ファイアーエムブレム風花雪月 異国のサムライ 作:戦国のえいりあん
これも作品を読んでくださる皆様のおかげです!本当にありがとうございます!!
今回も支援会話です!ディミトリやリシテアの支援会話が好評だったので、もう何人か書いてみようと思っています!
・ガルグ=マク大修道院 訓練場
「はああっ!!!おらぁ!!」
「…せいっ!!せいやぁ!!」
訓練場に響き渡る凄まじい剣撃の音、そこでカトリーヌとフウカが手合わせしていた。カトリーヌの鋭くも激しい剣技とフウカの洗練された二刀流の剣技…二人の腕前はほぼ互角でお互いに一歩も譲らぬ激しい攻防が続いていたが突如、カトリーヌが手を止めた。
「はぁ…はぁ…今日はここまでにするか…」
「はぁ…はぁ…で、でも、今日はどちらかが一本取るまですると…」
「アンタ…ひどい顔色だぞ。そろそろ止めないと、いつもみたいに吐くぞ」
「そ、そうですか…では…うぐっ!?ゴホッ!ゴホッ!」
「そら、言わんこっちゃない…大丈夫か?」
「あ、あはは…だ、大丈夫ですよ…」
フウカは笑顔で答えるが口からは血が垂れ、誰がどう見ても気分が悪そうだった。
「そんな顔で言われてもねぇ…ほら、掴まりな。アンタの部屋まで連れていってやるよ」
「す、すみません…カトリーヌ殿…」
フウカはカトリーヌに肩を貸され自室のある兵舎まで運ばれて行った。時間も忘れて訓練をしていたせいか大修道院内はすっかり暗くなっていた。
そして、やっとの思いで二人はフウカの部屋へたどり着いていた。
・ガルグ=マク大修道院 フウカの部屋
「ほら、着いたぞ。早く横になりな」
「す、すみません…はあ…もう今日は動けません…」
フウカは豪快にベッドに倒れ込んだ。
すると、近く置いてある袋の中を漁ると赤い何かの液体が入ったビンを取り出した。フウカはコルクの蓋を開けると、その謎の液体を一気に飲み干した。
「うげぇ~…血の味がします…やっぱり好きになれませんよ…」
「そりゃ血を飲んでるんだからな、当たり前だろ」
そう、フウカが飲んでいた液体はなんと血液だったのだ。いつ症状が起こるか分からないフウカにとって輸血は緊急時に必要不可欠で、このように血液が入ったビンを持ち歩いているのだ。
ちなみに普通の者であれば自ら血液を飲むなどという方法は断じてしないのだが、フウカはかなり特殊な体質で血液を飲むと数時間で回復する異常な体質なのだ。
「はあ…少し楽になりました…」
「毎度、思うんだが…アンタの身体は一体どうなってるんだ?」
「そ、そんなの私が聞きたいですよっ!?これじゃまるで吸血鬼じゃないですかっ!!」
「あはは、うまいこと言うじゃないか。確かに今のアンタはどう見ても吸血鬼だ」
「うう…笑い事じゃありませんよ~…」
「悪い悪い」
ケラケラと笑うカトリーヌだったが、突如、表情が真剣になりフウカに尋ねた。
「前から聞きたかったんだが、アンタは何で剣士になろうと思ったんだ?そんな身体で剣士になろうと思ったからには、よほどの理由があるんだろ」
「…そうですね、カトリーヌ殿にはお話しましょう。私が剣の道を志したのは父上をも越える立派なサムライになるためですが…もう一つは母上や故郷のみんなのためなのです」
「ふーん…母親のためにか。ひょっとしてアンタの母親って、戦士なのか?」
「いえ、母上は私と同じで身体が弱く、同じ病を患っています…私の病は母上から受け継がれたものです」
「…すまん、悪い事を聞いたね」
「いえ、お気になさらず。…話を戻しますが、私は生まれつきから身体が弱く、いつも吐血していました。物心がついた時から何度も思いました、こんな身体は嫌だ、普通の身体がいいと…」
「……」
「私がそれを言う度に、母上は泣いて私に謝っていました。ごめんなさい…貴女をこんな身体で産んでしまった私を許して…と」
いつもは明るく笑顔なフウカが暗い表情になっていた。彼女にとって思い出すのもつらい過去だということがその暗い表情から伝わってきていた。
「まだ幼かった私は、いつも泣きながら母上に冷たく当たっていました。父上も私を怒ることができずにただ黙って見ていることしかできなかったそうです。故郷の村人たちも私を励まそうとみんな親身に接してくれました」
「…もういい、そんなに辛いなら話さなくていい。これ以上、アンタのそんな顔を見たくない」
「いえ、カトリーヌ殿だからこそ聞いて頂きたいのです。ある時、私は気づきました。こんな身体の私が母上と父上、そして村のみんなにどれほど愛されて育てられていたのかを…一番苦しんでいたのは、母上と父上だったのに…」
「フウカ…」
「その時から、私は心に誓ったのです。こんな身体でも頑張れば父上に負けないサムライになり、強く生きられるということを母上や故郷のみんなに見せてあげたいのです。私が初めて母上に笑って話しかけた時、大泣きして抱きしめてくれたのは今でもよく覚えていますね」
どれほど重い病を患っていようとも、フウカというサムライは剣の道を突き進む…己の命が燃え尽きるその時まで彼女は戦い続ける。それが彼女が剣を振るう理由であり、生き様なのだ。
「これが、私が剣を振るう理由です。大した理由ではありませんが…」
「…そんなことないさ、アンタはもう一人前の剣士だ。アタシが保証するよ」
「ふふ、カトリーヌ殿にそう言って頂けるのは光栄です。あなたほどの強者に認められるのは何よりの誉れ、感謝致します」
「あはは、そりゃこっちの台詞さ。アンタほどの剣士と戦ったのはアタシも初めてだ。これほど血が騒ぐ相手もそうはいない…アンタとの出会いに感謝してるよ」
「では、私とカトリーヌ殿は好敵手であり戦友でもある訳ですね!どちらが最強の剣士になれるのか…共に励みましょう!!」
「好敵手か…そいつも面白いな。アタシの"雷霆"とアンタの"二刀"…どっちが最強なのか決めるのも悪くないね」
自分を好敵手と認めてもらえたことが嬉しかったのか、病で動けなかったフウカの身体に力が入り、起き上がるといつもの気合い入れを行おうとするが…
「よーし!明日から鍛練、頑張る……うぐっ!!?ドグォハァ!!」
強い興奮のせいで再び吐血するフウカ、ただでさえ調子が悪い時に続けて症状が発症した影響で吐血量が今までにないぐらい激しかった。またまたフウカは豪快にベッドに倒れ込んだ。
「お、おい!大丈夫か!?今の量はさすがにヤバいぞ!!」
「あ、あはは……ま、また…張り切りすぎて…私って…ホントに馬鹿だなあ…」
「ま、待ってろ!医務室に運んでやるから!」
「あ、あれ…か、カトリーヌ殿が…二人いますね…?と思ったら…三人…?ははは…私、こんな情けない死に方で死ぬのかな……ふふふ……あははは……ガクッ!」
「お、おい!死ぬなよ!戦友の葬儀に出るなんてアタシは御免だぞ!」
その後、医務室に運ばれたフウカはなんとか一命を取り止め無事に事なきを得た。この一件でカトリーヌは頻繁に行っていたフウカとの訓練を減らすことにしたそうだ。
カトリーヌとの支援が上がった!
フウカの過去について少し書いてみました!最近、吐血シーンが少ないと思ったので入れてみました!
次に誰の支援会話を書こうか悩んでいます…