ジムがあるビジブシティに向かうため、私達は303番道路を歩いていた。
いたんだけど・・・。
「ねえゆのちゃん、まだなの・・・?」
ヒマリシティとアミネタウンがそこまで離れてなかったから、ビジブシティまでの距離もそれくらいだと思ってたんだけど・・・実際は相当長かった。
アミネタウンを出発したのは昨日で、既に野宿してる。
ちょくちょく休憩を入れつつもしっかり歩いてたのに、まだビジブシティらしき影は全く見えないや・・・。
野宿自体はキャンプみたいで楽しかったけどさ!
「正確なことはわからないんだけど・・・多分今半分くらいじゃないかな・・・?」
「うぇ・・・まだ半分・・・。」
「でも昨夜見た、イルミーゼとバルビートの群れは綺麗だったよね~!やっぱり私達はすっごくついてるよ!」
「はなこちゃん、あの時バランスを崩したバルビートにぶつかられてたよね・・・?」
「でも私もバルビートも怪我してないから大丈夫だよ!」
「さ、さすがはなこちゃん・・・。ポジティブさは宮ちゃん以上だね・・・。」
「そういえばはなこちゃん、家でモンスターボールを確保したからポケモンをゲット出来ると思うんだけど、捕まえたりしないの?」
「うーん・・・。この子可愛いなって思ったポケモンはいたんだけど、すぐに逃げられちゃって・・・。私、ひばりちゃんのウソッキーとぼたんちゃんのヌケニン以外の野生のポケモンには基本的に好かれないみたいなんだよね・・・。」
それは確かに・・・。
まあでも、たまには寄ってきてくれるポケモンも多分いるはずだよ!
「でも、1体じゃビジブジムに挑戦出来ないよ・・・?」
「それまでには捕まえないとね・・・。」
その後、レパルダスに餌付け作戦を試したら餌とられひっかかれて逃げられたり、寄ってきたスカンプーにすごい臭いのガスをふっかけられたり、ヒノアラシを撫でようとしたら背中から出された炎で攻撃されたりとはなこちゃんの生傷が増えていきながらも、ようやく逃げないポケモンがいた。
「ガウ!」
「お願い、ハッピー!」
このガーディがそうみたい。
はなこちゃんを見ても吠えてはいるけど、噛みついたり逃げ出したり炎を吐いたりしない。
「ハッピー、はたく!」
「プク!」
「ガウ!(ヒュン)」
はなこちゃんのピンプクがはたくを放つけど、ガーディはその攻撃をギリギリでかわす。
「おー、なかなか動体視力が良さそうなガーディですな~。」
「やすなちゃん、何キャラなの・・・?」
私とゆのちゃんは介入するわけにもいかないから、見守っている。
無事に捕まえられればいいんだけど・・・。
「ガウッ!」
「はなこちゃん、かえんぐるまが来るよ!」
「ハッピー、かわしてあまえて!」
「プク!プック!」
かえんぐるまで突っ込んでくるガーディをジャンプでかわして、甘えるを放つ。
甘えるは受けたポケモンの攻撃を大きく下げる効果があるから、かえんぐるまで受けるダメージも下がるはず。
「ガー!」
「ハッピー、はたくで受け止めて!」
「プック!」
ガーディは次にとっしんをしてきたけど、さっきのあまえるで攻撃力が下がっていたからか、はなこちゃんのピンプクのはたくとぶつかり、打ち消される。
「チャンスだよ!もう一回はたく!」
「プク!(バシン)」
「ガアウッ!」
ガーディが体勢を崩した隙にもう一度はたくを使い、今度こそ頭にクリーンヒットさせる。
ダメージを結構受けたみたいで、フラフラしているガーディ。
「えいっ!モンスターボール!」
そこにすかさず、はなこちゃんがモンスターボールをシュート。
ガーディに当たり、ゆらゆらと揺れるボールを見つめてる。
やがて、ゆのちゃんの時と同じように、静止するボール。
無事にゲット出来たみたいでなによりだね!
「この子の名前は・・・私がはじめてゲットしたポケモンだし、ミラクルにしよう!これからよろしくねミラクル!」
ガーディが入ったボールを回収し、ニックネームを決めるはなこちゃん。
おめでとう!
そして、同じく旅をしているトレーナーから挑まれるポケモン勝負を3人で順番に応じつつ、ビジブシティへ歩いていく。
・・・でも、はなこちゃんがガーディ捕まえたあたりから、勝負を挑んでくるトレーナー、かなり多くなってない?
「えっと・・・どうやらビジブシティ寄りの303番道路では、ジム戦で勝つために修行するトレーナーが多くて、別名ジムの予戦道なんて言われてるんだって。・・・まあ、ビジブジムには予戦なんてないんだけどね。」
「それだけトレーナーが多いなら、ポケモンの調子を見て断らないとかな・・・?」
「え?ポケモン勝負って断っていいの・・・?私、目と目が合ったらポケモン勝負!っていうし、よほどのことがないと断れないって思ってた・・・。」
「私は小平先生に、ポケモン勝負はポケモンの調子を考えて受けるか決めましょうって教わってたから、知ってたよ!」
「というか普通に考えて、たまたま目が合ったら誰かれ構わずポケモン勝負なんて、蛮族にも程があるよね・・・。」
「うっ・・・。確かに・・・。」
そんなにバトルばっかしてたらポケモンも疲れすぎちゃうよ。
私達は3人だから、わりとちょうどいいんだけどね。
おかげで、今のところ負けなし(ドヤッ)。
「というか、ジムは氷タイプみたいだね。」
「うん!さっそくミラクルが活躍してくれるはずだよ!」
「私のよろいだって活躍するはずさ!」
まあ、ジムリーダーなら苦手なタイプの対策はしてるとは思うけど、私とよろいなら大丈夫!多分!
「ちょっといい?あなた達は新米トレーナー?」
「え、はい、そうですけど・・・。」
ゆのちゃんはなこちゃんと話してたら、またバトルっぽい。
前回私が戦ったし、今回はゆのちゃんの番!
「私は月刊きららの記者で、漫画家でもある色川琉姫よ。今月の記事で、新米トレーナーにインタビューした記事を出そうと思ってるの。よかったらお願い出来ない?」
と思ってたけど、あれ、違う・・・?
琉姫さんと名乗った、紫色の髪をした綺麗な女性は、月刊きららの記者らしいけど・・・って月刊きらら!?
「それはいいですけど・・・。どうして私達だったんですか?」
「ここでビジブジムに挑むために特訓しているトレーナーから、あなた達のことを聞いたのよ。」
「さっすが私達!」
「この先のビジブに向かっているということは、あなた達3人もビジブジムに挑むつもりなの?」
「いえ、私はコンテストです。やすなちゃんとはなこちゃんがジムで・・・。」
「私もはなこちゃんも勝つつもりですよ!」
「うん!はじめてのジムバッチ、ゲットするよ!」
「ビジブジムが氷タイプなのはもう知ってるわよね?」
「知ってますよ!だから私のよろいが活躍してくれるはず!」
「・・・よろい?えっと・・・?」
「あ、よろいというのはやすなちゃんのシュバルゴのニックネームですよ!」
「あ、シュバルゴのことなのね・・・。確かに鋼タイプだから、氷タイプには相性抜群を取れるわね。でも、ビジブジムはそれだけでは到底勝てないと思うわ。」
「というと・・・?」
「私は直接戦ったことはないけれど・・・。私の友達のつーちゃんから聞いた話だと、ジムリーダーはかなりトリッキーで美しい戦いをするみたいなの。シンオウ地方のジムリーダーのメリッサさんみたいに元トップコーディネーターというわけではないけれど、コンテストにも通用するほどってつーちゃんが言ってたわね。この先のジムリーダーにも同じことが言えるけど、タイプ相性で有利だからといって慢心していると、手痛い一撃を喰らうことになるわよ。」
「ほへー・・・。」
「具体的なことは言えないけど、予測してない攻撃が飛んできた際に、いかに冷静に対処出来るかも重要になってくるといったところかしら。」
予測出来ないような攻撃、か・・・。
氷タイプなら・・・氷の鎧をまとってパワーアップ!とか?
でも、考えるのは後!
アドバイスのあとすぐに、旅立った目的やきっかけ、連れてるポケモン、心意気など色々質問されたから、ソーニャちゃんに私の思いが届くようにメッセージも書いておくのだ!
・・・ソーニャちゃんが見てるかわかんないけど。
いかがでしたか?
今回琉姫さんが登場しました。
漫画家ではなくジャーナリストですけどね。
〔次回予告〕
琉姫「次回予告?これって、あなた達がやるものではないの?」
ゆの「まあ、初登場キャラがやることもありますけどね…。」
琉姫「とはいっても、引き続き取材するのだけど…。」
やすな「もっと次回予告っぽく!」
琉姫「ええ…?じゃ、じゃあ、次回は『303番道路!琉姫からの取材バトル!?』!」
ゆの「はい、それでオーケーだと思います。」