次の日
今日は地上に帰る日、皆の疲れはもう癒えた。地上に帰れるだけの体力は取り戻しや。予定通り朝食を終えて帰る準備をして帰るつもりだ
が、その前に
「おいジーク。お前昨夜なんかあったのか?」
「そんなに驚かなくてもいいだろう?むしろ喜ぶことだろう?」
「いや、そうだが、あれだけ竜の姿をしていたお前が、いきなり人間に戻るって、なんだよ!?」
「まあ、お前達の気持ちは分からなくはないが、これは事実だ」
「完全に制御できた・・・・ってことでいいのよね?」
「まあな、こんな風に」
ボオーン!!!
「あ!?右腕がまたファーブニルの腕に!?」
「もう簡単に自由に姿を変えられる」
ボオーン!!
「あ、戻った」
「昨夜何かあったんですか?」
「何かあったではなく、シルが俺を助けてくれただけだ」
「シル様ですか?」
「シル?何かジークにしたんですか?」
「ま、まあね・・・・・」
「顔赤いですね?何かしたようですね」
「もしかして性行為でもしたのかい?」
「アイシャさん!?」
「アマゾネス!シルやジークさんにそのようなふしだらなことを言うな!」
「まあ、それに近いけどな」
「「「「「え!?」」」」」
「シルとそのようなことをしたのですか?」
「だから近いことをな。本当に性行為はしてないぞ?」
「ジーク君はシルちゃんと親密なのかな?」
「それ以上だ。シルフ」
「ジーク、シルに何かしたんですか?」
「俺からではなく、彼女が俺にあることをした」
「あることとは?」
「それは教える気はない。彼女もあんな感じだ。教えるつもりはない」
突然人間の姿に戻れることに遠征隊の皆は朝食を食いながら驚いていた
しかも自由自在に変貌できると言う。皆が寝ている昨夜だけで完全に黒竜の力を物にした俺に、昨夜なにがあったのか気になりつつ
シルが関係していると俺の口から言った瞬間、本人である彼女は顔を赤くして口籠る。俺は彼女の望み通りなことをしただけで恥ずかしい顔をするとは意外だ。いつもなら喜ぶのに、彼女からしたことなのに、そんな顔をするとは
彼女のためにここは俺もなにをされたのか、秘密にする
「とにかく、これで俺は人間に戻れたからこれでいいだろう?とにかく朝飯を済ませろ。地上に帰ってもやることはいっぱいあるんだから早く済ませて上に帰るぞ?」
俺の話はここまで
気になるところはあると思うが、それでもさっさと飯を済ませて地上に帰ると、早く食事を済ませろと言う。
これ以上彼女を辱めたくないため、俺は早くことを済ませて地上に帰ると指示をする
まだギルドや主神に報告など、たくさんやることはあるんだ。さっさと帰ってことを済ます
まだやるべきことも多く出るからな、特にクノッソスについての
全員食事を済ませて、帰る準備をする。もうある程度の荷物のまとめはしてあるため、テントを片付けるだけで済んだ
帰る支度はもう完了し、これでミッションは終了し、地上に帰還する
「よし、皆、地上に戻るぞ!出発する!」
「「「「「「「「「「「はい(おう)(ああ)!!!」」」」」」」」」」」」
そうして地上へと帰還する
本当にこの遠征は苦労も苦難もあったが、全員生き残ることができ、俺たちの良い成長になった。リューも救い、そしてアリアも召喚できた。これが冒険であり、俺たち下界の子供の試練だ
その長い冒険が
終わりを告げた
そして数時間後
「着いた!」
「大体一週間か」
「はい、ギリギリでクリアです」
「帰ってこれたんですね」
「長い冒険でしたね」
「三日18階層で休んだけど、まだ疲れを感じる」
「ダンジョンを抜け出すまでは油断できないもんね?」
「ああ、やっと終わった!」
「これで一安心」
「地上に帰ってきて腑抜けるとは、情けないことを言うね?」
「仕方ありませんよ。皆さんは遠征で何度もモンスターに殺されそうになっているのですから、気が抜けるのもわかります」
「ふう・・・・帰って来られたんですね」
「わあ・・・・ここがオラリオなんだね?ジーク君」
「ああ、ここがオラリオだ」
俺たちは無事にオラリオに戻れた
もう18階層からここまでは皆、成長したから簡単に超えられた。たった数時間で地上に出られた。三日も18階層で休んだのに、今になってやっと気が抜けたのか、少し腰を下ろしていた
まあ18階層から上の階層でも油断をせずに警戒を出して動くのは当然だから、地上に出るまでは気が抜けなかったようだ。それが正しいのだがな
そしてアリアはオラリオの街並みを見て感動する
アリアは千年前の精霊。まだオラリオが存在していない時代、まだあまりに地上でも人々が安心して暮らしているか分からない時代で生きてきた
それから千年経ち、やっと地上で安心できる暮らしをしている人々を見て、アリアは感動している。アルバートと一緒に居たら、どれだけいいだろうなと思うだろう
「ギルドの報告は後で全て俺がやる。全員ここで解散だ。まずは自身のファミリアに戻って良い報告をしてやれ。リリルカ?報酬は分けたな?」
「はい、桜花様とダフネ様とアイシャ様にしっかりと報酬を分けました」
「リリルカはかなり欲張りだから、色々分け前の分をしっかり計算していたからね」
「な!?それでもちゃんと分けましたから大丈夫です!」
ここで全員解散
ミッションはコンプリートしたわけだ、もう俺たちが一緒に居る必要はない。ここで自身のファミリアに帰るべきだ
実はボールスに二日前に簡単にリューの罪を帳消しにすると同時に、俺たちがミッションコンプリートを果たしたと簡単に報告してくれと、エイナに言うよう頼んでいた
詳細はファミリアに帰った後で俺がしておくから、ここで解散する
地上に帰る前の18階層で、それぞれの桜花とダフネとアイシャに今回で手に入れたドロップアイテムの報酬を分けていたのだが、リリルカがあまりの金欲しさに色々どう分けたら良いか、悩んでいたそうだ。その内で『ウダイオスの黒剣』はこちらが貰うことに、ベルの新しい『大剣』に使えると思って、これは俺たちが貰うことにしてそれ以外は他のファミリアに渡した
これで自身のファミリアに帰れる。
「では、桜花、千草、ダフネ、カサンドラ。お前達もミッションをさせられたとはいえ、助かった。協力に感謝する」
「いいって、俺たちも凄く助かった訳だしな。鍛治師。金は後で渡す。いいな?」
「ああ、少しはくれよ」
「命。春姫も。そっちでも頑張ってね」
「はい。千草殿も」
「お元気で!」
「リリルカ、今回の冒険、助かったわ」
「本当にありがとうございました」
「いいえ、リリにはこれくらいしかできませんでしたから」
「アイシャ、お前も感謝する。ヘルメスに言われたとは言え、俺とベルが居ない間はヴェルフ達を助けて感謝する」
「アイシャさん!ありがとうございました!」
「別にいいさ、私も好きに暴れられて楽しかったしね」
「シル、リュー、ここでお別れだ。そろそろミアの所に帰れ、怒られるのは覚悟に入れて、また元気に酒場で働いてくれ」
「うん、ジークも人の姿に戻れたんだから、これで自由に生きて」
「酒場で待っています」
「よし、これでミッションは完了だ。全員解散!またいつか共に冒険しよう」
「「「「「「「「「「「「「はい(おう)!!!」」」」」」」」」」」」」
こうしてパーティは解散
自身のファミイアに皆それぞれ帰る。報酬も結構弾んだ訳だ。しばらくは生活に困らない金を手に入れる。そして無事に果たしたと自身のファミリアの主神に報告できる
シルとリューは酒場に帰る。ミアに怒られることはもう確定だが、居場所があるだけマシだ。二人ともここしばらくは休みはないだろう。それでもまた良い笑顔で働いてくれることを祈る
このパーティは良いパーティだった。また何かあれば共に冒険しようと、また誘う
そして俺たちも、新たな精霊アリアを連れて
ヘスティア・ホームに帰還する
数十分後
ヘスティア・ホームに帰還した。たった一週間居なかっただけなのに、なぜかやっと帰れた。まるで帰る家が遠いかのように、感じた
「ここがジーク君達のホーム?」
「ああ、主神や他の精霊も居る。紹介しよう」
「さあ、中へ。ヘスティア様!帰りましたよ!」
ホームに着いて、中に入る。
そしてベルが大きな声でヘスティアを呼んだ。ベルの声だからなのか、中からドドド!!と大きな足音が響き、奥の部屋から
「ベル君!!ジーク君!みんな!お帰り!!」
「神様!」
「今帰った。ヘスティア。ミッションは無事完了した。犠牲者も無しにな」
「「「「ただいま!!」」」」
出てきたヘスティアはベルに抱きつき、そのまま俺たちにお帰りの声を掛ける。主神はダンジョンに入れないから、こういう時無事に帰って来れるかいつも主神は心配している。その心配がもう爆発したのか、大はしゃぎで俺たちの帰りを喜んだ
更に奥から、ウンディーネとノームとサラマンダーが
「主。お帰りさないませ!」
「よくぼご無事で!」
「無事に帰って来れて何よりです」
「今帰った。ウンディーネ、ノーム、サラマンダー、そして声を出せるようになったな?ならわかるな?ヘスティア。君にも紹介する」
「っ!うん!君が・・・・・そうなんだね?」
「ああ、アリア。この女の子が俺たちの主神。ヘスティアだ」
「初めまして、風の大精霊アリアと言います。秘密があるもので、ここ以外ではシルフと呼んでください。そして・・・・・千年ぶりね。ウンディーネ、ノーム、サラマンダー」
「うん。よろしくねヴァレン何某の母親君」
「ええ、千年ぶりです。アリア」
「やはり主様に無事召喚されたか」
「黒竜の封印が解けたのだな」
ヘスティアやウンディーネやノームやサラマンダーにアリアを紹介する
無論ヘスティア達が事前に俺が彼女を召喚して見せると、遠征をする前に相談していたからアリアを見ても驚かない
むしろ必ず俺が成功することがわかっていたのだから、あまり驚かずに彼女を簡単に受け入れた
「ヘスティア。君にいろんな報告がある」
「僕たちの冒険を、色々話しますね」
「うん!聞かせてくれ!君たちの今回の冒険を!」
そしてヘスティア達に俺たちの冒険の成果と報告を伝える
これにて俺たちの初遠征は終わり、ミッションはこれで完了した
長い冒険にして試練でありとても長かったが、俺たちの良い成長として、ヘスティア・ファミリアはまた前へ前へと成長を遂げた
まだ俺たちは強くなれると、一歩前進である