ありふれちゃいけない職業で世界最強   作:キャッチ&リリース

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第6話奈落の底の吸血姫、神子と真祖と魔王と騎士王

大分進んできたな。最初にいた場所から計算して概ね50階層と言ったところか。

 

「ハジメ左から二尾狼3、右から蹴りウサギ2!俺が斬りこむから援護頼む!」

 

「わーったよ!」

 

二尾狼が二匹倒れた!

 

「吹き飛べ"暴竜のテンペスト"!!」

 

よし!蹴りウサギは全滅。だが、まだ二尾狼が残っているな。

 

ドパァン!

 

「ナイスハジメ!」

 

「おう!」

 

漸く一息つけるな。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

真オルクス大迷宮50階層のとある部屋、そこには人では無い何かが封印されていた。

その部屋の扉には何かを埋める為の窪みがあり、両端には巨人の石像のような物が置かれていた。

 

「なあハジメ。これ、なんだと思う?」

 

「さあな。ただ他の所とは違う感じがするな」

 

「開けてみるか?」

 

「…………やってみる」

 

そう言ってハジメは錬成を使いながら扉を開けようとした。しかし扉は開かず、両端にあった石像が動き出し、中から殻を破るように一つ目の巨人が姿を現した。

 

「これは……………!サイクロプスか!」

 

「やるぞ総司!」

 

「当然!!」

 

そう意気込んで戦い始めたものの、総司は一撃で屠り、ハジメは弱点を的確に突いた事により呆気なく終わってしまった。

 

「結構楽に終わったな。もう少し梃子摺るかと思ったが………」

 

「楽に終わる分には良いだろう?何せ此処から後どれ位降っていけば良いのか分からないんだからな」

 

「まあな!っと。………これは、魔石か?」

 

「恐らくその魔石を窪みに入れるんだろうな。だが、2つ余るな」

 

「まあやってみりゃあ良いじゃねえか」

 

談笑しつつ、2人は扉を開けるために魔石を窪みに嵌めた。2つ目を嵌めると突然扉が光りだし、開き始めた。

しかし、その扉の奥には更に2つの扉があり、どちらも先程の扉と同じ窪みが1つずつあった。

 

「如何する?此処は二手に分かれた方が良いと思うが」

 

「だろうな。ちゃんと戻ってこいよ」

 

コツン、と総司とハジメは拳をぶつけ合い魔石を1つずつ持ち分かれた。そして、総司は魔石を窪みに嵌めて扉を開いた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

扉の中は暗闇に覆われ、何か光る触手の様な物が無数に蠢いており、何とも気持ちが悪い光景であった。

 

総司が一歩踏み出すと無数に蠢いていた触手?が突然一点に集中する様に動き出し、徐々に、オブジェを支える様な形となった。

その中心には立方体が現れ、それと同時に何者かの声が響いた。

 

『だれ?』

 

それは立方体から生えているナニカ、否、幼い女の子の掠れた声であった。何故そんな所から生えているのか、という疑問は最初から浮かばなかった。

原作を知る総司は、この部屋の事を知っていた。まあ、もう一つあったという事には流石に驚いた様だが。

 

「人…………か?」

 

原作で知っているにも関わらず何故そんなことを聞くのかは置いておくとして、総司は、立方体から生えている女の子にそう尋ねた。

 

「助けて…………おねが、い………なんでも、するから…………」

 

「女の子が何でもするなんて言っちゃいけません。………まあ、助けてやれんこともないが、時間はかかるぞ。それでも良いのか?」

 

「うん………」

 

すると総司は、錬成を駆使して立方体を、封印の核を壊し始めた。幸い、途中で錬成の特訓をしていた為練度はハジメにも匹敵する程となっており、意外と早く壊す事に成功した。

 

「大丈夫か?」

 

「う…ん…………」

 

「はぁ。取り敢えずこれ飲んどけ。喉の渇き位は治るだろう」

 

「あり、がとう………」

 

総司は女の子に神水を飲ませて、喉を潤すように促した。その間に何も着ていなかった女の子に《王の財宝》から出した厚手のコートを身体に視線が行かないようにかけた。

 

「ん、ありがと………」

 

「どういたしまして」

 

「………あなたの名前は?」

 

「俺か?俺は朝田総司だ」

 

「総司、総司、総司、総司、総司、総司………-」

 

「おぅふ、名前を延々と連呼され続けると流石に怖いな」

 

総司は何とか少女を正気に戻す事に成功し、これからの事も考えて部屋を出る事にしたが、少女は自分も付いて行くと言い出した。

 

「さて、さっさと此処から出なきゃな」

 

「私も………私も付いて行っていい?」

 

断る理由もなく、強い力を持つというのであれば大歓迎である為了承する事にした。

 

「ああ………」

 

しかし、次の言葉を紡ごうとした時、入り口の方に巨大なナニカが落ちてきた。それは、大きなハサミを持ち、尻尾には針のような、否、針があった。

恐らくその針は毒針で、この巨大なナニカはサソリ型の魔物なのだろう。

 

「おーおー、こりゃ部屋に入った異物を消し去る為に出てきたのか?………いや違うな。多分封印が解かれて外に出られると困るから、されていた奴と解いた奴の両方を殺す為の番人みたいなもんか」

 

「どうするの?」

 

「消し飛ばす!」

 

総司は、エクスカリバーを鞘から抜き、普通なら届かない所から突きを繰り出した。

だが、その突きはただの突きではなく、切っ先から光の刃を打ち出す為のものだった。

 

巨大サソリは、その刃を一身にくらい息絶えた。たった一撃で葬り去る事が出来るとは思っていなかった少女は目を見開き驚愕の表情を浮かべていた。

 

「…………すごい」

 

少女は、愕然としてたった一言の単語を絞り出すことしか出来なかった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

総司は、少女が落ち着きを取り戻した所で名前を聞く事にした。

 

「そういえば、お前の名前は何なんだ?」

 

少女は、その問いに対して暗い表情を浮かべ黙り込んでしまった。そして、ようやく出てきた言葉は総司を驚かせた。

 

「…………あなたが付けて」

 

「は?いや、名前無いのか?」

 

「ある…………けど、あの名前は……もう嫌だ。だから……………助けてくれたあなたに付けて欲しい」

 

総司は少し考え込み、悩んだ。だが、考え過ぎるといい事は無い思い、第一印象からつける事にした。

原作の受け売りでしか無いのであるが。

 

「じゃあ…………"ユエ"でどうだ?」

 

「ユエ?」

 

「ああ。俺の故郷で"月"を意味する名前だ。初めて見た時お前のその金髪と紅い眼が月を思い浮かばせたと言うか何というか………」

 

「ユエ、ユエ、ユエ、ユエ………」

 

「また止めるのは面倒だからな、置いて行くぞ〜」

 

「あっ!待って………」

 

ユエも何とか正気に戻り、総司の後を付いて行った。そして、部屋の外に出ると、同じタイミングでハジメと知らない少女が出てきた。

 

「あれれ〜、そんな小さい子を引っ掛けて来たんですかぁ〜?ハジメく〜ん」

 

「うるせえ、どたまぁぶち抜くぞこら…………!」

 

「はは、怖い怖い。っとまあ、お巫山戯はこれ位にして、その子は誰なんだ?」

 

「此奴は"アヴローラ・フロレスティーナ"というらしい。何でも、吸血鬼の頂点に位置する真祖の1人だとか何とか。んで、そっちは?」

 

「ユエだ。名前は俺が付けた。何でも身内に裏切られて数百年間封印され続けていたらしい」

 

すると、吸血鬼組が突然涙を流しながら話を始めた。

 

「アヴローラ、なの…………?」

 

「アレーティア?………元気だっ、た?」

 

「ん、げんき……だよ?」

 

それを見ていた保護者たちは………。

 

「あらやだハジメさん、うちの子達顔馴染みのようですよ?」

 

「うるせえ。つか、話し方がキメェ!」

 

じゃれついていた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

真オルクス大迷宮50階層クリア

清水くんは助ける?

  • 助ける
  • 助けない
  • 寧ろ最凶化
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