ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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母との奇跡の再会

 

 

 

 

一方、十二階層

 

 

「はああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

 

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

 

十二階層の奥のルーム

 

そこでアイズとレヴィスが激戦を繰り広げていた。

 

レヴィスは右腕に緑色の草木のような物に巻かれている。緑肉を自身の体に取り込んだらしく、緑肉に喰われた者たちの魔力を奪って、更に力を付けたようだ。それだけでなく剣の形まで変貌をしている。もはや人の姿をしても、右腕は完全に怪物だった

 

逆にアイズは

 

数年ぶりのレアスキルを使って、アイズはレヴィスに挑む。アイズは今までレヴィスを人として扱い、人を殺そうなどと、彼女もベル同様に善意を持ってレヴィスを人として扱ってきた。

 

だが

 

もう何度も戦って、レヴィスがクリーチャーと言う人の姿をした怪物。モンスターである事は変わりない。とやっとレヴィスを怪物として認識し、もう人としては扱う気ないと、怪物としてレヴィスを倒しに行く

 

 

しかし

 

 

「ぐう!?」

 

 

「どうした!それで終わりか!」

 

 

「まだ!・・・・まだ!!!」

 

 

両方押されることがないまま平行な戦いだ。しかし、押さえ切れていないのも事実。怪物を倒すためにバーサーカー状態ではまともにレヴィスに傷は入らない。

 

それだけレヴィスも全力を賭けている。だからこその押されることのない平行な戦い。だがこんな戦いはいつまでも続かない。その体力の限界がアイズに来ている

 

その限界が近づいたら、彼女は

 

 

油断をした

 

 

 

「貰った!!」

 

 

「っ!?」

 

 

 

アベンジャーと言うレアスキルを使ったとしても、アイズは人間としての体力が限界へと近づく。その限界にもう達していたため、一度下がった瞬間に、レヴィスに追撃されてしまい。防御体制も取ってないまま、迂闊に急所を曝け出してしまった

 

攻撃を受けたら確実に死ぬ。

 

 

ここまでかと、アイズは思ってしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニブルヘイム!!」

 

エアリアル!!」

 

 

 

ビュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!

 

 

「っ!?なに!?」

 

 

「え?」

 

 

突然、横から吹雪と大風がアイズの前を通り過ぎるように吹き荒れた、その攻撃にレヴィスは直撃を受けて真横に吹き飛ばされる。

 

その吹雪と大風は間違いなく、誰かの放った魔法だ。その二名の内、一人は知っている声を聞く。だがもう一人は誰だと、アイズはわからない。しかも

 

 

自分と同じ魔法名だ

 

 

自分と同じ魔法を扱う者がここに居るなど聞いたことがない。しかし、声を聞いて懐かしい声が聞こえた。

 

 

「この声は・・・」

 

 

その人物は

 

 

 

「無事なようだな。アイズ」

 

「ジーク!?どうしてここに!?」

 

「お前を助けに来た。アリア。アイズだぞ?」

 

 

 

「っ!アイズ!?こんなに大きくなって!」

 

 

「え?・・・・・・・・・・・・お・・・・・・お・・・・お母さん?」

 

 

「アイズ!やっと会えた!!」

 

 

俺とアリアだった

 

俺はアイズの前に立ち、吹き飛ばされたレヴィスの前に立ち塞がる

 

そして

 

 

 

 

緑色の鎧を身につけた。金髪のブロンドでアイズと似た。大人の女性にして、風の大精霊にして

 

アイズの母親

 

 

アリア・ヴァレンシュタインである

 

 

16歳になったアイズの姿を見て、涙を流してよくここまで生きて大きくなった姿を見れて喜ぶアリア。戦場のど真ん中だと言うのに、アリアは娘に抱きついた

 

アイズは、祈願だった母親に会えたことができたのに、なにがどうして母親がここに居るのか、説明を求める

 

 

「どうして・・・なんでお母さんが?」

 

「アイズ、私はあの後ファフニールに食われて、ずっと黒竜の心臓の中に魂だけになって閉じ込められて居たの。それでその後ジーク君がファフニールを倒して心臓をジーク君が食べたことで、今度は私の魂はジーク君の中に居たんだけど、ジーク君が精霊召喚で私は現生に蘇ることができたの。今の私はジーク君の精霊よ」

 

「ジークが・・・お母さんを召喚した・・」

 

「俺の魔力で彼女の体を顕現させたて召喚した。実質彼女は蘇った。俺の契約の元で」

 

「アイズ、私もここに来たよ」

 

 

「お母さん・・・・・会いたかった!」

 

「私もよ!アイズ!」

 

 

アイズの祈願がやっと果たされた。

 

母親にずっと会いたかった。本来ならもう会えないと俺が伝えた。ファフニールが今まで生きてた光景を俺も見たために、過去でアリアを食べた光景も、しかし、あの初遠征を行う前に最近俺の体の中から精霊の力を感知した、まさかファフニールに食われた後、中で魂だけが残ってファフニールの心臓の中に居たのだと仮説し

 

そして俺がファフニールを倒した心臓を食べた後、今度は俺の体の中にアリアが入ったのだと、当時は気づかなかったが

 

とにかく彼女は死んでいなかった。体が滅んでしまったが、魂だけでも生きているなら、俺が精霊召喚師として召喚できると、俺がファーブニルになる覚悟で、やっと彼女を召喚できた

 

実質彼女は俺の力で蘇ったのだ

 

 

アイズは強くアリアに抱きしめる。涙を流しながら

 

 

ずっと祈願だった。ファフニールを倒して母親を助けること、しかし、もうそれはできないと俺が伝えたが、その後俺の体からアリアかもしれない精霊の魂があると気づいた時は驚いた。まさか魂だけでも精霊は生きると言うが、ファフニールの中でずっと生きていたとは、それで奴の心臓を食べて今度は俺の中で生きていた。こんな奇跡があるのだと、思いもしなかった

 

 

まあ、でもいいだろう

 

 

こうしてアイズの願いは叶った。これでひとまずは良ししようと

 

しかし

 

 

 

「ぬう!ジークか!まさかお前が来るとはな・・・・・・・っ!?お前は!?」

 

 

「レヴィス。これが『お前達』が探していた。本物のアリアだ」

 

「っ!クリーチャーね。まだこの時代にも生きていたのね?」

 

「千年前にも居たのか・・・」

 

 

「ふふふふふふ、ふはははははははは!これは好都合だ!私の楽しみであるジークと!目的の大精霊であるアリアも居る!こんな私の楽しみと目的が二つも居るんだ。これ程嬉しいものはない!しかもこれが本物だったとはな!と言うと・・・・そのアリアは娘か?」

 

 

「その通りだ。今までお前がアリアだと思い込んでいたこの女はその娘だ、名前はアイズだ。しっかり覚えろ」

 

 

「なんでもいい。目的の二人が一度に私の前に出てきてくれたのだ。こんな日はもう二度と来ないと言ってもいいはずだ!この時を楽しむ他ない!」

 

 

「本当に俺とアリアしか興味ないんだなお前は、本当にそれでも『元精霊』か?」

 

 

レヴィスが吹き飛ばされた場所から立ち上がり、俺たちの前に出てきた

 

今までアイズをアリアとして捉えていたが、本物が目の前に居るだけですぐにアイズはその娘だと気づいた。クリーチャーであっても元は精霊だ。アリアに子供が居たのだとすぐに分かった。今度は改めてアイズをアリアではなくその娘であるアイズであると認識を変えるが

 

それでも戦いの相手として一番楽しいと敵であると言うのに、俺が居ることと

 

目的である本物のアリアに会えるなど、こんな自分に好都合な相手が二人同時に出てきてくれるなど、いろんな興味を持たない笑ったりしないあいつが俺とアリアを見つけて、今日と言う日が最高だと答えた

 

まるで狂気な人間らしいことを言う。元精霊とは思えん。まあそう言ったらクリーチャーらしいのだがな

 

 

ここで俺が倒してやってもいいが、これはアイズが始めた戦いだ

 

だから

 

 

「アイズ。俺がやってもいいが、お前が始めた戦いを俺が横取りをしていいのか?それとも、もう限界か?」

 

「っ!・・・・・」

 

「お前の願いである母親は俺が蘇らせた。しかしだ。お前は今までずっと母親無しにここまで強く生きてきた。今母親を目の前にして、母親に守られて終わるか?それともお前が始めたこの戦いを、もう一度再戦をしてあの女をお前自身の手で決着を付けるか?どっちがいい?」

 

 

「私は・・・・・」

 

 

母親は確かに俺が生き返らせた。だからと言って

 

今母親に守られて終わるか、それとも自身の始めた戦いだから自身の手で、母親であるアリアの力も借りずに一人でやり遂げるか、今までずっと母親を助けることを求めて、ファフニールを倒すために強さをひたすら求めてきた

 

その強さの極みをここで終わらせていいのか

 

 

俺は死別したはずの母親に会ったらアイズは、自身の強みを捨ててしまうと、弱くなると思っていた

 

もう自身の願いは俺が叶えてしまった。願いが叶ったアイズは強さを捨ててしまうかもしれない。今まではそれだけのために強くなってきた。ファフニールを倒して母親を助けること、それを全部俺が奪った。ファフニールも倒し、母親も俺が蘇らせた。これではもうアイズは強くなる理由も無くなってしまう。だからこれからも強くなる必要がアイズには必要だと、

 

母親を蘇らせたとしても、アイズの敵はいつまでも居る。その敵がまだ目の前に居て、自身の手で倒さねば今まで強くなってきた意味がなくなると

 

 

もう母親を目の前にしても、母親に頼らずに、自身の力で敵を倒すと言う強さを見せて見ろと

 

 

喝を入れるために俺もここに来た

 

 

本来ならアリアだけに行かせるのだが、母親無しにここまで強く生きてきた彼女の強さを捨ててしまうのかと、これまで通り強くなってもらう為に、もう母親が側に居ても、強さを示せと

 

アイズ自身で、奴を倒せと闘志を燃やさせる為に、俺もアイズの所へ来た

 

 

 

その言葉にアイズは

 

 

 

 

「ジーク。お母さん。私にやらせて。これは私が始めた戦い。あの人は・・・・・私が倒す!!」

 

 

 

「よくぞ言った」

 

「アイズ・・・・貴方。あの人みたいにそこまで強くなって・・・・・」

 

 

アイズは自身で立ち上がり

 

もう一度戦おうと俺とアリアの前に立って剣を握って、レヴィスの前に立つ

 

母親は確かに帰ってきてくれた。しかし、だからと言って自分が倒すと決めた敵は自分で倒す。母親に自分がどこまで母親が居ない所で強くなったのか見せる時。自身の力だけでレヴィスを倒す

 

もう迷いはない。後ろに母親も見守っている。もう母親に頼らない。自分の力だけで戦う

 

 

それがアイズの強さ

 

 

「貴方の相手は・・・・私!!」

 

 

「アリア・・・・いや・・・・『アイズ』だったな。ジークも本物のアリアも居ると言うのに、もうお前と戦う理由はないが、それでも私の前に敵として立つと言うことは・・・続けるってことでいいんだな?」

 

 

「はい、貴方は私が倒す!!お母さん。見てて。これが私の今の強さ!!!」

 

ビュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!

 

「アイズ・・・・・・・」

 

 

 

「はあああああああああああああああああああああああああああ!!!」

 

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

 

再び黒い風を纏って、アイズはレヴィスに激突を掛ける

 

もう母親に助けて貰わない子供の成長を見せて戦う。母親を後ろで見守れている。負けることはもう許されない。さっきまで限界を感じて戦っていた

 

 

もうそんなことは関係ない

 

 

後ろで母親に見守られているんだ。ここで自分の力を限界を超えて倒さねば、今まで修行をしてきた意味もなくなる。ここまで強くしてきたんだ。強くしたこの力を、娘であるアイズは

 

 

限界などを関係無しに、レヴィスを倒して見せようとする

 

 

「どうやら俺はもう不要だな。ここは任せた。アイズの強さを見届けろ」

 

「うん、ありがとうジーク君。やっぱりシグ君の子孫。私の娘も強さに導いた」

 

「先祖シグムンドもそんなことをしたのか?まあ俺は昔の仲間を助けただけに過ぎないさ。俺も『友人』の所へ行く。アイズの力。その眼で見届けろ」

 

「アイズは私に任せて」

 

 

俺がアイズのためにすべきことはした

 

もう俺は必要ないと『友人』の元へ向かう。アイズにしてあげることはもう何も無い。アイズはもう自分の力で戦っている。それに念願の母親を会わせただけではなく、もう見守られているんだ。会いたかった母親に見守られて負けることなど許されない

 

だから、もう自分の力でレヴィスを倒そうと、闘志を燃やしてまたレヴィスに挑む

 

 

自身の力で立ち上がって力を限界に超えて発揮した。もうアイズに助けなど要らない。むしろ邪魔だ。母親の前で強くなった自分の見せ場。これ以上は無粋。俺はここはアリアに任せて

 

俺は別の場所へ

 

 

 

フィルヴィスの元へ

 

 

 

 

 

 

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