ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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反乱

 

 

「「「「明日フレイヤ様とお前が結婚式を挙げるって本当なのか!?ジーク!?」」」」

 

「本当なんですか!?」

 

「本気なのか?」

 

「フレイヤ様に何か言ったのか?ジーク?」

 

 

「ああ、婚姻を拒否することを何回か言ったら、姉上はヤケを起こしたのか、結婚式を無理にあげると、しかも明日やると、急ぎで実行をする気だ」

 

 

ホームに帰り、夕食を終わった後で、姉上がヘディン以外の眷属全員に俺と結婚式を明日挙げることを宣言した。そしてヘディン以外の幹部達は会議室に集まり。結婚式を挙げる理由の経緯を俺に問いかける

 

無論、幹部であるアルフリッグの兄弟達とヘグニとアレンは驚く。オッタルはそうしてもおかしくないからと、驚く様子はない。ただ姉上が言ったことなのかの確認を聞いてくる

 

結婚式を明日行うなんて、とんだ馬鹿な話かもしれないが、姉上はやると言ったらやる女神だ、欲しいものは絶対に手に入れたい主義な女だ。急に結婚式を挙げるからと言っても、やりそうな話である

 

だが眷属からすれば

 

 

「あのお方はそんなにもジークが欲しいのか」

「にしても、急に明日結婚だなんて」

「ジークがいくらは欲しいとはいえ」

「いくらなんでも、早すぎる」

 

「ああ、どうして・・・こんなことを、あのお方は・・・・」

 

「あの方の言うことは本気みてえだな、おい、テメエはどうするんだ?」

 

 

「どうにかしたいが、何かをすればまた俺の仲間が人質にされる。俺が変な行動をすれば、またお前達が俺の仲間を人質を取りに行けと姉上に命令をされるぞ?」

 

 

「またか・・・・」

 

「本当にあのお方はジーク様と結婚をするために・・・ジーク様の仲間を人質に」

 

「「「「フレイヤ様、容赦ない・・・」」」」

 

 

「まあ、お前達もそんな反応はするわな」

 

 

あまりの姉上の強引なやり方に、流石の眷属であるアレン達も流石についていけない。それはそうだ。流石に結婚式を明日急に挙げるから準備しろとは無茶苦茶なことをされる

 

ここまでの無茶な頼みは忠誠を誓った眷属であるヘグニたちでも、正直この結婚式に賛成もしていなければ、今回ばかりは主神の言う事を本当に聞くべきか、今になって主神の命令に従うべきか悩み出す

 

 

「この状況で、またも再度聞くが、お前達は俺と姉上が結婚することに、反対はないのか?」

 

 

「我は・・・・・あのお方の命令なら・・・我慢します・・・」

 

「僕たちも、正直あのお方とジークが結婚することには反対はある」

「だけど、あのお方が望みとなるなら」

「忠誠を誓った身としては」

「僕たち兄弟は従うしかない」

 

「俺も反対は無え。あのお方が決めたことならな、その相手がテメエなのはすげえ気に食わねえけどな」

 

 

「俺とアーニャが結婚しないことに、安堵したのか?」

 

 

「それ以上あいつのことを言うんじゃねえ、殺すぞ?」

 

 

「俺に勝てない癖によく言う。それじゃあこの場にヘディン以外は反対はなく、姉上に従うとして、オッタル。あんたはどうだ?このまま俺と結婚することに反対はないか?」

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

今ここに居ないヘディン以外の幹部は反対はないらしい。人一倍姉上の愛が欲しいはずなのに、アルフリッグやその弟達、ヘグニ、あのアレンでさえ、俺と姉上の結婚式に反対はない。このまま実行すると、彼らにも信念があるのか、この結婚式の計画を進めるとのこと

 

しかし、まだ一人聞いてない男がいる

 

 

 

団長のオッタルである

 

 

 

団長のオッタルが俺との結婚式に反対がないか聞いてない。俺が姉上のファミリアに来てから、なぜか彼は俺との関わりが薄い。俺のすることも止めたりしていない。なぜそこまでオッタルは俺のすることに何も言わずに何も咎めないのか

 

それは常に一つのみであり、そして彼が真に望むこと、だからこの結婚式に関して、彼は

 

 

 

 

 

 

 

「いや、俺は反対だ。俺はフレイヤ様とお前の結婚は認めない」

 

 

 

「「「「「「っ!?」」」」」」

 

 

「だろうな、あんたならそう言うと思った」

 

 

オッタルは反対を出した

 

初めて奴が姉上の指示に反対を出す。今までどんなことでもオッタルは姉上の指示ならなんでも聞いた。奴が絶対にしないだろうとする。以前俺の仲間であるヴェルフ達の人質も、姉上の指示はなんでもする。しかし、奴が初めて姉上の指示に反対を出す

 

理由は大体予想ついているが、それでもまずはオッタルが理由を聞いてみる

 

 

「理由は?」

 

 

「無論、俺を選んで欲しいからだ。俺は今まであのお方のために強さを求めてきた。あのお方のために全てを注いだ。それが我々の派閥の者でもないお前に取られるなど、俺は我慢がならない。例えあのお方の兄の義弟だったとしても」

 

 

「やっぱりか、あんたなら反対を出すと思った。あんたが一番姉上の下に居て全力に応えていたんだからな」

 

 

「あのお方の指示を聞かない気か?オッタル?」

 

 

「ああ、とは言っても手伝わないだけだ。今回だけはな、結婚式の準備もそれを邪魔する者が出てきても何もしない」

 

 

「そうか、じゃあ俺が何をしても構わんってことだな?」

 

 

「あのお方に危害を加ないならな、お前はもうフレイヤ様の指示に従う気はないと言うことだな?」

 

 

「そうして欲しいの間違いだろう?」

 

 

「まあな」

 

 

オッタルは俺と姉上の婚姻は反対を出す理由は、当然ながらオッタルを選んで欲しいからと、姉上の身に危機が迫る以外は何もしないと宣言する

 

オッタルは姉上に愛して貰いたい、その愛を俺に取られたくない。これから俺が何をしても、姉上に手を出さないのなら何もしないと、俺のこれからの行動を邪魔しないと決めた。無論俺も姉上に手を出す気はない。けど結婚は引き受けない。結婚式ができない事態を今から引き起こす。それに関してはオッタルも望んだことのため、結婚式を行わないようにしてくれるなら、自分が姉上に逆らうことなく、結婚せずに済むと、俺の行動はオッタルにとっても都合の良いことだった

 

しかし

 

 

「おいジーク。一応言うがテメエ何をする気だ?あのお方に変なことをするなら・・・」

 

 

「オッタル以外のお前達が俺に勝てるのか?」

 

 

「「「「「「っ!?」」」」」」

 

 

「姉上は俺の家族だから手を出すことはしないが、仮に俺が姉上に何かしようともお前達はもう俺には勝てない。今日に至るまであの庭でお前達と争った。そんなお前達は一人を相手にしている俺に何一つ傷を入れることができなかった。そんなお前達が勝てるのか?」

 

 

「テメエ・・・・・」

 

「「「「確かに・・・・・・」」」」

 

「もう我は・・・・ジーク様に挑みたくないです」

 

 

「姉上を傷つけたいわけじゃない。ただ姉上とは結婚できない。それを避けるために今から動くだけだ」

 

 

「待てジーク。お前が動けば、お前の仲間が人質に取られる指示をフレイヤ様がまた僕たちにさせるんだろう?下手な動きをするべきではないんじゃないか?」

 

 

「確かにな、でもそれができないくらい、お前達は今から起こる対応に追われると思うけどな」

 

 

「対応?」

 

「何言ってやがる?テメエ?」

 

 

今から俺は姉上の結婚式を壊す行動に出ようとする

 

しかし、アルフリッグが言うには、姉上が俺の結婚式を応じてくれずに、何かそれを拒否る事をすれば、またアレン達を使って俺の仲間であるヴェルフ達を人質にすると、またも俺の行動を制限されてしまうと、アルフリッグに今動くべきではないと、警告をされる

 

だが、それはもうできない。今からアレン達は『ある事』が起こる。それの対応しなくてはならない。アレン達は俺のその意味深に疑問を抱き理解できない。

 

それは

 

 

 

 

 

 

ドカアアアアアアアアアアアアアアン!!!

 

 

 

 

「「「「っ!?」」」」

 

「爆発!?」

 

「なんだ!?どこからだ!?」

 

「近くだな・・・音からして門の方だ・・・ジーク。お前の仕業か?」

 

 

「いいや、違う。これは・・・」

 

 

突然、爆発音がフレイヤ・ファミリアホームの門から響き渡る。突然の爆発音にアレン達は立ち上がる。オッタルはちょうど窓の外を見ていて、門の方から火の手が上がっている

 

これは俺の仕業ではない

 

これは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『神フレイヤ!!ジークを返せ!いくらフレイ様の妹でも許さんぞ!!!』

 

『『『『『義弟様を返せ!!』』』』』』

 

 

 

 

「この女共の声は!?」

 

「まさか!?」

 

「リヴェリア様!?」

 

「「「「ロキ・ファミリアのハイエルフ!?」」」」

 

 

「襲撃を始めたか、リヴェリア。他も居るな」

 

 

 

門で襲撃を行っているのは別の者。俺の仕業ではなく。気配からして

 

 

 

 

ロキ・ファミリアのリヴェリア・リヨス・アールヴと、彼女が率いるエルフ達だ

 

 

 

リューとフィルヴィスとレフィーヤの魔力を感じる。やはりレフィーヤの修行のためにダンジョンに潜って、それでから地上に帰ってきたんだろう。となれば当然ながら姉上の魅了は届いていない。あの怒りの言葉も正気であることは間違いなく

 

やっぱり『ここに下がらせて』正解だったな

 

 

「ダンジョンから戻ってきたんだろう。今の地上を知って。姉上の派閥に攻撃しているようだな、早く迎撃に迎え、でないと姉上の所まで攻め込まれるかもな、リヴェリアはレベル7だ。幹部であるお前達が行かないと、他はやられるぞ?」

 

 

「テメエ!まさかあのハイエルフに助けを頼んだのか!」

 

 

「いや、俺は知らん。だが他がダンジョンにリヴェリア達が居ると聞いて、姉上の魅了はダンジョンまで届かないから、正気であるリヴェリア達なら助けて貰えると、誰かが頼んだんだろう?」

 

 

「だとしても!ダンジョンは監視が居たはず!なのになんで知らせが来ないまま、襲撃される!?しかもヘディンが向かったはずだろ!?なぜあのハイエルフ達が簡単に地上に出てくる!?」

 

 

「ああ、それは俺の仕業だ。ヘディンは俺が別件を頼んである所に行って貰っているため、ダンジョンに行ったのは嘘だ。それとダンジョンに警備をしていた奴らは俺が呼び戻したから。『今日の夕飯も姉上が作るから、ホームに戻らないと姉上の飯が食えないぞ?』と。さっき俺が戻るよう指示をした」

 

 

「テメエ!?そんなくだらねえことをしやがって!」

 

「「「「やっぱりジーク・フリードも加担していた!?」」」」

 

「リヴェリア様と戦う?・・・・無理なんだけど・・・・・」

 

 

「リヴェリアが今までダンジョンに行っていたことは本当に知らないけどな」

 

 

リヴェリアがダンジョンに行っていたことは本当に知らない

 

おそらくだが、ロキを正気に戻したから、ロキがリューとフィルヴィスに、ダンジョンに行ってリヴェリアを地上に呼び戻し、そのまま姉上のホームに襲撃するよう頼んだんだろう。でなければ今リヴェリア達とあの二人の気配がするはずがない、あの二人がリヴェリアと一緒に居ること自体珍しいしな。ロキが手を回したんだろう。

 

あれだけリヴェリアは姉上の派閥に関わらないようにしていたのに、俺のことになると、姉上の派閥であろうと攻撃するようだ。流石は俺の婚約者候補だよ

 

ヘディンをダンジョン行かせたと言ったが、あれは嘘である。姉上は俺の嘘は見抜けない、レアスキルによって、つまりは皆を騙せる。ヘディンはもうベルの修行の相手をしているため、少なくともオラリオには居ない。ダンジョンに警備をした部下達は、俺が誘惑をして下がらせた。今日も姉上が夕飯を作った。その飯がホームに帰れば食えると、夕食の前に誘惑するように俺が警備をしていた部下に近づき惑わせた

 

だからリヴェリアがダンジョンから帰ってきたことの知らせがない

 

 

だから門が簡単にリヴェリアたちに壊された。それだけのこと

 

 

「俺は迎撃しない。あとはお前達でなんとかしろ」

 

 

「クソが!行くぞ!あのハイエルフを叩き潰す!!」

 

「僕はここに居る。リヴェリア様と戦うなんて無理!!」

 

「テメエはそれでもあのお方の眷属か!あのお方のために、同胞だろうと戦え!」

 

「「「戦え!この陰キャ黒エルフ!!」」」

 

「僕は陰キャじゃない!!」

 

「オッタル!」

 

「俺はあのお方の所で守る。迎撃はお前達に任せる。あのハイエルフが結婚式を壊してくれるのはありがたいが、あのお方に危害は許さん。俺はあの方の元へ行く」

 

「勝手にしろ!僕たちだけで行くぞ!!」

 

 

俺とオッタル以外がリヴェリアの襲撃を止めに、迎撃へ向かった

 

リヴェリアに逆らうことのできないヘグニはアレンの手によって無理に連れてかれる。相手はあのリヴェリアだからな、しかもレベル7。アレン一人では苦しいだろう。もう一人レベル6が居なくては、どれだけ攻められるかわからないが

 

 

もうそろそろ、この姉上の魅了した都市は終わると言うことだ。これだけ騒ぎを起こせばヘスティアが街で動ける。もう行動に出ているはずだと、今は自身の主神が助けてくれると信じて待つ

 

 

その前に、『彼女』に会いに行くために、ある場所へ向かう

 

 

「ジーク。どこへ行く?」

 

 

「彼女の所へだ」

 

 

「お前はフレイヤ様よりも、あのシルを選ぶのか?」

 

 

「そうだ。これが俺の選択だ」

 

 

「そうか、あのお方を選ばないことは感謝をする。だがあのお方の敵になったら、俺は真っ直ぐお前を狙う」

 

 

「俺に勝って、俺よりも姉上に認められたいか。前にも言った。いずれ俺とお前が一騎打ちをする時が来ると、その願い、これからの戦いでできるさ」

 

 

そう言って、俺はある彼女の所へ行く

 

もう俺は姉上の味方はしない。迎撃もしない。これなら人質は取れないだろう。アレン達はリヴェリアの防衛に回っている。ヴェルフ達を人質にできる暇はない。となれば今なら動ける

 

とは言っても、俺はある彼女の元へ向かう

 

今こんなことができるのも、彼女のおかげだろう。俺にはまだ彼女と話をしなければならないことがある。

 

 

だから向かう。『ヘルン』の元へ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何事!?」

 

 

「大変です!フレイヤ様!ロキ・ファミリアのナインヘルが、エルフの小隊を率いて襲撃をしてきました!」

 

 

「く!ヘディンは何をしているの!?ダンジョンで抑えていたんじゃなかったの!?」

 

 

「それが監視をしていた者もおらず、なぜかホームに居ました!話によるとジーク様がホームに戻るよう言われたようで・・・」

 

 

「っ!まさかジークは私に嘘をついたの!?私は妻なのに!?」

 

 

もちろん襲撃の爆発音は姉上にも聞こえていた

 

ロキ・ファミリアの襲撃に驚いているが、ダンジョンでは監視している者はいつの間にかホームに戻っており、そしてヘディンの抑えの知らせもない。となればヘディンがどこに行ったのか、そして監視をしていた者達がホームに戻っている、それは俺の指示によって

 

となればだ

 

 

 

この襲撃は俺が仕組んだこと

 

 

 

リヴェリア達が襲撃することは俺は本当に知らないが、少なくともリヴェリア達が攻撃させる隙を作ったのは俺の仕業。リヴェリア達が地上の今の状況を聞いて、その仕業が姉上であるとしれば、賭けではあるが襲撃するのではないのかと、警備の者達を呼び戻した

 

 

だがこれでハッキリする。俺が裏切ったと。もう夫の立場などを捨て、自分に反逆していると、俺が敵になったと自覚をした

 

 

更に

 

 

『このクソボケ女神!報復しに来たで!!』

 

 

「っ!?この声はロキ!?」

 

 

突然、自分の犬猿の相手であるロキの声が、マジックアイテムのマイクを使ったと思われる声量が聞こえた

 

リヴェリアの主神はロキ。その主神ロキも自らの足で姉上の陣地に攻めてきた

 

 

『自分の茶番もこれまでや!ウチの甥っ子を返して貰うで!フレイと同じ優しさがない愚妹が!!!』

 

 

「く!直ちに迎撃に向かいさない!」

 

 

「すでにアレン様達が動いています!」

 

 

「ジークは!?」

 

 

「わかりません!会議室から姿を見ません!」

 

 

「ジーク!どこへ行ったの!?」

 

 

姉上は眷属を総出で出動させる指示を送る

 

そのついでに俺の行方を聞かれるが、幹部達の会議室から姿が見ないと報告を受け、どこかに姿を眩ましているようだ

 

果たして、俺はどこへと消えたのか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「攻め込め!!ウチの眷属達!ウチの甥っ子と自分らの信仰のフレイの義弟を助けるんや!!!」

 

 

「「「「「「はい!!」」」」」」

 

「ジークを探しましょう!」

 

「中に居るはずだ!中に入るぞ!」

 

「私に続け!!ウィン・フィンブルヴェトル!!!」

 

 

「「「「「ぐわああああああ!!!」」」」」

 

 

「進め!!!」

 

 

リヴェリアの魔法が炸裂して、姉上の下級眷属達は一斉に吹き飛ばされる

 

リヴェリアのレベルは7。下級レベルの冒険者では太刀打ちできない。リヴェリアにただ蹴散らされるだけだった

 

しかし、ホーム内に入ると

 

 

 

「止まれ!クソエルフ共!!」

 

 

「っ!ヴァナ・フレイヤ!!」

 

「ガリバー兄弟!」

 

「ダインスレイヴ!」

 

 

「勝手にあのお方のホームで大暴れして、テメエら覚悟はできてんだろうな?」

 

「ここから先は通行止めだ!」

「今すぐ立ち去れ!」

「ここがどこだか分かっているのか?」

「ここはお前達ロキ・ファミリアが来るところではない」

 

「お・・・お願い・・・だから・・・帰って・・ください・・・・」

 

 

だが、ここはフレイヤ・ファミリア本拠

 

そう簡単ではなく、アレン、ガリバー兄弟、ヘグニが通行止めをされる。当然ながら幹部達が迎撃を受ける。ヘグニはダークエルフでもあるため、流石にリヴェリアの敵に回るのはハイエルフの忠誠にも関わるため、かなりやる気が出ないところか、戦うことすら恐れている。

 

それでも姉上のため、通せんぼにはなる

 

 

「そこを退け。我々は神フレイヤに用がある」

 

 

「行かせるわけねえだろ!テメエらの好きにはさせるか!」

 

 

「リヴェリア。遠慮はいらん。相手は聞く気がないなんや。こんなことをして好き勝手しているこのガキ共に引導を渡すんや」

 

「ああ、そうさせてもらう。ヴァナ・フレイヤ、今まではお前達と関われば騒動になるため相手などはしないようにしていたが、このような身勝手なことをするなら、私も黙っていないぞ!!」

 

 

「上等だ。ハイエルフだろうと、あのお方の陣地に侵入して襲撃するなら、返り討ちにするまでだ!!!」

 

 

「こんな勝手なことをして、自分たちが何をしているのか、わかっているのですか!!」

 

 

「あのお方の命令なら。俺たちは主のために動く。それだけだ!!!」

 

 

無論、リヴェリアと言う、ハイエルフの王族を相手にしてでも引き下がることをしないアレン達。当然だ。ホームを襲撃されてそう易々と主の所に行かせる訳が無い

 

例えオラリオに居る人たちを惑わせて、都合のいい状況に変えたとしても、主が望むならオラリオをそのものを敵にする覚悟。その無茶苦茶なやり方に、流石に我慢ができないレフィーヤ。今度ばかりはレフィーヤもフレイヤ・ファミリアのすることに全否定だった

 

 

このままホーム内で激突が起こる

 

 

 

 

 

 

が、それだけでなく

 

 

 

 

「あら、そう?なら私たちもそこのハイエルフに、勝手に手を貸してもいいのかしら」

 

「アフロディーテと組むのは癪だが、私もフレイヤの勝手な真似は許さん。ジークは私たちの婚約者だ。返して貰うぞ」

 

 

 

 

 

 

「っ!?誰だテメエら!?」

 

 

「アフロディーテ!?アルテミス!?」

 

 

「久しぶりね。ロキ。ヘルメスの子供とジークの精霊が私の国に知らせが来てね。ジークの危機を聞いてここまで来たわ」

 

「事情はヘルメスの眷属に聞いている。ジークがフレイヤに攫われたと。フレイヤの勝手な婚姻は、婚約者候補でもある私たちも認めん」

 

「アキレウスはどうでもいいが、私はそこの猫人と、一度は一戦を免れた時があった。その一戦を今度こそ交えるためにここへ来た。あとはお前達同様にアフロディーテ様のためだ」

 

「アルテミス様の婿養子様を助けるためです」

 

「相手がオラリオの上級派閥でも、私たちも主のために戦います」

 

「来てくれましたか!ヘクトルさん!ベックリンさん!サンドロさん!」

 

「カリスやアクタも!よく来てくれた!」

 

 

「アフロディーテ・ファミリアに!?」

 

「アルテミス・ファミリア!?」

 

 

 

リヴェリア達とロキの後ろから、主神二人と複数の眷属が現れた。それは二つの派閥

 

 

 

アフロディーテ・ファミリア

 

アルテミス・ファミリアだ

 

 

 

わざわざイリオス王国とエルソスの森から彼女達はやってきた。なぜ彼女達がここへ来たのか、それはアスフィとウンディーネとシルフが知らせたからだ。

 

 

俺がフレイヤに誘拐されて、結婚させられそうになっていると

 

 

それだけを聞けば、二人が動かないわけがないだろう。眷属総員ではないが、アフロディーテは幹部二人もベックリンとサンドロ、そして団長のヘクトル、アルテミスは団団長カリスと副団長のアクタを連れてきた。

 

二人は俺の婚約者候補。候補を差し置いて勝手に結婚をさせられるなど、二人が認めるわけもなく。フレイヤの思惑を阻止するために、彼女達もロキと共に反発する

 

ヘクトルは別に俺のことなど、宿敵しか思ってないため、俺のことなどどうでもいいが、アレスがオラリオに攻めてきたと当時の時、アレンと衝突しそうになった。その時は俺に止められた。だが、今回はそれが果たせそうだと、アレンを相手にやる気が増している

 

カリスとアクタはいつも通り、主の幸せのために戦いに来た

 

 

「おい!なんでこんな大きなファミリアがオラリオに入れる!?どうやってオラリオに入りやがった!?見張りは居たはずだろ!?」

 

 

「ああ、それなら私が魅了をさせて貰ったわ。だから私たちは易々とオラリオに入れたってわけ」

 

 

「そういえば神アフロディーテも美の女神!?」

「「「あのお方と同じく魅了で入ってきたのか!!」」」

 

 

「美の女神は下界でフレイヤだけではないのよ!!」

 

 

アフロディーテとアルテミスがなぜ簡単にオラリオに入れたのか、それはもちろんアフロディーテの魅了の力である

 

フレイヤの眷属は当然オラリオ外でも誰かが来るのかもしれないと予想していた。主が変えたオラリオを元に戻させないために、オラリオの門に監視を入れて、入ってくるオラリオ外の外国人を入れないように複数送ったが

 

アフロディーテに魅了で突破されてしまう。だから報告も入ってこなかった

 

 

更に

 

 

「ジーク君を返して貰うよ」

 

「もうフレイ様の妹とは思いません!神フレイヤ、あなたは私たちの敵だ!主であるジーク様を奪うのであれば!」

 

 

「ジークの精霊!?」

 

「風の精霊と水の精霊!?」

 

 

「シルフ様。ウンディーネ様も来てくれましたか!」

 

「待たせてごめんね。フィルヴィスちゃん」

 

「なんとかアフロディーテ様とアルテミス様の協力を得ました」

 

 

今度はシルフとウンディーネが遅れてやってくる。

 

アスフィはいないが、シルフとウンディーネもいち早く俺を取り戻そうと駆けつけてきた。これだけの戦力なら、アレン達に対抗できる

 

 

「ジークの精霊も付いている。これでも道を阻むか?ヴァナ・フレイヤ?」

 

 

「何人来ようが関係ねえ、テメエら全員ぶっ殺す!!!」

 

「精霊が二人、そしてレベル7ねハイエルフ、その他国家系ファミリアが二つか、完全にこちらが不利に近いが、それでも僕らは主のためにここは死守する!!」

「「「ここは通さん!!!」」」

 

「わ・・・・我はリヴェリア様以外の相手なら、どんな敵であろうと、薙ぎ払ってくれる!!」

 

「「「「そこはハイエルフでも薙ぎ払えるとでも言え!!」」」」

 

「それは無理!!」

 

 

シルフやウンディーネも加わったとしても、アレン達は下がらない。主の本拠を守るため、レベル7のリヴェリアや水と風の精霊がいても怯まない

 

全てはフレイヤのために

 

 

 

「誰だろうと返り討ちだ!!」

 

 

「なら押し通る!!かかれ!!!」

 

 

「「「「「うおおおおおお!!!」」」」」

 

 

「「「「「はああああああ!!!」」」」」

 

 

 

両者共に激突する

 

どちらも譲れない主の忠義があり、愛しい者ために戦う者たち。何度言葉を交わしても無駄。フレイヤの思惑が通るか、それとも阻止されるかの二つのみ

 

 

フレイヤ・ホームにて、容赦のない激闘が始まった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フレイヤ・ファミリアのホーム外で、ヘスティアとアスフィとヘルメスが控えていた

 

 

「始まったか」

 

「はい、ナインヘルや他のレベルの高い眷属も居ます」

 

「まさかアスフィがフレイヤ様の派閥を攻撃するために、アフロディーテとアルテミスを呼ぶとはね」

 

「今はあのお二方の力も必要ですから、相手はあのフレイヤ・ファミリア。少しでも戦力は揃えておくべきです。そのために一旦『メレン港』に行っていました。あそこなら伝書鳩を飛ばせますからね、なんとか知らせが届いてよかったです。ニョルズ様に頼んで正解でした」

 

「あのニョルズが二人に知らせてくれたのか」

 

 

フレイヤの派閥を相手にするのに、他派閥の助力は必須だった。メレン港に一旦シルフとウンディーネと共に向かった。そこでニョルズの派閥、漁業系のファミリアに助力を頼み。彼がアフロディーテとアルテミスの派閥に関係があるとのことで、アスフィはニョルズに頼んで、アフロディーテとアルテミスに連絡をして。彼女達はここまで来た

 

しかも協力してくれる理由が二人にとって重大なこと。『俺がフレイヤに誘拐されて、このままだと主神フレイヤと結婚してしまうから、俺を取り戻すために力を貸してくれ』など。二人にとっては重大なこと。必ず協力してくれると。アスフィの考えが上手く通って

 

そして

 

 

「主神様。全部薪配りは終わったよ。ついでに火もつけてきた」

 

「ナイスだ。アイシャ。これで完成だ。アスフィ!」

 

「はい。ヘスティア様。準備は完了しました。バベルへ行きましょう」

 

 

「うん!ジーク君!待ってくれ!今助けるから!」

 

 

アイシャから薪配りが完了したことを報告を受ける。それを聞いてヘルメスは祭壇設置の完了したことを確信する

 

あとはアスフィに頼んで、ヘスティアをバベルの頂上まで運ぶ

 

 

ヘスティアの計画もこれで始動する

 

 

姉上の目論見を断ち切る祭壇ができる。ここからは反撃。もう姉上の勝手な真似は許さない。ヘスティアも本人の意思を否定して自分の眷属との勝手な結婚式など認めない

 

 

ヘスティアも俺を助けるために、姉上同様に

 

 

聖火の力を使う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方。ベルは

 

 

「はあ・・・・・はあ・・・はあ・・・」

 

 

「まさか・・・ここまでとはな・・・ジーク様の言うことは本当だった」

 

 

ベルは俺の指示でヘディンの修行を行っていた

 

数日ほど、ヘディンの修行を受けたが、ヘディンには相変わらず攻撃があまり通りはしなかった。しかし全然ではない。少しヘディンが油断をすれば急所を刺されてもおかしくはなかった

 

ヘディンは確信する。もうベルは弱い冒険者扱いすることはできない程、徐々に成長を遂げている

 

俺からベルについて色々教えたが、スキルやアビリティにかけても、化け物じみていると、ヘディンでも、俺の次にずば抜けていると、ベルの恐ろしい成長力

 

実は言うと、修行続けていく内にヘディンの動きを覚えて避けられることが多くなった。敵の動きを模索して避けるタイミングを覚えるなど。そんなことが簡単にできるはずがない、下手をするとヘディンの動きを完全に学習して、このまま修行を続ければ、ベルがヘディンを倒すことだって可能なはずだ

 

 

だから、もうここまで十分だ

 

 

「ここまでだ」

 

「っ!」

 

「愚兎。お前はここまでよく耐えた。そしてこれだけの戦力なら、いずれ我々にも匹敵できるだろう。ジーク様の命令は遂行した。修行はここまでだ。私と共にオラリオに戻るぞ」

 

「マスター。その前に質問があります」

 

「なんだ?」

 

「どうしてジークさんの味方をするのですか?これから僕らが戦う相手は、フレイヤ・ファミリア。つまりはヘディンさんと戦うんですよね?そんなヘディンさんがなぜジークさんの味方を取るんです?」

 

「あのお方を救うためにジーク様に従っている。今あのお方は恋によって心が壊れそうになっている。それを救うのがあのお方の家族であるジーク様だ。ジーク様しかあのお方を救えない。ジーク様もあのお方を救うために動いている。だから私はジーク様に従う。それだけだ」

 

「ジークさんが、神フレイヤを・・・」

 

 

ヘディンがなぜそこまでベルを強くしようと鍛錬させるのか、それはもちろんこれから戦うフレイヤ・ファミリアに対抗するためだ。だがその所属であるヘディンが敵に塩を送るような真似をするなど、それでヘディンにはなんの得があるのかを聞く

 

 

俺が姉上を救うために、俺に従っているとのこと

 

 

今の姉上は心に傷があるのか、このままだとまずい状態になっているとヘディンに聞く。主の身に何かあったため、敵である俺に従ってでも、主を救うためならと裏切りも厭わない

 

主の危機に、ヘディンは敵に部下に回ってでも主を救う。これが彼に揺るがない主の忠誠だった

 

 

「もう話している暇はない。オラリオに戻るぞ。もうそろそろあのお方の魅了は解除される頃だろう」

 

「え!?まさかジークさんが・・・・何かしたんですか!?」

 

「戻ってみればわかる。早く支度しろ」

 

「は、はい!!」

 

 

修行は終わり、ベルは十分強くなった

 

これ以上の修行は不要。もう次に戦えるだけの準備とは整ったと。もう修行は終わりにすると、急いでオラリオに戻る準備を整える

 

もうそろそろオラリオに戻るべきだと、今すぐ出ると、支度を急がせる

 

 

そして戻った時は

 

 

 

 

もう姉上が変えたオラリオにはなってないはずだと、元に戻っているはずだと。

 

 

次の戦いの前にオラリオに帰還する

 

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