ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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遠征前の会議

 

ベルをヘディンに任せて、俺は一人でギルド本部へと向かった。ミッションに必要な情報が欲しいと言うのもある。報告は言うほど伝えることはなし、ただ明日出れると言う確実を、必ずエイナに報告する

 

 

「グレートフォールについての情報提供を感謝する」

 

「いいのよ。今の私にはこれしか何もしてあげられないから」

 

「だとしてもありがたい。ギルド職員で信用できるのはお前だけなんだ。お前がここに居て助かる」

 

「あの事件以来、本当にジークは私以外は信用しないのね?他にも頼れる職員は居ると思うけど・・・」

 

「他は信用できくても、二代目黒竜ファーブニルである俺は、モンスターであり、何かを聞くだけで怯える。信用する前に頼りにならない」

 

「っ・・・・・なんでみんな、ジークを人として扱ってくれないのよ。ローズやミイシャですら、ジークの話をした途端、誰もが困惑するような顔をする。ジークは黒竜に変身してでもこの街を救ったのに・・・・」

 

「それが下界の生き物だ。ヘルメスが未だに俺を英雄に仕立てようと、俺の英雄譚を書いて世界にばら撒いてはいるが、その英雄譚にも俺が怪物に変身したと言う事実は書かれていない。おそらくヘルメスもわかっているんだろう。『偏見で人を判断する』のが下界の生き物だと、ヒューマンなら尚更、それに俺たち下界の生き物は、今まで人類の敵はモンスターであり、それが俺であるなら、誰もが否定して当然。俺はそんな者だと思った、受け入れるしか何もできないと否定はしない」

 

 

改めて、エイナがまだギルド職員を続けてくれて俺は助かっている

 

あの黒竜ファーブニルとなった俺の姿を、この街の全ての生き物が見た途端、俺を人として扱う者は・・・・・半分程度

 

エイナの話によると、他のギルド職員に俺のことについて話をしても、あまり良い顔をせず、まるで軽蔑するような顔や言葉をしていたらしい。あまり人としての扱いをしてないようだ。そのことについてエイナは酷いと俺の味方をしてくれた。事実であろうにも人は受け入れない。その苛立ちにエイナには怒りの顔を見せる

 

俺に恋をしている上での考えではあるだろうが

 

 

ちなみに俺は気にしない

 

 

俺はもうそういう者だと受け入れている。否定などしない。これが俺たち生き物だ。そう思うなら好きにすればいいと、何かしてくるならともかく、思うだけなら好きにすればいいと、俺は受け入れるのみ

 

 

「そう言えば・・・なんでジークは・・・人間に戻っているの?いつから・・・人間の姿に・・」

 

「以前俺たちも他国からミッションを受けたことを聞いたか?」

 

「うん、聞いたよ」

 

「その時の道中でな・・・幽霊になった兄上に助けてもらった」

 

「え!?フレイ様に!?でも・・・・フレイ様は・・・・」

 

「わかっている。兄上はもうこの世には居ない。しかし、兄上は俺を助けるために亡霊なってまで俺の目の前に現れた。その理由は常に兄上が俺の心に居るからだ。だから俺が危機の時には、兄上が助けてくれる。もう頼らないつもりだったんがな、兄上に助けれるのなら、俺もまだまだと言うことだろう。成長は常に俺には必要だ」

 

「フレイ様は本当にジークのことを家族として愛しているんだね」

 

「お前からしたら羨ましい話だな」

 

「それでも・・・・よかった。ひとまずジークが人に戻って、だってまだ汚染は消えたわけじゃないでしょ?」

 

「ああ、俺はまだ怪物だ」

 

 

エイナがいつ俺が人間の姿に戻っているのか、聞かれる

 

あまり信じ難いことだろ思うが、それでも真実を言う。兄上が助けてくれたと

 

もうこの世に居ない家族に助けられるなど、あるのだろうかと思うが、それでもエイナは何も言わずに信じだ。そんな疑いのある話を、フレイだからこその話なのか、俺が家族愛の強さを持っていると、エイナはわかっているからなのか、真相はわからないが、エイナはまず俺が人間に戻っていることを喜ぶ

 

汚染は止まっている・・・程度だからな

 

 

「下手なことをしなくても、また汚染が来るだろうが、今は俺がファフニールの力を使わなければ問題ない」

 

「ジーク。まさかとは思うけど・・・このミッションで・・」

 

「それはない。実はそれをさせないために、サラマンダーとノームとウンディーネに『最高の術式』を教えて貰った」

 

「え?サラマンダー様とウンディーネ様とノーム様に何を?」

 

「それは『精霊召喚士』しか使えぬ、禁断の魔術だな、とにかくそれがあるからもう俺はファーブニルになることはない。だから安心してくれ」

 

 

もう俺が黒竜ファーブニルの力を使わせないために、俺の精霊であるサラマンダーとウンディーネとノームが、俺に『禁断の精霊魔術』を伝授される。これはサーナの言いつけでもある。『せっかく、フレイ様が人間の姿に戻してくれたのですから、ここから先はウンディーネ様たちの魔術を使って、危機を乗り越えてください』と、サーナの頼みにより、ウンディーネたちにこの魔術を使うことなる

 

それは絶対に『精霊召喚士』でもかなりの『最高魔術』である。

 

それを扱える奴など、数人も居ない。世界で・・・・・俺を合わせてたった三人のみ。それが俺が三人目

 

 

これはとんでもない『ルーン・ブレイク』だが

 

 

まだ試していないから、『あいつ』にでも使ってみようと思う

 

とにかく。これでもう俺は黒竜ファーブニルになることはない。しばらくは

 

 

『もしもの場合』も考えているわけだしな

 

 

「とにかく情報提供感謝する。もう十分だ。俺はもう行く。色々準備しないとならない」

 

「あ、待って!私からも伝えたいことがあるの!」

 

「ん?なんだ?」

 

 

もう情報は手に入った。ここに居る意味は無いと、ここを去ろうと出ていくのだが、その前にエイナが俺に伝えたい連絡があると止められる

 

 

「レッド氏が、クノッソス攻略の手伝いが終わり次第、支援に回ると先ほど通達を受けたの」

 

「っ!それはありがたい。と言うより、いつからレッドであるゼノスと連絡を取り合っていたんだ?」

 

「あれ以来、私もゼノスの皆さんを信頼しているの。モンスターだけどね。ジークがファーブニルに変身後の後で、シルさんの教会で、彼らと会話してすぐに分かり合えたから、私も彼らの友人同士として、ウラノス様の間に行って、フェルズ様のマジックアイテムで連絡し合うようになったの」

 

「そうか、だからミッションも・・・」

 

「ウラノス様と話し合った結果、こうなったの」

 

 

エイナは、あの事件以来、ゼノス達と友人同士となり、ウラノスの間に行って、彼らが無事かどうか、毎日フェルズのマジックアイテムで確認しているようだ

 

モンスターであると言うのに、エイナもゼノスたちと分かり合えたようだ

 

その後はダンジョンに残るウィーネたちが無事かどうか、何度もフェルズのマジックアイテムを通じて、他の職員に秘密で、密かに自分だけで友好関係を持ち、ウィーネたちの生存を確認をしていたようだ

 

それで先ほど、連絡があったようで、レッドからクノッソスの攻略を終わり次第、俺たちの支援に入ってくれると、連絡があったようだ

 

 

「それとなんだけど・・・もう下層に居る、あの階層主が・・・・・・」

 

「ああ、もう『出てくる頃』だろうな」

 

「それでもやるの?」

 

「冒険者なんだ。俺たちだって今後皆とそこに行くつもりだった。そして『奴』を倒す。そうでなければクリアなんてできない。心配する気持ちはわかるが、そこは俺たちを信じてくれ」

 

「うん、でもそれとは別件な問題があって」

 

「なんだ?」

 

「大きな声は出せないから、耳元で言うけど、実は・・・・・」

 

「・・・・・・・ああ、やはりそうか」

 

「え!?てことは知っているの?」

 

「ヘルメスがそれらしい情報を提供をしてくれてな、やはりダンジョンで動いていたか、だから『あいつ』が今朝からいないわけだ」

 

 

エイナがいろいろな通告を聞いて

 

あの下層に出てくるモンスターはともかく、もう一つの情報は俺が聞くには絶対に必要な問題だった。

 

その問題を聞かされて、今朝からあいつが居ないとシルが言っていた、だとしたらこのミッションは一筋縄ではないと確定した

 

問題解決に時間がかかりそうなミッションだと想定する

 

 

「もう伝えたいことは以上だけど、絶対に・・・また生き残ってね」

 

「無論そのつもりだ。三度目死んだら、今度こそお前にもシルにも、死んでも呪われそうだからな」

 

「絶対だよ」

 

「ああ、無事を祈ってくれ。お前にはそれしかできないからな」

 

 

無事を祈ると、最後にエイナに言われてギルド本部を出る

 

もう流石に死のうとは思わんさ。フレイがいつまでも見守っているんだ。それに死んだらエイナにもシルにも恨まれる

 

それは俺の望むことではない。

 

苦戦は逃れないが、それでも強くなって生き残って見せると、誰の犠牲のない戦いにして見せると、固く誓う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして夜

 

明日になる前に、明日からのミッションについての打ち合わせを、今俺たちは自身のホームに居る。そこにタケミカヅチと眷属である桜花と千草、ミアハと眷属であるナァーザとダフネとカサンドラ、ヘルメスの眷属であるアイシャ、そして今回で支援をしてくれるへファイストスとで、この全員と一緒にミッションで共同士で夕食をここで済ませ、明日についての打ち合わせを始める。これは俺たちのファミリアではなく、派閥連合と言う。五つのファミリアが力を合わせたミッション。打ち合わせは必須である

 

 

「打ち合わせを始めるが、その前にこの支援の協力に感謝する。へファイストス」

 

「別に構わないわ。武器に必要な砥石もこちらでは多く持っているし、それくらい分けても構わないわ、その代わりヘスティアのホームを少し借りるわね、ヴェルフの鍛治部屋がどうしても必要なくらい、こっちも注文が多くて大変でね。それで・・・・肝心のヴェルフは?」

 

「ヴェルフは、さっきまで全員分の装備の製作完了し、そして今桜花の新武器を製作している。あいつは今朝まで働き詰めだ。食事は渡してあるから問題ない」

 

 

残念ながらヴェルフは、ここに居ない

 

ヴェルフは鍛治師として、グレートウォール対用の装備を製作、それから桜花の新武器を製作、全員分の装備を整えるために鍛冶部屋に篭っている。予定としては翌朝の遠征出発前には完成できる

 

この打ち合わせに参加できない代わりに、食事と打ち合わせ内容が書かれた紙を置いてあるため、この打ち合わせに参加する必要もない

 

 

「タケミカヅチもミアハも、お前たちもミッションを掛けられているとはいえ、我々の強力に感謝する」

 

「なに、あの事件のことで俺たちもお前を信じての行動だ後悔はない。そのツケが今に回っただけのことだ」

 

「私たちもお前とも友人だ。困った時は助け合うものだ」

 

「とにかく感謝する。アイシャもな」

 

「私は、妹分である春姫が心配でね。それに主神様も、私はこっちに付くべきだと言われてね」

 

「僕たちって、こんなにも友人が多くなったんだね?ジーク君」

 

「そうだな、俺が怪物であることを受け入れてくれるのは有り難いことだな、今日もペルセフォネに、ダンジョンでいつでも食える賞味期限無しの携帯食力を貰ってしまった。昔と違ってよくこんなに友人が多くなったものだ」

 

 

ヘスティアに今言われて気づいたが、二年前と変わって、こんなにも友人ができていたんだなと、今になって気づいた

 

そのおかげで、こんなにも頼りになる仲間が増えたと思うと、今の状況においては有り難いものだ。例え、別のファミリアである友人でも、戦いばかりを気にしていた俺は、どうやらそんなことも気づいていなかったようだ。

 

俺はモンスターでもあると言うのに、俺の人生は案外不思議なものだと、思った

 

 

「それでは打ち合わせを始める。明日の早朝、グレートフォールを攻略する。この中で他のファミリアとで、20階層以上先を行った者は?」

 

「俺たちはない」

 

「私たちもよ」

 

「私はイシュタル・ファミリアの時に一度だけ。元ロキ・ファミリアのあんたと私だけだよ」

 

「そうか、なら今までのダンジョンとは比べものにならないと思った方がいい、何せ『知性を持つ強化種のモンスター』が『普通』に居るくらいだからな、そこから先は」

 

「「「「「っ!?」」」」」

 

「知性を持つモンスター!?」

 

「それも強化種!?」

 

「ああ、モンスターでありながら、『罠』を仕掛けてきたり、やられた冒険者を囮に使うなど、滝に落とされたりと、モンスターだからと言って、真っ直ぐ俺たちを襲い掛かるとは限らない。だから襲撃によって、部隊を分裂も有り得る」

 

「嘘だろ。てことは・・・モンスターがパスパレードやモンスターパーティを仕掛けてくることもあるってことか」

 

「ああ、今回の遠征は下級や中級の冒険者にとっては苦難の遠征だ。敵もほぼ無限に出てくると思った方がいい」

 

「一歩間違ったら、完全に死ぬと言うことですね」

 

「ああ、リリルカ?」

 

「はい」

 

「俺とベルが、思わぬことで部隊を分担された場合は、お前が指揮を取れ」

 

「え!?リリがですか!?」

 

「お前の方が判断力と捜索力は強い。お前が指揮をしろ。いいな?やらなければ・・・・全員死ぬだけだ。どうだ?」

 

「っ・・・・・・・・わかりました。やってみせます」

 

「アイシャも、リリルカや俺たちが居ない場合も含めて、その時はお前が指揮を取れ。レベル4なんだ。それくらいはできるだろう?」

 

「わかった、私もイシュタル・ファミリアの時はそれくらいしたしね、あいよ。ジーク・フリード」

 

「よし、桜花。お前はヴェルフと前衛に出て貰う。新武器を用意してくれるんだ。それを持つだけの戦力を出して貰う」

 

「もちろんだ。そのためにもお前に借りたあのハンマーで腕を慣らした。俺を存分に使ってくれ」

 

「次は命、タケミカヅチに鍛錬して貰っているとは思うが、技以外にも教えて貰ったんだろう?どんな修行方法をしたかは聞かないが、教わったことをダンジョンで活かせ」

 

「はい!自分も桜花殿やヴェルフ殿と共に、前衛にて敵を殲滅してみせます」

 

「千草は弓を使うと聞いた。俺たちの武器で届かない敵が居た場合は援護を頼む。もちろんお前の判断に任せる。お前もタケミカヅチに教わったことを活かせ」

 

「はい。が、頑張ります!」

 

「春姫やカサンドラは主にサポートとなる。戦力があれば良いと言うものじゃない。レベルブーストや精神回復など、支援ができる時を判断して、俺たちを助けてくれ」

 

「はい!任せて下さい!私もやってみせます!」

 

「や、やってみます。不安なこともありますが、なんとか力になります」

 

「ダフネは、基本的にこの二人の護衛を頼む。支援が無くなるのはまずいからな、あまりその二人から離れないで行動してほしい。できるな?」

 

「わかったわ。私も、そこのルナールはともかく、カサンドラはまた何かやらかすと失敗を起こしかねないしね」

 

「ダフネちゃん!」

 

「心得ているなら十分だ。最後にベル」

 

「はい!」

 

「ヘディンに魔法の使い方を教わったと思うが、お前の無詠唱の炎には別の使い方ができる。それをいかに使い方を考えてモンスターを斬れ、この中ではお前が俺たちよりも遥かに成長し続けている。その成長した力を発揮してみせろ」

 

「はい。マスターに教えられたことを、ダンジョンで出し切ってみせます!」

 

 

皆、今回でダンジョンの役割を伝えた

 

今ここで欠けているものは確かにない、しかし、それでもダンジョンは予想のできぬことが起きる。それにいつでも対応にできるようにと。いつでも判断力が必要となる

 

つまりは

 

 

このミッションで生き残れるかは、『俺たち次第』となる

 

 

 

下層への遠征は間違いなく初、その初のダンジョンに俺たちがどれだけ上手く攻略できるか、これから、皆の頑張り次第で変わるのであった

 

 

『主、私の方からウンディーネ・クロスをご用意いたしました』

 

「ああ、助かる。グレート・ウォールじゃあ必要なアイテムだからな」

 

『それと主様、わかっているとは思われますが』

 

「無論、ファーブニルの力は使わない。約束する。ノーム」

 

『ご気遣い感謝します。その代わりに私たちの魔術を存分にお使い下さい』

 

『お試しなどはされましたか?』

 

「ああ、今日早速使わせて貰った」

 

『どうでしたか?』

 

「凄まじい威力だ。流石は四大精霊の魔術。これ程とは思わなかったぞ。お前達の魔術を伝授させてくれたことを感謝する」

 

『主様のためであれば』

 

 

ウンディーネにウンディーネ・クロスを作って貰うように頼み、全員分、それを用意できたようだ。そしてノームからはダンジョンでは必ずファーブニルの力を使わないように諄く言われるが、もちろんそのつもりだ。その分ノーム達の魔術を貰っている。そこは固く禁じている。

 

 

「ちなみに、俺たちだけでなく、中級のファミリアもこのミッションに参加している」

 

「「「「「っ!?」」」」」

 

「どうしてですか?」

 

「なんで他の中級派閥が、あたしらと同じミッションを決行をしているんだい?ジーク・フリード。それじゃあ私らがやる意味ないじゃないのかい?」

 

「俺たちの目標は一応30階層までの到達するのが目標。目的はあるアイテムを持ち帰るためにそこまで行くのだが、その道中の階層に、27階層に問題がある。それを俺たちだけでなく、できるだけ突破できる派閥を多く派遣させるべきだと、ギルドは考えたらしい」

 

「27階層って・・・・まさか!?」

 

 

 

 

「そう、27階層主・・・・双頭竜『アンフィス・バエナ』だ。その竜を俺たちだけで突破できるとは思えないため、他のファミリアもミッションを派遣して、それを倒すよう他のファミリアも要請したと、今日エイナに連絡を受けた」

 

 

 

 

俺たちだけが、このミッションを行うわけではない

 

このミッションはあるアイテムを持ち帰ること、それは今後のオラリオためにも必要なアイテムである

 

それを取りに行くのに、俺たちだけで成功できるとは思えないため、派閥連合だけでは頼りないと、ギルドが勝手に他の中級派閥も派遣した

 

その理由は

 

 

 

 

 

27階層主・アンフィス・バエナがそろそろ出てくる頃だからだ

 

 

 

 

 

階層主も倒した後で、一定時間のインターバルで復活する。以前他の上級ファミリアが倒した後で、ちょうど俺たちが行うこのミッションにて復活するはずだと、ギルドは見込んでいる

 

もしかしたら俺たちだけでは勝てるかわからない。もしくはそこまで辿り着くまでにも時間がかかるかもしれないと、かなりの派閥やリヴィラの冒険者にまで派遣を要請されていると、エイナに聞いた

 

 

そして、階層主・アンフィス・バエナ

 

 

これが問題である。竜ではあるのだが、頭が二つあると言う、戦闘力はレベル5と想定しているが、奴は水性の竜。奴は海や湖の中に潜って襲ってくる。水竜のモンスター。奴が水上で現れた場合はレベル6相当の強さを持つと、ギルドは推測している

 

 

たかが、レベル6で英雄呼ばわりされている俺が居る中級ファミリアでも、もしかしたら倒しきれない場合もあるため、他のファミリアも派遣を要請された次第、ギルドもあまりもう俺の働きを期待しないようだ。俺が怪物だと知った瞬間、このようなことまでしたようだ。まあ、俺としては他のファミリアに要請するなら多いに越したことはないのだがな

 

 

「それだけ、俺がそこに行ったことがある経験者が居ても、容易に簡単ではない場所と言うわけだ」

 

「そんなにやばいのかい?」

 

 

 

 

 

「まあ、『下手をしなくても』死ぬ可能性が大だからな。全員生き残れるかはわからない。二年前も、そこで『行くだけ』で死にかけた奴も、ロキ・ファミリアで当時居たからな」

 

 

「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」

 

「嘘でしょ。あのロキ・ファミリアでも・・・」

 

「かなり危険な場所ですね」

 

「油断したら・・・・・死、一直線だ」

 

 

グレート・ウォールがある、あの階層

 

本当に容赦がない程、俺たちを殺しにやってくる怪物がほとんど。当時ロキ・ファミリアでも、苦戦を余儀なくされた場所,、当時フィンたちでもあの場所は苦労した。強化種が普通に居る場所だ。

 

明日から、それよりも下級冒険者ばかりの仲間で実行をしないとならない

 

だが

 

 

「だからと言って・・・・・怖気ついたら強くなれない。まだこの中でレベル1も居るんだ。このミッションは・・・いずれ俺たちが進むべき絶対なる一本道だ。避けても強くはなれない。この中に・・・・・少しでも恐れている奴が居るなら、降りるなら今の内だぞ。無駄に命を散っても苦しいだけだからな、このミッションに挑む覚悟がない者は・・・・この場で居るか?」

 

「「「「「「・・・・・・・」」」」」

 

「どうやら皆覚悟はできるいるようだな、長い話はここまでだ」

 

 

強くなる上では必要な絶対なる道

 

このミッションが出なくても、俺たちは冒険者として、危険であろうが未知の世界を冒険していく、そして、そこでまだ体験したことのない未知な出来事を体験して、それを体と心で覚えて強くなっていく

 

そうでなければ強くなれない。

 

そして俺のその厳しい問いに、この中で一番にレベルの低いリリルカや春姫も何も言うことなく、この問いに誰も否定することなく、皆真剣な顔になって、受け入れている。若干カサンドラが不安気味な顔をしているが、それでもこのミッションに行う覚悟は渋々あるようで、否定の声は俺以外誰も居なかった

 

 

「それでは明日!全員が生き残れることを信じ、己の力を全部出し切って、力を合わせ助け合い、この困難なミッションをクリアする!全員!明日にて気を引き締めよ!!!」

 

 

「「「「「「「「「はい(おう)(あいよ)!!!」」」」」」」」」

 

 

「ではもう皆、明日のために自身のホームに帰って休め、明日の早朝。俺たちのホームに集まり、それでから出発する。全員今日は解散!」

 

 

それだけを言って、打ち合わせはここまでとなり、タケミカヅチとミアハとへファイストスの眷属達は自身のホームに帰っていく

 

今日はここまでしないと、ミッションを行う前から疲れていたなんてことがないように、休むべき時は休むと、もうこの辺で打ち合わせは終わりにする

 

 

果たして、このミッションで犠牲なしにクリアできるか

 

 

それは全て、俺たち次第である

 

 

 

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