浦女探偵   作:梨蘭@仮面バンドライバー

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あっという間に20話。
ここの所ゲストがオリキャラばかりでしたが、今回はμ'sより星空凛ちゃんがゲスト出演します。更に今回は初の試みで、インビジブルメモリの代わりにオリジナルガイアメモリを登場させました。最後に設定があるので能力等はそちらをご参照下さい。

タイトルのアルファベットが早速被ってますが(前回Dが使われたのは4話)気にしないで下さい。本編の流れを考えると被るのを避けられなかったんですよ…まぁ二次創作だから多少はいいでしょ(白目)


#20 Dが映すもの/ハイスピード少女だにゃ

「…今日が休みなのはご存知ですよね?」

 

「…テヘッ♪」

 

「『テヘッ♪』じゃありませんわぁ!!生徒・教員共にオーバーワークは禁止だといつもあれほど…」

 

「それに関してはVery sorry!!でも今回は見逃して欲しいの!まだギリギリ休業期間に入ってないしいいでしょう?」

 

「で、今日はその休みを使って一体何をするの?」

 

8月7日、沼津駅前。本来この日は探偵部の活動が休みだったのだが、どうやら鞠莉にはやりたい事があるらしく急遽予定変更となったのだ。

 

「さて皆さん、今私達はとある問題に直面しています。その問題とは一体何でしょう?ルビィ!」

 

「ピギ!?えーっと…統廃合、だよね?」

 

「その通りデース!千歌と梨子にはラブライブでこの学校の名を広めてもらい、私達や曜、善子と花丸が学校や街の魅力を絶賛Search中なのは皆さんもご存知である通り…」

 

「前置きが長い。簡潔にまとめてくれるかなん?」

 

「も〜、果南はせっかちさんね!実はこの度、浦の星女学院にひっそりと存在していた逸材を発見したの!それをみんなにも一目見て欲しくて」

 

「だったら最初からそう言って下さい!私とルビィは今日予定していたお稽古を無理矢理キャンセルしたのですよ?」

 

「それで、その逸材って…?」

 

「よくぞ聞いてくれましたルビィ!それは…陸上部の1年生よ〜!」

 

鞠莉が言うには今年入学した1年生の中に中学時代から短距離走で優秀な成績を残している生徒がいるらしく、学校のアピールポイントとして紹介できるのではないか、との事だ。

この日、浦女の陸上部は他校との合同練習があり鞠莉が逸材と称する生徒もそれに参加しているらしい。

 

「さっきも言ったんだけど、みんなにその子を見てもらおうと思って今回は呼んだの!すぐに終わるからちょっとだけ付き合ってくれない?」

 

「私は構いませんが…」

 

「ルビィも大丈夫だよ!」

 

「その代わり、お詫びとしてデザート奢ってもらうからね?」

 

「OK, じゃあ早速出発しましょう!」

 

そう言いながら鞠莉は予め買っておいた人数分の切符を取り出し、4人で駅の中へと入って行く。陸上部が合同練習を行っている高校は2つ先の駅で降り、そこから5分程歩いた場所にある。

学校へ到着すると、他の高校よりも比較的広いであろうグラウンドが目に飛び込んできた。調べによると運動部が盛んな学校らしく、今回目的の陸上部以外にもサッカー部やラグビー部が汗を流しながら練習に励んでいる。

 

「陸上部は…Oh!丁度今から私の言ってた1年の子が走るよ!見逃さないで!」

 

「マジか、グッドタイミングだね」

 

鞠莉の指す先にはストレッチをする茶髪を後ろで結んだ少女が。その横では、この学校の生徒であろうオレンジのショートヘアが特徴的な少女がスターティングブロックに足をつけ始めている。遠目から見ると男子生徒に見えなくもない。

 

「それでは始めます。Ready…」

 

数拍置きに男性教師がスターターピストルを鳴らし、2人の少女は走り出す。スピードはどちらも互角であり、まるで二人三脚を見ているかのようだ。

そう探偵部の一同が思い始めた頃、浦女の生徒でない方の少女のスピードが急激に速くなった。

…いや、どちらかといえば"その場から消えたようにも見えた"というのが正しいだろうか。鞠莉達が驚く間もなく、その少女は既にゴールラインの向こう側に立っていた。

 

「み、皆さん…見ましたか?」

 

「は、速かったね…これじゃあうちの1年の子の凄さがアピールできないわ…」

 

「あれってボ○トさんよりも速いんじゃ…」

 

その証拠に教師や陸上部員、更にはそれを見ていた違う部の部員までが少女の方へ集まって行くのが見える。

いつ、何処で能力の高い生徒に出会うかわからない。鞠莉とダイヤ、ルビィはそれを驚く程思い知ったのだった。

 

「………」

 

「果南ちゃん、どうしたの?」

 

「…いや、何でもないよ」

 

「別の子と走っている姿を録りましょうか。ちょっとお願いして来るわ」

 

「それがいいですわ。Aqours以外にもアピールできるポイントを増やし、何としても学校を存続させましょう!」

 

鞠莉が先程負けた浦女の部員達の方へ走って行く一方、果南は何かを考え込むように少女の方を見つめていた。結局彼女が感じたその違和感は、帰宅してからもわからないままだったが。

 

 

 

「よし、完成」

 

「今度はカタツムリさんだ!」

 

翌日、果南は新たなガジェットを完成させていた。カタツムリの形をした新たなガジェット・デンデンセンサーだ。

このガジェットは人形事件が解決して間もない頃に未完成の状態で果南宛に届いた物であり、数日前から少しずつ作成を始めていたのだ。

 

「にしても、フロッグポッドといい誰が送ってくれるんだろう。ありがたいけどさ」

 

「このガジェットはどんな機能を持ってるの?」

 

「一言で言うなら双眼鏡型ガジェットだよ。これもなかなかの優れもので、隠れてる物を見つけたりする事ができるんだって。ちょっと覗いてみ?そのダンボールの中にエロ本入ってるから」

 

「はぁ!?学校にそんな破廉恥な物を置いておくなんてぶっぶーですわぁ!!」

 

ダイヤは果南の手からデンデンセンサーを奪い取り、レンズ越しにダンボールを見ようとする。しかしその瞬間、彼女の目の前に猛スピードで動く何かが現れ、ドスンと音を立てながらクリーンヒットした。

 

「お姉ちゃん!」

 

「な、何ですのぉ…?」

 

「痛いにゃ〜!やっぱ速すぎるよぉ…」

 

「あら?あなたって…」

 

鞠莉がダイヤにぶつかった何かの正体を確認すると、そこには昨日の短距離走で驚くべき結果を見せたオレンジの髪の少女が座り込んでいた。

 

「あ!昨日学校に来た人だにゃ!凛、依頼に来たんだけど…」

 

「そうなの?どんな依頼かしら?」

 

「実は凛、日本代表よりも速く走る事ができるんだ〜」

 

「くおぉらぁ!足を机に乗せるのははしたないd…って、それ!!」

 

自らを凛と呼ぶその少女は靴下をめくり、足首を見せてくる。ダイヤが突然目を見開いたので鞠莉と果南、ルビィもそれに反応しながら少女の足首を見ると、そこには生体コネクタが大きく打ち込まれていた。当然…

 

「「「「ドーパントぉぉぉ!?」」」」

 

と、4人が叫んだのは言うまでもない。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「えーっと…凛ちゃんでいいのかな?凛ちゃんはどうしてメモリを手に入れたの…?」

 

「短距離走のタイムがなかなか縮まらなくて大会で負けちゃって…その時に凛と同じくらいの子から速く走れるようになるガイアメモリを貰ったんだよ!」

 

依頼人の名前は星空凛。昨日鞠莉達が訪れた学校・立原高校の生徒であり、今年陸上部に入部したばかりの1年生だそうだ。

 

「やっぱりね。流石に女子高生があんなに速く走れる訳ないと思ってたんだよ。メモリの能力って言われてみれば納得がいく」

 

「でもこの前から勝手に身体が動くようになっちゃったんだ。だからこうやって立ってると…にゃっ!?」

 

すると突然、その場に立っていた凛の姿が見えなくなる。果南がデンデンセンサーを覗くと、凛が目に見えないスピードで部室の中を駆け回っている姿がレンズに映っていた。数秒して動きが止まると、鞠莉は置いてあった折り畳み椅子を出し凛をゆっくりと座らせる。どうやら彼女が使っているのはスピードを増強させるガイアメモリのようだ。

 

「…こんな風に勝手に走っちゃうにゃ。それに身体からメモリが抜けなくなっちゃって…そしたら浦の星の探偵部を見つけたから相談しに来たんだにゃ!」

 

「なるほど…探偵部もすっかりガイアメモリ相談所になってしまいましたね」

 

「こんな時こそデンデンセンサーの出番だね。凛ちゃん、今から身体の中に残ったメモリを見てみるけど大丈夫?」

 

「全然平気だにゃ!お願い!」

 

果南は再びデンデンセンサーを凛へ向ける。凛の身体の中にはガイアメモリと思しき小さな長方形のエネルギー反応があり、それを中心としてスキャンを進めていく。

 

「普通はメモリを挿すと姿がドーパントに変わるけど、凛ちゃんの場合はそうじゃない。多分身体の中のメモリに異常があるんじゃないかな」

 

「えぇ!?それはまずいにゃ!早く元に戻らないと大変だよ〜!」

 

「まずはメモリの流出元を突き止めないと。凛ちゃんはさっき同じくらいの子からメモリを貰ったって言ってたけど、それってどんな感じの子だったの?」

 

「えっと、ふわふわってした感じの女の子だったにゃ!髪の毛の色はグレーで、横で結んでた!」

 

「髪はGrayで横に結んでる、ふわふわとした雰囲気で高校生くらいのGirl…OK!じゃあ街で聞き込みに行ってみましょうか!」

 

鞠莉達は凛にメモリを渡した少女の正体を突き止めるべく、行動を開始した。

ここまでで判明している情報はおっとりとした柔らかい雰囲気である事、グレーの髪をサイドテールで結んだ高校生ぐらいの少女であるという凛の2つの証言である。更にこれらから言えるのは、メモリを渡した少女がバイヤーではないという事だ。凛はメモリを"貰った"と口にしていたので間違いないだろう。

 

「ねぇ、今日のうちにその子に会えるかな?」

 

「頑張れば会えると思うけど…どうしてそんなに焦ってるの?」

 

「とにかく急いで欲しいにゃ」

 

そう急かすように言う凛。ルビィがその理由を尋ねるも、彼女は理由も言わず『急いで欲しい』とはぐらかすだけだった。

 

「ほらほらルビィちゃん、早くするにゃ!鞠莉さんとダイヤさんも!」

 

凛がルビィの腕を引っ張りだすとそれに呼応するかのようにメモリの能力が発動する。

 

「あっ鞠莉ちゃんにダイヤちゃん!こんにちヨーs…ぐえっ!?」

 

「にゃぁぁぁ!!」

 

そこへ鞠莉達の姿を見つけた曜がこちらへ近づいて来る。凛はルビィごと曜へと突っ込み、そのまま3人して地面に倒れ込んだ。

 

「いたたた…ルビィちゃんと、この子は?なんか物凄く足が速かった気がするんだけど…ゲホッ」

 

「ごめんなさい…あっ、この人は渡辺曜ちゃんって言って沼津署の刑事さんで、この子は星空凛ちゃん!凛ちゃんは依頼人でハイスピード少女で…あとドーパント!」

 

「そうなんだ…って、ドーパント!?本気なの?流石に限度があるよ、鞠莉ちゃん」

 

「なぁぁぁ捕まっちゃうにゃぁぁ!!」

 

曜は持っていた手錠を凛に掛けようとするが、鞠莉は慌ててそれを制止し依頼の内容等を細かく説明し始めた。

 

「まずは凛にメモリを渡したGirlを探さないといけないの!曜、良ければ手伝ってくれない?」

 

「色々とツッコミどころは多いけど、とりあえず了解したのであります…」

 

どこか納得いかない様子の曜だったが、このまま異常が見られるメモリを配る人間を放っておく訳にはいかない、次に被害者が出てからでは遅いとの事で鞠莉達に同行する事にした。

こうして街での聞き込み調査を進めていくと、派手なゴスロリの服を着た住民から先程沼津にある服飾専門店でその少女と思しき人物と話したとの情報を手に入れた。特に名前を聞いたりはしなかったらしいが、彼女に会えるなら充分だ。一同は目撃情報のあった服飾専門店へと足を運んだ。

 

「わぁ!制服まで置いてある!素敵なお店だなぁ…」

 

「曜さん、目的を忘れてませんか?」

 

「いやいや!?そんな事ないって〜!」

 

「あの人、まだいるかな?」

 

「いなかったらまた探せばいい…と言いたいところだけど、特徴と似たようなGirlは見つけたわ。彼女で合ってるかしら?」

 

「おっ!そうそう、あの子だにゃ!」

 

凛にメモリを渡したと思われるグレーの髪の少女はハンガーに飾られている洋服をじーっと見つめている。何を買おうか迷っているのだろうか。

少女の姿を捉えた曜は真っ先に彼女の元へと向かい、警察手帳を突き出す。

 

「ちょっといいかな?沼津署の者ですが」

 

明らかに聞こえているにもかかわらず、少女はその言葉に反応する事なく別のコーナーへと歩みを進めようとする。当然曜も黙っておらず、彼女の進路を塞ごうと前に躍り出た。

 

「聞こえてますか?沼津署の渡辺です。あの子にガイアメモリを渡した疑いがあるとの事で事情をお伺いしたいのですが」

 

「渡辺…?あなたはもしかして…月ちゃんの従姉妹かな?」

 

「なんであなたが月ちゃんの事を知ってるの?」

 

ようやく反応したと思いきや、彼女の口から昨年亡くなった従姉妹の名前が飛び出した。知り合いなのかと思った曜は少女…南ことりへと疑問を投げかける。

ことりは答える代わりにシルバーのガイアメモリを見せつける。そこには日差しと雨、雷と竜巻で描かれたWのイニシャルが刻まれていた。

 

\ウェザー!/

 

「Wのメモリ…まさか!?」

 

「そうだよ。あなたの両親と月ちゃんとは去年の夏に会ってるんだ」

 

ことりが耳元にメモリを挿すと、店内に強風が巻き起こる。目の前にいた曜はそれに吹き飛ばされ、ルビィはダイヤに促されてバットショットでその光景を撮影する。竜巻のような強風が止むと、ことりは侍のような風貌のウェザー・ドーパントへと姿を変えた。

 

「私の秘密を知っちゃったから、死んでもらおうかな♪」

 

ウェザーは冷気を放出し、店内の物を次々と凍らせていく。曜の両親と従姉妹の月を殺害したのはおそらくこの能力だ。

 

「みんな逃げて!変身!」

 

鞠莉はWに姿を変え、店内にいた客を外へ逃がしながらウェザーへ立ち向かう。

 

『サイクロンじゃ相性が悪い。ヒートに変えよう!』

 

\ヒート!メタル!/

 

果南はメモリをヒートとメタルに変え、メタルシャフトを使いながらウェザーへ攻撃を加えるが、それが効いている様子はない。

ウェザーはメタルシャフトを左手で受け止めてWごと持ち上げると、地面に勢いよくその身体を叩きつけた。

 

「こうなったらマキシマムで決めましょう!」

 

\メタル!マキシマムドライブ!/

 

「「メタルブランディング!!」」

 

このままでは分が悪いと判断した鞠莉はメタルメモリをメタルシャフトに装填し、メタルブランディングを発動させる。

高熱の炎がメタルシャフトの両先端を包むが…それさえも無駄だった。メタルブランディングは命中するどころか放たれた冷気で掻き消されてしまったのだ。

 

『マキシマムが効かない…!こいつ、強すぎる!』

 

「ならもう1本マキシマムで…!」

 

『ダメ!ツインマキシマムは危険だよ!』

 

ドライバーに残ったヒートメモリを抜こうとした鞠莉の手を果南が慌てた様子で止める。

ツインマキシマムとは、文字通りマキシマムドライブを二重または同時に発動させる事を意味しており、Wは武器を持つメタルやトリガー系の形態に変身する事で発動が可能だ。しかし単独でそれを発動した場合、身体にかかる負担も通常のマキシマムより倍増する為下手に使えば命を落としかねない。言わば諸刃の剣である。

そうしているうちにウェザーへとエネルギーの刃が次々と飛んで行くが、彼女はそれを難なく躱す。アクセルがジェットの能力を発動させたのだ。

 

\エンジン!マキシマムドライブ!/

 

「これで終わらせる…!」

 

「待つにゃ!」

 

アクセルはエンジンブレードを構え直してマキシマムドライブを発動させようとするが、自身とウェザーの間に凛が割って入った事により失敗に終わった。

 

「ちょ、凛さん!危ないでしょうが!」

 

「ねぇ、凛にメモリを渡したの覚えてるよね?元に戻して欲しいにゃ!」

 

「えぇ!?凛ちゃん、その人は危ないよ!何されるかわからないよ!?」

 

「元に戻れるなら何でもいいの!」

 

「いいよ。後でゆっくり見せてね?…という事で皆さん、さようなら〜♪」

 

ウェザーは鞠莉達の前に無数の落雷を落とし、凛と共に姿を眩ませてしまった。

やっと家族の仇を見つけたのに逃げられてしまった。アクセルはエンジンブレードを叩きつける事しかできなかった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そして綺羅家では、いつもより少し厚めの化粧をしたあんじゅが家を出ようとしていた。

 

「ツバサ、少し出掛けて来るわ」

 

「あんじゅ、またことりさんの所かしら?最近行く頻度が高い気がするけど」

 

「別に。大した事ではないわ」

 

あんじゅは何かを隠している。理亞がパペティアーに操られて以来、聖良の中では彼女がことりと何かを企てているのではないかという疑いが強まっていた。

ツバサは以前と同じくそれを咎めたりする訳ではないが、おそらく感づき始めているだろう。

 

(あんじゅさん、なんであんな奴なんかと…)

 

そう考えていたのは理亞も同じであった。だが悪いのはあんじゅではなく、彼女を変貌させた元凶であることりだ。きっとあんじゅはことりに洗脳されているのだ。

理亞の中でことりに対する憎悪が高まったその時、突如彼女が握りしめていたカップがパキンと音を立てながら割れた。

 

「っ!?」

 

「理亞!また…」

 

「ごめんなさい!またやっちゃった…」

 

「大丈夫理亞さん、怪我はない?」

 

「いえ…でもここ最近、力の加減が上手くできなくて…」

 

先日から理亞の身体に異変が起きており、手に少し力を入れただけで物を壊してしまう事が何度かあった。しかし意図してやったとは到底考えにくい。

 

「メモリの暴走症状かしら…理亞さん、何か心当たりがあるんじゃないの?」

 

「…そういえばこの前、南さんにドライバーとメモリを預けるように言われた事があったんです。もしかしたらそれが原因じゃないかと…」

 

「じゃあ、あの時パペティアーがあなたを操ったのは…」

 

「…ことりさんに聞く必要があるわね」

 

ことりは何を考えているのだろうか。謎はいっそう深まるばかりだ。

 

 

 

「凛ちゃんにメモリを渡した女が使うウェザーメモリは台風や吹雪といった地球上の様々な天候を模した能力を持ったガイアメモリ。これまでと違うのは多数の能力をあれ1本で使えてしまうという事だよ」

 

ことりが凛と共に消えて1時間後。格納庫へと戻って来た鞠莉達は果南からウェザーメモリの能力を聞かされていた。

 

「早く凛ちゃんを助けなきゃ…!」

 

「ルビィちゃん、それ本気で言ってるの?あの子は自分から悪人について行ったんだよ。そんな奴助ける必要ないでしょ」

 

曜は冷たく言い放つと格納庫から出て行こうとする。

 

「何処へ行くつもりですの?」

 

「奴の居場所を特定する。あいつは家族の仇、見過ごす訳にはいかないよ」

 

「落ち着きなって、ウェザーは1人で敵う相手じゃない。それこそ私と鞠莉とダイヤ、それに曜の3つのマキシマムがなきゃ勝てないよ。1人で行っても殺られるだけ」

 

「別にそれで構わないよ。あいつを撃てるなら死んだっていい!」

 

「簡単に死んでもいいなんて言わないで!みんなあなたの事を心配してるのよ?それにまだ統廃合も阻止できていない!曜が欠けてしまったら千歌っちと梨子も悲しむし、できる事もできなくなってしまうかもしれないのよ!!」

 

「どうでもいいよそんな事!!」

 

曜は耳を傾ける様子もなく、苛立った様子で格納庫から出て行った。家族を殺した犯人を見つけた事で冷静さを失ってしまったようにも見える。

 

「出会った頃の曜ちゃんに戻っちゃった…」

 

「気持ちは分かりますわ。こんな形で倒すべき敵と出会ってしまったのですから、無理もありません」

 

「でも放っておけない。私達も行きましょう!」

 

「待って2人共。念の為言っておくけど、曜があんな状況になったからこそ今の2人には慎重さが必要だよ」

 

「わかってるよ。無茶はしないから」

 

鞠莉は果南にウインクをすると、ダイヤとルビィと共に格納庫を飛び出して行った。

 

 

 

「南ことり、17歳。沼津市内にある人気メイド喫茶『ChunChun(・8・)』の店長。その傍らで服飾デザイナー・ミナリンスキーとしても活動中…」

 

格納庫を出た曜が先に向かったのは沼津警察署であった。先にことりの身元や住所を調べなくては彼女の発見は難しい。調査書を手にことりがいるメイド喫茶・ChunChunへ向かおうとすると、疲れた顔をした海未が書類の山を抱えながら入室して来る。

 

「曜、戻ってたんですね。こちらも先程会議が終わったところです。段取りが上手くいかなくて20分押しになってしまったんですよ」

 

「お疲れ様。ちなみに何の会議だったの?」

 

「明日、市内で行われるマラソン大会の交通整理だったり警備についての会議です。上から協力を要請されたので…最近ドーパントによる事件が頻発しているからか一部の市民から『警備を厳重にしろ』『マラソン大会は中止すべき』という声が上がってるらしくて、今年は警備を拡大して開催するそうです」

 

「そうなんだ。まぁ私には関係のない話だけど」

 

そう言いながら曜は足早で出て行く。いつもは明るい彼女がなりを潜めているように感じたが、疲れてストレスが溜まっているのだと感じた海未は追いかけようとしなかった。

 

 

 

「ん〜…」

 

「ダイヤ、鼻の穴が凄い開いてるけどどうかした?」

 

「開いとらんわ!!…いえ、凛さんにメモリを渡したこの人なんですけど、何処かで見た事があるんですよね…」

 

ダイヤはそう言いながらバットショットで撮影したことりの写真を見つめる。鞠莉とルビィも改めて写真を確認するが、見覚えはない。少なくとも浦女の生徒や知り合いではなさそうだ。

彼女と会った事があるのかを思い出そうと歩いていると、近くのベンチで座りながらゲームに没頭している善子を発見した。隣には花丸もいる。

 

「おぉ!探偵部のみんな、こんにちはずら!」

 

「こんにちは、花丸ちゃん。善子ちゃんは何してるの?」

 

「話題の新作ゲームよ。昨日コーポレーションGENMUから新しいSwitchのソフトが出たからそれをプレイしてるのよ」

 

「それって『エグゼイド・クロニクル』よね?発売前から話題のVery excitingなゲームらしいね」

 

「発売日に予約でゲットしたらしいずら。さっき裏ストーリー?っていうのを解放したんだって」

 

「ゲームもいいですが課題は終わったのですか?夏休み前に職員室を訪れたら一部の先生方が『津島さんが課題を出さない』と苦言を仰っていたのを耳にしましたよ」

 

「これが終わったらやるわよ!…クックック、待ってなさいゲムデウスX。お前をすぐに冥土へと送ってくれるわ!」

 

「冥土…あぁっ!!」

 

突然『冥土』というワードに反応したダイヤが何かを思い出したかのように叫び出す。

 

「だ、ダイヤどうしたの?」

 

「この人が誰なのかを思い出したんです!ルビィ、以前理亞さんと雑居ビルの中にあるスマホケースのショップに行きましたよね?彼女はそのビルの中にあったメイド喫茶の店員なんです!」

 

「そうなんだ!…でも、なんでルビィがスマホケースのショップに行った事を知ってるの?」

 

「あっ…い、いや?ルビィのスマホケースが変わっているので?理亞さんと遊びに行った時に買ったのかなぁと思いまして〜…」

 

「ダイヤ、その言い訳は無理があるよ…」

 

思わずあの時ルビィと理亞を尾行していた事を漏らしてしまったダイヤ。

それはともかく、ここまで来ればことりの居場所は判明したも同然だ。鞠莉達は善子と花丸と別れ、彼女がいるであろうChunChunの方へと向かって行った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その頃、ことりはChunChunの奥の部屋でベッドに寝かされた凛の施術を行っていた。室内にはそれを待ち続けるあんじゅの姿もある。

 

「あんじゅさん、そんな怖い顔しないで下さいよ〜。もう少しで終わりますから」

 

「もう待ちくたびれちゃったわ。そんな出来損ないのドーパントより先に私を見てくれない?」

 

「そうしたいところなんですけど、今はこのメモリの方が大切なんです。恐怖の女王を倒す為に…ねっ?」

 

「恐怖の女王を倒す、ね。その女王を…ツバサを倒すのがあなたの目的だったのね」

 

「テラーメモリはガイアメモリの中でも最強クラス…ウェザーとあのメモリを併用できるようになれば、私に怖いものなんて存在しません」

 

ことりの目的は綺羅家の主・ツバサを倒しテラーメモリを手に入れる事だった。その為に動くのは当然理由がある。彼女の脳裏に浮かんだのは地を這うような邪悪な瘴気、そしてその場に倒れる自分に似たグレーの長い髪の女性…

その出来事は彼女の脳裏に嫌というほど焼き付いて今も離れずにいる。

 

「それを聞いてはっきりしたわ。あなたとは利害が一致してるという事が」

 

「ですね。あんじゅさんの目からも感じますよ、ツバサさんを滅ぼしたいという底知れない憎しみと恐怖が…あっ、終わったみたい」

 

話を無理に終わらせるよう、鳴り響く機械音。機械から伸びる吸盤は凛の身体の至るところに付けられている。施術が終わったようだ。

 

「…ん?終わったにゃ…?」

 

「おはよう、凛ちゃん。身体からメモリを抜くのは無理だったけど、とりあえず自分の意思で能力を使えるようにはしておいたよ」

 

「全然大丈夫にゃ!ありがとう、ことりちゃん」

 

「いえいえ。次はあんじゅさんの番ですよ」

 

ことりがあんじゅにドーパントへの変身を促そうとした瞬間、部屋の扉が大きな音を立てて開く。入って来たのは曜だった。2つの青い目は鋭く、真っ直ぐにことりだけを見つめている。

 

「邪魔。巻き込まれたくなければ消えて」

 

「は、はいっ!」

 

戦いの邪魔になりかねないと判断した曜は凛にその場から去るよう忠告する。凛はメモリの能力を発動し何処かへ走り去って行った。

 

「見つけたよ。私の全てを奪ったWのメモリの持ち主…南ことり!!」

 

「あーあ、見つかっちゃった。ここが分かるなんて流石刑事だね、曜ちゃん!」

 

「私の名前と仕事まで知ってるなんて…」

 

「家に警察学校の合格発表の紙が置いてあったからね〜、名前はあなたのご両親と月ちゃんが死ぬ間際にずっと呼び続けてたから…」

 

悲痛に顔を歪ませながら自分の名前を呼び続ける家族達の姿。嫌でも簡単に想像ができてしまう。

 

「よく笑ってられるよね。私の家族があなたに何をしたの?」

 

「別に何もしてないよ、ウェザーの力を試せるなら誰でも良かったってだけ。能力の手数が多くて曜ちゃんの家族だけじゃ足りなかったんだけどね〜」

 

その発言からはことりが曜の家族だけでなく、その他にも多くの人々を殺害してきたという事が読み取れる。能力を試したいというだけの身勝手な理由で罪のない人々が犠牲になったのだ。その残虐さに曜の拳は強く握り締められる。

 

「覚悟した方がいいよ。私は自分を抑えられない」

 

\アクセル!/

 

「このお店も閉店かなぁ…いいよ。そう来なくちゃ♪」

 

\ウェザー!/

 

曜はアクセルに、ことりはウェザー・ドーパントに姿を変える。その余波で部屋の物は宙を舞い、モップの入ったロッカーは倒れた。

2人は店を飛び出し、中央公園へ続く橋の下に戦いの場を移す。

 

「曜を見つけたわ!果南、行くわよ!」

 

『わかったよ、鞠莉』

 

\サイクロン!/

\ジョーカー!/

 

「「変身!!」」

 

\サイクロン!ジョーカー!/

 

そこへ音を聞きつけた鞠莉達も駆けつけて来た。果南と鞠莉はWに変身し、アクセルへと加勢しようとする。

 

「鞠莉ちゃん、邪魔しないで!!」

 

しかしアクセルはWの身体をエンジンブレードで切り裂き、共闘を拒む。あくまでも1人で倒すつもりらしい。

 

「手を出さないで。あいつは私が倒す!」

 

『無理だって!1人で勝てる相手じゃない』

 

「皆さん、後ろ!!」

 

果南とアクセルが言い争っているうちにいつの間にか後ろにはウェザーが近づいていた。ウェザーはWとアクセルの首を掴んで腕から炎を発生させ、投げ飛ばす。

地を転がった3人が顔を上げると、既に目前には冷気を纏った白い風が迫っている。

 

\ヒート!/

\エンジン!/

 

\ヒート!ジョーカー!/

\スチーム!/

 

Wはヒートジョーカーにチェンジ、アクセルはエンジンブレードにエンジンメモリを挿し風を防ぐ。しかしウェザーの攻撃は止まらず、風を払った時には赤い雷撃が黒雲から繰り出されていた。

 

\ヒート!トリガー!/

\エレクトリック!/

 

アクセルがエレクトリックを発動させて攻撃を防いでいるうちにWはボディサイドのメモリをトリガーに変え、トリガーマグナムでウェザーへと銃撃する。ウェザーは火炎弾をまともに喰らうが、ダメージを受けた様子はない。

 

「その程度ですか?少しは私を楽しませて下さいよ〜」

 

『やっぱり強い…能力が高いだけじゃなくてそれを組み合わせて使えるなんて…』

 

「それはあなた達が弱いだけじゃないかな?」

 

そう言いながらウェザーが腕を振ると、巨大な竜巻が発生しWとアクセルを吹き飛ばした。

 

「私も行きますわ!変身!」

 

\スカル!/

 

見かねたダイヤもスカルに変身しウェザーへと拳を叩き込むが、それは軽々と受け止められてしまった。

 

「何人来ても同じですってば〜」

 

ウェザーは受け止めたスカルの拳を赤く燃え上がらせ、小さな爆発を起こし吹き飛ばす。橋の柱に叩きつけられたスカルはダメージを負い、あっさりと変身を解除させられてしまった。

 

「お姉ちゃん!しっかり!!」

 

「大丈夫ですわ…まさかここまで強いとは…」

 

「当たり前です。私が強くなれたのは多彩な能力を持つウェザーに惹かれたからです。そこから更に研究を重ねて自らの身体を改造した結果、私は1人でも複数のメモリを使えるようになりました。もうすぐ高速移動を使う事もできるようになるんですよ?」

 

『高速移動…まさか凛ちゃんにメモリを渡したのは…!』

 

「そう、実験です。凛ちゃんに渡したスピードメモリは体内でロックされるように私が改造したんですよ!」

 

「どうしてそんな事を!」

 

「生命力を奪い取った事によって強化されたメモリを私が使う為です。凛ちゃんはそれを手に入れる為だけの消耗品に過ぎません」

 

「なんて性根の腐った方ですの…!」

 

自分の目的の為なら他人の命をも厭わないウェザー。笑い出す彼女を見たダイヤは憤慨し、ルビィも驚愕する。

 

「そんな事絶対にさせないわ!凛はマリー達が助ける!」

 

「助ける…ですか。凛ちゃんを殺さなければメモリは排出されないし、メモリブレイクも不可能ですけどね〜」

 

「くっ…うあぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

「無茶だよ曜ちゃん!!」

 

ルビィが制止の声を上げるが、アクセルはバイクフォームに変形し突進して行く。ウェザーはそれを左手で受け止めながら右手で殴りつけて吹き飛ばし、変身を解除させた。

 

「綺麗なメモリだね。こんな純正化されたメモリとドライバーを使ってるから勝てないんだよ」

 

ウェザーは手に冷気を溜め、動けない曜へ向けて吹雪を放とうとする。

 

「家族と同じ死に方であの世に送ってあげる!私に立ち向かって来た勇気だけは褒めてあげるね♪」

 

「倒すべき奴が目の前にいるのに…ッ!!」

 

動けない曜は涙を流しながらその場で絶叫する。それを見た鞠莉はある決意をし、何も言わずにドライバーから抜いたトリガーメモリをトリガーマグナムへと装填する。

 

\トリガー!マキシマムドライブ!/

 

「諦めが悪いな〜、何をしようと無駄ですよ」

 

「確かにそうかもね。でもこれならそうとも言えないんじゃないかしら?」

 

『まさか…!?鞠莉やめて!!』

 

ドライバーの右スロットへ手を伸ばそうとする鞠莉に気づいた果南は慌ててそれを止める。そう、鞠莉はツインマキシマムを使おうとしているのだ。

 

「離して果南!!もうこれでしかあいつを止められないのよ!!」

 

『そんな事をしたら鞠莉の身体が持たない!!お願いだからやめてッ!!』

 

鞠莉は果南の手を無理矢理振り払い、ドライバーから抜いたヒートメモリを腰のマキシマムスロットへと挿す。

 

\ヒート!マキシマムドライブ!/

 

「うっ!!うぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

\マキシマムドライブ!マキシマムドライブ!マキシマムドライブ!マキシマムドライブ…/

 

マキシマムスロットのボタンを押した途端、メモリからは警告するかのようにマキシマムドライブの音声が鳴り響き、Wは炎に包まれる。身体は火傷しそうになる程急激に熱くなっていき、皮膚は燃えてしまいそうだ。

そんな状態の中、鞠莉はトリガーを引く。トリガーマグナムからは通常のマキシマムよりも強力な火炎弾が飛び出しウェザーへ命中、爆発を起こした。

曜とダイヤ、ルビィはその威力に思わず息を呑む。ウェザーは倒せたのだろうか。それを確認するより先にトリガーマグナムとマキシマムスロットからメモリが排出され、Wの変身は解かれた。

 

「鞠莉ちゃん!!」

「鞠莉さん!!」

 

『鞠莉ッ!!』

 

「うっ…」

 

変身が解けた事により格納庫で目を覚ました果南は鞠莉の名前を叫ぶ。意識はあるようだ。

 

「ふぅ…普通のマキシマムで無理なら2本同時使用かぁ、考えましたね!ちょっとだけ効きましたよ?」

 

「嘘…これでも倒せないなんて、ルビィ聞いてないよ…」

 

「ふふっ、流石ことりさんね。あの仮面ライダーを寄せつけないなんて」

 

ツインマキシマムを持ってしてもウェザーは倒せなかった。陰から見ていたあんじゅは初めからそれをわかっていたのか、加勢に加わらなかった。

 

「今度こそ全員まとめて殺してあげます。さようなら♪」

 

ウェザーは再び手に冷気を溜め始める。鞠莉達は体力を使い果たし、抵抗する力も残っていなかった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

<おまけ>

 

 

ことり「皆さん、本編は楽しんで頂けましたか?μ'sの南ことりです♪」

 

凛「今回はμ'sのみんなでおまけコーナーをお送りするにゃ!読むの面倒くさかったらブラウザバックしても大丈夫だよ〜」

 

真姫「本編は相変わらず長かったけどできるだけ読んだ方がいいわよ?今回はオリジナルのガイアメモリが登場したからね」

 

穂乃果「今回登場したのって何メモリだっけ?インビジブル?」

 

海未「穂乃果、さっき真姫がオリジナルガイアメモリと言ったじゃないですか。インビジブルではありませんよ」

 

穂乃果「そっか!そうだね!じゃあまずはそのメモリとドーパントの設定から、どうぞ!」

 

 

 

スピード・ドーパント

 

立原高校陸上部の生徒・星空凛が南ことりから手に入れたスピードメモリを右足首に挿し高速移動した姿である。

本来ならドーパントの姿になってから高速移動が可能になる筈なのだが、ことりがメモリに改造を加えた事により姿が変化しなかった。しかも自分の意志では高速移動とその解除が制御できずメモリも抜けなくなってしまっていた(そのためか優木あんじゅからは「出来損ないのドーパント」と揶揄された)。

後に再会したことりの処置を受けて任意で高速移動を使う事ができるようになったが、その度に生命力をメモリに吸い取られ、やがては死に至る事が判明した。果たして鞠莉達はどのようにして凛を救うのだろうか…?

 

 

スピードメモリ

 

速度の記憶を内包したガイアメモリ。

このメモリを使った人間は目にも見えない程の高速移動能力が使用可能になる。スピードに限っていえばナスカメモリの超高速を遥かに上回っており、速度は測定不可能(おそらく音と同じくらいの速度)。

 

 

 

花陽「音と同じくらいって…速すぎるよぉ!!」

 

にこ「ていうか"おそらく"って何よ。オリジナルなんだからもう少し細かく考えなさいよ。スピード・ドーパントの設定なんかpixiv百科事典のインビジブル・ドーパントの解説をそれ専用に弄っただけじゃない」

 

希「作者も忙しいんやない?そんな中で細かい設定考えてたらキリないよ」

 

穂乃果「そうだよにこちゃん!メモリと使える能力が違うだけでそれ以外の設定はインビジブルとほぼ同じだし」

 

絵里「それは言ってしまっていいのかしら?」

 

希「まぁ事実やから」

 

にこ「で、もう1つ聞きたいんだけど私の出番っていつなの?μ'sは海未とことり、凛と花陽しか出てないじゃない!」

 

真姫「私達はまだ良い方よ。ニジガクは彼方としずくと璃奈の3人しか出てないんだから」

 

花陽「統廃合エピソードも含めるとAqoursがメインだもんね。μ'sと虹ヶ咲は今後の展開に合わせて少しずつ出していくと思うよ」

 

凛「でもこの前作者に聞いたら、まだ出てないμ'sとニジガクメンバーの配役ももう決まってるって言ってたよ〜!」

 

穂乃果「えっ、そうなの!?私は誰のポジションかなぁ…」

 

真姫「行き当たりばったりの小説だから雑にゲスト扱いされて終わりの可能性もあるわよ?正直私、あまり期待してないから」

 

絵里「こればかりは配役の通達が届くまで何とも言えないわね。大人しく待ちましょう?」

 

海未「ではことり、締めをお願いします」

 

ことり「うん!それでは次回もお楽しみに♪」

 

μ's「さぁ、あなたの罪を数えなさい!」




<次回予告>

鞠莉「あとはお願い…!」

果南「凛ちゃんを救うにはアクセルの力が必要なんだ」

凛「マラソン大会に出られるなら死んでもいいにゃ!」

アクセル「全部含めて振り切るよ!!」

次回 Dが映すもの/吼えろトリプルマキシマム

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