次の日
朝飯を終えた後。すぐさまヘスティアは着替えてバベルの頂上に向かい。神会の会議に当たった。そして俺は・・・・・
「サラマンダー。久しぶりに外の世界に来た気分はどうだ?」
『ええ。とても心地いいです主。ここが貴方が冒険するオラリオですね?』
「ああ。いろいろ苦労かけるが頼む。サラマンダー・ウールを頼めるか?」
『はい。主の仰せのままに』
「頼む」
火の精霊サラマンダー
精霊の中で最も有能な精霊。四大精霊の一人。火の精霊サラマンダー
それを教会の外で召喚した
俺は四大精霊の一人であるサラマンダーも支えてくれている。サラマンダー・ウールの上級の物。つまり本物のサラマンダー・ウールを作ってもらっている。主に『精霊の護符』とかを使ってサラマンダーに魔力を注いでもらうだけで簡単にできる
精霊の主になった今の俺は。もはや『サラマンダー・ウール』や『ウンディーネ・クロス』など。精霊たちが俺に支えてくれるおかげで簡単に手に入る
とは言っても。こいつらに俺の魔力をあげないとこちらに召喚はできないから。代償無しと言う訳では無い。精霊召喚師は魔道士よりも大変なもので。言うならペットを複数買うようなもの。精霊たちを面倒見なくてはならない
その中でもこのサラマンダーは俺に忠誠心が強いのか。俺から害するものを必ず排除しようとする忠誠心がある。精霊召喚師に仕える精霊たちはその召喚師が今まで目にしてきた光景をも見ることができるため。ロキ・ファミリアに信用してくれなかったことをサラマンダーは激怒し。ロキ・ファミリアと言う一味を嫌う。数ヶ月前俺がここに行くと言った時は。ロキ・ファミリアに復讐すると勘違いされた
もちろん俺が言って止めてなんとか堪えたが。未だにロキ・ファミリアに恨みを持ち。俺の忠誠心のためなのかロキ・ファミリアのことをいいように思わないでいる。サラマンダーが火の精霊でもあるのか頑固な性格で警戒心の強い精霊だった
しかも見た目が火のトカゲのような龍で背中に炎も生やしているのか。ドラゴンのように危険な精霊でもある
「あれ?ジークさん何をして・・・・・ってモンスター!?」
「うお!?なんでモンスターが!?」
「これは・・・ドラゴン!?」
「違うベル。ヴェルフ。リリルカ。こいつは火の精霊サラマンダー。聞いたことはあるだろう?」
朝早く遊びに来たヴェルフとリリルカと話をしていたベル達が突然俺の不審な行動に教会の外に出てきた。もちろん教会の前で赤いドラゴンが居れば。モンスターだと勘違いした
「サラマンダー!?これがあの・・・・・火の精霊サラマンダーですか!?」
「あの伝説の!?」
「ああ。姿はドラゴンなんだ。これが火の精霊サラマンダーの姿だ」
「あの四大精霊の一人サラマンダーが・・・・・ジーク様はこれを召喚したんですか!?」
「ああ。今はサラマンダー・ウールを作ってもらっている」
『ん?主の仲間か?』
「はい!ベル・クラネルと申します!」
「ヴェ、ヴェルフ・クロッゾです」
「リリルカ・アーデと言います」
『ん!ほう・・・・・主。もしやそこの白髪の少年は・・』
「そうだ。こいつは俺と同じ存在だ」
『やはりそうですか。我は火の精霊サラマンダー。本来の姿はこれだ。主の団員達よ。どうかよろしく頼む』
「いえ!そんな!あのサラマンダーに仲間と言ってくれるだけでも嬉しいです!」
『謙遜など必要ない。主の過去のことを知っておきながらも仲間として受け入れるなど歓喜あることだ。それと赤髪の男よ』
「は、はい!」
『何やら我らの力を若干感じると思えば。主。もしやこの者がクロッゾですか?』
「そうだ。魔力からして誰の精霊の血を貰ったかわかるな?」
『はい。我と同じ火の精霊・・・・・・『イフリート』で間違いありません』
「だろうな。でなければ魔剣を作れるはずがない」
火の精霊イフリート
俺に仕える精霊の中には居ないが。奴は炎の巨人のような姿をした精霊。サラマンダーのように化け物じみた姿をしているが。火の剣をも所持する精霊。魔剣のような類と同じ物を奴は作れる
大昔のクロッゾはその精霊に血を分け与え貰ったとすぐに俺も理解した
『ヴェルフよ。イフリートに力を分け与えて貰ったのなら。それを有効活用するのだぞ。それともそれに嫌な事情でもできたか?エルフに我らの力を利用したと勘違いされたか。もしくは貴様が作る魔剣を誰かが悪用したか?」
「まあ・・・・そんなもんです・・・・」
『はははは。敬語でなくても構わん。我は主の下部だ。普通で構わん。主の言う通りそれを使わなくてはならない日が来るぞ?その時貴様がそれを使って守るべき者のためにプライドを捨てることができるか。それが貴様の今の試練となるぞ?」
「ジークと同じことを言うんだな。ああ、俺もこれが一番の難関だと思っている」
『精進することだ。そしてそこのパルゥムよ』
「は、はい!リリですか?」
『リリルカよ。貴様はサポーターと主が言っていたが本当か?』
「は、はい!そうです・・・」
『我の毒は気に入ったか?上級ドラゴン程ではないが、うまく相手が溶けるであろう?』
「え!?あの毒はサラマンダー様のですか!?」
『そうだ。所詮我もドラゴンでな。毒も口から出すことができる。大抵のモンスターなら溶化液のように溶けることができる。主のサポートをこれからも頼む』
「はい!リリにいい武器をありがとうございます!」
『うむ。良き仲間達ですな主』
「ああ。強さは始めはこんなもんだが、頼れる仲間だ。本当に俺たちのファミリアに入って欲しいほどだ」
『主。三人分ご用意できました』
「ありがとう。三人ともこれを」
「サラマンダー・ウール!?」
「これまさかサラマンダーが!?」
「サラマンダー様自身が作る『サラマンダー・ウール』なんて売っているものよりも貴重ですよ!」
『喜んでくれてなによりだ』
サラマンダーは三人分の『サラマンダー・ウール』を作ってもらい。なんとか明日までに間に合わせた。あとは調合に必要な材料と今日の食材の買い出しをしないとならないと。どうしても出かけないとならなくなった
「サラマンダー。そのまま精霊樹の所に戻らずベル達と話をしてていいぞ。俺は少し買い出しに行ってくる」
『わかりました』
「あ!僕も!」
「大丈夫だベル。俺はパンドラボックスもある。荷物持ちは必要ない」
「あ、でも・・・・」
「心配ない。それよりサラマンダーの話に付き合ってくれ。サラマンダーはお前達に興味があるようだからな。俺に申し訳ないと思うならそっちの相手をしてくれ」
「わ。わかりました!」
ベルは仲間として手伝おうとしたが、別に荷物持ちとかは必要なく。パンドラボックスのおかげでなんでも入るため、荷物持ちなど不要だった。
それに一人で久しぶりにこの街を歩いても見たかった。たった二年では何も変わってないと思うが。一人でこの都市を買い出しと同時に歩いてみたかった
そして街を歩くとやはり変わらない。神会で男神も女神も見当たらないが、冒険者や商人が多くいる。この街では珍しくないこと。これが当たり前である。商品や食材の品揃えも多くある。安いのもあれば高いのもあるほど第三級ファミリアの財布にも優しい値段もある
もちろん俺たちは第三級ファミリアなため、食材も安いのを買う。調合に必要な回復薬の素材も買っておきたいため、金を少しでも残しておく
それで明後日までの食材を買い占めておく
それだけを買って移動すると
「ん?ジーク?」
「ん!アスフィ」
「驚きました。ギルドの伝達は本当でしたんですね?しかも・・・・前よりいい顔をしていると言いますか。何か性格は変わっておりません?」
「そう言うお前は相変わらず性格が変わらないな」
その途中で出会ったのは。ヘルメス・ファミリア団長のアスフィ・アンドロメダ。
アスフィとは昔からの面積があり。アスフィはヘルメスとロキが手を組んでいることから何度か仕事でよく会う。明日は仕事関係で出会ったたった一年であるが古い友人・・・・・・でいいと思う
「今は・・・ヘスティア・ファミリアに居るのですよね?よりにもよってあのロキと仲の悪い主神の眷属になるとは、あなたは更に恨み言を言われますよ?彼らから」
「忠告感謝する。だがあの事件を知ってなお俺を入れてくれたんだ。そのお礼を俺はしっかりしないとならない。ロキがなんと言おうとあいつらがなんと言おうと。俺のやるべき事に邪魔はさせない」
「あなた本当に変わりましたね。前はかなり反発な態度をとった性格をしていたのに、今では冷静に私の質問に答えています」
「俺もいろんな事があって変わっただけだ。ヒューマンは変化ある経験をすれば変わる。俺もやるべき事に専念したくなって少し大人になっただけのことだ」
「あのジークがあの事件でここまで成長するとは思ってもみませんでした。今は私と同じレベル4ですよね?」
「ああ。あいつらにもいずれ必ず追いついてみせる」
「どうしてあなたがそこまで・・・・」
「どうしてもやらなくてはならない願いがあるからそれを叶うためにまたここで冒険者をまた始めることにした。それだけだ」
「その願いとは?」
「言う気はない。でも俺の意思で動いているわけじゃない。それだけは知っておいてくれ」
「あ、ちょっと!」
「なんだ?まだ話があるのか?まだ買い出しがあるからさっさと済ませて欲しいんだが」
「個人的なことで聞きたいのですが・・・・・ロキ・ファミリアの団員の一人でもここで会ったりしましたか?」
「いや、だがロキとは会った。相変わらず俺の性格の悪さを否定していた。あれだけの事件を起こして久しぶりに見せた俺にあいつらが何かを言う事が気になったか?」
「それはあります。彼らも主神ロキもあなたの事をもう失望したのですね」
「信じるか信じないかは相手次第だからな。それにあの時はアポロンが証人として居たんだ。俺より主神の言う事を信じたんだ仕方ない」
アスフィは俺のためだと思ったのか。今のあいつらの関係を聞こうとして居た。俺にはどういう目的でアスフィが今の関係を聞きたいのかは知らないが。少なくとも険悪な状態になっているのは当然のこと。他の神が嘘を言う事なんて滅多にないこと。特にアポロンは眷属のことを愛しているとかでここオラリオでは有名なもの
俺を手にするために卑怯な手口を使ったことなど誰も信じない。本人の言葉で撤回しない限り俺は冤罪のまま。ぬれぎぬを負ったままになる
だが・・・・・・・・
ロキ・ファミリアの連中に信用無くされようが誰もが俺を疑い『嘘つき冒険者』だと言われて蔑まれようが。
もう俺は疑いを晴らすことすら望んでないほどに
俺はこの『傷跡』を背負って強くなることを選んだ
「悪いがもう俺は行く。話したい事がまだあるならまた今度にしてくれ」
「は、はい」
そうして話を無理やり終えて。俺はアスフィと別れる。結局のところ俺はアスフィはどんな意味と理由で聞きたかったのかは全くわからなかった。むしろ俺のような奴と関わるべきじゃないと俺も一言言えばよかったと思っている
他のファミリアに何を言われるかわかったものじゃない。俺の疑いはファミリア全体に行き渡っている。
でなきゃ今でも街に歩く冒険者が俺を睨むか怯える事なんてまず無い。なぜそうまでして人の関係を知りたがるのか
アスフィの個人的な質問に俺には疑問しか思わなかった
そうして俺たちのホームである教会に戻っていた。買い出しは無事に完了し。変な目で店員や冒険者に見られているが。もちろん無視をして買い出しをしていた。喧嘩を売るようなら俺も実力行使をするまでだが、ギルドの伝達が正しければ俺がレベル4だと通達しているはず
それを見て。レベル4の冒険者を袋たたきをすることなど滅多なことが無い限りは不可能だと他のファミリアの眷属も常識を考えているようだ。レベル2やレベル3ならともかくだが
ホームに辿り着くと、外でヘスティアがベル達と一緒にサラマンダーと話しているのを見かける。どうやら午前の内に『神会』を終えたようだ。
本当に二つ名に関して期待してないが。詳細を聞きに来ようとヘスティアの元へ歩く
「終わったのか?」
「ジーク君!おかえり!」
「ジークさん!お帰りなさい!」
「長かったですね?」
「そんなに買い出しが長かったのか?」
「まあ・・・・・少し古い知人と話していた。買い出しは完了した。ヘスティア。俺とベルの二つ名は決まったのか?」
「う、うん。ジーク君。このサラマンダー君・・・とか言う精霊も中に入れていいから。まずその話をする前に中に入って違う話をさせてくれないかな?」
「ん?ああ」
何やら困ったような顔をしているヘスティア。少しデカイサラマンダーまでも中に入れて話をしたいなど。何かあったとしか思えない。明らかに誰かに聞かれたく無い話をするかのように。今このメンバーのみだけにしか話せないような行動としか思えなかった
ま、予想は付いているが
「まずは謝罪させてくれ!君がトールの息子とフレイの幼馴染だと神々に話してしまった!!」
「だろうな」
「神様!?話しちゃったんですか!?」
「ジーク様はロキ様とフレイヤ様に言うのだけは反対していたのに・・」
「やってしまいましたね」
「ごめん。でも・・・・・・・予想以上にみんなが君のことを侮辱したりして、許せなくて・・・」
「そうか、眷属想いなのはいいことだ。それにできる限りでいいと言った。別にこうなっても構わない。隠し事はいつまでも隠し通せるものじゃないからな」
おおよそ予想は付いていた
できる限りでいいと言った。こうなっては致し方ない。何を言われるかはわからないが。いつも通り話す必要はなかったと言えばいい。意味も無いと言えば。いつも通り愛想尽かされてくれるはず
今更俺がそんな特別な存在だと言っても、俺の価値は変わらないからな
「その部分で他の神から何か聞かれたら自分でなんとかするからいい。でも一つ聞かせて欲しい」
「なに?」
「アポロンは神会に出ていたか?」
「ああ、それがどうかした?」
「俺の素性を知らせた時。アポロンの顔を見たか?」
「うん。見たよ?」
「どんな顔をしていた?」
「確か・・・・・・驚いている顔をしていたよ?」
「そうか・・・・・」
「憎いかいアポロンが?」
「二年前と同じことをしているならな」
アポロンが驚いているとなると、また何か仕掛けてくるのでは無いかと気が気でなら無い。神の子なんてこの下界じゃあ・・・・俺とベルくらいしか居ない
そんな存在を欲望をむき出しに生きるあいつは絶対に俺たちを狙うと奴の考えを考慮した
まあ、それは接触してきた時にすればいいだろうと後回しにした
「それで俺たちの二つ名は?」
「まずはベル君から!ベル君は・・・・・」
「僕は!?」
「未完の少年と呼んで『リトル・ルーキー』だよ!!」
「り、リトル・ルーキー」
「み、未完の少年」
「なんか・・・・・新人に付ける名前だな」
「それだけ神々からすればパッとしない奴だと思われたんだろ」
「まあね、でもベル君が予想以上の成長速度に文句を言っていたからね、色々あってそんな名前になったよ」
ベルの成長速度に文句を神々が言ったなら、ヘスティアはベルの『特殊スキル』のことを話してないと理解した。レアスキルの所持する冒険者など俺からすれば珍しくもない。むしろ俺もその一人だったため。誰かがその不自然さに気づくとは思うが、あまり他の神に教えてはならないのがヘスティアの考えに同情した
して・・・・・・
「俺はどうだった?」
「君の名前はね・・・・・・・」
と、俺の二つ名を聞いた
まあ何にしても、どうせ『嘘つき冒険者』のような酷い名前をつけられると期待もしていない上に興味もなかった
そうして夜
俺の二つ名をベルやヘスティア。リリルカやヴェルフも連れて『豊饒の女主人』に居る店員シル達に報告する
「『スキールニル』ですか?」
「通称『豊穣の魔剣士』。豊饒となるとフレイのことを指していてるのがわかる。ヘスティア?この二つ名を考案したのは・・・」
「うん。フレイヤだよ」
「だろうな。俺が兄の幼馴染だとわかった瞬間。俺に関わりを入れようと二つ名を考案してくれたんだろう。俺の友好関係を持とうとしたいのか・・・・・・そうとしか考えられない」
「あのフレイヤ様が関わるとなると、もうジークさんを『嘘つき冒険者』だと呼ばなくなるのでは?」
「だとしても。他の連中に毛嫌いされるのは変わらない。俺の扱いや価値はなんだかの成果を出さなければいつまで経っても周りから所詮はこの扱いだリュー」
「周りってどういうことですかジーク様?」
「リリルカ。周りを見てみろ。お前らも」
「ん?・・・・・・ん!?」
俺の二つ名が普通の名前でも。周囲にいる他のファミリア達が俺の顔を見て睨んでいるのを。ヘスティアも含めて俺の指示で全員酒場に来ている客を見た
何も言わなくてもわかる程に睨んでいるのがわかる。俺がレベル4だとしてもこの扱いである。やはり何か成果を出さないと扱いや評価が酷くなるのが変わらない。そしてベル達は他の客を睨んで。別の顔を向かせて無視をさせていた
「睨んだりしなくていい。俺は所詮この程度で見られる男だ。否定はしない」
「またそうやって自分のことを過小評価する、ジーク君?レベル4になったなんだから少しは良い評価を持ってもいいんじゃない?」
「評価なんて俺はどうでもいいヘスティア。強さがあればあとはどう見られても構わない。全ては実力があってこそだ。俺がレベル4だと知らなければ今頃は俺はこいつらに物を盗まれているか。袋たたきにされているかだ」
「まあ・・・お前の見方が酷いのは俺たちも知っているからな」
「そうなのヴェルフ?」
「ああ。ヘファイストス・ファミリアでもジークのことを酷く言っている奴が多いんだベル。しかももっと最悪なのはジークには絶対に物を売らないって言う連中まで居るんだ。お金を持っていようがな」
「そんな!?」
「幾ら何でも酷すぎです・・・・・・・・仲間に嘘をついたことがそんなに気にくわないですかね。リリだって散々ベル様に嘘をついたのに・・・」
「じゃあお前達三人はそんな奴に自分の背中を預けられると思うか?」
「それは・・・」
「確かに・・・」
「無理と言えば・・・・・無理だが」
「おふくろがよく言っていた。『下界では信用と信頼があってこそだと。少しでも嘘をつけばバチが当たる』とよく言っていた」
「でもジークさんは嘘を付いてないんですよね!?」
「俺も今でも口説いと思うが俺は嘘を付いてないと断言した。だが、ロキでさえも他の神の言葉を疑う余地は無いようだ。疑いを晴らすことなく何も言わないのは罪を認めるのと変わりないが。所詮ヒューマンの言葉など神からすれば雑音だと思われこの始末だ。でも。もうそんなことはどうでもいい。それを受け入れてでも手にしたいものがある。それが手に入るのなら評価はなんだっていい」
「でも・・・・・・・・僕は信じます!」
「!」
「根拠も無いですし、会ってそんな日も無いですけど・・・・・・・でも!この前のダンジョンだってジークさんは僕たちに合わせてくれました!負傷を負った時もジークさんはポーションをくれました!嘘をつく人は普通そんなことはしません!」
「クラネルさん・・・」
「ベルさん・・」
「僕は信じます!何がなんでも!!」
「俺もだ!」
「リリもです!」
「・・・・・・・」
ロキ・ファミリアの時ではこうは行かなかったが。どうやら俺も寄りそえるような仲間にまた出会えたのだと。確かに根拠もない。まさしく甘さだけしかないこいつらの言葉を
心のない俺にここまで想いをぶつけるのは・・・・・・・・本当にこいつらだけだろうと俺の心に確かに響いた
「礼を言う。おかげで俺も今度こそは・・・・俺も命を捧げるだけの価値ができる。これから頼む」
「はい!」
「おう!」
「はいです!」
「よし!!とにかくジーク君のことで色々あるけど!今はとにかくベル君とジーク君の二つ名が決まったことで乾杯だ!!!」
「「「「「乾杯!!!」」」」」
「乾杯」
「ってあれ?なぜシルさんやリューさんが?」
「ミア母さんが休憩を貰いました。ついでにヘスティア・ファミリアとご一緒にしてきなっと。私もベルさんとジークの二つ名を祝いたいです」
「あとお金を多く使えとミア母さんから」
「ミアらしいな・・・・・とは言っても食える分しかお金を出さないぞ。ミア」
「なんだいジーク!祝いなんだから!それくらい使いな!」
「お前はただお金が欲しいだけだろう」
それにしても『スキールニル』か
豊穣の魔剣士。俺をフレイヤは魔剣士だとどこで知ったのだろうか。ロキ・ファミリアの時は魔剣など一切使っていない。魔剣グラムはロキ・ファミリアをやめてからフレイ・ファミリアから使い始めている。
フレイからフレイヤのことをいくつか聞いたことはある。魂の本質を見抜く洞察眼を持ち、天界にいた頃から英雄と謳われる戦死者をコレクションしていて。下界でもその趣味は変わっていないとか
まさかそれでバベルの上から俺の魂の見たのだろうか
何にしても、兄とは違って欲深いな。ただ想いの強さだけは兄と同じだと俺も理解はしている。何処と無く兄妹のことはあるなと感じることはフレイから聞いてそう感じる
「ところで、明日はダンジョン遠征に向かうんですよね?中層までジークさん」
「ああ。何か問題でも?もしかしてこの四人で行くのが無謀だと考えているのか?」
「ジークさんが居るから心配ないとは思います。ですが・・・・」
「わかっている。レベル2のベルとレベル1のリリルカとヴェルフではまだ早すぎることは俺も理解している。だが挑戦は必要だ。レベル1だろうと。レベル1に合うだけの階層に挑んでも強くはなれない。18階層まで挑むべきだ」
「そうですか。何にしても気をつけてください。ダンジョンでは何が起こるかわかりませんから」
「忠告感謝する。とは言っても月日がどれだけ経っているかは知らないが。ゴライアスは俺が相手する」
「その方が妥当だと思います」
「ゴライアス。そんなに強いんですか?」
「簡単に言うならレベル4が五人で倒せるレベルだ」
「じゃあ・・・・・・確かにジーク様が妥当ですね」
「一回挑んだんだよな?勝てたんだろ?」
「ああ、とは言っても・・・・・あれは俺のスキルのおかげで勝てたんだ。レベル1で勝てる訳が無い」
「スキル?」
「俺のスキルの中に『カオス・ヘルツ』と言うレアスキルがあるんだが。俺が怒りに身を任せるとレベル差関係なく相手を圧倒できるんだ。まさしくチートだ」
「怒りに身を任せるだけで相手をレベル差関係なく圧倒!?なんだそりゃ!?」
「そう言うスキルをいくつも所持している。訳のわからないのも一つだけある」
「そういえばジーク君。最後のスキルで『フレイ・リーベ』って詳細が書かれていないし、最初の文字が『神聖文字』じゃない文字が描かれているけど。なんだかわかるかい?」
「フレイ・リーベ?」
「俺のスキルの中で一番謎ののスキルだ。詳細が『?』としか書かれていなかった。しかも最初の文字は『ルーン文字』だ」
「ルーン文字?なんだいそれ?」
「言うなら俺のおふくろとある神が作った『魔法文字』だ。それを描くだけで『ルーン魔術』と言う魔法が使える。下界に通づる魔法とは別の魔法だ」
「へえ・・・・・・それでその最初の文字はなんて書いてあったんだい?」
「それは・・・・・・・『女性が俺に恋を寄せている場合』としか書かれていなかった。つまり俺に対して女が好意を寄せていた場合。なんだかの変化があると言うことだろう?とは言っても俺に恋を寄せる女など居ないがな」
「「!?」」
「ん?なんだシル?リュー?どうかしたのか?」
「ジーク!!」
「な、なんだ?」
「わ・・・・・・私ね!」
「いけませんシル!!あなたにはまだ早いです!!」
「何をするのリュー!?まさかあなた!?・・・・・それでも私の親友!?」
「ごめんなさいシル!でもこれだけは・・・・・譲れません!!」
「リューの裏切り者!!」
「何を言っているんだ?」
「聞いたにゃシル!それだけはさせないにゃ!!」
「なにを言おうとしているにゃ!?抜け駆けは禁止にゃ!!」
「シル!!いくらなんでもそんなことは許さないわよ!!」
「ああああ!!みんなして私を裏切るのね!?みんな私のことを応援してくれていると思ったのに!!」
「ごめんなさいシル!!これだけは私は一族の忠誠や知己の友情を捨てでも譲れません!!」
「シルは調子にのりすぎにゃ!!可愛いからって許されないにゃ!!」
「実力行使をしてでも阻止にゃ!!」
「何か言おうとしても私たちが駆けつけて阻止するからね!!」
「うう・・・・みんな大嫌い!!信じていたのにいいいいいいいい!!」
「シル達はなんの話をしているんだ?」
「え、えっと・・・・・」
「さあ?・・・・・」
「どうします?ヘスティア様?」
「いや・・・・これはね・・・・・ジーク君も愛されているじゃないか。店員君達に」
「何か言ったか?リリルカ?ヘスティア?」
「「いえ、何も!!」」
「?」
シル達が何を言っているかわからないが。何やら揉めているようだ。さっきまで接客をしていたアーニャ達までも何か聞いてていられないこと聞いて居ても立っても居られなかったようで駆けつけて止めてきた
意味はわからないが、何か俺には言えない秘密を持っていることだけは理解した
だが
今ヘスティア達には言ってないが。実はフレイ・リーベの詳細に続きがある。それは・・・・
『その恋を寄せる女性とキスをすると』と。全く訳がわからないがことを書かれていた。流石にこれを言うと絶対に収拾のつかないことになるかもしれないと秘密にした
すると
「はははは!おいスキールニル!仲間が必要なのか?」
「ん?お前は・・・・・確かオグマ・ファミリアの『噛犬』か?」
「おうさ!なあスキールニル?俺たちが協力させてやってもいいぜ?その代わりその別嬪な嬢ちゃん達を俺たちにも貸してくれよ?」
「「「「!?」」」」
「そうか・・・・・悪いが他の協力を得るつもりは無い。ダンジョン遠征は俺たちだけで攻略する。それに・・・・・・シル達は俺たちの仲間じゃなく友人だ。友人を侮辱し。あまつさえ火遊びをするようなお前達には彼女達を引き渡すつもりはない」
「は!所詮お前らが18階層まで攻略できるか!なにせここにはスキールニルと言う『嘘つき冒険者』が居るんだからな!!!」
「「「「「!」」」」」
「な!?」
「テメエ!!」
「ふざけているんですか!!」
「何様だい君たち!!」
「ちょっと止しなさいよモルド!?」
「スキールニルはレベル4だぞ!その主神まで居るんだぞ!?ギルドからのペナルティを受けたいのか!?」
「おいおい問題ないだろ!レベル4だろうが、他のファミリアに暴力を振るったらますます評価が落ちるだけさ!所詮二つ名でスキールニルと言ってもこいつは嘘つき冒険者だからな!!」
「・・・・・・」
またも二年前と似た手口を俺は侮辱や脅迫を受ける。嘘だと言うのは別に構わないが。冒険者と言うのはそんないい役職でもなく。盗賊まがいなことや卑怯なことをして人のものをかすめ取る。全員が全員冒険者はいい人とは限らない
こうやって人のものを奪うために、卑怯な手口で手に入れようと企むのだから溜まったものじゃない
そうして反抗すれば。またも大きな疑いを迫られる。本当に俺への当てつけがここでは酷いものだ
まあいい。シル達に被害が無いなら。俺には何も・・・・・
「がああああああああ!?!?」
「・・・・・・は?」
突然俺に絡んできたモルド?とやらの悲鳴が聞こえた。つい俺もそれに反応してマヌケな声を上げたが。その悲鳴の原因は・・・・・・ルノアがモルドの首を掴んで上に上げていた
「ねえあんた?私らにちょっかいをかけた上にジークを侮辱するなんてなんのマネよ?」
「随分とふざけたクソヤローにゃ」
「そのクソ汚ねえ尻を蹴ってやろうかにゃ?」
「私の想いび・・・・・・・ではなく友人に手を出したことを後悔してもらいます」
「おい何をしている。シル?彼女達を・・・」
「みんな。すぐにその人をこの店から追い出して」
「「ハイにゃ!!」」
「「ええ!!」」
「・・・・・・・」
別に俺のことは気にしなくてもいいのだが。だが豊饒の女主人店員全員完全にお怒りのようだ。俺のためにそこまで怒らなくてもいいのだがな。それにお前らそんなことをして大丈夫なのだろうか。ミアが仕事をサボって喧嘩を買ったことを睨んでいるのが見えるのだが
いいのだろうか
そうしてルノアは首を掴んで。そのまま外へモルドを放り投げた。モルドの仲間もそれに続く
「ぐへ!!」
「おいモルド!?」
「大丈夫!?」
「今度ジークに何か言ったらタダじゃおかないからね!!」
「放り投げただけ有難いと思うにゃ!」
「本当ならケツを蹴っ飛ばす所にゃ!」
「二度とこの店に来ないで下さい」
「もし来た時は私たちがあなた方を無理やり追い返しますので。あなた方のような暴言を言う客は私たちは入りませんので」
「うう!おい行くぞ!」
「アホタレ!!金を置いてけ!!」
「は、はい!!」
そうしてレベル4のリュー達を相手にモルド達は逃げて行った。戦力差にしても数にしてもリュー達には勝てないとミアの忠告を受けて金を置いて帰っていた
そうして戻ってきたリュー達に俺は一言かける
「いいのか。せっかくの客が減ったぞ?」
「いいのよジーク!」
「あんなクソヤローは来られても困るにゃ!」
「節度を考えた客だけにゃ!」
「私たちの友人をバカにした客など、客ではありません」
「いいんですよジーク。あんな人たちを庇う必要はありません。そうですよねベルさん?」
「はい!ジークさんの悪口は許せません!」
「ああ。あんな奴らああするべきだぜ!」
「感じの悪い人たちです!」
「今のは僕でも許せないな。僕の眷属でもあるジークをバカにするなんて。なんて卑劣な奴らなんだ」
「まあ・・・・・・・・礼は言うが。あまり騒動は起こすなよ?」
何年振りだろう。人に庇ってもらうなど。久しぶりすぎてもう忘れてしまったが、俺のことでとやかく言われるのは別にいい。それで関係のない人が巻き込まれたらたまらないからだ。
でも
シル達やベル達も優しいものだな。あれだけのことを言っておいたにも関わらず俺に優しくするのは。考えがあまいと言うのだが
それでも俺のために庇ってくれたことに関しては俺も心から感謝していた
ロキ・ファミリアではそうはいかなかったからな
そういえば
「ヘスティア。一つ聞きたい。俺がトールの息子だと知ったロキの顔はどうだった?」
「ああ・・・・・・物凄く驚いていたよ。君があのロキの姉『トールの息子』だったって聞いた時は驚いていたよ。それからは僕には何も聞いてこなかったけどね」
「そうか・・・・・」
「でも君を信じなかったロキにとっては気の毒だろうね!かつて自分の眷属でもあった君がまさか自分の姉の息子で『甥』だったなんて。多分後悔しているはずだよ!若干落ち込んでいたし!」
「あいつに落ち込む感情があればな」
ロキは俺の知る限りでは、あいつがそんな感情を持つとは思えない。驚いた顔をしていたとしてもおふくろとは仲が悪いと言っていた。そんな仲の悪かった姉の子など気にやむ事も無いだろう。そして後悔と言う罪悪感すらも無い。
後悔して欲しいと言う恨みではないが、所詮あいつも俺の母同様に仲が悪いのだから縁を切って俺の素性について聞いてこないだろうと何ももう思うことはなかったと。ロキとこれからの関わりを心配した
「それで四人とも。ついに明日は18階層まで挑むんだね?」
「ああ。準備はできている。ベル達は?」
「僕もいけます!」
「リリもです!」
「俺もだ!」
「準備は万端なようだ。ヘスティア。明日の早朝に挑む。構わないな?」
「うん!ジーク君も三人のフォローお願いね」
「ああ、レベル4として当然の義務を果たす」
「気をつけてくださいね?ジークさん」
「わかっているリュー。俺もお前みたいに何度も挑んでいる。何があろうと俺がなんとかフォローするから問題ない」
「だからと言って無茶はダメだからねジーク」
「わかっているシル。君には心配かけないことは約束する。もちろんリュー達もな」
「絶対ですよ?」
「わかっている」
シル達にかなり心配をかけられているが、それでもこの遠征攻略は成長のためにも必要だ。昨日15階層まで行ったが。ヘルハウンドの火炎はまだ防ぎがあまいが。ミノタウロスやアルミラージの対応は良くできている。
苦戦は絶対に出るが。レベル1とは思えない三人の強さを信頼して俺たちは明日18階層まで挑むことを決意した
次の日
朝早く朝食をベルと俺だけ済ませて、また眠っているヘスティアに朝飯の作り置きだけを置いていき。俺たち二人だけでヘスティアより先にホームを出る
「二人とももう行くんだね?」
「神様!?」
「まだ眠っててもいいんだぞ?」
「そういうわけにはいかないよ。見送りくらいさせてくれ」
「朝飯は机に置いてある。後で食べてくれ」
「うん!ありがとう!それじゃあ二人とも・・・・・気をつけてね」
「はい!」
「ああ。行くぞベル?」
「はい!では行っていきます!!」
「気をつけてね!」
そうしてまだ眠たそうなヘスティアと別れて。バベルへ目指す。しばらく二日ほど居なくなるが、その間は自分で食事を賄うようにヘスティアに頼んでおく
そして
バベル前の噴水広場で待つ。ヴェルフとリリルカと合流をする
「おはよう二人とも!」
「ベル様!」
「おう、おはよう。あれ?ジークはサラマンダーウールを着ないのか?」
「ああ。俺はヘルハウンドの火炎は防げる。そういう防御魔法も所持している。いざって時は使用するさ」
「さすがはレベル4の冒険者だぜ」
「では行くぞ。覚悟を決めろよ?」
「はい!」
「はいです!」
「おう!」
そうして四人の冒険者で18階層まで遠征攻略を目指し。ダンジョンの入り口に入った
そうしてあっという間に13階層まで進み。今はヘルハウンドの群れを相手にしている。数は一昨日と同様に数が多い。一昨日は三人は苦戦しているようだが
「はあ!」
「ぜえ!」
「やあ!」
三人ともたった一昨日15階層まで降りただけでもう態勢とモンスターの習性がわかったのか、もしくは慣れたのか。もうヘルハウンドの群れにうまく対応していた
やはり経験するだけで対応もうまく回っている。サラマンダー・ウールも上手く扱っている。やはり用意して正解だった。ヘルハウンドの火炎は流石に防ぐことはできないからな。サラマンダーウールを初めて使用するとベル達は言っていたが。その割には上手く扱っているじゃないか
「ん?」
なにやら奥から他の冒険者達が走って逃げている。その後ろにヘルハウンドが10体ほど追いかけられていた。そして俺たちが囲まれているから助けることは難しいが。俺たちが囲まれている横を素通りして、追いかけていたヘルハウンドを押し付けられてしまった
「ジーク様!押し付けられました!」
「『パス・パレード』か。なんだ?もう疲れたか?いいハンデだと思ったが辛いか?」
「いいえ!!」
「リリスケ!!俺とベルはまだやれるぞ!」
「まったくお二人は!ですがジーク様!更に来たヘルハウンドが一斉に火炎が来ます!」
「問題はないが。流石にそろそろ俺も大きく反撃するとしよう。三人とも動くなよ?」
サラマンダー・ウールも三人着ているから問題ない。俺は耐久は火炎程度で燃え尽きたりはしない。だがそろそろ俺も反撃しようとルーン魔術を発動する
宙にルーン文字を人差し指で描いてをその横一列の黄色い文字を手で全て掴むと手の平が光る。それを前に放つ
「スヴェルヘイム!!」
一文字ずつ光できた青い盾が出現し。俺たちの周りに出現し結界のように円形の魔法円フィールドが広がる。そしてヘルハウンドの火炎を簡単に壁にぶち当たるように防いだ
「おお!」
「これがジークさんの魔法!?」
「ヘルハウンドの火炎を一斉に防いだです!?」
「このまま一気に片付ける。ここから出てもまたヘルハウンドの火炎に襲われるくらいなら撃退した方がマシだ」
俺はスヴェルヘイムの防壁魔法を張ったまま。またも宙にルーン文字を人差し指で描く。今度は水色の文字。魔法の種類によって文字色相が変わる。
水色は氷系の魔術
この術は大いに強力であまり数くない敵に使えないほど。広範囲な魔術。本気で出せば戦略級にもなる
その術は
「世界よ!全て凍てつけ!第二の世界!ニブルヘイム!!!」
『ガアアアアアアアア!!』
そうしてスヴェルヘイムの周囲に放り投げたルーン文字が地面に付くと。一斉に地面が凍りつく。ダンジョン全体が凍ていた。モンスターも何もかもが凍りついた
そして数秒後。ガラスが割れるようにヒビが入り氷がモンスター含めて砕けて消えた
「すごい!?モンスター全てが消えた」
「さすがはレベル4だぜ・・・」
「こんなの砲撃魔法ですよ!?」
「精霊召喚師なんだ。これくらいはできてなくてはな。三人とも疲れたか?これ飲め?」
「おお!マジックポーションか!」
「助かります!」
「ジークさんは回復薬も調合できるなんてとても頼りです!」
「三人は学習が早いな。あっという間にヘルハウンドの火炎を吹き出すタイミングを理解するとは」
「ええ、なんとなくですけど」
「一昨日の経験でな」
「サラマンダー・ウールもありますので。なんとか防げます。なんだか普通のサラマンダー・ウールとは随分と違うような気もします」
「ああ。サラマンダー自身が作ったサラマンダー・ウールは火炎を寄せ付けないではなく。火炎を吸収するんだ。だからヘルハウンドの火炎がそのウールに吸収されてダメージを負うことはなくなる」
「すごいですね。サラマンダー・ウールの高級版みたいです」
「まあ・・・・普通の奴とは違うな。そろそろ下に潜るがミノタウロスが出てくることは覚悟しろよ。それも数は多いぞ」
「はい!」
「なんとか乗り越えて行こうぜ!」
「ここまで来たら頑張りましょう!」
「覚悟ができたようだな。進むぞ」
更に深い階層まで潜る。あれから二年。あいつらと一人で潜ったが。まさかここで他の仲間と中層を潜るなんて思ってもいなかった。だが、三人ともいい素質のある冒険者だ。あいつらとは別の素質を持っている
特にベルは・・・・
15階層までモンスター が全然出てこない。ヘスティアからベルには特に優れている幸運があると聞いている。多分これのおかげでモンスター があまりに出現しない理由だろう。中層はモンスター 数が上層に比べて多すぎる
なのに16階層でもモンスターが来る気配があまりない。まあ出るとしたらミノタウロスが三体ほどのみ。それ以外は何も無い
それにベルはそのミノタウロスの習性をよく知っているのか。三体を一人で丸ごと倒した。動きが素早くレベル2とは思えない素早さでミノタウロス三体を一瞬で倒した。
「随分とミノタウロスに倒し慣れているな?ベルはレベル2なのだろう?ミノタウロスを今まで何度も倒しているのか?」
「はい。レベル1の時に一対一で倒したんです」
「すごいんですよジーク様?先週ベル様はレベル1なのにミノタウロスを倒したんです」
「聞いたぜ?そのおかげで一ヶ月でレベル2になったみたいだぜ?」
「ほう・・・・」
なるほど。確かに俺と同様の神の子どもだけのことがある。レベル1でミノタウロスに一人で挑むなどまるで大昔の英雄譚のようだ。
確か本人いわく英雄に憧れているとか
まあなりたい気持ちは子どもらしいが。英雄に憧れるとは、本当にわかっているのだろうか
俺の知る限り歴史上の英雄達は。みんな悲惨な死を迎えていると言うのに。それに憧れたいとなると他の連中にちやほやされたいのだろうか。
まあなんにしても面白い奴と一緒に団員になるとは、俺もここに来てよかったと。ベルの予想の付かない魅力に喜んだ
だが歓喜している暇も無い
「そろそろ17階層に着くぞ?ゴライアスはもうこの期間で出てくるようだからな」
「はい。ジーク様の言う通りこのタイミングでゴライアスは必ず出てきます」
「本当に一人でやるのか?」
「レベル2とレベル1のお前らじゃあ無理だ。俺一人で片付ける」
「だけど!」
「こればかりは聞き入れろ。レベル2が何人かで挑むならともかく。今のお前らじゃあ無理だ。下手すると死ぬぞ?」
「・・・・・・わかりました」
ヴェルフやリリルカはともかく。ベルは本当に納得してない顔をしていた。本当に面白いな。レベル2でも階層主ゴライアスに挑みたいなど、まるで俺だな。
どういう了見で挑みたいかは知らないが。いい度胸をしている。アイズみたいに強くなりたいとか言っていたが、
アイズとは何か別の強さを感じる。いや・・・・・・・・・なんだろうか。アイズよりも勝る力を感じる。今のあいつがどれほど強くなっているかはダンジョンの中では感じとれないが、少なくとも二年前のアイズよりも予想の付かないような未知の力を俺と同様に所持している
俺と同じ半神だからなのか、こいつがあの『ゼウス』の孫だからなのか。
なんにしても・・・・・・俺はベルの想いを答えてやらねばならなくなったと気が変わった
そうして17階層に着く
初の迷宮の孤王と呼ばれる階層主の出現階層フィールド
「ひ、広い・・・・」
「一面真っ白の綺麗に整えられたような壁です」
「ここに・・・・あのゴライアスが?」
「ああ。その壁は『嘆きの大壁』と言って。そこから出てくる」
ベル達にまだ来たことのない階層に説明を入れるが
ゴゴゴゴゴゴゴゴ!地震のようなものが発生し。真っ白の壁から人型のようなモンスターが壁を破って出てきた
「こ、これが!?」
「階層主!?」
「ゴライアス!?」
「久しぶりだな。こいつと出会うのも」
全長7メドルと言った灰褐色の巨人のモンスター。推定能力値はLv.4相当のモンスター。
『モンスターレックス』のゴライアス
次産間隔は2週間前後。出現場所が嘆きの大壁という18階層直前の大広間で出てくるモンスター
「さて、やるか」
と俺はリジルとフロッティを二刀流で装備し。三人より一歩前に出る。ここで一人で倒し、三人にはあらかじめスヴェルヘイムを出して避難させるつもりだったか
「三人とも。さっきは一人で挑むといったが・・・・・・お前達もやるか?」
「え?」
「ジーク様?」
「どうして?」
「考え直したんだが・・・・俺たちはパーティーを組んでいるのだろう。相手がそれだけ強かろうと全員で協力しながら乗り越えるものでは?」
「ジークさん・・・・」
「さっきは足手纏いな言い方をしてすまなかった。力不足ならここで強くなってロキ・ファミリアを超えていくぞ」
「ジークさん・・・・・・・はい!!」
「おっしゃあ!俺もやるぜ!」
「そうですね!みんなでやりましょう!」
「行くぞ!!全員でゴライアスを叩き潰す!」
「はい!」
「おう!」
「はいです!」
俺は間違っていた。力不足など関係ない。確かに誰も常識のある奴ならこんな無謀なことはしないだろう。だが。そいつらがどう思うと。限界に挑戦する者を俺は止めない
それに俺たちはパーティーを組んでいる。力不足とかは関係なく協力をし合って倒すべきだ。
「ふん!」
『ガアアアアアア!!』
俺が先行し、ジャンプして奴の頭をリジルとフロッティで斬り込む
「ジーク様が頭に斬り込んでいる間に!ベル様とヴェルフ様は足を!」
「うん!はああ!!」
「おう!でええ!!」
『ガアアアアアア!!』
「な!?硬い!?」
「固え!?」
「それでも足払いにはなっている!素早く動いて狙われないようにしろ!今のお前らじゃあ一撃でも喰らったら重いぞ!」
「はい!」
「了解だ!」
『グウウ!』
「は!?」
「ん!リリルカ!!」
俺は壁をジャンプして。ゴライアスの気を引こうとしているのだが。まともに動かないリリルカに気づいたゴライアスがリリルカに攻撃をかけようと拳を挙げる
リリルカは逃げようにもデカイバックを背負って重いのか速度が遅い
それならと、俺の右腕にルーン文字を流して宙にルーン文字を投げて魔法陣を出現して、精霊を召喚する
「グリフォン!!頼むぞ!!」
『了解です!』
そうしてルーン魔法陣から鷲の翼と上半身とライオンの下半身をもつ精霊が出てきて、リリルカを素早く拾い。彼女を足で掴んでそのままゴライアスの届かない天井近くまで飛ぶ
「ん?・・・・・・え!?」
『ご無事ですか?リリルカさん?』
「ええ!?モ、モンスター !?」
『ああご紹介遅れました。私は天空の精霊グリフォンと申します。主様に仕える者です。今は主様の指示でリリルカ様を支援させていただきます。ふう!』
「うわあ!?」
『私の背中に乗って矢を放って下さい!』
「はい!」
グリフォンはリリルカを背中に乗せてゴライアスに矢を放つ。なんと攻撃を受ける前に逃げることはできたようだ。ゴライアスに顔を矢を連射する。だがヴェルフとベルの方に片手で顔を防ぎながら。もう片方で地面に拳が降り掛かる
「く!この!」
「ヴェルフ!」
「野郎!!ウラアアア!!」
『ガアアアア!!』
「ん!いいぞヴェルフ!ゴライアスの足は致命傷だ!」
レベル1とは到底思えないが。腕力で大剣を振りかざして足に致命傷を与えるなどヴェルフは精霊の血を分け与えられただけで魔剣を作れるだけではなく、腕力もそれなりにあるようだ。おがげでもうゴライアスは立ち上がれない
「よし僕も!!ファイヤ・ボルト!!!」
「ん!?詠唱無しで魔法を!?」
初級な魔法ではあるが、レベル2で詠唱無しはなかなかだぞ。それもそんな初級魔法で威力もデカイ。おかげで右腕が消えた。しかも色は炎のような赤い火じゃない。それも白い光。なんだあれは?
少なからずファイヤーボルトとは別の力だ。何かレアスキルのようなもので間違いないと確信した
そろそろ俺も本気を出して。ゴライアスを仕留める
今度は横腰に付いていたウォレットチェーンを外し。そしてゴライアスに投げると。投げた瞬間鎖がゴライアスを縛るほど大きくなり。ゴライアスの体を鎖が巻きつく。鎖は地面に突き刺さる
これは拘束魔道具
「動きを止める!!グレイプニル!!」
『ガアアアアアア!!』
「うお!?鎖!?」
「ばら撒いた文字が鎖に!?」
グレイプニル
拘束魔道具にして最上級魔道具。どんなモンスター でも縛ることができる。それにこれには特殊な能力も持っている。縛られている最中に暴れたり争ったりすると鎖が余計絡まり。鎖が完全にモンスターを縛る
その間に俺は一つの魔術を発動する。今度は赤系統の文字の魔術
それはあまりに使いたくない程。ニブルヘイム同様の危険な魔術。だから俺はベルとヴェルフにスヴェルヘイムをかける。グリフォンの背中に乗っているリリルカは空を飛んでいるから問題ないとして。地面に居るベルとヴェルフは俺の魔術に巻き込まれるため。放っておくわけにも行かずに防壁魔術を張る
「二人とも!今から特大魔術を使う!そこを動くな!スヴェルヘイム!」
「うお!?」
「ジークさん!?」
ニブルヘイム同様に長い文字。詠唱と変わらないかもしれないが。少なくとも俺のスキルで短縮できる。今度は何もかも燃え尽きる
リヴェリアの『レア・ラーヴァテイン』よりも優しくない
それはこの階層を業火なる波で。この世全てを溶岩の波で全て燃やし尽くす。火山になってしまうほどの威力のある豪炎
「世界よ!豪炎なる炎で燃やし尽くされろ!第三の世界!ムスペルヘイム!!」
俺は赤いルーン文字を掴んで下の地面に投げつけると、投げつけた文字から強烈なマグマが噴き出す。火山の噴火の様に。
マグマは拘束されていたゴライアスを飲み込み。地上に居たベルとヴェルフは俺の張ったスヴェルヘイムでムスペルヘイムの巻き添えにはならず。リリルカもまだグリフォンの背中に乗ってムスペルヘイムが届かない天井付近まで飛んでいるため二人も無事
そうして一定以上の周囲に広がると。溶岩は消えて。ゴライアスは全身焦げだらけになって灰に消えた。『ゴライアスの歯牙』と言うドロップアイテムだけが残った
そうして俺は地上に降りて、リリルカとグリフォンも地上へ。スヴェルヘイムを解いて二人と合流する。
「無事か?ベル?ヴェルフ?」
「はい!」
「あ、ああ」
「リリルカは?グリフォンは?」
「無事です!」
『問題ありません。それより主様!お見事です!』
「そうか・・・・・・ああ、これで二回目になるが、ゴライアス討伐完了だ」
「見てください!皆さん!ゴライアスの歯牙ですよ!」
「す、すげえ!初めて見た!」
「僕たちやったんですね!」
「ああ。二人とも見事だった。ヴェルフは足の損傷を与え。ベルは右腕を燃やした。リリルカはいい指示や判断がうまい。見極めが強いな。今度から指揮を任せたい」
「い、いや・・・」
「そんなことはねえって・・・・・俺だって・・・・結構疲れたんだぞ?」
「だが良い威力だった」
「リリが・・・・・指揮など・・」
「自信を持っていい。判断力が優れているのは事実だ。本当にヘスティア・ファミリアに入って欲しいものだな」
二人はレベル1にしてはそれぞれいい素質を持っている。これが本当に別のファミリアなのが惜しい程だ。もしこの遠征が終わったら勧誘しようと思う
ゴライアスの歯牙は俺とベルには使い道は無いから、鍛治師でもあるヴェルフに引き渡した。リリルカにも渡そうとか考えたが。本人はこの遠征で手に入っいた魔石の換金する代金の分け前があればいいようだ
本人はあのソーマ・ファミリアだからな。金に厳しいファミリアだから当然だと理解した
とにかくこの四人で乗り越えられたのは事実だ。ゴライアスを倒して下の方へ18階層へ進み。
「こ、ここが!」
「すげえ!!
「ここが安全地帯のですか!?」
「そうだ。ここが18階層でモンスターが出てこない階層だ」
『主様。ここで休憩しますか?』
「休憩と言うより、帰るのは三日後の朝の予定だ。ここまで来たら『リヴィラの街』を一日明日この三人に観光をさせるつもりだ。ここまでせっかく来たんだ。何日程かダンジョンに篭るとヘスティアに報告してある。このあとは・・・・・」
「はあ・・・はあ・・・」
「二人とも大丈夫?」
「ごめんなさいベル様。私限界です」
「俺もだ!疲れた!!」
当然だろうな。レベル1で18階層をクリアするなど。俺程のようなスキルでカバーをしている者だけ。マインドダウン・・・・ではないが。流石に体力切れはしたようだ。ゴライアスに挑んだけでもいい経験にはなったと思うが。
まあでももう二人は動けなさそうだ
「グリフォン。二人の側に居てやれ。できれば枕になってくれ。ヴェルフ。リリルカ。水だ」
「おお!悪い!」
「ごめんなさい!」
『わかりました。主様は?』
「俺はテント作りだ。すまないがベル。手伝って貰えないか?」
「はい!わかりました!」
『お二人とも。私の背中に』
「うわあ〜。フカフカです!グリフォン様!」
「うお!?こりゃあいいな!悪いな二人ともテントを任せて貰って」
「心配するな。むしろお前たち二人はここまでよく頑張った。レベル1でここまで到達は俺の知る限りはお前たち二人だけだ」
とヴェルフとリリルカを休ませて、俺とベルでパンドラボックスからテントの材料を出してテント作りを開始するのだが・・・・・
その最中で俺はベルの『異常さ』を考えていた
実はと言うとレベル2でもここに到達することは不可能だ。なのにベルは体力が切れることなくまだ息が続いている。二年前初めて一人で挑んだ俺でも息切れは激しかった。なのにこいつはまだ続く。俺は違う意味で恐ろしい。力はまだまだ弱いが、それ以外は異常な幸運と体力と耐久力がある。あと脚力が良い。失礼ではあるが。ウサギのように素早い
外見を見ればあまりパッとしない。かわいげのある子供にしか見えないかもしれないが、少なくともアイズとは別の意味で素質のある子供だと俺は理解した
どうも俺は彼に気になる点が多いと言うか。どうも俺は彼を過小評価できない点がいくつかある。ヘスティアはベルのことをかなり心配しているが。それをしない程いい勇気を持っている。先ほどもレベル2だと言うのに俺の手助けがしたいとゴライアスに挑みたいなど
俺以外にもこんな無茶なことをする奴がこの世界に居るとは思ってもみなかった。だからこそなのか
俺はこいつだけはどうも『対抗心を向けてもいい』相手だと。ベルの意思を無視するほど競い相手と思ってしまう
「ジークさん。これで良いですか?」
「ん?ああOKだ。疲れただろう。二人と一緒に中で休んで良いぞ。水だ」
「ああいえ!まだ何かあれば手伝いますよ?」
「とは言っても無い。あとは夕飯の支度をすることくらいだ」
「夕飯?もうそんな時間なんですか?」
「ああ、上を見てみろ?」
「え?ああ!これって!『クリスタル』ですか!?」
18階層の天井には多くのクリスタルの結晶が生えていて。そこから太陽の光のように照らしていた。
「あのクリスタルが外の太陽の陽に当てられ。ああして太陽の光のように光るんだ。光の角度からしてもうすぐ夕飯だろうからな。腹も空いだろう?」
「た、確かに・・・」
「夕飯の支度は俺でするから、ベルは中で敷布団でも引いておいてくれ。すまないが特にもう頼むことは無い」
「わかりました!」
ここまで準備ができると他は特にやる事は無い。まああるとしたら砥石で武器を研ぐようにヴェルフに頼もうと思ったが。流石に疲れているようでそんな元気はないようで頼めない
グリフォンと一緒にヴェルフとリリルカがテントの中に入るが。リリルカがある事に気づく
「そういえばジーク様。食材もパンドラボックスに入れているのですか?」
「いや、俺の故郷にも主神が居てな。そいつから『ある魔道具』を貰っている。それを使えば食材を錬金術のように作ることができる」
「食材を作る魔道具!?そんなものがあるんですか!?」
「これだ」
俺がパンドラ・ボックスに出したのは。『エルドフリームニル』と言う見た目は普通の黒い鍋。見た目は変哲もない鍋なのだが。これが冒険者にとって最高の真道具である
それに枝を集めて火をつけて。その焚き火の上にダグザ鍋を置く
「これでどうするんですか?」
「この鍋の中に土や草などを、鉄で出来てない物を入れてこれが全て食材に変換する」
「本当ですか!?」
「やって見せる」
そうして周囲にあった適当に雑草や土をエルドフリームニルに入れる。そうして鍋に蓋をすると、ボコボコと沸騰した。そうするとボン!!中身が吹き出すように野菜と肉がたんまりと出てきた
「食材がこんなに!すごいです!」
「食材はランダムになるんだが。これならスープとパンが作れそうだな」
「すごいですね!これなら食材が尽きても問題ないです!」
「しばらくこれで夕飯の支度をするから中で休んでてくれ」
「はいです!」
うまく食材が出てきてくれて良かった。運がいいとそのまま料理が出てくると言う幸運もある。まあでも俺は料理ができる。それにこう言うのは調理する方がより美味い。
これなら・・・・・・『アレ』が出来そうだ
「ん!?」
俺は調理を始めようと調理道具をパンドラボックスから取り出す。だがその前になにやら精霊の魔力を感知した。ここにはグリフォンしか居ない
それ以外の魔力を感知したのは事実。でもそれは知らない魔力じゃない。俺の一番会いづらい相手でもある。『かつての仲間』
それだけじゃない。感知をよく体で感じたらもっと遠くにも懐かしい魔力を感じた。まさかこんなタイミングで・・・・
「ジーク?」
「・・・・・・」
俺の後ろに・・・・・・・・
「アイズ・・・・・・」
「ジーク・・・・」
ロキ・ファミリアのアイズ・ヴァレンシュタインがここ18階層に居るだなんて思ってもみなかった。
魔法に関して自分は全然わかってなかったので。第一話でステイタス変更しています