化け物の俺は彼女たちと人間になりたい   作:ゼルクニル

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 何かと予定ギチギチな日々だったので更新が遅れました。すみません。
久しぶりの投稿なので、展開が急なんじゃないか?と思うかも知れませんが、これが予定通りです。
 リハビリも含まれているのでおかしな所も多々あるかもです。その際はお知らせ頂ければ助かります…


第48話 学園からの依頼 準備①

「男子生徒の入学が決定した、ですか?」

「そうだ」

 

 

 授業が終わり休み時間となったと同時に校内放送で学園長殿に呼ばれ、俺は学長室に入室した。入って正面に置かれた学園長殿の机には山積みになった紙の束が置かれ、学園長殿は唸りながらその紙の一枚を凝視していた。「楽にしてくれ」と言われたので、年紀の入った木製の椅子を前回の一件に関しての話なのだろうかと思ったが…。

 

 

「何故その報告を自分に?」

「…事について話しておくべきだと思たのでな」

 

 

 その後、事の経緯について聞かせてもらい脳内で簡潔にまとめた。

 まとめると、急遽廃校となった高校から生徒を受け入れ、男女共に入学させようという考えらしい。

 そう決まったならばそうすれば良い、そう言ってこの話は終わるはずだというのにも関わらず、何故を俺は呼び出されたのだろうか…

 

 

「でしたら自分を呼ぶ必要は無いと思いますが…」

「ところがそうもいかないのだよ。これを見てくれたまえ」

 

 

 学園長殿は俺の質問に答えた後、山積みになった紙束のうちの一部を手渡してきたので目を通すと、それは入校予定の生徒の学籍書だった。

 目を通すが、どの紙にもごく普通の学歴や家庭についてしか書かれていない。

 

 だが…数枚の紙に書かれた事実はあまりにも普通ではない内容だった。

 

 

「あの…学園長殿? これは事実なのですか?」

「……事実だそうだ」

「…何故コレを自分に見せたのですか?」

「とても恥ずかしい話なのだが…この学校で一番正しい判断が出来るのは君のような気がしてならなかったからだ」

 

 

 学園長殿の言い方から考えると…この数名に関しての見解を求めているのだろうか。確かに人の判別は前々から行っていたので…癪だが得意ではある。が、今ある資料だけでは判断出来ない。人はその場その場での目の向け方や行動で自然と本性が現れるものであり、人の判別にはそれをこの目で見極める必要がある。

 

 

「…コレだけではなんとも言えませんが…。家庭事情は人それぞれです。問題を起こしたという記録もありませんし…。即座に判断はできませんね」

「そうか…」

 

 

 今更だが…こう言った話は学生にしない方がいいのではないだろうか…理由があるとはいえ、こうも簡単に個人情報を見せないほうがいい。

 そんな事を考えながら学園長殿に学籍書を返した。その際、学籍書とは別に黒いファイルに纏められた資料を見た。ファイルに厚みは無い、しかし重要度はかなり高いように見られる。

 

 

「見極めの機会はあるようですね」

「…何故知っているんだ?」

「ただの勝手な予想だったのですが。一様あるようですね」

 

 

 してやられた、と訴えるような顔を見せながら学園長殿は黒いファイルの中身を慎重に取り出し俺に見せた。

 内容は廃校となった学校と羽丘女子学園、更に花咲川女子学園と合同で行う【交流会】と赤字で書かれた資料。後の数枚は、場所の地図や移動ルート、更には交通費等の額まで書かれていた。

 

 花咲川と羽丘の関係は深いつながりがある事は知ってはいた。理由は様々あるだろうがバンドなどの関係も1つだろうからな。だが…この機会に花咲川も共学化をするのか。何人かが『近いうちに共学化するのでは?』という感じの話をしていたのを何度か聞いた覚えがある。

 

 

「……交流会にしては随分と、大盤振る舞いですね」

「廃校になったのは名のある学校だったのでな。せめてもの謝礼だそうだ」

「謝礼? 生徒の受け入れがですか?」

「時期が時期だ。現状、生徒を増やせるのはうちと花咲川だけのようだからな」

 

 

 

 しかし…三校合同の研修とは大きく出たものだ。言い換えれば『問題ないかどうかの見定め』だろう。当然だ。問題を起こす者だろうと関係なく誰でも受け入れる筈が無い。

 しかし見極めるには丁度良い機会ではあるので有り難い。

 

 だが…参加者の記録を確認した際、大きな問題を見つけた。

 

 

「学園長殿。コレは一体どういうことなのか説明を頂けますか?」

 

 

 大きな問題とは…参加者である生徒の男女の人数をまとめた表があるが、羽丘の参加者には男子の数字が記載されていないということだ。即ち、俺が参加するという情報が記載されていない。だが作成ミスとは思えない…明らかに、記載する気がない作成の仕方だった。

 

 だが理由はすぐに予想できた。恐らく女子校に男子生徒が居るという事実は隠しておく方が、廃校となった学校側からすれば都合が良かったのだろう。

 確かに試験入学生である俺は制服などの最低限の物は支給されたが、生徒手帳等の重要性の高い物は未だに支給されていないのだ。その分、試験入学生として入学した時期から今までの分の学費は免除されているのでそこは正当な等価交換となっていると思っているので文句は無い。

 

 

「理由は分かります。ですが、これでは意味が無いかと」

「それなのだが………頼みがあるのだよ…」

 

 

 学園長殿の表情から察するに余程の妙案なのだろう。明らかに頼むような表情では無く、言いにくいといわんばかりの難しい表情だった。

 

 

「君は()()()()()は参加しないで欲しい」

「…」

 

 

 一体どうするのだろうかと思っていたが、まさか学生としては参加するなとは。

 

 提案を聞くと同時にファイルの中から2枚の紙を取り出し手渡された。『任命された生徒(仮)へ』と赤字で書かれた1枚目の表紙裏には、計画されているスケジュールや移動ルートを細かく書かれ、2枚目は支給される服装のサイズとその他必要な物を記入する用紙が渡された。

 

 もはや生徒への頼み事などでは無く、完全に依頼だ。

 

 

「良いのですか? …生徒に依頼してしまって」

「君なら問題あるまい」

「勝手に期待されても困ります。まぁこの紙を用意された時点で拒否権は無くなったも同然…良いですよ。今回の依頼は受けますよ。ただし、今後同じようなことがあった場合は教師の方々で解決してください」

「本当に感謝するよ。神鷹君」

 

 

 正直いい気はほとんどしないが…今後の為ならばいいだろう。必要な物は支給されるようだからな、どれだけ用意してもらえるのかは怪しいが…支援があるだけよしとしよう。

 

 一先ず話が終わったので、机とボールペンを借りて用紙の記入欄にサイズ等の詳細な情報を記入することにした。

 サイズは簡単に記入できるのだが、その他必要な物か…今のところは思いつかない…とりあえずは入学予定の生徒に関する資料で良いだろう。数日の猶予もあるので他にもあれば後々で記入すれば良い。

 

 取り敢えず支給される服装のサイズのみを記入し、ふと時計を見ると休み時間は終わりを迎えようとしていたので一旦は教室に戻る事にした。

 

 

「そろそろ授業なので戻らせて頂きます」

「そうだな。数日の間に持って来てくれたまえ」

「分かりました。では、失礼しました」

 

 

 果たして…俺は学生として見てもらえているのだろうか? 

 上手いこと利用されているのでは無いのか、と僅かに疑い始めた俺は…そのようなことは無いと自分に言い聞かせながら、チャイムの鳴り響く廊下を早足で歩き教室へと急いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 放課後となった今日はパスパレの練習を見る日なので事務所に来ていた。

 

 前回の一件の直後は会見や取材などで時間的余裕が無かったものの、現在は練習の時間も得られるほど立て直すことに成功したのだ。そう考えると、やはり俺の中ではマスコミほど悪印象なものはない。

 

 肉体的に傷ついたのは俺だけだが、精神的な傷を負ったのは彼女たちパスパレの面々だというのに…何故傷を増やすような発言が出来るのだろうか。

 

 幾ら職として成り立っているとはいえ…あのように軽々しく生死に関して聞くあの態度を変えれば、発言する側の心境を多少は楽に出来るはずだというのに…

 

 …個人的な意見はここまでにしよう。

 

 

 練習に関しては徐々に良くなってきているように感じる。

 初期の頃には無かったまとまりが生まれ、音の躊躇い(ためらい)が減っている。未だに俺は素人のままなのでそう言った発言は堂々と出来ないのだが…。それでも変わってきているという事が分かる程、音が良くなっていると言うことに関しては確信を持てている。

 

 

「キリが良いので今日は終わりとする。後は個人で練習するように。お疲れ様」

「「「「お疲れ様でした!」」」」」

 

 

 終わりの挨拶と共に彼女たちに背を向け、机に置かれた楽譜に目を通し始めると、楽器の音が響いていたレッスンルームには機材や楽器の片付ける音が響きだした。

 

 此処はCIRCLEのスタジオのように防音壁ではなく鏡で囲まれているからなのか音の響き方が違うように感じてしまい、稀に「この指示で良いのか」と疑問に思ってしまうことがある。更には練習を終えた後には一度機材を向かい側にある保管庫に移動させなければならない。

 

 偶には事務所以外の場所でも練習させるべきだとは思うのだが…アイドルであるため社長からは許可が下りない。ならばどうするかと考えていると、ガシャンという嫌な音とゴツンという鈍いが聞こえた。

 

 

「!。今のは何の音だ?」

 

 

 振り返って見てみると麻弥がアンプのコードに足を引っかけ倒れていた。近づいて麻弥の容態を確認するが怪我は無く、アンプもこれと言った問題は見当たらなかった。

 

 だが…改めて見ると何がおかしい。ちょっとしたトラブルだけだというのにも関わらず、その風景に違和感を覚えた。何だろうか、そう思いながら改めて麻弥の様子をしばらく眺めていると、1分近く経ってようやく気づいた。

 

 

「麻弥? 眼鏡はどうした」

 

 

 起き上がって再び片付けを始めた麻弥は、眼鏡を掛けていなかったのだ。

 いつの間にか眼鏡を掛けていない仕事中(アイドル)の麻弥を見慣れてしまったのか、殆ど違和感が無かったので気づくのに少し時間を有した。

 

 何故眼鏡を掛けていないのか理由を聞こうとし、「それがですね…」と苦笑いで麻弥が理由を話し始めた時だった…何やら廊下で騒ぎ声が聞こえてきた。

 閉まっているドアの向こうからドタドタと響いてくる音やあのお気楽な声からして、また日菜がはしゃいでいるのだとすぐに分かった。その後に続くようにイヴと彩の声も徐々に聞こえるようになり始め…

 

 バァン、と木製のドアが割れるのでは無いかと思う程の激しい音を立てレッスンルーム(ここ)に入ってきたのは()()()()()()日菜。そしてその後を追うように元気なイヴと、息を乱し疲れ果てていた彩、そして笑いながらも何処かあきれ顔の千聖が入ってきた。

 

 

「あー楽しかった!」

「そうですか…。それは何よりです…」

 

 

 満足そうな笑みを浮かべている日菜は、掛けていた眼鏡を麻弥に手渡した。

 

 

「つまりは…こういうことですよ」

 

 

 麻弥の、言いたいことを全て凝縮したであろうその一言で俺はなんとなくだが事の経緯が思い浮かんだ。

 簡潔にまとめれば、日菜の思いつきに振り回されたのだろう(いつものことだった)

 

 

「眼鏡、曲がったり割れたりしてないか?」

「はい…なんとか大丈夫そうです…」

「安易に貸さない方が良いぞ。眼鏡は自分の目と同じだからな」

 

 

 前に一度だけ、「眼鏡を止めてコンタクトにしないのは何故だ?」と麻弥に聞いたことがある。返答が、眼鏡の方が落ち着くから、だったか?…かなり前なのであやふやだが、眼鏡の方が楽なのだと言っていたのは確かだ。

 

 その後、何故麻弥の眼鏡を掛けていたのかを日菜に聞いたところ…

 

 

「だって色んなものがいつもと違って見えるんだよ? これってスッゴく、るんっ♪てしない?」

「だからと言って無理矢理借りるな。麻弥もむやみに貸さないように、良いな?」

「はーい!(はい…)」

 

 

 借りる方も借りる方で貸す方も貸す方だ。頼まれたからと言って何でもかんでも日菜に貸すのはあまり良くない気がする。

 良くも悪くも、日菜は物の扱い方や考え方が枠に囚われていない。発想が豊かなのか、天才と呼ばれる者は皆がそうなのか、それとも日菜が変わっているのか…そこに関しては未だに謎だ。

 現状、日菜は器物破損等の問題こそ起こしては無いものの……いや。あまりあれこれ言いたくは無いのでこの話も止めにするとしよう。

 

 はしゃぐ日菜やイヴを一旦落ち着かせた後、途中で終わっていた片付けを再開した。

 

 

 

 

 

 

 

「みんなも眼鏡掛けてみてよ!」

「…人の話を聞いていたのか?」

 

 言ったところで無駄なことも時にはある、それは当然のことだと考えていた。人の思考は各々で違うのだからな…

 だがここまで「無駄なのだ」と思ってしまったのは今までで一番の驚きである。

 

 

 

 数十分前、素早くとまでは行かなかったが、普段よりも早く片付け終わった事により時間を持て余した俺たちは、各々で時間の有効活用を行っていた。

 

 彩はスマホで何かを調べていた。エゴサーチ? と言っていたが…俺にはよく分からない。

 千聖は近々出演を控えているドラマの台本を暗記していた。やはり千聖は忙しいのだな。

 イヴは木刀で素振りを行っていた。鏡に囲まれたこの部屋で素振りはどうかと思うが…許可は下りているそうなので注意だけした。

 麻弥は黙々と機材をいじっていた。遠目で見てでも分かるが、機材に関して麻弥はかなり手慣れている。自分から機材オタクだと名乗っているだけのことはある。

 

 その頃俺は、依頼で必要な物について考えていた。

 今回の依頼に関しては姿を変える、即ち【変装】が重要となってくる…だが俺は今まで変装などしたことがない。

 全くなかったわけでは無いのだが…。あったと言えるのは以前まで行っていた顔の傷を隠すメイク程度だ。

 

 

「(ネットで調べて出てくるものは派手過ぎる。もう少し…何か付け足す程度で済むものは無いのだろうか…)」

 

 

 それとも自分が色眼鏡で見ているから派手だと思ってしまうのだろうか。

 そんなことを考えているときだった。

 

 特に何かしているわけでも無く…ただ机に突っ伏して暇そうにしていた日菜が突然立ち上がり「みんなも眼鏡掛けてみてよ!」そう言ったので、俺はいきなり何を言い出すんだ。と困惑し、に眉をひそめ「…人の話を聞いていたのか?」と答えた。

 

 

 

 そして現在に至る。

 

 

「ちゃんと聞いてたよ? 麻弥ちゃんの眼鏡じゃなかったら良いんでしょ?」

「それはそうなのだが…。何故いきなり眼鏡を勧めた?」

「だって今眼鏡掛けてるの麻弥ちゃんだけでしょ? みんな眼鏡で揃えたら面白いと思うんだ~♪」

 

 

 突っ伏していた先程までとは打って変わり、満面の笑みを浮かべならがはしゃぐ日菜は気が済むまで止まらないだろう。……時々『紗夜と日菜は本当に姉妹なのか?』と疑う時が多々ある。容姿意外はほぼ似ていない…姉妹とはそういうものなのだろうか。

 

 

「パスパレのみんなで眼鏡…ちょっと面白そう」

「そうね。偶には良いかもしれないわ」

「名案ですね!」

「ジブンも興味あります!」

 

 

 そして意外にも全員乗り気だった。俺は関係ないのでこれ以上は何も言わずに黙って部屋を去ろうとしたが「そうだ! 誰が一番似合ってるか零くんに聞くからね!」と言われたので黙って椅子に座って見続けることにした。

 因みに伊達眼鏡は、日菜が走り回っていた際に見つけたドラマ用の小道具を日菜がもう一往復して持って来た物を

 使用するようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 1人ずつ順に掛けていき……皆の雰囲気は変わるものの…

 彩はどうしてか自慢する子供のような雰囲気しか感じられなかった。

 イヴはモデルである為か中々しっくりきていた。

 日菜は掛けても掛けなくてもあまり変わらない。

 千聖はもはや違和感すらなかった…

 

 

「……全員良かったでは駄目なのか?」

「えー? それじゃ面白くないよー」

 

 

 そもそも俺に対してファッション関連の事について聞くこと自体が間違っている。衣服は見た目より通気性や気安さ等の性能を重視する俺に、似合う似合わないの基準は無い。どうしたものか…

 

 

「じゃあ零くんが掛けてよ!」

「…需要は?」

「ある!」

 

 

 ……あまりの自由さに反論する気も失せたので、差し出された伊達眼鏡を渋々受け取リ眼鏡を掛けた。最初の感覚は邪魔だと思う程の重さ、多くの人がコンタクトを選ぶ理由が分かる気がする。

 

 

「…どうだ?」

 

 

 取り敢えず眼鏡を掛けたので感想を聞いた。だが日菜どころか周りに居た彩達さえ微妙な表情を浮かべていたので流石に似合っていなかったのだと感じ取った。

 

 

「要望に応えたんだぞ…何か言ったらどうだ」

「うーん…何だろう。もっとこう、シュッ! と来ると思ったんだけどなー。今の零くんは何かモヤモヤって感じかなー」

「つまりはどうなんだ? 誰でも良い、そこだけハッキリ答えて貰いたい」

 

 

 分かってはいたが、やはり日菜の表現は独特すぎる。似合っていないのかどうかさえ分からない表現をされるのは少しだけ気に障るのでせめてそこはハッキリして貰いたいところだが…。

 

 

「えーっとですね…似合ってはいるんです、けど…」

「そうね…今の服装が変われば様にはなると思うわ」

「似合ってるかは…今すぐには決められないかな…」

「可もなく不可もなし、です!」

 

 

 彼女たちの様々な意見を聞き、改めて自分の顔を見てみると…確かになんとも言えない多少の違和感を覚えた。

 この違和感…何と言えば良いのだろうか…。千聖の言うように今のこの服装が駄目なのだろうか、それとも普段掛けないから無駄な装飾となっているのかも知れない。

 だが服装さえどうにかすれば多少は様になるはずだ。

 

 

「千聖。服装が変わればと言ったが…具体的にはどうすればいい?」

「具体的に言えばそうね…貴方の場合はスーツが一番、髪型を整えれば印象は大きく変わるはずよ」

 

 

 流石は女優、的確なアドバイスは予想を確信へと変えた。

 依頼に必要な装飾品として伊達眼鏡を幾つか支給して貰うとしよう。変装のイメージのストックが一部出来たので一段落だ。

 

 

「取り敢えずこれは返す。もう満足しただろう?」

「えー? こんな曖昧な感じで終わるのー? るんっ♪てしないよー」

「もう良いだろう? 少なくとも、今の服装では似合わないと答えが出ているのだからな」

 

 

 サッサと眼鏡を外し日菜に返すと、頬を膨らませ不満げな表情で眼鏡を受け取り満足していないと文句を言ったが、何とか終わらせようと俺なりの正論を並べて反論した。

 

 

「じゃあ似合うように零くんを改造しよう♪」

「……は?」

 

 

 だが返ってきた答えは予想を圧倒的に上回る程の珍回答。そして何かを企んでいるかのような笑みを浮かべる日菜がいきなり突っ込んできたので避けると諦めずに何度も突っ込んでくる。

 

 

「何で避けるのー? ちょっと着替えて貰うだけだって♪」

「嘘をつけ。それだけで終わらせる気は無いだろ」

「いーから♪ いーから♪」

「断る!」

 

 

 その後も日菜に追いかけられ続け、結局日菜を諦めさせるために事務所中を走り続ける羽目となった…。




☆9 桜花9696さん ありがとうございます


【今後の活動についての報告です!】

 シリアスについてのアンケートを募集していたのですが、Roseliaの話を書き直して欲しいと言う要望が予想以上に多く、今後の物語作成に影響してくるにもかかわらず内容がぐずぐずなので、Roseliaの物語の再投稿を優先させて貰います

 それに伴い、初期の物語の書き直しも並行して行っていくのでafterglow及びハローハッピーワールドのシリアスの投稿がもう少しだけ遅くなります。

 ですがafterglowとハローハッピーワールドの一部は完成しているので、投稿まで楽しみにして頂けると幸いです!

 何もかも勝手で申し訳ありません…それでは、次回はRoseliaの再投稿です。

【改めて】次回のシリアスは?

  • afterglow
  • ハローハッピーワールド
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