ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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最前線 激戦

 

 

最前線でベル達が乱闘してから数分で、椿達の部隊とバーベラを率いるアイシャたちと春姫と命と中間を守っていたダフネの部隊が到着する

 

 

「おう!派手にやっているな!」

 

「着きました!やっと!」

 

「それじゃあアタシらも混ぜさせて貰おうか!」

 

「この乱戦に助太刀します!」

 

「全員で攻め込んで!!」

 

「「「「「「「おお!!!」」」」」」

 

 

もう乱戦状態で加勢する他ない。

 

作戦の指示をするようなことはない。少しでも敵を殲滅することに専念しないと、主神が守れない。少しでもフレイヤの派閥を削ろうと椿達も加勢に入る。

 

 

「はあ!!!」

 

 

「「「「「ぐわああああ!?」」」」」

 

 

「押し切れ!三人でダメなら十人で一人でも多く倒せ!!」

 

「「「「「「おお!!」」」」」」

 

 

椿の指示で一人づつ倒していく。

 

数はこちらの方が上。数を利用した戦いをするしかない、一人に対して十人で取り掛かる。数が多い戦力者のやり方だ。少しでも多く一人づつ倒していく、そうでなければ主神がやられてしまう

 

眷属の戦闘権である、主神を守らねば

 

 

すると

 

 

 

「あ・・・ああ・・・・・ああ・・・・敵だ・・・・敵がいっぱい居る!」

 

 

「っ!ダインスレイヴ!?」

 

「ヘグニ・ラグナール!?」

 

 

フレイヤ・ファミリアの幹部である。ヘグニ・ラグナールが奥から現れる。フレイヤ・ファミリアの魔剣使いとして有名な第一級冒険者

 

遂に幹部が前に出てくる

 

のだが

 

 

「ふふふふ・・・・・こ、ここで我が深淵と相みえたのが終焉の定め・・・・古の残骸は物言わず、紅が歌う・・・・・我が剣は生贄を欲している・・・・つまり・・・・・・・つまり・・・・・・つまり・・・・・・・死ね」

 

 

「あ?最後なんて言ったんだ?小さくて何言ってんだか聞こえねえぞ?」

 

「それだけじゃなくて、何言っているのかすらもわかんねえだが?」

 

「あ!思い出した!神々の言う厨二病だ!このあの・・・・俺の闇が疼くだが、痛い奴」

 

「ああ、ダークエルフなのに、随分と恥ずかしい奴なんだな」

 

「「「「なんでこんな奴が、第一級冒険者なんだ?本当にキメエ」」」」」

 

 

「ひい!僕をそんなふうに見ないで!」

 

 

ヘグニは人見知りで内気な性格

 

本当は冒険者に向いてない性格の持ち主で、ヘディンのように戦い慣れている冷静な性格ではなかった。本当は戦うのは怖い上に、人まで怖いなど、これがフレイヤ・ファミリアの眷属の幹部とは思えない程の気弱。これでもヘディンの宿敵だった。彼とヘディンの故郷では

 

そんな彼はどうやって第一級冒険者になれたのか

 

 

「もう無理・・・・やっぱり・・これを使うしか・・・・・」

 

 

どうして今まで戦い来れたのか、どうやって第一級冒険者としてのレベルまで至ったのか、その理由は実力と

 

 

この魔法で無理に戦って勝ってきたからだ

 

 

「『抜き放て、魔剣の王輝、代償の理性、供物鮮血。宴終わるその時まで・・・・殺戮せよ』」

 

 

「っ!魔剣で止めろ!!今すぐに!!」

 

「っ!」

 

「ヤバイのか!?」

 

 

椿は部下に魔剣で詠唱を止めるよう指示する。

 

椿の予感が確かなら、ヘグニが今から椿達を倒す手段を持っているのではないのかと、使われる前に潰そうと、椿の部下が魔剣を使う

 

が、その直前

 

 

「ダインスレイヴ」

 

 

と、魔法を発動した。彼の眼が赤くなって変わる。表情も何か怒りの顔をしている

 

 

そして

 

 

ザシュ!!!!!

 

 

「「「「「ぐわああああああ!!!!」」」」

 

「っ!?」

 

 

突然、椿の部下達一個小隊全員がヘグニに斬られる

 

一瞬の動きにして目に見えない一振り。椿が率いていた小隊をいとも簡単に断斬された。動きも剣の振り翳しも、第一級冒険者としての実力の証

 

椿は知っていた。なぜヘグニがこんな急に実力を見せるのか、ヘグニが発動させた魔法

 

 

「『性格と理性を変えた』か、黒妖の剣と呼ばれるヘグニに」

 

 

「キュクロプス。お前も戦士だろ。剣を取れ。せめて戦士らしく戦って。俺に斬られるがいい!!」

 

 

「さっきと性格が全然違う!?」

 

「あれがダインスレイヴの本性か!!確かあの性格で、暗黒期の時代の戦で千人殺したとか」

 

 

ヘグニの魔法・ダインスレイヴ

 

言うなら自身の人格を変える魔法で、一人称が僕から俺に変わるように、性格そのものが変わり。戦いを恐れていたヘグニが、容易く戦い慣れた動きと力を発揮して、椿の部下達全員がやられる

 

その光景を偶然居合わせて見た千草と桜花が思い出す。ヘグニが七年前イヴィルス殲滅の時に千の数のテロリストを斬り殺した記録があると

 

ヘグニはいつもこの魔法で性格と人格を変えて戦ってきた。もはや二重人格と呼んでもいい程に、今の彼は冷酷さがあり、誰でも容赦がない

 

そんなヘグニに挑むには、今のレベルじゃあ勝てない。そのため

 

 

「まずい!春姫!レベルブーストを!」

 

「は、はい!!」

 

 

椿は急いで春姫からレベルブーストを貰う。今のヘグニは人格を変えただけで力も違う。そんな敵を容赦なく斬れる強者に、春姫のレベルブーストで対抗する

 

タルンカッペで透明に隠れている春姫のレベルブーストはまだ都市には秘密にしているため、遺跡の残骸裏で詠唱を始めて発動する。掛けるのは椿だけでなく、他のヴェルフ、アイシャ、命、ヘクトル

 

 

「ウチデノコヅチ!!」

 

「よし!」

 

「これで!」

 

「少しは」

 

「マシになります!」

 

「これが春姫の力か!」

 

「これで・・・・・ぐう!?」

 

 

「何をしたのかは知らんが、その程度のオーラを帯びたくらいで、俺の魔剣に打ち勝てるものか!!」

 

 

「この妖の剣め!貴様の魔剣は、手前がへし折ってやる!!」

 

 

「減らず口を。何人たりともあの崇高なる女神には誰にも近づけさせん!俺の魔剣の錆にしてくれる!!!」

 

 

ヘグニは椿が相手になる

 

しかし、正直は春姫のレベルブーストで一時的にレベル6になったとしても。ヘグニを倒せる見込みはない

 

椿は悔しいことに、剣の腕も本物であり。ずっとダンジョンで自分の作った試し斬りをしてレベル5まで至った椿でも。ヘグニの剣捌きに付いてこれない

 

流石はフレイヤ・ファミリアの幹部なのか、魔剣も少し掠るだけでもダメージを負う、『ヴィクティム・アビス』と言う特殊武装の呪剣。ある『対価』を引き換えに、斬撃範囲を拡張する魔剣である

 

 

それを持って。ヘグニは多くの剣士を葬ってきた。椿が一時的レベル6でも。簡単に勝てる

 

 

 

「まずい!椿が!あのダインスレイヴが人格が変わったのは魔法の効果か!なら!俺が!!」

 

 

 

椿がヘグニに攻められているのを見かけたヴェルフが、ヘグニの魔法を爆破させようと、ヴェルフの魔法で止める

 

ヘグニの人格を変えたのは魔法のおかげ。ならその魔法を消し飛ばせば椿は勝てるだろうと、ヴェルフがヘグニに目掛けて魔法を発動する

 

 

「燃え尽きろ、外法の・・・」

 

 

トン!ザシュ!!!

 

 

「っ!?ぐう!?・・・ああああああああああ!!!なんだ!?」

 

 

魔法を発動しようとした途端、何者かに肩を抉られた

 

何が起こったのか肉眼でも確認できない、何か素早く動く者に、ヴェルフは肩を斬られる

 

ヘグニの魔法を止められると思ったのか、この者が邪魔をしにきた

 

 

「あいつの邪魔はするんじゃねえ。三下が」

 

 

「テメエ!?・・・・ヴァナ・フレイア!?」

 

 

邪魔をしたのは、アレン・フローメル

 

当然ながら奴も前線に出ている。アレンは先ほど、派閥連合の下級冒険者を蹴散らしていた。そんなことをしていると、アレンはヴェルフを見つけ、ヴェルフがヘグニに向けて何かをしようとしているのを見て。邪魔しようと素早くヴェルフの右肩を槍で抉った

 

たった一瞬の車輪音一つで、ヴェルフの眼では追えない速度で削った

 

 

「一撃で終わらせようと思ったが、一瞬身を引きやがったか」

 

 

「お前の攻撃は、この前の女神祭で身を知ったからな」

 

 

「そうか、だが知ったところで意味はねえ。ここで俺に・・・・・・轢き殺されろ!!!」

 

 

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!

 

 

「うおおおおおおおおおお!?」

 

 

先ほどの一撃、実はアレンは一撃でヴェルフを仕留めるつもりだった。本当は腹を抉るつもりだった。だが少し殺気感をヴェルフは感じたのか、防衛本能で少し後ろに下がったことで、なんとか肩だけで済んだ

 

しかし、それでもアレンの槍の追撃が蓮撃で襲い掛かる

 

 

ヴェルフは煌月で上手く防ぐが、ヴェルフのレベル2、アレンはレベル6。レベル的にも圧倒的に不利な戦いで、なんとか耐えるヴェルフ。普通ならもうとっくにやられている。魔剣が簡単に砕けて。それでも耐えているのは、今ヴェルフが持つ魔剣煌月のおかげである

 

 

「なんだその魔剣は?もう砕けてもおかしくねえはずだ」

 

 

「へ!これは俺が特別に製作した魔剣だ。そう簡単にはもう折れねえよ!」

 

 

「そうか、だがテメエが弱えことには変わりねえ。失せろ!!!」

 

 

「ぐふ!?」

 

 

魔剣で防いだとしても、ヴェルフ自身は弱く、残念ながらアレンの素早さには付いてこれず、簡単な槍捌きでもヴェルフは反応できない

 

そのため、アレンの乱撃がほとんど体に通ってしまい。倒れる

 

 

「がは!・・・はあ・・・はあ」

 

 

「鍛治の腕は認めてやる。だが、それだけだ。テメエは黙って・・・・・鉄遊びでもしていろ!」

 

 

「く!?」

 

 

ヴェルフの力では到底敵わない、アレンの方が上なため、残念ながら自慢の魔剣の力だけでは対抗できず、春姫のレベルブーストを掛けられレベル3でも敵わない。その一撃にやられそうになる

 

 

 

かと思いきや

 

 

 

ガキン!!!!!

 

 

「っ!」

 

「ほう?随分と弱者相手に余裕だな?猫人?それともそれは貴様の甘さ故か?」

 

「ヘクトル!?」

 

 

「テメエ・・・・いつだかのあの女か」

 

 

「ヴェルフ・クロッゾで相手にならんなら、私の相手をして貰おうか?」

 

 

アフロディーテ・ファミリア団長ヘクトル・アステュアが、アレンの止めを槍で止める

 

ヘクトルはアレンを倒す目的でウォーゲームに参加している。前にアレス戦争の時に一戦交えそうだったが俺に止められ続けることはできなかった

 

その続きを、今日こそ果たそうとする

 

 

「貴様には、一度交えることができなかった一戦を、今日させて貰おうか」

 

 

「雑魚どもが、何人来ようがが結果は変わらねえ!」

 

 

「そう思うなら、挑んでみるがいい!!」

 

 

「雑魚が、イキがるんじゃねえ!!」

 

 

そうしてヘクトルはアレンと激突する

 

ヘクトルも春姫からレベルブーストを貰っている。つまりは同じレベル6。アレンには対抗できる。アレンを止めるのはヘクトルが担当する

 

 

「あの猫人!足が早すぎる!?」

 

「いくらヘクトル殿でも、加勢しましょう!アイシャ殿!」

 

「ああ、このまま幹部をも落とす!」

 

 

ヘクトル一人では苦戦するだろうと思い、レベルブーストを帯びているアイシャと命が加勢しようとする

 

 

しかし

 

 

 

「いや、僕たちの相手をして貰う」

 

 

 

「っ!?あんたらは!?」

 

「ブリンガル、ガリバー兄弟!!」

 

 

アルフリッグの兄弟たちが加勢を止められる

 

今から自分達の相手をしろと、二人の前に立ち塞がる。四人のレベルは同時に5だが、四人同時揃ってレベル6と言う強さを持つ集団冒険者。幹部の実力としては確かにあり。それが四人も相手となると、いくらレベルブーストを帯びているアイシャも命も体制を取る

 

 

「ジークを相手にするよりマシ」

「少しはレベルとしても対等に戦える」

「ここでリードする」

 

「あのお方のために、今からお前達に倒れて貰う」

 

 

「そう簡単に!」

 

「やられはしないよ!」

 

 

無論相手が誰であろうと戦うのみだった。アイシャと命は相手を変更をして、ブリンガルへと標的を変える

 

ここで幹部を一人でも倒さないとこの後が苦労する。ただでさえレベル6が一人も居ない派閥連合。今春姫はなんとかバーベラに守られていて、誰も手は出せない状態になっているが。は春姫をバーベラたちが必死に守っているのは、彼女がレベルブーストはそれだけ切り札なのだ。

 

レベルブーストを帯びている状態で倒しきらないと、この先の戦いがきつくなる

 

二人で、四人のレベル5に勝てるだろうか

 

すると

 

 

「では、私たちも加勢します」

 

「お二人だけでは辛いでしょうからね。私もアクタも接近戦はできます」

 

「あんたらも力を貸してくれるとはね、それは有難いさね!」

 

「アクタ殿!カリス殿!」

 

 

「あのアルテミス・ファミリアの新しい団長と副団長か・・・・」

「確か狙った獲物は絶対に外さないとか・・」

「百発百中の狩猟であろうとも」

「我が女神の敵になるなら容赦しない」

 

 

アクタとカリスも加勢する

 

この二人の弓に刃がある。接近してきた敵に対策の武器だと思われる、弓を剣代わりにして矢を交互に放つなど、中間系の攻撃を披露する

 

アクタもカリスも、自分より一つ上の敵に倒すだけの手段を何も持たないわけではないようだ

 

 

 

「それはこちらも同じです。こちらもアルテミス様のために・・・・」

 

「英雄ヘラクレスを渡すわけにはいきませんので」

 

「ここであなた方を倒します!!」

 

「行くぞ!!!」

 

 

「「「「来い!!!!」」」」

 

 

四対四の対決が始まった。

 

アイシャと命とアクタとカリス

 

 

ガリバー兄弟

 

レベルは明らかにアルフリッグたちの方が上、それでも勝つしかない、なんとかここでパルゥム四兄弟をここで止めねば、主神がやられる

 

四人はなんとかフォーメションを組んで、アルフリッグたちに挑む

 

 

「予想以上に派閥連合の数が多すぎる。ここまでとは・・・・・・しかし、私の回復があれば!」

 

 

乱戦状態でありながら、あまりにも派閥連合の多さに、段々とフレイヤ・ファミリアの下級冒険者が減っていく。レベル四はともかく、それ以外のレベル三や二はどんどん減っていく。

 

予想以上に俺の精霊であるウンディーネとノームがどんどん敵を薙ぎ倒したりして、数がどんどん減ってきている。幹部が居るだけで今は押されていないが、それでも数が減り過ぎるのもまずい

 

そのため、ヘイズが団員全員の治療一人で行おうとする

 

しかし

 

 

ザシュ!!

 

 

「く!?なに!?」

 

 

「余計なことをしないで貰おうか、ヘイズ・ベルベット」

 

 

「フィルヴィス・シャリア!?」

 

 

ヘイズが倒れた団員を治療しようとしたが、突然肩を斬られた。短剣を持っているヘディンと同じ魔法剣士のフィルヴィスに邪魔をされる。

 

せっかく倒した敵を回復されても困るため、ヒーラーであるヘイズをなんとしても倒そうと動く。オートヒールで肩の傷も治ってしまうが、それでも仲間の治療は阻止できる

 

回復と再生を何度もするヘイズを、フィルヴィスは倒さないとならない。レベル5でも倒せるだろうか

 

 

「私よりレベルが高かったとしても、貴方には倒せまんよ。貴方のような『バンシー』では・・・」

 

 

「なんだ?まだそんな名前で私を呼ぶ奴が居たのか?別に好きに呼んでくれて構わないが、私はヘスティア・ファミリアの『マイナデス』だ。そんな名前は私の二つ名ではない」

 

 

ヘイズはフィルヴィスに過去の噂の名前、バンシーの名前を口にされる。それ対し彼女は気にせずにヘスティア・ファミリアのマイナデスだと、今度は自分の口で堂々と名乗りを上げる

 

もうデュオニュソス・ファミリアの時のように、自分が穢れているからと自信を貶したりなどもうしない。ヘスティア・ファミリアの団員として、もう堂々と前向きな考えを持って、ヘイズに挑む。ヘスティア・ファミリアに来て変わったのだ。もう自信を穢しても意味はないと。

 

 

今は俺の友人として、ヘスティアの子供として、マイナデスとして戦うと。俺から貰った短剣と杖を構える

 

 

「貴様があの女神のために全てを捧げるなら、私は友のために戦う」

 

 

「その心意気は認めましょう。しかし、こちらも譲る気などない!」

 

 

「ああ。ここからは力で証明する!!!」

 

 

せっかく倒した敵をここで復活させるわけにはいかないと、フィルヴィスがヘイズを止める

 

ヘイズの回復は一人でも以上な回復を齎す。それも複数に、そんなヒーラーを野放しにはできない。フィルヴィスが止めに入るが、それでもヘイズの再生は異常で、フィルヴィスでもレベルが勝って攻撃力が高くても倒せるかはわからない

 

それでもやるしかないと、俺から貰った新しい短剣と杖で、ヘイズを倒そうと挑む

 

 

いろんな所で、押されることのない乱戦が始まる。ところどころでフレイヤ・ファミリアの幹部を抑えることで派閥連合は苦戦に持ち込まれる

 

しかし、フレイヤ・ファミリアも派閥連合のあまりの数の多さに捌き切れない。できれば俺の精霊であるノームとウンディーネを抑えたいが、精霊を倒せる眷属は幹部くらいしかない。幹部は全員それなりに戦力のある派閥連合の冒険者に苦戦をしていて、残念ながら回れない

 

 

「やはりか、このままでは負けるな」

 

 

「マスター!変なことは考えさせまん!」

 

 

「く!確かに貴様は強くなった!だがそれでも・・・・・・まだまだだ!」

 

 

「く!ぬう!!」

 

 

と、ヘディンはベルと戦いながら、現在の戦況を整理していた。ヘディンもベルの戦いに集中するばかりで、自分の方も手一杯だ。このまま乱戦が続いても、こちらの体力が限界になるため、派閥連合の数を捌き切れない。それを抑えることができる軍師の考えは、

 

 

自分を含めた幹部たちはここで置き去りにし、他の団員は

 

 

 

「聞け!眷属共!!これではじり貧だ!新たな指示を出す!私たち幹部はこの場の戦闘を引き受け、それ以外の眷属は派閥連合の主神を狙え!!!」

 

 

 

「「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」」

 

「マスター!?まさか神様達を!?」

 

 

「愚兎。これはウォーゲームだ。主神も参加している。なら、ファミリアの参加権を握っている主神を狙えば、数を減らせる!」

 

 

ヘディンは仲間達に新たな指示を入れた

 

自分を含めた幹部達がこの場を引き受けて、戦闘を続行する。幹部だけでここで抑えればこの場は保てる。幹部だけこの場の戦いを続行し、それ以外の仲間や部下は

 

 

 

派閥連合の主神の花を奪う

 

 

 

派閥連合の主神を狙えば、ファミリアを退場させる。一々眷属を一人一人倒すことなど不要。このウォーゲームの参加券を握っている主神を狙って退場させれば、派閥連合の数も減る

 

ここで主神を狙わねば、まだ派閥連合の増援がまだ控えているため、その増援が来る前に、主神を狙ってファミリアの数多くを退場させる。

 

 

「アレン!ヘグニ!アルフリッグ!ヘイズ!ヴァン達を先に派閥連合の陣地に潜む『神の家』に侵入させるために、この場は我々が引き受けろ!!それ以外の眷属共は派閥連合の陣地へ迎え!!!」

 

「俺らだけでこいつらを肩付けろって言うのか!クソエルフ!」

 

「私たちはエインヘリヤルだ!!幹部ならこの数を遇らって見せろ!!フレイヤ様のために、この数を我々で倒す以外、この場を切り抜ける方法はない!!」

 

「ちぃ!テメエら!今すぐ敵の陣地に向かって神々の花を奪え!!」

 

「ここは俺が持ち堪える!!その間に主神を!あの天下の花を!」

 

「僕たち兄弟がここを引き受ける!!お前達は主神の花を!」

 

「あなた達を治すことはできそうにありません!ここは私たちでなんとかします!行ってください!」

 

「ヴァン!貴様が先導しろ!」

 

「わかりました!行くぞお前達!!ヘディン様達が時間を稼いでいる間に!」

 

「「「「「「「「は!!!」」」」」」」」」

 

 

 

派閥連合の多さに対応できる数はフレイヤ・ファミリアの眷属達全員でも対応できない。しかも俺の精霊が居るならと、流石に対応できない

 

なら主神の花を奪って、ファミリア事態を脱落させればいいと。眷属同士の戦いに持ち込んでもキリが無い。主神を潰さねば

 

 

これがウォーゲームと言う戦いだ

 

 

主神だって、立派な参加者だからな

 

 

「皆さん!!!」

 

「止めろ!!!あの者達を!サンドロ!ベックリン!!」

 

「「はい!姫様!」」

 

「ノーム!ウンディーネ!」

 

「「はい!!」」

 

「ここは手前達に任せろ!」

 

「だから止めに行って!!早く!!」

 

 

「「「「「「「「お、おお!!」」」」」」」

 

 

『各部隊!主神の防衛に入ってください!!増援が来るまではベル様たちでなんとかしてください!』

 

 

当然ヴァン達を止めるために、幹部に戦っている者以外の各部隊が追いかける

 

ヘディン達幹部はベルたちに抑え込むしかない。ウォーゲームの勝利条件は主神の花を奪うこと。それを優先的にやられたら派閥連合に勝ち目はない。残念ながら担当を別れて挑むしかない

 

 

派閥連合の主神を守り切れるか

 

 

それとも幹部であるヘディン達を全員倒せるか

 

 

ベル達次第である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして

 

 

「着きました、猛者は?」

 

「中に居る。中へ」

 

「はい」

 

 

俺とグラニはオッタルの居るコロシアムに着く

 

コロシアム前でも感じる。オッタルが中に居ると、奴の全てを感じる。オッタルは派閥連合を攻めに行かずに、約束通り待ってくれた。お互いの望みは達成された

 

だからちゃんと、あの男は

 

 

 

「待たせたな・・・・・・オッタル」

 

 

「来たか・・・・・・・・ジーク」

 

 

 

 

腕を組んで仁王立ちして待っているオッタル。ちゃんと俺が来るのを待っていた。そして近くには誰も居ない。ここから少し離れた塔の天辺で見ているフレイヤ姉上くらい。これで約束は果たされた。

 

決戦の地に辿り着いて、グラニの背から降りる

 

 

「グラニ。ここまで感謝する。あとはリリルカの所へ」

 

「はい、それではご武運を!」

 

 

俺は地に着き。グラニに最後の命令としてリリルカの元へと戻す。グラニはその指示を聞いて急いでリリルカの元へと急いで走る

 

そして俺は、グラムとリジルを出して、前に出る。オッタルの前に

 

 

「オッタル。今回の約束感謝する。おかげでお前以外誰も居ない。居るとしたら、お前の後ろにある塔の天辺に居る姉上くらい。俺の仲間は来ない。これで二人だけで戦える」

 

 

「俺も感謝をさせて貰う。ここまで俺の要望に付き合わせてくれたことを、そして俺との決闘に挑んでくれることを、今回ばかりはフレイヤ様のためではなく。俺のために動いてくれた。一人の戦士として・・・・・・感謝する!」

 

 

「ここでルールを再度伝える。ここでは仲間をお互い使えない。他力本願無しで自身の力のみ。どっちが負けても勝っても。勝負の決着が付くまで、お互いの主神には誰であろうと手は出せない。このウォーゲームの終わりを飾るのは俺とあんたの戦いで決まる。そして常に全力全開であること。全てをここに賭けて勝負に挑め。俺たちにふさわしいルールだ」

 

 

お互い感謝をして、正々堂々勝負しようとお互い剣を握って前に出す

 

戦士の誓い・・・・・なんてものだ。お互い譲れない願いと想いがある。それを全て賭けて戦う。俺も戦士でオッタルも戦士。戦士の戦いをするにふさわしい誓いとルールを建てる

 

これが俺であり、これがオッタル。お互い戦士として真剣なる勝負を、正々堂々の決闘を、誰も文句のない全力を賭けた一騎打ちを

 

 

いつかやるはずだった。いや、この日が来るのを待っていたかのような

 

 

 

 

頂天に届いた俺とオッタルの頂上決戦が始まる

 

 

 

 

「初めから全力で行くか?それとも準備運動として初めに大きな一撃をお互い打つか?」

 

 

「そうだな、ここでずっと待っていて、少し体が冷えた。俺は魔法を発動する」

 

 

「なら俺は、必殺技だ。準備運動だ!」

 

 

まずは肩慣らし。巨大な一撃をお互い発動し激突させて体を温める

 

俺はグラニの移動で少し体が硬くなった。オッタルは俺を待っていて少し体が冷えた。お互い少し準備運動として巨大な一撃を激突させて体を温め動かす

 

 

「ルーン・ブレイク発動!!!」

 

 

「駆け抜けよ、女神の神意を乗せて!!!」

 

 

俺とオッタルの体から魔力のオーラを流れる。初めからとどめを刺すような大きな一撃を激突させるために、魔力を使う魔法と必殺技を使う

 

俺とオッタルの力が爆発するような一撃を

 

 

 

前に出す

 

 

 

「ヴォルスング・サーガ!!!!!」

 

 

「ヒルディス・ヴィーニ!!!!!」

 

 

 

ドカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!

 

 

 

お互いの一撃が、コロシアムから衝撃を放った

 

 

初めから巨大な一撃を放ったことで、地震が起こった、地が壊れた、天に罅が入った、突風とは思えない嵐が起きた。世界に衝撃を起こした。俺とオッタルの力が世界に届いた

 

一撃だ。たった一撃だけで

 

 

 

これがレベル七の一撃

 

 

 

俺とオッタルの正々堂々の勝負が

 

 

 

世界の中心で始める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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