ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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決戦会議

 

 

 

 

「全員、集まったな?」

 

 

ベルと俺のステイタスの確認をし終え、全員を集めて決戦に挑む打ち合わせを始める。

 

対抗手段は手に入った。まあ、それは俺とベルだけなのだがな

 

それでも

 

 

 

あのヘスティアが貼った結界は突破できる。

つまりは、ヘスティアの儀式を止めることはできる

 

 

 

あとは、戦力のみだ。

戦力としては、ヘルメス・ファミリアから二名、アポロン・ファミリアから二十名、アルテミス・ファミリアから三十名、アフロディーテ・ファミリアから五十名、あとそうではない者で三名、そして俺たちヘスティア・ファミリア、精霊含めて八名

 

全員集めて108名揃った

 

数としては無難だ

 

 

その全員に、俺がこれからの戦いについて伝える。

 

 

「では、この中で一番レベルが高い俺が、これからのことを説明する。原初の炎は、もはやヘスティアが清めれば治る状態ではないはずだ。でなければ俺の記憶から黒竜ファフニールと言った。この世に出てきては困る怪物まで再現された。原初の炎は、もはやここに存在するだけで危険であることは、もう身に染みているだろう。これだけの事態になっているのだからな・・・」

 

 

「「「「「・・・・・・・・」」」」」

 

 

先ほどまでは、森に囲まれたログハウスでできた集落がここに確かにあった

 

しかし

 

先ほどの炎人が一つとなって、黒竜ファフニールへと変身した。その奴の攻撃で被害を受け。ログハウスは一つもなく、奴のせいで、ここ一帯を滅ぼされた

 

今回でこのようなことがまだ起きるのなら、今度はベヒーモスやリヴァイアサンなどを再現されるかもしれない。となればだ

 

あれを破壊しなければまずいと言うことが誰でもわかるだろう。

 

 

「お前達にとってはヘスティアが犠牲になれば下界は救われると思うだろう。だが、残念ながらあれは人の悪意を蝕むんで穢れた炎。今回清めたとしても、また人の悪意を吸い、同じことを今回のように近い未来に起こすかもしれない。つまりは・・・・・・・あれは壊す他ないと言うことだ」

 

 

「ジーク君。見ただけでよく・・・・原初の炎の状態がわかるんだね?」

 

 

「俺が半神だからと言うのもある。半分神だからなのか、体の直感であれがどのような状態になっているのか、『見ただけ』で分かった。あれはデミ・アルカナム。アルカナムである以上は俺の眼がしっかりと分析してくれた。俺の体も『神』としての力を発揮し始めていると言うことだ」

 

 

「ジークには、ワシら神を分析する『半神の力』があるのかもしれんの。だから見ただけで原初の炎の状態を見極めることができたのかもしれん。恐ろしい男じゃ。つまりはジークにおいてはワシらの力は丸裸と言うわけじゃ」

 

 

半神の力で、アルカナムの分析ができる

 

半神は、半分神でも、その神自体の分析もできる直感があるかもしれない。もちろんこれは憶測に過ぎないが、少なくとも原初の炎の分析できたのは事実

 

そして、あれは破壊をしなければまずいと言うことも

 

解決方法は一つしかないと、俺の力があれは危険だと察していた

 

 

「もう俺たちは戦う他はない。いや・・・・ヘスティア・ファミリアは、の話だ。違う他派閥は別に関与しなくていい」

 

 

「「「「「「え!?」」」」」

 

 

「ジーク!?何を言っているの!?」

 

「お前達に任せて、私たちは逃げろと言うのか?」

 

 

「そうだ。これは我々の問題でもある。別にお前達他派閥が関与しなくていい。これはヘスティアが起こした事件だ。お前達まで命を賭けてまで戦う必要はない。協力した所で見返りもないしな。協力をしてくれと頼んだところで、全員応じてくれるわけでもない。特に・・・・ヒュアキントスとヘクトルはな」

 

 

「当然だ!貴様如きになぜ私が手を貸す?ふざけるのも大概して貰おうか!」

 

 

「無論私もだ、私もなぜアキレウスのために働かなければならない。私は貴様をいつか超える女だ!だから断る!貴様の助けなどするものか!」

 

 

「な!?テメエ!」

 

「ヘクトル様まで、なんてことを言うんですか!?」

 

「ヒュアキントス。それは流石に」

 

「ヘクトル。ジークが嫌いなのはわかるけど、ここは少しは冷静に・・・」

 

 

まずは全員の意思表示を確認するために、俺たちヘスティア・ファミリア以外の人間に問いかける

 

ヘスティアの犠牲は無駄に終わる。原初の炎を破壊するにしても、それを他派閥が手伝うのは、別に関係することではない。だから本当に協力してくれるかどうか、確認するために俺の嫌いな二人を指名をしてみたが、案の定だった

 

まあ、ヘクトルとヒュアキントスはそうだろうと思っていたから驚きはしない。世界が危機であろうと、嫌いな奴がそこまで協力的になれるはずないと、わかっていた

 

アポロンとアフロディーテが説得しようとするが

 

 

そんなことしなくても

 

俺は強制的に協力して貰うために『煽りと挑発』する

 

 

「放っておけ、そんな『使えない下等生物』は協力の内に入ってないから心配するな」

 

 

「「は??」」

 

「「え??」」

 

 

「たかがレベル4とレベル5の一人が居なくても問題ない。むしろこんな使えない下等生物が使えるとは思えんしな。だったら俺一人でこの使えない二人の分まで働くから結構。俺もこいつら二人に協力を頼むなど反吐が出るからな。それに減らず口ばかり出して、行動は何もできないからな。こんな使えん下等生物は協力の内に入ってないから心配するな。ヴェルフ。リリルカ」

 

 

「「え、え〜〜」」

 

 

「ジーク・フリード。貴様それは私のことを言っているのか?」

 

「アキレウス。誰が下等生物だと?いつから貴様は神様面をするようになった?」

 

 

「お前ら二人以外誰が居るんだ?俺の眼にはお前らしか居ない。先ほどの戦いだって足手纏いだったからな。あれだけ俺とベルの足を引っ張ったんだ。次の戦いでも使えるとは思えん。だからおめおめと尻尾を撒いて逃げるがいい」

 

 

「なんだと貴様!!」

 

「その侮辱!許さん!!」

 

 

「なら!次の戦いでも戦力になれるんだろうな?これだけ俺に言われているんだ。それだけの威勢があるのなら、それだけ偉そうな口が吐けるなら、次の戦いで証明して貰おうか、次の戦いでも役に立たないのなら、戦いの途中で俺が殺すぞ!それだけ減らず口が叩けるなら、できるんだろうな?次の戦いでは?」

 

 

「うわあ〜〜〜、容赦ないなジーク君」

 

「ヘクトルはイリオス王国の第一王女でしょ?アフロディーテ?よく喧嘩を売れるわね?」

 

「十年前、ジークに辱められたからね。根に持っているのよあの子。どうしてもね・・・ジークはジークで、ヘクトルみたいな女が大嫌いだしね」

 

「い、以前の私より厳しいことを言う」

 

「ヒュアキントスは、ジークに力でも嫉妬しているからな」

 

「ふははははは!、その煽り方も、父譲りじゃな!」

 

 

「ジークさんって、こんなお方なんですか?春姫さん?」

 

「時々・・・・・残酷なことを言いもしますよ。レアさん」

 

 

俺だってこんなゴミ屑二人の協力なんて嫌悪でしかない

 

なぜ俺が二年前に侮辱された男とこんな堅物女に協力を頼む?冗談ではない。人間関係において、一度ヒビを入れられたら最後、元に戻ることなどない。特にこの二人では。

 

あり得ない。『世界で二番目に嫌いな連中』に頼むなど、プライド以前に俺の魂として断る。だが、『犠牲』としては使えるから、そのための役目として、煽りを入れている

 

まあ、いつか俺を殺すのであれば、これくらいして貰わねば不可能

 

キュロス以外の神々が俺の発言で青ざめている中

 

二人の答えは

 

 

「それで・・・どうなんだ?戦力になるんだろうな?」

 

 

「いいだろう!そこまで言うなら、貴様より次の戦いでは活躍して見せる、必ず貴様の口を圧巻させる」

 

「私もだ!勘違いするなよ!私は貴様の言うことを聞くわけではない。アフロディーテ様とこの下界を救うために働くのだ。決して貴様のためではない!」

 

 

「それでいい。いつか俺を殺したいならそれくらいはやってみせろ。やらなければその場で俺が殺す。覚えておけ」

 

「ジーク様?まさか?」

 

「このバカ二人はベートとアレン並だからな、力で示すしかない。そしてプライドが高い程、『挑発に乗りやすい』からな」

 

「やっぱりジーク様の魂胆でしたか」

 

「まあな」

 

 

これでヒュアキントスとヘクトルを強制的に協力できた

 

このプライド高い二人を無理矢理参加させるのは簡単だからな、少し挑発すれば思い通りになることは性格上楽だった

 

この二人もベートとアレンみたいな『至極単純』過ぎて、俺の罠に簡単に嵌ってくれて楽で良かった

 

 

「アポロン、勝手にお前の眷属がやる気になっているが、お前とその他は?」

 

 

「もちろん、協力しよう。このままヘスティアの犠牲が完成するのは、同じ神としても感化できない。それに今は世界の危機、ここはお互い敵同士ではなく、世界を救う勇士として共に戦おうではないか」

 

 

「それがお前の目的だろうと思うが、まあ協力だけは感謝する。見返りは無いがな」

 

 

「そんなことないさ!私はただジーク君の戦いが見たいのさ。ぐふふふふふふ」

 

 

「相変わらず趣味が悪い上に、下心を丸出しだな」

 

 

アポロン・ファミリアは協力を得られた

 

どうせ、俺がヒュアキントスと共に戦う姿を見たいとか、単に『同性愛』の激しい欲望を満たそうと思っていたのだが、今の発言を聞いてやはり正解だった

 

でも、

 

本人も今回の件は無視できないと言うのもある。でなければ、いつまでもここに居るわけではないようだからな

 

 

「アフロディーテ達は?ヘクトルはやる気満々だが?」

 

 

「もちろんやるわ。ジークの婚約者として、ここで助けなくてどうするのよ!」

 

「よ!流石はアフロディーテ様!」

 

「我らの美の女神!」

 

 

「相変わらず騒がしいな。お前達は」

 

 

「それと一応聞いておくけど、まさか本当にヘクトルがやられたら、殺す気?」

 

 

「大丈夫だ。ただの冗談だ。やる気を出させるためのな。お前の大事な子供殺す気はない。婚約者のためにならんことをする気はない。だが、嫌いだがな個人的に。そこは許しくれよ」

 

「まあ、それくらいはね」

 

 

アフロディーテの協力も得られた

 

最初から俺が頼んでいたことではあるが、総員協力するかどうかは確認しないとならんしな。アフロディーテは本当にヘクトルが途中使えなくなったら殺すのかと聞かれるが、無論ただの嘘である。流石の俺も婚約者候補の子供を殺す気はない。それは流石に俺も気が滅入る

 

だが、個人的に嫌いだ

 

それ以外でも、アフロディーテも世界を救うことは興味ないが、ヘスティアを心配しているのは、言葉に出さなくても明白だったがな

 

 

「アルテミスは?最後まで戦ってくれるか?」

 

 

「もちろんだ。前は私を助けてくれた。今度は私が彼女を助ける番だ。力を貸してくれるか?みんな!」

 

「ええ!やりましょう!」

 

「アルテミス様を助けてくれたお礼をここで返しましょう!」

 

「「「「「「はい!!」」」」」

 

 

「助かる。お前達は協調生は強いな」

 

 

アルテミスの協力も得られた

 

彼女も俺が最初に頼んだのだが、最後まで付き合うかは確認していないが、聞かなくても当然のように協力を得てくれた

 

アルテミスはヘスティアの親友、見捨てるわけもなく、以前は自分が助けられた。今度が自分がヘスティアを助けると、眷属も意志を一つにして答える

 

 

次に

 

 

「おい、ヘルメスとヘファイストス。お前らは?まさかヘスティアにあんなことをさせといて協力しないなんて言わないよな?」

 

 

「ちょ!?なんで俺たちには言葉が厳しいの!?」

 

「当たり前でしょ、ヘスティアを犠牲にさせようとした私たちに立場無いんだから、もちろん、こんなふざけたことをした私は最後まで諦めないつもりよ」

 

「も、もちろん、俺もやるさ!だから・・・睨まないで!」

 

 

「生意気ヘルメス。やっとジークの恐ろしさがわかったようじゃな」

 

「あいつが一番ふざけたことをするからな、悪いなヴェルフ。お前の大事な神に文句を言った」

 

「確かにヘファイストス様の文句は許せねえが、ヘファイストス様も責任感じてるみたいだしな、こればかりは俺が文句を言える立場じゃないしな。ヘファイストス様だって、これをさせた自分を許してないからな」

 

 

ヘファイストスとヘルメスも協力を得られた

 

少し口を厳しくしたのは、元はと言えば二人が無茶なことをヘスティアにさせたからである

 

神としての責任だとしても、俺達の家族を犠牲にさせるなど、完全なる被害、それをさせた二人には厳しく言って協力させる

 

ヘファイストスは何も俺の厳しい言葉に文句を言わず、それどころか受け入れ、希望があるならそれに賭けると、一度親友であるヘスティアを見捨てた自分の責任としても、協力をすると応じた

 

ヘルメスは、俺の恐ろしさがわかるのか、神の娯楽に使ったらいつか殺されるのをわかっているのか、殺されないために、怯えながらも協力に応じた

 

 

「アスフィとアイシャとリューは?」

 

 

「もちろんです。認めませんよ。もう誰も犠牲になって貰いたくありませんから」

 

「妹分がやる気になっているのに、私がやらなくてどうするのさ」

 

「ええ、私もやりますよ。ここまで付いてきたのは、あなたを守るためですから」

 

 

「そうか、では頼むぞ」

 

 

アスフィとアイシャとリューの協力も得られた

 

リューは最初から俺を助けるつもりで協力を得ている。そしてそれ以外のたった二名のヘルメスの眷属であるアスフィとアイシャも

 

ここまで来て、希望も見えると言うのに、諦めるはずがない。アイシャも春姫がこれから戦地に行くのに、姉肌として戦いにでないわけもいかずに戦わないなどあり得ないと協力を応じる

 

 

そして

 

 

「では最後に、イリア、レア。お前達は?」

 

 

「他の巫女の誘いを断って、帰る場所もない。それにベルを一人にさせたくないから、行くわ」

 

「私もまだ戦えます。私の炎の力はまだあります。もうあの子達二人を苦しませたくないですから、オリンピアを取り戻すためにも」

 

 

「お前達の意志は確認した。どんな結末になっても恐れるな」

 

 

元プロメテウス教団の巫女と巫女長であるイリアとレアも、最後までこの儀式が間違っていると神の信託に逆らい、自分の意志で本来のオリンピアを取り戻すために、最後まで俺たちと戦うことを承諾する

 

例え、自分の巫女仲間が敵になっても

 

 

「これで、全員の協力が得られましたね?」

 

「ヒュアキントス様とヘクトル様は強制のような感じですが・・・」

 

「戦力が多いことに越したことはないだろう」

 

「これだけ居れば」

 

「ええ、ヘスティア様の儀式を止められるはずです」

 

『主、これだけ居れば十分では?』

 

『これで役者は揃ったも当然です』

 

 

確かに戦える者は全員協力を得られた

 

嫌いな奴も含めて、確かにベル達の言う通り、ヘスティアの儀式とエピメテウスの教団に挑むだけの数は十分揃っているだろう

 

 

 

だが

 

 

「いや、まだ足りない」

 

 

「「「「「え!?」」」」」

 

『どうしてですか、主!?』

 

『あの憎き神の派閥まで協力してくれるのですよ?それでも足りないのですか?』

 

 

これだけの人数だけでも俺は足りないと言い張る

 

確かにこれだけの人数が居れば問題ないと思う。だが、炎人と炎獣と言う無限の数が居る、いくら三つの派閥が協力を得ても、まだ足りない。あの無限の炎のモンスターを相手に、体力を賭けられたこっちでは足りない

 

だから

 

とんでもない今日協力を頼もうと

 

 

 

 

 

 

 

俺はオリンピアの難民の集団の方へ行く

 

 

「え?ジークさん?」

 

「なにを?」

 

 

「オリンピアの難民達へ!俺から頼みがある!」

 

 

「「「「「「っ!?」」」」」」

「なんだ?」

「英雄ヘラクレスが何か言っているぞ?」

「なにかしら?」

 

 

俺はオリンピアの難民に向けて、頼みがあると大きな声で発言する

 

こうでもしなければ我々は勝てないと思っているからだ。だが、あまりにもこれは難民達でも受け入れ難い頼み、もちろん見返りは大きいが、犠牲も多く出る。それでも力を合わせなければ、この『パンドラ』は乗り越えることはできないと思っている

 

それは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前達も、武器を持って戦って欲しい」

 

 

 

 

「「「「「え!?」」」」」

 

「「「「「「な!?」」」」」

 

 

「「「「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」」」」

 

 

俺がオリンピアの難民達に頼んだのは

 

 

共に、俺たちと戦うこと

 

 

こうでもしなきゃ勝てない。炎人と炎獣の数は無限に等しい。その数に対する数もこちらで用意する。難民は五百人も居る。少しでも戦力を増やせば、オリンピアの街に彷徨く炎人や炎獣は抑え切れる。あとはベル達でエピメテウスの教団を倒す。

 

これしかない

 

 

オリンピアを救う道も、ヘスティアを救う道は、どう考えてもこれしかない

 

戦ったことのない彼らに、こんなことを頼むのは無謀だが、少しでも戦力を多くせねば

 

 

「驚くのも無理はない。確かにお前達に戦った経験も、武器を持ったこともないだろう。それでも、戦える者達だけでいい。戦える者達だけでも、俺たちと共にオリンピアをあるべき姿へと、この手で取り戻さないか!」

 

 

「「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」

 

 

説得にしても、これくらいしか思いつかない。そして誰一人、返事をする者もいない

 

それはそうだろう、いざ戦えと言われて戦えるはずがない。今俺が説得している相手は、殺しもろくにできない炎に恐れて逃げてきた難民達だ

 

やっと、災害から逃れたと言うのに、今度はあの炎の都市に戻って、自身の力で闘えなど。無茶にも程がある

 

だから、今俺の発言をされた難民達は

 

 

「そんな・・・・・・」

「俺たちに・・・できるわけ・・・」

「俺たちが・・・あのモンスター・・・武器で?」

「あれに立ち向かえ・・って言うのかよ」

「そんなの・・・・・無理だって・・・」

 

 

まあ、当然の現実だと思っていた

 

難民の中には、病に侵されて、必死に生きているのがやっとの者も居る。戦える者が居ようとも、そんな必死になれる者は、誰一人として、出てくることはない

 

俺のこの無茶な言葉に、神々でも

 

 

「ジーク君、いくらなんでも無茶だよ」

 

「彼らは難民よ。あの炎を恐れてここへ逃げ出したのよ」

 

「残念だが、ジーク。こればかりは、『人間の限界』だ」

 

「ジーク。私も君に文句は言いたくないが、そればかりは無茶だ。君は彼らに祖国のために死ねと言うのかい?」

 

「ジーク。私たちだけ居ればいいじゃない。何も彼らに力を貸さなくても・・・」

 

 

ヘルメスの言う言葉も一理ある。いきなり武器を持って闘えなんて、できるはずもない

 

人間の限界はこんなものであることも理解はしている。その神々の言葉に、彼らオリンピアの難民も

 

 

「そうだぜ、英雄様。俺は八百屋をやっている者で、武器なんか持ったこたあねえ」

「私たちはもう・・・あの炎が怖いのよ!」

「俺なんか・・・娘を失ったんだぞ!たった一人の家族である、娘を!」

「私たちに・・・・できるわけないのよ」

「死ぬなんて・・・・怖いよ」

 

 

「ジーク。もうやめて!みんな辛いのよ!」

 

「ジークさん。こればかりは彼らに無茶は・・・」

 

 

神々の言葉に便乗する難民達

 

そして元巫女だったイリアとレアも、彼らを戦いに出すべきではないと言う。彼らを守ってきた元巫女達でも、もう死なせたくない故に、彼らを戦わせるなと言う

 

ああ、わかっているさ。そんなことは

 

無謀であることも、無意味になることもあるだろう。確かに、今俺が頼んでいるのは、ただの『保険』に過ぎないかもしれない。ただの『俺の利益』のためなのかもしれない。俺の言っていることは叶わない望みであることも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なら

 

 

 

 

「では、そうやっていつまでも嵐が過ぎ去るのを待ち、『誰かの助けが来るまで』待つつもりか?自分たちの力でなんとかしようと思わないのか!!!」

 

 

 

 

「「「「「っ!?」」」」」

 

「「「「「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」」」」」

 

 

そんな彼らに、俺は厳しい言葉で訴えた

 

頼んでいる側だと言うのに、彼らに厳しい言葉で、戦わなければ何もかも終わると言い放つ。

 

難民だから?戦ったことがないから?死ぬのが怖いだから?

 

 

そんなものは承知のつもり

 

 

でもだ

 

 

ここで、自分達の力で立ち上がらなければ、オリンピアを今回で救えても人間が弱体しているなら未来はないと。

 

 

俺は彼らに引き続き訴える

 

 

「なぜお前達はここまでされて共に戦おうとしない!死ぬのが怖いのは誰もが同じだ!それでも共に戦おうと勇気を出さない!こちらには未成年の子供も居る、それでも助けたいと戦おうしているのだぞ!少なくともオリンピアの滅んだのはあの炎のせいだけではない!お前達の愚かさから始まった悪意でもあるんだぞ!!!」

 

 

「「「「「「「「・・・・・・」」」」」」」」

 

 

俺は彼らの愚かさを出して、思い知らせる

 

難民の愚かさはここである。恐怖に抗う勇気の無さ、それにあぐらをかいて、自分達の力ではどうにもできないと諦め、神や眷属の力を頼りにしている。

 

所詮は他人任せ、愚かすぎる

 

自分達の国がやられていると言うのに、自分達の国を自分達で守ろうとしない。これを愚かと言わないで他になんて言うか

 

少なくとも、こういう所を原初の炎は悪意として吸い、穢れたのかもしれない

 

 

この、自分達の『愚業』を原初の炎は吸って腐ったのかもしれない

 

 

「それだけではない。今プロメテウス教団でさえ、自分達の野望のために、お前達を守らず放棄している!それはなぜだかわかるか?それはお前達が自分の力で立ちあがろうとしない勇気のない愚か者だからだ!だからかつて英雄と呼ばれたエピメテウスでさえ、お前達を守らない!」

 

「ジークさん・・・・・」

 

「お前達の悪い所はそういう所だ!なぜここまで追い詰められて力を合わせようと立ち上がらない。今お前達はあの炎だけでなく、このオリンピアを守っていた兵士や巫女、英雄でさえ命が狙われているのだぞ!言うなれば、これはお前達の悪意が発端!あの原初の炎だけが、このオリンピアが滅んだのも、お前達のせいでもあるんだぞ!!!」

 

 

「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」」

 

 

全ての魂胆はエピメテウスの野望だけではない

 

 

少なくとも、あの炎が穢れたのは、彼らの愚かも原因の一部

 

 

彼らがもっと協調性があれば、少なくとももっと有利に対象法があったはずだ。だが、皆、力ある者たちを頼りに、あぐらを見せたが故である。それでも力を合わせて立ち上がらなければ、またこのようなことが起こる

 

なぜ、こんな簡単なことを皆気づかないのか、わかっているから無視し続けるのか、誰かが助けてくれるのを待っているからなのか

 

 

もし、そんな奴が一人でも居るなら

 

 

「俺たちが仮に今回助けたとしても、これでは・・・オリンピアがこの下界から消えるのも無理はないな。自分達の力を、合わせもせず、それを出さないと言うのなら、オリンピアがここで消えてもおかしくはない。残念ながらな」

 

 

それならもう、原初の炎が無くても滅んでいる

 

あれに助けを頼りにする時点で、もうこいつらには何一つ希望も無いわけだ。何か頼りにしなければ生きていけないなら。この世界で生きれるはずもない。

 

なぜなら

 

この世界は残酷だからだ

 

果たして、俺の言葉が聞いたかどうか

 

 

「そんなの・・・・・俺たちだって・・・わかっているよ」

 

 

「ほう・・・・お前はわかるのか?」

 

 

難民の中で、俺の目の前に居た30代らしき男が俺に発言した。わかっていると言うことは、恐らく、この男はこの集落に来る前、あの災害での出来事を目の当たりにしているに違いない

 

 

「俺たちだって・・・いつまでもアルテミス様達やアポロン達やアフロディーテ様達が助けてくれるはずないと思ったから、いつかあの人たちだって、ここを出ていくわけだし」

 

 

「もしそうなったら、お前達はここを捨てるか?故郷を?そんな大事な故郷を。『我が身大事』だからと、捨てるか?」

 

 

「そんなこと・・・・・・本当はしたくないさ!!」

 

 

「ほう・・・・・・本音はしっかりしているな」

 

 

その男は、いつまでもアルテミス達が自分達難民をいつまでも守ってくれるはずないと、理解していた。彼らだって自分の故郷や拠点がある。そこにいつか帰ることも、だからもしそうなったら、故郷を捨ててそこに行かなくてはならないかもしれない。命が大事だからとやむを得ず故郷を捨てるしかないのかもしれない

 

だは

 

 

この男は捨てたくないと、はっきりとオリンピアを取り戻したいと言った

 

 

その理由を語る

 

 

「あそこはな!永久の神域とか言われようが、俺と妹が育った故郷なんだよ!あそこで俺は楽しく過ごした!いつまでも、年寄りになっても、あの素晴らしいあの都市で死のうとも思った!なのに、これだ!なんでだ!なぜ俺たちがこんな目に遭わなきゃいけない!どうして俺たちの故郷があんな目に遭わなきゃいけないんだああああ!!!」

 

 

「・・・・・・・・・・」

 

 

その男は泣きながら、俺にオリンピアの素晴らしさを伝えた

 

平和に過ごしたかった。ただそれだけ、だがそうさせて貰えない者が現れ、全てを壊された。妹と一緒に平和で過ごしたいはずだった。それもかつて英雄と呼ばれた男に

 

なにもかも、全て奪われた。取り返そうにもそれで勇気も出さない。同情をして欲しいなら泣き言で言っても無駄だと、俺は思う

 

 

なぜなら

 

 

「じゃあなぜ武器を取らない?」

 

 

「え?」

 

 

「なぜ武器を取って戦わない?お前は故郷を奴等に奪われたんだぞ?取り返そうと勇気を出す気もないと言うわけか?神々が降りる前の人類は、それくらい怪物と戦う勇士があったと言うのに、神々が降りた瞬間、我らを救ってくれると自分達の力を出そうとしないのか?」

 

 

「・・・・・・・・」

 

 

今の人類は、ある意味『堕落』している

 

神々が降りてから、恩恵を頼りに人々は自分の力も出そうとしない。これを情けないと言わないでどう呼ぶか、大昔の人から見たら情けないと言うだろうな

 

大昔の大英雄達は、そんなことをしなくても、名誉を得られたと言うのに

 

 

「大昔の下界は、人類のほとんどがモンスターに支配された世界だった。そのモンスターの世界に、神々の恩恵を無くても立ち向かった多くの英雄が存在した。多くの救済を得るために、彼らは勇士を出して戦い続け、犠牲が出ても戦い続け、街や人々や国を守った。たかが武器一つで、大昔の人々ができたにも関わらず、お前達はできないと言うのだな?その中には戦った経験のない者も居たと言うのに、お前達はそれができぬと言うのか?」

 

 

「「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」」

 

 

「何度でも言おう、戦える者達だけでいい。俺たちと共に、永久の神域オリンピアを取り戻す勇気のある者は居るか?このまま、かつてお前達が称えた『英雄エピメテウス』に何もかも奪われて終わりにするか?自分達が大事にしていた故郷を、自分達で取り戻す勇気のある者は居るか?居ないのなら別にいい。俺たちで勝手にやる。その後でオリンピアが残るかはわからないがな」

 

 

これ以上説得する必要も時間もないため、伝えるべきことはもう言った

 

これ以上犠牲になってくれなんて言うのも、流石にこちらが言うことでもないだろうし、戦えないのなら戦えないでいい。あくまで『保険』のつもりで言っただけだしな

 

ただ、試してみたかった

 

エピメテウスはオリンピアの市民にも恨みがあった。彼らの愚かさは俺も痛感する。前の事件でも言いたい放題言われたからな、ここでエピメテウスの言う愚かさではないと、彼らにも威厳があると思ったのだが、所詮彼らは弱者だった

 

 

しかし

 

 

 

 

 

 

 

「お願いします!僕たちと戦ってください!皆さん!!」

 

 

 

「「「「「「「っ!?」」」」」」」

 

 

「ちょ!?ベル君!?」

 

「ベル・・・お前・・・」

 

 

「ベル。頭を下げてまで・・・・・彼等に頼んでくれるか」

 

 

なんと、ベルまでも難民達に戦ってくれと、頭を下げてまで頼みこんだ

 

一体どういうつもりでそんなことをしているのか、経緯はわからないが、彼も彼なりの考えがあって助けを求めているのかと俺は思った。出なければこのようなことをするはずないと思っている

 

そのまま彼の訳を聞く

 

 

「皆さんが居ないと、僕たちも勝てるかわからないんです!こういう時こそ、皆さんで一緒に力を合わせましょう!皆さんの故郷の危機でもあるんですよ!ここで力を合わせないでどうするんですか!」

 

 

「とは言っても・・・・・」

「俺たちに何ができるんだよ・・・」

 

 

「そうですか、なら、言い方を変えます」

 

 

「「「「「「「「え?」」」」」」」」

 

 

ベルが頼んでも無駄だと言うなら、別の言い方をして頼むと言い出した。

 

頭を下げてダメなら、別の言い方をすると言うが、一体何をするのだろうかと、流石の俺も想像つかない

 

なぜなら、彼が言い出したことは

 

矛盾すぎる言葉だからだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは

 

 

 

「僕たちの家族、ヘスティア様を一緒に助けてください!!!」

 

 

「「「「「「「「え!?」」」」」」」」

 

 

「ちょ!?ベル君!?」

 

「ベル。お前は・・・・・・本当に・・・・ワシの孫にして、驚かされる」

 

 

「・・・・・・・・まさか恩恵もない彼らに、助けをこうとはな」

 

 

流石の俺も驚いてしまった。と言うより矛盾だった

 

恩恵のない人間達に一緒に戦って、自分の家族を助けてくれだと、そんな自分達よりも力のない者たちに助けを乞うなど、聞いたことがない

 

だが

 

それが、優しい甘すぎる彼の良さなのだろう

 

 

「皆さんの力もないと、僕たちの家族を助けきれないかもしれないんです!お願いです!僕たちを助けてください!」

 

「ベル・・・・・」

 

「俺からもだ!頼む!みんな!力を俺たちに貸してくれ!」

 

「ヴェルフ・・・・」

 

「リリからもお願いします!一緒にヘスティア様を助けてください!」

 

「自分からもお願いします!」

 

「力を貸してください!!」

 

『人間の皆様、どうかお力添えを』

 

『今一度だけいいです。危機なったら下がって構いません、この一度だけお力を』

 

 

「リリルカ、命、春姫、ウンディーネ、ノーム・・・」

 

 

遂に、ベル達だけでなく、ヴェルフやリリルカや命や春姫やウンディーネやノームまでも、彼らに頭を下げてお願いする

 

彼らに死ねと言っているようなものでもある。それでも誰かが助けを叫んでいる。それに手を差し伸べることはできるか、英雄関係なく

 

更に続く者が二名も

 

 

「皆さん。私たちにこんなことを言える義理はありませんが。私からもお願いします」

 

「彼らは私たちのせいで巻き込まれ、家族を失いかけているのです。お願いします!私からも皆さんに力を貸してください!」

 

 

「レア・・・・イリア・・・・」

 

 

ヘスティアの眷属だけでなく、元巫女であったイリアとレアまでも、オリンピアの難民達に頭を下げて戦ってくれと言う

 

自分達の立場は確かにない、それでもその報いを受けるためでもある。それと同時に自分達では事足りないことも理解した。巫女でもあった彼女達が、難民達を守る側の人間が、守られる側達も守られるだけでなく、守る側になって欲しいと頼み込んだ

 

ここまでされて、

 

黙っていられるだろうか、再度俺は難民に問いかける

 

 

「もう一度聞かせてくれ、共に戦ってくれないか?俺たちは恩恵があろうとなかろうと、我々は人間同士だ。人間なら共に助け合おうとは思えぬか?」

 

 

「「「「「「「・・・・・・・」」」」」」」

 

 

 

「それと俺は英雄じゃないから、恥など関係なしに言わせて貰いたい。頼む。共に戦ってくれ。お前達の力が必要なんだ。俺たちと一緒にこのオリンピアとヘスティアを助けるために戦ってくれ」

 

 

最後は俺も頼み込んだ。頭を下げて

 

こんなのは恥じゃない。誰でも力があろうと一人では生きていけないからこそ、共に力を合わせなければ困難にも打ち倒せない。だからこそ、今は誰かの眷属である関係なしに、全員の力こそが神にも勝る者だと照明するために、

 

ヘスティア・ファミリアと巫女二名が一同に、頭を下げて頼んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その誠意が、

 

 

届いた

 

 

「クソ!!子供に頭を下げられてお願いされるなんて、大人として断れねえよ!」

「しかもあの英雄ヘラクレス様まで、頭を下げれるなんてね!」

「巫女様達も、今回ばかりは私たちの力が必要みたいね!」

「こればかりはオリンピア市民として、意地を見せなくちゃな!!」

「あんな炎に怖いなんて、言ってられねえぜ!」

「よっしゃあ!みんな!!ここでオリンピア市民の底力を見せてやろうぜ!!」

 

「「「「「「「「おう!!!」」」」」」

 

 

「皆さん!?」

 

「力を貸してくれるのか!?」

 

 

「想いが届いたようだな」

 

 

なんと、俺たちの言葉に打ち抜かれたのか、彼らがやる気を示してくれた。

 

ベルの想いもあるのかもしれない。やはりこの子は強い。まだまだ青いが、それでも俺はと別の、人を惹かれるものを持っているのかもしれない。

 

だからこそ、今恐怖で怯えつく彼らでも、勇気を出して立ち上がれるのかもしれない

 

 

「なら聞かせてくれ!お前達は俺たちと共に戦う勇気はあるか!!」

 

 

「「「「「「「ある!!!」」」」」」

 

 

「共に我らと、教団に立ち向かう覚悟はあるか!」

 

 

「「「「「「ある!!!」」」」」

 

 

「オリンピアとヘスティアを救う勇士はあるか!!!」

 

 

「「「「「「やってみせる!!!」」」」」」

 

 

「そうか、お前達の心からの言葉、確かに受け取った!!お前たちの勇気に感謝する!だから言わせてくれ!先ほどは英雄と名乗らなかったが、必ずこの英雄ヘラクレスが勝利に導いてみせる!戦える者だけでいい。我らの心に答えてくれた勇士たちよ!今こそ、この灰となってしまったオリンピアに、希望の炎を灯す時だ!!!」

 

 

「「「「「「「うおおおおおおおおお!!!」」」」」」」

 

 

ベルの頼みが本当に届いてしまった

 

オリンピアの難民達でも、流石に14歳の子供であるベルの頼みでは戦う他ないと、難民でも大人として、助けないわけにはいかないと、情けなさをやっと自分で痛感したのか、難民であろうと武器を持って戦おうとやる気を出した

 

本当に人を惹かれる力をベルは持っている。まあほぼ自分の情けなさを露わにしているのもある。恩恵を持たない難民に助けを乞うなんて、本人は『人間なら力を合わせる』べきだとか、また何かの英雄譚の真似事をしているか、鵜呑みをしているのだろう

 

だが

 

それでも、力になってくれるのは嬉しいことだ。これなら戦力の数としても十分だ

 

あとは

 

 

「では戦える者は、俺とアフロディーテが用意する武装と武器を身につけ、この後の作戦の打ち合わせに参加して欲しい。戦えない者はアフロディーテの船で海路を渡り。『アルテミスの別の拠点』に避難。アフロディーテ!アルテミス!」

 

「ええ!武器ならあるわよ!武装も余分にあるわ!」

 

「子供や女はアフロディーテの船へ!私が別の拠点に案内する!」

 

 

「難民達は戦う準備を、それ以外はアイテムの補充と出発する準備を、そしてそれが終わったら戦えない女子供が乗った船が帰るまでに、作戦概要を説明する。みんな!動け!」

 

 

「「「「「「「「おう!」」」」」」」

 

 

「す、すごい・・・・」

 

「本当にあの難民達が、戦う意志を持った」

 

「これは一本取られらたな、さすがはベル君だ。そう思わないか?キュロス?」

 

 

「だから言っただろう、あれはワシの自慢の孫じゃ。必ずできるとワシはわかっていた」

 

 

時間もあまりないため、まずは戦える者は武装と武器を持たせ、そうではない者はアルテミスの指示に従って避難させる。それ以外はアイテムの補充と武器の切れ味を完全にさせるなど、決戦に向けての準備を始める

 

それでから、俺から作戦概要を説明する

 

神々でも驚く、戦ったことのない難民が戦う覚悟を持って、オリンピアを取り戻すために武器を取るなど

 

こんな奇跡を生み出したベルに、驚きを隠せない

 

 

あのまだ幼い子供が、戦えない者たちに勇気や闘志を出させた。それがあの子の強さなのかもしれない。こんな時こそ、みんなで力を合わせて乗り越えると

 

 

やはりベルこそ、エピメテウスを倒すにふさわしい

 

 

「さて、俺は作戦と部隊編成を考えねばならない。戦力は揃った。ヘスティアの祭壇を壊すためには、そしてエピメテウスの教団、そして炎獣と炎人、を相手にしなければならない。三つ巴の戦争になりそうだ」

 

 

俺はさっさと、決戦準備が終わるまでに作戦を考えておく、ヘスティアの神殿の周りには三つの柱がある。それも部隊を分けて対応しないとならない。もちろん街には炎獣と炎人も居るわけだしな、それとオリンピアには炎の結界が貼られている。それは俺とベルでなんとかできるが、その結界を壊した後から、そこからエピメテウスが教団を率いて攻めてくるはずだ。目的は俺たちヘスティア・ファミリアを人質にして、ウェスタを思い通りにするために彼女の力を利用するだろう

 

さて

 

そんな戦況の中で

 

 

どう、俺が作戦として、建てて行くのか

 

アルテミスが難民を避難し終えるまでと、その他の決戦準備をしている者たちが終わるまでには完成しないとならない

 

 

まあ

 

 

 

実はもう、考えてあるのだがな

 

 

問題は

 

 

ヘスティアだがな

 

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