ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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ミッション完了報告

 

 

俺は自身のファミリアのテントに戻ると

 

俺の仲間であるヴェルフとリリルカとアリア以外のベルと命と春姫は全員目覚めていた

 

ベルと命と春姫がこの中で一番負傷をしていた。ベルはウダイオスとジャガーノートの連続の戦闘して、命はアンフィス・バエナ戦での負傷、そしてアンフィス・バエナを倒すためにレベルブーストを全開で使いマインドダウンをしていた春姫。

 

この三人は負傷する代わりに大きく強くなったのだ。言うなら代償だ

 

もちろん強くなったのは、リリルカもヴェルフもだ

 

俺の教えを完璧に覚えて、37階層の正規ルートの辿り方や生き延びるための判断や指示、それをレベル1でやり遂げるなど、普通はできない。

 

ヴェルフも、ダンジョンで鍛錬など自殺行為。それを仲間に守られながら実行し、俺のグラム同様折れない魔剣を作り上げた。『始高・煌月』、ヴェルフの最高傑作の第一歩にふさわしい名だ

 

ここに居る俺の仲間はよくここまで成長遂げた実力である。これだけレベルが低いでありながらここまで乗り越えるなど見事であり、他の冒険者ではできない偉業だ

 

これは喜んでも良いことだと、お互いダンジョンで起こったことを報告し合う

 

 

「すごいよ!ヴェルフも!命さんも!春姫さんも!僕たちが居なかったのに、あのアンフィス・バエナを倒すなんて!」

 

「いきなり出てきた時はびっくりしました。まさかジーク様の言う通り、アンフィス・バエナが突然出てくるなんて・・・でも桜花様とアイシャ様が二人でアンフィス・バエナの首両方を斬り落としました」

 

「ヴェルフ様!本当にどうかしていますよ!?まさかダンジョンで鍛錬をするなんて!」

 

「結果的に助かったんだからいいだろう?リリスケ?もうそんなに文句を言うなよ。それとジーク。あんな貴重な物を渡してくれてサンキューな」

 

「お前の力になれたなら幸いだ」

 

「ベル殿。リリ殿に聞きましたけど、あのウダイオスをお一人で倒したそうですね?しかもそのウダイオスの黒剣をラリアットで壊すなんて、キュロス殿の技ですね?」

 

「うん、お爺ちゃんの技が僕を助けてくれたんだ。お爺ちゃんが僕に教えてくれたからできたことです、お爺ちゃん、僕は上手くできたよ」

 

「ベル様はしっかりとやり遂げましたよ。その証拠にウダイオスの黒剣をゲットしました」

 

「それとジーク!お前はまた黒竜になって、風の精霊を召喚して四大精霊の力を自在に総て、あのバロールを倒しったってマジかよ!?」

 

「ああ、ドロップアイテムは無いが、49階層に落とされて、奴が現れたため、倒す他なかった」

 

「だとしてもすげえよ!お前あの猛者を超えたんだぞ!?あのオッタルですら一人で撃退なのに、それをお前は一人で倒すって、マジかよ!?」

 

「張り合うつもりはないぞ。まあ、あいつからかなりのライバル視はされるだろうな」

 

「ジークさん。僕ら強くなりましたよね?」

 

 

「ああ、危険なことも多くあったのに、良くみんな乗り越えた。これは俺たちの実力。誇っていいはずだぞ?皆、よく生き残った。ヘスティアも喜ぶだろう」

 

「「「「「はい(おう)!」」」」」

 

 

お互いこれまでの出来事を全て報告し合う

 

ヴェルフと命と春姫は桜花達と力を合わせてアンフィス・バエナを討伐、その後は俺たちを助けるために、ヴェルフがダンジョン内で鍛錬し、折れない魔剣を作ってモンスターを一掃

 

そしてベルとリリルカは、ジャガーノートに深層に落とされるも、37階層で知恵と判断を絞り出して、正規ルートを見つけてのリリルカの指揮力。そして突如現れるウダイオスをベルが一人で倒すと言う偉業

 

俺は更にその下の階層、49階層モイトラでリューを守りつつ、一旦50階層のセーフティポイントを目指した。そこで突如バロールを現れ、苦戦するもりリューを守るために、黒竜の浸食を受け入れ再びなって、俺の魂の中からアリアの魂を取り出して、契約をして彼女を俺の仲間になり四大精霊の力を物にしてその力でバロールを撃破した

 

 

話を聞く限りでは、他の冒険者からしたら嘘だと思うようなことばかりであろうと、それでも俺たちはやり遂げた。それは俺たちの成長の証である。

 

この偉業はヘスティアにも喜ぶこと、俺がこんな姿ではあるが、それでも全員生き残ってミッションをコンプリートした

 

これは俺たちの更に強くなった証であり、この強さがファミリアを更に大きくさせる、俺たちの力の結果である

 

 

 

それと同時に、俺たちファミリアにも『秘密』ができる

 

それは

 

 

「なあ、あんたは本当にあの『剣姫』の母親って本当か?」

 

「うん、そうだよ。ヴェルフ君。私の真名は『アリア』。今この時代で生きているアイズの母親よ」

 

「千年前に存在した精霊が、どうしてジーク様の体の中に・・・・」

 

「ジーク君はあの黒竜の心臓を食べたと聞いたよ。私はあの人と一緒に食われた後、私の魂はそのまま黒竜の心臓へと流れた。その後、ジーク君が倒して心臓を食べてから、その時に私の魂も一緒に食べたんだと思う」

 

「それでジーク殿の魂の中に、一年前から」

 

「うん、そしてジーク君が黒竜の浸食を受け入れて、その浸食に力が流れたのか、私の魂は黒竜の力で封印されていたんだけど、その浸食に力が集中して封印が緩んで解けたのか、ジーク君が私を召喚することができたの」

 

「まさかあの伝説の『ダンジョン・オラトリア』の人物が今目の前に居るなんて、私は感激です!」

 

「でも、千年前の精霊があの剣姫の母親なら、なんで今千年経ったのに、あの剣姫がこの時代でまだ生きているんだ?」

 

「ごめんなさい。それは私でも説明できないの。どうしても秘密にしないとならないの。だから私のこともアリアじゃなくて、シルフって呼んで欲しいの。ホーム内に居る時は呼んでもいいから、お願いできないかしら?」

 

「ヴェルフ、命さん、春姫さん、そこをお願いできないかな?どうしても知られたくないみたいなんです」

 

「まあ、どうしてもってなら・・」

 

「自分もです。誰にでも秘密はありますから、ジーク殿もありますしね、承知しました」

 

「私もです。その代わりなんですが、アリア様のあの英雄アルバートの出会いのお話を聞かせてもらえませんか?」

 

「あ、僕もです!どうしても原典を聞きたくて!」

 

「ええ、それくらいなら構わないわ」

 

「「ありがとうございます!!」」

 

「なんとか皆さん。聞き入れてくれましたね」

 

 

「ああ、気になる所があるかもしれないが、皆アリアの秘密を守ってくれ。どうしてもアイズにも関わることだ。この秘密は絶対に誰も言わないように、これはファミリアの秘密だ。彼女のことはシルフと呼ぶように、分かったな?」

 

 

「「「「「「はい(おう)!」」」」」

 

「ジーク君の仲間は皆優しいのね?」

 

「まだ子供だからでもある」

 

「そういえば、ジークさん。アイズさんには会わせるんですか?」

 

「無論だ。その方が彼女のためになるからな、と言うより、お前もそうさせて欲しいのだろう?」

 

「はい、絶対に喜ぶと思いますから」

 

 

アリアの秘密は、ヘスティア・ファミリアの秘密となった

 

千年前に存在した精霊なら、その実娘がアイズであるなら、なぜアイズが今生きているのか、疑問が出るが、どうしても秘密にしなければならないと。ヘスティア・ファミリアの機密となる。

 

普段はシルフと呼ぶようになる

 

秘密にする代わりに、彼女から当時の話である『ダンジョン・オラトリア』の話を少々教えてくれる。ベルと春姫は英雄譚好き。この二人からすればその原典は是非とも聞きたかった

 

 

そしてアイズには、絶対に会わせる予定を作っている

 

 

アイズが母親に会わせればもう復讐に囚われずに済む。それに母親に会いたいのがアイズの夢、その夢を叶えて欲しいとベルにも言われる。無論そのつもりであり、そうすれば彼女も前を向いて生きて行けるだろうと思っている

 

 

例え、これから『マキアに関わる事態』になっても

 

 

 

「報告は以上だな?リリルカ、桜花達にはアリア以外の話はお前がしてくれ」

 

「わかりました。ジーク様は?」

 

「リューがどうしても側に居て欲しいと俺と一緒に居たいらしくな、早く彼女が居るテントに戻らないとならない。夜にはミッション攻略祝いで宴でもするとしよう。そのための食材を今日持ってきている。それまでに戻るから、桜花達の報告はお前に頼む」

 

「わかりました・・・・」

 

 

そうして早く俺はリューの居るテントに戻る

 

早く戻らないと、何を言われるかわからないからな、にしても懐かしい限りだ。二年前も彼女にそれらしい我儘を言われたのだからな。案外悪くなかったりする。そう思うのは俺のまだ心少ない悪戯心である

 

 

「おい、ジークの奴、今度はあの疾風も誑し込んだぞ?」

 

「ジークさん。かっこいいからな・・・」

 

「ジーク殿は女性にモテますけど、恋愛感情がレアスキルで殺されていますから、リュー殿の想いに答えてくれなさそうですね」

 

「リュー様が以前からジーク様にそのような想いを抱いていたのはリリも知っていましたけど。リュー様がどんどん想いをぶつけるようになりましたね」

 

「この遠征でより深くになり、まさかあのようなこのようなことをジーク様に!・・・・」

 

「春姫様!?ジーク様にそれはあり得ませんから!カオス・ヘルツで感情のほとんど死んでいるんですよ!?」

 

「あらあら・・・・あの人みたいに罪な人ね。ジーク君は・・・」

 

 

なにやら、俺がテントに出た瞬間、ベル達が俺に対しての話を聞こえたが

 

まさかファブニールになったこの姿のことを言っているのだろうか?まだ気にしているのかと思うが、もうこの体はどうにもならない。全てはリューを守るため。この姿も覚悟の上

 

この姿をヘスティアが見たら何を言われるかはもう想像済み、それでも俺の心に恐れはない。もうこの体になった覚悟はできている

 

例え、人々に化け物扱いされようとも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戻ったぞ」

 

 

「あ、お帰り、ジーク」

 

「お帰りなさいジークさん。ずいぶんと早かったですね」

 

「早く帰って来て欲しいと言ったのはお前だろう?今日の夜に宴をする。ミッション完了祝いで、軽くな。協力してくれた者も含めてな」

 

「ミッション完了したんだね?」

 

「ああ、帰るのは明日だ。今日の夜は君たち二人も楽しんでくれ」

 

「私もいいの?」

 

「当然だ。君がディアンケヒト・ファミリアをここまで呼んでくれたおかげで、俺の仲間の治療をなんとかしてくれたんだ。十分ミッションの手助けにはなっている。ついでにヘディン達も呼んでくれ。いろいろ帰る道を作ってくれた礼がある、宴に参加しないかと誘ってくれないか?」

 

「うん、聞いてみるよ」

 

「フレイヤ・ファミリアが来ているんですか!?」

 

「ああ、シルはフレイヤ・ファミリアに関わりがある。ミアが元フレイヤ・ファミリア団長なのは知っているだろう?その繋がりだ」

 

「ミア母さんが元団長で、アーニャが元団員繋がりなのは知っていますが、まさかシルもフレイヤ・ファミリアに繋がりがあるとは思いもしませんでした。そういえばジークさんはフレイ様の義弟ですから、あの神フレイヤの義弟にもなるんですよね?神フレイヤはフレイ様の妹様ですし」

 

「義弟を通り越して、一線越える気でいるけどな」

 

「え?それはどういう?」

 

「姉上は欲張りな姉で、俺を眷属にしたがっている」

 

「そんな方なんですか?」

 

「そういえば、お前はまだ会ったことなかったな、まあそんな女神だ」

 

 

リューはシルがフレイヤ・ファミリアの関係者であることを知らなかった

 

ミアが元フレイヤ・ファミリア団長でアーニャも元団員であることは知っているが、シルがフレイヤ・ファミリアの関係者なのは知らなかった。酒場で働いているから知っていると思ったが、そうでもないようだ

 

シルがあの酒場の店員の中で一番秘密がある少女。知っているのはファミリアのみかミアのみ、無論俺も知っているが、あえて彼女のために俺は何も言わない

 

姉上はフレイ兄上の実妹、フレイ兄上の義弟が俺なら、姉上の義弟も俺になるのだが。ここ最近の姉腕は『段々俺を欲しがる眼になって来ている』。いずれ姉上が俺の手を出すのも、時間の問題だと思う。この姿で欲しがるか分からないが

 

 

「ジーク」

 

「戻ったか、シル」

 

「うん、みんな馴れ合うのが嫌だから、ファミリアのホームに帰るだって」

 

「だろうな、あいつらが俺たちと宴なんてするはずないか、姉上の命令で動いただけしな、あいつらが帰るなら、君もか?」

 

「私はなんだけど・・・・・明日ジーク達は地上に帰るんだよね?私もジーク達と一緒に帰りたいから、同行してもいいかな?」

 

「もちろん構わない。君は明日俺たちと一緒に帰ろう」

 

「ありがとう。こんな危険な場所だけど、ジーク達と帰りたいの、それに・・・・ミア母さんに絶対にリューを連れて来るようにも言われているから」

 

「う!?・・・わかりました。明日共に帰りましょう。シル」

 

「やれやれ、ミアに言付けがあったのか、シルはリューを連れて来る他、もう道がないようだな」

 

 

ヘディン達にも助けられたため、礼として宴に参加してくれと誘ったが、やはり馴れ合うのが嫌なようで、宴の参加は断られ、先にファミリアに帰ると言われる

 

なんとなく、そんな気はしていたがな、あいつらが俺たちと馴れ合うわけがないか、あいつら特に自身の力を強くして姉上の寵愛を貰うこと以外に興味などないわけだしな、しかも姉上の命令で動いているわけだしな、特にアレンなんて最もだ。あのやられようなら、俺と馴れ合うのなど御免被ると分かっていた

 

 

「それと、帰る前にジークに今会いたいと言う人が、外に居るんだけど・・・・」

 

「気配からして・・・・オッタルか?」

 

「うん、やっぱり黒竜の気配察知でわかるんだね」

 

「猛者が!?なぜここに!?」

 

「確かめに来たんだろう?シル、奴にも俺がまた黒竜になったことを言ったな?」

 

「うん、あの人の力も借りたいと思って、教えたの。それで確認のためと、それとバロールを一人で倒したのか聞きたいって」

 

「比較されるも対抗されるのも分かっていたが、まさか、こんな早くとはな、分かった。通してくれ」

 

「うん」

 

 

オッタルを中へ通す

 

シルから色々聞いたと思うから、俺がこの遠征でファーブニルになり、そして四大精霊の力も手にして、バロールを一人で倒した

 

人間をやめたからこそできる芸当だが、どの道オッタルのしたことを上書きしたのは事実、強さを求め続けるオッタルからすれば、新たな強者が出ると言うこと。それもフレイヤの兄の義弟、何もかもが、奴に関わる共通点を俺が持ってしまった

 

新たな強者をこの眼で見たいと同時に、これから対抗するライバルを見ようと、ここまで来たようだ

 

そして

 

 

「いいですかオッタルさん。ジークは遠征帰りでまだ疲れています。ここで戦わないでくださいね?」

 

「もちろんです。約束します」

 

「お前までここまで来るとはな、オッタル」

 

「っ!?本当にシル様の言う通り、また黒竜になったのか、まるでヴィーヴルのように」

 

「ああ、こうするしかリューを守ることができなかった、だから黒竜の侵食を受け入れた」

 

「それでバロールを倒したのか?」

 

「まあな。49階層にイレギュラーで落とされた。そこで偶然現れたバロールを倒した。それしか生き残る方法がなかったからな」

 

「そうか、お前は俺の為せなかった事もやり遂げたわけだ」

 

「結果としてな、別にお前に張り合うつもりは一切にない。だが・・・・随分と俺を狙う眼をかなり強調しているようだな、お前?」

 

「勝手であることは承知だ。それでもお前は俺に並ぶ強さを今手にしている。いや・・・もう分かっているのだろう?今自分のレベルがまた上がったと」

 

「まあな・・・・」

 

「それじゃあ!?」

 

「ジークさんが・・・・レベル7!?」

 

 

まだステイタスは更新はしていない

 

だが、俺でもこの姿になったからなのか、また何か心の感情がまた一部消えたかのように『恐怖が消えた』。そして自身の体から前より強い力を引き出していることも、オッタルも俺を見ただけで、レベルが上がっていると確信している

 

そう

 

 

 

俺がレベル7になっていると

 

 

 

地上に帰ってヘスティアに更新をして貰えば、すぐにでも結果を見たいと思うが、今はまだ帰れない。まだ仲間がここで休んでいる。明日地上に帰って見て貰う見込みだ

 

それをまだしていない俺に、かなりの対抗心を燃やして、オッタルは俺を見ている

 

 

「いつの日か、挑ませて欲しい」

 

「ああ、いずれそうなる日が必ず来る。俺は別にお前に張り合う気はない。変にライバル視されても俺には反応できない。だが……敵になるのならその時それ相応の対応させて貰う」

 

「俺の中では、お前はゼウスとヘラの眷属を超えていると思っている。でなければ、その眷属達でさえ倒せなかった黒竜をお前は倒し、その倒した黒竜の力を物にするなど、普通にあり得ないことだ。そんな偉業をできるお前は、確実にあの双方のファミリアの上、そんなお前に俺は挑みたい」

 

「強さを求めて姉上の寵愛・・・いや、『絶愛』を求めるか。まあ、目的があるだけ、良しとしよう。アレンみたいに物わかりが無いあいつと違って、お前は多少の理解をしてくれるから、話しやすい」

 

「アレンはお前を殺すことしか考えていないからな、それにお前はこれで『二度も』アレンを倒したのだからな」

 

「今回の遠征の修行相手として条件としても悪くなかった。あいつの殺意を利用できたからこそだな」

 

「ヴァナ・フレイアを二度倒したってどういうことですか?」

 

「リュー。ジークはね、この遠征をする前に修行としてアレンさんと一騎討ちをしたの」

 

「な!?あのヴァナ・フレイアと!?」

 

「うん、それでジークの勝ちで本当に容赦のない戦いをしたらしくてアレンさん、今体がボロボロで体中が包帯だらけで巻かれている」

 

「な、なんて修行方法をしているんですか!?ジークさん!?」

 

「あいつだって俺を殺す気だったんだ。殺し合う分の理由は揃っている。本人も望んでいたことだから、ちょうどいいと思った」

 

 

37階層でアレンが助けに来た時、あいつの体のほとんどは包帯で巻かれて負傷気味でも姉上の命令で助けに来たのだが、なぜあいつがその時に負傷気味なのは

 

 

この遠征を行う前に、その前日で修行としてアレンと一騎討ちをしたから

 

 

俺もベル達みたいに修行は必要だった。だから自身の強さを更に高めるのはやはり自身と同じ強さを持つ者と少し戦い合うこと、それでアレンの俺の気にくわさを利用して、俺自らがあいつに一騎討ちを頼み

 

 

結果、俺が勝った

 

 

あいつの速さは確かに良いが、それでも力が無いから簡単に捻り潰せる。あいつの体の中にある血をほとんど流れるまで斬り刻み殴り潰すなどをして、ほぼ重症な体へと追い込んだ

 

それで倒したアレンを姉上のホームまで引きずって、ヘディンの修行を終えたベルを迎えに行ったのが、遠征前の俺の修行の出来事だ

 

また、俺はあいつに恨むようなことをしたのだ。二度も俺はアレンを倒したのだからな

 

 

「俺もお前を倒せるように、力を付けておく、その時はお前もその黒竜を使って戦って欲しい」

 

「制御ができればな」

 

「これで俺は失礼する。シル様を頼む」

 

「ああ、任された」

 

「それでは先に失礼します」

 

「はい、ここまでありがとうございました」

 

 

そう言って、オッタルは先に地上に帰ろうとテントを出る

 

これでオッタルと一騎討ちするのが早くなった。これからどのタイミングで奴と戦うことになるかは分からないが、その時には黒竜の力を使い戦って欲しいと言われる

 

侵食を受け入れただけで制御ができているわけじゃない。角も翼もへし折ったが、また生えて来るだろう。完全に制御できれば俺もこんな姿で居続けることもないのだが

 

 

レベルが上がる前に、この力を少しは制御するべきだと

 

 

オッタルに挑む時は、少しは黒竜の力を制御できるようにならなくてはならないと俺の新しい課題になった

 

 

もうオッタルと戦うことは、何があろうと変わることのない宿命となった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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