ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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新しき友と古き友の宴会

地上には無事に出ることができた。地上に出ると、まずは人それぞれ自分のファミリアのホームに帰る。そして夜に宴会にて『豊饒の女主人』に集まるように頼んだ。

 

ヘスティアとベルは回復薬を用意してくれたミアハ・ファミリアに感謝を言いに、薬舗へ

 

 

 

 

それで俺は

 

 

「ジーク!無事なのね!本当に良かった!」

 

「エイナ。俺たちはモンスターに襲われてもない。ヘスティアの勘違いで焦って協力者を呼んだようだな」

 

「え?違うの?だって・・・・・・タケミカヅチ・ファミリアからモンスターを押しつけられて帰ってこないって言うから・・・」

 

「エイナ。お前は冒険者じゃないからわからないかもしれないが、18階層まで日帰りはレベル1のパーティでは不可能だぞ。せめてレベル4だ」

 

「え?そうなの?」

 

「ああ」

 

 

 

俺はギルド本部で魔石の換金とエイナに報告をしないとならなかった。ヘスティアのダンジョン侵入の罰も聞きたいために

 

エイナもタケミカヅチ・ファミリアにモンスターを押しつけられたことは聞いていたらしい。それを桜花達が白状したのかは知らないが、ヘスティアがあまり帰ってこないとモンスターにもしや襲われているのかと勘違いをし。クエストの発注を頼んだようだが、エイナも十分勘違いしたようだ

 

 

「報告しては、無事に18階層に到達完了。もちろん途中から出てきたゴライアスも俺たちで排除した。途中ヘスティアとヘルメスが介入した後、少しトラブルを起こしてヘスティアが神意を使いなんとか解決した。その後神抹殺のためにダンジョンがゴライアスの亜種を投入してきた」

 

「え!?ヘスティア様!?ダンジョンに入ったの!?」

 

「ああ。俺たちが心配なのか。お前達にバレないように身を隠してダンジョンに侵入した。ヘルメスもだぞ。俺たちが気になると主神二人がバレないように侵入した。これに関して何か罰はあるか?」

 

「えっと・・・・・・罰金10万ヴァリスで」

 

「これでいいな」

 

 

先ほど換金した金の一部から手渡した。もちろんヘスティア・ファミリアの分のみ。ヘルメスの分は知らない。もちろん後であの二人にダンジョン侵入の罰を報告するつもりだ

 

あの二人には悪いが、ルールだからな。それに他のファミリアや冒険者に18階層でヘスティアやヘルメスの姿を見られている以上。いつかはバレると思い。正直に報告した方が潔いだろうしな

 

 

「ゴライアスの亜種は他の冒険者の協力でなんとか倒せた」

 

「そう、良かったわ。まさか神意を読み取ったのダンジョンは?」

 

「ああ、所詮モンスターは神を憎んでいると言うことだろう。だから神をダンジョンに入れないんだ。あんな魔窟にモンスターを閉じ込めているからな」

 

「そうね・・・・・あの二人には今後入らせないようにしないとならないわね」

 

「ヘルメスは知りたいことがあるとルールを破ってでも知ろうとする。ヘスティアはまだ子供なのか、幼稚で知識も弱く。下界に降りたばかりで眷属を得たばかりでもあるからルールを破ってでも眷属を心配して侵入するだろうな。眷属想いではあるが」

 

「ははははは・・・・あのヘスティア様だからね」

 

 

エイナも十分なほどヘスティアの性格を理解しているようで、本当に釘でも打っておかなければまたダンジョンに侵入することがあるかもしれないと予測した

 

 

「それとこれが一番に報告しないとならないが、俺とベルがランクアップした」

 

「え?」

 

「だから・・・・俺がレベル5で、ベルがレベル3だ」

 

「えええええええ!?ランクアップ!?所要期間は!?」

 

「ベルは一ヶ月で・・・・・俺が・・・ヘスティア・ファミリアに入ったばかりだから一週間だな?」

 

「あ、ありえない!?なんでそんなに!」

 

「レアスキルのおかげだな。俺もベルもそのようなスキルで大きくなっているからな?」

 

「す、すごい・・・・なんのスキルなの?」

 

「悪いが教える気はない。それほど知られたくないスキルをいくつも持っている」

 

「そういえばジーク。あなたのスキルだけギルドに報告してないわね。そんなに知られたくないの?」

 

「ああ」

 

 

神を殺すスキルもあるんだから言えるはずもない。言ったら面倒になる。ヘスティアには問題になると思い。誰にも言わないようにしてある。呪いのスキル・神殺しのスキル・感情を殺して強くなるスキル。どれもこれも報告するにはチートに近いスキル。チートではないかと疑われ問題になるため何も言いたくない

 

ギルドに報告すれば、危険分子として排除されるだろうからな

 

 

「報告は以上になるが。何か他に言いたいことはあるか?」

 

「そうね。協力者は?」

 

「ロキファミリア・タケミカヅチファミリア・ヘファイストスファミリア・ヘルメスファミリア・ミアハファミリア・・・・・・くらいだな」

 

「ず、随分と大勢力ね・・・・・ってロキ・ファミリア!?」

 

「一部のみだ。遠征帰りで出くわした」

 

「何か言われた?リヴェリア様には・・・・何か言われた?」

 

「言われたな。フレイの幼馴染だってこともバレた。散々なことを言われた」

 

「大丈夫だったの?」

 

「問題ない。もちろん決別になったとは思うが、喧嘩にはなってない言い争いもない」

 

「良かった。でも・・・・・決別になるわよね?」

 

「ああ、それで今からそいつらと宴会なんだがな?」

 

「はあ!?なんで!?」

 

「アイズたちが今回俺たちに協力したお礼だ。ロキ・ファミリアの協力をして貰った以上はしっかりと礼をする。個人的では嫌だが、仕方ないこればかりは・・・・・・」

 

「大丈夫?」

 

「ああ。もし何かあればなんとか解決するしかない。お前も来るか?金は俺が出すから?」

 

「え!そんなの悪いよ!」

 

「気にしなくていいあと一人くらい増えても問題ない。今日の夜な」

 

「あ、ありがとう」

 

 

報告は以上で終了だが、エイナも俺がロキ・ファミリアを宴会に招待するなど、抗争が始まりそうで警戒している。まあ俺もロキとは会いたくないし、それはヘスティアも同じだろう。だがその眷属であるアイズ達に助けられたのは変わらない。感謝するために酒も飯も奢るのは当然

 

 

 

エイナは一応抗争が起こらないか、止め役として参加

 

エイナはリヴェリアとは友人でもある。エイナの母とリヴェリアは親友らしいからな。だとしてもどう思っているだろうな。エイナ自信はリヴェリアのことを

 

 

俺も友人ではあるとは思うが、そんな俺をリヴェリアは二年前のことを疑い。俺は彼女の全てを嫌うようになった。エイナからすれば仲直りして貰いたいと思っているかもしれないが

 

 

俺がそんなことを望んでいないとエイナは理解している。リヴェリアはどうかは知らないが、俺はロキともそうだが、俺は仲良くはできない

 

リヴェリアのことは昔好きだった。だが疑われてフラれたも同然、今になって俺の価値が変わって信じようと近づくなど、上辺しか見てない証拠。そんな女を今まで俺は好きになったと思うと、俺も目が節穴だったんだなと今までの自分を疑う

 

 

でもロキは俺がロキの姉であるトールの息子だと知って、甥になったところで扱いは変わらないだろう

 

 

そうしてくれると個人的には助かるからな

 

 

俺もあの事件からあいつの全てを信じない。所詮あいつは裏切りの神で悪戯の神。俺よりも嘘が上手い女神だ。俺が眷属になってもアイズ達とは違う態度を取るあいつは、俺の価値が変わっても態度は変わらないだろうと思っている

 

 

そんな女神を宴会に誘うのだから、俺もどうかしていると思う

 

 

だが一番に面倒だと思うのは、俺が今までトールの息子だと言わなかったこと。これが一番に聞かれること。おふくろの話をしなくてはならないと、ロキの誘いを覚悟している

 

 

なんにしてもベートもティオネも居る。穏便に平和な宴会になればと望んでいるが、俺とあいつらではトラブルが多いのではないかと考えながら、ギルドを出てホームに帰るのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

その前に

 

ディアンケヒト・ファミリアの薬舗に行き。『あるもの』を売りに行く。もしかしたら金が足りなくなるのではないかと思い。念の為売れるかどうか確認するためにここに来た

 

だが、正直あまりここに来たくはなかった

 

それはディアンケヒトと言う腕はいいが金に目が無い性格の悪い男神が居るのもあるのだが、俺個人としてはそうではなく。それ以外に問題がある

 

それは

 

 

 

「アミッド?居るか?」

 

「ん!?ジーク!?」

 

「久しいな。あれから二年だな?」

 

「帰ってきたのはやはり本当でしたか!?」

 

「ああ。今は用事でここに来た」

 

 

ディアンケヒト・ファミリアの眷属。アミッド・テアサナーレ

 

ナース服のような格好をした俺と同い年の女性。ステイタスはレベル2だと思うが、よく俺とアイズとティオナはここを利用して、エリクサーを何度も買っているから。馴染みある友人だと思っている

 

もちろん彼女も二年前の事件は知っていると思うし。彼女にも別れをしなかった

 

 

「なんか・・・・・・性格が変わりましたね?」

 

「いろいろあってこうなった。元気そうだな?」

 

「あなたも・・・・・二年前のあの事件は災難でしたね?」

 

「いい経験だと思って受け入れるのみだ」

 

「そうですか・・・・・・ですが・・」

 

「ん?」

 

「元気で良かったです」

 

「ああ。俺はすっかり変わってしまったがな・・・・・無駄話はするつもりは無いから手っ取り早く用件を言うぞ?」

 

「はい。なんでしょうか?」

 

「1200万ヴァリスでこれを買ってくれないか?」

 

「ん?これは!?」

 

 

俺がアミッドに渡したのは『グリフォンの爪』

 

グリフォンから長くなりすぎた爪を、少し切って頂いたもの

 

これは病を治せる薬の調合材料でもあるため、ヒーラーであるアミッド達ディアンケヒト・ファミリアなら売れると思い。アミッドの前に出した

 

グリフォンの仲間でモンスターではあるがヒッポグリフと言う生き物も居る、グリフォンはモンスターではなく精霊でもあり、あいつの爪は鋭い武器になるだけでなく、それ砕いて水に薄めて混ぜれば病を治す飲み薬にもなる

 

薬舗には十分に合っている物だと差し出した

 

 

「グリフォンの爪。呪い以外で、毒でも痺れでも病になるものならなんでも治せる薬の素材だ。これを砕いて調合すればエリクサーよりもいい万能薬ができる。これ一つしか無いがこれを1200万ヴァリスで買ってくれないか?」

 

「グリフォンの爪ですか・・・・なぜこんな貴重な物を」

 

「ああ、それは色々あるが、説明するのは長いからまた今度にしてくれ。とにかく返事を聞きたい。買うのか。買わないのかどっちだ?」

 

「ディアンケヒト様に相談してみます」

 

「わかった」

 

 

アミッドは流石に俺がこんな貴重な物をなぜ持っているか聞きたいが、話が長くなるためまた次の機会に回したが、流石に一つで1200万ヴァリスを売って欲しいなど。流石に自分の判断で勝手なことができないため

 

主神に相談しに行く

 

 

すると

 

 

「ほう!あの嘘つき冒険者がワシらにそんな貴重な物を売るか!」

 

「ディアンケヒト・・・」

 

「ディアンケヒト様!ジークにそのような」

 

「だってそうであろう?こいつはなにせ嘘つきなのだからな?」

 

「・・・・・」

 

 

面倒なジジイに会うとは思っていなかったが、相変わらず辛気臭い白髪ジジイのディアンケヒトが、俺の方まで出てきた

 

性格の悪さと俺の起こした事件を知っているからなのか、俺を嘘つき呼ばわりしてきた。

 

 

「その嘘つきがこれを持ってきたんだが?買ってくれないってことか?」

 

「待て。そう言うわけではない。お前がなぜこんな物を持っているかは知らないが、是非とも買わせて頂こう」

 

「感謝する」

 

「アミッド?1200万ヴァリスで構わんぞ?」

 

「はい。わかりました」

 

 

そうして取引は成立し、1200万ヴァリスをバックに入れられ渡された。流石に性格が悪くても、商売に関してはしっかりやるものだとすぐに理解した

 

その後ディアンケヒトが俺に更に何か言ってきた

 

 

「お前がここを利用するとはな。では・・・・回復薬もここで買うのだろう?」

 

「それは無いな。アミッドだけならともかく。お前のような金に目が無い性格の悪いクソジジイが居ると無駄に値上げをされて買わされそうだ」

 

「なんじゃと!?神に対して無礼だぞ!」

 

「だが事実だ。あいにく俺は神を尊敬しなければ崇拝もしない。所詮お前らは俺たちヒューマンと変わりない。ただ『神の力』が使えないだけの生き物だ」

 

「なんじゃと!!」

 

「ディアンケヒト様!」

 

「それに回復薬は自分で作る。ヘスティア・ファミリアに入って。エリクサーの上やハイポーションを超える薬を作ったからな」

 

「なに!?」

 

「え!?ジーク!?あなた調合できるのですか!?」

 

「まあな。それでいつも俺が自分一人で自ら回復薬を作っている。そして新しい回復薬をどんどん自分で開発している」

 

「エリクサーの上じゃと!?それはなんだ!?」

 

「教えるわけないだろう。別のファミリアに俺が作った未だに誰も完成していない新しい回復薬を俺一人で開発した。俺たちヘスティア・ファミリアだけが使用する回復薬だ。調合方法も教える気は無い」

 

「ヒーラーなのですか!?ジーク!?」

 

「いいや、だがそれらしい者だ。悪いがやるべき事があるからもう行かせてもらう。気になるなら今日の夜『豊饒の女主人』で宴会をするから、来たければ来い。奢ってやるから。またな」

 

「ああ!ジーク!」

 

 

そう言って、俺はアミッドの返事も聞かずに店を出た。

 

ここで買い物はできそうにない。あいつが俺のことを嘘つき冒険者だ知っているならその犯罪履歴を使って、俺を脅し金を巻き上げようとするかもしれないため。アミッドだけなら買い物はできるのだが、売るくらいしかできないな

 

俺も回復薬を錬金術で作れるからな

 

色々自分で開発もしている。ヒーラーではないのだが、いろんな物で調合することだって錬金術は可能

 

 

まだ使ってはいないが少なくともハイポーションやエリクサーの効き目のある回復薬を作れた。

 

 

知りたいのなら今日の夜。宴会会場に来れば良いと、誘いだけはしておいた。できるならディアンケヒトは来ないで欲しいがな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして代金を持ち帰って、ホームに戻った

 

 

「おかえり!」

 

「お帰りなさいジークさん!」

 

「ああ」

 

「それでお金はどれくらいになりました?」

 

「素材をも売ったことで。全額1210万ヴァリスだ」

 

「1210万ヴァリス!?」

 

「す、すごいです!やっぱり18階層まで行けばそこまで稼げるんですね!」

 

「18階層にトラブルで出たモンスターの魔石と素材をディアンケヒト・ファミリアの薬舗で売った分も含めてな?」

 

 

「だとしても・・・・・・これで足りますかね?」

 

「心配するなベル。もし足りない場合は故郷で稼いだお金を持ってきてあるから心配するな。通貨はヴァリスだ」

 

「へえ・・・・・どれくらい君の故郷で働いて稼いだんだい?」

 

「5000万ヴァリス」

 

「5・・・・・・5000万ヴァリス!?」

 

「そんなにどうやって稼いだんですか!?」

 

 

「故郷でハンターとして働いていたから、そのモンスターを倒したドロップアイテムを前で薬浦や店などに売った」

 

 

「す、すごい・・・・」

 

「ジークさんって、かなりの戦闘経験者ですね」

 

「5歳の頃からおふくろとフレイと一緒に『竜狩り』をしていたからな」

 

 

おふくろから戦士のように育てられ。フレイからは剣の扱いの修行など。物心ついた時からそうするようになった。その時から俺を冒険者にしようとしていたのだろう。もちろんそれだけではなく。爺さんのファミリアの眷属である『あのチビ女王』にも鍛えられ、剣だけでなく、槍の扱いまで学ばされたりなど。他のファミリアの眷属にも育てられた

 

過酷だったがおかげで竜の倒し方など、竜退治専門になっていたりもする。もはや人殺しも簡単にできる程の騎士になっていた

 

 

だが、おふくろが亡くなった後は騎士ではなく、故郷に居る竜の巣でハンターとして過ごし。ハンターの働きでここまで稼いできた

 

ま、単に生活費だけにしか使えわなかったと言うのもある。家にはゲルズの姉とフレイのペットでもある『グリン』くらいしか居ないから

 

 

「そろそろ時間だろう?行こうか?」

 

「うん!」

 

「はい!」

 

 

そうして防具は部屋に置いていき。リジルやフロッティも置いていく。腰にはパンドラボックスとその中に念の為、魔剣グラムだけ入れておき。ラフな格好の私服で、ヘスティアとベルを連れて『豊饒の女主人』へと向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして豊饒の女主人に着くと

 

 

「ジーク!!」

 

「ん!シル・・・・」

 

「よかった!無事だったのね!」

 

「心配ない。パス・パレードされて苦戦もしてない。俺たちは全員無事だ。だから落ち着けシル」

 

 

突然店に入ると、シルに抱きつかれてしまった。彼女もヘスティアの勘違いを真に受けて、俺たちがダンジョンで死にかけた事を知ったのだろうと思うのだが

 

となると

 

 

「ジーク!」

 

「無事だったかなにゃ!?」

 

「ゴライアスに殺されなかったにゃ!?」

 

「大丈夫だから落ち着け三人とも。ゴライアスも無事倒してきたから心配するな。怪我はしているが、なんとか無事だ」

 

「そう・・・・・よかった」

 

「ヘスティア様がジークがダンジョンから帰ってこないって聞いたときはびっくりにゃ!」

 

「ゴライアスにでもやられたのかと思ったにゃ!」

 

「だが心配させてすまなかった。俺たちは無事だ。だから安心してくれ」

 

 

心配させて悪かったと言うべきだろう。ヘスティアの勘違いから始まったとは言え。心配かけさせたのには変わりない。謝罪は必要だと思い。彼女たちにお辞儀をする。

 

ルノアもアーニャもクロエもあまり心配しないで欲しいと思う。俺はもうそう簡単に死ぬことができないから、心配してくれるのは大いに構わないが、変に抱きつかれてもどう対応していいかわからないからだ

 

 

「ああ!ジーク!あんた18階層まで行ったんだって!すごいじゃないか!」

 

「ミア。店の貸切急ですまないな。その分多く金を所持しているから安心してくれ」

 

「いいけど・・・リューから聞いたけど、本気でロキ・ファミリアを呼んで大丈夫なのかい?」

 

「助けてくれたのは事実だ。お礼はしないとならない。アイズとティオナは来るが、他は来るかはわからないがな」

 

 

「おう!ジーク!遅かったな?」

 

「ミアハ・ファミリアとタケミカヅチ・ファミリアとヘファイストス・ファミリア。そしてヘルメス・ファミリアも来ていますよ!」

 

「やあ!待っていたよ!ジーク君!ベル君!ヘスティア!」

 

「ああ、ヴェルフ。リリルカ。ヘルメス。もう先に着いていたんだな?」

 

 

もう俺たちより先にロキ・ファミリア以外の誘った団員と主神がもう来ていた。

 

 

タケミカヅチ・ファミリアは主神タケミカヅチ・桜花・千草・ミコト

ミアハ・ファミリアは主神ミアハ・眷属のナァーザと言う犬人

ヴェルフのファミリアでもあるヘファイストス・ファミリアから主神ヘファイストス・団長の椿が来ている

そして最後にヘルメス・ファミリアで主神ヘルメス・アスフィ

 

 

ロキ・ファミリア以外の誘ったファミリアが来た

 

 

すると

 

 

「うわあ!凄い大勢ね!」

 

「ヘファイストス様にタケミカヅチ様。それにヘルメス様や・・・・・ミアハ様まで、ここまでの派閥を誘っていたとは・・」

 

 

「え!?エイナさん!?」

 

「ん?おや?アミッドではないか?」

 

「ん!?なんでここに?」

 

 

「俺が誘った。この店を貸し切るならこれくらい大勢で宴会も悪くないと思ってな?」

 

 

エイナとアミッドが今俺たち到着してきた。私服で二人もラフな格好をしている。結局アミッド一人で来たようだな。どうしてもエリクサーの上の回復薬を知りたいのかもしれないと来た理由を理解した。宴会自体は関係ないが、俺の誘いに自ら参加して俺の回復薬を調べたいようだな

 

そしてナァーザと言うミアハの眷属がアミッドを睨んでいるようだが、確か・・・・・ミアハ・ファミリアとディアンケヒト・ファミリアは犬猿の仲だと聞いたことがある。だからあの女はアミッドを睨んでいると理解した

 

エイナはベルの担当のアドバイザーでもあるから紹介しなくても知っているようだな

 

 

「エイナ?俺たちのファミリアの所に座るか?」

 

「ええ、そうさせて貰うわ」

 

 

 

「あの・・・やはり不味かったでしょうか?ジーク?」

 

「宴会自体には関係ないが、先ほどあれを高く売ってくれたお礼だ。気にせず好きな所に座ってくれアミッド」

 

「ええ、ありがとうございます」

 

「アミッド。ここが空いているぞ?」

 

「ミアハ様・相手はあのジジイのファミリアの眷属ですよ?」

 

「そう言うなナァーザよ。ジークに誘われたのだから良いではないか」

 

 

「ミアハと眷属の『ミーヤル・ハウンド』のナァーザ・エリスイスだな?今回のダンジョン攻略で回復薬支給。礼を言う」

 

 

「いやいや構わんぞジーク。我々はヘスティアの親交を持つ者として、当然の事をしたまでだ」

 

「私もベルにたくさんの借りがあるから」

 

 

「そうか、アミッドはあの『白髪ジジイ』とは違うから性格のいい女性だぞ。だがあのディアンケヒトはどうした?」

 

「あなたの宴会なんて絶対に行きたくないと・・・私だけ勝手ながらここに来ました」

 

「そうか、むしろそうして欲しかった。俺もあのクソジジイが嫌いだからな」

 

「ジーク。あなたもあのジジイが嫌いなんだね?私と気が合いそう」

 

「奇遇だな。俺もそう思っていた所だ。俺もあんなクソジジイ『火あぶり』にしたいくらいだからな」

 

「それじゃあ甘いよ。矢で串刺しにしよう?」

 

「それも悪くないな・・・」

 

 

「これこれ二人とも・・・」

 

「二人とも流石に神を相手に物騒な事を言いすぎです」

 

 

それほど俺もナァーザもあのディアンケヒトが大嫌いだった

 

性格の悪さは本当にこのオラリオで誰もが知っているくらいだ。腕が良いのに性格の悪いと言う話でディアンケヒトは有名である。同じ薬舗である彼女にとっては商売仇でもあるため。派閥争いが絶えないようだ

 

 

アミッドもこの宴会の参加に戸惑いを見せたが。ミアハの誘いでその隣へと座った

 

 

「ヘファイストスだな?今回のことについてはあんたの協力もあると聞いた。ヴェルフにあの魔剣をヘスティアに持たせた事を礼を言う」

 

「初めましてスキールニルことジーク・フリード。私は眷属の子のためにヘスティアに持つよう頼んだだけよ」

 

「だとしても本人はクロッゾの魔剣を使うの拒んでいた。そうするように念押ししたのはあんただと俺は思っている。どんなに自分の一族が嫌いだろうとその力で他人を守らなくてはならない覚悟は必要だ」

 

「へえ・・・・ヘスティアから神会で聞いた時はびっくりしたけど、確かにトールの息子ね。戦士のような向上心を感じるわ。まさかあのジーク・フリードがトールの息子なんて二年前を思い出すと信じられないわ」

 

「それだけ下界は広いと言うことだ」

 

「どうだ主神殿。まるで二年前とは思えんだろう?」

 

「ええ、外見もそうだけど、性格さえも何もかも変わったわ」

 

 

ヘファイストス・ファミリアに挨拶をすると、主神であるヘファイストスから俺の変わり果てた姿に驚いていた。何度も会ったことはある。もちろんロキ・ファミリアに居た頃。ロキ・ファミリアもヘファイストスの鍛治力を借りていたから何度か彼女を見てきた

 

ヘスティアが言うにはあまりオシャレをしない女神だと聞いた

 

 

「あんたがタケミカヅチか?」

 

「その通りだ。今回の事件は俺の眷属が本当に申し訳なかった。俺からも謝罪させてくれ」

 

「気にしなくていい。本当に俺たちはそれほど迷惑してはいない。むしろあの程度の数を倒しきれないのなら18階層までなど無理だからな」

 

「タケ。そんなに謝っても無駄だよ。ジーク君もベル君もこんなに優しい子だから、どんなに謝っても恨みは全然無いから安心してくれ」

 

「ヘスティア・・・・本当にすまん!」

 

 

タケミカヅチの方にも挨拶し、眷属がしたパス・パレードに関して謝罪をしてきたが。本当に俺たちは何も迷惑とは思ってはいない。ヘスティアもそれらしいフォローしてくれたが

 

タケミカヅチは意外とひつこく謝罪をしてくる

 

極東の神だから武士道でもあるのか、自分の気が済むまで繰り返していた

 

 

「ジーク君。一人一人に挨拶するなんて律儀だね」

 

「それくらいはして当然だ。あちらは協力者なんだ。主神に感謝するのは当然だ」

 

「本当に変わりましたねジーク。神を相手に敬語で喋らないのは相変わらずですが・・・・・ちゃんと挨拶するのは立派なことです」

 

「助けられたんだ。それにヘスティアが言うには『ミアハ』も『タケミカヅチ』も友人らしい。その相手に敬意を見せるのもヘスティアの眷属としてだ」

 

 

 

ヘルメスとアスフィは俺が一人一人主神に挨拶するのが意外だったらしく。俺のやる事に驚いていた。俺も二年前のように子供らしい考えではいられない。あいつを食べて賢くなったと言うのもあるが、ヘスティアの眷属として当然のことをしたまでのこと

 

協力してくれた主神に感謝を言うのは当然だ

 

 

 

 

にしてもこれだけのファミリアが来ているのに、肝心のロキ・ファミリアが来てないとなると、流石に俺の誘いは受けないのだろうか

 

所詮裏切り者だからと俺を蔑んでいると思っていた

 

 

「ロキ・ファミリアにも誘ったんだよね?来ないってことかな?」

 

「かもしれない。アイズとティオナは来ると思うが・・・・」

 

 

ヘルメスがもうロキ・ファミリアが来ないと言ってきた。先に始めてもいいと言いたそうなのだが、金は一切気にせずに本当に俺が全部払うと言ったから来るとは思うが、それが嘘だと疑っている可能性もある

 

 

先に始めの音頭だけしておこうと思ったが

 

 

「ジーク!」

 

「来たか。道理で魔力が感じると思っていたからな」

 

 

「えっと・・・・・君が本当に僕らを?」

 

「今日の朝以来だな。フィン。嘘はつかずに金は俺が払う、お前らには一切払わなくていい」

 

「わ、私たちもか?」

 

「そうだ。リヴェリア」

 

「本当にいいのか?」

 

「ああ。飲み放題だ。好きに飲んでいいぞガレス」

 

 

「ジーク!太っ腹!」

 

「いいの?なんか・・・・・すごい別のファミリアも居るけど?」

 

 

「気にしなくていい。それくらい払える大金を持っている」

 

 

「ち・・・・まあ・・・お前の奢りってのは気に食わねえが、タダ飯を食えるから来ただけだからな!」

 

 

「ああ、だがベート。お前は酒は無しだ。飲んだら暴れるからな」

 

 

「は!?なんだと!」

 

「飲んでも構わないが・・・・・そしたらミアのゲンコツが来ることを覚悟しろ」

 

「ち・・・・・わかったよ!」

 

「私たちも・・・良かったんですか?」

 

「自分たちもっすよ?」

 

「二軍メンバーも居るのよ?大丈夫?」

 

「いくらジークでも・・・この数じゃあ?無理じゃない?」

 

「私たちも払いましょうか?」

 

 

「嘘をつくつもりは本当に無い。お前らが俺を疑うのは構わない。無理だと思うなら今からでも帰っても構わない。本当にそれだけの大金を持っている。遠慮は要らない」

 

 

「ちなみに・・・・・いくら持っているんですか?」

 

 

「6210万ヴァリス」

 

 

「「「「「6210万ヴァリス!?」」」」」

 

「そんなに持っているんですか!?ジークさん!?」

 

「ああ、だから安心して楽しんでくれレフィーヤ?他の奴らもな?」

 

 

そしてロキ・ファミリアの団体がやってきた。そこには団長を始めとしたフィン・リヴェリア・ガレス・アイズ・ティオナ・ティオネ・ベート・レフィーヤ・ラウル・アキ・アリシア・リーネ・クルスと言った二軍メンバー勢揃いでやってきた

 

 

そしてもちろん

 

 

「ジーク・・・・」

 

「ロキ・・・・・よく来たな。お前は・・・・俺の誘いなど。気まずいから来ないかと思った」

 

「ま、まあ・・・・そうなんやけど・・・・・ジーク・・・自分・・・神会でドチビに聞いたけど・・・ホンマに・・」

 

「その話は後だ。それは立ち話にしては長すぎる。それは座って宴会を始めてからにしろ。いいな?」

 

「わ、わかったや」

 

「なんだいロキ。ジーク君がまさか『甥』だと思わなかったのかい?」

 

「ヘスティア。からかうのは後だ。みんな待っている。言いたいことは宴会を始めてからだ」

 

「うん、わかったよ。これで全員だね。すごい大勢だね?」

 

「ああ。他のファミリアの派閥を誘うのはこれが初めてだ」

 

 

ロキもちゃんと来てくれた

 

嫌いではあるが、俺の誘いに来てくれるのは助かる。ちゃんとした礼はしておかないとならないからな。それに今の内におふくろのことを言いたい事を言わせておきたいのもある

 

分かり合えないと思っているが、ロキの方は俺が姉だったトールの息子だったと知ったことが驚きなのか、ぎこちない会話をしている。動揺もしている。まさか本当の姉の息子が居て、それがかつて俺を疑ったのが甥だったなんて知りもせず、かなり後悔しているのだと、裏切りで悪戯の神であるロキらしくもない姿だった

 

 

とにかく誘ったファミリアも眷属も全員来たため。そろそろ宴会を始めようとする

 

 

「じゃあジーク君!ヘスティア・ファミリア団長として乾杯の音頭をお願い!」

 

「お願いします!ジークさん!」

 

 

「いつから俺が団長になったんだ?先に配属したベルが団長だと思うのだが?」

 

 

ヘスティアとベルが相談もなく勝手に団長として指名された。俺は後からヘスティアの眷属になったと言うのに、レベルの関係もあるのか団長にされてしまった

 

主神に任命されたのなら仕方ないと、とにかく乾杯の音頭を取る

 

こんなのは初めてだが

 

 

 

「まずは初めに、今日の18階層に突如現われたゴライアスの討伐及び、俺たちの救助の加勢と協力に感謝する!俺たちが生き残れたのも皆のおかげだ。今日の宴会は俺からのお礼だ。存分に飯を頼み。酒を飲んで楽しんでくれ。それでは無事18階層からの帰還と俺とベルのランクアップを祝して・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

乾杯!!!」

 

 

「「「「「「「「「「「「乾杯!!!」」」」」」」」」」」

 

 

みんな一斉に片手に飲み物を上げて乾杯する。一応念のためにベートが酒飲んで無いかを確認したが、リヴェリアが隣なのか、しっかりとベートは果汁ジュースを飲んでいる。彼女もしっかりとベートの飲んでいる物を確認していた。

 

 

「ミア!適当に飯を頼む!適当でいい!」

 

「あいよ!こんな人数を本気で払う気かい!?」

 

「それくらいは持っている。構わないから多く頼む!」

 

 

何十人と言う人数分を支払う事をミアが疑っているが、本当にそれだけの大金を持っている。全部使ってもいいと思うほどに、それだけ礼を遣わさないとならないほどの協力をしてくれた

 

礼としては十分なくらいだ

 

 

 

そして俺はヘスティア達とは別の席に座る。

 

 

それは

 

 

ロキの隣の席

 

 

「酒飲みながら話ができるぞ。時間はたっぷりあるからな。まずは何か言いたいことはあるかロキ?」

 

「本当に・・・・・・あの『姉貴』の息子なんか?」

 

「これを見ればわかるだろう?」

 

「ん!?姉貴の『ミョルニル』!?フレイの『勝利の剣レーヴァテイン』まで!?それを小さくして持っているんと言うことは本当に・・・・」

 

「トールの息子。それでフレイの義理の弟だ」

 

 

俺はロキに首元にかけている首飾りにしているミョルニルとレーヴァテイン を見せて、俺がトールの息子だと証明する。ロキだってあの母親と何百年も姉妹として生きているのだから知っているはず、小さくして首飾りにしているのはミョルニルの重みに耐えている証拠

 

ミョルニルはトール本人かその血を受け付いだ者のみ以外は持てない。それを首飾りにして小さくして首にかけていると言うことは、俺がトールの息子でしかありえない

 

 

「なんでそんな事を団員だった頃に言ってくれなかったんや?」

 

「おふくろとは仲が悪かったんだろう?それに神の子だなんて特別扱いもされたくない。俺は新人らしく一人前の冒険者なりたかったんだ。そんな甘い考えは無しでな」

 

「そうか・・・・・・じゃあウチが姉貴の妹だって事も知っていたんか?」

 

「ああ。そもそもロキ・ファミリアを知ったのは母親の紹介で言われただけであって、そこで立派な冒険者になれと言われて、二年前お前のファミリアに入団希望した」

 

「それで・・・姉貴は・・・自分の故郷に居るんやろう?」

 

「居る。だが・・・・・詳細は教えることはできない。そう言う約束なんだ」

 

「そうか・・・・・あの姉貴に息子が居たなんて・・・・・それもジークだったやなんて」

 

「知らなかったと言うことは相当仲が悪かったんだな。俺のおふくろとは。まあ確かに・・・・・お前はおふくろと違って賢い考えはする。裏切りや嘘も上手い。おふくろとは正反対な性格していると思ったよ。流石は悪戯の神だ」

 

「恨んどるよな?自分を?」

 

「恨んでない。むしろどうでもいい。俺はもう前を向いて生きている。だが一つ聞きたい」

 

「なんや?」

 

「あの時俺を疑ったのはなぜだ?」

 

「それは・・・・・」

 

 

俺はこればかりは確認したかった。なぜあの時俺を疑ったのか、神に嘘つくことはできない。そう言う能力を神は所持している筈。もし嘘をつけば神の直感により嘘だと発覚する

 

だが俺は嘘を付いてないにも関わらず疑われた

 

 

その理由を確認したい。理由は多分俺が想像している通りだと思うが念の為聞く

 

 

「神に嘘は付けないことは・・・・ジークも知っているよな?」

 

「ああ。なのになぜ?」

 

「それは・・・・・・・・・嘘を付いているのか本当なのか『わからなかった』んや」

 

「わからなかった?」

 

「そうや・・・確かに神に嘘は通用しないと言うか。神の直感のようなもので見破ることができるんやけど・・・・ジークはそれがわからなかったんや」

 

「それで?直感でわからなかったお前は俺の当時の今までの行いの悪さだけを見て。また何かやらかしたと疑ったわけだな?」

 

「そうや・・・・当時の自分は・・・・乱暴者やったから・・・ファミリアと喧嘩でもしたんかと思ったんや・・・」

 

 

「・・・・・」

 

 

今の話を聞いてやはり想像通りだった

 

 

冤罪を吹っ掛けたアポロンを憎むことで、神を殺すレアスキル『ゴット・シェアシュテールング』を発現したことにより、ロキは俺から嘘を見抜くことができなかった。神に嘘を付くことができないのは神が嘘を見抜く直感を持っていたからだ。

 

だが俺の『ゴッド・シェアシュテールング』がその嘘を見抜く直感の能力までも無効されてしまうらしく。仕方なくロキは俺の今までの行いと当時の性格の悪さを見て疑ったらしい

 

当時はベートよりも乱暴者でもあった。口も悪かった上にファミリア内でフィンとベートともよく喧嘩していた。そしてこいつロキとは他の団員よりも口喧嘩が絶えないからと

 

俺の行いの悪さを振り返って疑ったからだと、もう俺の上部を見て判断するしかなかったと、あの時なぜ俺を疑ったのか、やっと理解した

 

 

そして俺は神に嘘を付くことも可能になったことも

 

 

 

 

「あの時の俺は本当にお前とは仲が悪かった。俺もお前のことは今でも嫌いだ。だが今は俺の正体を伝えるために宴会に誘った。本当は正体を隠したままにしておこうと思ったが、ヘスティアが口走ったようで俺の正体を神々に知られた以上は白状するしかしない。そうでもしないと、俺の悪口しか言わなかっただろう?他の神々は?」

 

「まあ・・・・・確かにな」

 

「まあ、おかげで変な二つ名を付けられずに済んだ。それを付けたフレイヤも俺の正体を知ったことで態度をコロッと変わったも同然だがな。そしてお前もだ。俺がお前の甥だと姉の息子だとわかった瞬間、価値を変えるとは・・・・・神はそんなに容易い生き物だったか?」

 

「し、仕方ないやろ・・・・・まさかあの姉貴の子だなんて、姉貴もいつヒューマンの子供を産んだんや!」

 

「それだけ下界は広いって言うことだ」

 

 

俺だってその気持ちは同じだ。下界が思った以上に神が驚くことがあると。なにせ俺の父親がまさか『あの冒険者』だなんて知る訳も無い。俺だって会った事がない。俺が生まれて一年経って亡くなったんだ。名前しか知らない

 

おふくろも、なんてものに手を出すんだか、本当に今になってもおふくろのやる事が恐ろしい。今でも天界でやりたい放題やっているのだろうか

 

腐っても『デウスデア』だからな

 

 

「ジーク・・・・・・こんな事を言える立場は無いやけど・・・・・ウチの所に戻らへんか?」

 

「お前までそんな事を言うとは思っていなかったぞ。恨みは無いとは言え、一度の疑いだ。もうお前らの所には戻れない。自分で決めた事だからな」

 

「そ、そうやな・・・・ウチが甘すぎたや」

 

「お前と言う神が、今更自分の言った言葉に棚をあげるなよ」

 

 

まさかこいつがこんなことを言うとは思っていなかった

 

俺への対応も全然違う上に態度も違う。それだけ堪えたのだろうか。たかが姉貴の息子なのに、まあ・・・こいつが家族想いで眷属想いなのは知っている。でも散々俺のことをそんな風には扱ってなかったのに、こうもコロッと価値を変えて申し訳なさそうな顔をするとは

 

本当にロキ?かと、俺はこいつの神らしさを疑う

 

そこまで変わるだろうか。姉の子である事が、言うなれば姉から生まれた半神である事が

 

それを知らないままあのような言葉を今まで吐いたのであれば、俺は今までこいつにどんな目で見られたのか知りたくなった

 

 

「コラ!ロキ!ウチのジーク君をまた嘘つき呼ばわりする気か!!」

 

「うっさいドチビ!そんなんちゃうわ!ウチは今生き別れた『甥』と仲直りするので忙しいんや!」

 

 

「誰が生き別れた甥だ。しかも・・・・仲直りってお前・・・」

 

 

やっぱりこいつはこいつだよなと思った

 

嘘つきなのは俺も同じかもしれないが、こいつも大概だった。誰が原因でこんな風になったと思っているんだか、こいつの気が知れない

 

と言うか、本当にヘスティアとは仲が悪いんだな。胸程度でこいつらは喧嘩すると聞いたが、もしかしなくても俺の母親と仲が悪い原因がまさか胸関係だったししてな・・・・・・・

 

あり得るかも知れない

 

 

「あれれ?ロキ?まさかジーク君と仲直りさせて、コンバージョンさせる気かい?」

 

「え!?そうなの!?ジーク戻ってくれるの!?」

 

「無理に決まっているだろ。ヘルメス。ティオナ。俺はまだヘスティアの恩恵を受けてまだ日は経ってないんだぞ。いくらこいつらに恨みがないとは言え。そんな簡単に戻れるか」

 

 

ヘルメスもティオナも何ふざけたことを言っているのだろうか、一年も経ってないのにどうやってコンバージョンするって言うんだ。なれたとしても俺は戻らない

 

ティオナも戻って欲しいみたいな顔をしているが、俺の料理する飯が目当てなのがすぐわかる。もう俺はお前らの世話は御免だ

 

 

「あれ?ジーク君はそれで許しちゃうの?」

 

「許すも許さないも、報復しても嬉しくない。復讐したところで何も変わらん。余計悲しみが増えるだけだ」

 

「へえ・・・・じゃあもしロキやロキの眷属に報復するならどうしてた?」

 

「報復するならか・・・・・・・」

 

 

ヘルメスがもし報復するならどんなことをするか聞いてきた

 

 

具体的に考えたことはないが、今の俺は嘘つき冒険者と言われているのだから、これを利用しない手は無い。意外と気に入っているからな嘘つき冒険者

 

なにせこれを使って、相手をおちょくる事ができるからな

 

変な笑いはできないが

 

 

とにかく俺は『あの二人』をおちょくろうと。とんでもない嘘を付く

 

 

 

「そうだな・・・・・・・泣いたロキとリヴェリアの首を。剣で斬り落として部屋に飾るつもりだった」

 

 

「ん!・・・・・そうなんや・・・・・そうに決まっとるよな・・・」

 

「ん・・・・・・そうかお前はそこまで私が憎いか・・・・」

 

 

「・・・・・・・」

 

 

まさかロキとリヴェリアが、こんな冗談を真に受けるとは思わなかった

 

リヴェリアは若干泣きそうだ

 

神は嘘を見抜き、付けないと言うのに、俺の冗談をロキは完全に信じていた。そんなに冗談抜きなことを言っただろうか。こいつらなら『ふざけるな』と文句を言うと思ったのだが、それなりに申し訳ないと思っているのか、完全に言い返せないようになっていた

 

 

俺のその冗談な言葉に店員だったシル達や他の主神達までこちらに顔を向けて、俺の冗談をこいつらまでもが真に受け、宴会には似合わない暴言をしたせいで完全に場の空気を悪くさせてしまった

 

 

もちろん。嘘だと言う

 

 

「冗談だ。そんな事をして俺は嬉しくもない。大体お前らの顔を部屋に飾るなんて気色悪い事をするか・・・」

 

「な!?また嘘をついたんか!?」

 

「嘘つき冒険者にしてはお似合いだろう?」

 

「もうやめてくれ・・・お前の嘘は私には毒だ」

 

 

「そうか・・・・・じゃあ本当な事を言おう」

 

 

嘘だと言ったら、次は本当にいつかできるならの報復を今考えて、ロキたちに言い放つ

 

 

「もし報復するならな・・・・・ロキは今後お酒は禁止。もし飲んだら『釜茹で』だな」

 

「釜茹で!?嫌や!!もうあの釜茹でだけは嫌や!!ジーク!それも冗談やろ?」

 

「悪いがこればかりは本気だ。思い出すだろう?あの灼熱のお湯で10分も無理やり入れられたのを?」

 

「ごめんや!!ジーク!許して!ウチが悪かった!疑ってごめんや!だからそれだけは・・・・」

 

「大丈夫だ酒を飲まなければいい。簡単な事だろ?」

 

「それも勘弁や!ウチが悪かったから許してええええええええええ!!!」

 

 

「釜茹で!?」

 

「ジーク。昔そんなことしたんですよ。ロキ様に」

 

「怖!?ジーク君怖!?本当に神殺しも良いところだ!!神である俺でも怖い!」

 

「あのロキが・・・・・釜茹で。想像しただけでグロそう・・」

 

「ファイたん!?エグい事を言わんといて!?」

 

 

懐かしいな。釜茹で

 

こいつが俺を何度か怒らせた時に実行したことがある。流石にフィン達でさえも直視することのできない地獄絵図を見て、誰もが悲鳴を出したあの地獄

 

俺を怒らせれば俺は本気で神が相手だろうと。裁きを下し。震え上がるような恐怖を与えてきた。カオス・ヘルツをその時にスキルとして発現しているからそのせいでもあるのかもしれない

 

 

多分。これが原因であの時こいつらに信用されなくなったのかもしれないと。俺は自覚した

 

 

「次はリヴェリアだな・・・・」

 

「わ、私か!?私には何をするつもりだ!?」

 

「お前には・・・・・・・・・・

 

 

 

『スリングショット』って言う露出の多い水着を着て、『歓楽街』で『ポールダンス』をして貰おうか?」

 

「ポ・・・・・ポールダンスだと!?」

 

「リヴェリア様が!?」

 

「あのリヴェリア様にそんなイヤラシイ水着を着させてポールダンス!?しかも歓楽街で!?」

 

「そうだ。心配するな。歓楽街でお前と言うハイエルフが『娼婦』紛いな事をするんだ。問題ないだろう?」

 

「ジークさん!?それは流石に!?」

 

「リヴェリア様にそんな事をさせるのジーク!?やめなさい!」

 

「そうだな・・・・・ならアリシア。お前もやって貰おうか」

 

「え!?なんで私も!?」

 

「一人でそんな事をさせるのはまずいんだろう?ならお前も一緒に踊って貰う」

 

「嫌よ!!私がそんなイヤラシイ水着を着てポールダンスなんてするわけないでしょ!?」

 

「せいぜい同胞のエルフに見せて恥を知るがいい。お前の意見は求めん。俺を疑った罰だ。報いを知れ」

 

「ジークの変態!!お願いだからやめてええええええええ!!」

 

 

「わ・・・・わ・・・・・私があのような水着で・・・歓楽街で・・・・ぽ・・・ぽ・・ポールダンスを・・」

 

「リヴェリア様しっかりしてください!」

 

 

「恐ろしい子やジーク!?自分悪魔や!?」

 

「これでもお前の姉の子だ。お前と同じ事をしているだけだ」

 

「リヴェリア様にそのような事を・・・・」

 

「リヴェリア様にそんなことをしちゃダメよジーク!」

 

 

「お、恐ろしい・・・」

 

「あのリヴェリア様に・・・・・そんな事をさせようとしていたんなて・・・」

 

 

 

「ジーク・・・・・そう言うのが良いんだ・・・・・言えば私だってしたのに・・」

 

「?」

 

 

婚期遅れのババアと言われたくないなら。これくらいの試練をして貰わなくてはな。アリシアも自分の肌を晒して辱めるがいい。当然こんなことをしたら同胞達である他のエルフに示しはつかないがな。歓楽街に今度は娼婦としてハイエルフとエルフが追加しただけのこと。金もしっかり貰えていい仕事だと思うがな

 

 

あと・・・最後にシルが何か言ったような気がしたが、全然聞こえなかった

 

 

 

「次はフィンだな・・・・・」

 

「う!?ぼ・・・・僕には何をする気だい?」

 

「ジーク!!団長に変な事をしたら承知しないわよ!!」

 

「安心しろティオネ。そんな酷い様なことはしないさ」

 

「え?本当?」

 

「ああ。ただ・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

フィンにはティオナと結婚してもらって、ティオネに『私たち結婚しました』ってお前の前で自慢するだけだ」

 

「なんだとおおおおおおおおおおお!?」

 

「なんで私!?」

 

「僕が同じ同族の種族と結婚すると決めているのに、まさかティオナと結婚だなんて・・・・・ジーク。君って人は・・・」

 

「反対!反対!反対!!なんで私だけじゃなくて妹のティオナよ!意味がわからない!」

 

「俺を疑った罰だ。せいぜい愛しい想い人を妹に奪われる屈辱を存分に味わうがいい。もちろんお前の意見は求めん」

 

「ジークううううううううううううう!!!フザケンナああああああああああ」

 

「ティオネ!落ち着いて!ジークの冗談だよ!」

 

「そしてティオナ!!よくも団長を横取りしたなあああああああ!!!」

 

「まだ結婚してないけど!?」

 

「ジ・・・・ジーク・・・君は確かにロキの甥だ。君が別のファミリアに行って敵になった事を僕は後悔しているよ・・・」

 

 

「ああ〜〜」

 

「す、すごい事になってしまいましたね?て言うかジークさん。本当に悪魔です。人の弱みを握るなんて・・・・」

 

 

 

クソデカ尻女哀れだな。絶望に突き落とすには十分な罰だ。せいぜい妹に想い人を取られて、未来では孤独死で終えるがいい。

 

俺を疑うからこんな目に合うんだ。ついでにフィンにも罰を与えた。あいつは将来同族であるパルゥムの女性と結婚相手を探しているようだが、俺が用意してやろうと。相手はアマゾネスを、お前に想いをぶつけている女の妹だがな

 

 

ティオネとフィンにはいい罰だ

 

ティオナには悪いが

 

 

「アキにも罰を与えようか・・」

 

「え!?私には・・・・何を?」

 

「簡単な話だ・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

素っ裸で四つん這いで外を散歩して貰う。もちろん首輪付きで、猫らしく・・・言葉も発することも許さない。唯一言っていいのは『にゃー』のみだ」

 

「変態!?この変態!?なんて事を考えるのよ!!」

 

「心配するな。その首輪を引っ張るのは俺じゃない。ラウルだ」

 

「なんで自分すっか!?」

 

「ラウルに!?」

 

「せいぜい同期と一緒に惨めな姿を晒すがいい。心配するなその時は俺も『クソ犬とお散歩』だからな?」

 

「はああ!?なんで俺がまた散歩しなくちゃならねえんだコラ!ジークウウウ!!」

 

「二人とも俺を疑った罰だ。報いを知れ。もちろんお前ら二人の意見は求めん」

 

「テメエエエエエエエエエエ!ジークウウウウウウウウウウ!!」

 

「やめてええええええええええええええ!!」

 

「自分はただの巻き添いっすか!?」

 

 

「うわ〜。獣人二人をいじめているよ。鬼畜だねえ〜。しかも裸でお散歩なんて〜。神の俺でも恐ろしい・・・・・・見てみたいけど」

 

「ジーク様。悪魔です」

 

「か、完全にお二人を奴隷扱いしていますね?あの『ヴァナルガンド』にもこの対応とは、ジークは本当に神の子ではありますね・・」

 

 

 

 

いい気味だ。獣人共。俺に逆らうとはペットの分際で生意気をこくとはな。そんなペットにはしっかり調教しなくてはならないからな。ご主人様が誰なのか。本音言うとアキはどうでもいいから。女に無縁そうなラウルにあげた

 

お前らは永遠に『クソ犬』『クソ猫』として生きていくんだ。ちょうどいい罰が考えられた

 

 

その脅す光景をヘルメスとリリルカとアスフィは青ざめる

 

 

 

「次は・・・・・・ガレスだな?」

 

「うぐ!?ワシには何をする気だ?」

 

「とりあえず。腹踊りして貰おうか?ふんどし一丁でな?」

 

「グオ!?地味に痛い事を!?」

 

「ついでに腹には落書きをさせて貰おうか。大笑いするほどの落書きを。それでオラリオの半周を走って貰う」

 

「なんて事を考えるんじゃあ・・・お前さんは・・」

 

「せいぜい苦しむがいい。俺の痛みを存分に知れ。お前の意見はもちろん求めん」

 

「くう!・・・・・仕方ない。これも罰じゃあ・・・」

 

 

「ドワーフの方に腹踊り!?」

 

「見てみたいけど・・・・・絵図らがヤバそう」

 

「それをドワーフの同胞が見たら、失望するだろうね・・・」

 

 

ガレスも正直どうでもいいが、ついでだと思って罰を考えてみた。こいつの腹踊りなんて、誰も見たくないと思うがな。気食悪くて

 

 

 

「次はそうだな・・・・・・アイズ?いいか?」

 

「え?なに?ジーク?」

 

「いいかよく聞け?・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前は近い内にベルと結婚しろ」

 

「え?」

 

「そして、ベートとレフィーヤに『私たち結婚しました』って見せつけてやれ」

 

「ええええええええええええええええ!?」

 

「はああああああああああああああ!?」

 

「いやああああああああああああああ!?」

 

「なんやとおおおおおおおおおおおおおお!?」

 

「なんだとおおおおおおおおおおおお!?」

 

「そんなのダメですううううううううううう!?」

 

 

その提案にアイズは何も返答が無いが、それを聞いたベルとベートとレフィーヤが悲鳴を叫んだ。ついでにロキとヘスティアとリリルカが叫んだ。もしかしなくても、ロキはともかく、ヘスティアとリリルカはベルに好意があると叫んだのだろうと理解した

 

でも、とりあえず続けた

 

 

「どうだベル?アイズと結婚なんて悪く無いだろう?」

 

「ああああああああアイズさんと僕が結婚!?」

 

「ふざけんなジーク!!散歩はともかくそれだけは反対だ!!」

 

「リリもです!!リリもそれだけはなりません!!」

 

「ジークさんお願いします!それだけはやめてください!!こんな白兎にアイズさんは似合いません!!」

 

 

「レフィーヤ。お前?ベルに対して酷いな」

 

 

「ジーク!それはアカン!!自分ならともかく!なんでドチビの眷属や!?」

 

「ジーク君!それはダメだ!主神命令としてそれは反対だ!!」

 

 

「お前らの意見は求めん。復讐を持ってお前らに裁きを下す。これが俺に下すお前らの罰だ」

 

 

「あははは・・・・あははは・・・・アイズさん・・・・と僕が・・・・結婚・・・えへへへへへ」

 

「ふざけんなあああああああ!!」

 

「ベル様にはまだ早いです!!」

 

「もっと違う人にして下さい!!と言うかアイズさんの結婚自体反対です!」

 

「ジーク!それだけはダメや!!」

 

「ジーク君!それだけはダメだああああ!!」

 

 

と、相当必死にベル以外が必死に抗議してきた。かなり必死なことから相当愛されていることがわかる。見せしめにしても報いにしても十分だが・・・・

 

これが『もしも』の話だと言うこと。わかってないだろうか

 

 

「おい。勘違いしてないか?これはもしもの話だぞ?」

 

 

「あ・・・・・そうですよね・・・・」

 

「本当か!?しないのか!?」

 

「私たちに報いとかは関係なくですか!?」

 

「本当かい!?ジーク君!?」

 

「そんなことはしないってことですか!?」

 

「そうなんか!?ジーク!?」

 

 

「お前ら話の大本を聞いてなかったか?ヘルメスがもしもお前らに報復するとしたらの話だぞ?あいにく俺には本気でお前らに報復する気は無い。アイズも冗談だから気にするな」

 

 

 

「うん・・・・・・・・でも結婚はジークがいい」

 

「・・・・・・・」

 

「え?」

 

「え?」

 

「え?」

 

「え?」

 

「え?」

 

 

「「「「「「「え?」」」」」」」」

 

「・・・・・・・」

 

 

ここでまさかのアイズが無意識に爆弾を投下するような言葉を出した。その言葉にベル・ベート・レフィーヤ・ヘスティア・ロキだけでなく、その他にこの場に居た他の奴らにも聞こえて、驚きの声が出た

 

もちろんシル達にも聞かれている

 

アイズが俺と結婚したい?意味わかっているのか?

 

 

「言っておくが結婚の意味わかっているのか?」

 

「うん、男性と女性が夫婦になること。パパやママになるってことでしょ?」

 

「初めは合っているが、その後は子供が出来たらだ。お前の割にはわかっているんだな?」

 

「私・・・・・そこまで子供じゃないもん」

 

「そうか、だとしても・・・・俺と結婚したいだと?お前俺の作る飯が目当てなだけだろ?」

 

「ギク!?そんなことないよ・・・・・・」

 

「図星だな。お前がそもそも恋愛なんてわかる筈もないからな」

 

「ジーク酷い。私だって女の子だよ。恋愛の一つもするよ?」

 

「ほう・・・・・飯が目当てなだけなのにそれだけで俺と結婚したいとは、随分と愛が無いんだな?」

 

「そんなことないもん。私・・・・ジークのことを愛しているもん」

 

「そうか。お前は可愛いいな。何もわかってないまま天然を見せるのが」

 

「むう〜。子供扱いしないで・・・・頭撫でるのはいいけど。私はいつまでもジークの妹じゃないもん」

 

「そうか・・・・あいにく俺はロキ・ファミリアに入団してからお前の兄として振舞ったことでお前のことがわかるようになっただけだ。お前は本当に世話が焼けるからな」

 

 

まったくアイズが恋愛なんてわかってないことくらい、俺は理解している。世間知らずのこいつが、難しい単語を知らないこいつが、そんなことをわかる訳ないからな。相変わらず単細胞な世話の焼ける妹だ

 

でも懐かしいこのやり取り。まさしく兄と妹のやりとり。こうやって甘えようとしているこいつの頭を撫でたもんだ

 

 

だが、そのやりとりが

 

 

「「「「「「こらあああああああああああ!!」」」」」」」

 

 

ロキ・ファミリアの団員に火をつけてしまった。(フィンとガレス以外)

 

 

「そうやろうなと思ったけど!イチャイチャしすぎやろ!?やっぱり二年前からアイズたんはジークのことが好きだなあとは思っちゃいたんやけど、まさかのジーク選ぶんか!?そうしたらウチのことは『叔母ちゃん』と呼ばなかあかんで?」

 

「絶対に呼ばない」

 

「ぐは!?」

 

 

「ジーク!テメエ!アイズと結婚するってのはどういうことだ!?」

 

「俺に聞くな。まだ結婚すると決まったわけじゃない。アイズに聞け」

 

「アイズ!マジで言ってんのか!?」

 

「うん・・・・結婚するならジーク。ベートさんは嫌」

 

「ぐは!?」

 

 

「ジジジジジジジークさん!?いつからそんな進展に!?まさかお二人は秘かに付き合っていたんですか!?」

 

「そんなわけないだろレフィーヤ。こいつの戯言だ」

 

「戯言じゃないもん・・・」

 

「いや、確かにお似合いだなとは思いますけど・・・・・・やっぱりダメです!!」

 

「なんでそこでレフィーヤが否定するの?」

 

「お前のためだろう」

 

 

「ムウ〜。アイズはジークがいいんだ〜」

 

「お前までなんだティオナ?」

 

「ムウ〜。別に〜。私は嫉妬してないもん〜拗ねてないもん〜」

 

「なんのことだが知らないが。拗ねているだろ」

 

 

「ジークさん!!・・・・・・そうですよね!ジークさんはイケメンで料理が上手で、おまけにアイズさんみたいに強いですから、そりゃあアイズさんに認められますよね!」

 

「認めているのは料理の方だけだぞベル。だから泣くな」

 

 

 

「よしジーク君!そのままヴァレン何某と結婚するんだ!ベル君より君の方がお似合いだよ!」

 

「そうですね。このまま既成事実を作るところまで行ってくださいね。ジーク様」

 

「ヘスティア。リリルカ。お前ら酷いな。そうまでしてベルとアイズを離したいか?」

 

 

 

「嬉しいよジーク。君がアイズを選んでくれるなんて・・・」

 

「お前まで何を言っているフィン?しかも俺が選んだわけじゃない」

 

「まずはそうだね。婚姻届からだね。それじゃあまず・・・・ロキ・ファミリアにコンバージョンする所からで」

 

「そしてさり気なく、俺をロキ・ファミリアに戻そうとするな」

 

 

 

「ジーク・・・・・本当に結婚するの?」

 

「ジークさん。剣姫と結婚なさるおつもりですか?」

 

「酷いにゃ!ミャー達が居るのに!」

 

「そうにゃ!確かにあの剣姫はスタイルが抜群で・・・・・・ミャーより胸あるにゃ!!」

 

「本当なのジーク!?あなたあの剣姫と結婚するの!?」

 

 

「シル・リュー・アーニャ・クロエ・ルノア。落ち着け。俺たちは誰も結婚するとは一言も言っていない。ただアイズが結婚するならの話をしているだけだ。誰も俺とあいつが結婚するとは言っていない」

 

「「「「「よかった『『にゃあ』』」」」」」

 

「そしてなぜお前たちがホッとする?」

 

 

 

「そうよね!ジークが結婚する筈ないもんね!」

 

「え、ええ。ありえないことです」

 

 

「なぜエイナとアミッドまで否定する?」

 

 

 

「へえ・・・・ジーク君は剣姫と結婚するんだ。これは大ニュースだね」

 

「ヘルメス。どうやらお前は俺専用の刑である『釜茹で』をご希望なようだな?構わないなアスフィ?」

 

「ええ。この神には熱いお湯で頭を沸騰してもらいましょう」

 

「ごめんなさい!嘘です!俺が悪かったです!誰も言いません。だから釜茹ではやめてください!俺の頭が火傷じゃあ済まなくなります!」

 

 

なんか大ごとになってしまった。そんなに俺とアイズが結婚するのが大ごとか。俺は恋愛に今の所興味ないと言うのに。アイズは恋愛なんてものも理解してないのに、大ごとになる意味がわからない

 

今になって思えば、なんだかんだで俺もアイズ達と仲良く話しているなと思った。あの事件から二年後とは思えないほどに

 

 

だが、予想以上に収拾のつかない話までいっていた。この話を変える方法は・・・・一つ

 

 

 

「アミッド。夕方に話していた仕事の話をするぞ?」

 

「あ!逃げた!?」

 

「まだ話は終わってねえぞ!ジーク!」

 

「知らん。俺は仕事の話をする」

 

 

違う話をするために、ロキ達とは違う席に向かう。話を逸らすにはこれしかない。俺が話をしないためにその組みから逃げるのみ。それにアミッドはそのためにこの宴会に参加している。来たからにはそれなりに答えるつもりだった

 

アイズが俺と結婚したい件に関してはもう知らん

 

 

 

「ナァーザもミアハも聞くか?エリクサーの上とハイポーションの上の回復薬を作ったんだ」

 

「な!?エリクサーとハイポーションの上の回復薬だと!?」

 

「ジークは・・・・・・私達と同じ調合師なの?」

 

「錬金術師でもある。錬金術で回復薬を作ったんだ」

 

「錬金術!?なるほど・・・・・・確かにフレイの幼馴染だけのことあるな」

 

「錬金術って・・・・・・金属や薬などを素材を使って変換する術式・・」

 

「フレイ!?ジークは・・・・あのエルフの里の主神『豊穣の神フレイ』の幼馴染なのですか!?二十五年前に行方不明になったあの神の!?」

 

「ああ。それで錬金術を教えてもらったアミッド。なんとか自分で勉強して自分なりに錬金した」

 

 

素材を適当に揃えて。ハイポーションやエリクサーの更に上を作れないかと、いろいろ試していた。大変だったが、何ヶ月かで完成させた。エリクサーとハイポーションを作るのは簡単だが、これも『ある素材』があれば作れる回復薬

 

 

その上の回復薬と言うのは

 

 

「『メガポーション』と『ハイエリクサー』だ。まだ一本しか無いがな?」

 

 

「メガポーション!?」

 

「ハイエリクサー!?」

 

「どんな効果がありますか?」

 

「効果としては変わらないが、メガポーションもハイエリクサー二つも。ハイポーションとエリクサーの20本分くらいの回復力。倍の効力がある」

 

「ハイポーションとエリクサーの20本分程の効力がある回復薬だと・・」

 

「ただの倍の効果を出るだけの回復薬だがな、それとハイエリクサーだが・・・・体力と状態不能と精神力も回復する。呪いは無理だが・・・・・毒をも消すことができる。本物の万能薬と言った物だ。エリクサーはそれだけポーションよりも強力な回復薬だ。本来ならそれほどの威力があるんだがな。一滴垂らすだけでも回復する。俺はその本来を作り上げたようなものだ」

 

 

「ジーク・・・・・君はそんな物まで作ることのできるようになったのか、あれから二年で」

 

「フレイの弟だったからこそ得たものだフィン。まあ・・・・大変だがな。これを作るのも・・・」

 

「すごい!・・・エリクサーの倍の効力のある回復薬だ!!」

 

「ジーク様。回復薬まで作れるとは思っていたのですが、あの高級回復薬の更に上を作るなんてすごいです・・・・」

 

「神様!本当にジークさんが入団してくれて助かりますね?」

 

「うん!やっぱりジーク君が団長で決まりだよ!」

 

 

「まだ一個しかできないがな」

 

 

俺が出した。紫色のビンに入った『ハイエリクサー』と『メガポーション』。作るのには苦労はした。それもまさか『あの素材』だけで作り上げることができるとは思っていなかった。

 

 

「それで・・・・・どうやって作ったのですが?」

 

「是非教えて欲しい・・・・」

 

「それは無理な話だ」

 

「どうしてですか?」

 

「もしかしてファミリアの企業秘密?」

 

 

「そうしても構わないが・・・・・素材が『グリフォンの爪』など。精霊の部位の素材で完成させたんだ。作り方も手っ取り早く錬金術で作っただけ、オラリオに生息していない精霊の部位の素材で俺はこの二つを完成させた。素材自体集められない」

 

「せ、精霊の!?」

 

「精霊の部位を素材に!?そんなことをしたの!?」

 

 

「俺は豊穣の神フレイの弟にして幼馴染で、精霊の主として、精霊たちの世話を頼まれた。その名も『精霊召喚師』。俺に仕えてくれる精霊たちに頼んで少しづつのみだけ、爪や牙や涙などの素材を貰い。それで回復薬を作った。だから・・・・・お前たちには無理だ」

 

 

「ですが!あなたは先ほど私達のお店で『グリフォンの爪』を売ったじゃないですか!?」

 

「それは俺がグリフォンを召喚して、グリフォンに頼んだからだ。『伸びた爪を少しだけ分けてくれ』と、俺だってあいつがダメだと言った場合はそんなことはしない。俺が召喚できる精霊にその素材を貰って作っているだけだ。お前らには・・・・到底無理な話だ。素材を集めることができない以上は・・」

 

「ほう・・・・あのフレイから・・・精霊の主を任せるとは・・・・ジークは余程フレイに信頼を持たされているのだな?」

 

「あんたならあいつのことは知ってそうだな。ミアハ」

 

「私もフレイから精霊の素材で薬の薬草にもなると聞いたことがある。まさかそれを使って回復薬を作るとは・・・・・見事だ。ジーク」

 

「それはどうも・・・・・・そう思うなら今この二人をなんとかしてくれ?」

 

「そうだな。二人とも?精霊の素材は誰でも手に入るものではない。確かにこれはジークにしか作れないものだ」

 

「うう・・・・・・私達でも作れるようにしたかった」

 

「ではその素材をまた・・・・・・売ってもらえませんか?後は自分たちでなんか考えて作りますので・・・」

 

「私もお願い・・・・あまりお金はないけど・・」

 

「金に困っていたらな?」

 

 

本当は精霊の素材だけでは足りないのだが、それだけでは足りないと言うはずが、アミッドやナァーザ本人がやる気になっているため、本人のやる気を阻害さない為に、あえて言わないで自分たちで調合方法を見つけさせるように努力さえようと調合方法と残りの素材の調達は頑張って貰う事にした

 

 

それで俺は別の席へ。今度はヴェルフたちの方へ

 

 

「なんだか大変な宴会になったな?ジーク?」

 

「ああ。やっぱりあいつらの相手は最悪だ」

 

「ジーク?トールの息子でフレイの義理の弟ならアレを見せてくれないかしら?」

 

「ん?ミョルニルとレーヴァテインのことか?」

 

「ええ、五百年ぶりに見てみたいのよ」

 

「おお! あの雷神トール殿の金槌と豊穣の神フレイの聖剣か! 拙僧も見てみたいぞ!」

 

「なら・・・・・・これでいいな?」

 

「「「おお!」」」

 

「ん?げ!?姉貴の『ミョルニル』!?フレイの聖剣!?ジーク大きくできるんか!?」

 

「息子なら当然だろロキ?」

 

 

そうして俺はチェーンネックレスからミョルニルとレーヴァテイン を手で外して、トンカチサイズと剣のサイズと言った本来の大きさに大きくして机に置く。俺の意思で大きくしたり小さくすることもできる。ヘファイストスもトールとフレイを天界で会っているのか、ミョルニルとレーヴァテインのことを知っているようで。隠す必要もなく見せた

 

ロキもその光景に反応して。こっちの席までやってきた。『げ!?』と言ったが。もしかして昔おふくろにミョルニルで酷い目にあったのかと思った

 

 

「おお!これがあの雷神トール殿の金槌と豊穣の神フレイの聖剣か!どれどれ・・・・」

 

「あ!椿ダメよ!?ミョルニルはあなたには持てないわ!」

 

「ん?それはどういう・・・・・ん!?あれ?」

 

「ん?どうした椿?」

 

「いや・・・くう!!・・・くう!!・・・はあ!なんだこれは!?全然持ち上がらん!!どれだけ重いんだ!?」

 

「違うわよ椿。ミョルニルはね。『持ち主を選ぶハンマー』なの」

 

「なに!?持ち主を選ぶハンマーだと!?」

 

「なんだよそれ!?そんな武器聞いたことないぞ!」

 

 

「でもトールのミョルニルはそれで出来ているの。持ち主の意思に従い。それ以外は重くなって絶対に持たせない。それがミョルニルよ。一体トールはこれをどうやって作ったのか私でも気になるわ」

 

「姉貴のミョルニルは絶対に誰にも持てない。神であるウチやファイたんでもな。それを持てるのは・・・姉貴かその血を引いた息子であるジークだけや。もしくは・・・・・知らんけど姉貴を愛しジークの父親であるヒューマンだけや。しかもすごいで。これはなどんなに遠く投げても必ず持ち主のところに戻ってくるんや。だからミョルニルの使い方としては殴るかこれを投げるかやな。これは嵐や何億ボルトの雷をも出せるからウチでもおっかないんや。昔これで酷い目にあったんや」

 

「へえ・・・・どれどれ・・・・ふう!ふう!ふうううううう!!・・はあ!!はあ・・はあ・・・全然ダメだ。ビクともしねえ!」

 

「やめとけヴェルフ。本当に俺以外は持てないぞ?」

 

「ほう・・・・ロキの姉の武器はそんなに凄いのか?」

 

「ガレス?試してみるか?」

 

「面白そうやな!ジーク?もしミョルニルをこの中で誰かが持てたらどうするん?」

 

「ロキ?お前だっておふくろの武器がどんな物か知っているだろう?まあいい・・・・・俺の出来る範囲でなんでもしてやる」

 

「よっしゃあ!!さあ!ウチの姉貴の武器である『ミョルニル』を持てる者はおらんか!?もしも持てたらウチの甥であるジークがなんでも言う事を聞いてくれるで!!」

 

「出来る範囲な?」

 

 

ロキが面白そうにおふくろの武器を持てるか、競い合う大会を始めた。まあ宴会だからこのくらいはいいと思い。俺もそれに似合う賞品を用意させた。競い合うのは宴会にしても良い模様氏だと思い。拒否はしなかった

 

 

それにおふくろのハンマーを持てる奴など・・・・・・・・『一人を除いて』ありえないと思っている

 

 

「まずはウチらの力持ちである!ガレスや!!」

 

「ロキの姉のハンマーか!よし!ワシが一番目じゃな!」

 

「腰を折るなよおっさん」

 

「では・・・くう!・・くう!・・・くううううううう!!ぐおおおおおおおおおお!!・・はあ!!・・・なんじゃあこれはビクともせん!」

 

「だから無理だって言っているだろ」

 

 

「はあ?そんなに重いのかジジイ?」

 

「ああ。お主でも大変になるぞベート?」

 

「ふん!こんな小さいハンマー・・持てないわけ・・・・あ?なんだこりゃあ?ぬう!!・・・ぬうう!・・・くうらあああああ!!・・はあ!!なんだよこれは!どうなってやがる!?・・・」

 

「だから無理だと言っているだろう・・・」

 

 

「ロキ?無理な事をさせちゃダメよ?」

 

「僕らでも持てないんだよ?」

 

「私たちである神でさえ持てないんだ。無理に等しい」

 

「俺も武神でも雷神でもあるが・・・・こいつだけは持てない」

 

 

「多分トールの『神の力』で作った金槌だろうな。でなきゃ誰も持てない。でも持ち主を選ぶ神格武装は俺の知る限りではもう一つあるしな」

 

 

ヘファイストスやヘスティアやミアハやタケミカヅチやヘルメスでさえも持てない。だがヘルメスはミョルニルと同じ持ち主を選ぶ武器をもう一つ知っているらしい。まさか・・・・・・ヘルメスも『爺さん』のことを知っているのか?

 

爺さんも持ち主を選ぶ『槍』を持っているからな

 

まさかとは思うが・・・・

 

 

「私も・・・持ってみたい」

 

「僕も!!」

 

「やめとけ。アイズ。ベル。誰だろうと持てないぞ?」

 

「くうう!・・・くうう!・・・・くううう!・・・・ダメ。上がらない」

 

「だから言っただろう?」

 

「ぬうう!・・・ぬうう・・・くううう!!確かにダメだ!全然持てない!」

 

「諦めろ。これがミョルニルだ」

 

 

ミョルニルはベルやアイズでも上がらない。結局誰が試しても上がらない。これ以上試しても誰も上がらないと判断し。ヘルメスのお遊びはここまでにして。俺はミョルニルを小さくしてチェーンネックレスに付けた

 

結局誰にも上がらず。俺のなんでも聞く券は無くなった

 

 

「あはははは。結局誰も無理だったね」

 

「それがミョルニルだ」

 

 

「じゃあこのレーヴァテインはどうだ?これも持ち主を選ぶ神器なのか?」

 

「ああ。これも持ち主を選ぶ聖剣だ。俺以外は持てない。たとえ魔力の素質のあるリヴェリアでもな・・・」

 

「ジーク。試してもいいか?」

 

「いいぞ」

 

「よし・・・・ん!・・・ん!・・・ん!!・・・やはり・・・ダメか。フレイ様は本当にジークに何もかも託したと言うことか・・」

 

「あのハイエルフのリヴェリア様でも持ち上げられないだなんて・・・」

 

「どうしてリヴェリア様でも持ち上げられないんですか?」

 

「簡単な話だ。俺がフレイに認められたからだ」

 

 

「レフィーヤ。アリシア。勝利の聖剣レーヴァテインと言うのはそういうものだ。ハイエルフの私やエイナ。そこに居る同胞も持てない。フレイ様の意思に従う聖剣。そして必ず勝利を約束する聖剣。これに勝てる剣はこの世には無い。だから大昔からフレイ様のファミリアは最強だった。あのゼウス・ファミリアとヘラ・ファミリアと並ぶように、フレイ様が自ら聖剣を持って戦場に出るのだ。フレイ様に剣で勝てる男は・・・・おそらくはジークのみだろう。だからジークに全てを委ねてまでレーヴァテインを渡したのだろう。昔先祖でもあったセルディアでもフレイ様のファミリアに入りたいくらいだったのだぞ?」

 

「そ、そうなんですか!?」

 

「ああ。私も当時フレイ様が故郷の里に入れば私もフレイ様のファミリアになっていただろうな。それが今ではジークの故郷に居るとはな」

 

「詳細は教えないぞ?そう言う指示をされているんだ」

 

「わかっている。私たちエルフはあのお方に会えなくても。しっかりせねば・・」

 

 

「それでいい」

 

 

そうしてレーヴァテインをも小さくして首輪のチェーンに着けて戻す。また俺は嘘を付いた。フレイはもう強制送還していると言うのに、リヴェリア達はまだフレイが俺の故郷に居ると信じきっていた。言えばガッカリするだろうと言わないようにしていると

 

今ヘスティアとベルたちであるフレイの送還を知る者に気を使ったのだと悟られた

 

 

「ジーク?あの事件は俺も聞いたが、随分と仲がいいんだな?ロキの眷属たちと?」

 

「そう思うか?タケミカヅチ?」

 

「ああ。どう見ても。お前があの事件を起こして決別したようには見えないぞ?」

 

「それだけこいつらと仲良くしすぎたんだろう。二年前たった一年で過ごしただけでな?」

 

「ほう・・・・・ロキたちと二年前どんな風に過ごしたんだ?」

 

「拙者も気になります・・・」

 

「私も聞いてみたいな・・・・ロキ・ファミリアの思い出」

 

「聞いていいなら。聞かせてくれるか?ジーク?」

 

「いいぞ・・」

 

 

タケミカヅチとその眷属たちが、俺が二年前過ごしてきたロキ・ファミリアの思い出を聞こうと、タケミカヅチ・ファミリアの席に行って、俺がロキ・ファミリア所属だった時の思い出を話す

 

 

「そうだな・・・まず思い出として言うなら。あれが思い出でもあったな。とても呆れるが・・・」

 

「あれとは?」

 

「それは・・・・・『夜中デザート盗み食い事件』だな」

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

「夜中・・・デザート盗み食い事件?」

 

「それって・・・誰かが夜中に他の奴らにバレないように冷蔵庫にあるデザートを盗み食いをするってことか?」

 

「ああ。その犯人がほぼ・・・幹部どもだった」

 

 

「あのさ・・・ジーク」

 

「そ、それは・・・・」

 

 

「まずはティオネとティオナだな。俺が次の日に用意しようと思ったプリンを十二個、をあいつら二人でその日の夜中に食いやがった」

 

「十二個を二人で!?」

 

「夜中に盗み食いとは・・・食い意地が強烈だな」

 

 

「だってしょうがないじゃん!ジークの作るそのプリンがおいしいんだもん!」

 

「あんな美味しいもんを作るあんたが悪いのよ!!」

 

 

「と言う様に、夜中で俺に見つけられた瞬間。こう言う言い訳をしてきた」

 

 

「ただ食いたかったって言えば解決するんじゃないのか?それって?」

 

「それがこいつらだ桜花」

 

 

本当にアホなアマゾネスなんだよな。食い意地が半端ないのは知ってはいるが、当時まさか夜中に冷蔵庫の中身をあさって盗み食いをするとは思ってもいなかった。そのあと見つけた後は当然フィンを呼んで説教だがな

 

素直に食べたいと言えば、その場で用意してやるものをなぜ盗むんだか。今になってもわからない

 

 

「まだなんかあったりする?」

 

「あるぞ千草?実は・・・・・リヴェリアも盗み食いをした」

 

「は!?」

 

「あのナインヘルが!?盗み食い!?」

 

「待てジーク!それはだな・・・」

 

 

「あいつ。俺の作る『フルーツポンチ』を夜中に盗み食いしやがった。それも寸胴鍋に入れていたのに全部食われた。径40cmほどある大きな鍋をあいつ一人でな?」

 

 

「は!?寸胴鍋に入ったフルールポンチを全部!?」

 

「それをあのナインヘルが!?」

 

「フルーツポンチとはなんですか?ジーク殿?」

 

「こまかく切った果物をシロップなどにひたしたものだ。エルフであるあいつらにとってはフルーツが豪華だとフレイから聞いたことがある。エルフの多いロキ・ファミリアではそれをデザートに出したら好評だった。だが、それ以来なぜか冷蔵庫にしまってあったそれを入れた鍋が突然中身が消えると言う事件があって、罠を仕掛けてもう一度入れたらリヴェリアだった」

 

 

「リヴェリア様?」

 

「今の本当ですか!?」

 

「う!悪いとは思っているレフィーヤ!アリシア!だが・・・・どうしてもあれをたくさん食べたいと体が勝手に動いてしまうんだ!」

 

 

「エルフの本能と欲望だな」

 

 

「ずるいです!リヴェリア様!」

 

「私たちも食べたかったんですよ!あの時そんなことをしていたなんてずるいです!その時は私もレフィーヤも誘ってくださいよ!」

 

 

「もう別のファミリアである以上、二度と作ってやらん」

 

「確かにジークさんのフルーツポンチは美味しいですからね。わかりますリヴェリア様」

 

「納得するなリュー」

 

「え、私も食べてみたい」

 

「今度俺のホームに来いエイナ。作ってやるから・・」

 

 

ハイエルフの癖に盗み食いとはプライドは無いのかと思った。そしてアリシア。お前までそれに便乗するとはどう言う了見だ。この決めつけ女は今もそうだが、本当に俺をナメている。ランクアップしたから一回殴ろうかと思った

 

 

「意外だな・・・・ロキ・ファミリアにそんな一面があるのが」

 

「あとこれは俺しか知らないことだが・・・・・フィンもやった」

 

「は!?」

 

「あのブレイバーが!?」

 

「ジーク!お願いだ待ってくれ!!」

 

 

「あいつは・・・・・パフェを盗み食いしやがった」

 

 

「パフェ!?」

 

「パフェを盗み食いとは・・・なんとも子供らしい」

 

 

「あいつは年齢40代の癖にパフェを盗み食いするとはなんとも・・・ガキ丸出しと言うか。あの時は呆れてなにも言えなかった。それも冷蔵庫に入れてない。他の奴に配る予定の奴までまとめて食べやがった。それとデザートだけじゃなく。俺が作るこいつの好物でもある『しゃけ』を使った料理も盗み食いすることもあった」

 

 

「うう・・・」

 

「おいフィン?マジなのか?」

 

「お前ともあろう者が盗み食いなど。団長としてハシタナイと思わないのか?」

 

「そう言う君だってそうだろリヴェリア?」

 

「な!?私は・・・・・本能で動いてしまっただけだ!私の意思ではない」

 

 

「やったことには変わりないだろリヴェリア。まあガレスもデザートではないが、盗みをしたな?」

 

 

「ぐ!?待てジークそれは!!」

 

「エルガルムまで!?」

 

「一体何をなされたんですか?」

 

 

「あいつは倉庫からタルに入った酒を盗んだ。ロキと一緒にな」

 

 

「げ!?ジーク知っとたんか!?」

 

「あ、酒か・・・」

 

「酒を盗むのは・・よくあることですから・・・」

 

「それをロキと一緒に酒を盗むとは・・・・ロキのファミリアって案外愉快なことをしているんだな?子供じみではあるが・・・」

 

「なんだか私たちの知る。ロキ・ファミリアじゃないみたいです」

 

 

「それがこいつらの正体だ。千草」

 

 

世間じゃあこいつらは有名なことで言われるが、意外と食に対しての本能は剥き出し。これが立派な冒険者じゃない。単にデザートを盗みをする盗人みたいなものだ

 

フィンに関しては完全に子供だ。これでは子供扱いされても文句は言えないだろうなと仕方なく思う

 

 

「要するに所詮、クソチビパルゥムとポンコツハイエルフと筋肉ダルマドワーフの居るファミリアと言うことだ」

 

 

「誰がクソチビパルゥムだ!」

「誰がポンコツハイエルフだ!」

「誰が筋肉ダルマドワーフじゃ!」

 

 

「懐かしい。ジークが三人にそのあだ名で呼ぶの」

 

 

それほどこいつらのことを呆れている。今になってもこいつらの所に戻れば、また食事の世話をしないとならないとなると気が知れない。面倒だし食い意地はハンパない。これだけでもう調理担当はもうゴメンだった

 

もう二度とロキ・ファミリアには戻りたくない

 

 

せっかくだ。この時点でロキから神会のことを聞いてみようと思う。ロキは賢いから誰が企んでいるか聞いてみたい

 

その時俺がトールの息子だと聞いた神たちの顔をロキがしっかり見ているかもしれない。特に警戒するのは『あの二人』だがな

 

 

「ロキ?いいか?」

 

「なんや?」

 

「俺がおふくろの息子やフレイの幼馴染だと神会でヘスティアは言ったんだよな?」

 

「そうや、ウチもそれで自分のことを聞いたんや」

 

「その時、変に一番に驚いていた神は居たか?」

 

「ん?なんや?またアポロンのことについて聞きたいんか?」

 

「あいつがまた俺に何か吹っかけれる可能性はあるからな。二年前の続きをする可能性が高い。それでどうなんだ?」

 

「そうやな・・・・・確かに一番に驚いていたのはアポロンやったな・・・」

 

「だとしたら・・・・また何か襲いかかってくるかもしれないな」

 

「だとしてもジーク?そんなことを聞いて・・・まさか復讐するんか?」

 

「いや・・・・あいつが何かまた俺たちに被害を投げてきた場合のみだ。何もしてこないなら俺も何もしない。あいつが貪欲なやつだと知っているからこそ、俺は警戒している。俺の敵はモンスターだけじゃないからな。俺の敵は神も含めてだ」

 

「神が敵だなんて・・・物騒なことを言うようになったやな?」

 

「神など俺は所詮その程度しか見てない。あとは・・・・・・・・『イシュタル』はどうだ?」

 

「イシュタル?確かに神会に居たけど。それがどうかしたんか?」

 

「あいつも俺を狙ってくる可能性が高い」

 

「は?あのフレイヤを倒したい娼婦の神であるあいつがなんでや?」

 

「俺がフレイの幼馴染だからだ」

 

「フレイの幼馴染?まさか・・・・・フレイを狙っているんか?」

 

「ああ、フレイが言っていたんだが、イシュタルは天界で何度もフレイにプロポーズをしていたらしいぞ。それを天界でフレイヤがプロポーズをなんども邪魔したらしく、それでイシュタルはフレイヤのことを酷く憎んでいるらしい」

 

「ああ、それでなんか。確かにフレイは天界一のイケメンやからな。あれで落ちない女神はフレイヤでさえも落ちるからな・・・・確かにイシュタルも狙っておったな。フレイのことを・・・・・」

 

「フレイが言うには今でもイシュタルはフレイを狙っていると聞いた。もしかしたら俺を捕らえてフレイの居場所を突き止めようと襲いかかるかもしれない」

 

「そんなんしたら、確実にフレイヤとウチのリヴェリアやエルフたちに焼き殺されれるだけや。ジークだって同じやで。もはや自分はエルフに崇拝される存在なんやで」

 

「街を歩くと確かにエルフ達が俺を見ているが、ヘスティアがバラした事で他の神も眷属共に俺がフレイの幼馴染だと知ったからだろうな」

 

 

「あ、ジーク!神に警戒しているならもう一人居るで!」

 

 

「どうせフレイヤのことだろう?ヘスティアから聞いたがあいつが俺に二つ名を考案したんだろう?」

 

「そうや、スキールニル。なんともフレイのことから取った名前やろ?」

 

「多分それで・・・・俺に交友関係を持って。フレイの居場所を聞いてくるかもしれない」

 

「ありえそうやな、色ボケ女神なら・・・・」

 

「だが渡さなけらばならない物もある」

 

「なんや?」

 

「これだ」

 

 

そうしてロキにパンドラボックスから取り出して見せたものは。炎のように描かれた『首飾り』

 

 

「ん!?『ブリーシンガル』どうして自分がそれを!?」

 

「フレイから預かっていた。できるならこれをフレイヤに返して欲しいとな」

 

 

ブリーシンガル

 

炎のような形をした首飾り。元はフレイヤの物だったようだが、それを天界の頃にフレイヤが敬愛する兄のためにフレイにプレゼントしたらしい。だがあいにく。フレイが天界で強制送還される前に遺言としてこれを返すように頼みたいと言われ。ここに戻ってくるなら、その頼みを引き受けて俺はこの首飾りをオラリオに持ってきた

 

他の宝石よりも豪華な物でもある。神を魅了すると言う能力のある黄金製の首飾りでもあるからだ。身につけたら神でも魅了される

 

フレイが効かなかったと本人が言っていた

 

 

「それを返すんか?」

 

「ああ。あいつでもこれを使って悪巧みなんてしないだろう?あとはそうだな・・・・・・これだけは絶対に渡しくない」

 

「あ!?『ドラウプニル』!?黄金の腕輪を持ってたんか!?」

 

「フレイから貰った。お守りだそうだ」

 

 

ドラウプニル

 

右腕に付けていた黄金の腕輪でブリージンガルに並ぶ宝石。フレイヤの特別な首飾りがあるように、フレイにも宝石を一つ持っている。それがドラウプニル

 

天界に居た頃フレイがこれを身につけていたが、他の神々が欲しがるばかりで厄介な腕輪でもあったらしい。それが本当に俺をお守りとして渡す。あいつもどうかしているとしか思えない

 

 

それでもフレイの形見になってしまい。俺は身につけている。これには能力は無いはずだが、フレイヤが欲しがる可能性が高い

 

 

「それと・・・・レーヴァテインもな」

 

「ああ、だとしてもこれは無理だ。これも所有者を選ぶからな」

 

「そうやな。レーヴァテインはな。でもあの色ボケ女神は魅了があるで?」

 

「俺には通用しないから問題ない」

 

「え?なんで?」

 

「そう言うスキルを所持している」

 

 

フレイヤの魅了は俺には通用しない。フレイ・フェロモンとゴット・シェアシュテールングのおかげで俺に神の力も能力も聞かない。だからあいつの魂の本質を見抜く洞察眼が俺を見ても何も見えない

 

だからと言って死体コレクションにもされたくもない。俺を手に入れることさえ無理だからな

 

 

なにせあの『亡霊女神』が居るんだからな

 

 

「だとしてもその三人は気をつけないとならないな」

 

「ジークは・・・・・もっと大変なことをこれから待っていること間違いあらへんな」

 

「阻むのであれば倒すまでのことだ。俺は今レベル5にもなった。もうお前らには遅れを取らない。次はフィンと同じレベル6になって、次はあのオッタルを超える程の強さを手に入れる」

 

「あの『猛者』をも相手にしたいとは・・・・本当に変わったやなジーク。正直姉貴より恐ろしくなったで?」

 

「もちろんお前らも俺たちの邪魔をするなら容赦はしない。それは覚えておけ」

 

「うう・・・・ウチとしてはそれは勘弁なんやけどな・・・」

 

 

何を今更そんなことを言うんだろうなロキは

 

俺は別に仲直りするつもりはあまり無いんだが。ただ助けられた礼をするために呼んだけであって誰も仲直りするためでは無いんだが。でも俺も変わったと言うならロキもそうだろう

 

俺が姉貴の息子だとわかった瞬間、俺をちゃんと甥として見るようになり接し方も変わっている。眷属想いではあるけれど、そうして家族想いでもあるのだとしっかりと理解した。おふくろとは仲はそこまで良いものじゃなかったとおふくろが言っていたのに、それをこいつは俺が姉の息子だと知っても甥として接してくれるとなると、あの二年前の事件は後悔しているとめずらしく罪悪感を感じいるようだな

 

 

裏切りと悪戯の神の癖に、下界など所詮ゲームとしか思ってないこいつにこんな一面があるとは意外にもほどがあった

 

 

だがロキの言うこれから大変になることは覚悟した方がいいと思っている

 

 

俺を狙う邪神はこのオラリオで何人も居るからな

 

 

「ジーク君!そういえば18階層でロキの子供達と一緒に温泉入ったけど。サラマンダー君からロキの子供を昔は好きだったって聞いたけど本当かい!?」

 

「ヘスティア。今そんな話をするか?」

 

「なんやて!?誰や!?ドチビ!?誰なんや!?」

 

「リヴェリア・リヨス・アールヴ様だそうですよ。ロキ様」

 

「はい!?ジーク!?あのリヴェリアか!?」

 

「昔の話だ」

 

「そうか!よし!!ウチのファミリアにコンバージョンして結婚式をあげる準備をするで!!」

 

「昔の話だと言っているんだが?」

 

「ジークさん!それについて聞きたかったです!!」

 

「そうよ!ジーク!それについて私も聞きたかったです!」

 

「昔の話だと聞いてないのか?レフィーヤ?アリシア?」

 

「それは私も気になります。説明を願います」

 

「リュー。昔の話だと言っているだろう。今はなんとも思ってない。と言うより仕事はいいのか?」

 

「ジーク!!その話!私も聞かせて!!」

 

「シル。君はまず落ち着け」

 

 

その後はなぜかレフィーヤ・アリシア・リューのエルフ女性に囲まれて。昔リヴェリアが好きだったことを問い詰められた。もちろん昔の話だと今は何も思ってないと言っているのに、聞いてくれなかった

 

 

宴会はまあ・・・・・騒動も無く、楽しく過ごせた

 

 

まさかロキたちと久しぶりに過ごせるとは思っていなかった。懐かしいと思う心がまだ俺にあったのは驚きだが、あれから二年でここで久しぶりに楽しめることがあるとは思ってもいなかった。

 

 

 

 

俺はこれからもヘスティア・ファミリアの騎士として大きな戦果をしなくてなはらない。ヘスティアや仲間のためにも、母や兄の願いを叶えるために俺は立派な冒険者になることを誓ったのだから

 

 

 

 

 

 

 

たまには外の空気を吸おうと、店の入り口の前に立つのだが。俺はこうも思っていた

 

 

 

明日からはもう平穏なんてものを感じ取れないだろうなと覚悟していた

 

 

なにせ・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

バベルの塔で俺を見ている『女神』が居るからだ

 

 

「ふふふふ・・・・・見つけた」

 

 

 

 

 

 

 

これから起こることは誰もが予想のつかない出来事ばかり、ヒューマンと呼ばれる人間の悪意と神の悪意が集まるこの下界で、俺はその悪意と戦うことになる

 

冒険者としてか。戦士としてか、騎士としてか

 

 

どちらにしてもこの先に待つのは残酷か、悲劇か、絶望か

 

 

『ニーベルンゲンの運命』と言う竜殺しをして呪われた英雄の末路の物語

 

 

果たして心を失くした俺は、これからどのように生きていくのか

 

また新しい物語が動こうとしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あるファミリアのホーム』の会話

 

 

「そうか・・・・・・やはり戻ってきたのは本当だったか。ヒュアンキストス」

 

「はい。あの男が・・・・戻ってきました」

 

「今は何処のファミリアに居る?」

 

「ヘスティア・ファミリアです」

 

「そうか・・・・・やはり帰ってきたのだな。ジークフリード。今度こそお前は私が貰う」

 

 

と、再びあの悪意が俺を襲おうとしていた

 

 

 

 




第一章再びのファミリア END
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