フレイヤ・ファミリアに残る幹部はアレンのみ
そのアレンはアイズとの戦闘を繰り広げる。アイズはアレンの素早さに付いてこれる上に、アイズは素早さだけでなく、それと同じく力もある。アイズは隙をあまり見せないから、アレンでもアイズの強さに手こずる
速さは同じ、力はアイズの方が上。レベルも同じで勝敗がどうなるのか、アレンは一度アイズと戦ったことがあるが、事情で決着は着いた事はない。今ここでその決着が決まる
「くそが!!この化け物女が!」
「貴方はここで、私が倒す!」
「ここまでやる女だとは・・・・」
「テンペスト!ふ!!」
「ぐ!?」
アレンはかなりの苦戦をしていた。アイズがエアリアルまで使い、エンチャントを使ったアイズは素早さも、身も風で防御してくれる。
アレンは自慢の足でなんとかアイズの動きに合わせて対応する他ない。アイズ以外でアレンの動きに着いてこれるとするなら、ベートくらいだ。それほどアレンの足は速い。都市最高であるのは間違いない。しかし、アイズの風が含んだ威力には、アレンの槍捌きでも対応するのは難しく、先ほどからアレンはやられるばかりだ
これならアイズ一人に任せてもいいはずだと、シルフがアーニャをフレイヤ姉上の元へ行かせる
「アーニャちゃん!今の内に行って!お兄さんはアイズがなんとかするから!」
「でも・・・・」
「大丈夫。アイズは強いから、それに友達を取り戻したいんでしょ?行って!・・・・・」
「シルフ・・・・わかったにゃ!剣姫!兄様を頼むにゃ!」
「任せて!」
アーニャはシルフの言う通りに、アレンはアイズに任せて、フレイヤ姉上の元へ向かおうと、アレンを倒れるのを待たずに、一人でフレイヤの元へ向かう
「っ!?待て!クズ!!・・・ぐう!?」
「行かせない!貴方は私が倒す!」
「て、テメエ!?」
無論、アレンが行かせないようにとアーニャを狙うが、アイズがそんなことをさせない。目の前の敵を無視して、別の敵を狙うことなどアイズがさせるわけがない
アレンがアーニャを狙う事はできずに、そのままアイズに抑えられて、アーニャの妨害ができずに阻止させられる
「クソが!!テメエを早く轢き殺して、あのクソを追いかける!!」
「そんなことはさせない!!」
もうアレンはヤケクソになったのか、こうなったらまとめて全員倒せばいいと、剣姫の登場で少し戸惑ったが、もう出てくる敵全員倒せばいいと
もう誰が出ても蹴散らすだけだと、躊躇いは無くなった
だが
「ファイア・ボルト!!」
「っ!?ぬう!?・・・・く!テメエ!?白兎!?」
「ベル!?どうしてここに!?」
「助けに来ました!」
「あの羽虫!?負けやがったのか!!てことは生き残っているのが、俺だけだと!?」
「ええ、そうね。今サラマンダーから連絡きたけど、もう残っているのは、貴方と猛者だけだそうよ?」
「あの役立たず共が!!」
ここでベル・クラネルが参戦する。
ベルはヘディンとの戦闘の後だが、まだ戦えるだけの体力はある。しかし、もう春姫のレベルブーストは切れている。それでも一人で戦うわけではないため、アイズとシルフの三人でアレンを倒す
アレンはベルがここに加勢に来たことで、ヘディンがやられたことに気づいた。それだけでなくシルフが持っているオクルスから、サラマンダーの連絡がやってくる。もう主神を狙う幹部たちの部下全員、それを率いていた隊長であるヴァン含めてやられたと、幹部も部下もやられて
残っているがアレンとオッタルのみとなったと、生き残っている者たち全員に通達している
フィルヴィスの方にも通達が入っていた
「レフィーヤ。あとはあの二人だけだ。お前の頑張りがあのフレイヤ・ファミリアをここまで追い込めたんだぞ?強くなったな。レフィーヤ」
マインドダウンで眠っているレフィーヤにフィルヴィスが囁くように言う。眠っているから気づきはしないだろうが、間違いなく、軍師のヘディンを落とせたことで、幹部はあと一人になった。この功績はデカく、フレイヤ・ファミリアの敗北はほぼ近くなった
ここでヘディンを倒してくれたことに。レフィーヤにフィルヴィスが感謝する。彼女が居なければヘディンに勝てなかったかもしれない。ほぼギリギリの戦いに、フィルヴィスはレフィーヤに、親友に感謝をする
しかし
「っ!?フィルヴィス君!?」
「っ!?」
「まだ・・・まだ!!」
「っ!?お前は!?」
「ここで終わってたまるか・・・まだ!」
「まだ戦うんか!?」
「下がってください!」
春姫の看病をしているヘスティアの声に気づいて、ヘディンを倒した後で、まだ戦おうとする幹部が現れる。もう倒れたと思っていたのに
ここでまだ立ち上がるのは
ヘグニ・ラグナール
リューにやられたはずの彼がまだ立ち上がっていた。かなりの重傷を負っているが、それでもフレイヤ姉上のために一期報いろうと彼はまだ戦おうとする
「ヘグニ・ラグナール!」
「同胞、悪いがこのまま終わるわけにはいかない。俺たちにはどうしても守らないといけないものが・・・・あるんだ!!!」
「く!!」
「私が相手になります!!」
ここでダインスレイヴがまた立ち上がるなど完全に予想外なフィルヴィス。もう魔法を使える程の魔力もないため、ガンバンデインでなんとか倒すしかない
だが、それはヘグニも同じ、カースウエポンの負担のせいで今だに体力は全然回復しないままフィルヴィスを襲おうとする。魔力もほとんどないと言うのに、それでも執念があるのだろう
ヘグニもフレイヤ姉上に救われている。その恩をここで返さなくてどうすると、今ここで恩に報いろうと、ヘグニはフィルヴィスを倒そうと、ヴィクティム・アビスを引き摺りながら挑む
グリフォンが代わりに戦おうと、背中に乗っていたヘスティアとロキを降ろして、フィルヴィスとレフィーヤの前に出る。
しかし
「負けを認めろ!馬鹿が!!」
ゴン!!!!!
「グフ!?」
「ヘディン・セルランド!?」
後ろからヘディンに拳骨を頭に叩き付けられて、ヘグニは沈む
ヘディンもまだ立ち上がる気力が余っているようで、彼はすぐ立ち上がってヘグニを抑え込む。もう敗北した者が今更足掻こうなどと、諄いようなことをするなと、ヘディンは冷静に対象する
「何をするんだ!?ヘディン!?」
「これ以上の戦いはやめろ。貴様とてもう戦うだけの力など残っていないだろう」
「ヘディン・セルランド?なんの真似だ?」
「決まっている。私たちはもう負けた。潔く負けを認めている。そしてもう戦う力などない。私たちはもう何もしない」
「何を勝手に言っているんだ!?このままだと負けるんだぞ!?」
「なら、あのお方が、ジーク様と結婚してもいいと言うのか?」
「良いとも!だってあの人は・・・・・」
「いい加減にしろ!!!」
「っ!?」
「・・・・・・・・」
これ以上の戦いに意味無い
そんなことをしてもフレイヤ姉上のためにもならない上に、俺とフレイヤ姉上の結婚なんて、して貰いたくないと、やっとヘディンが本音を垂れ零す
ヘディンはフレイヤ姉上を愛している、だから俺との結婚を認めていない
本人を前にして言うことはできなかった。それは本人の望むことだから、しかし、ヘディンにとっても望みがある上に、愛があるため、ヘディンだってこれ以上フレイヤ姉上が誰かのものになることが嫌で溜まらない
そして彼は気づいている
フレイヤ姉上は主神などやらせるべきではないと
「ヘグニ!これだけは言っておく、本当にあのお方とジーク様が結婚すれば幸せだと思うか!?」
「な、何を言って・・・」
「ジーク様が本気で結婚など望んでない!それを無理にしても、あのお方が嬉しいと思うか?そんなものは幸せなどではない!ただの仮初めだ!!」
「仕方がないだろう!あのお方が選んでいるんだから!あのお方が選んでいたら、こうするしかないだろう!」
「ならお前は納得するのか!あのお方と、結婚を望んでないジーク様と結ばれて、それで満足か!フレイヤ様の言うことを全て聞くことが、お前の生きがいなのか?」
「っ・・・・・俺は・・・・・・」
ヘグニだって反対だった。でも主がそう望むのだから従うしかなかった
悔しいけど、ヘグニだって愛したい。けど愛は貰えない。オーズは俺だった。眷属ではないく、他派閥の俺で、フレイの義弟。ヴァン兄妹の神たちに愛されるヒューマン、本物の血の繋がる家族として扱われる
ヘグニとっては羨ましい
エルフやハイエルフやダークエルフの信仰する神フレイ。そしてその妹であるフレイヤにも。エルフにとって一番愛して貰いたい神二人に愛されている。俺に嫉妬を抱いていた。ここまで従うのは、フレイヤはもう俺にしか目が無いと、愛は貰えないと諦めていた
だから従うしかない。それが眷属だ。それがフレイヤの願い、望み、叶い。これに従う他、もう何もできない
だがヘディンは
「『俺』は・・・・・納得できるか」
「っ!」
「どうして俺じゃないんだ!?俺があのお方の望む全てを全部実現したのに!しかもあの男がフレイ様の義弟だと!?なんで行方不明になったあのお方があんな人間如きの家族になっている!?何もかも納得できるか!!神との間に生まれたからと言って、俺の愛する神まで奪うなど、あのジーク・フリードが妬ましい!!あの男さえ居なければ、フレイヤ様は俺のことを愛してくれたはずなんだ!!なんであの男にフレイ様もフレイヤ様も取られなければならないんだ!!!!!」
「・・・・・ヘディン・・・・・・」
ヘディンは、本当は俺のことなど憎んでいた
エルフが信仰するフレイ、そして自身の主神であるフレイヤ、ヴァン兄妹に愛されることが、嫉妬をせずに居られなかった
本音を言うと、オッタル同様、俺との結婚に反対している、ヘディンだってフレイヤを愛しい女として愛しているのに、オッタルは気づいていたが、ヘグニは今ヘディンが本音を言われるまでは気づかなかった。ヘディンがそんなことを言うはずないと。そこまで本音を垂れ零すような男ではないと、ヘグニはヘディンのことを、昔宿敵同士としてわかっていたはずが、彼にも我慢できないことがあるのだと、彼の本音を初めて見た
だがだ
「だが、あの男でなければダメだ。俺たちではフレイヤ様の恋をなんともすることはできない。あのお方があの男を望んでいる。だがあの男は別の女を望んでいる。フレイヤ様の恋を終わらせることができるのはあの男だけ、そしてあの男だけが、女神の鎖を解放し、あの娘として幸せにできる」
「っ!やっぱりジーク様は・・・フレイヤ様の婚姻を断って、あのミアの酒場の店員にしようとしているのか!?」
ヘディンではフレイヤ姉上の望みは叶えさせたくないが、本人が望んでいる以上は、眷属として戦わないとならない。フレイヤ姉上が勝てば俺と結婚してフレイヤ・ファミリアの主神を続けることになる。それはヘディンの望むことではない。本人の私利私欲ではあるが、主神を続けてはフレイヤ姉上が苦労すると、主神をやめさせないとならない。これからの呪縛に囚われないために
俺がこのゲームに勝つしかないと、俺に託している。本音では俺のことは嫌いと言っても、俺のことは信じている
フレイヤ姉上の眷属でありながら、彼女の望みを邪魔しようとしている。けど幸せは考えている。主神なんかよりも、過ごしてて幸せそうな、娘の時間を作ること。本人がそれを望むかなんてわからないけど、それでも今は何もするなと、ヘグニの胸倉を掴んでに訴える
「だから見届けろ!必ずジーク・フリードがフレイヤ様を救う。あの男はフレイヤ様を助けるためにも、幸せにするためにも戦っている!!貴様と俺はもう敗者だ!!ジーク・フリードが勝って俺たちの主神を幸せにすると信じて見てろ!!」
「ヘディン・・・・・」
ヘディンは何もせずにこの戦いの行く末を見届けろと、ヘグニに何もするなと訴える
これ以上戦っても意味がない。どんな戦いにおいても全部勝てば良いと言うものではないと同時に、今回ばかりは主神を想って敗北を選べと言う。それが裏切りであっても、主神を続けさせてはならない。酒場の娘にするためにこれ以上主神になっての幸せなどないことを思い知るために、ヘグニに何もするなと、ヘディンらしくない本音を出す
その言葉にヘグニは
「そうか・・・・・わかったよ」
「っ!?」
「俺も、正直フレイヤ様は・・・店員やってた方が良いと、勝手ながら俺も思っていたんだよ、前からね」
「ヘグニ・・・・・」
「でも・・・・・フレイヤ様がジーク様を愛したいのは事実だよ?それでもかい?」
「ああ、お前はいいのか?」
「悔しいけどね。けど・・・・・・フレイヤ様が恋に苦しんでいるにしても、本気なんだよ、本気でジーク様を愛しているんだよ。だから・・・・俺はこうするしかないって思ったんだよ。例え俺がフレイヤ様を愛している想いがフレイヤ様に届かなくても・・・・」
「ジーク様はフレイヤ様を姉としか思ってない。姉として想うような男と結婚しても・・・幸せだと思うか?」
「それは俺もどうかとは思うけど、けど・・・・・・・・・俺はジーク様を信じる。ジーク様がフレイヤ様を変えてくれると信じて・・・・」
ヘグニはもう見届けると、自身の専用武器であるヴィクティム・アビスを地に落とす
ヘグニも思うところはある。このままフレイヤが勝っても良いのかなと、けどフレイヤが俺を愛しているのは決して嘘ではない。残念ながら眷属ではなく、兄の義弟を選んだ。だけど本人に想う気持ちがないなら結婚しても意味がない
だからせめて、俺がフレイヤに勝って、姉でも幸せにできる環境にしてくれると信じて
俺の勝利を祈って、このまま見届けるだけだった
すると
「それがお前たちの、主神への忠義か?」
「っ!?リヴェリア様!?参加していたのですか?」
「ど、どうしてここに!?り、リヴェリア様が・・・・あわわ・・・・どうして!?」
「安心しろ、私はただの監視だ。レフィーヤとアイズが深くまででしゃばらないようにな、あの二人はフィルヴィス・シャリアとシルフを守るために出ている。それ以上はさせないために監視しているだけだ」
そこへリヴェリアが現れる
リヴェリア自身、フレイヤ・ファミリアのエルフがどのように主神に忠義をしているのか気になるもので、わざわざ近くまで来たようだ
それと、レフィーヤの様子を見に来ていた。ハイエルフとしてエルフたちの成長を気になって見に来た。これがヘディンとヘグニが主神にこのような忠義を持っていたとは思いもしなかった。二人を何度も見ているリヴェリアからしたら珍しいことだ
「リヴェリア様、レフィーヤは無事です。少し無茶しましたけど」
「仕方がない。それがレフィーヤだ。まさか・・・あのヒルド・スレイヴを追い詰めるとはな」
「ええ、見事ですよ。この同胞が貴方様をいつか継ぐ実力があると、確かに思い知らされました。おかげでもう私は戦えません」
「うん、ヘディンの杖剣を壊すなんて、なかなかできないことだよ」
リヴェリアはフィルヴィスに近づき、必死に戦ってマインドダウンしたレフィーヤを診る。ヘディンの武器を壊したり、リヴェリアの魔法を使いこなすなど、レフィーヤはこの前のダンジョンでしっかりと強くなっていると
リヴェリアはこの前までレフィーヤの修行のためにダンジョンへ着いて行ったが、その成果は確かにあったと、ヘディンのやられよう見て実感する
「自分ら、本当にええんか?」
「フレイヤのために戦うんじゃないのかい?」
「構いません、神ロキ、神ヘスティア」
「確かに俺たちはフレイヤ様のために動きたい、けど、こうしてもあの人は幸せになれないと思いますから・・・・」
「難儀やな」
「フレイヤがわかってくれるとは思わないけど」
「恨まれる覚悟無くして、忠義などしません」
「うん、それでも、ジーク様が救ってくれるはずだから」
こうして、ヘディンとヘグニは立ち上がる体力はあっても、戦闘は続行せず、このウォーゲームの行く末を確かめるのだった
俺が無事に勝って、フレイヤ姉上の恋を諦めさせて、別の幸せを作ることを信じて、二人は俺に任せる。これがヘディンとヘグニの忠義、結婚だけがフレイヤ姉上の幸せではないと信じたい一心の、二人の思いである
となると、残りの敵は
アレンとオッタルのみ
そのアレンは、ベルとアイズとシルフに押されている。レベルブーストは切れてレベル5に戻っているベルでも、アレンに反撃できない程の追い込みを見せる
「はあ・・・・はあ・・・くそ、テメエら・・・」
「アイズさん!シルフさん!どんどん攻め込んで、ヴァナ・フレイヤの体力を奪いましょう!」
「うん!」
「わかったわ!」
「ふざけんな!俺がテメエら如きに負ける車輪じゃねえ!」
アレンはこの程度で怯まないと、痩せ我慢をしているが、三人に追い込まれたことで、だんだん体力に限界が出ている。
魔法も使った後でもあるため、魔法で蹴散らしたいと思っているが、無論何度も使えるわけではない。使えるとしたらあと一回のみ、とは言ってもアレンは俺がオッタルに勝ってしまう可能性も考え、できるなら俺にあと一発の魔法を発動して倒したいと、俺がオッタルを倒すことも想定してあと一回の魔法を温存しておく
その場合、今この三人を足の速さだけでなんとかするしかない、たった一人でアレンはベルたち三人を倒そうとした
しかし
ドカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!
「「「っ!?」」」
「今の衝撃は・・・・まさか・・・ジークさん!?」
「オッタル!あの野郎と始めやがったか!?」
突然西の方から、何かぶつかっている衝撃と突風が巻き起こる
方向からして、俺とオッタルが一騎打ちの決闘を開始したのだと、四人は気づいた。おそらくだが剣をお互いぶつけただけだろう、それだけでこれだけの風圧と衝撃音を巻き起こすなど
流石はレベル7同士の戦いなのかと、四人は戦いを一度止めてしまう
アレンたちは今の衝撃を感じて
歴史史上、かつてない激動が起ころうとしているのだと、予感していた
一方ウラノスとフェルズは
中継を通して、俺とオッタルの戦いを見ていた。ウラノス自身もこの戦いが気になるのだ。
今まで都市最強を名乗っていたオッタル、そして新たな英雄にして、神、黒竜、人。その三つの生物の混合種でもあり、オッタルの頂天まで辿り着いた俺。レベル7同士の戦い
その二人の決闘を、創設神が見逃すはずがない
「始まったな、ウラノス」
「ああ、まさか本当にこんな日が来るとはな」
「神フレイヤの考えをわかった上で、こうなると予想はしていたんだろう?」
「ああ、最終的にウォーゲームでジークを手にいれるだろうと、フレイヤの考えはわかっていた」
「だが、本当に誰も加勢などさせずに、二人だけで戦えるとはな」
「あの二人自身が自ら新たなルールを追加して、誰の邪魔をせずに二人だけで戦っていると、ガネーシャから通達が来た」
「この戦いどうなると思う?」
「無論、私とてわからん。だが、あの猛者は七年前よりも強くなっている。そしてジーク・フリードは・・・・・・黒竜の力を完全に物にしている」
「人間が怪物の力を使うなど」
「ああ・・・・・・半分はゼノスと呼んでもいいだろう」
中継を見て、ウラノスもフェルズもこの激しい戦いを見て、勝敗がどちらかにあるかなど判断できない
少なくとも、二人とも強いとは思っている。オッタルは七年前に元ゼウス・ファミリアと戦い勝利した経験、そして俺はそのゼウス・ファミリア。もう一つはヘラ・ファミリア。更に過去の英雄たちですら勝てない黒竜ファフニールを打ち倒し、その力を手にして物にすると言う未知の力を持つ
この戦いは、かつてない世界初の盛り上がりを見せる戦いだと、ウラノスは思った
だから
「フェルズ。私の力で、猛者とヘラクレスの戦いを、ウォーゲームフィールドにも展開する」
「っ!?そこまで出せるのか?」
「出せる。私の力なら、この戦いは、今他の場所でも戦っている者たちにも見せるべきだと思っている」
この戦いは、今ウォーゲームで負けた者も、他の場所でまだ戦っている者も、冒険者たち全員に見せるべきだと、ウォーゲームのフィールドに居る者たちにも中継を流すために神の鏡を展開させる
この冒険者の頂天の戦いを、フィールドにも中継が流れる
ブウン!!!
「「っ!?」
「ジークさん!?」
「中継だと!?あの創設神が流したのか!?」
突然ベルたちの上空から、俺とオッタルの中継である神の鏡が出現する
ウラノスが流しているものだと気づいているが、その中継を見て、あまりにも激しい戦いを繰り広げるあまり、ベル達、アレンも含めてその中継が気になるのか、お互い武器を降ろして、戦いを忘れて俺とオッタルの戦いに集中した
もちろんベル達だけでなく、ヘスティアとロキ、リヴェリア達の方でも中継が流れる
ブウン!!!
「っ!?ジーク君!?」
「中継やと!?ウラノスがここまで流してるんか!?」
「それだけ、重要なことと言うことだろう」
「ジーク・・・・・・・なんて戦いをしているんだ」
「激しい戦いだ・・・・・オッタルが久しぶりに本気を出している・・・・ヘディン」
「ああ、これが頂天に辿り着いた者たちの戦いか・・・・」
ヘスティアとロキは、ウラノスが無理してフィールドに中継を流しているのだとわかった。最高レベルになった者たちの戦いが、これから冒険者たちにとって、どれだけ重要なことなのか、知って貰うために
にしても激しい戦いだと、今までの戦いの中で、一番の激闘を繰り広げるあまり
フィルヴィスは俺を心配し、ヘディンとヘグニはオッタルの本気を久しぶりを見る限り、本当に全力を出し合って戦っているのだと見て実感する
中継はウォーゲームフィールド内にどこでも流されている。誰でも見れるよう、上空にたくさん。神の鏡が出現する
俺とオッタルの戦いを誰もが見ている。見ていない者などいない
そう、この女でも
「始めたか・・・・あの無口坊主。あの猪坊主」
酒場の入り口前で見ている。この女。俺とオッタルの戦いを見て、そろそろではないのかと、何かの準備を始める。この戦いの行く末を、誰もが見届ける中。彼女はこれからどうなるのか、予想が付いている為、その先でやるべきことがあるからと、準備を始める
頂上決戦ならぬ、頂天決戦が始まった
この戦いの勝敗が決まれば、ウォーゲームが終わる
俺が勝つか、オッタルが勝つか
皆の眼が離せなくるような、かつてない戦いが今クライマックスと言う言葉が出るような、幕を開ける