ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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狂神に裁きを

 

「ロキ!無事か!」

 

「こっちは終わりました!・・・・っ!?精霊グリフォンに・・・神ヘスティア!?」

 

「ヘスティア様!こっちは終わりました!」

 

 

「そっちは終わったんか・・・」

 

「リリルカさん!」

 

「デミ・スピリットは全て片付いたんだね!」

 

 

「はい!十階層の敵は全て鎮圧、今十一階層に潜む残りのモンスターをまだ戦闘できる人たちで鎮圧中、ヴェルフ様と命様がベル様を迎えに行っています」

 

 

ロキとグリフォンとヘスティアが居るルームに、フィンとアリシアとリリルカが現れる

 

どうやら十階層の敵は全て殲滅、今は十一階層で残りの敵を、補助部隊も含めてまだ戦える者で鎮圧中

 

クノッソス内のほとんどはこちらの占領化しつつある。つまりはもうこれでクノッソスの攻略を果たしたも同然となった

 

 

あとは・・・・・・・

 

 

この事件の首謀者である、デュオニュソスをなんとかするのみ

 

 

「フィルヴィス!何をしている!早く私を助けに来い!!」

 

 

「まだそんなことを言うんか!」

 

「助けに来ないと言っているだろう!相変わらず往生際が悪いにも程があるぞ!!」

 

 

ここまで追い詰められているにも関わらず、デュオニュソスはまだフィルヴィスに助けを乞う。もう打つ手がなくなったのか、計画が崩壊したのなら、一度を逃げて、また策を練って、再度計画を行おうと、今は逃げることに徹するようだが

 

ヘスティアとロキに抑えられて身動きが取れず、まだ生きていると思われるフィルヴィスに助けを求める

 

しかし、彼女が助けに来ることはないと、ヘスティアが言う。彼女は今俺達が止めていると、フィルヴィスを助けるためにここにも来ていると、彼女は俺たちの目的を知った上で、フィルヴィスは助けに来ないと断言する

 

 

しかしだ

 

 

「やはりここに居たか・・・・デュオニュソス」

 

「デュオニュソス様・・・・・・」

 

 

「ジーク君!」

 

「主!」

 

「フィルヴィス様も!その様子だと、救えたんですね!」

 

「ジーク!レフィーヤ!ベートも!フィルヴィスも・・・って・・なんやジーク!?その姿は!?」

 

「なんですか!?ジークの髪色が黒く、翼に角に尻尾まで!?」

 

「まさか・・・・ファフニールの侵食で変貌した姿なのか?」

 

 

「俺のことは気にするな、それよりデュオニュソス。悪いがフィルヴィスは俺が治させて貰った」

 

 

「っ!?エルフの姿に・・・何をしたジーク・フリード!!そして貴様も、なんだその姿は!?」

 

 

「お前に話すことはない。なぜならお前はここで終わるのだからな」

 

 

そこへフィルヴィスを助けた俺たちが、別のルームからやってくる。フィルヴィスは負傷しているため、レフィーヤが担いでいる

 

俺たちの登場でいきなり驚きはするロキ達だが、更に驚くのは俺の今の姿、ファーブニルリッターになった俺の怪物になった姿。人間の体に翼や尻尾や角まで生えていたら驚きはするが、そんなことを無視して、俺はデュオニュソスに近づき、勝手にフィルヴィスをエルフと言う人の体に治したと言い、説明もせずに、俺はフロッティを出す

 

 

「ヘスティア、ロキ、どいてくれ。デュオニュソスに用がある」

 

「ん?何をする気や?」

 

「ジーク君・・・・本当にやるの?」

 

 

「ああ、こいつを許すものか。何を言われても構わん、それでも俺はこいつを捻り潰す」

 

 

「ぐ!?何をする気だ!」

 

 

地面に抑え込んでいるデュオニュソスを、ヘスティアとロキにどいて貰うよう頼む。二人は俺の指示に従い、抑え込んでいたデュオニュソスを解き

 

俺はデュオニュソスを無理矢理立たせ

 

 

人間が絶対にしないことを、俺はオラリオで初めて行う

 

 

それは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザシュ!!!!!!!

 

 

 

 

「ぐは!!!」

 

 

「罪をお前の魂をもって償って貰う、デュオニュソス」

 

 

 

 

「デュオニュソス様!?」

 

「本当に神を殺せるんだ。ジーク君は」

 

「ジーク!?自分ホンマに!?」

 

「あいつ!?本当に神に手を出しやがった!?」

 

「神デュオニソスの胸に、剣で刺した!?」

 

 

俺はデュオニュソスの胸に剣で貫いた

 

デュオニュソスの口から血反吐が流れ、胸から大量の血が流れる。彼は物凄く苦しそうだ。俺はこのためにここへやってきた。人間が神に手を出さないとは限らない。俺は違う。俺は敵が神であるなら神でも殺す。これが神殺し。人間の最大の大罪、しかし上等だ。なんと言われても構わん。それでも俺はデュオニュソスに怒りを見せる。友人を誑かした罪は、奴の魂をもって贖って貰う

 

その光景に、ロキ達、後ろで共に付いてきたベート達も驚く。まさか本当に俺が神に手を出すなど、いくら英雄であろうと神に手を出すなどあり得ない、しかし、俺は神殺しでヘルもそれ以外のオラリオ外の神を三人も消滅させた男、今更デュオニュソスを殺した大罪を被ろうと構わん

 

なんであろうと、この神を許すものか

 

 

「ぐわあ!・・・・な・・なんだ!?・・・なぜこんなにも苦しい!?それに・・・なぜ『送還』されない!?」

 

 

「俺はレアスキルの関係でお前達神を殺すことができる」

 

 

「なに!?」

 

 

「俺に殺された神は天に送還されることなく、『魂が消滅』する。つまりは神の死だ!!」

 

 

「なんだと!?」

 

 

「ホンマか!?ドチビ!?」

 

「ああ。もうこんなことになったから言うけど、本当だ。ジーク君が僕たち神を消滅させるレアスキルを持っている。ジーク君は僕たち神に死を与えることができる」

 

「ジーク、君は神を殺せるレアスキルも所持しているのか・・・・」

 

 

ゴット・シェアシュテールング

 

神の力を破壊&無効、そして神の送還を無効し、神を消滅させるレアスキル。神だって殺せるこのレアスキルで俺はデュオニュソスを消滅させる

 

このレアスキルで殺される神は、全身に痛みが通じ、だんだんと力が抜けて、体が光になって消える。これが神の消滅にして、神の死である

 

友人を誑かしたこの男を許すことはない。デュオニュソスの魂で償いをして貰う

 

 

「や・・・やめ・・・やめろ・・・ジーク・・フリード・・・この化け物め・・」

 

 

「なにを言っても構わん、お前は何があっても俺がお前を殺す。眷属を殺した罪、俺の友人であるフィルヴィスやペルセフォネ達を誑かした罪、これで償って貰う」

 

 

「や・・・やめろ・・・く・・苦しい・・・いやだ・・・・消えたくない!」

 

 

「お前の眷属達もそう思っていただろう。だが、お前は許しなどしなかった。酒で酔わせて騙した。そんなお前が誰が許す?誰も許さないさ、お前を助ける奴など誰もいない。お前も誰も助けなかったのだからな」

 

 

「この剣を・・・外せ・・・・私が・・・死ぬ・・・など・・・私は・・・・消えたくなどない・・・・やめろ・・・・・やめてくれえええええええええええええええ!!!」

 

 

神でありながら、自身の死に怯え出し

 

俺のフロッティを外せと足掻く。だが俺はそんなことはさせない。もうこいつの体も光になって消えていく。こいつのせいでフィルヴィスの仲間、ペルセフォネの仲間をやられた。散々人々の命を奪ったこいつが、自身の命が殺されそうになると怯えて逃げ出すなど、情けない

 

これが狂気の神の最後だと思うと、随分と惨めなものだと思った。結局皆を騙して計画を進めたのに、自身も計画も崩壊して殺される。

 

なんとも哀れな男だ

 

 

 

 

これがデュオニュソスの最後とはな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「デュオニュソス様・・・っ!」

 

「っ!?フィルヴィスさん!!?」

 

 

フィルヴィスが、デュオニュソスの最後を見届けることなどできないのか、もしくはまだ奴を愛しているのか、レフィーヤの腕を解いて、自分の足で走り

 

俺の手を掴み、デュオニュソスに刺した剣を引き抜くよう頼まれる

 

 

「ジーク!頼む!やめてくれ!」

 

「フィルヴィス。まだこんな神をお前は愛しているのか?お前の仲間を騙し、奴の眷属でもあった者達も騙して殺したんだぞ?それでもか?」

 

「っ・・・・・・・ああ、頼む」

 

 

「・・・・・・・・そうか。ふん!」

 

 

「がは!!!」

 

 

「フィルヴィスに感謝するんだな、でなければお前をあのまま消していた。お前の最後の眷属がお前の命を救ったんだ。彼女が美しい優しさで良かったな・・・・・」

 

 

「フィルヴィス・・・・・」

 

「デュオニュソス様・・・・・」

 

 

俺はあまりにフィルヴィスの懇願に負け、言う通りにして、デュオニュソスに刺した剣を引き抜く

 

今更こんな男を助けたところで愛してくれるわけでもないと言うのに、それでも最後に話したいことがあるのなら仕方ないとデュオニュソスを殺すのをやめた、デュオニュソスの体は俺が剣で刺したことで限界に近い、どの道デュオニュソスを殺すことはできないが、天に送還されることにはなる。

 

デュオニュソスが終わると分かっていながら、フィルヴィスは何を話すのか

 

 

「デュオニュソス様・・・今日に至るまで・・・本当に申し訳ありませんでした・・・こんなことになって・・・そして私だけ助かるなど・・」

 

「まったくだ!本当に使えないぞお前は!何度私の命令を無視したか!あのジーク・フリードに絆され、そしてレフィーヤ・フィルヴィスを守るために、計画のほとんどが失敗した。全部こんなことになったのもお前のせいだ!この穢れた女め!」

 

「・・・・・・はい」

 

 

フィルヴィスがデュオニュソスに言いたい言葉は謝罪

 

自分の甘さが主神の計画を破断した。計画のほとんどはフィルヴィスのおかげで崩れたと言ってもいいだろう。彼女が俺とレフィーヤを気にしていたから、デュオニュソスの計画がズレが生じた。彼女の友情がデュオニュソスの計画を揺らいだ。フィルヴィスがデュオニュソスではなく俺とレフィーヤを気にしてくれたおかげで、オルギアの通りにならずに済んだ、つまりは彼女がこの計画の半分を阻止してくれたんだ

 

だから

 

 

デュオニュソスは当然侮辱した

 

 

主神の言うことを聞かずに命令無視で単独行動を取った。謝罪を今更告げられたところで嬉しくもない。今も俺に殺されそうになって助けなかったのだ。文句を言われても仕方がない。フィルヴィスが俺とレフィーヤのために動いてくれたにしても、主神を裏切ったことには変わりない。多くの侮辱をされても仕方がない。それだけ愛していると言いながら、デュオニュソスの計画通りに動かなかった

 

これは真っ赤な事実

 

 

「っ!!」

 

「来るなレフィーヤ」

 

「っ!?」

 

「フィルヴィスが話しているんだ。彼女を信じてそこで待て」

 

 

 

その侮辱に耐えれない。何より穢れているとフィルヴィスに言うデュオニュソスに。ここまでフィルヴィスが主神のためにどれだけ辛いことをしたのかと、フィルヴィスのためにデュオニュソスに文句を言おうとするレフィーヤだが

 

俺が止める

 

これはフィルヴィスとデュオニュソスの会話だと、デュオニュソスの最後の会話だと、邪魔するなと近づくなと言う

 

そこはフィルヴィスの話したいことをさせろと話に入るなと警告する

 

 

「本当にお前は、今までの眷属の中で一番最低な眷属だ」

 

「はい・・・・」

 

「お前のような穢い女は生まれて初めて見た」

 

「はい・・・・・」

 

「お前のような役立たずを眷属を入れたと思うと、私は呆れる」

 

「はい・・・・・・」

 

「それでも私は・・・・」

 

「え?・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前から恩恵を外すことはできなかった、お前を愛している」

 

 

「っ!?!?」

 

 

美しくもない穢れた女、デミ・スピリットに化け物にされた。役立たずで言うことを聞かないフィルヴィス・シャリアを

 

 

デュオニュソスは愛していると答えた

 

 

デュオニュソスはフィルヴィス以外の眷属はペニアの恩恵に勝手に変えた。しかし、フィルヴィスはそのままである

 

美しくなくても、穢れていても、醜く生きている彼女を愛している。これは嘘ではない。計画のほとんどを壊した。目的のほとんどをフィルヴィスが壊した自身の眷属でも。主神としてではなく

 

 

デュオニュソスとして、彼はフィルヴィスを愛していた

 

 

「愚かなヴィルヴィス。私のマイナデス。お前が怪物になったあの悲鳴が、私にとってオルギアだったと、今になって私は敗北して実感した。お前が私を狂わせて、私の中で初めてお前だけにを愛しいと思えた」

 

「デュオニュソス様・・・・・」

 

「誇れフィルヴィス。私の心はお前のものだ。計画などもうどうでもいい。オルギアは諦めよう。しかし、お前の心は私のものだ。お前が私抜きでこの先生きていようと構わん、だが、覚えておけ、私が先に天に還っても私がお前を愛していると言うことを忘れるな、例えこの先、お前が誰かと結婚していようともな」

 

「嗚呼・・・・・・はい!!!」

 

「愛しているぞ。フィルヴィス」

 

「私もです!デュオニュソス様!!!」

 

 

「狂った愛だな・・・・どう思うヘスティア?」

 

「うん、でも・・・・・デュオニュソスらしい」

 

 

デュオニュソスの変な愛し方、変に歪んだような侮辱をしておいて愛しているなど、ずいぶん狂っている

 

でも

 

 

 

二人が抱き合う姿を見て、嘘ではないと俺もヘスティアもわかる

 

 

 

あれだけ貶しておいて、それでも愛しているのは嘘ではない。ヘスティアの言うとおり、デュオニュソスにしかできない愛し方なのかもしれない。自分は助かることはできないが、俺が助けたことでフィルヴィスはこれからも生きていくことになる。それでも愛し続けると天で見ているぞと言っていた。

 

これがデュオニュソスとフィルヴィスの愛なのだろう。随分と変な愛だがな

 

 

「ジーク・フリード・・・・ヘスティア・・・私がこんなことを言う資格はないが・・・フィルヴィスを頼む」

 

 

「ああ。お前に言われるまでもない」

 

「うん、僕たちに任せて」

 

 

フィルヴィスを今後頼むと、デュオニュソスに頼まれる。そんな立場もないと言うのに

 

だが言われるまでもない。彼女の今後も考えた上で俺はフィルヴィスを救ったんだ、当然彼女は俺がこの先なんとかしてある。そこは問題ない

 

 

これでデュオニュソスの愛をしっかりと受け取ったウィルヴィスは何も言わずに、デュオニュソスを離す

 

 

そしてデュオニュソスはそのまま、俺とヘスティアとロキの方へ

 

 

「ふう・・・・ジーク・フリード。君はやはり凄いな、流石は英雄だ。私のこの計画をここまで悟って崩壊させるとは・・・・」

 

 

「俺は真の目的を壊すため、フィルヴィスやペルセフォネの仲間を助けるために過ぎない」

 

 

「そうか・・・私の負けを認めよう・・・ヘスティア・・・ロキ・・・・そして下界の子供達・・・君たちの勝ちだ・・・・君たちの力を侮った・・・私の完全敗北だ」

 

 

「そうだね・・・・・君は負けた」

 

「ああ・・・・・・・ウチらの勝利や」

 

 

「だがヘスティア・・ロキ・・・・お前達も気づいているのだろう?ダンジョンはもう『限界』だ」

 

 

「なるほど・・・・『アレ』と言い、ウラノスももう抑え切れないか・・・・」

 

 

「ほう・・・・やはり半神である君でもわかるのか?ジーク・フリード・・・」

 

 

「少しな・・・・・」

 

 

デュオニュソスは負けを認めた

 

今回の敗北原因は下界の子供の力を合わせたこと。そして未知なる成長を遂げた俺たちの警戒を完璧にしなかったこと、失態も含めて今回の計画は失敗したと認め、敗北を受け入れる

 

しかし

 

 

ダンジョンがもう限界だと、神の判断として俺たちに警告を掛けた

 

 

俺も半神だからなのか、なんとなくダンジョンの異変に変な違和感を感じたりと、いつものダンジョンとは何か違うような感じをいくつもした、最近変だとは思っていたが、まさかやはりそんなことだったとはな、ヘスティアとロキはそれに関しては何も言わないと言うのは、そういうことなんだろうな

 

 

「ジーク・フリード・・・・英雄としてこの時代に君臨しているが・・・・ダンジョンが限界に近づく・・・私のオルギアは崩壊したが・・・・それでもオルギアはいつかやってくる。それでも・・・・君はなんとかできるか?」

 

 

「そうでもしなきゃ生き残れない。地上にモンスターが出てくるような事態が出るなら、その時は今回のように冒険者総出で立ち向かう。だろう?フィン」

 

「そうだね。君の言う通りだ。僕たちはこれからもあのダンジョンで冒険して、強くなってそんな自体にも乗り越えて見せる、としか言いようがないね」

 

 

「ふふふ・・・・君たちならそう言うと思ったよ。それを聞いて・・・・君たちならそうするだろうと、敗者である私なら・・理解できる」

 

 

オルギアは自然に訪れる。ダンジョンが限界と言うことは、もうダンジョンを塞ぐことができないのだろうと、いずれモンスター達が地上に出てくる日がくると、デュオニュソスは予想している

 

そんなことがあろうとしても。必ず今居る皆で乗り越えて見せると、そんな最悪な事態は絶対に避けて見せると、まあこれからの俺たちの頑張り次第としか言いようがなかった

 

 

「冥府の扉はもう少しで開くことになっても、なんとかできるものならやってみるがいい。どっちにしても運命は来るのだからな・・・・天上から、お前達がオルギアを本当に乗り越えるかどうか・・・見定めるとしよう・・・・さらばだ。ロキ。ヘスティア。ジーク・フリード・・・・・そして・・・・フィルヴィス」

 

 

「ああ、さらばだ狂気の神デュオニソス・・・」

 

「じゃあな、この糞神」

 

「さよなら、デュオニュソス」

 

「はい、愛していますデュオニュソス様」

 

 

「ふふふふ、君たちに負けて悔しいはずなのに・・・・なぜこんなにも・・・・負けて良かったと思ってしまうんだろうな、ははははは・・・はははははははははは!!」

 

 

ブウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!

 

 

デュオニュソスは強制送還された

 

俺が剣を刺したままなら、俺のレアスキルで消滅するが、そうでない場合で傷を負った場合は強制送還される。それが下界での神の終わりだ

 

最後の最後まで不審な言葉を残して天に逝く。デュオニュソスの狂気らしい最後の言葉だった。でも負けて良かったと思っているらしい、それはフィルヴィスが少しでも救われたからと、本当に愛した最後の眷属だけは救われて良かったと、勝負に負けても愛した眷属だけは救われたと、だから負けて良かった。なんて言ったのだろうと、俺は推測する

 

フィルヴィスは天に逝く柱の光輪をずっと消えて無くなるまで、愛してくれたのは事実。主神の最後を見届けると、彼女は柱が消えるまでずっと空を見上げた

 

 

これでデュオニュソスは天に逝き、この事件の首謀者は消えてなくなった

 

 

これで長きに渡るエニュオの戦いにして、クノッソスの攻略は終わった

 

 

 

「終わったな、フィン」

 

「ああ、ここまでありがとうジーク。君たちが居なかったら、僕たちは勝てなかった」

 

「俺たちは別の目的もあったから、ここに来ただけだ。とにかく・・・これでリーネ達の仇は取れたな、ロキ」

 

「ああ、そうやな・・・・やったでみんな・・・」

 

 

クノッソスの戦いは終わったことで、やっとクノッソスで亡くした仲間たちの仇を取れたとロキは、あんまり笑いはしないが、果たせたと実感する

 

俺たちに礼を言うフィンだが、俺たちは別の目的があったから、ここに来ただけに過ぎない

 

だからまだ終わってないと、俺はフィルヴィスの所へ行く

 

 

「フィルヴィス。春姫やウンディーネにも言われたと思うが、ヘスティア・ファミリアに来い。ヘスティア・ファミリアなら自由なことができるぞ。俺たちのファミリアはルールなんてあまりないから、俺たちのファミリアなら自由の身だぞ」

 

「ジーク・・・・私は多くを殺した穢れた女だぞ、私がお前達のファミリアに入れば、お前達に迷惑がかかるぞ?」

 

「まだそんなことを言うのか、そうか・・・・・ならお前に『代償』を払って貰う」

 

「代償?」

 

「お前の心臓に埋め込んだその宝石は、作るのにかなり苦労した。もう二度は作れないかもしれない。そんな貴重な物をお前に与えたんだ、その大事な宝石を使った代償を払って貰う」

 

「それはなんだ?」

 

 

フィルヴィスがまだくだらないことで自分を蔑んで、俺たちのファミリアに入ったら迷惑だと、まだバンシーのことで引き摺っているのか、ファミリアに入ることを拒んでいる

 

なら

 

賢者の石を使わせた代償を払って貰う

 

賢者の石はおそらくだが、もう二度は作れないかもしれない。それだけ貴重な宝石だからだ。フェルズでさえ、賢者の石を作るのに苦労をした。それを俺も作れるとは言え、そんな多数も簡単に作れるわけではない

 

だから

 

そんな貴重な賢者の石を使わせた代償を払えと、俺はとんでもないことを言う

 

それは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺のものになれ。フィルヴィス。無論拒否権は無しだ」

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」

 

 

「「え!?」」

 

「「「はい!?」」」

 

「「「「んな!?」」」」

 

「う・・・・・嘘だ」

 

「マジかよ・・・・」

 

「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?」

 

 

俺がフィルヴィスに言った代償は

 

 

フィルヴィスが俺のものになること

 

 

そんなに自分を蔑んで入団することが迷惑なら、俺のものになれ。と言うのは入団して俺たちの団員になって働けと言う意味の代償で払わせる

 

俺のものになれなんて言葉を使ったからなのか、周りに居るヘスティア達は驚愕だった。レフィーヤは驚きの言葉、ベートはなぜか引いている。リューは・・・・・なんか絶望な顔をしている

 

おそらく絶対に何か違う意味で勘違いしているのだろうとすぐにわかる。なぜならフィルヴィスの顔が物凄く赤いからだ

 

 

「お、お、お、俺のものになれだと!?!?」

 

「そうだ。お前にそんな貴重な物を使わせたんだ。代償として俺のものになれ。お前の拒否権はない」

 

「正気かお前は!?」

 

「ああ。もう何を言っても俺は聞かない。それではお前は俺が貰う。言うことを聞いて貰うぞ、お前の命を救ったのは俺だ。救われた者の命令に従え」

 

「お、おい!?勝手に私を背負うな!!」

 

 

俺はフィルヴィスの拒否を聞かずに、俺はフィルヴィスに近づき、所謂お姫様抱っこしてフィルヴィスを無理やり奪う。彼女は暴れるか、俺の方が力が強いため、彼女が暴れてもフィルヴィスを離す事はない

 

これで目的は完了した

 

 

「レフィーヤ。フィルヴィスは俺たちが貰う。話がしたかったら俺たちのホームに来い」

 

「本当にフィルヴィスさんを持っていくんですか!?」

 

「ああ、こいつは俺のものだ。お前達に渡すつもりはない。ヘスティア!目的は達成した。帰るぞ!」

 

「じ。ジーク君。流石に大胆過ぎない?」

 

「自分を蔑む奴など、扱いとしてはこれで十分だ。春姫、ウンディーネ、グラニ、グリフォン、リリルカ、撤退だ。目的のものは手に入った。ここからはフィン達の仕事だ。俺たちはもう帰るぞ」

 

「ほ、本当にジーク様は、フィルヴィス様を連れて帰るんですね、本当にある意味心がないです」

 

「なんとでも言え、自分を蔑む奴に何を言ってもダメなら、強制的に連れて帰ればいい。シルフにも伝えろ、そろそろ帰ってこいと」

 

「は、はい。シルフ様。ジーク様から撤退命令が入りました。十一階層の入り口で待っていますので、戻ってきてください」

 

『ええ、分かったわ』

 

『あ、お母さん・・・・・』

 

『アイズ。後でジーク君の家に来て、そうすればゆっくり話せるから、私はそこに居るから』

 

『う、うん。分かった。てことはまた会えるんだよね?』

 

『うん、待っているね』

 

 

目的は完了し、もうここには用がないと、全団員に撤退命令を出すようリリルカに指示をする、アリアにも撤退するよう指示をする。若干アイズの声が聞こえ、アリアが去ることに対して、行かないで欲しいと娘として母に懇願するが、アリアは俺の召喚精霊であるため、アイズと一緒には居られないが、俺達のホームに来ればいつでも会えるため、ゆっくり話したいなら、俺たちのホームに来るようにと、アリアに言われる。いつでも会えると安心して、ひとまずは別れを受け入れるアイズ

 

 

『わかりました!こちらも今ベル殿を見つけました!』

 

『すぐに今十一階層の入り口に行く!少し待っててくれ!』

 

「ベルを回収したか、よし、フィン。俺たちはここまでだ。帰らせて貰う。あとはお前達で片付けろ」

 

「あ、ああ。ここまでありがとう」

 

「別に構わんさ、こちらも目的の者は手に入ったのでな」

 

「おい!?だから私は入団するとは言ってないぞ!?」

 

「拒否権は無いと言ったはずだ。口を閉じていろ。飛ぶぞ?」

 

「だからおい!?人の話を聞けええええええええええええええええ!!」

 

「ヘスティア達も俺の後から付いて来い。撤退するぞ」

 

「「「「「「は、はい!!」」」」」」

 

 

「フィ・・フィ・・フィルヴィスさんが、ジークさんにお持ち帰りされたあああああああ!?」

 

 

こうして俺たちのデュオニュソスとの戦いは終わった。これでクノッソスの攻略は完了した。長きに渡るエニュオの戦いが終わりを告げた

 

俺たちはデュオニュソスの最後の眷属であるフィルヴィスを入団させるために半ば誘拐をした。まあ自分を蔑むような女だ。それならいっその事を無理に入らせた方がいいだろうと、彼女の意見などを聞かずに、俺は彼女を背負って翼で飛んで、ホームに持ち帰る

 

 

これでやっとイヴィルスの戦いは終わり、一安心な平穏を俺たちは無事取り戻せたのだ。

 

 

クノッソスを出て、地上に出た時には太陽が登り、戦いが終わったときはもう朝となっていた。俺たちの戦いは夜の内に決着が着いたのだった。戦いが終わったのならもうこの姿になる必要はないと、人間に戻る

 

 

一夜にして、冒険者の底意地が見れた大きな戦果だった、俺は冒険者が全部揃えば、例えこの先にやってくるオルギアでも、乗り越えるはずだと、この先も俺たちは更に強くなる事を信じることができるような

 

 

この戦いを良い試練だと思った

 

 

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