ニーベルンゲン・シックザール〜竜殺しの英雄譚〜   作:ソール

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ロキからの戦死通告

翌日

 

朝からベル達はヘクトルを連れてダンジョンへ向かった。ヘスティアはバイトへ行った。ヘファイストスもホームへ戻って本来の仕事をしに行った

 

そして俺は

 

 

「アドニス!ここは私がやるから見ててね!」

 

「ジーク!ここは私がやるからしっかり見てて!」

 

 

「・・・・・・・・」

 

 

アフロディーテとペルセフォネが予想以上に家事が上手くて、俺の仕事は書類仕事のみだった。アフロディーテは娼婦の仕事をしているのは知っている。てっきり家事なんてできないと思っていたのだが、テキパキできる女神だったらしく、どんな家事をも完璧にやり遂げている。しかも俺より洗濯が上手い

 

アフロディーテは決して口先だけの女神ではなかった

 

 

ペルセフォネは家事ができる事は知っている

 

農業のファミリア団長だから、他の団員に料理を振る舞うなど、家庭面に関しては日常生活で普段していることであり、それを主に仕事にしている彼女にとってはこんなの朝飯前だった

 

二年前から俺にオラリオの街を案内してくれたりと。優しい女性だ。

 

 

確かに女性として家事は完璧だ。むしろ俺以上に彼女達は上手くやっている。正直見事だった

 

あとは・・・・・

 

 

「どう?私の方が上手くやれているでしょう?」

 

「何を言っているのですか?私の方が遥かに上手くやれてますよ?アフロディーテ様」

 

 

「・・・・・・・」

 

 

口喧嘩さえ無ければ完璧なんがな

 

技術が完璧でも性格が最悪。完璧な生き物なんて居ない者だが、女性として男を取るためなら手段は選ばないと、おふくろに聞かされた事がある。色仕掛けに誘惑なり、女は最も恐怖で貪欲で強欲で、ズルイ生き物だと

 

俺はおふくろに教わった。改めて修羅場の会話を聞くと、見苦しくも見えるが、それと同時に熱意は強かった

 

でも愛なんてわからない俺には二人のことを恋愛対象として扱えない。そもそも冒険者を役職にしている男を、夫にするなど。いつか死ぬような男を欲しがるなど。俺には女の考えがわからない

 

実際に一度死んでいるからこそ、俺は二人の愛に靡かないし、こんな不要な考えをしている。

 

 

「二人とも、家事はよくできるのはわかったから、次は買い物に出掛けるぞ?」

 

「ええ」

 

「わかったわ」

 

 

ホームでの家事は全て二人の手で完了した。俺が手を出すまでも無く、掃除・洗濯・料理。全て完了していた。ちゃんと俺の妻になりたいだけの女としての嗜みはしていたようだ

 

本当に二人はなんで俺のような無関心な男を選ぶのか俺には理解できない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おや?英雄様。女神様とペルセフォネちゃんとお買い物かい?」

 

「まあな。夕飯の買い出しだ」

 

「ペルセフォネちゃん?まさか女神様と、英雄様と取り合っているのかい?」

 

「ええ、そうですよおばさん。私は今女神様とジークを取り合っています」

 

「え!?本当なの!?」

 

「ええ、私は今この娘と取り合っているの。これは女の戦いなの」

 

「まあ!流石は英雄様ね。女神様とあの農業ファミリアの団長であるペルセフォネちゃんをものにするなんて」

 

 

「茶化さないでくれ」

 

 

街へ歩いて、街の人々に注目を浴びていた。女神とオラリオの街の人々にとってペルセフォネは誰もが知っている存在。街の野菜を輸入しているの全部デメテル ・ファミリアのおかえげだ。その団長であるペルセフォネは街の人々にとっては誰もが知っている

 

この街に野菜を店に出してくれているのは、彼女とデメテルのおかげだからだ

 

だから彼女はもはや街のお姫様。食べ物を恵んでくれる王女にもなる。そんな彼女とまるでデートをしているかのように、俺の手にしがみ付いている姿など、街の人々から驚くこと。しかもその反対には女神までも俺にしがみ付いている。

 

こんな光景は、男なら誰もが羨むようなことだ。まさしく両手に花だ

 

 

「みんな。あなたを見ているね?」

 

「私もあなたの英雄譚を読んだけど。やはり英雄はいつでも有名ね」

 

 

「街の人間が見ているの俺じゃなくて、お前ら二人だ」

 

 

「やだあ。アドニス。私が美しいからって、そんなことを言うだなんて」

 

「ジーク。そんな風に言ってくれるなんて嬉しいわ」

 

 

「・・・・・・・・」

 

 

本当に何を言ってもこの二人には喜言にしか聞こえないらしい。まあ確かにそんなそこらにいる女よりは確かに遥かに美しいだろう

 

そんな女二人を両腕に持つ事ができるんだ。確かに他の男からすれば幸せなもんだろう

でもこの二人が口喧嘩しなければ俺だって・・・・・・・・・いや、多分その感情すら動かないな。おそらく俺は

 

すると

 

 

「あれ?ジーク?」

 

「あれは・・・確かデメテル ・ファミリアの団長のペルセフォネ・コレー。なぜジークと共に?」

 

 

「ん?ロキ。リヴェリア」

 

「あら?ロキじゃない?」

 

「あ、ロキ・ファミリアのナインヘルと主神様」

 

 

「え!?アフロディーテ !?自分なんでここに!?」

 

「知り合いかロキ?」

 

 

ここでロキとリヴェリアに数ヶ月ぶりにこんな食材市場で出会した

 

何か探しているのか、もしくは何かの調べ物をしているのかをしているのではないのかと、俺は滅多にここを歩かない二人がここに居るなど、俺からすればそうとしか思えなかった

 

 

「あらロキ?トールの妹がここでファミリアを結成したって風の噂で聞いたけど。本当らしいわね」

 

「なんでジークと一緒におるんや!下界に降りているのは知っているんけど、なんで自分がここオラリオに1?」

 

「お見合い宿泊しているの。アドニスとね?」

 

「アドニス?・・・・は!?お見合い!?しかも相手はジークやと!?」

 

「ジーク。本当なのか?」

 

 

「ああ。アフロディーテとペルセフォネとここ一ヶ月間。俺のホームでお互い知り合うために一緒に過ごしているだけだ。二人とも俺の婚姻を目的にな」

 

「そういうことです。長いお見合いですけど、お互い知り合うためにこんなことをしているのです」

 

 

「う・・・嘘やろ。ジークが・・・あのジークが婚姻!?しかも片方はあのアフロディーテやと!?」

 

「あのデメテル ・ファミリアの団長がジークに婚姻とは・・・一体お前はいつから彼女とそんな関係になったんだ?」

 

 

「お前には関係ないだろう。リヴェリア」

 

 

ロキとリヴェリアは俺のお見合い生活をしていることに驚いて、冷静に落ち着いて分析をするリヴェリアでさえも驚きを隠せていなかった

 

別にこいつらには関係ないと俺はいつからここまでの関係になったのかは何も言わずに去ろうとする

 

 

「行くぞ二人とも。買い物はまだある」

 

「じゃあね。ロキ」

 

「失礼します」

 

 

「あ!待てやジーク!」

 

「待て、少し聞きたい事がある」

 

「なんだ?」

 

 

 

 

 

「ジーク。イシュタル・ファミリアを潰したって本当なんか?」

 

「イシュタルがお前からフレイの居場所を聞き出すために襲われ。その復讐のためにお前達がタケミカヅチ・ファミリアと共に壊滅させたと、街に住む同胞が言っていた。事実か?」

 

 

「事実だ。俺たちとタケミカヅチ・ファミリアでイシュタル・ファミリアを潰した」

 

「あら?あのイシュタルもここオラリオに居たのね?それでイシュタルのファミリアを落としたの?アドニス?」

 

「じゃあ歓楽街を半壊させたのがジークのファミリアってのは本当なんだ」

 

「ああ。ダンジョンで奇襲されて仕返しして潰した。それでイシュタルを天に還した」

 

 

「ホンマにジークは敵に容赦なしになったやな。よくもそんなバカなことができるやな」

 

「敵になった奴が悪い。その敵にダンジョンで奇襲されて仕返しのためにあの街ごと奴らを破壊し尽くした。それだけのことだ」

 

「お前と言う男は・・・・・・本当に恐ろしくなったな。二年前のあの少年とは思えない」

 

「以前から言っただろう。敵になったらお前らでも殺すと。だから敵になったイシュタルもその眷属も半分殺した。そんな当たり前なことも理解できないのかリヴェリア。いつからそんな甘い考えをするようになった?敵に情けなど必要ない。殺すのみだ」

 

 

今更古い友人達に軽蔑されても俺は何も感じない。悪いのあっちだ。バカなことをしたとロキに言われるが。ヒューマンはこれが当たり前だ。やられたら倍にして仕返しする。

 

今更ファミリア潰しをしたことで恐れられても何も感じない。むしろ敵なら当然の報いだ。

 

 

「聞きたい事はこれで全部か?もうお前らと話をしている暇は無いんだが?だろう二人とも?」

 

「そうね。邪魔しないでロキ。私にとっては1秒もこの時間を無駄にしたくないの。愛しい男と楽しく買い物をしているの」

 

「申し訳ありませんが、私たちも買い物に忙しいので、仕事の話ならまた今度にして下さい」

 

「わかったな?」

 

 

「むう。了解や」

 

「すまなかった。話はまた今度してくれないか?」

 

 

「話か・・・・・・それなら俺がお前らに言っておく」

 

 

「なんや?」

 

「私たちに言っておく?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は『クノッソス』の情報をほとんど手にしている。そしてイシュタルからその『クノッソスの鍵』を盗んだ」

 

 

 

「なんやて!?なんで自分がクノッソスを知っとる!?」

 

「なに!?クノッソスの鍵を持っているだと!?」

 

「以上だ。じゃあな」

 

 

それだけを言って俺は去る。

 

ロキ達が明らかにクノッソスに以前挑んだ事は明白。そしてその鍵を求めて街を調べていると、すぐにわかった。だからクノッソスの情報や鍵を持っていると普通に言った。

 

当然イシュタルから隠し部屋から宝も含めて全部奴の財産も盗んだ。イシュタルの愛人であるタンムズから全て話を吐かせて、イシュタル・ファミリアの財産全てを、鍵も含めて盗んだ

 

教える事はないが、少なくとも俺がもうイシュタルが全てのイヴィルスの繋がりと。そのクノッソスでなにをしていたかの経路も全て知り、そして全てを強奪した。クノッソスの中になにが潜んでいるのも全て知った

 

全部今ロキ達が欲しい情報や物を持っていると言った。長話をしなくてもいいように全部を明かした

 

 

「ちょ!待てや!」

 

「その話を詳しく聞かせてくれ!」

 

 

「お前達にもうなにも言う事はない。話は終わりだ」

 

 

「待てや!うちらは終わっとらん!」

 

「頼むから詳しく!」

 

 

「面倒だ。アフロディーテ。頼んでもいいか?」

 

「そうね。相変わらずロキは自分勝手なのは下界でもするのね?」

 

「お前もそうだがな」

 

 

その話を詳しく聞かせろとロキとリヴェリアが迫ってくるから、アフロディーテに頼んで、今度ばかりは必要だと仕方なく能力を発動させる

 

 

「『ねえ?あなた達。邪魔だからあっちに行って?』」

 

 

「っ!?これは!?」

 

「なんだこの力・・っ!?・・・・・・はい♡」

 

「リヴェリア!?」

 

「邪魔だからあっちに行きます♡」

 

 

「相変わらず強い力だ」

 

「ジーク?今アフロディーテ様は何をしたの?」

 

「魅了だ。アフロディーテの能力だ。言葉で誘惑するって言って魅了。彼女の命令は誰にも拒む事はできない。今あのハイエルフはアフロディーテの言いなりだ」

 

 

リヴェリアの目から光が無くなり、目にハートの形をしてアフロディーテの言う通りに後ろを向いて歩いて行った。ロキはさすがに女神だからなのか。神には通用しないようだ

 

 

「ロキ。リヴェリアを追いかけた方がいいぞ?でないとあいつは訳のわからない所へ行くぞ?」

 

「ジーク!今度詳しく聞かせて貰うで!」

 

「そうか、でもこれだけは言っておく、鍵は今後のために俺たちが使うからお前らには渡さない。以上だ」

 

「ぬう!今度また伺うから覚悟しとけや!」

 

 

そう言ってロキはリヴェリアを追いに行った

 

クノッソスの件に関しては今度から関わりのあることになると、俺は予想した。今度こそダンジョンの問題ではなく、オラリオの闇や邪神の戦いに巻き込まれると。俺はまた新たな戦いがあると、俺はこれから用心するべきだと思った

 

 

「ジーク?クノッソスって?」

 

「二人とも今のは聞かなかったことにしてくれ。簡単に言うならイシュタルの最悪な残り物がそこにある場所の名前だ。すまないが冒険者の仕事だと思ってくれ」

 

「わかったわ。イシュタルがまたそんな事を」

 

「危険な事をする女神だとは聞いていましたが、なんだか危なそうだと私も思うわ」

 

 

アフロディーテはイシュタルの悪さを知っている。ペルセフォネはイシュタル・ファミリアの不穏分子なファミリアだといくつか街で聞いている。

 

だからあまり詮索をせずに、ただイシュタルがロクでもない事をしていると。二人はあのイシュタルの残しものに冒険者が対応しなくてはならない話としか聞かなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方、ホームにて

 

 

「確かに指示通り、23階層までの攻略。そこから先は行ってないな?」

 

「はい。ヘクトル様が気になっている素振りがありましたが、単独行動は控えて貰うよう、注意をして引き受けてくれました。報告は以上です」

 

「報告ご苦労リリルカ。レベル5のヘクトルじゃあ確かにまだ23階層までのモンスターは敵にならないからな。それより下が気になるのは確かにわかる」

 

 

一日でダンジョンに行ってきた報告をリリルカから聞く。やはりレベル5のヘクトルと共に居るだけでかなりダンジョン攻略が楽になるらしい。一日でそこに進められたのは見事だ

 

ヘクトルは槍投げは破壊力が強大だ。奴の槍投げで防げる者は俺くらい。多分だがゴライアスの魔石をも簡単に貫くだろう。それほど強い女だ

 

 

「アドニス。仕事の話はそこまでにしてくれるかしら?」

 

「夕飯の時間よ。ご飯にしましょう」

 

 

「そうだな。リリルカ。報告ありがとう。食事にしよう」

 

「はい。アフロディーテ様とペルセフォネ様に夕飯の支度を?」

 

「ああ。彼女達は俺より上手いぞ?」

 

「ジーク様が言うのでしたら、相当なのでしょうね」

 

 

冒険者の報告は以上にして、テーブルにアフロディーテとペルセフォネが支度してくれたご馳走を食べる。二人とも料理が上手いのは本当らしく。豪華な料理が多くテーブルに並べられていた。

 

中には俺の見たことのない料理も見かける。よく市場に売っている食材だけでこれだけの物を作れるなと、妻になる身として料理も負けていなかった。

 

俺も料理は趣味で作ったりもするが、ここまでできるとは思ってもおらず、俺はミアと同じ料理上手の女だと二人を理解した

 

 

「美味しいです!」

 

「すごい上手いですよ!」

 

「ジークと同じくらい上手いぞ!」

 

「く!これは確かに!」

 

「ジーク様にも負けて。アフロディーテ様やペルセフォネ様にも負けた感じがします」

 

「流石はアフロディーテ様だ。オラリオの食材でもここまで上手く作れるとは、見事です」

 

 

「そうでしょう!」

 

「これくらい余裕です!ジークはどう?」

 

「アドニス?私とこの娘とどっちが美味いんだ?」

 

 

「どっちも美味い。本当に俺よりも勝るほどだ。ところでこの料理はどうやって作ったんだ?できれば教えてくれ。俺も美味くこれを作りたい」

 

「自分もお願いします!」

 

「わ、私も!」

 

 

「評価を貰いたいのに、なぜそこで私たちが作った料理の調理方法を聞く?」

 

「アフロディーテ。ジーク君は料理が趣味な男の子だから、料理の評価なんてせず、未知の料理を自分も作れる事を優先する子なんだよ?」

 

「ジークは二年前からあの『ミア店長』ともよく料理で勝負していましたからね。納得です」

 

 

料理が不味いだとかはどうにでもなる話。

 

むしろ不味い飯でも俺は食べられる、貧乏舌だから食べ物ならゲテモノでも食べられる。だから母の不味い飯もシルの不味い飯も平然と食べられる。上手い不味いは俺からは評価もしない。信じていないが愛情を込めて作っているのなら俺はそれだけで十分だと、二人の上手い不味いはせず評価するには関係なかった

 

まあ、俺が良くても仲間が食えない不味さではなんの良さにはならないがな

 

でも俺も個人的に料理をしているから、未知の料理には趣味として気になる。作れるようになっておけば、いつでもベル達に御馳走できると。同じ趣味を持つ命も春姫も二人にその料理の調理方法を聞く

 

その料理の調理方法を聞き終わった後で、俺とアフロディーテとペルセフォネで今日の昼にロキ達と会った事をヘスティアに報告する

 

 

「ヘスティア。食事の途中ですまないが、報告がある」

 

「なんだい?報告って?」

 

「昼のロキと会った。それでイシュタルを潰したことへの経緯を聞かれた」

 

 

「っ!ロキ!?またジーク君に付け込んだのか!?」

 

「ひつこいわね。あの子って。下界でも女性にナンパしているんでしょ?ヘスティア?」

 

「まあね。ロキは下界に降りて変わったとしたら・・・・・自分の眷属を良く思うことかな?」

 

「あまり変わってないことね」

 

「あのロキ様ですからね」

 

「それ以外に何か聞かれた?」

 

「特にこれと言って聞かれていない」

 

「いいの?あの事は?」

 

「必要ない。あれは伏せてくれ」

 

「わかったわ」

 

 

クノッソスのことについてはアフロディーテとペルセフォネには話さないようにさせた。まだベル達やヘスティア達に『人口ダンジョン』については説明するわけにもいかない

 

何れ俺たちも関わりはあるだろうが、長い話になるし、今話すにしてもアレスの話でいっぱいだろうからと、ヘスティアがまだ悩んでいる状態で更に大きな警戒するべき事を言うつもりはなかった

 

すると

 

 

「ごめんなさい。遅くなったわ」

 

 

「帰ってきたか。ヘファイストス」

 

「お帰りなさい。ヘファイストス様。食事はもう用意されていますので、手を洗ったらヘファイストス様も食べてください」

 

「ええ、そうするわヴェルフ」

 

 

仕事からヘファイストスが帰ってきた。忙しかったようで、夕飯を早く食いたいのか、急いで仕事を終えてきた素振りが見える。後で温泉にでも入って疲れを癒すように言う

 

とにかく手を洗ってからヘファイストスもアフロディーテとペルセフォネの料理を食べる

 

 

「相変わらず料理はあんたはすごいわね?」

 

「ええ、アドニスの腹を満たすのに必要な技術よ。あなたも少しはできるようになったの?女性なんだから好きな男ができたら必要になるわよ?」

 

「少し・・・・・くらいわね」

 

「まったく。いい加減女性としての振る舞いはできないの?そんなんだからいつも他の神にその右目の事を言われるのよ。少しくらい女としての魅力を出せば、その右目を受け入れてまで愛して貰えるのに」

 

「大きなお世話よ」

 

「あのアフロディーテ様?やはりヘファイストス様が他の神から右目のことに関して貶してくると言うのは本当なんですね?」

 

「そうよヴェルフ。確かあなたは元はヘファイストスの眷属よね?今でもヘファイストスのことが心配なのね?」

 

「はい。そうです。まだあの右目は見た事ないですが」

 

「私は見た事はあるけど。確かにあまり良い目はしていないわ。火傷の痕跡がハッキリ見えているわ。それが原因で他の女神すらも、ヘファイストスの事は鍛冶だけが凄い女神って、軽蔑しているわ」

 

「そうですか・・・・くそ。どうしてヘファイストス様の良さを他の神々にはわからないんだ。やっぱりわかってくれるのはヘスティア様かヘルメス様達くらいだけだ」

 

 

「へえ・・・・・アドニス?まさか?」

 

「そのまさかだ。アフロディーテ」

 

「なるほどね。ヴェルフ君もそうなのね」

 

「まあな。ペルセフォネ」

 

 

「アフロディーテ。ヴェルフには変な事を言ったんじゃないでしょうね?」

 

「違うわ」

 

「むしろ、また君のためにアフロディーテはヴェルフ君に教えただけだよ。ヘファイストス」

 

 

「ナイスフォローだ。ヘスティア」

 

 

ヴェルフの恋心を理解したアフロディーテはヘファイストスの右目のことについてを説明した。右目の悪さは他の神々は誰もが知る悪評である。その悪評を聞いてヴェルフは怒り奮闘だった

 

想い人が酷い言葉を聞かされれば、片想いしているヴェルフにとっては不服なことだった。今にでも魔剣を使ってその神々を燃やそうだとか思っているに違いなかった

 

その想いをアフロディーテとペルセフォネは、俺に想いをぶつけるかのようにヴェルフの気持ちもわかるのか、ヴェルフが明らかにヘファイストスに恋を抱いていることに気づいたようだ

 

ヘファイストスはあまり気にしていないようだ。ヴェルフの前で自分の右目の事を話したくないのか、ヘファイストスは食事には似合わない話を放り込んでくる

 

 

「ところで聞きたいんだけど、ジーク?ヘスティア?アレスのファミリアがここに来ると言う話がいくつか街で流れているんだけど?何か知らない?」

 

 

「「「「「「え!?」」」」」」

 

「あのアレスが?」

 

「ラキア王国がオラリオを攻めてくるだと!?」

 

「それについて何か二人は知らない?」

 

 

「知っているよ。と言うより。ウラノスが以前僕とジーク君にアレスがここに攻めてくると言う。話を持ちかけてきたんだ」

 

「秘密にしていたんだが、ギルドの主神ウラノスから一ヶ月前に俺とヘスティアにアレスがここに攻めてくると言う通達を聞いて、俺たちヘスティア・ファミリアもできるならその防衛に参加して欲しいと、要請が来ている」

 

 

「え!?僕たちがですか!?」

 

「俺たちがアレス・ファミリアの侵攻の防衛を!?」

 

「ああ」

 

 

アレスがここに攻めてくると言う噂はもう街に漏れて流れていたようだ。その話題をヘファイストスは俺たちに知らないかと聞いてきたため、もう包み隠さず明かした

 

いつまでも隠す必要ないと、俺とヘスティアがハッキリ答える

 

 

「へえ・・・・あのウラノスがこの街のギルドの主神をしているんだ。千年前に降りていると言うのは聞いたけど。まさかそんな街の中心組織の主神をね。それでアドニス?アレスがここに来るって本当かしら?」

 

「ああ。あと半月もすれば、奴らがここに来る」

 

「ジークさん!どうしてそんな大事な事を隠していたんですか!?」

 

「言うタイミングが無かった。一ヶ月前はイシュタルの件で忙しかった。それに黙っていた理由がもう一つある。まだヘスティアがウラノスの要請を引き受けていないんだ。だから隠していた」

 

「でもジーク様。なぜリリ達がアレス・ファミリアの侵攻の防衛を?そういうのは強大派閥であるロキ・ファミリアとフレイヤ・ファミリアがするべきでは?」

 

「あら?フレイヤもここに居るのね?」

 

「理由がもう一つある。もちろんロキもフレイヤのファミリアはもうギルドの要請は掛かっている。それに追加で俺たちと言う理由は・・・・・・俺たちと言うより、俺だ」

 

「ジーク殿ですか?」

 

「ああ。以前ベヒーモスを一人で倒した英雄を今後アレスがこの都市を襲わないように、脅迫としてウラノスは俺を戦場に出したいそうだ」

 

「そうですね。ジーク様がアレス・ファミリアを食い止めれば、英雄の居るオラリオに攻めて来られないはずだと。脅しにはなりますね」

 

「その通りだ春姫。主に俺を脅しのためにヘスティア・ファミリアも出撃して欲しいと要請が来ている。たが、ヘスティアがその要請を引き受けない限りは俺たちは戦場を出る事はない。もしも出ると許可が出るなら戦場は俺一人でやる。お前達やロキやフレイヤ・ファミリアも含めて防衛に回すつもりだ」

 

「またそんなお一人で!」

 

「なら聞くがベル。お前は戦場で人を殺すことができるのか?ヴェルフも?どうだ?」

 

「それは・・・・・」

 

「確かに・・・俺も故郷の人間を殺すのは・・・躊躇うかもしれない」

 

「そうだろう。戦場ではそれは命取りになる。だから俺が眷属を皆殺しをし。主神であるアレスを殺す。それだけのことだ」

 

 

アレスの侵攻について全てを明かした上で、ヘスティアの要請の許可を得るのなら、戦場は俺一人で出動し、ベル達やフィン達やオッタル達は都市の防衛を回す。戦争は俺一人で十分

 

戦場慣れしている俺なら問題ないし、アレス・ファミリアは一度戦争をしている。もはや二度戦争するなど、問題ない

 

だが

 

 

「ジーク君。やっぱりアレスの侵攻の防衛するからには、人殺しは絶対すると言うんだね?」

 

「ああ、ヘスティア。もはやアレスはオラリオに戦争を仕掛けたことに変わりはない。神であろうと敵は確実に排除する。今後この都市に被害を出さないために、ラキアから主神が無くなるなど俺には関係ないからな」

 

 

「そうか・・・・・じゃあジーク君。僕たちヘスティア・ファミリアはアレス・ファミリアの侵攻妨害の要請を断ることにする」

 

 

「了解した。主神がそう言うなら聞き入れる。だが理由を聞きたい」

 

「ジーク君をこれ以上人殺しをして欲しくないから。この都市を守るためとは言え、人殺しなんて僕としてはやっぱり耐えきれない。イシュタルと一ヶ月前に全面戦争したけど。そのイシュタルのホームの中を歩いたら。ジーク君が殺したと思われる死体がいくつもあった」

 

「そうなんですかヘスティア様!?」

 

「うん。そうだよペルセフォネ君。それを見て、やっぱり何かを得るのに人殺しはするべきではないと思うんだ。見てて酷く感じるんだ。だからこれ以上僕の眷属が人殺しになって欲しくないんだ」

 

「俺を想ってか、ダンジョンでモンスターを何度も殺していると言うのに、それが今度はヒューマンや眷属に置き換えただけだと言うのに、君は本当に甘くて、優しい義神だ。了解した。だが一つ聞きたい」

 

「なんだい?」

 

「もし、アレスか、その眷属と思われる者が都市の中に入り、侵攻されていた場合はどうする?身を潜んで都市に入る可能性もあるぞ?」

 

「その時は絶対に殺さずに捕らえるんだ。ジーク君が敵に容赦ないのはわかったけど、人殺しはしてはならない。いいね?」

 

「了解した。最善は尽くすとしよう」

 

 

ヘスティアは決断した。アレス・ファミリアの侵攻の防衛はロキとフレイヤ達に任せた

 

こちらは戦争参加はしないと決まった。いくら都市を守るためとは言え。アレス・ファミリアを殺すと言うのは理由にならないと。敵でも情けを掛けたのだ。悪評をこれ以上増やさないためにも俺たちの評価と名誉を守るためと俺のやり方の改善も含めて、ヘスティアは俺たちの参加を断念すると、明日にウラノスの所へ行き要請を断る

 

 

「アレスと戦うなんて、よくできるわね。アドニスは戦争経験者?」

 

「ああ、俺は何度も戦争をしている。お前の国であるイリオス王国だって戦争もしているだろう?どうなんだヘクトル?」

 

「他国の戦争は確かに私たちもしている。ラキアは戦争をした事はないが、ラキア王国程ではない」

 

「私もいくつかアレスの国を聞いているわ。あの子相変わらず戦いが好きなのね?」

 

「アフロディーテもアレスを知っているのか?」

 

「まあね。私天界で何度か誘惑して揶揄っていたの。そしたら顔を赤くして恥らって可愛かったわ」

 

「ジーク。天界でアフロディーテはアレスに何度かちょっかいを出していたの」

 

「ならアレスはもうお前に頭が上がらないと言う事だな?ヘファイストス。ならもういっそアフロディーテが戦場に出てアレスを止めた方が解決するんじゃないのか?」

 

「むしろ逃げちゃうよ。ジーク。アレスはアフロディーテが苦手だからね」

 

「ほう、それは」

 

 

アレスはアフロディーテは苦手だとヘスティアとヘファイストスにしっかりと聞いた。

 

もういっそアフロディーテが戦場に出て、魅了でもなんでもして止めた方が早いんじゃないかと思っていた。でもいくらなんでも女神を戦場の地を歩かせるには、俺も罪悪感を感じるため、なぜかそんなことができない上に

 

ヘクトルが自分の主神を戦場に出すなど、納得するわけがない

 

だが

 

 

「アレスが迫ってくるのなら、ラキアの天敵である『ディオメデス』にでも頼れたらいいのにな?」

 

 

「っ!」

 

「ディオメデス?」

 

「知らないのか?一年前にラキア王国の兵士を半分殺し、そしてあのアレスを半殺しにしたと、オラリオの外である他国では有名なのだぞ?」

 

「あ、聞いたことがあります。確かあの主神アレスを・・・・・半殺しにした。ラキア王国の軍勢を一人で蹴散らした無名の英雄が居ると聞いたことがあります」

 

「俺も何度か聞いたな。ラキア王国に一人で挑む命知らずの男だとか」

 

「私も聞いた事はあるけど。実際にどんなのかはラキア王国しか見てないみたいだしね。その一年前にしか姿を現さなかったと。何者なのかは不明らしいのよね」

 

「なんにしてもそのディオメデスが居てくれれば、そのオラリオの侵攻を解決するのにね」

 

 

ディオメデス

 

一年前、武力国家であるアレス・ファミリアの軍勢をたった一人で蹴散らそうとした武人。正体はラキア王国にしか知らないが。男である事は確かだった

 

そんな武人が居てくれればアレスの軍勢の侵攻を簡単に食い止められると、アフロディーテとヘファイストスは考えているようだ

 

ヘクトルもそんな武人に会ってみたいと言っている

 

 

「・・・・・・」

 

「ジークさん。どうかしましたか?」

 

「別に、ただ・・・『そんな奴』が居るんだなと。初めてラキア王国の天敵になるような者が居るんだなと思っただけだ」

 

 

そんな奴が居るなら解決するだろうと。ヘファイストスとアフロディーテはその者に頼ればすぐ解決して問題は無くなるだろうと思っているが、別にロキとフレイヤのファミリアに任せれば十分だと思うと

 

別に『そんな奴』が働かなくてもいいと。どうでもいいと考えていた

 

ヘスティアに参加しないと決断した以上は。俺はアレスの侵攻などもうどうでもいいと、もうこれ以上アレスの事など気にしなかったが

 

まだ関係はある

 

 

「だが、ヘスティア・ファミリアはアレスの侵攻の防衛の要請は断るにしても、警戒しなくてはならないことがある。その理由はヴェルフ。お前だ」

 

「え?俺?」

 

「お前の故郷でもあるラキア王国だぞ。お前は幾度となく、俺たちのためにプライドを削ってまで魔剣を制作し使用してくれた。その使用していた事から、ラキア王国がお前を連れ戻す可能性があると。都市の中にお前の家族を送り込む可能性があると俺は推測している」

 

「っ!?つまり俺を故郷に連れ戻して、魔剣を作らせる企みか」

 

「そうだ。ヘスティア・ファミリアはこれからのことについては関係が無くても、お前はラキアが故郷である以上は関わりはある。お前の親が無理難題なことをして、脅迫でもなんでもして、お前をラキアに連れ戻すかもしれないと俺は警戒している」

 

「散々魔剣は作らねえって言ったのに、ファミリアのためにプライドを折って何度も制作して使用していたからな。それをどこかで聞いて親父が俺を連れ戻そうとしている可能性としてはあり得るだろうな」

 

「お前だけは警戒しておけ。備えは用意しておけよ」

 

「そうした方がいいわよ。ヴェルフ。今でも私のファミリアにヴェルフの魔剣を作って欲しいと私に説得を頼もうとする人が居るんだから」

 

「え?ヘファイストス様の所にまだそんな事を言ってくる奴が居るんですか?まったくそういうのは何度でも断っているというのに、まあとにかく。用心しないとな」

 

 

ヴェルフの魔剣関係でアレスの関わりがあるのは事実

 

魔剣を何度も使用している。プライドを折って魔剣を制作している。そんな噂をラキアに伝わっているはず、魔剣を今でもヴェルフが制作しているのであれば。親がそれに気付いて故郷に連れ戻し、主神アレスのために魔剣をラキアに使われる

 

そうなれば今ラキアに攻められている国も危機が訪れる事になる。だからヴェルフが親と共に故郷へ帰って魔剣を使わせたなくない。

 

本人としては魔剣はファミリアの切り札として制作して使用しているためであって、親の都合にならないために、ヴェルフは用心するようにした。

 

もちろん俺もベル達も護衛としてヴェルフを守るようにと。ヘファイストスが顔で合図していた

 

 

「ヘクトル。あなたもラキアに関わらないようにしてね?イリオス王国の王女がラキアに挑んできたなんて事になれば、アレスが私たちの国まで侵攻してくるかもしれないから」

 

「わかりました」

 

 

アフロディーテはヘクトルにもラキアの侵攻は何もしないようにと言われる。アレスの性格を理解しているアフロディーテは、もしオラリオの防衛をイリオス王国の王女が加担していたってことがアレスに知られれば、イリオス王国にまで何か仕返しをしてくるのだろうと。対応はできても面倒だからなのか

 

アフロディーテはヘクトルに手出し無用と主神命令をする

 

 

「ヘスティアの決断により。アレス・ファミリアは全部ロキとフレイヤのファミリアに任せる。俺たちはダンジョンに行かずに街で買い物をするかホームで待機するかのみだけにしろ。もしもアレス・ファミリアが都市の中に侵入してきた場合は全員捕縛する。ヴェルフは個人的に防衛できる状態であること。まだ半月後の話だが。いいな?」

 

「「「「「はい!(おう!)」」」」」

 

 

「ヘスティア様。ジークは皆さんに慕われていますね?」

 

「僕らの英雄で団長なんだ。厳しいけど。ジーク君もみんなのためにいろんなことをしているからね。そんなベル君達もジーク君に何かしてあげたいと。今でも頑張っているのさ、ペルセフォネ君」

 

「ヴェルフも私のファミリアに居るよりも。活き活きしているわ。あの子も見ない内に一歩づつ成長しているのね」

 

「アドニスのファミリアは活発があっていいわね。そう思わないかしら、ヘクトル?」

 

「ええ、悔しいですが・・・・・・私たちも負けない所存です」

 

 

的確な指示をする姿を。他の主神や他のファミリアの眷属に見られるのは幾度もあったのに、ヘファイストスとアフロディーテはここまでまとまりのあるファミリアは見た事はないと

 

普段の生活では見ることのない。俺の指示を聞く真剣な表情をしたベル達を彼女達は驚いた

 

 

一通りこれからの事について説明はしたのだが。

 

 

 

すると

 

 

「っ!」

 

「ん?どうかしたのジーク君?」

 

 

突然俺はある魔力と神威を感知した。その力の方向位置は今ヘスティア・ファミリアのこのホームの門の前に居る

 

主神一人と眷属が二人程。こんな夜に、まさかの門の前で来客が居ると、すぐに理解し、それがまさかあいつらだとは思いもせず。

 

俺は席を立って、その客を出迎えする

 

 

「俺の個人的な客が今門の前に居る」

 

「え?ジーク君の個人的な客人?こんな夜に?感知したの?」

 

「ああ。少し席を外す。俺一人で済むから付いて来ないでくれ」

 

「わ、わかった」

 

 

俺はその門の前に待っている客人を伺おうと、俺は一旦ホームを出て、門の方へ向かう。念のためにパンドラ・ボックスを腰に付けておく

 

人が食事をしているというのに、そんな悪いタイミングで訪問してくる客人というのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて昼の件か?・・・・・・・ロキ」

 

 

「こんな夜更けにやけど・・・・・ちいと話があるんや」

 

「君のことだから僕たちがここに来る事くらいも気付くと思ったよ」

 

「もちろん話の内容は昼の件でだ。強引であるが、今私たちには必要な事なんだ。知っていることを話してくれ。それと鍵をも渡して欲しい」

 

 

訪ねてきたのは昼で会ったロキとリヴェリア。と包帯を頭に巻いているフィン。

 

こいつらが三人でここに来ることは俺も予想はしてないが、何を聞かれるかはわかっている

 

 

人口迷宮であるクノッソスについて

 

 

強引ながら三人だけで俺の知っている情報を教えて欲しいと。俺のところまで来たようだ。だが俺は対価も用意せずに相手から情報を貰おうなど。そんな割にも合わないことをするのであれば。俺からは答えは一つ

 

 

「断る」

 

 

「っ!そこを頼むや。知っとるんやろ?クノッソスのことを?ウチらに教えてくれへん?それと鍵をウチらに渡して欲しいや」

 

「対価も用意せずにか?タダで教える気はない。それに他のファミリアに干渉はしないと。そういう決まり事がお前らにあるだろ?それを決めたのはどこの誰だ?」

 

「うん。それは僕だ。確かに他のファミリアに干渉してはならないし。況してや君にタダで情報を教えて貰おうなんて、確かに君にはメリットのないことだ。でも友人の誼みでということでは頼めないかい?」

 

「友人の誼みと言っても、お前らは『古い友人』だ。そんな古い友人に友情も無ければ、別に俺はお前らがどうなろうと価値を感じられないからどうでもいい。そもそもこれは俺たちが働いて得た情報だ。他のファミリアに安易と教える気はない上に。ロキとウチの主神が仲悪いのとファミリアとしてなんの繋がりも無い以上は個人的な友人が居てもお前らにこの情報を教える気はない」

 

「では、私たちはどうお前に対価を払えば、その情報が貰える?」

 

 

「ウチは聞いての通り、借金を抱えている。だから金で情報を買って貰おう。情報の代金は一億ヴァリスだ」

 

 

「一億ヴァリス!?そんなん用意できへんに決まっとるやろ!?」

 

「なら諦めろ。金が払えないならお前達に教えることなど何も無い」

 

「他の要求で手を打つのはダメかな?物ではなく。何か命令や頼み事とか?」

 

「生憎お前らに頼むことなど何一つ無い。それに何かあれば自分たちで解決している。お前らに頼らなくてはならない困った事など俺には無い」

 

「ならロキの甥っ子として。叔母のロキの頼みを聞くというのでどうだ?」

 

「俺はロキを血の繋がりがあっても、家族として認識していない。俺の家族は母とあいつらだけだ。俺はロキを叔母としては扱っても家族では無い」

 

「酷いやジーク!?いくら姉貴の息子でもガッカリや!」

 

「知るか。どんなことを言っても俺は金で払わないなら、お前らの頼みを聞く気はない。さっさと帰るんだな」

 

「君っていつからそんな厳しくなったの?」

 

「いろいろ経験してこうなっただけだ。少なくともお前らのことを何ひとつ思わない」

 

 

ロキ・ファミリアのことを思わない。それは二年前俺が元所属をやめたことへの決断

 

もう何も想わないと古き友の所属を自ら捨てた時にできてしまった無関心、ベヒーモス事件の時は仕方なく同業者と言う形で仲間として扱ったが、そうではない例え同業者でも限度があると思って俺は断念する

 

それにリヴェリアは俺の血の継がなりでもあるロキを家族の頼みとして聞いてくれないかと聞いているが。俺は血の繋がりがあってもロキを家族として認識しない。甥っ子である俺では、叔母に愛など感じない

 

 

『俺が最も神々の中で一番脅威である女神』を、例え母の妹でも俺は関わりたくない一心で、そんな冷たい返事をする

 

フィン達は関わりがあっても。ロキとはこれからも関わりたくない。何か一つでもこれから感情が動くような関わりがあればと思うと

 

 

俺はこれからが恐ろしくなると。否定する道を選ぶのだった

 

 

だがそれでもロキ達は帰らない。だから

 

 

「どんな口論をしても俺は代価を渡さない以上は教える気は無い。それでも帰らないなら、実力行使でお前らをホームに戻らせる」

 

「本気かい?」

 

「見た所、お前は『あの女』にやられたと推測した。負傷しているお前を簡単に打倒できる。おまけに俺はもうお前達と同じレベル6だ。できないとは限らないぞ?お前ら全員を俺一人で殺すことだってできる」

 

「本当にどこまでも、お前の行動は私たちの想像を遥かに超えている」

 

「やるかやらないか、たったそんな簡単なことを決めるだけだ。それで返事は?」

 

「僕らのファミリアを本当に一人でやる気かい?」

 

「お前らもギルドの通達を聞いているんだろ?俺たちとタケミカヅチ・ファミリアでイシュタル・ファミリアを潰したこと。一つ最上級とも言える派閥を主神ごと潰したんだ。今更もう一つ潰す事に躊躇いなど無い。例えヘスティアに止められてもな。いや・・・・・あいつはむしろ賛成するな。お前のことが嫌いだからな」

 

「ジーク・・・・ホンマにいつからそんな恐ろしいことをするような子になったんや」

 

「裏切りの女神のファミリアに情も何も感じない。ロキ。前に言っただろう?お前らが俺達の邪魔をしたり、危害を加えるなら古き友人でも敵になったら容赦はしないと。警告はしたはずだ」

 

「確かに・・・・・言っていたやな」

 

「長話はここまでだ。返事を聞かせて貰おうか?」

 

「本気みたいだね」

 

「ああ。嘘は言っていない。恐ろしい男に育ったものだ」

 

 

フィンもリヴェリアも本気で俺の眼に嘘は言ってないと、フィンは笑顔を崩していないが、リヴェリアも冷や汗が体から垂らしながら、恐怖を感じている

 

もう昔の誼みだとかなど通用しない。本当に二年前に繋がりを絶った元団員としての威厳で断念されたことに戸惑う。二人は返事を迷っている。クノッソスの情報を唯一知っている身近に居るのは俺だけだ。だが大金を払わなければ教えない。ひつこく聞くなら武力制圧される。

 

二年前以来に戦うことになるが、フィンの親指を震えが眼で確認できるほど大きく揺らいでいる。だとするなら俺に挑むのは間違い。やったら必ずやられる。『臆病者であるフィン』なら絶対に挑むべきではないと、俺の返事が一択しかないはずだと。

 

戦うべきではないと。一歩下がっている

 

 

それで返事は

 

 

「わかったや。引き下がるで、フィン。リヴェリア」

 

「ロキ?いいのかい?」

 

「フィンが今度はジークにやられたら最悪や。残念だけど交渉は決裂ってことで諦めるで」

 

「ジークと戦うにしては、私たちには武が悪いからな」

 

 

「理解したならさっさとしろ、俺はまだ食事の途中なんだ。腹が空いているから早く帰れ」

 

 

「けど、ジーク一つ言っておきたい事があるんや」

 

「なんだ?」

 

 

ロキの指示により、フィンとリヴェリアは引き下がることにする。これ以上フィンが以前の探索で重傷の身を負っている以上は、またもこんなことで俺と争うのであれば、またも重傷の被害を受けるのは間違いない

 

そこまではロキも望みたく無いと、惜しい気もするが、クノッソスの情報はまた自分たちの力で手に入れると、俺からの情報は求めなかった

 

必要ないと言うから、もう用は済んだと俺はホームの戻るのだが

 

 

その途中で何かロキが俺に言いたいことがあると。俺は振り返って聞く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クレア。レミリア。ロイド。カロス。リザ。アンジュ。そしてリーネの7名が、クノッソスの攻略で亡くなったんや」

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

クレア。レミリア。ロイド。カロス。リザ。アンジュ。そしてリーネ

 

かつて俺の先輩達だ。その先輩達がクノッソスの攻略に失敗して死亡した犠牲者達。それをロキは言ってきた。流石の古き友人でも、ダンジョンで攻略で死んだとなれば、少しは悲しんでくれると思ったのだろうか。なぜファミリアを抜けた俺にそんなことを言うのかは理解できないが

 

少なくとも。ベートにとってはデカイ傷穴では無いのかと俺は思っている。

 

生憎俺はもうファミリアを抜けた身として、古き友人の死に悲しむこともない上に、ダンジョンで人が死ぬのは珍しくないと。俺は平然通りに答える

 

 

「珍しいな。俺が入る前以来か?ダンジョン攻略で失敗して犠牲者を出したのは?」

 

「そうや・・・・・・クノッソスでやられたんや」

 

「そうか、あいつらが死力を尽くしたか。無駄死にしたわけでは無いだろう?そいつらの分まで生きろ」

 

「彼女達が死んだんだぞ?何か想わないのか?」

 

「彼女達が死んだからお前らのために教えろとでも言いたいのかリヴェリア?生憎俺はもう辞めた身だ。かつての先輩であろうと、ファミリアを抜けた俺に彼女達を想う資格は無い。悲しみも感じない」

 

「失態をしたのは僕らのせいだが、君は本当に彼女達の死を何も想わないのかい?」

 

「冒険者としてやるべきことはしたのだろう?ダンジョンで人が死ぬのはもう当たり前に等しい。人の命は脆い。若くして死ぬ奴もいる。多くの者達が死ぬ光景を俺は何度も見た。例えそれがかつての古い友人でも、ファミリアを抜けた者として、俺にはあいつらになにもしてあげられない。これが俺の答えだ。弔ってあげることはできない。ただよく頑張ったと。他人事のように言うことしか俺にはできない」

 

「君の先輩でもあるのに、君も『ベートと同じ』そんな冷たい事を言うんだね?」

 

 

「ベート?なぜあいつの名前が出てくる?あいつがリーネ達の無駄死にしたとでも愚痴を言ったか?」

 

 

俺がリーネ達の死に悲しみもしなかったこと、そして俺には彼女達には何もしてあげられないと。死んだ者たちを想ってクノッソスの情報や鍵を渡せと言ってくる可能性が高いと、卑怯な手を使って情報を引き出そうとしているのでは無いのかと。誰もが早く死ぬのは状況において仕方ないと、現実味のある冷たい言葉を出す

 

それに対して、フィンはベートと同じことを言うと言ってくる

 

 

「そうや、ベートも同じことを言ったんや。リーネはベートの事を好きだって事を知っとたのに、ベートは『弱い女は嫌い』だと言ったんや」

 

「おかげで、流石のラウルやティオネ達もベートに怒った。それであいつは今ホームに戻らず、どこかに途方に暮れている。いくらリーネ達が弱いとは言え、少しは言葉を選んで欲しいものだ」

 

「ベートには弱い者に・・・・・・・慈悲は無いようだ」

 

 

「・・・・・・・・・」

 

 

ベートには弱い者達に感情は無い

 

昔からあいつは弱者だとか。弱い者に関しては口うるさい奴だった。そんなのは二年前の俺が一番に知っている。俺も当時は一番下で、レアスキル頼りでベートを何度も打撃した。だからあいつが弱者に悼む事は無い。俺同様に

 

 

そんなことはない

 

悼む心があいつにある。俺には無いが、まさかフィン達が『あいつのこと』をまだわかってないと知った途端、俺は失望を感じた

 

だから俺は言う

 

 

「お前らはベートの事をわかっているはずだろ?お前らは俺の事もベートの事も、上辺でしか見てないわけじゃないだろ?」

 

 

「それは・・・・そうやけど」

 

「確かにな」

 

「君ならベートの気持ちがわかるとでも言いたいのかい?」

 

「少なくともあいつとはな、俺個人としては嫌いだが、腐れ縁と言うほど、俺はあいつがわかる。あいつはただ『嘘』を付いているだけだ」

 

「嘘やて?」

 

「そうだ。それが子供の嘘を見抜く事のできるお前でも見抜けないとはな、ロキ。本当にお前らは。俺よりあいつと長い間居た癖に、何もわからないのか?」

 

「君はベートの何がわかるって言うんだい?」

 

 

 

「リーネを亡くして一番泣いているのはあいつだ。あいつが一番大切な者を亡くして嘆いている犬だ」

 

 

 

「ベートがリーネを亡くして泣いている・・・・か」

 

「あのベートが考えられへんけどな。確かにそれはウチにはわかっておるん」

 

「流石の僕も・・・・・・アレは初めて見たかもね」

 

 

お前らにだってわかるはずだった

 

小さな頃から家族を亡くしたあいつの悲しみも、自分が弱いせいで多くを助けられなかった憎しみも、俺と同じ苦痛を味わっている。弱いからこその苦しい絶望。ベートも俺と同じように弱さを捨てようとしているのだ。

 

人の死を悼むことが弱さの証に繋がるのを拒んで、泣かずに酷い事を言った。全部一人で皆に責め込まれるくらい、ベートは痛くない。

 

そして愛してくれた女を亡くしても。その女に暴言を撒き散らしてでも弱さを見せない。弱いやつに暴言を吐くのはいつもそいつらに死んで欲しくないと、いつも素直な事を言わないからだ

 

 

まさしく一匹狼。ただ一人で強くなろうと必死に荒野を走った。ただの弱い者を守らず強さの意味も知らないだけのただ本能だけで生きる狼だ

 

 

「ベートは強さの使い道をわかってないだけ。そしてあいつは『またも』愛しかった人を亡くした。それだけの話だ」

 

 

「強さの使い道をわかってないやて?」

 

「ベートがそんな事を思うはずがないだろう・・・」

 

「君はそう思うのかい?ジーク?」

 

 

「思うではない、わかるんだ。俺としては気が引けるがな、以上だ。じゃあな」

 

 

結局長話をしてしまった

 

何に対しても長話をしてしまうのは俺の悪い癖だ。そして個人的に嫌いな奴の気持ちを理解できるなど。それこそカオス・ヘルツで感情を消して欲しいと俺は願う程に

 

ベートがリーネのことを愚痴るのは立派な嘘だ。特に愛されている相手にはな。それだけは『小さな頃』から変わらない。悼む心はあいつはある。ただ素直になれないだけ

 

 

あいつは強くなるために、誰かを守ることがわからないクソ犬だ

 

 

それだけを言って、俺は門を閉めて、フィン達をその場に置いて行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジーク君?終わった?」

 

「客人って言ったけど、誰なの?」

 

 

「俺の古い友人だ。ただ俺に聞きたいことがあって訪ねてきただけだ」

 

「そうなの、ならいいけど」

 

 

リビングに戻って俺は食事を再開させる。俺はヘスティアにロキが訪ねてきたなんてことを、本人が嫌いな相手なんて聞いたら食事中の時に気分が悪くなると、俺はあえてロキの名前は出さずに、ただ古い友人が来たとしか教えなかった

 

 

「でも浮かない顔をしているわね?何かあった?」

 

「別に、なんでもないから気にしないでくれ。アフロディーテ」

 

「そう、ならいいけど。それよりアドニス?明日は今度は私を街へ案内してくれないか?」

 

「構わないが、俺よりペルセフォネの方が詳しいと思うのだが」

 

「ええ、アフロディーテ様。私も一緒に行って差し上げますわ」

 

 

アフロディーテ はまだこの都市をまだ知らない。だからこの都市をもっと知ろうと明日は街の案内を頼まれる

だが街の案内なら俺よりもこの都市に詳しいペルセフォネに任せた方がいいと。だから明日はペルセフォネも連れて行った方がいいと推薦する

 

 

「ペルセフォネ。私はアドニスに頼んでいるのだが?」

 

「ジークにも知らない場所がありますわ。だから私も行きます」

 

 

「だから喧嘩しないでくれるか?」

 

 

「アキレウス。先ほど私よりもデカイ気配を感知した。今の客人はもしかしなくても私よりレベル上の冒険者か?」

 

「ああ。お前が気にするべき相手では無いから心配するな」

 

「にしては、随分と長話をしていたな?浮かない顔はその話が理由か?」

 

「まあな。お前の眼からして俺はそんなに浮かない顔をしているのか?」

 

「ああ、私もアフロディーテ様達もそう見えるぞ?」

 

 

「そうか・・・・・・・」

 

 

ヘクトルにも察知能力があるのか、先ほど前からフィン達が居たことに気づいていたようだ。特に気にするような話ではないと、大した話をしたわけじゃないと喋るが

 

それでも何か気にかけている顔をしているとヘクトルに言われる

 

 

ダンジョンで冒険者が死ぬのは珍しくもない

 

ましてや別のファミリアの団員の死など悼まない。死人に何もできない事は俺はわかっている。そんな者達に感情など無い

 

でも俺の先輩でもあったのだ。ファミリアを抜けても忘れる事は決してない。忘れる事はないから、今でも本当は想っている

 

ロキ達の前ではあんなことを言ったが、自分の心には嘘は付けない。カオス ・ヘルツでも通用しないようだ

 

ならその想いを・・・・・・『死んで行ったリーネ達』に伝えるまでだと、俺はパンドラ・ボックスから手帳と羽根ペンを出す

 

 

「何を書いている?」

 

「少しな。気にしなくていい。俺の個人的な事だ」

 

 

「何度言えばわかるのかしら?ペルセフォネ。私がアドニスと共に観光すると言っているのよ?」

 

「いいえ!私も行きますアフロディーテ様!そんな案内と言う重い役は私が必要なはずです!」

 

 

「お前達はいつまで喧嘩しているんだ?」

 

「ぺルセフォネ君。落ち着いてくれ!」

 

「アフロディーテも、少しは静かに食事できないの?観光なら一緒に回ればいいじゃない。減るものじゃないし」

 

 

リーネ達に伝えるために、俺は成すべき事を果たそうと小さな手帳に羽根ペンで書いておく。明日にか、フィン達に会ったら渡すつもりでこれを今の内に書いておく

 

矛盾にもなる上に、柄にも無いことをすることになるかもしれないし。リーネ達のためになるかはわからないが、かつての先輩達に最後の手向けとしてこれを残す

 

リーネ達に最後の手向けが、どうか天まで届くことを信じ、あいつら今生きているフィン達に俺から何をしてあげたいかを、俺はリーネ達が望む者を明日にでも渡すつもりだった

 

 

「今日も一緒に寝ましょう!アドニス!」

 

「ジーク!私も一緒に寝かせて!この女神様はあなたの寝込みを襲うかもしれないから!」

 

 

「ご自由に」

 

「アキレウス。アフロディーテ様に変な事はするなよ?」

 

「それはあいつがしようとしているんだが?」

 

 

俺の部屋で一緒に寝るのは構わないが、性交はするなとヘクトルに言われるが。俺はもちろん何もしないのだが、アフロディーテから何かしそうだと、俺ではなくアフロディーテに注意して貰いたかった

 

ペルセフォネも一緒に寝たいと言っている。監視のために

 

 

別に誰と一緒に寝るのは構わない、特に何もして来なければと。それだけを約束すれば明日からこの一ヶ月間一緒に寝ても構わなかった

 

 

 

 

 

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