一方・・・・・デメテルはと言うと
彼女はオラリオから離れたべオル山地に一つにある別荘とも言える場所で、頂上から遠くから食人花と戦っている最中のオラリオを見ていた
皆が必死に戦っているのに、自分は何もできずにただオラリオが戦果で燃えている光景を見るしかできなかった
眷属を人質に取られているため、デメテルは何もできない。今自分のしていることがどう言う意味なのかわかっているが、それでも愛している眷属を守るためにはこうするしかなかった
しかし
「デメテル。もういいよ。今ジーク君がペルセフォネ君達を助けているから」
「っ!?ヘルメス!?」
頂上の入り口から、ヘルメスがやってくる
俺が今デメテルがどこに居るのか、アスフィに教え、それをアスフィはヘルメスに教えた。こういう伝達の仕事はヘルメスのやるべきことだからと、おそらくはクノッソスに行きたかっただろうが、その前にデメテルにいくつか問い出さなくてはと、ここまで来たようだ
「ここに来るのは貴方だからわかっていたけど、ジーク君達が助けてくれるってどういうこと!?」
「ジーク君はすごいことにね、エニュオ・・・・いや・・・・デュオニュソスにペルセフォネ君達を人質に取られた事知っていてね」
「っ!?あの子!?知っていたの!?」
「そうみたいだよ。俺もここに来る前に彼に会ってきたんだけど、もう大方エニュオの正体やこれまでの所業も全部知っていたようだよ」
「なんて子なの。私でも調べるのがやっとなのに」
「半神だからってのもあるかもね。俺たちが下界の子供に嘘を見抜くように、逆にジーク君は神の嘘でも見破れたりしてね。ジーク君ならできそうだけど、とにかくもうエニュオの振りをするつもりはない。さっき俺の子供達の伝達が来て、ペルセフォネ君達を無事全員救出できたって」
「っ!?そうなの・・・・私の子供は助かったのね・・・・」
「ただ何人か見つけられないって言っていた。ってことはだ・・・・・何人かやられたからこんなことをして、エニュオの振りをしたんだろう?」
「・・・・・・正解よ、あの怪物に私の子供を何人も殺したわ」
もうデメテルがエニュオの振りをするのをやめた
どうやら誰かが来たらエニュオの振りをするつもりだったようだが、幸いなことにもう眷属は解放されたと、ペルセフォネ達である人質はもう解放されたため、もうデュオニュソスの言うとおりにしなくていいと、安心する
そして、俺がエニュオの正体であるデュオニュソスであることに気付いていたことに驚く
デメテルも最近デュオニュソスが変であることに気づき、自身の手で暴こうとしたが、それが逆に罠に嵌って眷属を人質に取られる羽目になり、それで何人か殺されてしまい。全滅するくらいなら言うことを聞くしか道がなく。いくつかのぶどう酒である神酒と、多少エニュオである振りをしろと、狂った神ながら、悍しい指示をされた
が、簡単に俺たちに打ち破られたため、もうデュオニュソスの言う通りに動く必要はなくなったため
全てをヘルメスに話す
「十五年前から、彼はこのような計画をしていたそうよ」
「それってゼウスとヘラがオラリオを去った時か」
「無論目的は天界時代と変わりない。オルギアを行うために・・・・」
「狂っているね。少しヘラに似ているけど、流石に彼女はそこまではしなかったけどね。狂乱か、相変わらず悪趣味だね」
「オラリオを吹き飛ばして、大昔みたいにモンスターを地上に解き放つこと。そしてそのモンスターに喰われる人間の悲鳴を聞きながら見ながら美酒を飲んで楽しみたいそうよ」
「天界の時もそんなことをしていたっけ。でもその度にアテナやヘスティアやアルテミスに止められたね。あの『三大処女神』に敵うのはゼウスくらいだから、流石になんともならなかったね。それを今度は・・・下界でか」
「下界なら好き放題できるからと、彼なら考えるわ。ここには彼の悪事に気付ける者は居なかったから」
「でも、それをロキとジーク君に見抜かれた。やっぱり『アース姉妹』は神の嘘を見抜くことができるからね。その血筋で生まれたジーク君もね」
「ペルセフォネ達を助けてくれたことは感謝はするわ。でもデュオニュソスの計画はもう始まったわ。止められるかどうか」
「そこは子供達を信じるべきでしょ、今も天の扉を発動させないために、六体のデミ・スピリットを倒そうと戦っているわけだしね」
「六体?・・・やっぱり・・『デュオニュソスの本当の狙い』はわかっていないのね?」
「ん?デュオニュソスの本当の狙い?」
「実は・・・・・・」
目的も含めて、もう人質を解放されたため、デュオニュソスが言う通りになる必要はないため、これまでの目論見や企みも含めて全てを話す。
しかし、計画はもう始まっている。もう止められる方法はない。でもそこはあとは冒険者である俺たちに任せるしかないと、人間達を信じる他なかった。六体のデミ・スピリットを倒して大秘術の発動を阻止すると
だが
デメテルはそれだけを聞いて、おかしいと疑問を思い、本当の狙いがわかっていないと言い出す
目的は六体のデミ・スピリットを全て倒して、天の扉の発動を阻止すること
のはずが、別の狙いがあると言い出す。それが本来の目的ではないのなら、何をどうやってオラリオを吹き飛ばすのか
デュオニュソスの本当の目的とは?
クノッソス10階層
各ルームでロキ・ファミリアを中心に、ガネーシャ・ヘファイストス・フレイヤ・カーリーの派閥に、ゼノスと。六体のデミ・スピリットを倒すために激戦を続けている
しかし
「ぐ!?・・・・・・なんだ!?」
「攻撃が通らなくなった!?」
突然攻撃が通らなくなった。否、通っても傷が瞬時に治るなど、なぜか勢いが無くなってきた。さっきよりもデミ・スピリットが強くなった。
なぜ突如、急に攻撃が通らなくなったのか、各部隊の報告をフィンは聞く
「やはり何かがおかしい。各部隊!状況は!」
『突然デミ・スピリットの攻撃が通らなくなったぞ!?フィン!』
『こちらもだ。魔法が直撃しているのに、傷が瞬時に治る。これではキリがない』
『こちらもです団長!アルガナ達と共に戦っているのですが、攻撃が急に通らなくなりました!』
『こちらもだぞ人間!なんか急に強くなったぞ!』
『団長!こちらもです!急に猛者の攻撃が効きません!』
「そう簡単にはいかないか、エニュオはここまでの計画のために、この『六体』だけを用意したとは思えない。ってことはだ・・・・・・・・・・『やはりまだ何かあるのか』?」
リヴェリアやガレスやティオナの報告を聞く限りでは、もうデミ・スピリット六体の攻撃が通らなくなった
なぜ急に攻撃が通らなくなったのか、もしくは傷は瞬時に修復するなど、急にデミ・スピリットの様子が変わった
その証拠に
『ああ・・・ああ・・・あああ・・・あああ』
「なんだ?苦しんでいる?どう言うことだ?しかも・・・・・・『魔力が増幅』している!?」
フィンは第一部隊が処理するデミ・スピリットを見て、体に魔力の流れが見れる光の線が『どこかから流れている』のを見た
明らかにどこからか魔力が流れている
だからデミ・スピリットが急に強くなった
一体どこからそんな魔力が流れているのか、デミ・スピリットが六体全員に魔力が流れる。他にあると言うのか、何かが?明らかに六体以外の何かがデミ・スピリットに力を与えている。何が力を与えているのだろうか
考えられるとしたら
デミ・スピリット六体以外の何が・・・・・
すると
『団長!!大変です!!』
「っ!どうしたラウル?何か見つけたのか?」
突然11階層で、ペルセフォネ達が無事に出てこられるように、触手や食人花の退治を続けていたラウルが率いる部隊で、突然ラウルが急に慌てた声で連絡してきた
その内容は
デミ・スピリットを急激に強くした原因を見つける
それは
『11層に・・・・七体目のデミ・スピリットが!!!』
「なに!?」
ラウルが見つけたのは
七体目のデミ・スピリット
ラウルが地図を見ながら11階層の敵を殲滅を続けていると、突然地図に載ってない隠し扉を見つけた。しかも広い空間。大人数でも入れそうな広い空間、中はとても暗いが、何かおかしいと思ったラウルはその奥へと進み
その先で
黒い竜の体をしたデミ・スピリットを見つけた
黒い竜の腹にデミ・スピリットが埋め込まれている。これは七体目のデミ・スピリット。こいつが六体のデミ・スピリットを強化していた。それだけではない。魔力が増幅するような感じをラウルは感じだ
そう。これがエニュオの真の狙い
「邪竜ニーズホッグ!!!」
「そう、私の真の狙いは七体目のデミ・スピリットに冒険者を蹴散らす。それが真の目的だ。天の扉も予定の一つだが、冒険者が生き残っては意味がない。だから六体の精霊も、その『ニーズホッグの道具』に過ぎないんだよ!ロキ!!!ヘスティア!」
「・・・・・・・・」
邪竜ニーズホッグ
大昔大精霊の秘術で天の扉で消滅したはずの邪竜。しかし、ダンジョン深層域でレヴィス達が『名も無き竜』の幼児を依り代にしたニーズホッグと思われる個体を見つけ、それをクノッソスで育てていた
これを精霊の分身として創り上げた
クノッソスの階層の中で、『七つの水槽』のような物があった。それはレフィーヤや俺も確認したが、おそらく今十階層で戦っているスピリットオルター六体と、イシュタルが用意させたと言われる『天の雄牛』で、その七つを育てるための水槽だと思っていた
だが違った
その七つ目が邪竜ニーズホッグだった
奴が計画を始めてからクノッソスで、精霊の分身の実験を何度もタナトスやイシュタルを騙してやって貰っていた。全てはこの時のために、ちなみに『天の雄牛』はイシュタルが要望して造っただけの偽物、差し詰めロキ達を七つ目のデミ・スピリットだと騙すための、ただの身代わり
なぜそのような周りくどい事をしたのか
確かに天の扉でオラリオを吹き飛ばすのが目的だ。しかし、『冒険者のほとんどが生き残る』可能性もある。それを考慮して、まずは六体のデミ・スピリットに天の扉を詠唱させた。その六体を倒せば終わると思うだろうと、ニーズホッグの存在など気づかない程騙せるだろう。しかも、デミ・スピリットの存在の恐ろしさを、59階層で一度戦った経験のあるフィン達の言葉なら、六体デミ・スピリットオルターを倒すために全力を掛けて、ほとんどの主戦力がここに集まる
クノッソスに集まった冒険者達を一気に消すのは、これで容易なことではない
しかも、ニーズホッグを倒す戦力は無い。デュオニュソスにしてやられた
「本当の目的は冒険者たちを殺す事・・・・」
「その通り、確かに天の扉も発動をさせるのも確かに目的の一つ、しかし、天の扉で生き残る冒険者も居る。レベルが高い冒険者は特に、それを考慮して先に冒険者を殲滅するのが目的だ。君であるロキ、フレイヤ、ガネーシャ、ヘファイストスなど、レベルが高い冒険者を殲滅するためにな!」
「おのれ・・・この糞神が・・・六体のデミ・スピリットはダミーか・・・」
「ああ、だがあの六体には天の扉の詠唱はして貰う算段でね。あとはニーズホッグが引き継いで発動し、まずは冒険者が集まったクノッソスを落とすのが計画さ、ニーズホッグは六体のデミ・スピリットと魔力路が繋がっている。つまりはニーズホッグが本体。今から十層から十一層までは遠すぎて間に合わない!!これで私の勝ちだ!!ロキ!!ふははははははははははははははははははは!!!」
「この邪神が!!!」
六体のデミ・スピリットオルターはあくまでダミーで天の扉の詠唱の道具、今主戦力はそっちに回ってしまい。仮に今からニーズホッグを倒しに行こうにも、十層から十一層は今から向かうには遠過ぎて間に合わない。
もう天の扉の詠唱も完成してしまう間近だ
完全にデュオニュソスの思惑通りになってしまった
が
「・・・・・・・・」
「どうだヘスティア!今度は私の勝ちだ!!君の眷属も!君たちのこの街も!これで終わる!!私の完全な勝利だ!!!」
「・・・・・・・・・」
今度はデュオニュソスの勝ちだと、彼はヘスティアに笑い狂う。天界時代ではヘスティアにオルギアを邪魔されたが、今回は計画は上手く進んだ。もう邪魔できない程の完璧な計画を、これでデュオニュソスの勝利
なのに
ヘスティアは何も喋らない
むしろ
「・・・・・・ぷぷ」
「ん?」
「ん?」
「ふはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」
「は?」
「なんだい?なんで笑っているんだ?ヘスティア?」
「ごめん!だって!ふふ・・・・ねえグリフォン君?」
「そうですね。これでは『笑ってしまいます』ね」
ヘスティアは笑った。それも大笑いに
なぜこんな危機的な状況で笑っていられるのか、絶望のあまり諦めの笑いだろうか、否、これは余裕な笑いだ。絶望感のある狂った笑いではなく、余裕の笑い、グリフォンにはわかっていても、ロキやデュオニュソスにはわからない
なぜ今、こんな冒険者達、自身の子供達が危険であるこの場で笑っていられるのか
そのヘスティアのおかしなタイミングで笑ったことについて、デュオニュソスは苛立ちながら、不信だと思いながら問いかける
「一体なぜ笑っているんだ!!!」
「いやあ、確かにね。僕の負けだよデュオニュソス。僕もそこまでは予想していなかったからね。君は喜んでいいよ」
「じゃあなんで?そこまで笑っていられるんだ。君は?」
「ドチビ・・・・ウチは自分のことは嫌いやから何を考えているか知らへんけど、まさか・・・」
「そうだよ。ロキ。デュオニュソスは僕には勝ったけど・・・・・・」
確かにデュオニュソスがここまで考えているなんてヘスティアは知らなかったのは事実。と言うわけでヘスティアにデュオニュソスが勝ったのは間違いではない
しかし
「君はジーク君には負けているよ。だって
「はい。主様は最初からニーズホッグを倒すためにここに来たのですから」
「やっぱり!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
俺には負けていると伝えた
ニーズホッグを倒すためにここに来ている。つまりは俺が最初からデュオニュソスの本当の狙いを分かった上で、クノッソスに居るわけだ。でなければペルセフォネ達を救ったのに。まだクノッソスに残るわけがない。
もうデュオニュソスの狙いなど、お見通しである
「僕たちのここに来た目的は三つ。一つは人質であるペルセフォネ君達を助けること、二つ目は君の眷属であるフィルヴィス君を助けて、僕の眷属として迎え入れること、まあこれはジーク君の独断で計画していることだけどね。そして三つ目は・・・・・・十一層の隠し部屋に隠れる『ニーズホッグを討伐』すること。これを理由に僕らはここで行動をしているんだ」
「主様にとっては邪竜は許さぬ存在。絶対に討伐し終えるまでは戦いをやめないのがあのお方です。過去で各地で何頭と言う邪竜を絶滅させたことか、数えきれないくらいです」
「は?・・・・な、なんだと?」
「つまりなんやドチビ!ジークは最初からデュオニュソスの本当の狙いを知っていたんか!?」
「そうみたい、前に君の子供の・・・・ハイエルフ君だっけ?ハイエルフ君が前にゼノスをダンジョンで送り返す作戦を手伝うお礼に、ジーク君がクノッソスに行ってタナトスからいくつか鍵を盗んで行って、それをハイエルフ君に渡す予定みたいだったけど、そのついでに、半神の力でタナトスの嘘を見抜いて、ニーズホッグの存在を知ったんだって、でもニーズホッグはデュオニュソスが使うだろうから、あえて倒さないで、デュオニュソスが動いた時に潰すつもりだったからって、前々から知っていたみたいだよ?」
「なんやてえええええええええ!?ウチの甥っ子!?凄すぎ!?」
「な、な、な、そんな馬鹿なあああああああああああああああああ!?」
ニーズホッグの存在を知ったのは、以前俺とウンディーネでリヴェリアの取引のためにクノッソスの鍵を盗むために、二人でクノッソスをほとんど制圧したのだが
そのついでに気配でタナトスの所に行き、タナトスが他に企んでいないか、半神の直感で嘘を暴いた
それでニーズホッグのデミ・スピリットの存在を知った
しかし、半神の直感でタナトスが使うつもりは心を読む限りはなく、デュオニュソスが使う算段らしいと、俺はあえて奴が本格的に動くまでは游がせてもいいと、あえてまだ手を出さなかった
つまりは
その時からデュオニュソスの本当の狙いを知っていた
「ドチビ!?なんでそんな大事なことをジークは言わなかったんや!?」
「僕も聞いたよ。そしたらジーク君が言うには、『そもそもクノッソス攻略はロキたちがやること。ロキ達ならそのくらいなんとでもなるだろう』と。君のパルゥム君・・・ならなんとかなるだろうからと、他人がやろうとしたことを邪魔する必要はないと思って、あえて言わなかっただってさ」
「そんな大事なことを先に言えばこんなことにならずに済んだや!?じゃあもしウチとフィン達が失敗したら!?」
「今行動に出ています。ロキ様の眷属の皆さんがニーズホッグをなんとかできなかった場合は、主様達が出ると、主様の気配察知でニーズホッグの気配は遠くでも分かっていますので、そして今六体のデミ・スピリットをロキ様の眷属の皆さんが相手していて苦戦しているようですので、主様達が出ることになった。そういうことです」
「ジークウウウウウウ!!そんな大事なことを後回しにするなや!!うちの甥っ子!!!」
「ジーク君はあまり他人に干渉しないからね。しかもロキの子供達とは特にかな。ハイエルフ君とあの双子の妹のアマゾネス君以外は」
そんな大事なことを言わなかったのは、あいつらならそれくらいできると思ってあえて言わなかった
フィンの考えなら相手の裏くらい見抜けるはず、そしてロキ・ファミリアの目的であるクノッソス攻略は自身の手で果たすだろうと、他人の力など借りないと思った。他人の目標を勝手な手助けなど不要、自身の手で成し遂げるために、俺と軽い喧嘩もしたんだ。フィンが英雄を求めるように目標を建てた道を邪魔するわけにはいかないと、あえて古い友人が自身で果たせるように何も言わなかった
そして。もしも果たせなかった場合は、俺が勝手に手を出すと、もう場所がわかっているから後でも手が出せるからと、今まで何もしなかった
あと、勝利を確信して慢心するデュオニュソスの歪んだ顔を踏み潰したい。俺の悪い考えでもある
とにかく、何が言いたいかと言うと
俺からすればデュオニュソスの考えなどお見通しと言うことだ。まさしく俺の手のひらで遊ばれていたと言うことだ
「ふざけるな!!あの英雄め!友人の振りをして!私の計画を全部知るために近付いたのか!」
「君の悪巧みはジーク君にはお見通しだったから、友人の振りをして近付いたみたいだね?君も友人の振りをして、ジーク君の敵にならないようにしていたみたいだけど、無駄だったね?」
「だとしても!知ったところでどうする!何ができる!かつての古竜を相手に何ができる!」
「できるんだよな〜〜〜、『今のジーク君』なら」
「そうですね、『今の主』なら」
「なんだと?・・・・・」
「ドチビ?ジークがレベル7になったことは知っとんけど、まだジークに何かあるんか?」
「まあね、今のジーク君はただの『レベル』だけでは関係のない力も持っているんだよな・・・」
ニーズホッグの存在を先に知ったからどうしたと、デュオニュソスは張ったりを見せる
ニーズホッグが居ることは事実であり、それに対抗できるのが俺だけしか居ないからと言って何ができると、俺一人だけでは何もできないとデュオニュソスは苛立ちを見せるも無駄だと吐き散らす
しかし
それは『俺を知らないからそんなことが言える』事だと、ヘスティアはデュオニュソスがあまりに俺のことを知らないからがまだニーズホッグの前では無意味だと考えているのだろうと
デュオニュソスの張ったりには見苦しさを感じた
なぜなら『今の俺』は
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
「っ!?なんだこの揺れ!?いや・・・・この『ドス黒い圧』はなんだ!?」
「これは・・・・『闇』・・・ドチビ!ジークはまさか・・・・・」
突然、クノッソス内で揺れを感じるような、神でも恐ろしい圧力を感じた。誰かの圧力にして、誰かの魔力のオーラ。かなり黒く。それはまさしく闇。そのオーラを通り越して『魔圧』
悍しい力が、クノッソス内でデュオニュソスは感じた
そして。ロキは知っている。この圧力を
かつて味わった恐怖の闇にして、『魔の圧』。これを感じたことのあるロキは、これが誰の力なのか、すぐにわかった
それは
「うん、これはジーク君の魔圧、この前の遠征で黒竜の力を物にしたんだ。だから今の彼が二代目の黒竜かな?」
「なんやて!?」
「なんだと!?」
これは俺の魔力から流れる圧力。ドス黒いオーラがクノッソス内を覆う。誰もが恐怖をし、誰も逃れらない闇。前回の遠征でファフニールの力を完全制御した俺は、奴の力を完全に引き出して、クノッソス内で暴れるデミ・スピリットを恐怖で貶める
ヘスティアがニーズホッグを俺がなんとかできると言ったのは
俺が黒竜の力を手に入れ、ファーブニルとして本領発揮したからである