ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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遠征準備

 

 

 

そして、メンバーは集う。

 

タケミカヅチ・ファミリアからはその主神と桜花と千草

 

ミアハ・ファミリアからその主神とナァーザとダフネとカサンドラ

 

そしてヘルメス・ファミリアから、アイシャと参加するメンバーがヘスティア・ファミリアの館にへと集った

 

 

「全員揃ったな、話と事情は聞いている。明日の中層に向けて打ち合わせを始める。今回の指揮は俺が取らせて貰う。俺は何度もあの中層に二年前行ったからな。それなりの知識はある。ただ、それでも今は変わっている部分があるかもしれない。俺の知恵と経験と強さがあるからと行って頼りにし過ぎるな。これからは連携してクリアする。それ以外の道はない。お前達にとっても未知の領域。どんな事であろうと油断は禁物だ」

 

 

今回も含めて、レベルの高い俺がこの連合の指揮を取る

 

中層の知恵は俺が二年前に何度もフィン達と通過しているため、少しは案内役としても俺が率先として前に出る方が無難だと思い、今回の指揮も俺が取る

 

だが

 

所詮は二年前の話、ダンジョンは毎回奇妙なことが起こる。そのためあれから何か変わった点はあるかもしれない。だからあまり俺の知恵を頼りにはしないようにと、あらかじめ行っておく

 

そして全員に役割を決めるのだが

 

 

「わかっていると思うが、中層でレベル1を連れて行くのは足手纏いにしかならないが、それでも俺はリリルカと春姫を連れて行くから、全力で死に物狂いで着いてくるように」

 

「「っ!?」」

 

「ジーク。あんたそれは本気で言っているの?私もアポロン様の派閥の時は、そんな所にレベル一を連れて行くことはしなかったわ」

 

「それが普通だろうな。だが、こうでもしなきゃ二人は強くなれない。俺も二年前もレベル一だった。それでも死に物狂いでそこへ何度も行って生き延びたんだ。足手纏いで終わるか、それとも皆の力になってでも生き延びて見せるか、つまりはこの二人次第だ。だが覚えておけ、力があればいいと言うものではない。それ以外でも必要なものはある。その必要なものをこの二人は持っている。二人とも?前回と同じく。やってみせろ。それとも足手纏いになって一生レベルが上がらないままで終わるか?」

 

「いいえ、やってみせます」

 

「はい。私も何ができるかなんてわかりませんけど、力になりたいんです。ヘスティア・ファミリアの一員ですから」

 

「リリ・・・・・」

 

「春姫殿・・・・」

 

「成長したな」

 

 

レベル一でリリルカと春姫を連れて行くのは間違いなく、自殺行為。

 

だが、そうでもしなければクリアできない。そしてそんなことは春姫だってリリルカも承知している。

 

それでも手を引かない。オリンピアで何を学んだのか、それを活かした上で二人は未知の戦場へと向かう。ヘスティアを助けたあの時だって、死に物狂いで這い上がってきた。ここで皆の力にならなければ強くなれない。弱者も弱者なりの意地がある。その意地をこの遠征で突き通せるかの話だ

 

 

「だから二人には必要な物がある。リリルカには知恵と知識。春姫にはグリモアだ」

 

「これは!?」

 

「ダンジョンの攻略本!?魔導書!?」

 

「エイナに頼んだ。必要な物を全部な」

 

 

こんなことがあろうとも、エイナに頼んで必要な物をギルドから持ってきた。ギルドには攻略した階層の習慣やそこで起こる気象現象を記録に残す履歴書がある。その記録はもちろん完全ではないが、それでもこれをリリルカの頭に叩き込んで、完璧な状況判断をして貰う。変なことが起きて状況に混乱される場合もある。それが未知のダンジョンだ。それに対応できる状況判断が上手いリリルカならできると、彼女にこれを

 

そしてグリモアは、春姫のため

春姫にはレベルブーストがある。しかしそれは一人にしか掛けられない。だけどオリンピアの時、一度だけ『複数にレベルブースト』を掛けた。それが可能なら。それを今後もできるようにすると、グリモアをたくさん用意した。それはヘルメスが用意した物。アイシャが全部持ってきた

 

 

「ダフネ。お前はアポロンの眷属で指揮を取っていただろう。指揮の仕方を教えてやってくれ」

 

「え!?私が!?」

 

「俺たちとウォーゲームをした時、していただろう?やってくれ」

 

「お願いします!ダフネ様!リリは皆様の力になりたいんです。お願いします!」

 

「っ!わかったわよ。まあそれなりにやってきただけだから、あんまり当てにしないでよね?」

 

「構いません!必要な指揮のやり方を全て覚えます」

 

「それで春姫だ。春姫に必要な魔導書もアイシャがいくつか持ってきてくれた。これは全部ヘルメス・ファミリアの物だ」

 

「これが全部!?」

 

「ヘルメスは商業神だからね。情報は必ず確保する。だから魔導書だってたくさん持っていると思ったよ」

 

「中には極東の物もある。これを覚えてレベルブーストを複数人掛けられる状態を手にするんだ。俺やベルやアイシャが居たとしても、なんともならん時が来るかもしれないからな。そういう時こそ、他の者にもレベルを一時上げて強くさせる必要がある。必死になって覚えるんだ」

 

「私も、暴れ好きだったとしても対応できないかもしれない。そういう点ではジーク・フリードの言葉が正しいわね。でもやるのはあんた次第だよ。どうする?」

 

「もちろんやります。あのオリンピアの出来事で、私が学んだ力がいつでも出せるようにしたいんです。ですので今からお願いします」

 

「よし、じゃあリビングは借りるわね」

 

「ダフネさん。リリ達も」

 

「はいはい。あんたも冒険者らしくなってきたわね」

 

 

そう言ってリリルカはダフネを連れて、春姫はアイシャを連れて別の場所へ。

 

二人はもう完全に冒険者ではなく、このファミリアの眷属として、スイッチが入ったようだ。二人だってオリンピアの出来事で成長している。力以外で必要なものを手にしようとしている。未知の領域ならできる。力があればいいと言うものではない

 

だが

 

 

「桜花。お前には武器が必要だ。あの大斧で挑もうならやめた方がいい。あんな武器では俺の拳でも簡単に砕けるぞ?」

 

「ああ・・・・・俺もそう思っていた」

 

「ヴェルフ。お前の出番だ。こいつに武器を作ってやれ」

 

「は!?本気で言ってんのか!?よりにもよってこいつに!?」

 

「過去の事でまだ文句があるなら思うだけにしておけ、こいつに武器を万全にさせなければ、全員死ぬかもだぞ?」

 

「っ!?」

 

「だがタダではない。この遠征はギルドから大量の金を貰える。それもウラノスからだ。数千万は貰える。確実に」

 

「・・・・・・・」

 

「生き残ればな。さあ、どうするヴェルフ?」

 

「ああ・・・・・・・くそ、おお!やるぜ。これもファミリアのためだ」

 

「桜花、金は後で貰う。今の内に武器の扱いを慣らしておけ、これでな」

 

「うお!?重!?なんだこれは!?」

 

「俺がいつも小さい時からその小さいハンマーを使って武器の重さを修行で慣らしてきた。それを自由に扱えば、ヴェルフの武器の扱いに慣れる」

 

「わかった。必ず金は払う」

 

 

そう言って桜花は俺の使う修行道具で、自身のホームへと帰って行き、ヴェルフは全員の分も含めて武器製造に鍛治部屋に籠る

 

ヴェルフは、あの初の18階層へ向かう際にされたモンスターの押し付けを未だに恨んでいた。しかし、今そんなことを言っている場合ではない。少しでもダンジョンの攻略を上げるために、全員使わなければ生き残れるものも生き残れない

 

それに桜花だって。今回のミッションが普通ではないことを理解している。少しでも力を付けねば誰もが死ぬ。ここで身内争いなどくだらない。ここは同じダンジョンに攻略する者同士。力を合わせねば、生き残れない

 

 

『主様。私たちも』

 

『同行をさせていただきます』

 

 

「ノーム。ウンディーネ。今回のお前達は・・・・・・・ホームの留守番をして貰う」

 

 

『な!?どうしてです!?』

 

『なぜ!?私たちが同行をしてはならないのです!?』

 

「これは俺たちの冒険であり、俺たち冒険者の仕事だ。こればかりは精霊であるお前達の力は借りれない」

 

『しかし!主様!』

 

『私たちは主様の御身を守備をする役目が・・・・』

 

「サーナに頼まれたことでもダメだ。このダンジョンは俺だけでなく、まだ弱いベル達にも成長するための試練だ。リリルカ達もお前達二人の力を頼り過ぎている。そして今彼女達は自身を強くしようと自分達だけで強くしようと励んでいるんだ。これは命令だ。お前達はここで留守番。もちろんサラマンダーやグラニやグリフォンの力も借りない。これは俺たちの戦いだ。いいな?」

 

『『か、畏まりました。主様』』

 

「こればかりはジーク君の言う通りかな、役に立ちたい気持ちはわかるけど、サポーター君や春姫君も自分の力を強くしようと努力しているんだ。それを邪魔するのは良くないよ。他の子供達も含んでね。こればかりは冒険者の試練だ。二人はここで僕とお留守番ね?」

 

『『はい。ヘスティア様』』

 

「その間はヘスティアの世話を頼む。それが今回お前達二人の仕事だ」

 

 

今回もウンディーネとノームは同行を頼むと言われるが、今回は冒険者のミッションにして、俺たちの新たな試練。俺たちが成長するためにも、今回はウンディーネとノームの力は借りない

 

これは俺たちがやるべき事、こればかりは精霊の力は借りない。借りたらいつまでも、それより弱いリリルカと春姫が強くなれない

 

いつまでも精霊の力を借りてダンジョンを攻略するなど、ただの妥協に過ぎない。それにもう春姫とリリルカはやる気になっている。それを邪魔するのは。いつまで二人は強くなれない。それにもうオリンピアで二人は経験を積んでいる。ここで終われる者達ではない。こればかりは冒険者の戦いである

 

 

「命。千草。タケミカヅチに事情を話して、奴に修行を頼め。今のお前達ではまだ全然足りない。強さを求めて武神に鍛錬を挑め。極東人の武芸を覚えろ。極東の武術は敵を殲滅する腕がある。それがお前達にあまりに足りない。今日だけだが、修行に励め」

 

「はい!わかりました!」

 

「うん、私も皆さんの腕になりたい!行ってきます!」

 

「良い返事だ。行け!時間はもう無い!」

 

「「はい!!行ってきます!!」」

 

 

次に命と千種、タケミカヅチに稽古を付けて貰う。

 

魔法ばかりだけではなく、武器の力を表す技が必要でもある。精神力にも限界はあり、魔法を何度も撃ってるわけではない。そして極東人は魔法よりも武器の扱いは、どの種族よりも優れている人種。その極東の生まれである命と千種には、桜花程力は無い。しかしそれでも武器の扱いの腕はある。それでもまだ力が足りない。だからそれを上げてさえ居れば、中層の敵にも立ち向かえる。俺は二年前はこれで生き残ってきた。剣技、弓技、この武器の扱いを完璧にすれば生き残れる保証が少なくとも出る

 

二人に必要なものはこれだ

 

 

そして

 

 

「ベル。最後はお前だ」

 

「はい。僕はどんなことをすればいいですか?」

 

 

最後はベルだ

 

あのオリンピア以来、ベルも大きく・・・いや・・・ここに居る誰もよりも、あの英雄の対決に勝利して大きくなった。あの臆病で夢見がちな男の子がよく大きくなったものだ

 

だが

 

 

まだ足りない

 

 

まだレベル四としての実力は誰よりも発揮している。しかしそれでもまだ足りない。速度、力もまだ遠く及ばない。ベルは本当に上級冒険者を超えるなら

 

 

この『鍛錬』しかないと、俺は強硬手段に出る

 

 

「ベル。お前に関してはある『人物』に鍛錬を頼むしかない、だから俺と今から一緒に来て貰う」

 

「え?どちらに?」

 

「ある場所にな。本当は俺が観ていたかったんだが、俺も忙しくて、それどころじゃない。戦える支度をしろ。今から出るぞ?」

 

「あ、はい」

 

「ジーク君?どこに行くつもり?」

 

 

今すぐベルは戦える防具を着て、いつでも戦える準備を整える

 

そして、俺はある場所に行き、その場所に居る人物に頼むしかないと、俺はそこへ向かう。もちろんその人物に借りを作るのだが、それと同時にその『主』にまで借りを作らないとならないが、『いつものこと』だからと俺は気にせず、俺はその場所に向かう

 

その人物の居る場所は

 

 

 

 

「姉上と所に行くと言えばわかるな?ヘスティア?」

 

 

 

「っ!?ちょ!?本気で言っているの!?」

 

「借りを作るのはあくまで俺だ。君は無関係さ。いつも通り『義弟』の頼みを使うだけ。姉上なら受け入れるさ。他なら文句を言うが、主の言うことを聞くから問題ないだろう」

 

 

俺とベルが向かう先は、『並の人間』なら絶対に行かない場所

 

俺はそこにベルを連れて向かおうとする

 

ヘスティアはそこへ向かうのは反対、だが、義弟として頼むのはいつもの俺の手段。姉上も俺の頼みは聞いてくれる。なぜなら俺の姉だから

 

それに頼むのは俺だけだ。他の仲間に迷惑はかからない。あっても

 

 

『俺を多少借りる』くらいだろう

 

 

「行くぞ、ベル。許せヘスティア。これもベルに必要なことだ。悪いがこればかりは受け入れてくれ。何かあったら俺が対応する」

 

「う、う〜〜〜〜〜〜ん。わ、わかった。ベルくんに必要なことなら」

 

「全部俺に任せてくれればいい。それで収まるさ」

 

 

そう言って、俺はベルを連れてある場所へ向かう

 

ヘスティアは渋々了承してくれた。あまり納得してくれないのも無理はない。なにせこれを受け入れる話は、どこのファミリア行っても居ないだろう。あっても大昔のゼウスとヘラのファミリアだろうな

 

その末恐ろしいことができるのは、俺くらいの強さを持つ人間くらいだろうな

 

まあ何かあった時は俺がなんとかすればいい。『あいつら』の片づけは特に簡単だからな

 

 

とにかく、俺とベルはそこへ向かう

 

 

 

 

 

 

 

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