ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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決戦前の恋話

 

オリンピアの難民達も戦闘へ出ると言うことで、全員に装備を着させ、剣や槍や盾を持たせ、ある程度の時間で振り方を各団員で簡単に教える。それ以外の戦えない子供や女は海路を渡って別の島で拠点を作り、そこでまずは難民を避難させておく

 

戦ってくれる難民達が戦ってくれるおかげで、戦力としては十分だ。彼らは教団ではなく、炎人や炎獣を相手にして貰う作戦を建てる。教団の兵士たちは少なくとも原初の炎の力も借りている。恩恵もない彼らでは不可能だ。

 

だから

 

 

そのために作戦として三つ、その後に二つ

 

 

炎人と炎獣は難民達とアフロディーテとアルテミスの眷属達で対応、俺も初めだけ加勢する

 

 

ヴェルフとヘファイストスはベルにエピメテウス対応の『神創武器』を制作するために、オリンピアの鍛冶店に行く

 

 

残りのベル達は、ヘスティアの原初の炎で建設した『三つの塔』の中にある『柱』を落とすこと

 

 

そして、その後、ベルがエピメテウスを倒し

 

俺がヘスティアが居る、『中央祭壇』の所に行き、祭壇を中止させるよう、説得する

 

 

 

これが原初の炎を終わらせる、俺の考えた作戦

 

 

 

無論、そうさせてくれないのが、エピメテウスとヘスティアだ。

 

エピメテウスはヘスティアの自由を奪うために、俺たちを人質にするために強襲してくるだろう。エピメテウスの言うことを聞く兵士や巫女達が、エピメテウスの企みに気づいているかどうかは怪しいが、言っても『神託』が絶対とか言って信じないだろう。もし俺たちの命を人質にされ、ヘスティアがまだ俺たちを大事にしているなら、エピメテウスの言うことを聞くしかなくなるかもしれない。それだけは避けねば

 

そして。ヘスティアも、俺たちに邪魔されないように、全力で炎の怪物共を全勢力をもって送り込むつもりだ。俺たちの諦めなさを、一番に知っている俺たちの主神だからこそ、俺たちのしぶとさを消そうと、全力を尽くすはずだ

 

 

どの道、三つ巴の戦争は避けられない。どうせ、俺とベルが結界を壊した後で、エピメテウスも先に塔を制圧する作戦を、俺たちより先を越す考えもしている。だが

 

 

むしろ、そうさせるつもりだ

 

 

変に隠れられるよりも、堂々と出てきてくれた方が、探す手間を省けて、奴らと正面衝突した方が簡単に奴らを対処できる。どの道は力の差で勝負するしかないわけだ。プロメテウス教団に掛けては

 

 

 

 

 

「と…言ったところだろうな、どの道苦戦する。部隊を四つに分けて、ヘスティアの柱を壊す上で、エピメテウスの教団も相手にしなくてはならない。炎人と炎獣の数は無限に等しい。神々達は、この作戦に異議はあるか?」

 

 

「これからの予想も含めて、そうした方がいいだろうね。俺はその方が良いと思う」

 

「エピメテウスも、プロメテウスから神創武器を持っている。私もヴェルフと一緒に、エピメテウスに対抗できる武器を制作するしかない。そうじゃなきゃ勝てないわね」

 

「ヘスティアのことだ。皆を守るためなら、敵になってでも私たちを全力で止めるだろうな。自分一人で背負うために」

 

「塔は三つで部隊を三つに分けて突破するしかない。当然エピメテウスの邪魔も含むが、そればかりは子供達の力を信じるしかない」

 

「ヘスティアのことだから、ジークの存在も居るから、また何か怪物を召喚する可能性も高いわ。苦戦することは間違いないけど、この作戦しかないわね」

 

 

「だそうだが、キュロス。お前は?」

 

「ふむ、それしかないじゃろうな。作戦としてはそれくらいがベストじゃ。それが完璧にうまく行くかは子供達次第じゃ。この作戦で、子供達の戦いに戦力を賭けるしかない」

 

 

とう言うこと、神々の賛成を応じた

 

確かに、俺たちの力が全てに賭けられている。それはキュロスの言う通り、だから作戦はあくまで対応しやすい手段に過ぎない。なんとかやってみせるのが、俺たち子供の底力を見せる時でもある

 

上手くいくかで、不安になっても仕方がない

 

もう俺たちに後はない。引き下がることなく戦うしか道はない

 

 

「ところで、三つの塔とはどういう事です?そんなものはオリンピアにはどこにも・・・・」

 

 

「ああ、今の姿をアスフィたちは見ていないんだったな、今オリンピアはヘスティアが原初の炎で地形を変え、ヘスティアの神殿『アエデス・ウェスタ』を構築され、今、オリンピアの姿はなく、全てヘスティアが天界に住んでいた神殿へと変えられた」

 

 

「「「「「「え!?ヘスティア様の神殿!?」」」」」」

 

 

「ジーク君。本当に詳しいね。しかも名前まで」

 

「なんで、あなたそこまで分析ができるの?それも半神だから?」

 

 

「名前に関してはヘスティアに以前教えてもらった。結界内の現状は、俺もよくわかっていないが、おそらくお前達の言う通り、半神の力かもしれない。見ただけでなんとなく分析が頭に自動に通るもんでな」

 

 

アスフィ達は、結界の近くまでは行ってなかったから、結果内がどうなっているのか知らないから、結界の近くに居た、俺とベル達しか見ていないから説明するが

 

 

 

今はオリンピアの光景はなく、原初の炎でヘスティアの神殿へと変えられた

 

 

 

神殿の周りには、高い塔が三つある。神殿にも炎の壁があり、誰も入られないようになっている。街方面は炎人が多く、空には炎獣である鳥型のモンスターも居る。言うなら炎のモンスターの神殿といったところ

 

もうあそこはオリンピアではなく、聖火の女神ウェスタが変えた

 

 

真の意味での『永久の神域』となった。

 

 

ウェスタの、ではあるが

 

 

「だから俺たちが来た時の光景は一つもない。オリンピアは完全にこの世から消えた。あるのはヘスティアが建設した神殿のみ、そして儀式で必要な『浄化の力』を作るための三つの塔だけだ」

 

 

「儀式で必要な『浄化の力』を作るための三つの『塔』?」

 

 

「ヘスティアの神殿の周りに三つの塔がある。その塔は浄化の力を完成させるための、神の力を溜め込む役割をしている。言わば浄化に必要な神力を足りなかった分を補うための『補給塔』のような物だ」

 

 

「儀式に必要な力を、他の塔に溜め込んでいるってことかよ」

 

「一度、全ての力をヘスティア様は原初の炎を浄化しようとしても、穢れが強過ぎて浄化しきれなかったのでしょうね」

 

「今度は他の自分の力を塔に溜め込んで、いざ儀式を始める時に、その溜め込んだ力も浄化に注ぎ込めば・・・」

 

「儀式が・・・・完全なものへと完成されてしまう。と言うことですね」

 

「てことは!?それを壊さないと!?」

 

 

「ああ、その塔に集めた力は、頂上にある柱を壊せば彼女の儀式を阻止できる、だがその柱を守る『ヘスティアと容姿が同じ』巫女が居る。彼女を倒すと言う仕事もある」

 

 

「ヘスティア様と同じ容姿をした巫女?」

 

 

「ヘスティアと同じ姿をした、言わば『彼女の分身』だ。その巫女が柱を守っているから、彼女も倒せ。でなきゃ儀式が早まる」

 

 

「ジーク君・・・本当に詳しいね。俺たちの居る意味がほとんど無くなっているよ」

 

「半神なら、神の建造物程度も分析できるのじゃろう。でなきゃここまで分析できるはずもないからのう」

 

 

「眼で分析できるくらい、俺も神の力を発揮したと言うことだろう」

 

 

神々の説明もなく、今のヘスティアの現状を俺が説明した

 

その詳しさに、ヘルメスは俺が人間とは思えない物知りだと、全知である神々を先越えて俺が知り尽くしていることに驚き、半神半人は神々に対抗できる手段をいくつも持っている。その分析力を神のことであろうと探れると、キュロスが俺が神の力を発揮し始めていると気づき始めた

 

だが、これで我々に対抗手段を知れた。

 

ヘスティアの儀式を阻止できるか、彼女との俺たちの勝負でもある

 

 

「だが、それが阻止できたとしても、ヘスティアが自身の力を全て吐き出して。儀式をどんなことがあっても果たそうとするかもしれない」

 

 

「ジーク、その時はお前さんじゃな?」

 

 

「ああ。俺の力を全て出し切ってでも止めてみせる。俺はある程度、街を彷徨う炎人や炎獣を片づけた後、神殿へ突破する。無論神殿にも炎の壁がある。だが俺のレアスキルなら、彼女の力であろうと、俺の力なら突破できる」

 

 

当然ヘスティアはどんなことであろうとも、儀式を完成させるだろう

 

だからこそ、俺が出る

 

どんな手を使ってでも、必ず彼女の計画を阻止する。こんな結末だけは絶対に認めないと。自身の主神に反旗を翻すだけだ

 

 

 

「ジーク、まさか黒竜の力を使う気じゃないでしょうね?」

 

「せっかくフレイが君のために、人間の姿に戻してくれたのに、ここで使ったらまた黒竜の皮膚になるぞ」

 

「え?ジーク君・・・・本当にフレイが・・・・その顔の皮膚と竜の左腕を治してくれたのかい?」

 

 

「ああ、人間がモンスターの力を使うんだ。体は汚染して、奴の姿に成りかけて当然だが、それを俺の心の中で生きているフレイが助けてくれた」

 

 

「ワシも、その時の奴の素顔を見たのじゃが、とても酷かった。あの憎き黒竜を倒すために、ジークは代償を賭けたのじゃ。それを・・・・・・まさかワシが見ない内にフレイが退けるとは」

 

「だけど、フレイはもう・・・・・」

 

 

「何度も言うが、フレイは常に俺の中で生きている。フレイが俺の汚染した体を治してくれた。我が兄上がくれたこの想い。ちゃんと受け取らずとして、どう義弟として愛を示さなければならないのか、言われなくても黒竜の力はひとまずは使わない」

 

 

「なんとフレイに想いを寄せられた輝き!?流石はジークきゅんだ!!」

 

 

「ジークさん。それまでにフレイ様の想いを・・・」

 

「ジーク・フリード。貴様はアポロン様だけでなく、我が種族の主神であるフレイ様までも、ここまで愛されているとでも言うのか!?」

 

 

アフロディーテとアルテミスが、俺がどんな手段でもヘスティアの儀式を止めて連れ戻すと言ったら、まさか黒竜の力を使う気でいるのかと、せっかくフレイが人間の姿に戻してくれたと言うのに、また使ったら黒竜の体になると、これ以上ヘスティアを救うためとは言えど、それだけはするなと止められる

 

キュロスは、ここに来てから俺が片方の顔に包帯を巻いていたのを気になっていた。一度全体を見せた。彼でもあの俺の姿は悍ましいと、いい顔はしていなかった。全体を見せたのは一部の人間と神しか見せていない。ヘルメスでも、へファイストスでも見せていない

 

 

無論、そんなことをする気はない

 

せっかくフレイが、俺を治してくれたんだ。ここで使って体を悪化させるつもりはない。二人の言うことを聞いて、今回は黒竜の力は使わない

 

 

フレイの想いが俺に届いていることに、フレイの信仰者であるリューとリッソスは俺を羨ましそうな顔をしている。リッソスの余計な愛も含まれているが、フレイが俺を愛しているのは事実である。でなければ人間姿に戻っていない

 

アポロンは相変わらず、フレイの愛を示した意気込みを見て、興奮して笑っている

 

 

だが

 

 

それでも、今の状態では勝てる見込みはない。恩恵を取り戻したとしても、それでも空にも敵が出てくる。陸と空で戦闘をしなくてはならない。接近戦だけでなく、遠距離でも戦えるとベストだ

 

だから

 

 

「ファフニールの力は使わない。その代わりとしてアルテミス、これを俺にもう一度使わせてくれ」

 

 

「それは!?」

 

 

代わりに違う武器を使って変身して戦う

 

それはアルテミスしか知らない武器。これも神創武器。エピメテウスにも対抗できる武器。この力を使っても、黒竜と変わらない強力差。こっちでも戦力を上げられるとこれを使う

 

それは

 

 

 

「オリオンの矢!?使ってくれるのか!?」

 

 

「これしかない。ファフニールを使う代わりにはなれる。しかもこれも神創武器。奴にも対抗できる。だから・・・・」

 

 

 

俺がパンドラボックスに出したのは、オリオンの矢

 

アルテミスが俺が死なないように保険をかけるために、託した矢。こいつの力を使えば、遠くにいる敵も確実に排除できる。次の戦いには一番に対応できる武器だ。接近も遠距離も、両方火力を出せるからな

 

だから今だけは、

 

 

オリオンになろう

 

 

 

「ルーン・アーマメント発動!『ムーンライト・オリオン(月光の狩人)』!!!」

 

 

 

俺はオリオンの矢を月に掲げて、ルーン・アーマメントを発動させる。発動した瞬間、月から光の光線がこちらに流れてくる。俺はその月光の柱となった光を浴びて。オリオンの装備になり髪色が青から水色に変わって、オリオンの矢が水色の弓に変わる

 

 

「よし、これで俺は戦う」

 

「ああ!やはり良い!ジーク・・・いや・・・オリオン。このままで居ないか?」

 

「魔力が切れたら戻るから、無理だ」

 

「ちょっと!?アルテミス!なにジークに抱きついているのよ!あなた好みの男に変わったからって、ジークに触らないでよ!」

 

「これは私の婚約者だぞ!別に触ったって文句はないだろ!この姿になったオリオンを、抱きつかれずにいられるか!」

 

「何気にジークを二つ名で呼ぶんじゃないわよ!」

 

 

「二人とも、作戦途中だ。話を拗らせないでくれるか?」

 

 

「あの時と同じ姿になった!?」

 

「あなたのその魔法はなんなの?」

 

「私でも見たことがない文字だ」

 

 

「ほう、ルーン魔術を使えるのか、ジーク」

 

 

「ああ。これは元々、俺の先祖が残した古代文字だ。これを爺さんやおふくろやフレイが、この文字は呪術や儀式に用いたとして神秘的な文字で構成させ、魔術としての機能を果たした」

 

 

「ふむ、まさかピエログリフまでルーン文字に変えて力をより発揮させ、それにふさわしい姿に変身し、その神器の力を我が物とするように武装として使う。偉い力じゃな」

 

 

「キュロスは、この特殊な文字を知っているのか?」

 

 

「知っておるぞヘルメス。ワシもジークの父を知っているから、彼奴の家族について調べ、あの一族が昔に使っていた言語、それがルーン文字であるとわかったのじゃ。ワシらと違って、下界の子供たちはたくさんの文字を使う。その中でこの古代文字は特殊過ぎて調べるのに苦労をした」

 

 

やはり俺の父を知るキュロスは、俺の一家の古代文字、ルーン文字を知っていた。

 

一族と言うより、俺のような『人種』が、この古代文字を使って会話をしていた。とは言っても、もう一千年前に使わなくなった言語。今は爺さんたちが俺たちが扱えるように魔術として構築させただけ、一部の神にしか知らない特殊文字

 

その特殊文字を用いて、神器に合う武装へと変身するこの『ルーン・アーマメント』は俺オリジナル魔術。魔法の分類とは違う力、強力ではあるが、戦った後のマインドダウンが激しく、数日経っても目覚めない場合があるリスクのある魔術である

 

オリオンにまた一度変身したせいで、アルテミスはまたもご乱心になった。この姿が一番彼女の好みらしく、この姿になると、彼女はメスらしくなり、俺を抱きつかずにはいられないようだ

 

しかし

 

 

「アルテミス。それはジーク君ではないぞ。今すぐ離れるんだ」

 

「は?アポロン。お前はなんのつもりで言っているんだ?」

 

 

「アポロン。お前・・・・この姿の俺が嫌いなのか?」

 

 

「ああ!そうとも!ジーク君!今すぐそのアルテミスのような水色の髪型はやめるんだ!それは君に美しくない!ジーク君!次の戦いにおいてはその姿で戦うのは已むを得ないかもしれないが、普段はこの姿になるのはやめておいた方がいい!君は元の姿の方が美しい!」

 

 

「お前も単に自分の好みに変えたいだけだろ?」

 

 

「アポロン。お前は、私の色に染まったジークが嫌いというのか?」

 

「こんなジーク君は美しくない!彼は青い髪で短髪の方が似合う!こんな女の髪みたいな姿をしたジーク君など、私は君の兄として認めないぞ!アルテミス!」

 

「久しくお前に怒ったぞアポロン。お前のたまに兄面をするその反面、私の矢で射抜こうと思っていたところだ。ここで陰道を渡してやろう!」

 

 

「お前らの趣味がどんどんわかってきた」

 

 

アポロンはこの姿の俺がお目に成さないようだ

 

元の姿の方が自分好みらしい。どういう趣味の思考をしているのかは知らないが、こいつらの性癖と趣味が段々とわかってきた気がする。この兄妹はいつもこうなのかと思う

 

ただ、やはり立場や状況においてどっちが兄と姉なのか変わる兄妹の神々なのはよくわかった。アルテミスとアポロンの喧嘩を初めて見て、俺は学んだ

 

更に、それに便乗する者も

 

 

「そうね!そこは私と同じ金色の髪がふさわしいわ!ジークはあのトールと同じ姿になった。『トール・エンペラー』になったジークが綺麗だわ」

 

 

「お前まで言うか、アフロディーテ」

 

 

「いや!ここは私と同じ赤い髪で短髪になろうじゃないか!ジーク君!」

 

「アポロンにしては、それもいいわね。ジーク!その魔術は自由に髪の毛の色を変えられない?」

 

 

「そこまで自由な魔術武装ではない」

 

 

「お前たち二人、そんなに私と同じ色の髪になったジークが気に食わないのか?いいだろう、アポロンと共に弓矢で射抜くまで」

 

 

「そんなに髪の色と髪型が重要か?お前たちは?」

 

 

アルテミスとアフロディーテとアポロンで

 

俺の髪型と髪色の議論を出し合い、今の姿になった俺が気に食わない二人に、アルテミスが弓と矢を出して抜こうとする

 

お前たちの好みが大体わかったが、ここで争いをしても困るため、俺が止めるために神威を出すのだが

 

俺が止めるはずが、ある者に先を越される

 

 

 

 

「お前さんたち、そこまでじゃ」

 

 

 

 

「「「っ!?」」」

 

「「「「「「「「っ!?」」」」」」」

 

 

「ほう、神威も出さずに『言葉だけ』で他の神を黙らせるとは、流石は大神だな、おまけにヴェルフたちを膝まつかせるとは・・・」

 

 

「ジークの姿で議論をする前に、ヘスティアを救出させる作戦会議をしている最中じゃろ?ここでジークの姿がふさわしいと言う前に、やるべきことがあるのでは?」

 

 

「っ・・・そうね、取り乱したわ」

 

「ああ、すまない、私としたことが・・・」

 

「まさか・・・・・久しいな・・・君のこの『声』は・・」

 

「やっぱり・・・・・あの男神だったわね」

 

「もう『声を元に戻している』時点で、フードで顔を隠しても無駄だって言うのに・・・・」

 

 

「あれが奴の『本来の声』か、初めて聞いたが、やはり『爺さんと同じ圧のある声』だな。それに・・・・ベルは怯まないんだな?」

 

「え、ええ、お爺ちゃんの声はいつもこんな感じでしたので、どうしてここへ来てから『変声』を使っているのか、お爺ちゃんはたまに・・・・変なことをするもので・・・」

 

「そうか・・・・・・」

 

 

「なんでベルとジークは平気なんだ!?」

 

 

「僕はお爺ちゃんのこの声でいつも育ったから、なんと言うか・・・・・慣れ・・かな?」

 

「俺も故郷に『最高神オーディン』の爺さんを家族にしているから、この程度の神威はもう慣れていて驚かない。お前たちもマジックアイテムごしではあるが『大神クラス』に会ったはずだろ?まさかこれだけの『神威のデカさ』とは思わなかったのか?」

 

『流石はオーディン様と同じ大神ですね』

 

『並の人間でも平伏す威力ですからね』

 

「ああ、お前たち二人も、『四大精霊』じゃなかったら、平伏していたところだぞ?」

 

 

まさかキュロスが止めに入られるとは思わなかった

 

流石に神に今の現状を狂わせるのは、大神として同じ神のしている愚業を許せなかったようだと思う。だから三人にこれ以上を現状を乱さないために、喝を入れたのだろう

 

だが、そんなことをしたら余計、自分の正体を知られると言うのに、これが『オリュンポスの大神』だとは、爺さんと違って、たまに腑抜けを出すのだとわかった

 

そして、この高すぎる神格に、ヴェルフたちは『声を聞いた』だけで、足元を震え、平伏すように膝を地面に着く。これが大神の力、人間を平伏す神の本来の威力。ヘルメスやへファイストスとは全く別、そろそろヴェルフたちも奴の正体に気づいてもいいのだが、あまりの圧巻に気づいてない

 

この場に居る人間全員が平伏していると言うのに

 

 

 

俺とベルだけはその大神を家族にしているから、慣れがあるせいで、キュロスの声に圧倒もせず、平伏してもいなかった

 

 

 

俺は爺さんと言う『オーディン』、ベルは『キュロス』と、普段神威が増量のある大神を家族にしているから、特に日常に側に居るため、この程度の神威は常に慣れていて、だから平伏すことはない

 

だが、ここまで正体をバラすような真似をして。ベルはキュロスの『本当の名を』知っているのだろうか、そこだけはまだ確認は取れていない

 

まあ、正体を知ったとしても、いつも通り『おかしなお祖父ちゃん』で終わると思うがな

 

 

 

「話が脱線したが、俺はこの力でヘスティアを止める。彼女のすることは絶対に認めない。神に抗うまでだ。最悪な結末を得るなら、苦しくなることになろうとも、皆で協力して乗り越えた先にある希望の未来を信じた方がマシだ。そうだろうベル?」

 

「はい。絶対に神様のすることは認めません。誰かが死んでそれで救われるなんて、それこそ『本当の絶望』です!!僕は神様に抗います。あの人はこれは『神の決着たる物語』だと言っていましたけど、これは神様も含んだ『僕たちの物語』です。ですから・・・・例え過去の英雄が相手でも負けません!!!」

 

 

「そうか、本当に大きくなったな・・・ベル。それでいい。お前の物語だ。誰にもとやかく言わせておけ。これはお前の物語なのだから」

 

 

どうであろうと、ヘスティアの計画は阻止する

 

儀式を阻止して原初の炎は破壊する。これが最大の希望の結末。これが俺たちの望む結末、俺とベルも同じ意志、その意志にキュロスは何も言わずに望むままに生きろと、ヘスティアにも逆らい俺たちの背中を押した

 

その結末にするには、俺たちの戦闘の結果による。まずはその祭壇の周りにある塔を抑えねば、そのための部隊編成は

 

 

「塔を制圧する部隊を編成する。四つに分ける」

 

 

第一部隊、ベル、ヒュアキントス、イリア、アポロンで、東の塔を制圧

 

第二部隊、リリルカ、春姫、アイシャ、アスフィ、ヘルメス、アポロンの眷属で、北の塔を制圧

 

第二部隊、命、リュー、リッソス、ウンディーネで、西の塔を制圧

 

第四部隊、ヴェルフ、ノーム、へファイストス、アクタ、カリス。鍛冶部屋で神器を製作

 

 

そして残りは、ヘクトルの指示を聞いて、アフロディーテとその眷属とオリンピアの難民たちと共に、街で炎人と炎獣で長期戦に挑む。最初だけは俺とアルテミスとレアも加勢してベルたちの道を作る

 

だが、俺がある程度街に彷徨う炎人を抑えるが、その先の敵はベルが先導になってヘスティアの神殿までのモンスターはベルが率先して排除する。

 

 

本来なら俺たちがヘスティアの神殿を先に制圧したいが、おそらくエピメテウスは原初の炎を使って俺たちより先に神殿や塔を制圧するだろう

 

だから奴らと塔内や神殿内で衝突を考慮した上で、攻略するしかない

 

 

それぞれの塔の攻略は、皆の戦果に賭けられている。精進して挑むしかない。奴らとの衝突は避けれない

 

 

そしてヴェルフは、なんとしてでもオリンピアの鍛冶部屋を確保し、ベルがエピメテウスと戦う前に、奴に対抗できる神器を用意する。エピメテウスに勝つには決して恩恵を取り戻しても倒せない。奴はデミ・アルカナムを纏っている。奴を倒すにはこちらも神器で挑む

 

 

そして最後に

 

 

俺は街に彷徨う炎人を少し蹴散らした後、すぐさま、ヘスティアの神殿に向かい、結界をレアスキルで破壊して彼女が居ると思われる最下層にある祭壇へ行き彼女のすることを止めて連れ返す

 

彼女のすることを止めて、連れ返す

 

 

これが今回の作戦

 

 

 

「と言ったところだろうな、わかっていると思うが、敵は二つ、ヘスティアが用意した炎人と炎獣、そしてエピメテウスが率いる教団の戦士と巫女だ。その二つを相手に三つ巴になる。炎人は無限に等しい。今までの敵とは数が違う。それでもやるしかない。ヘスティアのシナリオを打破し、俺たちが本当の救いをする。それ以外に道はない。全員覚悟はできているか?」

 

 

「「「「「「おう!!」」」」」

「「「「「「ああ!!」」」」」

「「「「「「はい!!」」」」」

 

 

「よし、船も戻ってきた。全員準備しろ!再び地獄へ行くぞ。オリンピアへ向かう!」

 

 

俺が一斉に指示を送ると、全員で武器や荷物を持って、流石に戦えない女や子供と言う難民を海路へ避難させた船が戻り、その船に乗って、再びオリオンピアへと向かう

 

俺も持つべき武器を持って、船に乗り込もうとする

 

 

だが

 

 

「あのジークさん、少しいいですか?」

 

「どうしたレア?」

 

 

突然レアに声を掛けられ、何か尋ねたいかのような顔をして、俺と話しておきたいことがあるようだ

 

 

「何か言いたいことでもあるのか?」

 

「はい、時間は掛けませんから、少しこちらでお話させていただきませんか?」

 

「わかった。少し先に行ってくれ。少しレアと話をする」

 

「あ、はい!わかりました!」

 

「ベル?ちょっといい?」

 

「ん?なにイリア?」

 

「私も話があるの、こっちに来て貰える?」

 

「え?うん・・・わかった」

 

 

俺はベルに少し遅れると言い、レアと二人で話せる。ファフニールに壊された少し屋根が壊された館に戻った。ここでなら他に聞かれないで話せる

 

だが、ベルもイリアに呼ばれ、船には乗らずに、皆の側を離れて、二人で話せるように、奥の森へとイリアに付いて行った

 

 

そして、俺とはと言うと

 

 

「なんだ?何か言いたいことでも?」

 

「ジークさんは、生きて帰ってこれるのですよね?」

 

「ああ、そのつもりだ。だが・・・・・なぜそんなことを聞く?」

 

「実は・・・・・・」

 

 

突然レアに呼ばれたかと思えば、ちゃんと生きて帰れるのかと言う保証の話だった

 

なぜ二人だけでそんな話をされるかなど理解できない。だが、多分だが、どうしてそんなことを言われるのか、すぐにわかった

 

おそらくは

 

 

「神ヘルメスから・・・・・貴方は過去で二度も死にかけたと・・・言われたもので・・・・」

 

 

「そんなことだろうと思った」

 

 

なんとなく想像は付いていた。

 

ヘルメスは口は軽いから、俺に関しては何でもかんでも喋る男だからレアにも多少なことは喋ると思った。彼女は俺が必死になる姿を見て、どうしてそこまでするのか、おそらく気になったからそんなことをヘルメスに聞いたのだろう

 

だがだ

 

 

「確かに、俺は冒険者でたくさん戦いをし、何度も死にかけた。いや、二度死んで生き返ったのが、正しい説明だが、でもなぜそんなことを聞く?」

 

「その・・・・・・・貴方がとても夫に似ていたから・・・いえ・・・・同じでしたから、心配だったんです」

 

「夫?もしかしてお前の夫はプロメテウス教団の戦士だったのか?」

 

「はい。私と彼は幼馴染で、一緒に教団に入って炎と街を守ろうとしていたいました。そして私が巫女長になると、彼から告白し、私は彼と婚約して、あの二人を産みました」

 

 

彼女がそこまで聞いていたのは心配だったから

だが、理由はそれだけでなく

 

 

俺が彼女の夫に似ていたから

 

 

彼女の言う話では、俺と同じ性格で、どんなことでも恐れず、どんな戦場でも、どんな状況でも、たった一人でも、あのオリンピアを守る勇敢な戦士だったらしい、戦士長でもあった夫とは、お互いの職場で長になった時に結婚をし、あの可愛らしい娘達二人と平和に暮らしていたらしい

 

だが

 

あの事件が起こる前に

 

 

「ですが・・・夫は病気で亡くなっていると言ったのですが、実はあの『大災害』が起きる前にとあるモンスターとの戦いで、一人で戦っていたところ、猛毒を貰い、そのまま毒を解毒もせずに、モンスターを倒すことを専念して死力を尽くして死にました」

 

「なるほど、言うなら相討ちか、おそらく解毒をする暇もないくらい、守る者があったのだろう。例え・・・・自分の命を犠牲にしてでも・・」

 

「はい。私はその夫の末路を見た後で、今度は娘も失いました。夫が必死に私たちのために犠牲になったと言うのに・・・・」

 

「だから・・・・・今度は俺にも犠牲になって欲しくないと、夫と同じ末路を追うのではないのかと、わざわざここまで来て言いに来たのか?」

 

「それもあります・・・・・」

 

「ん?他にもあると?」

 

「それは・・・・・・」

 

 

夫の話はよくわかった。夫と俺が同じだともわかった。次本当に犠牲になれば、レアだけでなく、それ以外にも文句を言われる。本当に虚しい結末が待っている。やはり犠牲なんてロクでもない

 

だけど

 

夫と同じく犠牲になって欲しくないと、生きて欲しいと、それだけを伝えたいわけではないようだ。

 

それは

 

 

 

「貴方を・・・・・・好きになってしまったからです」

 

「そうか・・・・・」

 

 

 

まさか、ここでも女に好かれるとは思ってもいなかった

 

夫を亡くしたシングルマザーにも恋愛をされるとは思ってもいなかった。いろんな奴に言われては、『お前はよくモテる』と言われるが、そんなに俺が恋愛対象になるとは自分には思えないのだがな

 

それに

 

 

「もしかして、俺がそんなに夫に似ていたからなのか、夫の代わりを扱いたいとか、そんなことを思っているとかでもなくか?」

 

「もちろんです。貴方と夫は違います。性格は同じでも、でも・・・・好きになってしまったんです。貴方のような真っ直ぐな人は・・・」

 

「真っ直ぐか、まあ俺は真面目に生きていたつもりではあるが、真っ直ぐとまでは思えないがな」

 

「そんなことありませんよ、貴方はどんなことにも真面目でいろんなことにも向き合ったり、確かに多少悪口も多いですが、それでもいろんなことを大事にして生きているのがわかります。私とは大違い・・・・・」

 

「自分と大違いとは?」

 

「私は最初は夫が必死に残したあの子達のためなら、悪行でもなんでもするつもりでした。ですから今回、ジークさんを利用するつもりだったんです。でも・・・・貴方の言葉を聞いて、それが間違いだとわかったから、巫女長でありながら、私は人を騙すことを選んだんです。貴方も夫も決してそのようなことをしなかったと言うのに、こんな不真面目な女。情けなくて生きているのも苦しい程です。でも、貴方への想いは嘘じゃないですから、伝えたいだけですので、気にしないで下さい」

 

「・・・・・・・・・」

 

 

レアは、自分は夫よりも娘よりも情けないと思っているらしい。母親として娘のために執念を燃やしていた

 

でも、夫と同じような俺と出会い、自分が間違っていると、すぐに理解して、イリアと共に仲間を裏切って俺たちの仲間になった。それでも自分のやったことは許されない。それでも俺を好きになったのは事実。こんな醜い女でも愛して欲しいと、おそらくはそう言う意味でもあったのだろう。例え返事を貰えなかったとしても

 

 

その答えに俺は

 

 

「悪いが、母親である前に、お前は女として俺に告白した。俺は男としてハッキリ言わせて貰おう」

 

「っ!」

 

 

気にしないでと言われたが、だからと言って関係ない。レアは母親ではあるが、それでも女として俺に告白した。

 

なら男として、俺が返事しなくてはならないだろう。彼女はここが故郷、今ここで返事をしなくてはいつ次会えるのかもわからいからでもある

 

だが、

 

 

俺の返事は決まっている

 

 

 

 

「気持ちだけ受け取ろう。だが、『君』のことは受け取ることはできない」

 

 

「・・・・・・・・・・・」

 

 

 

しっかりと告白をされ、『振る』と言う選択をした

 

それを言われたレアは、泣きはしなかった。と同時に何かスッキリした顔で、それについて理由を俺に聞かずに何も言わなかった。

 

でも、俺は理由がある

 

 

「もちろん理由はある。それは必死に命まで賭けて君や娘の住むオリンピアを守った『亡き夫に』申し訳ないからだ」

 

「っ!?」

 

「流石の俺も、そんな話を聞いては、君に手を出すわけないだろう。もう亡くなっていると言えど、君にはその夫を愛して欲しい。それに違う夫ができたなんて、あの炎になった娘達二人からすれば、俺は抹殺対象だ。だから君だけの気持ちだけ受け取らせて貰う」

 

「ふふ、やっぱり真っ直ぐな人ですね」

 

「そうか?」

 

「そうですよ、もう亡くなった人のことまで考えるなんて、すごい真面目な人としか思えないですよ」

 

「言っておくが、バツイチだからとか、そんなことは思っていないからな」

 

「はい、やっぱり・・・・似ているな」

 

「俺の今したことで夫に似ているなら、俺ではなく亡き夫を愛してやってくれ、俺は君に手を出す程、そこまで大人ではないのでな」

 

「はい。ありがとうございます」

 

「だから、君はこの先の戦場はなんとしてでも生きて、何かあったら必ず俺が守る」

 

「っ!」

 

 

だからこそ、レアには生きて欲しい。

 

悲しみを知ったなら、今生きている者達にもそれを伝える経験者になって欲しかった。今生きている子供は目の前のことがいっぱいで、道を踏み外すことが多い、それを経験した今のレアには、その自分と同じ悲しみを得ないように、共感し合うのも、一時の支えであることを知ってもらうために

 

それと

 

 

「娘たちの分まで生きるんだ。なんのために君が巫女長になったのか、そしてあの子たちの母親になったのか、その意味がこの先に待っている。だから生きてほしい。君には、あのオリンピアで」

 

「っ・・・・・・・・わかりました。私を守ってください、ジークさん」

 

「ああ、任せろ」

 

 

そう言って、レアは先にアフロディーテの船に帰って行った

 

この戦いが終わった時は、彼女が司令塔になって貰う立場にならないと、オリンピアは復興はしないだろう。ちゃんとこの戦いの後のことも考えて、俺は彼女には生きてもらいたいと考えていた

 

彼女にはこれからも、大切な家族を心に置きながら生きてもらいたいから、そうでなければ、俺と同じく最悪な末路を追うだけだ

 

 

そして、彼女が去った後で、俺は

 

 

「おい、そこに隠れているのはわかっているぞ。出てきたらどうだ?」

 

 

「やっぱりバレたわね」

 

「気配察知が強い彼なら、私たちが隠れているのは明白だな」

 

 

「なにをしているんだ?そんなところで」

 

 

先ほどから、建物の裏でコソコソしている女神二人が居るため、呼んで来させたら、アルテミスとアフロディーテだった。どうせ二人のことだから、レアの考えを見抜いて告白をするのではないのかと、女の感って奴で追いかけて盗み聞きしていたのだろう

 

 

「あの女、ジークになんだかんだで好意がありそうだったから、どうせ二人になれる時間を作って、告白をするに違いないと、後から貴方とあの子が居なくなるのを察知して、ここまで追いかけて止めようとしたのよ、でも・・・」

 

「告白を、私たちが止めることなく、断ったな。まあ、私はそうでなくて困るのだが・・・」

 

「彼女にはここに居て貰う必要がある。俺はここには必要ない。俺には旅がまだ必要なんだ。ここオリンピアに居るには退屈過ぎる」

 

「本当にそれだけ?」

 

「人妻に興味があったとかじゃないのか?」

 

「お前たちは、男が女を好きになる理由は、体型やそんなマニアックな理由があると本気で思っているのか?」

 

 

だとしたら、俺も小さく見られているなと思った

 

まあ確かに綺麗な女性ではあるが、それでも俺は女と恋愛している余裕はない。と言うよりもう19になると言うのに俺では恋愛は未だに欲しいとは思えない

 

カオス・ヘルツが無ければ、受け入れていたかもしれないな

 

 

まだ愛のわからない、俺は不器用だなと、つくづく思ったまま

 

アフロディーテとアルテミスと共に、船へと戻っていく

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