僕とSHUFFLEと召喚獣   作:京勇樹

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最終回です
長々とお付き合いいただき、感謝です


エピローグ

明久と稟が告白されて、数年後

神界と魔界の王女達とある少女達が、それぞれの想い人と結婚式を挙げた

それは、親バカ王達により、史上類を見ない程に華やかに行われた

その結婚式の参列者には、青年になった少年達の親代わりの男性

そして、青年の部下達

二王とその奥さん達

今なお現役たる、恩師達

新郎新婦達の友人達

青年達の結婚相手の両親達と意外にも少人数だ

しかし、その結婚式は生中継されている

そして結婚式場は、非公開だ

親バカ王達は盛大に、民衆の前で結婚式をしたかったらしい

だが、安全面を考慮して、非公開となったのだ

主に、テロリスト対策で

今結婚式場の周りも、簡単にテロリストや無関係者が立ち入れないようにされている

だから、今や三界最強と謳われる合同近衛部隊の隊員が、全員参加出来ているのだ

そして、結婚式も佳境に突入

 

『それでは、新郎新婦達は誓いのキスを』

 

神父に促されて、新郎二人は奥さん達にキスをした

それを見た参列者達は、惜しみ無い拍手を送った

それが恥ずかしいからか、新郎新婦達は揃って顔を赤くした

そして、神父が祝詞を告げた

それを聞いた後、新郎に付き添われて新婦達は教会を出た

その後は新婦がブーケトスをして、未婚女性がキャッチしたり、料理を堪能したりと、賑やかだった

そして、結婚式が始まって数時間後

 

「だぁ……緊張したぁ」

 

「お疲れさま」

 

稟が椅子に深々と腰かけると、その隣の椅子に明久が座って労った

そして、少し間を置いて

 

「色々、あったね」

 

と呟くように言った

すると、稟も

 

「そうだな……」

 

と同意するように、言った

そして

 

「本当に、色々とあったな」

 

と半ば遠い目になった

二人が思い出したのは、それぞれ告白された後だった

明久は明久の部屋だったのだが、稟の告白された場所が悪かった

なにせ、学校の屋上だ

翌日の朝から、嫉妬に駆られた男子達が襲撃してきて、通学路に文字通りに人の山が出来たり、校庭に直径10mのクレーターが出来たり、体育館が半分吹き飛んだりと、苦労が絶えなかった

特に、明久は

何故か、亜沙が瑠璃が告白したことに気付き、そこから連鎖的に、デイジー、桜、キキョウの告白もバレた

それから明久は、稟を守りながら、自分に襲い掛かってくる輩の撃退

更に、キキョウやネリネが壊した場所や施設の補修監督等をし続けた

その結果、睡眠不足になって一度は過労で倒れた程だ

その見舞いに四人が来たのは嬉しかったが、その病院に男子達が襲撃

キキョウの魔法で、病院の駐車場にまた巨大なクレーターが出来た

そのクレーターを作ったのを謝り、明久は胃痛を覚えた

それはさておき、今

明久と稟が苦笑していると、二人が居る部屋のドアが開いて

 

「アキ君! 稟君! 皆が探してるよ!」

 

とドレス姿の桜が現れた

どうやら、探しに来たらしい

すると、稟が

 

「楓は、どうした?」

 

と問い掛けた

すると、桜は

 

「楓ちゃんなら、今は麻弓ちゃんと話してたよ」

 

と言った

それを聞いて、稟は

 

「ああ……そう言えば、話したいって言ってたな」

 

と納得した

そして、明久は

 

「よく、ここだって分かったね?」

 

と桜に問い掛けた

すると桜は、自信満々と言った表情で

 

「私が、二人とどれだけ付き合いが長いと思ってるの?」

 

と言った

確かに、もう何年になるか

それを考えれば、明久と稟が何処に居るのかなど、予想出来るだろう

そこに、新たに一人

シアが現れて

 

「桜ちゃんに頼んで、正解だったすね」

 

と微笑んだ

それに遅れて、次々と新婦達が姿を見せた

そして、一斉に手を差し伸べて

 

『ほら、いこうよ』

 

と言った

それを聞いて、二人は歩き出したのだった

華やかな未来へと


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