『時雨蒼燕流はいつだって完全無欠最強無敵』……それは鬼滅の刃でも? 作:必殺遊び人
調べながら書いていますが、もし間違っていることがありましたらご報告をお願いします。
なお独自解釈などはそこそこあるかと思います。しっかりと理論づけて考えていますが、ご了承いただけると幸いです。
それではどうぞお楽しみください!
白く綺麗な髪を揺らし、美人とも可愛らしいともとれるその姿は、一人の女性として完成された姿と言えるかもしれない。
「本当によろしかったのですか?」
その女性――産屋敷あまねは口を開いた。
「……何がだい?」
「光哉君を本当に放置してよろしいのでしょうか?
「……、」
その代わりなのか湯飲みを持ち上げ、その中身が入っていないのを確認すると、その中に新しいお茶を注ぐ。
「ここ最近の五年の間ですでに数件も隊士から報告が上がってきています。『柱』も含め、
「
「……はい」
にわかには信じがたく、誰も信じてなどいないその噂。
追いかけていた鬼をその
だが、鬼がただ逃げるのみで攻撃してこないと言った今までになかった行動。さらに、その顔を見た人物が、人間の可能性もあると報告したのだ。
上位の鬼殺隊ともなれば、雰囲気だけでそれが人か鬼かぐらいは判断ができる。
それをなしにいしても、鬼と人ではまず『目』が違う。勿論、鬼自身が変化している可能性もあるが、人に溶け込むのではなくただ鬼を助けるという行動に、それをする意味が見当たらない。
「いつしかその人物はお面をかぶるようになったと聞いていますが、それ以前に報告されていた人相と光哉君の容姿は一致しています」
しかし――輝哉はそれを肯定した。
「そうだね。それは十中八九光哉の事だろう。
「――!」
「話さなかったのは確信がなかったからだ。決して光哉を庇っているわけではないよ。もし
「……では……なぜ?」
その質問に輝哉は、少し考えるようなそぶりをした後。
「光哉はね、昔から未来を見ている子供だったんだ」
「……、……未来?」
「そう、未来。常に何かに怯えるように不安を抱えていてね、それでいて、誰かのめに自分が動くべいかずっと迷っているような子だったよ。まぁ周りからはおどおどした変な子だと思われていたけどね」
昔を思い出してか、クスクスと笑うとそのまま話を続けた。
「僕なんかと比較にならないほど体が丈夫で、それでいて賢かった。……だからなのかな、いつも悩んでいる素振りをやめなかったよ。――ある時までは……」
「ある時、ですか?」
「うん。五歳くらいの時だったかな、急に屋敷中の情報書類を集め始めてね。今思えばその時から光哉は外に出ることを想定していたんだと思うよ」
話が見えなかった。
だが、あまねはそれを黙って聞いていた。
「『未来視』。光哉はきっとそれに似た何かを持っている」
「――ッ、まさかそんな!」
「勿論確証はない。けど、そう考えると七年間の光哉の行動に理由がつけられるんだよ。七年間、光哉は僕たちに情報を流しつづけてくれた。そのおかげで
「……?」
「
確信はないと言いながら、それはある意味確信すら持った雰囲気だった。
「鬼無辻無惨と交渉。普通に考えれば出てくるはずもないその発想、明らかに僕たちが知らない鬼無辻無惨を光哉は知っている」
「……確かにそれなら……でもそれならば何故その情報を共有しないのでしょう」
確かな疑問に、輝哉は首を振った。
「分からない。そもそも、こんなの妄想の類だ。僕自身光哉にそんな力はないと思っているしね」
ただその後――けど、とそう続けて、
「もしこれが妄想でないのであれば、僕の代で無惨を討てる可能性は大いに上がる」
いつもの柔らかな目は決意を秘め、どこか遠くを見ていた。
「そ、それはいったい……」
「七年前の光哉の言葉は確かに聞く耳など持たなかったよ。あれは確かに子供の無発想なものだった。――けど今は違う……覚悟がね、まったく違うんだ」
「覚悟ですか?」
「話したかな……無惨を殺せば鬼は消える可能性を。だからこそ僕達は無惨を討たなければならない。けどそれがミソだ。今の光哉は
「鬼助けが光哉君である根拠、と言う事でしょうか……」
輝哉は笑ってそれに答える。
「つまり、光哉がそれを恐れていると言う事は、僕の考えは恐らくうまくいくと言う事だろうね……」
「……考え、とは?」
疑問を口にするあまねに、輝哉は答えなかった。
ただ、その顔は何かに困っているようで、それ以上は聞いていけないような気さえした。
むしろそれを聞いてしまったあまねの方が罪悪感を覚えるほどに。
「そう言えば、明日は『柱合会議』だったかな?」
「はい」
この話は終わりとでもいうように、輝哉は主題を変えた。
あまね自身、まだ疑問はあった。解決していない内容もある。しかし、当主である
「明日も誰一人かけることなく参加してくれると嬉しいね」
「そうですね、急に任務が入った『柱』もいますから、心配です」
言葉だけではない。
二人は本当に心配そうにしていた。
そして、それを唐突に思い出したかのよう――。
「あまねも光哉の事を信じてあげてね」
輝哉は静かにそれを願いって
「大丈夫ですよ。私にとっても大事な
そう言ってあまねは笑った。
輝哉は湯飲みに残った最後の人口を口に含むと、何か満足したように笑みを浮かべた。
明らかにそれは冷えていただろうに。
+++++
「もーいいかい?」
「「もーいいよー」」
光哉は部屋敷家に戻って次の日、昨日の輝哉との話の中でビクビクしていたのを忘れたとでもいうように、輝哉の娘たちと家の中でかくれんぼに興じていた。
かなたとくいな、産屋敷あまねと産屋敷輝哉の子供で、三女と四女である。
あまねに似て可愛らし幼女であった。それはもう超絶可愛い姪っ子だった。
たったそれだけの事に光哉は二人に抱き着いていた。
いいや、これでは誤解を生むだろう。光哉にあったのは、単純な姪っ子への愛情だった。
ただ、相手からしたら光哉は知らない人物であり、産屋敷家の子供とは言えまだ三歳やそこらの年齢。チート身体を無駄に使い消えるような高速移動したその男に、恐怖するのは必然と言えるだろう。
むろん泣かれた。
あたふたしながらも自分が輝哉の弟であることを説明し、もう仲良く遊ぶまで仲良くなっているのは、やはり産屋敷家の子供と言えるかもしれない。
長く生きられないがゆえに、子供のころから英才教育など比にならない教育を受けているその子供たちは、年齢にそぐわないほど賢く強く生きていたのだ。
「かなた見つけたぞ! ――? ……えっくいなの方? マジで? いや、だって髪色が……ごめんごめんあははは」
かなた達も普段の家族とはまた違った雰囲気を持つ光哉が珍しいのか、いつもとはまた違った表情を浮かべている。
「今度こそかなた見つけたぞ! よし! 約束通り俺の事は光哉お兄さんと呼ぶように! いいか、二度と叔父さんなんて呼ぶんじゃないぞ? おれはまだ15だからな!」
どうにもかくれんぼの発端が素晴らしくくだらない理由だったらしい。
かなたとくいなの二人は「叔父さん!」と言った時の反応が面白いのか、その後も「叔父さん叔父さん」と呼んでいた。
「よしわかった。流石は産屋敷家の子供たちだ。まさか俺にまだ要求するつもりだとはな。次はなんだ? 鬼ごっこか? それとも肩車か? それとも何か買ってほしいものでもあるのか?」
光哉も光哉でそれを楽しんでいるあたり、姪っ子になつかれて嬉しいのだろう。
姪っ子二人は光哉に右と左、両肩に座るように肩車されてご機嫌だ。
こればっかりは体が丈夫な光哉にしかできない。
まぁそもそも、産屋敷家はすでにこの年齢から厳しく扱われる。遊ぶという行為自体が珍しいことは言うまでもない。
「じゃあ、外で玉蹴りでもやるか? 実は俺苦手なんだよね。教えてくれるか二人とも?」
「いいよー光哉おにいちゃん」
二人は自分たちとは違う黒い髪に興味でもあるのか、肩に乗りながらわしゃわしゃ触って遊んでいる。
だがそこでくいなは気づいた。
「――ッ! おにいちゃん待って!! そのふすま開けたらダメ!」
珍しく声を上げたくいなに驚きながらも、光哉は扉をあけてしまった。
「――あ」
間抜けな声が光哉から飛び出た。
目の前に広がるのは庭園。
光哉は外で遊ぶならここだとその場所へと言ってしまったのだ。
くいなとかなたは先ほどまでの騒がしい様子はなく、その現場に来てしまったことですでに恐怖すらしていた。
その庭園には『柱』たちが跪いづいて、畳の先には輝哉とかなえ達の姉のひなき、そして兄の
「ごめん輝哉、邪魔したか」
こんな言葉しか出ないことが光哉自身もテンパっている証拠だろう。
『柱合会議』の最中に、暢気に子供たちを肩車しながら登場とは光哉も流石に想定できなかった。
(まずい不味いマズイ!! これはやばいッ……! 輝哉兄さん『柱合会議』があるならいってよ! あれ、もしかして怒ってるかな? てか怒ってるよね?)
慌てたように視線をぐるぐるさせた後、
「し、失礼しました……」
光哉は来た道を戻る様に扉の影へと消えていく。
「待ってくれるかな光哉」
――ガタッとふすまを閉めようとしていたてが止まる。
「『柱合会議』は今おわったところだから大丈夫だよ。それよりも光哉をみんなに紹介しようと思ってたところだったんだ、来てくれるかな」
「……わかりました」
思わず敬語が出てしまったのは罪悪感からか、『柱』達への恐怖からか。
肩に乗せた二人を下ろし。先に自室へとにがした後、光哉は再度ふすまを開けた。
…………。
……。
光哉は輝哉の隣に立ち、『柱』達を見下ろした。
『柱』は六人。原作知識と言う意味では『風柱』
(なんというか、ちょっと興奮するな)
漫画の世界の住人と言う意味ではすでに光哉は何人かの人物とあってる。だが、こういった勢ぞろいと言う場面には遭遇したことがない。
そういう意味では、光哉の感情も無理もないだろう。
「
とりあえず知り合いに挨拶を、と光哉は口にする。
「輝哉、前任者達はどうなった? 引継ぎか? それとも……」
光哉も旅に出る前は父親と一緒に『柱合会議』に参加していた。
前任者の『柱』たちどうなったのかが気になるのは半ば必然と言えるだろう。
「『雷柱』『岩柱』はなくなられた……『岩柱』は引き継ぐように
「……、……そうか」
その会話を聞いていた『柱』反応は様々だった。
光哉を知らないものは『お館様』である輝哉と普通に話しているのを、多少なりとも憤怒を感じ、知っている者は何故ここにいるのか驚きの顔を浮かべている。
『水柱』である富岡は、
「『お館様』! その不届きものはいったい誰なのですか!? 先ほどからの『お館様』に対する不穏当なもの言いもさることながら、『柱合会議』への乱入など、ありえぬことでしょう!」
我慢の限界か、まず初めに声を荒げたのは『風柱』である
それに対するように
「口を慎め不死川。この人は『お館様』の実弟だ」
「「「――!」」」
その一言に光哉を知らなかった『柱』が驚きの表情を浮かべる。
「『お館様』に弟さんがいたなんて知りませんでした。顔をお見かけしたことも……」
「ああ、派手に驚いている自分がいるぜ。まさか弟がいたとはな」
カナエや
先ほど姿を見せた。かなたとくいなですら、『柱』達はしっているのだ。『柱』になって日が浅いとは言え、輝哉の実弟をの存在すら知らなかったなど驚くほかないだろう。
「あーいや、あーははは」
そんな『柱』達の反応を見て、口が裂けても七面前に家を出て旅をしていましたなど言えない光哉は、曖昧な表情を浮かべるしかない。
そこへ――。
「光哉はね七年ほど前に、家を出て旅をしていたんだ。つい先日戻ってきたからね、ちょうどいいと思って今日みんなに紹介したんだよ」
「兄さんッ!?」
自分が言えないことをサラッと口にした輝哉に光哉は思わず声を上げた。
先ほどの事を怒っているというわけではないようだった。雰囲気からするとちょっといたずら程度の気持ちだったのだろう。
だが、その効果は抜群だ。
(『柱』達の目が明らかに変わったんですけど……)
聞きようによっては仕事を放棄し七年間遊び惚けていたと言われても仕方がない内容だ。
「うん。僕は少し席を外すけど、お互いに聞きたいことがあったらは話してごらん。きっと
「――ッ」
二コリとわらす輝哉を見て、光哉は思わず目を見開いた。
(気づいてる、か。まぁ想定内だが……。てかあそこまであからさまにやればばれるよなー)
輝哉の発言は明らかに光哉がここにいる目的を『柱』だと断定しての言葉だった。
だが、それはおかしい。
昨日までの報告ではそこまでの発想は得られないはずだからだ。
(まあそれはいい。昨日の兄さんの言葉を信じるなら知られていようが関係ない)
むしろその事を話さなければならなくなる時、それを想定してくれるのか、はたまたそうでないのかでは全然違ってくる。いずれ話すつもりである光哉からしたら、それを含め自身の事を、肯定してくれている輝哉には感謝しかないのだから。
(それに、『柱』のなんにんかとは接触する予定だったからな。むしろラッキーととるべきか)
……。
輝哉がいなくなり、光哉と『柱』しかいなくなった空間で、まず腰を下ろし胡坐をかいた。
数秒の沈黙。
『柱』ですら戸惑いを覚えるこの中で……。
「さて――」
おもむろに言葉を発し、
「まずは自己紹介から始めよっか?」
周りの雰囲気などお構いないしにそんなアホな言葉をつぶやいた光哉に対し、『柱』達はまず第一の質問として本当に『お館様』の実弟なのかを問うべきだと。
珍しく心が一致した。
一話の感想でヒロインがいるのかというものをいただきました。
結論から言えば今はいません。
私自身フィーリングで書いているので、自然とヒロイン化していくキャラなどがいるかも知れませんが…。
感想などで、最後にキャラの名前などを書いてもらえれば「あ、このヒロインを求めているんだな」と思って、そのキャラをヒロインとして書いていくこともあるかもしれません。
話数が進めばアンケートなども考えています。
とりあえず今はもう少しお持ちくださいという感じです