翌朝
セクメトのホームに着いて、俺は刃向かう物だけを殺し、セクメトと取引して、ファミリアの壊滅は防ぐ形となった。
その取引は『決して必ずヘスティア・ファミリアに被害を出さないこと。もしも出せば虐殺する。出さないのならお前達の生存を約束する』と言う取引で、俺はセクメトに今後俺たちに手を出さないと約束して貰い、俺もその条件に合わせてセクメト・ファミリアを壊滅しないと。今回の事も含めて見逃すと、あの女神は約束した
セクメトも俺たちが以前起こしたイシュタルの事件を耳にしていた。冗談抜きでファミリア潰しを本気でする。あのロイマンに文句を言ってでもファミリアのために他派閥とその主審を落とすと、ギルドの報告をしっかり聞いているようで、肝に銘じたらしい。それもほぼ十人も満たないましてやレベル低い者達ばかり、それだけであのイシュタルの派閥を半分殺してきたなど。いくら暗殺ファミリアでも恐ろしいようだ
まあ、今後被害が出ないと約束したところで、今俺は早朝に何をしているのか、
それは昨日の戦いを終えたベートの様子を見にきた。俺があんな奴の世話をするなど考えらないが、それに伝えたい事もあると。またもイシュタルのホームへ向かうと、
「っ。ジーク」
「自分。なんでここに?」
「あいつに言いたい事があってここへ来た。あいつは・・・・・大分堪えているな」
「まあ、それなりにな」
「そうか、事件は収集したようだな。ガネーシャ・ファミリアがホーム内を調べているか、護衛をしていた元イシュタルの眷属も解放されたか。あの様子だと犯人は判明してないようだな」
イシュタル・ホームの門番前で朝日に黄昏るベート。それを後ろで見ているアイズとロキ。どうやら今はイシュタル・ホームの取り調べをしている。シャフティ率いるガネーシャ・ファミリアがホーム内を調べている。その門からもとイシュタルの眷属だったアイシャ達が疲れ果てた顔で出ていくのを見かける
ロキとアイズは黄昏ているベートにどう接したらいいか分からないのか、近づく事なくその姿をまだ見ている
だが
「ジーク!?」
「近づかん方がええで、今キリキリしているで?」
「俺には質問があるから、あんな奴の都合など知らん」
落ち込んでいようが、イライラしてようが関係ない。俺には俺の用がある。別にベートの威張り文句は今までにも味わった上に、俺がその程度で怖気つかない。吠える狼を相手するのは慣れた。だからこそ近づき
絶対に聞かなくてはならない事がある
「ベート」
「ジーク。何の用だ。今は誰かに構える気分じゃねえ、どっか行け」
「お前に聞きたい事がある」
「なんだ?」
「最後にリーネにちゃんと感謝は言ったか?」
「・・・・・・・・・・・ああ。言ったさ」
「っ!?」
「・・・・・」
それだけが聞きたかった
リーネはヒーラーだった。好きなベートの傷はより癒したかっただろう。いや、本当は今までずっと救われてた。いつもいつもベートが何かを失う度に助けていた。最後の最後の時になってそれが叶わなくなった。夢だったのに、目標だったのに、それもベートはわかっている。リーネはベートの暴言が違う事を言っている事に気付いている。『ダセエ死に方をしやがって』が『死んだりするなよ』と聞こえるようにわかっている。ベートの本性をわかっているリーネ。そのリーネの全てを知っているベートが
彼女を守れなくて悲しい。
きっと最後は誰かを守って死んだのだろう。きっと彼女は自分の全部をわかっているから癒そうと今まで頑張っていたのだろう。なのに、なのに、なのに
なぜ守れなかったと嘆く。怒る。自分の全てを嫌った
だから彼女の最後の時は言った。『お前の手に何度も救われた』と。あのベートが悲しそうな顔をして
アイズは驚き、ロキはわかっている。
そして俺もわかる。お前も同じだった。お前のことは嫌いだけど。俺と同じだ。何かのために自信を犠牲にする俺と。何かを背負って守ろうとするベート。何もかも俺にはわかる
「彼女は何を守って死んだんだ?タダで死ぬわけないだろう?」
「ルーニーを守って死にやがった」
「そうか、なら彼女は最後の最後までお前の仲間として死力を尽くしたようだ」
「静かにしやがれ」
「彼女も喜ぶだろう。お前と共に歩めなかったが、それでもお前から感謝を貰えた。愛されているならキスの一つでもすればいいのに」
「うるせえ」
「彼女はお前のためにも全力を尽くした。もう十分怒るのはやめたらどうだ?そんな姿をしたお前など。彼女は見たくないんじゃないのか?」
「黙れって言っているだろ!!!お前が『リーネの事をわかった』気で言うな!!!」
「ならお前がわかるなら言ってみろ。リーネの全てを」
「「・・・・・・・」」
わかるなら答えろと俺は怒鳴られても続ける
その想いを吐き出させようと俺は吐かせる。その強さを求める理由と人を見下す理由。全て愛した人たちへ叫ぶように、ベートの全ての気持ちを出させる
「あいつは弱いヒーラーだ!しかも俺に恋をしてやがった!なのに俺は守らなかった!!!俺が弱いせいだ!!!」
「人を見下すなんて事をするから、報いが来たんだ」
「何が悪い!!俺がこうしゃなきゃ『死んでいく勘違い野郎が益々出る』だろうが!!弱いやつは戦場に出るな!弱え女は巣に引っ込んでろ!身の程を知りやがれ!事あるごとに泣き喚きやがって!!!」
「お前が守ればいいだけだ。誰かが死ぬのが嫌なら守れ。俺はそうしてきた。お前は?」
「ああしてきたさ!!でも雑魚がどんどん目の前で野垂れ死ぬ!もう俺は御免だ!!もう誰も哭かねえように俺が守りてえ!!」
「お前が強さを得る理由はなんだ?」
俺は最後にそう答える。そしてベートはさっきよりも大きな声で吠える
「俺は仲間を守るために強くなりてええええええええええええええええええ!!!」
「「・・・・・・・」」
「よく言えた。それでこそだ。お前は」
それでいいと俺は質問をやめる。今までもそうだった。不器用ではあるが弱さを見せないために口では暴言と言う言動を撒き散らし。行動では常に仲間を守るために必死だった。仲間は全然伝わっていなかったが、俺とロキはわかっていた
ベートの強さを得る理由は常に誰かを守るため、暴言を言うのはこれ以上死んで欲しくないために戦場に出るなと言う止め言葉。仲間のために必死だった
でも叶わなかった。家族も、昔の仲間も、今の仲間も、今できるはずだった恋人も、全部見ない内に失う。自分が居ない時に、だから今度はどこでも駆け付けることのできるくらいの強さが欲しい。この下界と言う『弱肉強食』に抗えるほどの牙が欲しい。仲間を守れる狼になりたい
深く掘られた傷から出てくる。本当のベートの抑え込んできた想いだった
「お前の気持ちは十分わかった」
それだけを言うと、俺は後ろの建物がある屋根の方へ顔を向ける
「だそうだぞ?『お前ら』?」
「・・・・は?」
「「「「「「聞かせていただきました!!!」」」」」
その建物の屋根からロキ・ファミリアの眷属全員が出てきた。フィン達もそこに居る
実はここに辿り着いた時からわかっていた、姿を表さないと思ったらベートの本性を聞きたいために隠れていたようだ。アイズがその本性を吐き出すために何か言おうとしたようだが、俺が先に奪ってしまったようだ
さっきの話は完全に聞こえていた。周りの気配に気づくはずのベートが、今リーネの事で頭いっぱいで周りには気を配れなかったようだ
「おい・・・・まさか・・・・」
「ああ、全部聞いていたようだ。あの声の大きさじゃあここでは誰でも聞こえるだろうな」
「全部聞こえたよおおおおおお!!」
「あんなにデッカイ声で叫べばね」
「聞いてて嬉しいと同時に恥ずかしいです」
「ベートさん!自分!ベートさんの気持ちも・・・知らずに!」
「あんたは泣きすぎよ」
「そんな想いを抱いていたんですね!」
「ベートさんの叫び!心に染みました!」
「私たち何度も助けてもらってたのに、ベートさんの気持ちに気付けなくてごめんなさい」
「まったく世話が焼ける」
「もう少し素直になってくれたら、僕たちも助かるんだけどね」
「がはははは!素直になったベートなぞ、もうベートと呼べんわ!」
「な・・・ロキ!まさかテメエ!!」
「そうウチや!アイズたんがどうしてもファミリアに戻したいがために、ウチがアイズたんと気持ちを吐き出すためにフィン達は隠れて、アイズたんにベートの気持ちを吐き出そうと言葉を考えておったと言う計画や。まあジークに全部取られたんやけどな」
「ご、ごめんなさい」
「ジーク!テメエは!?」
「無論そんなことは知らない。ただあいつらが隠れているのはここに辿り着いた時に気付いた。そんな理由で隠れているなど、わかるわけがない」
予想はしていた。なんとなくベートの気持ちを探ろうと、アイズを代表にさせて何かベートの気持ちを吐き出そうとしているのをな。まあ今回でベートの本性も仲間には知れたことだし。仲間に誤解せずに済むと俺は思う
「痺れましたベートさん!」
「私!ベートさんんことを信じてました!」
「誤解してすみません!これが神様の言う『萌え』なんですね!」
「ツンデレ!」
「ツンデレだ!!!」
「ぐう!!・・・・」
「「「「「あ」」」」」」
「テメエらあああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
あまり恥ずかしい言葉を聞かれて、流石にベートも我慢できす、怒って屋根まで登って仲間を殴りに行く。下から見ても楽しくやってそうで、ある意味愉快だと思った。
そこへリヴェリアが
「ベート。お前に渡したい物がある」
「ああ!?なんだ!?」
「ルーニー」
「はい。ベートさん。これを受け取ってください。リーネからベートさんへの手紙です!」
「っ!」
「リーネがその最後の瞬間まで命がけで守ったのが、彼女が手紙をしっかり持っていたようだ」
「あいつが・・・・」
どんなことを書かれているかはもちろん知らない。だが、きっとベートに思いを乗せられた手紙なはずだ。もちろん探る気はない。何が書かれていようと、リーネが伝えたかった想いは全部入っている。それだけで十分成長させることを書かれているのだろう
「リーネは最後までお前に全てを託していたようだ。そしてお前が仲間を守るように、仲間も必死にお前のために動いていたようだぞ?」
「あ?何が?」
「その理由に・・・・」
俺はベートを追いかけて屋根までたどり着く。俺はその手紙の内容にはきっとリーネの想いがいっぱいに詰まっていると言い。そして仲間がお前を守るように、仲間もお前のために動いていたと、フィン達が今回本当に俺たちだけに任せているわけないと言う
その証拠に
「いえい!ベート・ローガ!」
「っ!」
リヴェリアの後ろからレナ・ナタリーが現れる
どうやら俺の回復魔法も全身に回ったようで、十分休息が取れて目覚めたようだ。どうやら救えた者が確かにあった。自分一人で守らなくても仲間がしっかり守ってくれたおかげでレナ・ナタリーは助かった。
「フィンがアマゾネスを治すための治療院をも護衛。そしてティオナやガレスが街中に残る暗殺者を倒していたこと。ラウル達が手分けしていたことも、アイズやリヴェリア達が居なかったらレナをアミッドの所まで送ってはいなかっただろう」
「・・・・・・・」
「お前が言う程、仲間も弱くない。そして一人だけ強くなっても守れない。それがこの結果だ。仲間が動かなければレナは生きてはいなかった。他に生き残ったアマゾネスも含めてな。まあなんにしても彼女が生き残ってよかったんじゃないか?」
「ごめんね!ベート・ローガ!悲しい想いをさせて!」
レナ自体は俺がミーミスブルンで助けたからなんとかなっただろう。だがその後も街で生き残ったアマゾネスを殺すためにも他の暗殺者がまだ動いていた。それをロキ達が護衛していたようだ。フィン達が上手く動いていたようだ
レナは元気になったことでベートに甘える。
「ねえ泣いた?でもベート・ローガが寂しがっているって聞いて、私なんだか胸がぎゅう〜〜〜ってしちゃてさあ。ベート・ローガも感動で言葉も出ないって感じ?」
「・・・・・・・」
どうやらリヴェリアからレナ・ナタリーが亡くなった事でベートが一度泣いた事を聞いたようだ。リヴェリアは余計な事は言わない主義な女だが、ベートの今後のために興軍のためにワザと話したようだ
まあここでなら生きていた事を喜ぶのが普通なのだが
この犬は
「うるせええええええええええええ!!!ぶっ殺してやるうううううう!!!」
「きゃああああああ♡!!襲ってきたああああ♡!!!」
「「「「「「「えええええええええ!?」」」」」」」」
「だろうな」
そんな恥ずかしい事を聞かれれば、あいつは怒る。暴力を振ってでも
あまりの恥ずかしさにベートは顔を赤くしながらレナを追いかけて暴力を振るおうとする。それに喜びながらも逃げるレナ。流石のフィンやアイズ達にとってドン引きな光景だった。そこは普通に抱きしめればいいと思うのだが、そんなデリカシーをベーと持ち合わせるわけなく、暴力でねじ伏せると俺は奴の性格を考えてわかっていた
流石にこの状況をまずいため、ラウル達男性団員がベートを止めに入る
「怒らないでベート・ローガ!私!とっても嬉しいの!!」
「知るかあああああああああああああああああああ!!!」
「貴方にまた会えて!私!泣いちゃうくらい嬉しい!!」
「離せええええええええええええええええええええ!!」
最終的にレナ・ナタリーに抱かれて、ベートは身動きが取れなくなる。抱きつかれて反抗もできずに暴れるベート。これは長く続きそうだと、さっさと俺は用を済ませないと帰れない状況だと察する。俺は面倒だとすぐに用を済ませる
「ベート。少しいいか?」
「ああん!?テメエまでなんだジーク!?」
「真面目な話だ。そのまま聞け」
「っ・・・・なんだよ」
「リーネや他に今回で死んだ者達を、忘れないと約束できるか?」
「あ?一体何を?」
「お前は仲間や愛してくれた人たちを絶対に忘れられずに、これからも仲間のために強くなると、約束できるか?」
「・・・・・・・・・」
俺は聞きたい。多くを失った者たちを忘れずに、これからも仲間を守るために強くなると精進するかを。そうでなければリーネがなんのためにそこまでしたのか、意味がなくなるからだ。
仲間を信じかせようと、頼らせようとリーネは想いを詰めてその手紙をベートに送ったのなら、それを答えるのがベートの義務。多く救われてきたのなら、今度は自分が救う番だと。大きな責任を背負うことができるかと。リーネのために果たせるかを聞く
そして答えは
「当たり前だ。こんな雑魚共は俺が面倒を見てやる。それが・・・・・あいつの・・いや・・・・・・・リーネの願いだ」
「そうか、ならリーネも安心しただろう」
それだけ聞ければ十分だと。もうリーネの想いはしっかり聞き届けたベートに『ある物』を渡す
「ベート。これを」
「ん?なんだそりゃあ?」
「クノッソスの地図が書かれた書記だ。それも階数全てのな」
「っ!?」
「「「「「「クノッソスの地図!?」」」」」」
俺は昨日の夕食の時に、ロキと話が終わった後。俺はリーネたちにはもう関係ないと思っていた。でも彼女たちはかつては『俺の先輩』だった。二年前に世話になったのは事実。何か俺にやれる事はないと、世話になった者としての責務だった。お礼になるかはわからないが
それをベートは、その書記を受け取り
更に俺は『ある物』を渡す
「それとこれだ」
俺が書記の次に、続いて渡したのは
「な!?クノッソスの鍵!?」
「「「「「「「え!?」」」」」」
俺が手に持っているのは、イシュタルから奪った『クノッソスの鍵』
本来なら今後のために持ったままにしておくつもりだったが、一つくらいは構わないだろうと。俺はベートに渡した方がいいと思っている。当然フィンとリヴェリアとロキからすれば昨日なぜ金でなければ渡さなかったのに、今更になってなぜ渡すのか問いかける
「ジーク。なんの真似だい?」
「お金でしか渡せないと言っとたろ?」
「そうだな、確かにそう言った。でも・・・・・リーネたちはクノッソスでほぼ無駄死に終わったのだろう?リヴェリア?」
「あ、ああ。確かに形としてはそうだ」
「俺はかつてリーネ達の後輩だった。確かに今では別のファミリアだが二年前に世話になったのは事実。今回のリーネ達が死んだ挑戦で何も得ることなく敗北したのは無駄死にと変わりない。後輩だった俺への『手向け』だ」
「ジーク。テメエ・・・・」
「無論これはお前のためではないベート。リーネ達のため、リーネ達の死を無駄しないための手向けだ。辞めた俺がこんな事をする義理は当然無いが、これからもリーネ達の思いを忘れずに強くあろうとするお前の意志に免じ、そしてリーネ達の墓に渡すはずだった花の変わりにこれをお前らに渡そう」
「ジーク・・・・・」
「忘れるな。仲間や愛してくれた人を。それさえ守れば人はいつだって強くなれる。俺も同じだ。だからこそ、俺もお前のために今回だけは動こう。リーネ達に感謝を込めて。受け取れ」
「・・・・・・・当然だ。俺はあいつの意志を繋いで強くなってやる」
そうしてベートは俺の手に持っているクノッソスの鍵を受け取る。これでいいだろう。リーネのためにはなった。もう十分な事はしたと、やるべき事を済まして俺はもうホームに帰る。
「礼はリーネ達に言え。そうでなければお前達に渡したりはしない。その鍵を持ってクノッソスの攻略を果たせ。それがリーネ達の仇だ」
「ああ。それでもありがとう。君にはまたも僕たちのためにしてくれた」
「俺はもうホームに帰る。その手で果たしてみせろ」
それだけを言って去る。もう彼らにする事はない。リーネもこれで報われたはず、ベートがこれから強くなれるかはどうかはこれから次第。それでもリーネの意志はしっかりと繋がっている。それだけで十分成長するはずだ
また事件に巻き込まれる形となったが、無事対象できた。イヴィルスの残党を相手にするなど思いもしなかったが、一番驚くのはあのレヴィスの方だ。まさかあの女がこの地上まで姿を表すとは思いもしなかった。おかげで今後も奴に襲われることもあると把握しておく
セクメト・ファミリアはセクメトと取引してなんとか自身のファミリアに手を出さないと約束してくれた。なんて言っているが、俺は少しも信用しておらず、次にあいつらは絶対に手を出すはずだと。次何かを少しでもされたら殺すと警戒する
「以上が報告の全てだ。ヘスティア」
「そうなんだ、あのセクメトが・・・・ヴェルフ君と命君が街でアマゾネスが狙われているって昨日の夜聞いた時は驚いたけど、大変だったね?」
「まあな、セクメトも俺を恐れていてか、取引にあっさりと応じてくれた」
「なんにしても、無事でなによりだよ」
「流石のあの子も、アドニスの力には抗えず、大人しく従う選択を選んだようね」
俺はすぐホームに帰宅すると、真っ先にヘスティアとアフロディーテに報告した。今回の件はひとまずは落ち着く結果になると通達した。まあ来るなら来るで構わない。その時は俺自らが出るから問題ない
なんにしてもセクメトが取引を破る可能性があると考え、今後は十分警戒するようにとヘスティアに言った
ヘスティアはアフロディーテから今回の事件について聞いていたようだ。街で起こったアマゾネス狩りもヴェルフや命も遭遇したらしい。二人に命の危険はなかったが、今回の事件において、俺だけが巻き込まれたと理解する。
まあなんにしても、一件落着に済んだ
のだが
「ところで・・・・・・・・・なぜ『シル』と『リュー』と『エイナ』がいる?」
「えっと・・・それがねえ・・・・・ジーク君とお見合い合宿をアフロディーテとペルセフォネ君としているって、アドバイザー君が知ってね。更になぜかシル君やエルフの店員君までやってきてね。なんでもジーク君と一緒にさせたくないって」
「そうか・・・・・」
「本当に、あのハーフエルフちゃんが他の子まで話したようなの」
「そうだろうと思った」
「にしても・・・あのシル・フローヴァって子・・・・まさか・・・」
「どうかしたか?アフロディーテ?」
「いえ、なんでもないわ」
なぜかここにいるはずのない。エイナとシルとリューが居る
理由は昨日の昼にエイナが俺とアフロディーテとペルセフォネとホームで同居している事を話すと、決して俺たちだけにさせてはならないと。エイナがシル達にも話して、シル達も俺と変な事をしないように監視するために、ここで家事を手伝いながら彼女達もここで短期間住むようだ
アフロディーテはなぜかシルを気にかけている。おそらくは彼女も気づいたようだ。シルの『隠し事』に
「どうして、シルさんまで?」
「当然ペルセフォネさん達と一緒にさせたくないからです!」
「美と愛の女神アフロディーテと言う女性も居ます。ジークさんにふしだらなことをするに違いないと監視です!」
「こればかりは私もアドバイザーとして!家事も手伝いますので監視させていただきます!ジークはオラリオの英雄なんですよ!まだ結婚なんて早いです!」
「エイナさんはそう言った理由じゃないでしょ!!」
「どうやらまた賑やかになると同時に、騒がしくなりそうだ」
エイナとシルとリューが更に同居に追加した。まあ今更あと三人くらい増えても問題ない上に、ここのホームはとても広い。家事ができる者が増えるのはいいことだった。別にアフロディーテとペルセフォネが何をしようとも俺は反応しない。性の女神でもあるアフロディーテと一緒に寝るとなれば。彼女のフェロモンや香りで大抵の男は性欲が強くなるが、俺はそれすら無く。一度目を閉じたらすぐに熟睡するため、もはや何も起こらない。風呂に入る時は混浴に入ろうとするが、無論そこでも俺は何も感じず、裸のまま堂々と入る。もちろん彼女達も当然裸のまま入るのだから完全に見ることになっても、俺はそれでも全然反応しない。彼女達の裸を見ても全然性欲が湧かない。若干ペルセフォネが混浴することに驚くも、俺とアフロディーテと一緒になる事を避けるために、恥ずかしさを捨てて裸で俺と一緒に入るのだが、全然反応してくれないことに恥ずかしさの無い無欲の俺に、二人はある意味ガッカリなのだが、混浴に入る時、なぜか二人は俺の下ばかりを見ている。その時は顔を赤くしているのを覚えている。
まあ今日から混浴は不可能だろう。正義感強いリューとエイナとシルも居る以上はもう混浴は不可能だ
「そろそろアレスも来る頃か」
もう時期アレスの進行は始まる。まあもはやヘスティアがギルドに断った以上。もはや俺たちは関係なく、ロキとフレイヤに任せ、俺たちはダンジョンでお金集めをこれからする予定を入れておく
アレスが来るなら、『俺が出ればすぐ解決する』のだが、ヘスティアがやらせないのなら主神の命に従うまでと。その間の期間は平和に過ごさせてもらう事にする
奴らが辿り着くまで、あと二週間
孤独を背負いし銀狼編 END
次回アレス編
来年お楽しみください