ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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ヘスティア・タケミカヅチファミリアの全面戦争

 

 

 

 

 

 

そして満月が出ようとしている夜

 

 

その夜にイシュタル・ファミリアはホームに戻って殺生石の儀式の準備を開始していた。春姫をすぐに空中庭園に移動を掛ける。俺たちを襲うのは春姫を儀式に掛けてからだそうだ

 

 

「ジークは捕まえらなかったか・・・」

 

「ああ。残念ながら逃げられたよ。流石に春姫のレベルブーストにはジークでも敵わないようだよ」

 

「まあいい。ジークは後だ。今日の内に春姫に儀式をかける。それ以降でジークを捕らえる」

 

「あいよ。さっさと準備しな!」

 

 

「ふふふふ。早くもう少しであのお方の所へ・・・・・最初からフレイヤなどを相手にせず、ジークを捕らえれば良かったのだ。この儀式を終えた後でヘスティア・ファミリアを・・・・」

 

 

そう企みながらも、イシュタルは眷属に儀式の準備を進める。今日で春姫を殺生石に封じ込めて砕けば、全眷属に春姫のレベルブーストが掛けられる。そうすれば確実に俺たちヘスティア・ファミリアを落とせると考えていた

 

全員レベルブーストをすればいくら英雄が居てももう自分たちには勝てないと、切り札がある限り、これでフレイの今下界に居る居場所を聞き出せると企んでいた

 

 

 

 

 

 

 

だが

 

 

ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!

 

 

「っ!?なんだ!?」

 

 

突然爆発音のような音が外から聞こえ。更には轟音と言うような何か建物が壊れた衝撃と突風と地割れがした

 

すぐさま、歓楽街の門に目を向けた。そしてその先の光景は

 

 

 

 

 

 

 

 

門が最も簡単に破壊尽くされていた。爆破の跡と建物が焼け野原になっているのが見える。粉々に街が燃やされて壊されている光景を見て、イシュタルは驚きを隠せない。驚愕する光景だった

 

こんなダンジョンではないオラリオの一部でもある街をこんな焼け野原にするほどの被害を出すなど。何かの襲撃としか考えられない

 

 

「まさか・・・・・フレイヤが・・・・」

 

 

この街を燃やしている襲撃者をフレイヤ・ファミリアだと思っている。今度こそ自分たちを消そうと街の中だろうと関係なく襲撃したのではないかとイシュタルは青ざめる

 

 

のだが

 

 

『イシュタル!!よくも俺の警告を無視したな!警告した通りお前らのファミリアを消しに来たぞ!』

 

 

「この声は!?まさか・・・・ジーク・フリード!?」

 

 

何かマイクのような魔道具で俺の声が街に響き。しっかりとここホームの中まで俺の声が届いた

 

フレイヤ・ファミリアではなく。あのベヒーモスを一人で相手して勝った英雄の所属である弱小ヘスティア・ファミリアが襲撃してきたのだ。それもギルドのペナルティを覚悟をした上で。

 

 

「まさか本当に私たちファミリアを潰しに来たと言うのか!?」

 

 

『こちらはタケミカヅチ・ファミリアと共に手を組んで襲撃している!本気で俺たちはお前らを消す!!春姫をこっちに引き渡して俺たちに何もしなければこんなことはしなかったが、昼の復讐だ!お前らに猶予は与えない!全面戦争と行かせてもらうぞイシュタル!!!』

 

 

「くそ!!おのれ!!まさか本当に歓楽街を襲うとは!」

 

 

あの弱小ファミリアがたかだか英雄一人しか強者が居ない派閥がまさか本当に歓楽街やこの最大派閥を襲撃するなど。無謀としか思えないほどレベル差があり過ぎると言うのに、本気で街を破壊してでも、ギルドのペナルティが出ても。全面戦争をしてきたのだ

 

更に

 

 

「大変ですイシュタル様!」

 

「なんだ!」

 

「東地区の方で海水と思われる大波がこの歓楽街に流れてます!」

 

「なに!?どう言うことだ!?」

 

「報告です!西地区よりドラゴンと思われるモンスターが火炎の波を吐いて街を燃やしています!」

 

「モンスターだと!?」

 

「更に報告です!北地区から地割れと岩雪崩が発生し、建物を破壊尽くされています!」

 

「北地区もだと!?」

 

「イシュタル様!報告です!」

 

「今度はなんだ!?」

 

「正面ゲートからこのホームに続く街まで空から矢のようなものが降り注いできます!」

 

「なに!?なぜこんなに被害が!?」

 

 

眷属の報告によれば街を囲んでいるかのように街に大きな被害が出ていた。東地区の方ではなんらかの大洪水で街は水没。西地区の方では地上だと言うのにドラゴンと思われるモンスターが街を火炎ブレスで燃やしている。北地区では地震なんて起きてないはずなのに地割れや岩雪崩のような物が街の建物を破壊尽くされている

 

更に正面からはどこからか遠くん方で矢の雨が降り注いでいる。

 

 

逃さないためなのか。完全に全包囲を甚大なる被害で囲まれていた。もはや戦って勝つ以外逃げ道は無い

 

 

「おのれ!!!ジーク・フリードオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

 

 

油断していたと言うか。本当に俺たちが襲撃してくるなど考えられなかったのか、本気でオラリオの街中で全面戦争を起こしてきた。たかが英雄と言う強者一人しか居ないファミリアとそれと同じ弱小のファミリアに、イシュタルは完全に手を焼かされていた

 

もはや戦う道などない。もしくは

 

 

「こうなったら春姫の儀式を早める!レベルブーストを全員に付ければ私たちでも勝機がある!急いで儀式を始めろ!!」

 

「「「「「「はい!!」」」」」

 

 

こうなったら儀式を早めて春姫を殺生石で封じ込めて妖力を手にし、レベルブーストで全員を一時的にランクアップさせようと、こちらの戦力を強める方向へ儀式を急がせた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と言う目論見をもう俺には見えている

 

 

「イシュタルは儀式を早めるつもりだな」

 

「どうしますかジークさん?」

 

「全包囲はノームとサラマンダーとウンディーネに任せてある。逃げることは不可能。フリュネ以外のレベル3のアマゾネス程度では数が多くてもあいつらは倒せない。ベルと命はそのままホームの中へ突っ込め。春姫の今の居場所は空中庭園だ」

 

「「はい!!」」

 

 

俺たちは正面ゲートの門を壊して歓楽街の中へと入っていた。街をノームとサラマンダーとウンディーネに任せてイシュタル達を絶対に逃さないよう街を壊してでも逃げ場を作らないように囲ませてある。あるとしたら今ここ目の前にある正面のみ

 

だが

 

 

「ジーク様本当にこれを使う日が来るとは思いませんでしたよ!ジーク様がホームの屋根の裏に隠した魔道具『バリスタキャノン』をまさか歓楽街に使うだなんて!」

 

「敵はもしかしたら地上に出てくるかもしれないからな。だから念のために用意したんだ」

 

 

リリルカにあらかじめ渡した魔道具『バリスタブック』

 

これは今ホームの屋根裏に取り付けておいた俺の錬金術で作った魔道具。アポロンからホームを奪った後で地上にも俺たちファミリアの敵が居るかもしれないと思い。殲滅するためにホームの屋根裏に隠していた大砲のようなデカイ矢を放つ砲台バリスタキャノンを俺は錬金術で製作し、取り付けていたのだ

 

その砲台を操る魔道具を今リリルカに渡してある。見た目は本だが、その本に今自分が居る場所の地図が書かれており、その地図にバリスタキャノンで打ってもらいたい場所をペンなどで丸くマーカーをすると、自動的にそのバリスタキャノンがそのマーカーした場所に打ってくれると言う。殲滅系魔道具だ

(ただし範囲はオラリオ内しか打てない)

 

 

リリルカやヘスティアにも言ってあるが、まさかこれを使う日が来るとは二人も思っていないだろう。俺は他のファミリアも時には敵だと、モンスターだけでないと現実を味わっているからこその備えだった

 

 

そしてその正面もバリスタキャノンの雨で上手く相手も動けない。グラニとグリフォンをベルと命を乗せてホームを進入して先行させ春姫を救出させる

 

 

「リリルカ!」

 

「はい!ホームまで突破できるように道を作ります!」

 

 

マーカーしたページを本から破けばもう打たなくなる。そしてまた新しいページにマーカーを入れて、真っ直ぐの道だけをバリスタで打たないようにする。そしてベルはグリフォンで、命はグラニの背へと乗る

 

そして

 

 

「行け!春姫を助けろ!!俺も後から行く!」

 

「「はい!!」」

 

『『二人とも行きますよ!!』』

 

 

そうして二人を乗せてグラニとグリフォンは真正面の道を走る。儀式を早めるのならそれを潰すまでだ、どうせ殺生石も一つしか無い。ならその殺生石を早めに壊して春姫の儀式を妨害するまで

 

 

「ジーク。もしあの二人の奇襲が失敗して儀式が成功したらどうする?」

 

「心配するなタケミカヅチ。あの儀式は絶対に今日はできない」

 

「なぜ?」

 

「確か儀式をするには満月の光が必要だと言ったな?」

 

「ああ。その通りだ」

 

「なら・・・・・・・満月を隠せばいい」

 

「ジーク君。まさか?」

 

「察しがいいなヘスティア。その通りだ。俺が隠す」

 

 

儀式が行うには満月の光が必要。ならそれを隠してしまえばいいと

 

俺は首に掛けてあるチェーンネックレスからミョルニルを手に取って大きくさせる。そして雷雲を歓楽街の上に出す

 

 

「雷よ!!」

 

 

俺はミョルニルを天に掲げ。ミョルニルから雷を天に流して雷雲を作る。そして歓楽街全域に雷雲が広がる。これで満月もうまく隠せた

 

 

「雷雲が隠れて満月が見えなくなった!」

 

「これで儀式は進められない。そして俺も久しぶりに使うとしよう。ルーンアーマメント発動!!蒼天雷帝(トールエンペラー)!!!

 

 

俺も久しぶりに本気で叩き潰すと、母のルーン魔術武装を使う。相手はレベルの低いファミリアだが、俺はイシュタルと違って油断などしないためこっちも本気を出して挑む

 

雷雲から雷を浴びて、母と同じ金髪と変わり、母の装備をする。

 

 

「俺も敵を殲滅しに行く!お前達はヘスティアとタケミカヅチを守りながら俺たちの跡を追え。魔剣は使用しても構わない。だが一回しか使えないんだ考えて使え!」

 

「おう!」

 

「任せろ!」

 

「リリルカと千草はヴェルフの作った魔剣を持って二人のフォローだ。魔剣を使用したらその残数を毎回二人に報告しろ」

 

「「はい!」」

 

「ジーク君。わかっていると思うけど」

 

「ああ。イシュタルは殺さずに君とタケミカヅチの所へ連れてくる。それでいいんだろう?」

 

「うん」

 

「ああ。イシュタルを俺たちの所へ」

 

「了解。さて道の掃除をするとしよう。ふ!」

 

 

そうして俺はヘスティアとタケミカヅチの言う通りに、イシュタルは殺さずに主神二人の元へと生かして連れてくる。イシュタルの眷属は刃向かった者のみ必ず殺すと、ヘスティアに予めそうすると言ってある

 

敵に容赦なく潰すことに関しては、ヘスティアも了承している。救うために相手を殺すのは現実の自然として当然だと。躊躇いもあったがこればかりは仕方ないと許可入れてくれた

 

そうして雷速で一気に俺はイシュタルのホーム内に侵入した

 

 

「さて、お持て成ししてくれるか?」

 

 

「出たぞ!ジーク・フリードだ!」

 

「英雄が本当に来たぞ!」

 

 

と、イシュタルの眷属であるアマゾネス達が出迎えてくれた。それも何十人と、イシュタルの眷属はアポロン・ファミリアと同じように百人以上は居る。だから俺が後からヘスティア達が無事に侵入できるように少し道を阻む眷族を片付ける

 

 

「さて、最初に言っておくぞ。一度しか言わないからしっかり聞け。『今から俺に挑む者は敗れて逃げても追いかけて必ず殺す。それが嫌だったら今すぐホームから去れ。もしくは仲間と共に降伏しろ』以上だ」

 

 

「構うな!やれ!」

 

「「「「うおおおおおおおお!!!」」」」

 

 

「二度も警告してやったのに、チャンスを与えたと言うのにバカな女共だ。警告は・・・・・したからな」

 

 

二度も警告したと言うのに、主神の命令だからなのか知らないが。レベル差がバカでもわかるほど明らかに差があり過ぎると普通に諦めるのが賢明なのだが。どうやら下がることを考えず、俺に立ち向かってきた

 

テルスキュラ出身のアマゾネスも居るからなのか、死を恐れずに主神の言う通りに戦う。アマゾネスは野蛮人と変わりない。だから何も考えない。そういう生き物だと俺は元団員だったあいつらと一緒に居てわかるからこそ。実感しないと理解しない生き物だと

 

俺は斬り捨てて潰して行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして俺よりも早く先行したベルと命は

 

 

『この先で外に繋がる庭のような場所から大人数の気配を感じます!』

 

「そこに春姫殿が!」

 

『ならこのまま突っ切ります!』

 

「さっきから全然アイシャさんの仲間と遭遇しない」

 

『おそらく全員儀式の準備を急がせるのに忙しいのでしょう。もしくは邪魔されないように警備をそっちに回しているかですね。気配からして多く居ます』

 

 

四人はもう侵入し、中を猛スピードで侵入している。中へ進めば少しは道を眷属に憚れるはずなのだが、さっきから全然眷属に会うどころか、もぬけの殻だ。道を憚れることなく勧める

 

そして

 

 

『着きました!』

『到着です!』

 

「春姫さん!」

「春姫殿!」

 

 

「っ!?ベル様!?命ちゃん!?」

 

「ゲゲ!?やっぱりこれはあんたらの仕業か!?」

 

「やはり・・・・本気で戦争をしてくるとはね・・・」

 

 

四人は空中庭園に着き、その目の先で春姫が鎖で縛られている。その周囲にはフリュネやアイシャやレナもしっかりと居た。しかも武装した状態で

 

 

「よくも邪魔してくれたね!あの雲はあんたらか!」

 

「そうです!ジーク殿の雷雲です!」

 

「それよりも春姫さんを返してもらいます!」

 

 

「バカ言うんじゃないよ!春姫は一生私たちの道具だよ!」

 

 

「そうですか。ならこうです!!」

 

 

ベルは交渉しても無駄だとわかったら、ベルは自分が普段持つもう片方の牛若丸と言うナイフを投げた。そしてその投げた先は

 

バリン!!

 

 

「は!?石を!?」

 

「貴様!!殺生石をよくも!!」

 

 

「これで完全に儀式はできません!」

 

「もうあなた方に春姫さんの力は使わせない!」

 

 

投げた先は殺生石。短剣の柄と一緒に付けてあった。そしてベルは正確にその石という結晶をナイフ一本だけでしっかりと当てた。実は俺がナイフ投げを密かに教えていたのだ

 

だから性格の遠くから当てられた

 

 

「春姫さん。助けに来ました。もうあなたを苦しませない。僕らが守ります!ジークさんもあなたを守ることを約束しました!」

 

「なんで私のために!そこまで!」

 

「決まっています!自分たちは幼馴染であり!そしてベル殿やジーク殿は友人!たったそれだけであなたを守るために戦争をしているんです!覚悟の上で!!!」

 

「私は娼婦なんですよ!救われる価値なんて!」

 

「そんなこと関係ない!!娼婦は英雄を破滅する象徴だなんて僕は信じない!!そんな誰かが勝手に決めたことに振り回されない!僕たちは泣いている女の子に手を差し伸べて助ける!例え僕たちより強い敵が居ても!戦争になってでも!何を犠牲にしてでも!」

 

「これが自分たちヘスティア・ファミリアです!」

 

『『これが主のファミリアです!!』』

 

 

「ベル様・・・・命ちゃん・・・・ジーク様まで・・・」

 

 

春姫はやっと仲間に出会えたのだ。信頼できる仲間が、今まで世間を知らない彼女には友人は昔の幼馴染だけ。そんな幼馴染に再び出会い。その幼馴染が連れてきた仲間がここまでただ会ったばかりの自分に手を差し伸べたのだ。しかも街を燃やしてまで

 

今度こそ自分の居場所ができるのかもしれないと、春姫は希望を持とうとしていた

 

 

だが

 

 

「ゲ!春姫のレベルブーストが目的でそんなことを言っているんだろう?そりゃあそうだもんな?こんな貴重な人材欲しがって当然さ!あたしらを倒しても他のファミリアも春姫を狙うのがオチさ!」

 

「そんなことになっても僕たちは戦います!」

 

「ふん!だとしても!あんたらを殺してそれで殺生石をまた手に入れて春姫を儀式で殺す!それで全て治るさ!」

 

 

 

「それは無理だ。なぜなら今日ここで主神もろともお前らを俺たちが消すからだ」

 

 

「っ!?」

 

 

「ジークさん!」

 

「ここまでたどり着いたんですね!」

 

『『お待ちしておりました。主!』』

 

「ああ」

 

 

そうして俺はベルの後ろから返り血を浴びて出てきた。当然その血はフリュネの仲間であるアマゾネスだ。多分だが半分は殺した。今頃ホームの道端で転がって遺体は燃えていると思うが

 

とにかくここまでに来るのに大分は減らせた。ヘスティア達も安心して進めるはず、そして俺も今やっと空中庭園に着いた

 

 

「今日の昼は世話になったなフリュネ?警告通りお前らに復讐しに来たぞ?」

 

 

「ジーク!?まさか本当に!?じゃあこの街もあんたが!」

 

 

「そういうことだ。俺たちが弱小ファミリアだと侮ったな。本気で潰すと言っただろう。俺たちがギルドのルール如きで怖気つくと思うか?こっちは人助けのためならルールも平気で破る」

 

「その通りです!人助けにために人を殺すのは自分たちも心が痛いですが・・・」

 

「春姫さんを助けるためなら戦います!」

 

 

「くう!?ふざけたことをしやがって!!」

 

 

「ふざけているのどっちだ?お前らだろうが。こっちは竈に火を付けてそれを囲んで平和に暮らしていると言うのに、それをお前らが俺たちの平和を脅かし、剰え俺の団員であるベルと命の友人でもあり幼馴染でもある春姫に手を出した。そしてイシュタルが俺を捕まえるだと?笑わせる。いつまでもお前らのやることを誰もが認めると思うなよ。言うなら俺たちの平和をお前らが脅かした罰だ」

 

 

「こんなことをしてタダで済むと思っているのかい!?」

 

 

「だとしてもお前らの今までやったことも許されない。今回にかけてもな。今更春姫を引き渡しても、もう遅い。お前らを殲滅するまで俺たちは止まらない」

 

 

「ふん!上等じゃないか!だったらあんたらの言う通り全面戦争だ!」

 

 

「そうか、じゃあ・・・・・・今から相手するのは『俺たちだけじゃない』が。構わないな?」

 

 

「は?あなたらだけじゃない?」

 

 

フリュネは全面戦争すると言った同時に、俺は決してこの戦争が俺たちヘスティア・ファミリアとタケミカヅチ・ファミリアが起こしているものではないと。俺たちだけが相手じゃないと言う

 

その言葉にフリュネは理解できない。今ここに俺たちしか居ないのだが。それ以外にまだ第三者が居ると俺は答える

 

 

と言った瞬間

 

 

ドカアアアアアアアアアアアアアアアン!!!

 

 

「っ!?なんだ!?」

 

 

「ジークさん?」

 

「まさか本当に?」

 

「ああ、当然来るさ。フリュネ。今からお前らが相手するのは俺たちヘスティア・ファミリアとタケミカヅチ・ファミリアだけじゃない。あの爆発音が聞こえた先に居る・・・・・・・・・フレイヤ・ファミリアだ」

 

 

「は!?フレイヤ・ファミリアだと!?」

 

 

「俺が知らせた。ほら今にもお前らのやる事が許せなくて怒っているぞ?義姉さんが?」

 

 

「っ!?」

 

 

俺は実はここに来る前にあるフギンと言うワタリガラスの姿をした精霊に、フレイヤに『イシュタルが俺を捕まえて、下界に居ると思われるフレイの居場所を聞きつける企みをしている』と、俺は手紙で送ったのだ。

 

もちろんそれを読んだフレイヤはフレイの妹として激怒。敬愛する兄があのイカれた女神に近づかせないと。今度はフレイヤも眷属全員を出動させて出てきた

 

目的は当然イシュタルを落とすため

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今にも義姉さんは

 

 

「いいわね?イシュタルは私が落とすから絶対に邪魔しないで。だけど他の眷属は全員片付けて、降参や逃亡する者は見逃していいわ。だけど貴方たちに反抗する者は消して。わかったわね?」

 

「「「「「「は!」」」」」」

 

「フレイヤ様!」

「オラリオに住む我が同胞たちが協力してくれました!」

 

「ありがとう。二人とも」

 

 

フレイヤ・ファミリアが門の前まで全眷属を引き連れていた。義姉さんまでもイシュタルのやる事に怒りを剥き出しにしている

 

しかもそれだけでなく、ヘグニとヘディンがなにやら大勢の同胞であるエルフたちを連れてきていた。それもオラリオに住むエルフたちが武装した状態で、その集まってくれたエルフにフレイヤは声を掛ける

 

 

「ありがとう!我が親愛なるフレイお兄様の配下であるエルフ達よ!今私やお兄様の義弟でもあるジーク・フリードがあの汚らわしい女神であるイシュタルが捕らえようとしている!目的は今遠方の彼方で平和に暮らしている我が兄であるフレイお兄様の居場所を聞きつけてまたもあのイシュタルが誘惑しようとしている!我が兄のエルフ達よ!フレイお兄様を想うのなら!このフレイお兄様の妹である私フレイヤに力を!今こそ!我らが崇拝するフレイお兄様を守る時!!あの娼婦の女神を否定し!!我らの栄光を死守せよ!!全てはフレイお兄様のために!!!」

 

「同胞よ!今こそ立ち上がれ!そしてあの女神に我らエルフの怒りを思い知らせよ!!」

 

「我ら妖精の種族は騎士であり!魔導師だ!あの蛮族の主神である女神イシュタルを許すな!!」

 

 

「「「「「「「「「我が王フレイ様の妹様!!全ては我らの王!!フレイ様のために!!!」」」」」」」」

 

 

と、今この場に居ない本当はもう天界に送還されているのだが、遠くで平和に暮らしているフレイの居場所を聞き出させないように俺を守る。もしくは女神イシュタルを落とすと。どうやら義姉さんはオラリオに住むエルフ達に声を掛けて、イシュタルがフレイを狙っていると要請したようだ

 

数としてはもう軍勢。完全にイシュタル・ファミリア一つの派閥ではどうにもできない事態となった

 

 

「まさか・・・フレイヤ・ファミリアが・・・」

 

「エルフの軍勢も居るぞ!」

 

「おいどうするんだよ!ここまでになるなんて聞いてないぞ!」

 

 

まさかのフレイヤ・ファミリアとエルフの軍勢。こんな大きな戦力を目の前にしているのだと思うと、アマゾネスと言う種族でも恐る。俺たちと相手している時は楽しそうな顔をしていたのに、それよりも強大な敵を用意されていた事に怖気ついている

 

 

「今更怖気つくとは情けない。こっちは最初からお前らと全面戦争すると言った。こんな事態になって後悔したのはお前らの警戒力不足だ。だがチャンスはくれてやろう。今ここで降参する者が居るなら見逃してやってもいい。西地区の方だけまだ焼かれてない真っ直ぐ逃げられる道がある。そこに逃げ込む者は見逃すように俺の精霊であるサラマンダーに言ってある。ただし反抗をせずに降参する者だけな?そうじゃない今から俺たちに挑む者は絶対に逃げても追いかけて殺す。それで返事は?」

 

 

「その話本当かい?ジーク?」

 

「ああ。本当だアイシャ。大人しく降参するならな?」

 

「わかった。レナ。あんた達は他の仲間や街の住民を連れてジークの言う西地区のルートからこの街を抜け出すんだ。もうイシュタル・ファミリアもこの歓楽街も終わりだ」

 

「アイシャ!?お前何ふざけたことを言っているんだ!?」

 

「フリュネ!あんたもわかんないのか!今目の前にはあのベヒーモスを一人で倒した英雄も居て!更にはフレイヤ・ファミリアやエルフの軍勢までこっちに迫ってきているんだぞ!もう終わりだと気付きな!」

 

「ぐ!くそがああああ!!」

 

「でもアイシャはどうするの?」

 

「私はケジメを付けたいリトル・ルーキーが居てね。私は引き下がるわけにはいかないからあんたたちは逃げな。いいわね?」

 

「わかった。英雄雷帝!私達は降参するわ!」

 

 

「わかった。俺たちの横を通れ」

 

 

「ケ!この腑抜け共め!」

 

 

アイシャはもうこの戦争に勝ち目が無いとわかった瞬間、仲間だけは逃したいと部下達は降参すると認め、武器をその場に捨てた。そしてホームに繋がる橋を通り、俺たちの横を通り過ぎる

 

のだが

 

 

「悪いねアイシャ。私も残るよ」

 

「サミラ。なんでだい?」

 

「なに。私も同じさ、戦いたいあの極東の女が居る。だからここに残った」

 

「ここであの三人を始末するよ!」

 

 

「これで三対三と言うわけだ。やれるか二人とも?」

 

「はい!アイシャさんに勝って!」

 

「春姫殿を救います!」

 

 

「命ちゃん・・・ベル様・・・・ジーク様・・どうして?」

 

「不思議なことではないさ。単にお前を助けたい。その気持ちがあるだけで俺たちはここまで立ち向かえる。それだけの話だ。これが英雄なんだ春姫。そうだろうベル?」

 

「はい!春姫さん。僕たちは貴方を救います。貴方が拒んでも。貴方はただ救われるの無理だと諦めているだけだ!だから本当の気持ちを教えてください!」

 

「春姫殿!貴方は救われていいのです!貴方が娼婦だからとか関係ない!貴方を助けたいから自分たちは戦っているんです!もう貴方は嘘を付く必要無いんです!だから正直答えてください!」

 

 

「私は・・・・・」

 

 

「春姫さん!」

 

「っ!」

 

 

「もう。貴方は体を売らなくていいんです。僕やジークさん達が貴方を絶対に守ります。だから・・・・・死なないでください」

 

「ベル様・・・・」

 

 

春姫に助けられる意志をベルが作る。もうあのイシュタル・ファミリアに勝機はない。奴らを落とせる戦力もある。春姫を救う希望が前や後ろにもある。

 

もうイシュタルの命令に聞く必要は無いと彼女は希望を持っていいのだと思っている

 

 

「調子に乗るんじゃないよ!春姫!アタシにレベルブーストを掛けな!」

 

「っ!?フリュネさん!?」

 

 

「黙れフリュネ!」

 

 

「っ!?ジークお前!?」

 

 

「お前は黙っていろ。お前が今更レベルブーストを貰った所で俺たちに敵うものか」

 

 

フリュネが春姫を脅すと余計なことを言ってくるため、俺が睨んで威圧を与えて黙らせる。それに今更カエルババアがレベルブーストを掛けられた所で、今ルーンアーマメントを装備している俺に敵うものか

 

それに

 

 

「とは言っても、春姫の心はもう決まっているようだしな」

 

 

「なに?・・・・っ!?」

 

 

「大きくなれ・・・ 其の力に其の器・・・・数多の財に数多の願い・・・鐘の音が告げるその時まで・・・どうか栄華と幻想を 大きくなれ 神を食らいしこの体・・・神に賜いしこの金光・・・槌へと至り土へと還り・・・・どうか貴方へ祝福を 大きくなぁれ」

 

 

と、春姫はもう詠唱を唱えていた。彼女の両手から小さな光が集まり。それがやがて大きくなる。その光を

 

 

「ウチデノコヅチ!!!」

 

 

ベルに注いだ。

 

 

「っ!?これは!?」

 

「春姫殿!」

 

「決めたようだな」

 

 

ベルの体から春姫の妖力のオーラを浴びる。その瞬間ベルのレベルが一時的レベル4へと上がる。アビリティも少しずつアップした。春姫はもう決めたのだ。抗うことを。も誰も彼女は縛られたくないと。彼女なりのワガママが出たのだ

 

 

「な!?春姫!?」

 

 

「もう体を売りたくない!もう誰も傷つけたくない!死にたくない!助けて!!!」

 

 

「春姫殿!!」

 

「本音を言えるようになったな。ベル。頼むぞ?」

 

「はい!今すぐ春姫さんを助けます!」

 

 

春姫の意志は固まった。救って欲しいと

 

なら俺たちは救うまでと武器を持って構える。彼女が救われたいと望むなら俺たちは立ち向かい勝利を得て彼女を救うまでと。臆することなく立ち向かう

 

 

「この出来損ないが!!」

 

「っ!?きゃあ!!」

 

 

「ふ!」

 

 

フリュネはレベルブーストを解除させようと持っている大斧で春姫を斬り裂こうとするが

 

 

カキン!!!

 

 

「ん?・・・っ!?ジーク様!?」

 

「っ!?ジーク!?」

 

 

「彼女には指一本触れさせない。お前の相手は・・・・俺だ!!」

 

「ぐ!?」

 

 

「早い!?」

 

「あの橋からここまで一瞬で移動しやがった!?英雄ってこんなに強いのかよ!?」

 

 

春姫を先に狙うのが見えていたから俺が雷足で一瞬で橋を渡り。フリュネの大斧を防ぐ。こいつが使えなくなった仲間を捨てるなど見ていること。そんなことは当然俺が阻止する

 

 

「命さん!」

 

「はい!自分たちもジーク殿に続きましょう」

 

「ふ!グリフォン!グラニ!春姫を端へ避難させろ!」

 

『『はい!』』

 

 

「来るか!リトル・ルーキー!」

 

「へ!かかってきやがれ!」

 

 

ベル達も俺に続いてアイシャとサミラに立ち向かう。その前に俺は後ろを向いて春姫を縛っている鎖をグラムで斬って壊す。そしてグラニとグリフォンに端まで避難させる

 

 

「俺はアイズのように優しくはない。お前はここで殺す」

 

「上等じゃないか。ジーク!」

 

 

そうして俺もフリュネの戦いに集中する。フリュネは幾度もアイズに勝負を挑んでいた。理由は自分よりも美しいからと、アイズにひつこく決闘などを申し込んではアイズに負けた。アイズもいい加減殺せばいいと俺は二年前から思っているのだが。アイズはモンスターを簡単には殺せても人間は殺せない女だった。だからいつもフリュネを少し撃退して退けようとする

 

だが俺は違う

 

俺は敵であるなら容赦なく同じ同種族でも殺す。敵と言うのは相手を殺すまで奇襲するのを止まらないものだ。だから俺は春姫や俺たちヘスティアに・ファミリアに仇なす者を徹底的に殺す

 

 

「ぐううう!!」

 

「やはりお前はレベル5だったか、レベルブースト無しではお前もこの程度か、いやそもそもお前ら全員が殺生石を持ってなくても俺たちの敵では無い!!」

 

「ぐは!」

 

「それでフレイヤ・ファミリアにも挑もうとしているようだが、お前らが一つレベルアップした所で、第一冒険者が多いあのファミリアに勝てるものか!」

 

「がは!!」

 

 

俺はフリュネの大斧をミョルニルで弾いた。そしてそのガラ空きになった顔にグラムで斬る。そしてグラムに少しだけ頬に切れ傷が入る。そこから血が垂れた

 

 

「な!?な!?なななななな!?この美しいアタシの顔に傷だとおおおお!!おのれ!よくもオオオオオオオ!!!」

 

「ふ!」

 

 

フリュネは体に傷が入ったことにプライドを傷つけられたからなのかヤケになって今度は全身を使って俺に威力を掛けてきた

 

だが、そんな脆い斧では

 

 

バリン!!

 

 

「な!?」

 

「その玩具では俺に傷は入らない」

 

 

と、右腕に片方だけの斧をグラムで壊した。レベル5の一撃などルーンアーマメントをしている状態の今の俺に通用しない。だからこっちも本気で返した。

 

フリュネの一撃を返した衝撃でホームの方まで斬撃波が届いてしまい、少しイシュタル・ファミリアのホームを半壊する

 

 

「美しい顔?お前のような太った顔に心が汚れているお前が美しいだと?笑わせるにも程がある!」

 

「ぐう!?な!?地面が!?うぎゃあああああああああ!!」

 

 

ミョルニルに雷を溜めてフリュネに叩き込む。それをフリュネは自然に防ぐのだが。さっき俺がグラムから出した斬撃波がホームだけでなく、今自分が立っている空中庭園の地面も少し壊しているため、フリュネをミョルニルで叩いた瞬間、フリュネはその衝撃に今立っている地面が壊れ、その地面のそこへと落ちて行った

 

当然そのまま底へと落ちたフリュネを追いかける

 

 

「ベル!命!俺はこのままフリュネを追いかける!グリフォンとグラニはそのまま春姫を守れ!」

 

「「はい!」」

 

『『お任せを!』』

 

「ベル!もしもの時はこれを使え!ここに置いていく!」

 

「それは!はい!」

 

 

俺は地面の底へ落ちたフリュネを追いかける。もちろん確実に殺すまで俺は追いかける。フリュネをこのまま生かしておいたらこれからが絶対にとんでもないことをしてくると俺は絶対に排除するつもりだった

 

それと保険としてベルに大剣を一つ置いて行った。アイシャも大剣でベルはナイフ。いくら春姫のレベルブーストで一時的強くなっても。立ち向かうには不利があるかもしれないと思って置いて行く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてフリュネを追いかける。追いかけて降りた先はどこかに続く階段の道だった。そこにフリュネが全身血だらけで倒れている。結構の高さを背中から落ちたのだから少し重傷気味だ。受け身は背中からではどうにもできないからな

 

 

「くそ・・・・この街まで燃やして・・アタシの美しい体まで・・血だらけにしやがって!」

 

「お前らが俺たちに危害を加えなかったらこんなことになっていない。負ける覚悟もしないで今になって後悔するとは哀れだな。まあお前らが俺たちを弱小ファミリアだからと侮ったのが敗因だ」

 

「ふざけたことをしやがって!くそがああああああ!」

 

「ヤケを起こすところはアマゾネスらしい・・・な!!」

 

「う!?うぎゃああああああああああああああああああ!!!」

 

 

もう片方での斧でフリュネは斬り掛かってきた。だからもうこいつと『遊ぶ』のはもう飽きたと。さっさと終わらせようと今度は斧ではなく。ズシャとその斧を持った手をグラムで斬った

 

 

「あああ!!ああああああああああああああああ!!」

 

「一応女だけのことはあったか、『たかが腕を切り落とされた』くらいで嘆くとはな」

 

 

腕を斬り落としたことで、もはやフリュネは完全に戦意を無くしている上に武器も無い。もう抗う術も無い、おまけに逃げ場も無い。もうフリュネはここで死ぬしかもう道がない。むしろもう俺はこいつを逃すわけにはいかない

 

ここで確実に殺そうと奴に迫る

 

 

「わ、悪かったよ!許してくれよ!なんでもするから!」

 

「お前あろう者がまさかの命乞いか?本当に情けないな。潔く死のうと思わないのか?まあお前にそんな考えがあるわけないな。それでなんでもすると言ったが何をしてくれる?」

 

「そうだ!この体をあげるよ!アタイを抱かせてやるからさ?このアタイを好きにできるんだ。唆るだろう?」

 

 

「は?どこかだ?お前?そんな体して本当に自分が美しいと思っているのか?」

 

「っ!?」

 

 

命乞いよりもそれよりも酷いことを言ったことに、流石の俺も呆れた。まさかなんでもすると言う内容がそんなくだらないことをしてくれるなど、呆れているとしか言いようが無かった

 

そしてこいつの考えもイカれていることに

 

 

「太った足に太った腕。更には太った顔。全部見通してもブサイクそのもの。アマゾネスの癖に一体何をしたらそんな体になるのか聞きたいものだ。顔は完全にカエルだ。どうせ娼婦の仕事も相手に惚れ薬を飲ませなきゃお前を欲情したりしないんだろう?」

 

「っ!?そんなこと!?」

 

「そうなんだろう?でなければお前のような太った女を欲しがる男なんて居ない。物好きならともかく、でも今動揺したってことはそうなんだろう?所詮お前がそんなクズだとわかっていた。中身がまともなら良かったのに。本当に自意識過剰なクズだな。このカエルババア」

 

「カエルババアだと!?このガキ!?・・・っ!?」

 

 

フリュネの外見に駄目出しをして。それでもうこいつに用は無いと、さっさと斬り捨てるために体に雷を溜めた。今にも俺の体から雷が放出しようとしていた。こいつのなんでもすることに関しては性交なんかではなく

 

俺はこいつを殺したい

 

 

「俺は性交することに興味などない。ただ敵を殺せばそれでいい。そう、お前と言う敵をな!」

 

「ひい!?」

 

「警告した通り!俺に一度立ち向かった者は絶対に殺す!!命乞いは許さない!だからお前は殺す!ここがお前の墓だ!!」

 

「ま、待て!!」

 

 

相手に遺言も聞く気もない。降参しない相手を戦場で戦ったのならに勝って生き残るか、相手に負けて死ぬか、戦場で戦った結末はこの二つのみ。降参すれば助けてやったと言うのに。降参せずに俺と戦った者は確実に殺すと、俺は躊躇いなども容赦もない

 

そしてフリュネを殺すために、グラムに雷を溜めて放つ

 

 

「ルーン・ブレイク発動!ヴォルスング・サガアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 

「ひい!!あぎゃあああああああああああああああああ!!!」

 

 

グラムの刃の先から放つ電光砲がフリュネの体が溶けるように灰にする。俺の雷砲がフリュネの後ろを通過し、空までに光線が届きイシュタル・ファミリアのホームに完全に風穴を開け

 

フリュネは骨すら残らず消えてなくなった

 

 

「フリュネ・ジャミール抹殺完了」

 

 

そうして俺は奴を完全に消し終えた後。蒼天雷帝を解いて、ミョルニルをチェーンネックレスに小さくして戻す。魔術武装を解くと。歓楽街に広がった雷雲が一瞬で晴れた

 

もう殺生石はベルが壊した。イシュタルの一番強い眷属も殺した。もう母のルーン魔術武装を使う必要が無くなったと解いた

 

すると

 

 

「っ!オッタルか?」

 

「ジークか、まさか本当にお前たちがこんなことをしたのか?」

 

 

突然フリュネよりも遥かに違う大きな魔力と気配を感知した。それがすぐにオッタルだとわかった。どうやら義姉さんの命令で眷属を撃退しようとここまで一人で来たようだ

 

 

「ああ。まあ俺がほぼ中心に先導した結果だ。他のファミリアでは絶対にやらないようなことまでする。助けたい一人の少女のためならこの程度やってのけるのが俺たちヘスティア・ファミリアだ。あいつらは俺に惹かれているからな」

 

「イシュタル・ファミリアも弱いファミリアだと侮ったか」

 

「そういうことだ。お前も義姉さんの命令でここまで?」

 

「ああ。ところでその義姉さんと言うのは・・・まさか」

 

「ああ。フレイヤのことだ。ベヒーモスの事件の時にお前とアレンの力を貸すようにと弟ぶって助けを頼んだんだ。その結果でもうあいつを義姉として扱わなければならない立場になったんだ。お前が気にしなくていいことだ」

 

 

そう言って俺は今からイシュタルを捕まえにすぐ隣にある階段に登る。オッタルが俺の邪魔をしないならもう長話をする必要ないとさっさと進む

 

だが

 

 

「待て、ジーク」

 

「なんだ?お前と長話をするつもりは無いぞ?」

 

「先ほどあのお方に一匹の渡鴉がやってきた。その渡鴉は手紙を運んできた。フレイヤ様が言うならジークが送ってきたと言っていた。あのお方にあのような手紙を渡すと言うのはどういうことだ?」

 

「お前は俺が義姉さんに唆したとでも言いたいのか?俺は義姉さんのために伝えたつもりだ。義姉さんからすれば今イシュタルのしていることは重大な問題なんだぞ?俺が唆すつもりであんな手紙を送ったわけではない」

 

「確かにフレイヤ様にとっては重大な兄妹の関係に関わる問題だろう。あのお方の言う通りに戦うまで。だがあのお方を利用するような真似は今後は控えてもらおう」

 

「わからない奴だな。俺は義姉さんのために教えただけであって。別に俺たちの力を貸してくれと頼んだわけではない。むしろお前らの力が無くても俺たちは奴らを片付けられる。義弟としてフレイに関わることで危険だと義姉さんに教えただけだ。そしたら義姉さん自らが街に住むエルフたちを引き連れて加勢しに来ただけだ。勝手に俺が利用したと言い掛かりはやめろ。それともお前らの言う義姉さんの寵愛が俺が独占しているとでも言うのか?」

 

「いや・・・・・・」

 

「それでいい。俺は義姉さんを利用しようだとかそんなことはしない。自分たちの問題は自分たちで解決する。義姉さんに頼む時はそれなりの代価を用意する。仮りにお前が義姉さんが誰と吊るんでいようが義姉さんの勝手だろう。お前が口出しする眷族として権利はない。俺を勝手に敵として認識するな」

 

 

そう言って俺はオッタルをその場に置いて奥へ進む。まったく困った者たちだ。オッタルと言い。アレンと言い。ヘグニやヘディン。そしてブリンガル兄弟。フレイヤの眷属はミア以外はフレイヤの寵愛が無ければダメなのかと。俺はオッタルも含めて呆れた。主神を想うのは当然かもしれないが、度が過ぎることをしてフレイヤが喜ぶわけないと。想い過ぎるのもどうかと思っている

 

あの八人も十分義姉さんに魅了されたと理解する。

 

義姉さんの寵愛など俺が独占している訳もなく、しかも眷属でない者にそんなことをする訳ないだろうと。考えすぎにも程がある。明らかに嫉妬しているとしか言いようが無い。見苦しい限りだ

 

 

本当にフレイヤの気持ちを考えない無能共だとわかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてこの被害にイシュタルは

 

 

「おのれジークめ!私たちの街をここまで!」

 

 

まさか本当に俺が襲撃するなど。街を粉々に壊すなど思ってもいなかった。だから急いでこの場を逃れようと。不満ではあるがこのオラリオを脱出しようと眷属二人を連れて急いでいる。もはやフレイヤ・ファミリアまでも押し寄せている。もう自分には勝ち目が無いと。ひとまずオラリオを脱出する以外生き延びる道は無い。やむを得ず塔を降りる

 

のだが

 

 

ドカン!!

 

 

「な、なんだ!?」

 

 

突然階段で降りると、壁の内側が破られた。誰かが壊したとしか言いようが無い限り内側が壊れる事がない。だからイシュタルは誰か自分を捕まえに来たのだと一瞬怯えた

 

そしてその壁を壊した穴から誰かの足音が聞こえる

 

その中から出てきてのは

 

 

 

 

 

「見つけたぞ。イシュタル」

 

 

「ジ、ジーク・フリード!?」

 

 

俺が出てきた。イシュタルの神力を感知してここまでやってきた。どこへ逃げても無駄。必ず感知で神力を捕らえて地の果てでも追いかける。例えオラリオの外でも。こんなことになるとは思ってしなかったのか、見る限りイシュタルが逃亡していることは明白だった

 

だがそんなことは絶対に俺が許さない。やられたら絶対にやり返す。復讐を成し遂げる。女神が相手だろうと

 

 

「どこへ行くつもりだイシュタル?まさかこの後に及んで逃げようとしているのか?もちろん俺が逃さないがな」

 

「ジーク!貴様よくも私たちの街をこんなめちゃくちゃにしてくれたな!」

 

「警告を無視したお前らが悪い。こっちはお前のために大金を用意して春姫を買う人身売買をするだけの平和交渉をするつもりだったのに、お前らが今日の昼に襲撃したことで何もかも台無しだ。そしてその仕返し今この場を焼き尽くしただけだ。俺の警告を聞いていればいいものを」

 

「こんなことをしてタダで済むと思っているのか!?」

 

「ギルドのペナルティくらいヘスティアもタケミカヅチも承知の上で了承している。弱小ファミリアだろうと。お前のやることが許せない。ギルドのルールを破ってでもお前らを潰す。そして春姫を助ける。それだけのことだ」

 

「っ!?そいつを取り押さえろ!」

 

「ですがイシュタル様!」

「相手はレベル6であの英雄ですよ!私たちでは敵いません!」

 

「この腰抜けめ!」

 

「おい?」

 

「「「っ!?」」」

 

 

「俺に殺されたいのか?」

 

「「ひい!!・・・・・・・ああぁぁぁ」」

 

 

御託を無視して俺はイシュタルを捕らえようとするが、イシュタルも今連れている眷属にガードを頼むが、レベルが高い俺に敵わず。眷属である女二人は俺に立ち向かうことなく、イシュタルに口答えをした

 

だがその前に、俺がその眷属をビビらせる。竜の眼を開眼させて眷属二人は腰を引かせてその階段に横になって泡を吹いて気絶した。

 

 

「さて。これでお前の眷属も気絶した。あとはお前だけだ」

 

「ま、待てジーク!出来心だったんだ。もう私たちはお前たちに何もしないと約束する!」

 

「もう遅い。言い訳も命乞いも聞かない。出来心でやっただと?アポロンと同じだな、これだから神はクズだ。軽々と俺たちをおもちゃにして神であろうと自分がやられる訳ないと思ったか?神であろうと俺は容赦はしない。お前ら神だって罰は存在する。今から俺と一緒にヘスティアとタケミカヅチの所に行ってもらう。そこで二人から尋問を下し、それがもし許されない場合はこの下界から去って貰う。まあ元よりあの二人もお前のやることにはもう飽きているから尋問など要らないと思うがな?」

 

「くそ!だがお前がここに一人で来たのはちょうどいい!」

 

「なに?」

 

「私のターゲットであるお前がノコノコとここまで来るなど。お前も油断したな?ほら見ろ?私の体は美しいだろう?」

 

 

そうして突然イシュタルは着ている衣服を抜き出した。衣服が取れたことでイシュタルは全裸となり俺に誘惑を掛けてきた。なぜイシュタルがそんなことをするのかと言うと、イシュタルは美の神でもあるがそれと同時に娼婦の女神でもあるため。

 

彼女の能力でもあるフレイヤと同じ『魅了』の力を所持している

 

 

「さあ被りつけ。フレイ同様に美しい子供よ。英雄も私の体は欲しくなるだろう?」

 

 

イシュタルの裸を見た子供は魅了される。フレイヤと違って魔眼ではなく、イシュタルは自分の裸を晒すことで魅了を発動させる女神。イシュタルの裸を見て性交をしたがらない子供も神も居ない

 

誰にでも性欲を引き出す魅了だ

 

 

だが

 

 

「おふくろより胸は小さいな。こんな小柄でどこにでも居るような女の裸体に今までお前が抱いてきた男が居たのか?」

 

「なに!?魅了が効かないだと!?」

 

「残念だったな。こう見えて神の間に生まれておきながら、母とヘスティアやそれに通ずる神の友人以外は。俺は『基本的に神が大嫌い』なんだよ。だからレアスキルで神の力は俺には通用しない」

 

「なんだと!?レアスキルで神の力は効かないだと!?そんなバカな!?」

 

「下界に生きているヒューマン全員がお前ら神を崇めると思うか?いいや、俺は違う。俺は神が憎い」

 

「何を馬鹿なことを!ぐう!?」

 

「いいから来い。もうお前の御託に付き合うつもりは無い。このまま引きずってでも連れて行く」

 

「よせ!おい!痛い!髪を引っ張るな!!」

 

 

そんなイシュタルの言葉を聞かずに俺はパンドラボックスから大きい布でイシュタルの体を無理矢理巻いて隠して、髪を引っ張って連れて行く

 

最初からイシュタルを許すつもりは無い。敵は確実に殲滅する。イシュタルの命乞いなど聞く気はなかった。どんな要求を出しても俺は聞く気はない。ヘスティアとタケミカヅチの所へ連れて行き。審判を下す。

 

こいつの今まで行為を見逃すつもりは無い。イヴィルスとして活動したことも全部取り調べをしようと、髪を引っ張って階段を降りる

 

 

すると

 

 

「ジーク君!」

 

「ジーク!イシュタルを捕まえたか!」

 

 

「っ!ちょうどいい所で会ったな。今イシュタルを捕まえた」

 

 

ヘスティアの所へ連れてこうとしたが。まさかのいいタイミングで出会した。ちょうどいいと思って俺はヘスティアとタケミカヅチに審判を頼むのだが

 

 

「ジーク?こいつがイシュタルか?」

 

「ああ。そうだ」

 

「でも、なんで布を体に巻いているんですか?」

 

「気を付けろ。イシュタルは相手に自分の裸を見せる事で相手を魅了をするんだ。だから俺が無理矢理布を巻いた」

 

「マジかよ!?」

 

「とんでもない女神様ですね」

 

「それがイシュタルだからな」

 

「うん、それが通用しないジーク君は本当に僕らの力が効かないんだね」

 

 

「とにかくこれからこいつの尋問をやる。ひとまず場所を写す。場所はこいつの神室で」

 

「ジーク!何を勝手な事を!・・・ぐ!?」

 

「お前は黙れ。お前の意見など聞く気はない」

 

「ジーク。本当にヘスティアの言う通り。相手は女神なのに容赦ないな」

 

「それがジーク君だから」

 

 

こんな所で審判を下してもいいのだが、こいつがイヴィルスとして活動した情報と記録を吐き出させるために、イシュタルの神室に向かう。そこに幾つかの資料となる情報があるかもしれないと。イシュタルの神室で審判をする

 

俺が先導してイシュタルの髪を引っ張り引き摺りながらそこへ向かう

 

俺がイシュタルの髪を引っ張って引き摺る光景に、タケミカヅチは凄く恐ろしく俺の行動にドン引きしていた。ヘスティアは俺が神嫌いだと知っているから、絶対にこういう事をすると、俺がイシュタルにやることに驚きはしてなかった

 

ヴェルフたちの方はかなり俺のやることに驚いている

 

 

今女神に対して非道な事をしていることもそうだが。ここまで辿り着くまでに道端で遺体が燃えている光景をここまでに何度も見た。それが全部俺がやったのだと、本当に人殺しをしてここまで来たと。恐ろしくもヴェルフたちは本当に俺の容赦の無さがあると、凄惨な事を平然とできる男だと思っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃、フレイヤは

 

 

「なんですって?ジークが先に?」

 

「はい。女神イシュタルを先に捕まえて、神ヘスティアと神タケミカヅチに尋問を頼み、その後で天界へと送還させるようです」

 

「ジーク。本当に女神相手にそんな事をする気なのね。いつからそんな恐ろしい子になったのかしら」

 

 

俺より先にフレイヤはイシュタルを落とすつもりだった。そうすればまた俺に借りを作れると。何かまた俺に断れないようなお願いをする予定だった

 

だが、俺も目的としてイシュタルを捕らえるらしく。先を越されてしまうと、まだホームに入っていない外でオッタルに報告を聞いていた

 

そして

 

 

「フレイヤ様。ご報告があります」

 

「なにかしら?アレン」

 

 

自分も早く行こうとフレイヤはさっさとホームに入ろうとしたが、先に眷属を少し片付けに行って帰ってきたアレンから報告があるとフレイヤに通達する

 

 

「ジークが女神イシュタルを捕らえ、神ヘスティアと神タケミカヅチを連れてどこか移動するところを遠くから見掛けました」

 

「っ!?先を越されたわね」

 

 

アレンが遠くで俺がイシュタルを捕まえた所を目撃したようで、すぐにその事をフレイヤに報告した。借りを作ろうと思ったが完全に先を越されてしまった。更にそこにヘスティアやタケミカヅチが居るとなると。もう中は俺たちに制圧されているとすぐに判断した

 

だがここまで来て、帰るつもりも無い。自分の兄を狙ったことに関して問い詰めなくてはならないとすぐにイシュタルを天界に送還される前にホーム内へと急ぐ

 

 

「それなら急ぐしかないわね。引き続きイシュタルの眷属を片付けなさい。逃げ出す人は見逃してあげて。逆らう者だけでいいわ。わかったわね?あの子たちにもそう言ってあげて。ヘディン。ヘグニ」

 

「「「「「「はっ!」」」」」」

 

「「了解しました」」

 

「ジーク。あなたは本当にすごいわ。トールとお兄様にお願いしてあなたを貰えないかしら?」

 

 

指示としては変わらない。このまま刃向かう眷属を倒すようにオッタルたちに頼む。ヘディンとヘグニはここまで加勢してくれるエルフたちにも通達するように持ち場を離れる

 

そしてフレイヤは中へと急ぐ。まさか先に俺に獲物を捕らえるなど彼女は予想してはいなかった。だが絶対にやるだろうとは思っていた。そしてここまでイシュタルの警備と街を制圧した俺に。欲情して母であるトールや自分の兄であるフレイに眷属にしたいと。俺を欲しがっていた

 

そんな事をフレイヤから聞こえたからアレンが

 

 

「ち、なぜあいつがあのお方の寵愛を受けている。本当にどこまでも気にくわねえ野郎だ」

 

「だがあのお方が惚れるのもわかる」

「前は一人でベヒーモスを倒した奴だ」

「ゼウスとヘラの眷属を明らかに上回っているはず」

「新しい英雄を好むのは、あのお方にとって当然のこと。否定できない」

 

「フレイヤ様の言う通りに動け。あのお方がジークを欲しがるのは奴が強者として我らを超えているからだ。愚痴を言ってもどうにもならんぞ」

 

 

アレンやブリンガル兄弟たちは俺がフレイヤの寵愛を横取りをしていると。不満な声を出す。だがオッタルはフレイヤがジークを欲しがることに妬む事もなければ仕方ないと認めている

 

 

「オッタル。お前はあのお方がジークばかりを見て、不満に思わないのか?」

 

「だとしても、ジークが我ら以上の成果を得ているのは事実だ。あのベヒーモスを単独で倒し、その次は空に浮かんだアルカナムの破壊。そして今回イシュタル・ファミリアと抗争。どれも並の冒険者ができる事ではない。それをまだレベル3以下の仲間と共にここまで破壊し尽くしたんだ。むしろあのお方が認めるだけのことはあると思っている」

 

「ち、あのクソ野郎が、眷属でもない癖にあのお方の寵愛を受けているなど、俺としては不服で堪らない」

 

 

アレンは俺がフレイヤの寵愛を独占しているはずだと疑い。それが非常なまでに気に食わないと苛立っている。確かに自分たちよりも活躍をし、あの三大クエストの一つと言われるベヒーモスをたった一人で討伐するなど、数多くの偉業を成し遂げている

 

だからこそオッタルは嫉妬などもせず、俺の力を認めている。

 

 

実はオッタルは、いつかまた俺に挑もうとしている

 

 

一度グランド・デイの前夜祭で戦って引き分けとなったが。その後にあの程度の強さでベヒーモスを倒すと言う。当時はレベル5で倒すと言う異常を見せたのだ

 

オッタルとしてはまたも俺に挑みたい。かつてゼウスの眷属やヘラの眷属に勝負を挑み負けたことがある。その同時の敗北感を俺になぜか感じ、俺をどうしても倒したいと望んでいる。ベヒーモスを一人で、それもその強化種を相手に一人で倒す異常な力を持っているのであれば。明らかにゼウスとヘラの眷属をレベル関係なしに上回っているはず

 

それはつまり、この時代に新たな強者が過去の自分たちを超えて現れたこと。そうとなれば挑まずにはいられない。

 

だが今はまだ早いと考えている

 

ギルドの情報ではたった一ヶ月でレベル6になったと言われている。新たなレコード・ホルダーに登録されている異常な成長速度をしているとなれば、近い内に必ず自分と同じレベル7になるはずだと

 

同じレベルになるまで挑むのを待っている。そして俺もミア・グランドを倒そうとしている。今自分の標的でもあるミアを俺も倒そうとしているのであれば、負けたくない気もする

 

 

オッタルも俺も同じ目的なのだ

 

 

強くなるためにどんな事でもする。そしてそれを成し遂げた者こそ。フレイヤの寵愛以上の『絶愛』を貰うことができる

 

それこそ『オーズ』

 

豊饒の女神の伴侶になれる者。その伴侶に俺がなり掛けているとオッタルは思っている。

 

でなきゃ、さっきのフレイヤの言葉、『トールとお兄様に頼んで。あの子を貰えないかしら?』と、明らかに眷属にしたいなんて言葉では片付けられないほど、今フレイヤは俺を伴侶にしたいはずだとオッタルは思っている

 

なら俺に勝てば、その絶愛も必ず俺から奪うことができると。俺をライバル視している。

 

 

もはやオッタルも俺に負けないように前を進んでいるのだ。都市最強のレベル7だとかでは納得はしていない。

 

英雄雷帝を超えて豊饒の女神の絶愛を手に入れること

 

今それがオッタルの目標であり、俺に嫉妬することなく。いつか俺に挑む時が来るまで力を更に蓄えると。見苦しいことは考えずに、今はオッタルはフレイヤの指示に従うまま、イシュタルの眷属を片付けに行くのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして歓楽街の外壁の上で、街が焼け野原になっている光景を見る主神とその眷属一人が居た。その二名は

 

 

「これをまさか・・・・・・ジークが?」

 

「ああ。本当にすごいなジーク君は、俺がフレイヤ様に頼む必要が無いくらい、本当に容赦がない」

 

 

それはヘルメスと『ペルセウス』と言う二つ名をしたアスフィだった。ヘルメスは念のためにフレイヤの元眷属であるミア・グランドに、俺を守るようにと伝言を頼んでいたのだが

 

まさか本当に俺が街ごとイシュタル・ファミリアを襲撃するなど。ヘルメスでも思っても見なかった。

 

だからヘルメスは余計俺を恐れる

 

本当に俺を敵に回せば。例えギルドのルールとか関係なしに。このオラリオ内でも戦争を引き起こすと。敵であるなら容赦しないと。平然とイシュタル・ファミリアに戦争を仕掛けたのだ。

 

そんな事を弱小ファミリアがするからあり得なくて恐ろしいのだ。不可能と言えるような弱い戦力だけで、たったレベル6一人しか居ない英雄の指示に従っているだけでここまで街を焼き野原にできるなど、もはや恐怖しか見られないのだ

 

もちろんアスフィも思っている。レベル1が一人とレベル2が二人とレベル3が一人で、そして英雄一人しか居ない人数も力も弱いに等しいファミリアで、どうやったらイシュタル・ファミリアを落とせるのか、本人に聞いてみたいとアスフィは思っている

 

 

「不穏分子であるイシュタル・ファミリアはこれで終わりでしょう。本当に恐ろしい人です。確かにベヒーモスを一人で倒しただけのことはあります」

 

「ジーク君は戦争経験者だと言っていた。だからこそこんなことが平気でできるんだろう。イシュタルがジーク君に変な事をしなければこんな事にならずに済んだのに、ジーク君を舐めすぎたな」

 

「エルフの軍勢まで居ます。ジークはあの神フレイヤの兄、神フレイの義弟とも言います。街に住むエルフまで味方を付けるなど、人を寄せつける力もあるようですね?」

 

「あれは違う。あのエルフたちはフレイヤ様が呼んだんだ。イシュタルは今遠くに暮らしているフレイを狙っていると、街に住むエルフたちに流して。彼女たちがイシュタルに暴動を起こしたんだ。言うならイシュタルはフレイを狙った事でエルフをも敵に回したと言う事だよ」

 

「その神フレイが狙っている事に関してはわかりますが。その神フレイの居場所を知っているのはジークだと、誰が神イシュタルに言ったんですかね?」

 

「あはははははは・・・・・ごめん。俺です」

 

「まったく・・・・・・」

 

 

まあそもそも、イシュタルが俺を狙った始まりは。俺がベルを歓楽街で探しているあの夜。ヘルメスが殺生石をイシュタルに引き渡す取引をしている時に、ついでに言われたのだ

 

イシュタルが『本当にジーク・フリードはフレイの義弟なのか?」と

 

その事を本気でヘルメスは打ち明けると。イシュタルはそれらしい俺の情報を無理矢理ヘルメスに脅しをしたなどして、俺に関しての事を知る限りを全部話をして。そしてイシュタルは俺たちを襲ったと

 

言うならヘルメスは俺のことに関して余計なことを言わなければこんなことにはならなかったと言うわけだ

 

 

「だがこんなことになったのは確かに俺のせいだが、でもそんなことをしなくてもジーク君は個人的にイシュタル・ファミリアを潰していたかもしれない」

 

「ん?それはどういうことですか?」

 

「これはジーク君からの情報だけど、イシュタルはイヴィルスらしいんだ」

 

「な!?イヴィルスですか!?」

 

「ああ。このオラリオの街に潜んでいるイヴィルスであるタナトス・ファミリアと裏で手を組んでいるらしいと、ジーク君から情報を貰ったんだ。彼も彼なりにイヴィルスの事を調べていたんだ」

 

「まさか・・・・・ジークがイヴィルスの残党を知っていたなんて、まさかそれも了承して襲撃を?」

 

「おそらくかな、どの道イシュタルがフレイを狙っている時点で、いつかジーク君が義兄であるフレイを守るためにイシュタルを潰すだろうと。もう何があってもジーク君自らこうするつもりだったから、俺の情報を流さなくても彼らは戦っていたよ」

 

 

どの道俺がイシュタルを潰すだろうとしているのはヘルメスはわかっていた

 

イヴィルスの構成員でもありスポンサーでもあり、なにより俺の義兄であるフレイを狙っている。もうフレイはこの下界に居ないとは言え。イシュタルを俺の故郷に行かせるわけにはいかないと、敵になることは変わりないと

 

ヘルメスは俺がイシュタルをいつか潰すとわかっていた

 

 

そして

 

 

ドガアアアアアアアアン!!

 

 

「っ!」

 

「あれは!・・・・・ベル・クラネルです!」

 

「そうか・・・・・君もジーク君のように覚悟を決めたのか・・・」

 

 

突然イシュタルのホームから爆発音が見えた。それは庭園の方から、外壁からでも見える庭で戦っている四人をヘルメスとアスフィが見つける

 

その庭で戦っているのはヘスティア・ファミリアである。ベル・クラネルと命・ヤマト。そしてイシュタル・ファミリアのアイシャ・ベルカとサミラ。その四人が庭で激闘を繰り広げていた

 

 

「見せてもらうよ…ベル君。ジーク君と言う英雄に憧れて、君は何を目指すのかを」

 

 

ヘルメスはベルをも支援している。友人であるゼウスの頼みで、『オリュンポスの神々』は今でも『あの子』を守っている。俺と言う竜殺しの英雄に連れて、ベルと言う『最後の英雄』は俺から何を学んで果たすのか

 

ヘルメスは見守っていた。それが商業の男神としてのやる事だからだ

 

ベルが俺に続く英雄に成せるために

 

 

 

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