夜。わたしは伯爵の部屋に呼び出されて、わたし用のパスポートを受け取っていた。
こないだイタリアに密入国したように、どうとでもできるだけの手段がわたしにはある。とはいえ、正規の手段で移動しなきゃいけない場合も出てくるだろうからね。
少なくとも、大西洋を挟んだ向こう側にあるアメリカ大陸に行くとなると、わたし自身が飛んでいくのはいくらなんでも厳しい。冬季の北極が凍ってるときしか行けない上に、二ヶ月近くかかるもんね。それなら使えるものは使うべきだ。
とりあえずは一度、サンタナ王国を見てみたいし、可能なら日本に行って和食が食べたいところだけど……。
なんて思いながら、伯爵とスケジュールの調整をしていたときだった。屋敷内がにわかに騒がしくなる。
何かと思ってたら、ロンドン市警の庁舎内で暴漢が刀を持って暴れているとかなんとかで、PMCとしてのルベルクラクに鎮圧の協力要請が来たらしい。
夜なのに大変だなぁ……。
「どうやら中では、ジョースター卿が暴漢を抑えているそうで……」
「ジョナサンが!?」
と思ってたら、なんかとんでもないことになってるっぽい。何が何だかわからないし、ジョナサンならただの暴漢くらいわけないと思うけど、心配だ。
いつ出発する? わたしも同行する!
「いえ、アルフィー様のお手を煩わせるほどでは……」
「それなら見てるくらいいいでしょ? 邪魔はしないからさ。ねっ?」
「畏まりました、仰せの通りに」
かくして、わたしは夜のロンドン市警へと足を運ぶことにした。
そして、そこで行われている戦いを見て、心底驚くことになる。
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ジョナサン・ジョースターは怒っていた。次々と人の身体を操り、無差別に殺人を繰り返す謎の刀にだ。
同時に、警察に証拠品として刀を預ける際にもっと強く諌めておくべきだった、と後悔もしていた。
博物館での出来事を証言するため、刀共々庁舎に連れてこられたのは、不幸中の幸いだろうか。もしそうでなかったら、きっと今ごろこの庁舎内に生きた人間は一人も残っていなかっただろう。
だが、いくら持ち手を気絶させても、刀はあの手この手で持ち手を次々に変えてしまう。理屈はわからないが、ただ人を操るだけではなく、自分を持ちたくなるように誘惑する術も持っているようなのだ。これがまったく厄介で、もはやあの刀を破壊するしかないとジョナサンは判断していた。
そして実際、その刀身を折っても見せた。だというのに、あの刀は半分になってもなお人を操っている。吸血鬼に勝るとも劣らないトンデモっぷりだと、内心でぼやく。
「フハハハハ! 動く、動くぞ! お前のおかげでようやく身体も暖まってきたぜ!」
半分になった刀を振るいながら、警察署長が叫ぶ。その目はやはり正気ではなく、そして振るわれる攻撃は最初の頃とは比べ物にならない。
ジョナサンにはまだかろうじてそれを認識できるが、できなくなるのも時間の問題だろう。
彼はもはや接近戦をほとんど望めなくなっており、今となっては物陰に隠れつつ警官たちから拝借した拳銃で対抗するしかなくなりつつあった。
(くっ、
「遅い遅い! そんな豆鉄砲ではもはや俺は止められんわーッ!」
遂に弾丸が刀で斬り裂かれる。真っ二つになって足元に散らばる弾丸が、悲しげに音を響かせる。
「効かないなら仕方ない……どうあっても前に進むしかないようだ!」
だがその隙をついて、ジョナサンは物陰から飛び出した。物陰、というよりはバリケードと化していたものの中から大きな金属製のデスクを盾にして押し込んだ、と言ったほうが正しいかもしれないが。
そしてそれを、一定の範囲まで踏み込んだところで大きく跳ね上げ、顔を狙う形でぶん投げる。ついでに、弾も切れた拳銃を急所めがけてぶん投げておく。
それに続く形でジョナサンの制御から離れたデスクは、引き出しを撒き散らしながら飛んでいく。当然それは有効打になるものではないが、異なる軌道でバラバラに飛んでくる複数の障害物というのは、それだけで対処が難しくなるものだ。
無論、それらが難なく斬り捨てられることはジョナサンも承知の上だ。
実際、すべてがあっさりと斬り捨てられ、きれいに切断された残骸がそこら中に散乱する。
その中の一箇所に、ジョナサンは潜り込んでいた。障害物を一通り斬り捨てたあと、近づいていた相手に反撃するなら、取り得る軌道は一つしかないという絶妙な位置取りである。そこにジョナサンは、正面から向き合う形で立っていたのだ。
「これで終わりだ!」
「いいや、まだだ!」
ジョナサンに対して、から竹割りに振り下ろされる神速の刃。それは、今までで最も速い攻撃であった。しかし、そうあるように誘導された攻撃でもある。
ゆえにこそ、その一撃を。
ジョナサンは、多量の波紋を込めた両手でもって、左右から挟み込む形で受け、ぴたりととめてみせた。
「な……!? し、白刃取り、だと!?」
生身の人間では到底かなわぬその神業は、長く心身を鍛えることで養われた驚異的な身体能力と、精神力。そして膨大な量の波紋によって成し遂げられたものだ。
波紋には、はじける正の波紋とくっつく負の波紋、二つの性質がある。ジョナサンはこのうち、くっつく負の波紋を手のひらに集中させ、それで左右から挟み込むことで刃の動きを触れる前から大きく制限。そして触れたのちは、波紋で両の手のひらに強烈に吸着させることでこれを実現したのだ。
そして通常であれば、この姿勢になったら動くに動けないものである。刀をとめているだけでも相当な負担になるからだ。
しかし波紋使いには、それは当てはまらない。触れたからには、その刀こそが波紋を伝える道となる。
「君の狼藉もここまでだ……! 神妙にしたまえ!」
コオオォォ……と、波紋の呼吸音が響く。今までより遥かに多い波紋が、ジョナサンの身体から溢れ刀を伝わり始める。
「行くぞ鋼を伝わる
「うぐあああああぁぁぁぁーーーーッッ!?」
水や油より波紋を伝えにくい金属への波紋疾走だったにもかかわらず、迸った波紋の量はまさに規格外だった。
それは的確に刀……を持つ警察署長の身体を貫き、即座に意識を奪う。
ジョナサンはそれに応じて手首に手刀を入れ、ようやく刀は床に落ちた。
「……はぁ、はぁ……あ、危なかった……! これほど連続した戦いは、ディオと戦ったとき以来、だ……!」
それを見届けて、ジョナサンはようやく一息ついた。既に呼吸はかなり上がっている。いかな彼とて、ほとんど絶え間のない長時間の連戦はすさまじい疲労だった。
しかし、まだ完全には終わっていない。
「……入るだろうか……?」
彼は腰に差していた鞘を取り出すと、落ちた刀に触れないよう、慎重に慎重を重ねて少しずつ納めていく。
手で直接触っていないので、簡単にはいかない。しかしそこらに散らばった様々な瓦礫などを駆使することで、どうにかこうにか納めることに成功した。
ここに至って、ようやくジョナサンは本当に張り詰めていた神経を緩めた。それでも完全には緩め切っていないのは、この刀の恐ろしさを理解したからこそといえよう。
「ジョースター卿!」
と、そこにルベルクラク伯爵が屈強な部下を連れて踏み込んできた。全員がほぼ最新の武器で武装しており、かの家が従える傭兵たちがやってきたのだと理解したジョナサンは、空いた片手を挙げて見せて応えた。
「ルベルクラク卿」
「何やら激戦があったようで……ご無事ですかな?」
「鍛えていますので、おかげさまでなんとか」
「左様ですか。しかしこれは、一体何が……?」
傭兵たちに指示を出しつつ、周りを見渡すルベルクラク伯爵にジョナサンは経緯を説明する。信じてもらえるとは思っていなかったが、それはそれとしてまずは口にすべきだと思ったから。
「……持ち手を操る刀、ですって?」
案の定、そこにいた全員が怪訝な顔をしていた。
……いや、一人だけ深刻な顔をして口元に指を当てた女がいる。見たことのない顔だったが……その女が、驚くべきことを口にした。
「僭越ながらジョースター卿。その刀……もしかして、戦えば戦うほどに強くなっていったのでは?」
まるで戦いを見てきたかのような言葉だった。これにはジョナサンも、思わず驚く。
「そ、その通りだよ。よくわかったね?」
「いえ、これは……って、それより! その刀ですけど、今はどのような?」
「今? 今はこの通り、なんとか鞘に納めて落ち着いたところだが……」
「いえそうではなく、刀の状態です! 刀身、折ったりしてませんか?」
なぜか食い気味に顔を寄せてくる女に、ジョナサンはやや気圧されながらも答える。
「あ、ああ。戦いの最中、仕方なく折ったね。だからこの鞘の中にある刀は真ん中くらいから先はなく……」
「その先は!? 折ったあとの切っ先は今どこに!?」
「た……確か、ここの三階の廊下辺りに……」
なおも食い下がらない女に、そう答えた瞬間。
女は顔を青ざめさせて、大慌ての様相で叫んだ。
「……まだだ! まだアヌビス神は終わってないッ!」
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「……まだだ! まだアヌビス神は終わってないッ!」
わたしがそう叫んだ瞬間、上のほうで濃厚な殺気が発生した。
それは直後に階下……つまりこの場所に向けて放たれる。向かう先は……ジョナサンがいる。
し……死なせるものか! 死なせてなるものか!
「ッ!」
「おっと……、ッ!?」
わたしは後先考えず、ジョナサンの身体を押しのけた。
しかしこれは予想されていたようで、ジョナサンには押しとどめられてしまう。
なんとかこれを、種族のパワーで強引に押し出す。ジョナサンにはものすごく驚かれたけど、そんなことはどうでもいい!
そしてそう思うや否や、天井をすり抜けてきた刀の切っ先半分が、わたしの身体に直撃する。
本来なら、わたしたち一族の身体に波紋なしでダメージを与えることはほぼ不可能だ。けれど、十分なスピードや威力があれば決して不可能でもない。
そして今、わたしに飛んできた切っ先……アヌビス神の上半分には、わたしの身体にダメージを与えるに足る威力が込められていた。
「うぐぅ……!」
「なッ!?」
鋭利な刃がわたしの上半身を切り裂き、血がほとばしる。
と同時に、痛みをトリガーとしてわたしの変身が解ける。大人の姿に変わっていたわたしの身体は、元の130センチ程度の身体へとしぼんでいく。
「あ、アルフィー君……!?」
その瞬間を、目の前で見られた。一応は部外者であるジョナサンに。
だけど、明らかに普通じゃないこんな状況であっても、彼は縮んで服がダボついて倒れかけるわたしを優しく抱きとめ、助けようとしてくれた。
ああ、それで十分だよ。主人公に、始まりのジョジョに、気遣ってもらえた。それだけで……。
「それだけで……!
オタクなめんなよ! 推しに心配させるなんて不本意だけど、それはそれとして推しの視線を今この瞬間だけでも独占できている高揚感ッ! これだけあれば戦えるんだよォォーーッ!!
「ふんぬっ!」
確かに波紋がなくてもわたしたちにダメージは与えられる! だけど! どこまでいっても普通の物理攻撃には耐性がある身体なんだよ!
たわんだ肉体は、今まさに斬り裂かれたところから
めちゃくちゃ痛いけど! そんなもん知るか!
『にゃ、ニャニイィィィーーッ!?』
そんな明らかに人間ではありえない現象に、刀身から驚愕の声が聞こえてくる。アヌビス神のスタンドだな!
ふふふ、このまま身体の中で粉々にしてあげようじゃあないか! 鳥やワニが消化を助けるために食べる石がするように、砕いた刀身同士をごりごりぶつけてすり潰してしまおう!
そう、わたしは胃! 全身が胃! 全身でぜん動!! 見た目のキモさは見なかったことにしてほしいッ!!
もちろん身体の中でやってるから普通にクッソ痛いんだけど、アヌビス神がどれくらい刀身を砕けば機能停止するかわからないから、ここは我慢する! 今ばかりはあれこれ鍛えてくれたカーズ様とエシディシに感謝だね!
では……いざッ!
ごきんばきん、と金属が砕ける音がわたしの体内から響き始める。金属同士がぶつかり、削れる音がそれに続く。すると、とても慌てた声が聞こえてきた。
『くっ、クソッ、なんだこのメスガキ!? あ、操れないッ!? 何がどうなってるんだーッ!?』
どうやらアヌビス神は、わたしを操ろうとしているらしい。確かにさっきから頭に妙な感覚が来てるけど……効かないなぁ! ジョナサンから精神的ブーストをかけられた今のわたしに、その程度の洗脳が効くと思うなよ!
というか、アヌビス神の洗脳能力は作中の描写から言って、複雑な動物であればあるほど効きづらいものだと思われる。ネズミなんかは一瞬で大量に洗脳していたのに、人間となると直に触れている一人にしか使えなかったし。
なら、人間よりハイスペックを誇るこの身体を洗脳するのに、どれほどの手間がかかるかという話だよ。こちとら人間の上位種である吸血鬼の、さらに上位種だぞ。
まあ中身は一般人だから、一抹の不安はあるわけだけど。だからこそなおさら、万が一にもやられる前に、遠慮なく行かせてもらう!
そーれマッシュ! マッシュ!
『ああぁぁーーッ! くそう! こっちの刀身はもうダメだぁ!』
おっと、アヌビス神の反応が消えたぞ。どうやら、鞘に納まってる大元のほうに戻ったらしい。アヌビス神のこの辺の所在って、曖昧だよね。原作でもそうだった。
でもまあ、念には念を入れてこっちは最後まですり潰しておこう。ごりごりごりごり。
そしてもうこれ以上は砕けないところまで来たら、外に「ぺっ」する。これでよしと。
「……あ、アルフィー君? 大丈夫なのかい?」
「ええまあ、これくらいで死ぬ身体じゃあないので、心配はいりませんよ」
どことなく引きつった顔のジョナサンに笑いかける。うん、大丈夫。これくらいの痛み、ヘーキヘーキ。我ながら痛みにも慣れたものだ。前世だったら確実にもうショック死してる。
……伯爵がドン引いてるのも見えたけど、それは見なかったことにしよう。
それからわたしは、ジョナサンがまだ手にしていた刀に目を向けた。そのままお願いして、これを手元に譲り受ける。
するとつかんだ鞘の中で、犬頭のナニカが「ひえっ」と声をあげたのが見えた気がした。
その存在に、わたしは【コンフィデンス】を通して話しかける。
『逃がさないよ?』
『何ィィィィーーッ!?』
めっちゃ驚かれた。そんなに驚くことかなぁ?
『な、な!? お前、この状態の俺がわかるのか!?』
『まあね。アヌビス神のスタンドだね?』
『お、俺の銘まで知っている、だと……!? お、お前、一体何者だ……!?』
『ただの古代人だよ』
『嘘つけェ!?』
嘘じゃないんだなぁ。
『まあそれは置いといて。そういうわけで、わたしはあなたのことを色々と知ってます。あなたが450年ほど前にエジプトで作られたことも、その作り手がキャラバン・サライという名前ってことも知ってます』
『!? ……!?』
あ、白目むいてる。気絶はしてないみたいだけど。やっぱり得体の知れない挙動した上、自分のことを見透かしてるやつとか怖いよね……。
でも随分と暴れてくれたみたいだし、わたしがここで手加減することはないのだよ。覚悟してくれたまえ。
『このままだと、わたしはあなたを破壊するか海に沈めるか、そういう選択をするしかないわけなんだけど』
『なッ!? は、破壊するならともかく、海に沈めるだと!? おま、お前! いくらなんでも外道すぎるぞ! 人の心はないのか!?』
失敬な。わたしほど人の心を持った柱の一族はいないというのに。
……ていうか、壊されるより海に沈められるほうが嫌なのか。基準がよくわからない。壊れてもいないのに錆びていて、刀としての本分が発揮できないのが嫌なのかな?
それとも、孤独なのが嫌なのかな。原作でもナイルの底に沈んだあと、孤独に震えてたし……案外寂しがりやなのかもしれない。長年博物館でしまいこまれてたわけだし。
ん? だとすると、少しばかりもったいない精神を出してもいいのでは……。
『……もちろんあるに決まってるよ。だからここから先は取引だよ。このまま大人しくわたしに捕まって、わたしの下にいてくれるなら話は別だけど。どう?』
『な、て、テメエ! 俺を脅すのか!?』
『これでも寛大だと思うけどなぁ。わたしがここで手を下さなくても、たくさん人を殺したあなたがこれから人間たちに何をされるかは容易に想像がつくと思うんだけど?』
なのでちょっと方向転換してそう言ったら、アヌビス神は顔色をなくした。
うん、ここまで来る道中にたくさんのお巡りさんの死体が転がってたからね。ジョナサンがだいぶ逃がしてくれたみたいだけど、それでも被害を受けてしまった人はいる。
それだけの犠牲が出たなら、人間なら……まあ、死刑だよね。よくって無期懲役だ。
そう伝えたところ、アヌビス神は震えながらわたしの下につくことを了承した。
『嫌だー!! 死蔵され続けるのはもう嫌だァァーーッ!!』
とのことで。
どうも聞く限り、この世界のアヌビス神が日の目を見たのは、エジプトからイギリスに運ばれたときのただ一度だけらしい。以来実に400年以上もの間、ずっとしまいこまれて放置されていたとのことで……なるほど、そりゃあ寂しがりやにもなろうというものだ。
なんでこうなったかっていうと、原因はどうやらわたしだ。わたしのメッセージに従ったルベルクラク家が、キャラバン・サライ存命中から彼の刀を根こそぎ買いあさっていたみたいでね……。
おかげで原作と違ってアヌビス神は暴れた経験がほとんどなかったようで、スタンド使いでもないジョナサンが何回も勝てたのは原作よりだいぶ弱かったからだと思われる。いや、単にジョナサンが鬼のように強かった可能性もかなりあるけど。
わたし? いや、わたしはジョナサンのおこぼれに預かっただけだからノーカンだよノーカン。ジョナサンがすごかったんだよ。うん。
ちなみに、今イギリスにはキャラバン・サライ作の刀のおよそ98%があるらしい。そしてそのほとんどは、大英博物館に寄贈済みとのことで……なんというか、これぞバタフライエフェクトかって感じだ。承太郎たちの負担を減らそうと思ってのことだったんだけど、まさかこんなことになるとは。
かくして、わたしはアヌビス神を手に入れた。警察がかぎつける前に、ルベルクラクの力をフル活用して隠蔽。ひとまずは【スターシップ】でスタンド空間に入ってもらうことになる。強敵と戦う機会が巡ってきたら、力を借りようと思う。
残る問題は……。
「アルフィー君……君は一体、何者なんだい?」
ジョナサンにどう説明するか、か……。
スタンド:アヌビス神 本体:キャラバン・サライ(死亡済。スタンドを宿す刀が実質本体)
破壊力:D(B) スピード:E(B) 射程距離:E 持続力:C(A) 精密動作性:E 成長性:A(C)
※カッコ内は原作でのステータス
原作第3部、スターダストクルセイダースに登場するスタンド。タロットカードの起源とも言われるエジプト九栄神の一つ「アヌビス神」の暗示を持つ。
スタンドとしての性質や性能は原作とまったく同じで、「戦えば戦うほど学習し、戦闘能力が強化されていく」能力と「物質を透過して攻撃できる」能力を兼ね備える上に、「自身を持ったものを本体にする=刀を破壊されない限りは何度でも再戦可能」な能力を併せ持つ。
文章にして見るとガチに壊れたスペックだなって思うし、実際原作でのアヌビス神は第3部でも屈指の強敵だったし、承太郎たちよく勝てたなって思う。
しかし本作では実に55年も早い登場を果たしたはいいものの、アルフィーのバタフライエフェクトが直撃してしまった。おかげでほぼ初期ステータスの状態で、よりにもよってジョナサン・ジョースターで初陣を飾るという超ド級の不運に見舞われた挙句、アルフィーの軍門に下る。
オチを破壊ではなく鹵獲にしたのは、その不運を帳消しにする意味も込めて、今後アルフィーの切り札として使ってあげたいと思ってのことではあるんだけど・・・強すぎてリタイアする羽目になったアヴドゥルやフーゴみたいな消え方をするしかなくなるんじゃあないかと今から作者はビビってる。
プロット? 奴は死んだ。今いるのは三代目だ。