だ!』」

 

ライアーはイズがテロリストの仲間という旨の嘘を吐き、ゼロワンに刺そうとするが既のところでアクセルが間に割り込み、エンジンブレードで針を叩き落とされてしまう。

 

「危ない!!」

 

「うおっ!?今の針は!?」

 

『社長さん、アイツが口から出す針に気をつけて!食らうと嘘を信じ込んでしまうから!』

 

「あの針をどうにかしないと…そうだわ!」

 

\メタル!/

\サイクロン!メタル!/

 

「色が変わった!」

 

『鞠莉、どうするの?』

 

「こうするのよ!」

 

\スパイダー!/

 

鞠莉はメタルシャフトにスパイダーショックをセットし、ライアーの口元に向けてそれを振り回す。それが命中すると、ライアーの口には蜘蛛の糸が巻き付かれた。これで能力は使えない。

 

「『口は災いの元』って聞いた事あるかしら?あなたの為にもこれ以上嘘はつかせないわ!」

 

「おのれ…よくもッ!!」

 

ライアーは杖を取り出し、そこから無数の光弾を発射する。一発の威力は弱いものの、弾数が多く4人は近づけなかった。

 

「参ったなぁ…これじゃあキリがないよ」

 

「後ろか真上から攻撃するしかなさそうだなぁ…ん、真上?…空!イズ、トリちゃんを!」

 

「フライングファルコンですね。承知しました!」

 

イズはゼロワンにマゼンタのプログライズキーを投げ渡した。キーには隼が描かれている。

 

\WING!/

\オーソライズ!/

 

フライングファルコンキーがドライバーに認証され、今度は隼が空から舞い降りて来る。ゼロワンはキーを展開し、それを挿し込む。

 

\プログライズ!/

\Fly to the sky!フライングファルコン!Spread your wings and prepare for a force./

 

隼は光と化してゼロワンに融合すると、飛翔能力を手に入れたマゼンタのゼロワン・フライングファルコンへと姿を変えた。

 

「あなたがChangeするなら私達も!」

 

\ルナ!/

\トリガー!/

 

\ルナ!トリガー!/

 

ゼロワンのフォームチェンジに触発されたWも、メモリを変えルナトリガーにチェンジする。

 

『私達が気を引きつける。その隙に曜と社長さんは奴を叩いて!』

 

「了解であります!」

 

「オッケー、任せてくれ!」

 

Wはトリガーマグナムからホーミング弾を撃ち込み、ライアーの放った光弾を相殺する。

その隙にゼロワンは空を飛び、フリーフォールの要領でライアーを空中へ連れ去りながら打撃を叩き込み、地面へと突き落とした。

 

「最後はこれだよっ!」

 

最後に、バイクフォームに変形したアクセルが地面に叩きつけられそうになったライアーに突撃し、遠方まで吹き飛ばす。2人の攻撃を受け、ライアーはふらふらと立ち上がる。

 

「みんな、今のうちに!」

 

\ライジングホッパー!/

\サイクロン!ジョーカー!/

 

「OK, Cleaning Timeよ!」

 

「お前を止められるのはただ1人、俺だ!」

 

『違う違う、それを言うなら俺"達"、でしょ?』

 

「そ、そう!俺達だぁ!!」

 

Wはジョーカーメモリをマキシマムスロットに、ゼロワンはプログライズキーをドライバーに力強く押し込む。

 

\ジョーカー!マキシマムドライブ!/

\ライジングインパクト!/

 

「「ジョーカーエクストリーム!!」」

 

「はぁぁぁぁぁっ!!」

 

\ライジングインパクト!/

 

Wとゼロワンの必殺技がライアーに炸裂しライアーはその場で爆ぜた後、変身を解かれる。

 

「私がいなければ…あの子達はトップになれないんだぞ…?」

 

「それでいいのよ。良々達は最初のPureな気持ちを取り戻したんだから」

 

高嶋は意識を失い、地に落ちたライアーメモリもそれに反応するように砕け散った。

 

 

 

それから数時間後、曜は海未に連絡を入れ、鞠莉と或人、イズは駆けつけた福添ら社員・スタッフに昨日のイベントで起きた不正の真相を説明するのであった。

その最中、この辺りでは見慣れない『A.I.M.S.』と書かれた車が到着し、中からは海未と黒いスーツを着たパーマの男性が現れた。

 

「皆さん、朝早くからお疲れ様です」

 

「ごきげんよう、園田刑事」

 

「海未ちゃん、おはヨーソロー!その人は?」

 

「え?なんで不破さんがここにいるの!?」

 

「アルト、知り合いなの?」

 

「紹介しますね。彼は『人工知能特務機関A.I.M.S.』隊長の…」

 

「不破諫だ。あんたの秘書に呼ばれてここに来た」

 

「秘書って…イズが呼んだの?」

 

「はい。今回の不正問題の主犯である高嶋和則は、ガイアメモリによってヒューマギアのプログラムを一時的に書き換えました。これは人工知能特別法にも違反している為、A.I.M.S.にも報告させて頂きました」

 

「噂には聞いていたけど、東京の方では人工知能を取り締まる組織もできてたんだね…」

 

「はい、私も先程初めて知りました」

 

不破曰くヒューマギアは全国的には浸透しておらず、現在は東京都内でのみ運用されているらしい。いずれ人類がヒューマギアと共に共存する日も、そう遠くないだろう。

 

「ま、俺はヒューマギアなど無い方が平和だと思うけどな。滅亡迅雷.netとかいうテロリストが出てきた所為でヒューマギアが暴走する事も珍しくないからな」

 

「人工知能が暴走!?ピギィ!!」

 

「なるほど…お二人も苦労しているんですね」

 

「それ、悪いのは滅亡迅雷だろ?俺はそうは思わない。とにかく、俺はヒューマギアが夢のマシンとして認めてもらえるように社長として最善を尽くすよ!」

 

「滅亡迅雷?とか、詳しい事はマリーもよくわからないけど、これだけは言えるわ。社長の仕事、大変だと思うけど頑張ってね!」

 

「勿論!俺には頼れる秘書もいるし、"必勝"してみせる〜!はいっ!!アルトじゃ〜ないとッ!!」

 

「ブッ…」

 

相変わらずギャグが飛び出してくるのは突然だ。不破は口角が不自然に上がってしまわないよう、必死に込み上げてくる爆笑を抑えていた。

そんな彼の様子に気がついた海未は心配そうに声をかける。

 

「不破隊長?具合でも悪いのですか?」

 

「んっ、何でもない。事情聴取に戻るぞ」

 

「えっ!?不破さん、"タイチョー"ブですか!?」

 

「Oh, 不破隊長!しっかり"体調"を整えないとダメよ?」

 

「お二人共、迷惑ですからおやめなさい!それに、もうすぐ本番が始まりますわよ!!」

 

「ちなみに今のはそれぞれ、隊長と身体の調子を表す単語である体調、隊長と大丈夫をかけた大変面白いギャグの豪華2本立てd…」

 

「イズはさりげなくギャグを解説しないでぇぇぇ!!」

 

「そうよ!ギャグの説明はGuiltyデース!!」

 

「だぁから静かにしなさいと言ってるでしょうがぁ!!」

 

「いや、ダイヤが一番うるさいから」

 

「そういうお姉ちゃんも静かにしてよぉ…」

 

「はぁ、鞠莉達は相変わらずですね」

 

「でも、私はあれが鞠莉ちゃん達らしいと思うな〜」

 

「フハハハ…」

 

海未と曜は鞠莉と或人がダイヤに怒鳴られている様子を聞きながら微笑み、一方の不破はギャグ3連発により完全に決壊したのか、僅かな声と共に静かに笑いながら車で去って行った。

 

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「優勝は…浦の星女学院スクールアイドル・Aqours!」

 

スクコレ静岡は何事もなく無事に開催され、最終結果はAqoursの優勝であった。会場は観客の祝福の声や拍手の音で満ちており、誰もがAqoursの優勝を心から祝っていた。

千歌はアイドル型ヒューマギア・アイニャからトロフィーを、梨子はスワワから表彰状を受け取り、観客席に向けてそれを笑顔で掲げるのであった。

 

「千歌ちゃんと梨子ちゃん、やっぱり凄いね!ルビィ感動しちゃったもん」

 

「流石、浦女の期待の星だね!Lalala Loversは残念だったけど…」

 

「でも、きっとあの子達は大丈夫だと思うわ!だって今日のライブ、昨日のライブ映像とは全く違ったもの♪」

 

結局、Lalala Loversは上位3位にランクインする事はなかった。出場者席にいる良々達は一瞬残念そうな顔をするも、すぐに笑顔を取り戻した。

 

「入賞はできなかったけど、私は私達らしく歌う事ができたからそれでいいと思ってるよ。2人は?」

 

「私も同感です!めちゃくちゃ楽しかったし♪」

 

「はい!昨日は歓声なんて全くなかったけど、今日は違った…みんなも楽しんでたし、全力の"大好き"を届けられたから♪」

 

鞠莉の予想通り、3人は落ち込んでいなかった。むしろ入賞できなかった悔しさよりも、その笑顔は達成感で溢れていた。

 

「ありがとうございました!入賞者は席に戻って下さい」

 

上位3組のスクールアイドル達がステージから降りると、舞台袖から壇上へ或人が登壇した。それと同時に、司会を務めるアリシャの口からある言葉が告げられた。

 

「そして、今回はもう1つ…社長特別賞を受賞したグループがありますので、飛電インテリジェンス代表取締役社長の飛電或人より発表させて頂きます」

 

社長特別賞…それは昨日のイベントには存在しなかった賞であり、会場はどよめきの声で溢れていた。

 

「では発表します。今回、社長特別賞に輝いたのは…愛心女子高校スクールアイドル・Lalala Lovers!皆さん、壇上に上がって下さい」

 

突然自分達のグループ名が告げられ、良々達は驚きを隠せなかった。

3人がイズに促されて壇上に上がって来たのを確認し、或人は笑顔を見せながら言った。

 

「社長特別賞、愛心女子高校スクールアイドル・Lalala Lovers。あなた方は『静岡SCHOOL IDOL COLLECTION』において、主催者代表より高い評価を獲得しました。みんなのスクールアイドルが大好きだという気持ちが、最高に伝わってくるライブだったと思う!本当におめでとう!!」

 

「…!ありがとうございます!!」

 

或人から良々に、社長特別賞の賞状が渡される。良々の感謝の言葉に反応した観客は少し間を置き、ホール内へと歓声や拍手を響かせたのだった。

 

「ありがとうございます!Lalala Loversの皆さんは席に戻って下さい…それでは、ここで更に特別企画を用意しました!その名も『あなたもスクールアイドル体験!みんなも歌わ〜ないと!』」

 

更にアリシャの口から告げられたのは、今日限りの特別企画であった。

当然、これは昨日のプログラムには組み込まれていなかった企画である。

 

「こちらですが、16〜18歳までの女子高校生が対象です!体験者には皆さんの好きな曲を1曲選曲し、歌ったり踊ったりして頂くという内容になっております!スクールアイドル関係の部に所属していない女子高生なら誰でも体験可能です!やりたい方いませんか〜?」

 

しかし、手を挙げてる人は誰1人としていなかった。ライブを観賞するのと実際にやるのはまた別問題という事だろうか。

 

「ピギィ!!ルビィ、聞いてない!」

 

「大胆な事を思いつくのですね…まぁ流石にこの様子だとすぐには出てこないと思いますg…」

 

「はい!1人希望者が見つかりました!青い髪のポニーテールの方です!」

 

「…はい!?」

 

青髪のポニーテール…その言葉にまさかと思ったルビィとダイヤ、鞠莉は横に座ってる果南を見た。希望したのは案の定彼女であり、赤いハンカチを勢いよく振り回している。

 

「はーい!!私の右に座ってる2人の子と体験を希望しまーす!!」

 

「右に座ってる2人…Oh!!まさかのマリーとダイヤじゃない!!」

 

「はぁぁぁぁ!?本気ですの!?恥ずかし過ぎますわ!!」

 

「ん〜…でも楽しそうね♪そうと決まれば行きましょ、ダイヤ!」

 

「お姉ちゃん、ドンマイ」

 

「ピギャァァァァァ!!」

 

その後、鞠莉達がステージでアイニャ、スワワ、アリシャの曲…『G線上のシンデレラ』を披露したのはまた別の話である。

 

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<おまけ>

 

 

或人・鞠莉「どうも〜!」

 

或人「或人と〜」

 

鞠莉「マリーの〜」

 

或人・鞠莉「厳選ギャグ、100連ぱt…」

 

果南「これっ」チョップ

 

或人「いてっ!」

 

鞠莉「アウチ!!」

 

果南「2人共、これはギャグコーナーじゃないよ。真面目にやる!」

 

或人「すみませんでした!!」

 

鞠莉「デース!!」

 

イズ「という事で、今回のおまけは浦女探偵で主役を務める小原鞠莉さんと松浦果南さん、飛電インテリジェンス社長・飛電或人と私、秘書のイズがお送りします」

 

鞠莉「2人共、今回は忙しい中浦女探偵に出てくれてありがとう!ダイヤとルビィ、曜もお礼を言っていたわよ♪」

 

果南「あ、不破さんと福添さんにもよろしく言っといてね」

 

或人「いやいや、こちらこそ浦女探偵に出られて嬉しかったよ!」

 

イズ「それに関連し、読者の皆様が『何故或人社長と私が?』と幾つか疑問に思った点も"あると"思うので、ここで説明させて頂きます」

 

果南「もし読むのが面倒だったらブラウザバックするかあとから読んでも大丈夫だよ。本文も長かったし、ここから長いの読んだら疲れちゃうもんね」

 

イズ「その前に失礼します、言い忘れていました。はい、アルトじゃ〜ないと!」

 

果南「ん?どこかギャグあった?」

 

鞠莉「分かったわ!"或人"と"あると"をかけたのね?」

 

イズ「ご名答です、小原さん」

 

或人「イズがだんだん俺に染まりつつある…」

 

果南「それいつかの放送でも言ってたね。まぁその話は置いといて、早速読者のみんなが疑問に思いそうな事に答えていくよ。まずはこれから!」

 

 

Q1.何故ゼロワンと浦女探偵をコラボさせたの?

 

 

或人「そもそもそこからだよね〜、仮面ライダーはゼロワンだけじゃなくて他にも色々いるもんね」

 

果南「私はゼロワンが現行ライダーだからだと思うんだけど、違うかなん?」

 

イズ「作者の梨蘭さん曰く、それも理由の1つとしてあるそうです。もう1つは『原作キャラを1人ぐらい出してもいいのでは?』との意見を頂いたから、と仰っています」

 

果南「あ〜、そんな感想もあったね。けど浦女探偵はオリジナリティを出したいという作者の意図があるから、本家からはキャラが出てないんだよね」

 

鞠莉「そこで代わりに或人達を登場させたのね?」

 

或人「なるほど…今感想見たけど、作者はその感想に『別の作品からの登場は考えている』って返信してるね。伏線は張ってあったんだ」

 

イズ「では、次の疑問点に移りましょう」

 

 

Q2.ゼロワンサイドの時系列はどうなってるの?

 

 

果南「現時点ではシャイニングアサルトとかメタルクラスタが強化フォームとなってるけど、今回は出てこなかったね」

 

イズ「この疑問に対し、作者は本編とは繋がりのないパラレルだと仰っています」

 

鞠莉「シャイニングホッパーとメタルクラスタのキーを使わなかったのはどうしてなの?」

 

或人「ライアーがそこまで強くないからじゃない?実際、原作でもその頃一番強かったファングジョーカーに変身しないで倒したし。あとは…そもそもどっちも入手前だったとか?」

 

イズ「その通りです、或人社長。今回浦女探偵に登場した私達はシャイニングホッパー及びメタルクラスタホッパーのプログライズキーを所持していないから、だそうです」

 

果南「仮に本編と繋がっているとすると、シャイニングとメタクラ未登場でフライングファルコンは持ってたから4〜6話の間だね。フライングファルコンが奪われるのは6話だし」

 

鞠莉「それじゃあ次にLet's Go!!」

 

 

Q3.先にゼロワンとコラボしたけど、ジオウとのコラボはやらないの?

 

 

果南「そうだ、今これ見て気づいたけど肝心のジオウをすっ飛ばしちゃってるね」

 

鞠莉「でも浦女探偵はEndまで当分あるから、やるにしてもすぐは無理そうね」

 

果南「最後の平成ライダーより先に最初の令和ライダーとコラボしちゃったから、パラレル設定でやるのかなん?」

 

鞠莉「ジオウでW編はなかったから、私達から力を継承するなら的な感じでやりたいわね♪」

 

果南「ハッキリ答えるなら、そっちの方はまだ未定だよ。やるかもしれないし、やらないかもしれないし」

 

或人「一通り答えたけど、予想される疑問は大体この辺りかな?」

 

鞠莉「もしこれ以外で疑問点があったら、感想にどんどん書いて欲しいわ!作者も答えられる限りで答えるそうよ!」

 

※深く考えずに書いた部分もあるので皆さんの納得する解答ができるとは限りません。ご注意下さい。

 

 

鞠莉「さて、それじゃあこの辺りで終わりにしましょうか♪」

 

或人「仮面ライダーゼロワン、毎週日曜朝9時から放送中!宜しく!」

 

鞠莉・果南「「さぁ、あなたの罪を数えなさい!」」

 

或人・イズ「「アルトじゃ〜ないと!」」

 

鞠莉・果南・或人「「「ばいば〜い!!」」」

 

イズ「またお会いしましょう」フリフリ




<次回予告>

???「人形を追いかけて欲しいの」

海未「人形が動いてますぅぅ!!」

ことり「そのメモリ、素晴らしい能力ですよね〜」

ルビィ「ルビィが何とかしなくちゃ…!」

ダイヤ「放っておけませんわ!」

次回 Pは動き回る/ルビィ、奔走

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