僕とSHUFFLEと召喚獣   作:京勇樹

53 / 68
結末

明久と稟が常夏(変態コンビ)の居る場所に到着したのは、シアとデイジーが失格になってから数分後だった

二人が到着すると、常夏(変態コンビ)

 

「おう、この出来損ないの後輩共が」

 

「先輩を待たせるんじゃねぇよ」

 

と偉そうに言った

だが、明久と稟は無視

そんな二人の態度に、常夏は舌打ちして

 

「先輩を無視するなんざ、偉くなったな?」

 

「次からそんなこと出来ないように、きっちり教育してやる」

 

と言った

そこで、ようやく二人は

 

「御託はいい」

 

「とっとと始めようぜ、先輩方」

 

と言った

その言葉に、常夏は再び舌打ちして

 

「吠え面かかせてやる!」

 

「後悔すんじゃねぇぞ!!」

 

と言った

そして、四人同時に

 

試獣召喚(サモン)!」

 

とキーワードを唱えた

 

化学

三年Aクラス

常村勇作  298点

夏川俊平  297点

 

まず先に、二人の点数が表示された

確かに、成績優秀な方だろう

約300点は取っている

すると常夏は、胸を張り

 

「どうだ、後輩共!」

 

「てめぇらじゃあ、こんな点数は取れないだろ!?」

 

と言った

だが明久と稟の二人は、慌てずに

 

「それがどうした」

 

「忘れてないか? 俺達だって、Aクラスなんだよ」

 

と言った

その直後、明久と稟の点数が表示された

 

化学

二年Aクラス

吉井明久  858点

土見稟  302点

 

明久と稟の点数を見て、常夏の二人は狼狽した様子で

 

「土見はともかく、そいつの点数はなんだよ!?」

 

「有り得ねぇ! 800点越えなんて、聞いたことねぇ! イカサマだ!」

 

と喚いた

すると、稟が

 

「あのな、明久を誰だと思ってるんだよ。明久は、合同近衛部隊の隊長だぞ? 並の学歴な訳がないだろ」

 

と言った

すると明久が

 

「誰を怒らせて、誰を敵に回したのか……篤と理解するがいい」

 

と言った

そして、戦いは始まった

だがそれは、戦いとは言えなかった

まず明久

明久は、圧倒的点数差と圧倒的技量

そして、腕輪により一瞬にして終わった

明久の召喚獣の腕輪

それは、神速である

その能力は、明久の体感時間を最大で二百倍まで伸ばすという、まさに規格外の能力だった

しかしそれ故に、消費点数は非常に高い

その消費点数は、二百点

だが、一度発動したら最後

相手は、明久の召喚獣を認識することは不可能となる

それを明久は、試合が始まった瞬間に発動

まさしく一瞬にして、常村の召喚獣はバラバラになった

そして夏川は、常村の召喚獣が一瞬にしてバラバラになったのと、明久の召喚獣に意識を取られて、稟を忘れた

そこを、稟が襲撃

稟は明久から教えられた召喚獣の弱点

人間と同じ急所を攻撃されて、敗北した

負けた二人は、両手両膝を突いて

 

「バカな……」

 

「俺達が、負けるなんて……」

 

と意気消沈していた

すると、そんな二人に稟が近寄り

 

「言っとくが、あんたらの進学は絶望的だろうよ」

 

と言った

すると、常夏の二人が

 

「んだと!?」

 

「どういうことだ!?」

 

と顔を稟に向けた

 

「あんたらはさ、やり過ぎたんだよ……文化祭での妨害に、今回のイチャモン……そして何より、怒らせた相手が不味かったな」

 

「だから、どういうことだ!」

 

稟の言葉に、常村が稟の襟首を掴もうとした

だが、それは明久によって阻止され

 

「貴様らが怒らせた、リシアンサス殿下の父上の御名前は、ユーストマ樣だ……いくら貴様らとは言え、その名を聞いて分かるな?」

 

と明久が言った

それを聞いて、夏川が

 

「神界の王か!?」

 

と声をあげた

そして、明久は

 

「そして何より貴様らは一度、ユーストマ樣を怒らせている……文化祭の時にな」

 

と言った

それを聞いて、常夏の二人は顔を見合わせて

 

「まさか……」

 

「あの時のオッサンが……」

 

と呟いた

明久はそんな二人から、最早興味なし。とばかりに、視線を外した

すると稟が

 

「別に俺はな……自分のことを言われても、聞き流せる……だがな、知り合いをバカにされたり、俺を慕ってくれてる子達を悪く言われて大人しく出来るほど、優しくはないんだよ!」

 

と怒りを露にした

そして、稟は常夏に背を向けて

 

「あんたらが蒔いた種だ……後悔しろ、クズ野郎共!」

 

と言って、去った

そして、廊下に出ると

 

「……言い過ぎたかな」

 

と稟が呟いた

すると、明久が

 

「どうやら、俺達が勝った時点で映像は終わったようだ」

 

と言った

稟が気にしたのは、常夏に言っていた時の映像を、他の先生達が見ていたか気にしたらしい

だが、明久と稟が勝った時点で映像が終わったので、それは杞憂に終わった

 

「そっか……なら良し」

 

稟がそう言うと、二人は待機部屋に到着

そんな二人を、残っていた二年生達が盛大に出迎えたのだった


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。