ありふれちゃいけない職業で世界最強   作:キャッチ&リリース

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第1章『プロローグ』ー騎士王の始まりそして奈落へー
第1話プロローグ


"これは、異界の神に遣わされた数多ある騎士を統べし王のありふれてはいけない物語………"

 

 

 

 

 

俺は朝田総司だ。突然の自己紹介で何の事か解らないかもしれないが一応転生者なんだ。

そして、この世界は某小説投稿サイトにて連載している《ありふれた職業で世界最強》の世界であり、その世界のパラレルなんだ。

 

長々と説明してしまったが、俺は今剣道をやっている。

 

「やぁー!」

 

パァン!

 

「一本!そこまで!!」

 

『おぉ〜!』

 

正直に言うと日本の剣術や剣道というのは習いたくなかったのだが、両親にやってみないか、と言われ何となく始めた。

ただ、元々欧州圏の剣技の方が身に付いているので最初から使える剣術以外は得意ではなかった。

 

「また負けてしまったわね」

 

彼女はこの道場の師範の娘の八重樫雫。俺が入ったばかりの頃からよく相手になってくれている優しい娘だ。

何というか、どっかのアーチャーを思い出すくらいにオカンな感じがするが、それも又チャームポイントといったところだ。

 

「けど強くなっていると思うよ。それに、色々と難しく考え過ぎなだけだし」

 

「けれど、たった半年で勝てなくなってしまったのよ?そんなの悔しいじゃない。

それから、3年間も勝てないまま勝ち逃げされるんだもの」

 

それと、極度の負けず嫌いでもある。

 

「喧しいわね」

 

心の中を読まれた、解せぬ………。

まあ、雫が言っていることも何となく分かる。勝ちたい相手に勝てないまま離れる事になるのは悔しいし憤りも感じるからな。

とはいえ、両親の都合によって引っ越すのだから怒らないで欲しいものだ。

 

「また、会えるわよね?」

 

「さあな。まあ、運命の歯車がかみ合った時には会えるんじゃないか?知らんけど」

 

なんかくさい事言ったような気がするんだけど………、まあいいか。

 

 

 

そんなこんなで、中学2年生になった。なったんだけど、現在腹立たしい場面に遭遇中である。

 

「……可哀想」

 

詳しい説明は省くが彼女は原作ヒロインの白崎香織、俺の幼馴染で恋人だ。

 

「……………」

 

俺たちの視線の先にはガラの悪い連中にクリーニング代と称したカツアゲを受けているお婆さんと小さい子供がいる。

明らかに怯えているお婆さんと子供に対して容赦なく怒鳴りつける不良達、明らかに見て見ぬ振りをする周りの人たちに俺は怒りを覚え行動に移った。

 

「へっ、総ちゃん!?」

 

香織が呼び止めようとしたが無視をして進み。

 

 

腹を全力で殴った。

 

「がはっ!」「なっ!?」

 

「おい何やってやがる。白昼堂々とカツアゲか?なぁ?」

 

「てめぇには関係ねえだろ!服が汚れたからクリーニング代出せって言ってるだけなんだよ!」

 

そう言いながら殴りかかってくる不良その1。しかし威力もなく動きも遅いため片手で受け止め投げ飛ばした。

 

「世界はお前等中心で動いている訳ではない。ぶつかってしまった子供に対して謝る事こそすれど、怯えさせ更には金を脅し取ろうとするなど言語道断!幼稚園からやり直してこい!」

 

「クソッ、覚えてやがれ!」

 

などとテンプレ発言をして逃げていった不良達。彼奴等のせいで何かしらあるかと思ったが何とか余計な被害を出さずに終える事ができた。

すると、隣に香織が来て腕に抱きついてきた。

 

「ふふっ。格好良かったよ総ちゃん!」

 

「そうか。………それと当たってるんですが」

 

「当ててるんだよぉ〜」クスクス

 

「帰るぞ、香織」

 

「うん!」

 

総ちゃんの総ちゃんがおっきしないうちに。

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

漸く高2になった訳だが、原作主人公はやはり虐められている。そして何故か俺も一部から虐めの対象にされている。

 

「よぉ〜キモオタ!夜中までゲームやっていて寝不足か。どうせエロゲとかやってたんだろ!」

 

あぁ〜本当に目障りで耳障りで鬱陶しくて、人間どうやったらあそこまで人に嫌われる要素を持てるんだ?

何時もハジメに絡んでいく檜山大介とその取り巻きには毎度の事ながら辟易させられる。第一何をしようがそいつの勝手だろうに。

 

「おはよう南雲くん!」

 

まあ、こうなっている理由は香織にある訳だが。それでも生来の面倒見の良さから放っておく事が出来ないらしいので諦めているのだが。

 

 

 

「総ちゃん、南雲くん、一緒にお昼食べよう」

 

「あ〜僕はちょっと………」

 

「ありがとう香織。それと、ハジメもちゃんと食べなきゃ体が持たんぞ」

 

現在絶賛昼休み中である。そして俺は、何とも言えぬ危機感を感じ取っている。

こんな事を考えていたら、天ノ河光輝と坂上龍之介、そして雫がやって来た。

 

「香織もこっちで食べよう。南雲はまだ寝足りないみたいだし、寝ぼけたまま香織の弁当を食べるなんて俺が許さないよ」

 

何ともお花畑な頭である。面倒くさいけど何か香織が自分の物みたいに言われるのは腹がたつので文句を言おうとしたところ。

 

「えっ?何で光輝くんの許可が必要なの?」

 

「「ブフッ!」」

 

「えっ?」

 

香織やそれ反則だ。雫まで笑ってるじゃん。そして天ノ河、ぐうの音も出ない正論を言われたからって固まるな、もっと足掻いて恥をかけ。そして俺を楽しませろ。

 

そんな事をしていると突然教師である畑山愛子(25歳)がやって来た。

 

「皆さん早く教室から出てください!!」

 

は?………あぁ〜原作開始ね。

 

 

 

 

 

 

いやいきなり過ぎだろ!!

清水くんは助ける?

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  • 寧ろ最凶化
  • ラーメン食べたい

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