転生したら柱の女だった件   作:ひさなぽぴー

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12.中米の神・サンタナ 4

「そんじゃあ行くぜェェーー! まずは一発……!」

 

 ジョセフが駆ける。その勢いを乗せて、鋭く拳をお見舞いする。

 だがサンタナの眼前に迫った瞬間に、彼は慌てて攻撃をやめた。そして両腕を両サイドに掲げて防御の姿勢を取る。

 

 無理もない。何せ、サンタナのあばら骨が一気に膨張、拡大して展開され、ジョセフを挟み潰そうと迫ってきたのだから。

 

「うおおおおーーッなんだァー!?」

 

 あばら骨はさながら刃のようであった。アルフィーが、前世の知識から露骨な肋骨(リブス・ブレード)と呼ぶ攻撃だ。骨の一本一本が自由自在に回転し、四方からの攻撃を可能とする。

 最大圧力は、一平方センチメートルに対して825キロ。並の人間ではろくに耐えられず、全身を雑なサイコロステーキに加工されるだろう。

 

 しかし、ジョセフには波紋がある。これによって超人的な力を発揮できる彼は、なんとか露骨な肋骨(リブス・ブレード)を受け止めることに成功した。

 瞬間、波紋が弾けてスパークする。だが、露骨な肋骨(リブス・ブレード)は骨だ。骨は血肉と異なり波紋伝導率があまりよろしくない。このため、防御と同時に波紋を流し込むことはできなかった。

 

 ジョセフは防御が間に合ったわずかな猶予を生かして、後ろへ距離を取る。

 

「あ……っぶねーなァ! どんな骨してやがんだそれ……気色ワリーッ!」

 

 尋常ならざる迎撃に冷や汗を流しつつも、状況は悪くとも、軽口は欠かさない。それがジョセフの戦い方だ。

 

 一方のサンタナは、いまだに観察する姿勢を残している。今しがた目の前で起きた波紋のスパークに、興味津々のようだ。

 

「なるほど……()()()()()()。初めて見たが、実に興味深い」

「……チッ、波紋まで聞いてやがんのか。あんたのねーちゃんとんでもねー情報通だなオイ」

「その通りだ。姉さんは多くのことを知っている」

「……知恵と夜の女神アルフィーか?」

「ほう? やはり姉さんほどの存在ともなると、海をまたいで名前が伝わっているのか。さすがだな」

 

 対峙しながらの会話でサンタナの情報源に当たりをつけカマをかけてみたジョセフだったが、当のサンタナはジョセフの言葉をごまかすことなく、真正面から頷いて見せた。

 これは少々予想外だったが、ジョセフにしてみればそんなことより推測が当たったことのほうが問題だった。

 

 何せサンタナは肯定したのだ。中米、およびウェールズを中心に名前が伝わり、それどころか結構な広範囲で一定の信者すら存在するアルフィー神こそ自らの姉であると。

 柱の男であるサンタナがこれを是としたのであれば、アルフィー神もまた彼とは同族ということになる。となれば、ローマの地下で眠る他の柱の男たちとも。

 

(ウッソだろーーッ!? 柱の男が四体もいて、一体と戦うだけでもプレッシャーしんどいのに、まだ一体いるのかよッ!? しかもこいつらと違って情報がねェー! どこにいるかもわからねーときやがる! サイアクッ!)

 

 サンタナはやけに姉を誇らしげに語ったが、ジョセフはそれどころではない。もう一体、まだ見ぬ柱の一族がいると確定してしまったのだ。悪夢も同然であった。

 

 まあ、その五体目の柱の一族ことアルフィーは全力で人間の味方であり、普通に今もジョナサンと一緒に行動していたりするのだが。なんなら四年前、ジョセフともニアミスと言える程度には接近したことがあるのだが、彼がそれを知る由はない。

 

「……そのねーちゃんはどこにいやがるんだ?」

「さあ、どこだろうな……最後に会ったのは二千二百年ほど前だから、俺は知らん」

「チッ……知ってろよなぁ~~。他の連中共々博物館に飾ってやろーと思ったのによぉ~~!」

 

 それでもジョセフは内心を隠してサンタナを煽る。先ほどの口ぶりからして、姉についてつつけば反応するだろうという魂胆だ。

 こういう口八丁で、相手の冷静さを失わせるのもまたジョセフの戦い方である。本当に知らないのかどうか、確かめたいという思惑もあるが。

 

 しかし、それは悪手であった。

 

「……その冗談は笑えんな」

 

 今まで遊ぶような空気すらあったサンタナが、一気に殺気を膨らませたのだ。

 瞬間、ジョセフは己の失策を悟った。どうやら中米の偉大な神様は、かなりの姉バカらしい。

 

「いやすまん、今のは撤回する。マジで、今のは俺が悪かっ……」

「姉さんを侮辱することは許さん!」

 

 サンタナが腕を大きく後ろに引いた……かと思うと、次の瞬間すさまじい勢いで拳が放たれた。彼の腕は勢いのままにぐんぐんと伸び、距離を取っていたはずのジョセフに難なく迫る。

 

「うおーッ!?」

 

 ズームパンチの数倍にもなる長く強烈なパンチに、ジョセフはオーバーリアクション気味にのけぞって回避する。

 そのまま仰向けに倒れ込み、手を床についてカポエイラの要領で足を蹴り上げる。腕が伸び切ったところに蹴りを食らわせ、波紋を注ぎ込んでやろうという魂胆だ。

 

 だが、

 

「ふん!」

「そっちもかよ!?」

 

 今度はサンタナの足が、逆立ち状態のジョセフの腕を薙ぎ払わんと、床スレスレのところを切り裂くようにして迫ってきた。

 アルフィーならゴムゴムの鞭とか言いそうな攻撃を、ジョセフは空中に逃げて回避した。腕の筋肉を振り絞り、床を押した反動で逆立ちの状態で跳んだのだ。

 

 空中でくるりと回転して態勢を整えて、着地に備えるが……サンタナの猛攻は続いていた。空中のジョセフに、再び伸びる拳が迫ってきたのである。それも複数!

 

「喰らえィ!」

「ちィィ!」

 

 空中では踏ん張れない上に、向きを変えることができない。仕方なしにジョセフはそれを……アルフィーならゴムゴムのガトリングとか言いそうな攻撃を迎え撃つ。

 身体を縮めて被弾する場所を減らしつつ、顔を隠した肘でだ。

 

波紋肘支疾走(リーバッフオーバードライブ)!」

「む!?」

 

 肘は骨が外に近い分、硬さによる攻撃力を得られる部位だ。おまけに人体の中では先端でもあるので、波紋を放つにも具合がいい。そこで防御することで、多少のダメージは覚悟しつつもこちらも返すことができる。攻防一体の波紋疾走(オーバードライブ)だ。

 サンタナの拳がいくつもジョセフに刺さる中、肘にぶつかって骨と骨が衝突する音が特に大きく響く。さらに、踏ん張れないジョセフは大きく後ろに吹き飛ばされ、壁に背中から激突した。

 

(くっそ……! 四階か五階から叩き落とされたみてーに強烈! 致命傷は避けられたが……)

 

 最も重要な腕と肺は問題なく守れたが、他の打撃はなかなかのダメージだ。波紋があってもなお、しっかり落ち着いて呼吸を整えなければ治しきれないレベルである。明らかに吸血鬼とは格が違った。

 

 一方のサンタナは、遂に波紋を受けた拳を眺めその感触を確かめていた。興味を惹かれるのか、殺気は多少収まっている。

 

「ヌゥ……これが波紋……なるほど、確かにこれは太陽と同質のエネルギー……! よくぞ見つけたものだ……。やはり人間も侮れんな」

 

 しかしサンタナの身体が崩れることはなかった。確かに波紋が流れた拳はやや灼けていたが、それだけだ。軽微な波紋傷以外にダメージらしいものは見えず、無傷ではないがまだ余裕は十分ある。

 

 それを見て、ジョセフは盛大に舌打ちをした。

 

(……確かに波紋疾走(オーバードライブ)は当たった! なのにあの程度かよ!? 吸血鬼より格段に波紋に強ぇーでやんの!)

 

 吸血鬼なら、しっかり波紋疾走(オーバードライブ)が入れば致命傷になる。全身に回る前に患部を切除すれば助かるが、放置することは絶対にできない。

 だというのに、このサンタナは普通にぴんぴんしている。これでは倒すために何発拳を叩き込まねばならないのか、見当もつかない。

 

(ただ殴るだけじゃあダメだ……! けど武器になるモンは結局ナシのままだし……ったくあのアホ王はろくなことしやがらねーぜ! だがないなら仕方ねー、なんとかして弱点を()()しかねーか……!)

「波紋とは、確か……『呼吸』……か……『血液』で生じるエネルギーだったな……? と、いうことは……」

 

 ひとまずサンタナが傷を観察しているうちに少しでも呼吸を整え、傷を癒す。痛みも和らげたところで、目先の策は決まった。

 

 まずは目に見えるだけの十分な傷を与えなければ。表面がダメなら中からだ。

 そう考えたジョセフはサンタナから視線を外すことなく、床に転がっていた死体の腰からナイフを引き抜いた。多くの兵士が装備している銃剣用のものだ。あわせてライフル銃も拾い上げ、しっかり銃剣とする。

 

 使えるものは何でも使い、相手を打倒する。それが仙人の技として発展したチベット式波紋道とは異なり、兵士の技として発展したローマ式波紋道の特徴だ。

 

「おりゃああぁぁーー!」

 

 床を蹴り、ジョセフが突撃する。その姿はさながら、中世騎士のランスチャージだ。

 

 突き出した銃剣には、まだ波紋は流さない。気づかれているかもしれないが、それでも物質に波紋を流し帯びさせる技術はまだ隠しておきたかった。

 

 これをサンタナが迎え撃つ。彼はジョセフの手にした銃剣を見て、攻撃を受けるつもりのようだ。

 ジョセフとしては「余裕こいてんじゃあない!」と言いたいところだが、相手が油断してくれているなら好都合だ。あえてそこを指摘してやるほど彼はお人好しでもない。ナイフで身体に穴を開け、そこから波紋を流し込む作戦に変わりはない。

 

 そして両者がぶつかり合う。巨漢と言って差し支えないジョセフの突撃は凄まじい威力を持って、サンタナの腕に刃を突き立てることに成功した。

 

 だが、刺さった瞬間にジョセフはダメだと悟る。

 

「なんだァーこりゃあーッ!? まるでゴムみたいに身体に包み込みやがったッ!?」

 

 何せ、まるで手応えがなかったのだ。切っ先はサンタナの腕をなんら傷つけられないまま、その中にぶよんと沈み込むだけ。まるで沼に棒を突き刺すような徒労感だけが感触として伝わってくる。

 

 サンタナはこうなることをわかっていたからこそ、攻撃を敢えて受けたのだ。彼の余裕な態度は決して慢心でも油断でもなく、当然の反応だったのである。

 けれども、実は原作のそれよりは深く刺さっている。全身を用いた突進があったからこそ、少しだけ……ほんのちょっぴりだが体内深くまで至ったのだ。

 

 だが銃剣は無視して、サンタナの蹴りが放たれる。蹴るにはあまりにも不向きな体勢のまま、おまけに関節を無視した蹴りが、しかし風切り音すら響かせながらの強烈な蹴りがジョセフの肺近辺を襲う。

 

「甘いぞ。呼吸に依るものなら……ここは急所だな?」

「ぬおおぉぉぁぁー!」

 

 これを無防備に喰らうわけにはいかないと、後ろに跳んだジョセフ。ギリギリのところで回避に成功したが、サンタナの脚はやはり伸び、鞭のようにしなって追い打ちをかけてくる。

 

「ぐ……りゃあーーっ!!」

 

 その攻撃を、引き戻した銃を盾にしてかろうじて防ぐ。秘められた威力は相当なもので、銃は斜めに折れてしまった。

 

「……む?」

 

 だがサンタナは、そこから追撃をせずに足をとめた。銃剣の刺さっていた腕から、先ほどと同じような焼ける痛みが走ったのだ。

 

「……チクショー! 行けると思ったがこの程度かよーッ! どんだけ頑丈なんだ柱の男ってのはよぉぉ~~!」

 

 それを見てニヤリと笑うのはジョセフだ。台詞だけ見ればうまくいかないことへの悪態だが、彼は確かに攻撃に成功していた。

 つまり彼は、後ろに退がる直前に波紋を流し込んでいたのだ。銃剣を媒介に、サンタナの腕にだ。

 

「……波紋とは、この手の物質を伝導するのか」

 

 サンタナもそれにすぐ気がついた。

 

 そう、ジョセフが行った技こそ、金属を通して波紋を流し込むもの。銀色の波紋疾走(メタルシルバーオーバードライブ)である。

 だが複数のパーツに分かれる上、肝心の短剣部分も媒介の銃にしてみれば外付け。お世辞にも技と言えるほどの量は流れなかった。

 

 おまけに金属を伝わることに気づかれてしまった。これでますますやりづらくなったと、ジョセフは頭をかく。

 

「そーいうこと。俺としちゃあもうちょいいーとこで使いたかったんだがな……あんたの足技をこれ以上食らうのはのは勘弁だったし、仕方ねーとするぜ」

 

 それでも彼は悲観しない。少なくとも体内からはちゃんと波紋が通じることがわかったのだ。このままガンガン戦うと決意を新たにし、攻撃を再開する。

 

 途中、やはり床に転がっていた死体から新しくライフル銃と、さらに血塗れの軍帽を狙って拾う。ただの布製なので波紋伝導率は高くないが、ジョセフほどの使い手なら、これだけの血を吸っていれば問題ない。

 彼は軍帽に波紋を流し込むと、フリスビーの要領で投げつけた。もちろんフリスビーとは比べ物にならないほどの速度と威力を込めて。

 

 対するサンタナは、そこに宿る波紋を見て回避を選択。そうしながら腕を伸ばし、しならせ、再び鞭さながらの攻撃を見舞った。

 

 これを、やはり再び拾った銃で防御したジョセフ。しかしその瞬間、銃で防がれた腕……というよりは手。その中の人差し指と中指がさらに伸びて、ジョセフの喉へ殺到する。

 アルフィーなら、間違いなく流星指刺(スターフィンガー)とか言うだろう。

 

「ど……こまで伸びるんだあんたの身体はよォォーーッ!?」

 

 ギリギリであった。ギリギリのところで、彼は防御の直前に拾っていたもう一つの軍帽が間に合った。

 波紋を宿した軍帽はさながら、小型のラウンドシールド。サンタナの指を弾き、致命傷を防いだ。

 

 と同時に、ジョセフはこの軍帽を二投目のフリスビーとした。勢いよく飛び出したそれを見送り、戻っていくサンタナの腕を波紋を通した銃で薙ぎ払おうとするが……これは間に合わなかった。

 

 しかしそれでも、彼はニヤリと笑う。最初に投げた軍帽が、ぐるりと向きを変えてサンタナの背後から襲おうとしていたからだ。

 

「無駄だ、俺の耳の良さを忘れたか」

 

 が、当然のようにノールックでかわされた。ただ回避するだけでなく、サンタナもまた拾った銃で軍帽を殴りながらだ。

 殴られた軍帽は、さながらバッターに打たれたボールのように勢いを増してジョセフを襲う。

 

「忘れるもんかよ! それはただの布石ってやつだぜ!」

 

 こちらもまた、軍帽を銃で殴り返すジョセフ。彼の場合は銃に波紋を流していたため、軍帽はさらに威力を増してサンタナへ返っていく。

 そして同時に、二投目の軍帽がやはりサンタナの背後に迫る。

 

「言ったはずだ、無駄だと」

 

 サンタナは前から迫る軍帽を銃で叩き返しつつ、背後から迫る軍帽には傷を負った腕から血液を飛ばして迎撃した。

 

 軍帽には、普通ならその程度は吹き飛ばせるだけの威力があったが、そこは人外の血だ。軍帽に宿る波紋はこれを滅するために浪費され、普通の帽子に戻ってぱたりと床に落ちた。

 

「ぐぬ……! く……っ、く、単純に腕力の差か!」

 

 一方、ジョセフも打ち返された軍帽をもう一度殴り返そうとしたが、先ほどまでよりも明らかに威力を増した軍帽を完全には叩き返せず、銃が弾かれてしまった。

 結果として軍帽は明後日の方向へファウルとなったが、膨大な力を逃し損ねたジョセフの体勢は崩れてしまっている。

 

 そこにサンタナが猛然と迫り、怪我を負っていないほうの腕で強烈なエルボーをぶちかましてきた。

 

「うぐぅ!?」

 

 今度こそ回避できなかったジョセフは、両腕を盾としてこれを受け止め……ようとしたがしきれず、サンタナの豪腕に吹き飛ばされ床を転がった。肘は間違いなくジョセフの胸に入っており、ガハッ、と血反吐を吐く嗚咽のような声が漏れる。

 

 彼はそのまま死体の中に転がり込んだ。それでも戦意は衰える様子を見せないが、直撃による怪我は重く、なかなか立ち上がれない。

 

 そこをサンタナが見下ろした。悠然と歩み寄りながら。

 

「どうした……もう終わりか?」

「て……てめーの次のセリフは……『姉さんに予言されるほどの男が、まさかこの程度か?』だ……!」

「姉さんに予言されるほどの男がこの程度か……、ッ……!?」

 

 だが次の瞬間、わりとあっさり身体を起こしたジョセフに指差されて、ハッとなる。

 その間に片膝の状態まで身を起こしたジョセフは、しっかりと笑っていた。身体の怪我も、サンタナが想定したほどではなかった。

 

 ジョセフはエルボーを受ける瞬間、その衝撃に逆らわず流されるように跳んでいたのだ。確かに攻撃は受けたが、それによって致命的なダメージには至らなかったというわけである。

 

 いや、一般人なら既に救急搬送されるレベルの怪我なのだが、そこは波紋戦士。高い回復力と痛覚緩和ゆえに、まだまだ十分行動可能だ。そうしているうちにも、ゆっくりとだが怪我は回復し続けているのだから。

 

「この程度? ンなワケねーだろマヌケッ! てめーの足下をよーく見てみな……お前は既に俺の策にはまっているのよーッ!」

 

 言われて足下に目を向けたサンタナ。しかしそこには何もない。ただ、周りの死体から流れ出た血だまりがあるだけで……。

 

 ――血だまり?

 

「……ッ、まさか!」

「そのまさかだッ! 俺は最初っから、ここに連れて来られるのを待ってたんだぜッ!」

 

 だがサンタナがジョセフの意図に気づくより早く。既にジョセフの攻撃は始まっていた。

 

「届け! 俺の藍色の波紋疾走(インディゴブルーオーバードライブ)!」

 

 膨大な波紋が血だまりを通して床を走り、曼荼羅のような波紋を描きながらサンタナに足下から襲いかかった。

 




チベットの波紋が仙人の、ローマの波紋が兵士の技というのは完全に独自解釈です。
1部では波紋の媒介になるものがほとんど出てこなかったのに対し、2部では油だったりシャボン液だったりと手段が多彩になったのは、単に先生が設定を忘れているとかそういうのではなく、流派として着眼的が異なるからではという発想に基づいています。
まあ、2部の波紋は両流派が融合しているんじゃあないかとも思っていますけど。なんせリサリサはストレイツォの弟子ですが、イタリア在住ですし。
ともあれこの発想があったので、本作ではわりと最初からそれっぽく見えるように使っておりました。

ちなみにどこぞのゴム人間みたいになってるサンタナですけど、別に流法ではなく単に身体能力のゴリ押しです。
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