空を旅して八日後が過ぎた
八日経っても。何も野外のモンスターも出ないまま。空の旅を普通に過ごしていた。もちろんもうここまで無いと、流石に・・・・・
「はあ・・・・・暇ですね・・・・」
「だな・・・・・・武器を磨いても・・・」
「ええ・・・・・モンスターも出ませんし・・・」
「退屈だよね・・・・・・」
「仕方ありませんよ神様。みんな。出ないものは出ないんですから・・・」
「まあ・・・・旅とは言っても・・・・何も無かったらただ景色を眺めるだけだからね・・・・」
「旅というのはそういうものだ」
「皆も流石に八日後も過ぎれば退屈になって当然だな・・・オリオン」
「ああ。モンスターでも出れば退屈は凌げるのだがな。これから大きなモンスターと戦うと言うのに、全員気を緩め過ぎだ」
『仕方ありませんよ。いくらオラリオの外でもモンスターなんてあまり出ないものですから』
「まあ、確かにな」
もう八日後もなればアルテミスも機嫌を直して俺に接するようにはなったが、それでも退屈な時間は変わることはなかった。あれから一週間と三日経つが、本当にオラリオから出てからモンスターなど一回も出なかった。出るには出るんだが環境とかの関係であまり滅多にモンスターは地上では出てこないのだ。ダンジョンみたいに壁から生まれるわけじゃない
だから本当に何も無い景色を眺めるだけの空の旅になってしまった。空を飛んで移動して食事をし。空を飛んで移動して食事をするの繰り返しで、もう流石にベルでも仕方ないと分かっているも、退屈でたまらなかった
モンスターでも出ればいいのだが、滅多に出ない。あと二日でエルソスの遺跡に着くと言うのに、その前で退屈で死にそうになっていた
だからと言って、これからダンジョンの回想主を超える怪物と戦うのだからここで気を緩んで欲しくは、団長としてして貰いたくなかった。まあ気持ちはわからなくもないが・・・・・
「グリフォン。あと二日でエルソスの遺跡に着くんだな?」
『はい。あともう少しの辛抱です』
「ふう・・・・・やっとここまで来た感はあるな・・・」
あと二日で着く。そこでアンタレスといきなりの勝負をすることになる。その前にアスフィ達と合流してから遺跡にどう侵入して挑むかも、アスフィ達と相談してから作戦を立てる
アンタレスは俺もフレイから伝承でしか聞いたことがない。この眼で見ているわけではないからどんな強敵なモンスターか、指定場所が近くなると警戒するようになった。相手は古代のモンスター。どんな特性があるのか。未知の相手と戦うのだから油断なんて微塵もできなかった。もしかしたらあのベヒーモスよりも超えるような敵かもしれないと
俺はアンタレスに挑む前に、どう立ち向かうのかどう言う作戦で勝つのか、いろいろ考えていた
のだが
「っ!」
「オリオン?どうかしたのか?」
『主!下です!』
「分かっている!全員下に降下!!下にモンスターが居るぞ!」
「「「「え!?」」」」
「こんなタイミングでかい!?」
「おっしゃあ!今ならなんだって相手してやらあ!!」
下にモンスターの気配を多数確認した。それが今真下に居る。それを追うように全員に指示をして、グリフォンを先頭に飛龍達にもそれを追うように降下して貰う。そしてその先にモンスターが大勢で走っていた
だがそのモンスターは野外に出てくるモンスターではない。見た事のない黒いサソリが地面を走っている。俺の感知でも感じた事の無い気配だった。明らかに新種のモンスター・・・・
「なんだ・・・あのモンスターは・・・」
『主!間違いありません!あれはアンタレスの子供です!』
「なに!まだエルソスの遺跡まで大分遠くに居ると言うのに、子供の方はもうここまで生息しているのか・・・」
「オリオン!あの親子が襲われている!」
「っ!ここの近くの村の人間か!」
モンスターの方に気を回していて気づかなかったが、そのアンタレスの子供が走っている先に、この近くに住んでいると思われる女性二人の親子らしき人物が。アンタレスの子供に追われていた
その子供が転んでしまい。アンタレスの子供に追いつかれてしまう
「チイ!先に降りる!」
「あ、オリオン!・・・私も!!」
『主!アルテミス様も!』
「アルテミス!?ベル君達お願い!」
「はい!」
「なんですかあれ!?」
「見た事ねえぞ!?」
「あれが古代のモンスターですか!」
その親子はアンタレスの子供に囲まれてしまった。間に合わなくなる前に俺だけ先に上空から降りる。それに連れてアルテミスやベル達も地面に着く前に上空で降りた
そして地面に着地して、すぐにアンタレスの子供を討伐するために全員武器を取る
「っ!アルテミスなぜ来た!」
「私も戦える!私も戦わせてくれ!」
「勝手な事を。この親子二人を近づかせるな!!必ず全部このアンタレスの子供を殺せ!魔法を使っても構わん!!」
「はい!」
「凄い数です!」
「退屈凌ぎにはなるが!こいつら普通じゃないぞ!」
「こんなモンスター見た事ありませんよ!油断せずに行きましょう!」
そうしてすぐに応戦する。親子二人をなるべく遠くへリリルカがバリスタを使って避難させる。その間に前衛に出ているアンタレスの子供を倒しに行く。俺は無闇に戦地に来たアルテミスをカバーしながら戦う。彼女は弓で応戦を開始する。やはり狩猟の女神でもあるのか、弓の扱いは本物で一発も外さなかった
でもゾロゾロと森からアンタレスの子供が出てくる。感知で確認したがまだあと五十匹も出てくる
「くそ!数が多すぎる!」
「どれだけ居るんですか!?」
「二人とも下がって!ファイヤー・ボルト!!」
「まだ森の方から多勢程来るぞ!!」
「まだ来んのかよ!?」
「ありえない数です!このままじゃあ・・・」
「なら!魔術で・・・・・ん!?」
俺はあまりの数の多さに捌き切れないと判断して、ルーン魔術で一気に消そうかと考えたが、突然アンタレスの子供達の動きが変わった
『ギイイ!!』
『『『ギイ!!!』』』
「え!?」
「は!?なんでだ!?」
「なんで僕たちを無視して!」
「っ!アルテミス!!」
「な!?チイ!ふ!」
突然アンタレスの子供は俺たちや村の親子を無視して、アルテミスを集中的に狙っていた。俺たちが邪魔することを理解したら、アルテミスだけでも排除しようとターゲットを変えたようだ。アンタレスの子供は知恵も回るようだ
「アルテミス!!」
『『『『ギイ!!!』』』』
「く!ぐわあ!!!」
「ジークさん!」
「クソ!数が多すぎて加勢に行けねえ!!」
「このままじゃあアルテミス様が!!」
俺も珍しく油断をしてしまった。アルテミスを助けるのに夢中で周囲のアンタレスの子供に飛び付かれてしまった。レベル6になった俺が珍しく油断をした
そしてベル達も急いでアルテミスを助けようと加勢しに行くのだが、数が多く。壁になるように阻まれてしまった
「オリオン!ぐわああ!」
アルテミスは俺がやられるのをよそ見をしてしまい。後ろからハサミで頭を殴られ倒れた。その姿を俺はしっかりと確認した
「っ!アルテミス!」
アルテミスは倒れてしまい。彼女はそのアンタレスの子供にやられそうになった。その光景に俺はあるものと重なった
アルテミスがアンタレスの子供にやられる光景は俺の母が送還されそうになった危機の場面と同じ。殺される光景
その姿は俺にとっては耐えられないトラウマで、もう誰かを失う気持ちになるのではないかと俺は
怒った
「貴様らあああああああああああああああああああああああああああ!!!」
『『『『『ギイ!?』』』』』
「「「「っ!?」」」」
「うわあ!?なんだ!?」
「ジーク君が怒った!?」
『主!?カオス・ヘルツを!?』
「お・・・オリオン?」
俺は今度はアルテミスを失うのではないのかと、俺は誰かを失う気持ちが耐えきれずに俺は怒り。体から電撃を放出した。その電撃がアンタレスの子供を一気に灰にして蹴散らした
それだけでなく
「くう!!消えろおおお!!!」
俺はアルテミスに集まるアンタレスの子供に、ルーン魔術ではなく。オリオンの矢を投げた。
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!
と、矢に刻まれたピエログリフが魔法陣のように展開して、地面を砕くような勢いで突風が巻き起こる。投げられた矢はアルテミスに集まるアンタレスの子供だけでなく、その周囲のモンスターも矢に貫かれているわけでもないのに、その投げた威力が起こした突風に直撃して全部灰になった
この矢は圧倒的な破壊力を持っていた。投げた矢は地面に突き刺さり、大きなクレーターができた
「はあ・・・はあ・・・・さすがは神創武器か・・・」
「す、凄い・・・・」
「あの矢・・・・あんな力があったのですか・・・」
「す、すげえ・・・やはり神創武器の威力は・・・魔剣よりも桁違いだな・・・」
「はあ・・はあ・・・・アルテミス!」
全部倒したと確認取れたら、俺はすぐにアルテミスの所へ。怪我が無いかすぐに俺は投げた矢の方へ行かずに、俺は彼女が無事かを確認しに彼女の所へ行く
「アルテミス。大丈夫か?」
「あ。ああ。無事だ」
「本当か?本当に大丈夫か?」
「ああ!本当に大丈夫だ!なにをそんなに焦って・・・・きゃあ!?」
「うえ!?ジーク君!?」
「おお?これは見ものだ。ジーク君がアルテミスを抱きしめているよ・・・」
「ジークさん大胆です!」
「うお・・・マジかよ!?」
「ジークさん・・・自分たちが居るのに・・・凄いです」
「お・・・オオオオオ・・オリオン!?」
「なんだっていい・・・・よかった。アルテミス。お前が無事で・・・・」
俺らしくないかもしれないが、やはり俺は心が薄れていても誰かを失いたくない気持ちだけはまだあったようだ。もう家族を二人を亡くしていると言うのに、少しは慣れたのかと思ったのだが、どうやらまだ俺の心は自分の命はどうでも良くても、他人までは無感情ではいられないと確信する
でなきゃ、今でも俺は彼女を抱きしめたりなどしない。
俺はまたおふくろやフレイのように失うのではないのかと。あの光景があの二人の最後と同じだと重なって見えて、つい怒ってしまった
会ったばかりのアルテミスにこんな感情を抱いたのは俺も驚いているが、それでもやはり仲間となった者を失いたくないと心が動いたのは事実
今はただ・・・・・・・彼女が助かっただけで一安心だった
「アルテミス。今度からお前は戦うことは許さない。いいな?お前は女神なんだ。黙って俺たちの戦いを見ていろ。わかったな?」
「あ、ああ・・わかった・・・・では今後は君に任せる」
「絶対にそうしろ。まったく・・・これだから女神は世話が焼ける・・・」
俺はアルテミスを戦わせないように今後を戦うことを禁じた。ヘスティアから強いと聞かされようが関係ない。女神は黙って子供達が戦うところを見ていればいいと、余計な血を流すなと戦闘に出させないようにした
「皆さん無事ですか!!」
「ジーク君!ベル君達も無事かい!」
「なんとか倒せたようだね!」
モンスターが居なくなったことが確認をしてから、ヘスティアとヘルメスも地面に着地して飛龍から降りてきた。リリルカも避難させた親子を連れてこっちに戻ってくる
そして真っ先にヘスティアはアルテミスの所へ
「アルテミス!君は強いからと言って無茶しちゃダメだよ!」
「あ、ああ。そうだなヘスティア。さっきオリオンにも怒られた。今後はオリオン達に任せるつもりだ。心配かけてすまなかった」
「ジーク君。アルテミスが危機だったのはわかるけど。あの矢は危ないからあまり使わないで」
「仕方ないだろ。あの危機を乗り越えるにはあれしか方法が無かったんだ。許せ」
「それに・・・・気づかれたくないしね・・・」
「っ!やはり・・・・アンタレスはアルテミスを狙っているってことだな?」
「え!?いや・・・・そんなことないよ?」
「恍けるな。さっき奴らの行動でもうわかった。あいつらが明らかにアルテミスを集中して攻撃しようとしていたのが見えた。そうなんだろう?」
「ああ。そうだ。でも・・・・・・・なんでアルテミスを狙うのか俺たちでもわからないけど、アンタレスはアルテミスを狙っているのは確かだよ」
「知恵が回るみたいだな。目的はアルテミスのアルカナムを使うためだろうな」
「アルテミスのアルカナムを使うため?」
「モンスターだって神の力を得ることができる。アルテミスの体を喰らって吸収すれば、アンタレスだって神の力を得られる。もしそんなことになったら大変なことになるだがな・・・」
「へえ・・・・・・まあ・・・・確かにそれは厄介だね・・・」
「・・・・・・・」
もうこの時点で俺はアルテミスだけでなく、ヘルメスも怪しいと俺は奴を疑う。モンスターが神の力を得られるって俺がその言葉を出した瞬間、ヘルメスはハッキリしないぎこちない言葉になった。まるで・・・・
今の言葉に心当たりでもあるかのように
もしかしなくてもヘルメスも何か隠していると俺は確信した。今後俺はヘルメスも変な行動するかもしれないと監視をすることにした
「助けていただきありがとうございます!」
「ああ。近くの村の人か?」
「はい・・・・近くと言いますか・・・・だいぶ離れたここで子供と遊んでいたら・・・あのモンスターに襲われまして・・・・」
助けた親子の母親が俺たちに感謝を言ってきた。近くの村の人らしく、森で遊んでいたところを突然襲われたようだ。そして逃げることに精一杯で村から大分離れたここまで逃げて来たようだ
「最近ここらであのモンスターを見たことはあるか?」
「いいえ、私も初めて見ました。そもそもここらではあまりモンスターも出てこないはずなんです」
「ここではあまりモンスターは出てこない・・・・・・となると・・」
『はい。おそらくアンタレスは繁殖した子供をここまで襲わせているのでしょうね。まだ何キロも距離があると言うのに、まさか・・・もうここまで広がりつつあるとは・・・』
「うわあ!!喋る鳥さんだ!」
『はじめまして、天空の精霊グリフォンです。背中に乗りますか?お嬢さん』
「うわああい!鳥の精霊さんだ!」
「おっと。落ちないで下さいね?」
村の子供がグリフォンに眼を付けたため、グリフォンが子供の相手をして、リリルカは子供がグリフォンの背中から落ちないように見張る。その間に俺は村の子供の母親にこれからどうするか聞く
「これからあんたとあの娘はどうする気だ?」
「もちろん村に帰るのですが・・・・・・・だいぶ離れてしまったので・・・・本当は馬に馬車を引いてここまで来たのですが・・・・あのモンスターに馬車や荷物までやられまして・・・・・今日一日で帰れるかどうか・・・・」
「なるほど、帰るにしても移動手段である馬もやられて村から離れすぎて、今日一日で帰れるかどうか怪しいと言うことか。しかも荷物まであのモンスターにやられて、村までに辿り着くにしては明日になるってことだな?」
「はい・・・・ここら辺木の実でもあるかしら・・・今日は野宿するしか無いわね・・・」
「・・・・・・」
今日一日で村には帰れない。馬でここら辺に来たはいいが、アンタレスの子供に奇襲をされてここまで必死に走り、荷物も馬も失った。流石に野宿するしかないと母親の方は覚悟したのだが
道具も何も持ってないと言うのに、野宿なんて難しいし、ここら辺一帯に木の実もあるかもわからない。どう考えてもこの親子達は今日は何も食わずに何も体に掛けずに寝ることになる
それではあの子供も身が持たないと俺は判断した
するとアルテミスが・・・・
「オリオン。頼みがあるのだが・・・・」
「言わなくていい。俺もそうするつもりだ。ここまで助けておいてこれで終わりにするつもりはない」
「オリオン・・・・」
「ヴェルフ。パン以外の食材とテント一つと布団一つをバックパックに入れて、この村の者に渡せ」
「え?いいのか?」
「仕方ないだろ。それともお前はこの親子をこの森で衰弱させる気か?」
「俺はいいけど・・・・ベルや命・・・ヘスティア様達は・・・」
「僕は大丈夫だよ。むしろ僕もこの人たちを助けたいし」
「自分も。ここまで助けたら村まで安全に帰れるように、今日野宿する分を渡すべきです」
「僕もそうするべきだと思うよ。それが僕らヘスティア・ファミリアのやるべきことさ」
「ヘルメス。オリオンも含め。ヘスティアの眷属達は優しいんだな?」
「まあ確かにね。ジーク君も優しい所はあるんだな?」
「ジーク君?・・・・え!?もしかしてあなたは雷帝ジーク・フリードですか!?」
「ん?ああ、そうだ」
「私ファンなんです!感激です!偶然オラリオの英雄様に会えるなんて!握手してください!」
「ああ。俺の英雄譚はあんたの村にもあるんだな・・・」
まさかのこの親子の母親は俺のファンだった。俺の英雄譚がこの親子の村にもあるようで、俺を有名人として扱うかのように握手を求められた
もうこうなった以上は俺たちの食料と器具を渡さずにはいられなくなった。英雄と名乗る俺たちが食材すら恵んでくれなかったなんて村から伝われば、いつかオラリオに伝わってまた俺の汚名が付けられ、修正も面倒になるからと、英雄らしくここでも人助けをした
食材や道具も今日一日分を乗り越える分をこの親子に渡して別れた。もちろんその場合俺たちも食材に困ることになるが、それでも見過ごすこともできないため必要な分を渡した
「ありがとうございました!」
「ありがとう!雷帝様!鳥の精霊さん!」
「ああ。無事に村に帰れることを祈る」
『お気をつけて!』
そうして村の親子と別れた。成すべきは事はした。英雄となってまたもここで人助けをするなど、俺も心が薄くてもまだ優しさはあったようだ。もしくは英雄になったから仕方なくその面倒な仕事を全うするべきだと、自分のするべき立場を考えたのか、成し遂げた後でも今どういう気持ちでやったのかわからない
ただ・・・・・そうでもしないとアルテミスがうるさいからでもあったのかもしれない。理由は様々だ
「それでどうしますか。ジーク様?」
「もうパンしか無いぞ?」
「俺の鍋を使う。あとは・・・・」
「あ!ジークさん!あれ食べられますよ!」
「ん?あれは・・・・」
突然ベルは森の木に実っていた赤い果物を見つける。ベルもその実っていた木の実を知っているようだ。まさかこんな運よくこんな所にこんな木の実が実っているなど俺も思いもしなかった
でもちょうどいいとそれを収穫する、そろそろ夕方にもなりそうなため早めに焚き火を起こして夕飯した
命とリリルカとヘルメスにその木の実を収穫して貰う。それと同時に草や砂などをヴェルフとアルテミスとヘスティアに集めて貰う。その間に俺とベルで焚き火を起こして料理する。のだが
実はベルが見つけてくれた木の実により調理があまり必要なく。ただ焚き火で焼くだけで料理になることの出来上がる木の実なため、調理道具は包丁だけで十分だった
そのベルが見つけた木の実は、『マサラの実』
熱することで中の果肉が溶けて芳醇な果汁になると言う。いわばシチューの木の身である。だからこれで十分に腹に溜まるスープを確保することが運よくできたわけだ。あとはパンと砂と草に『エルドフリームニル』と言う鍋に入れて、運よくサラダが出来上がり、十分主食を用意した料理が出来上がった
「へえー、マサラの実か!スープとなる実。まさかここで『森のレストラン』を見つけることができるなんて運が良い」
「ああ。俺も運が良いとしか思えない。だがおかげで今日もまともな栄養が取れる。マシな食卓だな・・・」
「ジークさんも・・・マサラの実を知っていたんですね?」
「ああ。俺も小さい頃は何度も母とフレイと共に旅をして木の実を見つけた。それでフレイとトールにこの木の実のことを調理方法も含めて教わった。だから知っている。お前もなぜこれを?」
「僕も祖父にこの木の実のことを教えて貰っていたので・・・・」
「なるほど。そういうことか・・・・」
ベルもこの木の実を知っていたのは。俺と同じ神であるゼウスに教わったからのだと理解した。マサラの実はそこまで滅多に実らない果物。珍しい果物でありオライオの周辺の地方の森でも出てこない
それほど貴重でレアな食材である
ヘルメスも旅人の神でもあるから、長年旅をしているからこそ経験としてこの実のことを知っているようだ。
でもこんな今食材が切らした時にこんな果物に出会すなど。これを導かせ。このような幸運を作った
ベルには。俺は本当に恐ろしく思っている
俺とて団長として団員のアビリティを確認している。その中で俺と同じく異常なアビリティをベルはしている。特に幸運がかなり高く。不運を吹き飛ばすほどの幸運を持ち合わせている。これを見つけたのは明らかにベルのアビリティのおかげだと思っている。本当に恐ろしい子だと思っている
だからこそ俺に惹かれやすいのかもしれない
「ん?アルテミス・・・・・やはり食べないんだな?」
「あ、ああ・・・・・すまない・・・本当に私は食事は必要ないから気にしないでくれ・・」
「・・・・・・・」
「ほらオリオン?あーん・・・・・」
「要らん。自分のがある」
「むう〜・・・・オリオンのいけず〜」
あれから八日。本当に一日も何もアルテミスは食べなかった。そして今日までも。やはりおかしいと俺は今でも俺は彼女が怪しいと疑う。ベル達はおかしいと疑わない。そしてヘルメスが何かとそこに気づかせないようにはぐらかす
どう考えてもアルテミスとヘルメスがまだ何かを隠している。何を隠しているのかはまだわからないが、それでも俺はアルテミスとヘルメスになるべく眼を離さないように監視を続ける
そして食事も終えた所で、そろそろある本題の話をする
「食事を終えた所で、ベル達に聞きたい。あのモンスターを見たことがあるか?」
「いえ・・・・あんなの見たことがありません」
「リリも・・・サソリのモンスターは見たことありますが・・・あんなのは見たことありません」
「しかも・・・・意外と強かった・・・」
「はい・・・・20階層ほどのモンスターでした・・・・下手したら苦戦していました」
「ジーク君はあれを見たことは?」
「いや、俺も無いヘスティア。あれがアンタレスの子供だとしても、かなり強敵に近いモンスターだった。グリフォン?あれがアンタレスの子供なのは確かか?」
『はい。間違いありません。ですが・・・・』
「どうした?」
『明らかに大昔よりも・・・・力を増している思うんです・・・』
「どういうことだ?」
『数があそこまで多く繁殖は不可能です。それもこの森までその子供だけで移動しているなど不自然です。本来ならアンタレス本体もここに居ないとおかしいのです。子供だけでここまで移動する事は知能が無い限りは不可能です。主は今この近くで大きな気配を感じますか?』
「いや、特には何も感じない」
『明らかに大昔よりも力を増して強くなっているとしか思えません。でなければここまで子供だけで単独に行動をするのがあり得ないのです。それに・・・・なぜさっきは主たちを無視して、アルテミス様を集中的に狙うのがよくわからないのです』
「それは俺も思った。なぜだろうなアルテミス?」
「・・・・・・わからない。ど、どうしてだろうな・・・・」
「アルテミスが強いから先にそちらを倒そうとしたんじゃない?」
「そうだよ!きっとそのはずさ!アルテミスは強いからな!」
「・・・・・・・・」
アルテミスは俺が心当たりがあるのか聞いたが、彼女はぎこちない喋り方だが、明らかに何かを隠しているとわかる。しかもヘルメスが何かはぐらかしている言い方をしている。やはり何か心当たりはあるのだと俺は知った
何かを隠している事はわかっているが、それがどうやらアンタレスとアルテミスになんらかの関係があるのだと理解した。でなければアルテミスを狙ったりしないだと理解した。でもモンスターが神を狙うなどなんのためなのかはわからない
あるとするなら・・・・・『アレ』を目的にアンタレスはアルテミスを狙っているのかもしれない
だとしても本当にグリフォンの言う通り、知能があるとしか思えない。この依頼。ヘスティア・ファミリア史上最も危険な依頼だと察する
どっちにしても今まで以上に強敵に挑む事は変わらない。油断の無い指示を送る
「まあ・・・とにかくだ。今回もベヒーモス同様に強敵に挑むんだ。ここには他のファミリアは居ない。俺たちでやるしかないんだ。油断せずに挑むぞ?」
「「「はい!」」」
「おう!」
「今日はもう遅いから寝るぞ?」
そう言うことを言うしかなかった。相手は古代のモンスター。俺だってどういうモンスターなのかもわからない。俺でも古代のモンスターは初めて相手をする。どんな能力を持っているかわからない相手だ。幸い現場で戦ったことのあるグリフォンと言う経験者を頼りにするしか、戦法は見つからないが、少なくとも俺であるレベル6にも苦戦する相手
油断せずに慎重に行動するとしか言いようがなかった
未知の相手に挑むと言うのは。ここまで苦労も対策も付けられないものだと。俺たちは苦戦を免れなかった
でも今はゆっくり休憩を取ると、明日に備えて寝るのだった
のだが
「っ!・・・・なんだ?」
突然、俺は空に大きな力を感知した。空を今見上げて確認するが、何も無い。てっきり空からアンタレス が来るのかと思ったのだが、それはモンスターの気配じゃない。だが・・・・・明らかに大きな力を空から感じる
でも・・・・・・この力に見覚えがある
その力はモンスターの気配でも魔力量でも無い。それとは別の巨大な力。空に感じる力は空に浮かぶ『三日月』から感じていた。そこから俺の気配が敏感に反応する。と言うか・・・・・・
アレは本当に『月』か?
と、俺の感知が明らかにその三日月は目で見る限りでは月なのだが、感知からでは明らかに月ではない感じをする。そしてあの月から感じるこの力は間違いなく『あの力』。誰のかはわからないが空に浮かんでいるあの月は『あの力』でできている。
なぜあんなのが空に浮かんでいるのか気がかりだが、何か起ころうとしているのがわかる。でもあの力には・・・・・・見覚えがあった。
「ジーク君?どうかした?空なんか見上げて?」
「いや・・・・なんでもない。お前もさっさと寝ろよヘルメス」
「はいはい」
「本当に・・・・・・どういうことだろうな・・・」
あの月から感じる力は見覚えがあった。確信があるかはわからない。でも間違いなく『彼女の力』であると確信していた。なぜあの月は彼女から来ているのか理解できない。そして今あの月があるならここに居る彼女は何者だろうかと思った
ヘルメスに何か気になる質問をされて俺はあまり深く考えるのをやめたが
なぜあの月から『アルテミス』の力を感じるのか。俺は気掛かりだった
翌日
朝から夕方まで空での移動となった。朝からアンタレスの子供に出会すのかと思ったのだが、全然無いまま俺たちは空の移動をしていた。昨日は偶然出くわしただけであって、ここら辺一帯にまで生息し単独で行動しているわけじゃあ無いようだ
俺の感知からしても、奴らの気配は一向に無かった
でも
やはり空から『あの力』はまだ感じる。と言うよりなぜ昨日から今日まで空に浮かぶ『あの力』がなぜここまで感じやすくなるのか理解できない。しかもエルソスの遺跡に近づけば近づく程その力を感じる。にしてもこの力は見覚えは確かにあるも信じられない
空に浮かぶその力の源は『月』から来ている。
『月』から来ている?
「っ!」
「どうしたオリオン?」
なぜこんな簡単なことに俺は気づかなかったのだろうか、アンタレスのことばかり気にしていたせいで、俺は肝心なことに気づいていなかった。俺が油断して気づかなかったのは
月が『二つ』出ていると言うこと
月が二つ出ているなど。普通に有り得ない。夜空に月など一つしか無いはずなのに、もう一つ三日月が出ているなど、どう考えてもにおかしいと俺は自然的に気づかなかった
そして
『主!見えましたエルソスの遺跡です!』
「っ!着いたか・・・・」
「ですけど!?」
「なんだよこの森は!?」
「森が酷いことになっています!」
「みんな枯れ果ててます!?」
「ヘルメス?あれがそうなのかい?」
「ああ。だがな・・・・周りが酷いことになっている。アルテミス?わかるか?」
「間違いなくアンタレスの仕業だ」
前方に塔のような建物が見えていた。だが周りの森が枯れた果てていた。緑はまったく無く、全て紫に変色し、所々にアンタレスの子供がウジャウジャと各地から感知で感じる。もうエルソスの遺跡の周りはアンタレスによって汚染し、自然は全て彼は果てているようだ。自然の養分を吸うかのように、森の成分を吸い取っているようだ
その光景にベル達もいい顔をせず、酷いと顔を真っ青にした。でもその反応は正しく、俺でもこんな枯れ果てた森を見るのは生まれて初めてだった。これだけ森を枯らせることができるとなると、アンタレスの力は予想以上の力だってことがこの光景を見てわかる
フレイの言う通り、早くこれをなんとかしなければ取り返しがつかなくなると、一刻も早くいそがなればなと思った
だが
「う!?」
「アルテミス。大丈夫か?」
「うう・・・・来る・・」
「来る?・・・・・っ!!」
突然アルテミスは胸が苦しくなる。その彼女が苦しくなる勢いと共に俺は空を見上げた。ここに近づくと月から『多くの力』を感知した。それも多く・・・・・・ここに何か光線のような雨があの月からこちらに降り注ぐ
やはり間違いないと俺は空に浮かぶ月がなんなのかも、あの『発生原』がどこから来ているのかも、そしてあれが
タダの『月』じゃないと理解した。あの力は・・・・・・・・・・・・・・・
アルテミスの『神の力』だと理解した
「アルテミス!!お前まさか!!」
「オリオン!来る!」
「く!!全員退避!!」
「「「「っ!?」」」」
「あれは・・・・・まさか!?」
「全員避けるんだあああ!!」
空から降り注ぐ白い柱のような光線は雨のように俺たちの方へ降り注ぐ。全部避けようと必死に動くも数が多すぎて全部は避けれない。そのため
「「「「ぐああああああああ」」」」
「く!!」
「オリオン!?」
『主!?』
「ジーク君!?」
「ジークさん!?」
「飛んで何をする気だ!?」
俺がグリフォンの背中から先に空に向かって飛んだ。あれが『神の力』でできているなら俺には通用しないはずだと、俺はその光線の雨を武器を使わずに、手を上に上げて、降り注ぐ光線の雨に向かって手を伸ばし、降り注ぐこの雨を手で止めようとする
すると
ビュン!!ビュン!!ビュン!!!
「な!?」
「あの光の雨が消えていく!?」
「ジーク君の手で弾かれている!?」
「やはりか・・・・・」
間違いなくこれは『神の力』。俺のレアスキルである『ゴット・シェアシュテールング』は神の力を無効もしくは破壊することができる。だから俺にこの光の雨は通じることなく、光は俺に手に触れると、散りとなって消えていく。やはり俺の読み通りこの技は俺には効かなかった。
でもこれがやはり『神の力』であるのなら、間違いなく今のアルテミスは・・・・・・そうなのだろうと理解する。しかも手で触ってわかる。これは『光の雨』ではなく、それは『矢』だった。
そしてこの『矢の雨』は間違いなく、アルテミスの力であることは明白だった。
「ぬん!!・・・・こんなものか」
しばらくして俺が手で雨を押さえたことで、ベル達に光の雨が降り注ぐことなく、被害を最小限にすることはできた。そしてあの光の雨は降り続くことなく、たった俺が押さえた分だけでもう空から光の雨の攻撃は来なかったと感知でしっかりと確認して、そのままグリフォンの背中に着地する
だが
「ジーク様!!」
「っ!どうした?」
「すいません!リリとヴェルフ様が乗っているこの飛龍が羽を怪我をしています!このままじゃあ飛べません!すぐに着地します!」
「わかった!俺たちもリリルカ達に連れて着地するぞ!」
「「はい!!」」
「「わかった!!」」
先ほどの『矢の雨』により全部防ぐことはできなかったようだ。リリルカとヴェルフの乗る飛龍の翼に少し矢の雨が刺さっていた。そこから血もしっかり出ている。このまま飛び続けるのは難しいと判断し。仕方がなく、このまま地面に着地する
すぐに地面に着地して飛龍の容態を確認する
「リリルカ?どうだ?」
「重傷です。中奥深くまで傷穴が開いています」
『グウ・・・』
「飛龍に効くかはわからないが、この『ハイエリクサー』を使え」
「はい!」
「他に怪我人は居るか?」
「居ません!」
「自分たちも無事です!」
「しっかし今のはなんなんだ!?なんでジークはあれを素手で弾けたんだ?」
「わかることは一つだ」
「そうだよ。アンタレスの仕業さ。アンタレスがこんな遠くから攻撃してきたんだ。だろアルテミス?」
「あ、ああ。間違いなくアンタレスの攻撃だ。オリオンが持っている矢を狙ってな・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・」
まだこの後に及んでまだ隠そうとヘルメスとアルテミスはさっきの矢の雨を誤魔化していた。もう俺はこれがなんなのかも理解していると言うのに、そしてこれがアンタレスの仕業と言うなら、じゃあ今ここに居るアルテミスはやはりそうなのだろうともう俺は気付いている
そしてアルテミスの後ろに先ほどの光景を見て黙り込んだヘスティアも、もうあの矢の雨がなんなのか、彼女も親友として知らないことはなかった。だが彼女は信じられない顔をしている。なぜあの矢の雨が放たれたのか、彼女にとっては疑問だかけだった
とにかく、飛龍の治療を済ませ次第、ヘルメスとアルテミスに問い掛ければいいととりあえずまずは飛龍の治療を終えてから、それと・・・・
『主!!』
「わかっているグリフォン。全員戦闘大勢!アンタレスの子供に囲まれているぞ!」
「「「「っ!?」」」」
「いつの間に!?」
「くそ!すげえ居るぞ!」
「最初から、俺たちを空から落として地面で取り囲むつもりだったんだろうな・・・」
グリフォンに呼びかけなくても、ちゃんと周囲を感知しているため、今の状況は言わなくても把握していた。どうやらすぐに俺たちが地面に着地すると、このアンタレスの子供には気配でわかるようで、俺たちを襲おうと逃げ場が無いように取り囲んでいた
しかも昨日よりも数が多い。簡単に突破はいかないようだ
「ジーク君?これは・・・・流石にヤバイじゃないんかい?」
「いや・・・・・すぐに俺が簡単にする」
「ジークさん?まさか・・・・」
「ああ。お前達は動くな。すべて凍てついてもらう」
当然この程度の数も俺が一瞬で簡単に消すと、俺はルーン文字を描いて。ルーン魔術で全て凍らせようとする
「第二の世界ニブル・・っ!」
「ジークさん?」
「その必要は無いようだ」
「え?」
俺はニブルヘイムで一気に周囲に居るアンタレスの子供を全部凍らせようと蹴散らすつもりだったが、突然ある感知をしたことでルーン魔術を使うのをやめた。突然ルーン文字の描写をやめた行動にベル達は焦ったが、それは俺が魔法で倒さなくても
なぜかここに居るはずのない『彼女』が助けに来てくれたからだ
その彼女は・・・・・
「ルミノス・ウインド!!!」
ビュンビュン!!ビュンビュン!!ビュンビュン!!
『『『『ギイ!?』』』』
「な!?これは!?」
「もしかして・・・・この魔法は!?」
「どうして!?」
「なぜあなたが!?」
突然空から無数の風の弾丸が降り注いできた。その風の弾丸は俺たちではなく、周囲に居るアンタレスに襲いかかる。そしてその風の弾丸によりアンタレスの子供は一気に全て消滅した。
その風の弾丸は間違いなく魔法、放った魔法は『ルミノス・ウインド』
そんな魔法を使うのはベル達でも知る限りでは一人のみ
「ああ。どういうことだろうな・・・・・・・・リュー」
「ジークさん!ご無事ですか?」
「ああ。まさかお前もヘルメスの依頼を受けていたとはな・・」
「依頼と言えば依頼ですが・・・・・・私もアンドロメダに頼まれまして・・・・ジークさん達はヘルメス様からですか?」
「ああ。偶然ってよくあるんだな?」
俺たちを助けてくれたのは友人でもあるリュー・リオン
彼女もアスフィに頼まれてこの遺跡に居るようだ。朝からリューを見ないなと思ったが、彼女もアスフィから俺たちより一早くアンタレスのことを聞いてこの森で迎撃をしていたと確信した。
偶然にも彼女と目的地で出会うなど、どんな運命をしているのだと。彼女と俺たちの繋がりに不思議に思う
まあ、なんにしても彼女の魔法により、周囲にアンタレスの子供は全員消えた。ここでいい戦力がまた増えたということだ
「リュー。アスフィはどうした?」
「アンドロメダなら・・・・・もうすぐ後ろに・・・・ん?今来ました」
「リオン!またも襲撃・・・・・・・ジーク!?」
「アルテミスの依頼で俺たちヘスティア・ファミリアが協力することになった。今ヘルメス達と共にここに辿り着いたところだ」
「なんということでしょう。英雄となったあなたが来てくれるなど願ってもいないことです。ご協力に感謝します・・・・・・・それにしてもヘルメス様!!!」
「うう!?やあ・・・・・アスフィ。運が良い事に彼を連れてこれたよ?」
「ええ!私も彼らが来てくれるなど願ってもない大きな戦力だと思っていますが、神々お二人だけでオラリオに勝手に帰るというのはどういうことです!!!」
「やはりアスフィに何も言ってなかったのか。お前は・・・・」
「いやあ・・・あははははははは」
「あははじゃあありません!勝手なことはしないで下さいとあれほど言ったばかりでしょうが!!」
「い、いいじゃないか!ジーク君と言うレベル6で『英雄雷帝』を連れてくることができたんだから・・・・オラリオに一度帰っただけの功績はあっただろう?その彼が槍の持ち主になったんだよ?」
「それでも槍の持ち主が彼だったのが幸いですが!これ以上勝手なことはしないで下さい!!」
「うう・・・・ごめんなさい」
「まったく。お前はこんな奴に振り回されるとは、同情する」
やはりヘルメスは自分の眷族達に何も言わずに帰ってきたのだと、やはりヘルメスは肝心なことを言わない気に食わない性格をしていると。アスフィは主神に振り回されていると、苦労人なのがとてもよくわかる
そう言うのは、母の黒歴史関連において俺も主神に謝ると言う息子としての苦労と同じだと感じていたからだ
まあ世間話はここまでにして、本題の話をする
「アスフィ。状況を聞かせろ」
「ええ。状況は悪化する一方です。森の浸食は広まり、モンスターは今も増殖中。近隣の村はすでに壊滅しています」
「だろうな。来る途中でいくつか廃墟となった村を空から見た。遺跡の方は?」
「一応侵入をしたのですが・・・・門に阻まれて失敗に終わり。今は遺跡の近くの森を拠点としてモンスターを駆逐しながらここらで待機状態です」
「そうか・・・・門は開けられないと言うことだな?」
「はい・・・・・残念ながら・・」
「そうか・・・・・『やはり』な」
「え?今なんて?」
「なんでもない。とりあえず今拠点としているテントへ案内して貰えるか?そこで改めて明日遺跡に侵入する作戦を会議する」
「わかりました。こちらです」
「リリルカ。命。飛龍達を連れて来い」
「「はい」」
そうして俺たちはアスフィと無事合流し、拠点としている臨時テントへと向かい。明日の遺跡の侵入作戦をして。明日の予定を決めてアンタレスを討伐する戦法を考える。もう矢の雨が落ちてくるとなるともう時間はないと言うこと。急がなくてはならないと。今俺たちが早めにしなくてはならないと猶予は無かった
「・・・・・・・・」
そしてリリルカと命が飛龍を連れて、アスフィの後に付いていく。ベルもヴェルフもリューもアスフィに続くが・・・・・ヘスティアとアルテミスが何か真剣な顔でその場に残って女神同士で話をしていた
そんな光景を俺はただジーと見ている
「ジーク君?気になるのはわかるけど、今はあの二人だけで話をさせてやって欲しい・・・・」
「・・・・・・」
「な、何?そんなに俺を睨んで・・・・」
またもヘルメスが欺くように、真実を隠そうとする。もう俺にはその隠し事など通用せず、もう真相も知ったため。俺は本来の目的をヘルメスに容赦なく言った
「これから俺のする事は・・・・・・『アルテミスを殺す』ことか?」
「っ!?なぜそれを!?」
「いや・・・・・もう何を隠しても無駄と言うことだ」
それだけを言って、俺もアルテミスやヘスティアに何も言わずに俺もアスフィの後に続いた。もう何を隠しているのか理解した。これは本当に大事のレベルではなく、世界の危機だと
これがまたも下界の危機だとわかったため、そしてこの依頼の本当の目的を理解して俺はヘルメスに隠すことなく言った。もちろんこれがなんの意味をしていても驚くことなく、目的を口にした
「そうか・・・・・・ジーク君は本当に考えが鋭いな・・・・」
ヘルメスも俺に隠し事な通用しないとわかったのか、何も言わずに俺を呼び止めることなく、テントへと向かう
はっきり言うなら『こんな事は珍しくない』。俺にとっては。そしてこの目的を果たす事が『犠牲』を生むと言う事も、なんの感情も感じないまま、俺は実行すると考えていた
ああ・・・・・・・またも俺は『神を殺す』事になるか
まあ『俺が嫌い存在』を消す事になんの躊躇いも無いがな
「遺跡周辺はどうだ?グリフォン?」
『はい。アンタレスの子供が多すぎです。遺跡に簡単に入れる状態ではありません。いくつかその周囲を蹴散らす部隊が必要です』
「そうか・・・やはりな・・・・・俺の感知でも気配がいくつもある」
『大昔ほどです。こんな事態は・・・』
テントに着いて、グリフォンに空からの偵察を頼んだ。もちろんわかってはいたが周囲にはアンタレスの子供が無数に居るとグリフォンから報告を受けた。俺の感知でもわかるのだが、今はまだ大丈夫だが、一斉に囲まれでもしたらまずい状況でもある。
だがアンタレス を叩くにしても、遺跡の門が開かなければどうしようも無いが、別にそこは問題ないから特には考えていない。でも明日に遺跡に入る事はもう決めている
「それでどうしますか?ジーク?」
「無論明日にアルテミスを連れて遺跡に入るぞ。門はアルテミスが開けてくれるから問題ない。遺跡周辺のアンタレスの子供はファルガー達B部隊に任せる。その間に一刻も早く俺たちで遺跡の中へ同伴し、アンタレスを倒す。アスフィ。お前だけ俺たちのA部隊に加入し、俺たちと共に遺跡を攻略をして貰う」
「わかりました。ですがアルテミス様が門を開けてくれると言うのはどう言う事ですか?」
「それはいずれ分かる。とにかく作戦は以上だ。今日の夜の内に全員準備を済ませろ!武器を十分に磨き。アイテムを揃えて明日アンタレスを撃つ!また一ヶ月前に及んだベヒーモスとの戦いと同じ被害が出るだろう!それでも臆する事なく俺たちは立ち向かう!!いいな!!」
「「「「「「「はい!!!」」」」」」」
「よし。会議は以上だ。あとは自由にしろ。また明日の朝に最後の確認の打ち合わせをする。全員明朝に起床するように!解散!!!」
そうして作戦の通達は以上となり、会議は終了してこの場で解散となる。明日の明朝までは自由時間とし、それぞれその時間まで武器を磨くなり。食事にするなり、アイテムをバックパックに入れるなどをして、人それぞれの役割をしていた
「ジーク、我々女性の方全員を連れてあちらの湖で水浴びをしていますね?」
「わかった。一応ここはアンタレスの巣でもあるんだ。モンスターが突然出てくる可能性も高い。武器は持っていけ」
「わかりました」
アスフィはこの場に居る女性達全員を連れて、ここ近くの湖で水浴びをすると、念のためモンスターに出会した時のための武器を持ってかせる。ここはもうアンタレスの巣でもある。こんなところでは用心を抜かることなどできない
と、アンタレス『だけに』警戒しているのではない
「ジーク君。ちょっといいかな?」
「なんだ?ヘルメス?」
「そろそろ・・・・・聖戦の時間だよ?」
「・・・・・・・・」
こう言う馬鹿どもを退治するためにも俺はアスフィ達に用意させていた。もちろん今アスフィ達が武器を所持しているなど、ヘルメスは知らない
こう言う馬鹿を退治するためにやはりあいつらに武器を持たせて正解だと思った。なぜなら今ヘルメスが言った『聖戦』とは・・・・・
「聞け諸君!!今日は我々は伝説となる!この奥に広がるのは乙女の楽園!!」
と、男全員を集めて。ヘルメスが筆頭となって皆に大きな指示をしていた。まあ聖戦と彼は言ってたが、要するに・・・・・・・・・タダの『覗き』である。ヘルメス・ファミリア男性全員を集めて、今からアスフィ達が水浴びをしている湖の所へ覗きに行くようだ
武器を持っているなど知らずに、危険地に近づくなど。命を捨てに行くのと変わりない。そしてそのヘルメスの言う通りに動こうとするファルガー達。男なら当然かもしれないが女に飢えているようなど意外だった。まあ男ならではの欲望だった
「リリちゃんやアスフィ達が産まれたままの姿で身を清めている。そしてアルテミス!!三大処女神に数えられる。彼女の一糸まとわぬ姿を見たものはいない!神々でさえも!だが!・・・・・・・・ジーク君ならできるかもしれないけど!」
「興味ない」
「俺の夢は一度破れた!だけど俺の心が言っているんだ。諦めたくない!って!」
「アルテミスは裸を見られたら矢を射抜いて来るとヘスティアがこの前言っていたが、お前射抜かれたいのか?」
「そして今!俺には君たちが。志を同じくする仲間がいる!そうだろジーク君?」
「勝手にしろ。俺はどうでもいい」
「我々の眼前に立ち塞がるは困難の頂だ!だが・・・・これを乗り越えた時、君は血は後世に名を残すだろう!」
「アルテミス達の裸を覗こうとした愚かな変態達と。黒歴史として残るだろうな」
「立ち上がれ!!若者達!ジーク君と言う英雄を超えて、真の英雄となるために!」
「「「「「「うおおお!!うおおおお!!うおおおお!!!」」」」
「むしろお前らは勇者だな。これから自分の命を犠牲にして女の裸体を見に行く勇者。ここから先に待つのは楽園ではなく。お前らの処刑場だと言うのに」
「ヴェルフ・・・・僕帰りたい」
「俺もだ。確かに俺も興味はあるが・・・・・・・・・なんかこれをしたらヘファイストス様に殺されそうで・・・・」
「彼女が聞いたら鍛冶部屋にあるトンカチで殴ってくるだろうな・・・もしくは店の商品である武器を投げてくるかだな」
なぜか俺とベルとヴェルフまで巻き添いをされたが、俺たち三人は当然拒否して、あいつらが湖に突っ込む所を見ているしかしなかった。ベルは恥ずかしいと参加しない。俺は女の裸体に興味はない。ヴェルフは興味はあるも・・・・・・・想い人に殺されるのではないかと、悪寒がするようで参加しなかった
「天よ!ご照覧あれ!!誇り高き勇者達に必勝の加護を!!続けええええええええ!!!」
「「「「うおおおおおおおお!!!」」」」
「ジークさん?どうします?」
「ヘルメス様マジで行っちまうぞ?」
「放っておけ。アスフィ達に殺されるのがオチだ。俺たちが何もしなくてもあいつらがなんとかするからいい。グリフォン。後は頼む」
『わかりました』
そうして俺たちは別のところへ移動した。俺たちは向かった先は別の湖。俺たちも別のところで水浴びをしようとヘルメスのすることを無視して移動した。グリフォンに俺たちがどこに行ったのか言い残して移動した
でも、俺は知っていた。水浴びしたのは女性全員ではないことを。実はヘスティアがもうテントで寝てしまい。水浴びすらしないまま疲れて寝てしまったようだ
本当は眠気すらも無く、ただ横になって『落ち込んでいる』のだと。俺は気づいているが、俺からは彼女に何を言っても説得の欠片も無いと。俺には今落ち込んでいるヘスティアに言葉など掛けられなかった。俺には元気つける事は何も言えないからだ。彼女も今最悪な真実を知って落胆しているようだ
「「「「「うああああああああああ!!!???」」」」」」
「今・・・・・悲鳴が聞こえましたね?」
「ああ・・・・・声の大きさからして全員だな?」
「バカ共が・・・・・」