実はこういうのを読みたかった………。
なお、こんな方は読まれるとこれじゃないと思われる可能性がございます。ご了承くださいませ。
・タツミはマイン派の方。
・オネストかブドー大好き‼︎の方。
・エスデス様はSデス様じゃないと⁉︎の方。
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第1話
ー転生する‼︎ー
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終わり、否始まりは交通事故だった。
赤信号を無視して突っ込んでくるトラック。
慌てた様子のトラックの運転手。
呆けていた学生の俺。
そして壮絶な痛みとぶつかる音。
平成日本で暮らしていた俺は死んだ。
トラックにはねられ、即死であっただろう。
ーーーはずだった。
『いやー、実は地球でアニメとかラノベとか流行ってんじゃん? あれにハマっちゃって俺も二次創作してみようかなって感じ? というわけで、君に特典あげるからアニメをもとに作った世界にちょっくら行ってきてよ』
これは神の御言葉である。 何というかもう………何とも言えなかった。
なお、生き返らせることは不可能らしい。 誠に無念だ。
結果として俺は3つの特典を渡されて、記憶を持ったままアニメを元に作られた世界に転生した。
そして20年、俺はこの世界を生き抜いていた。
俺の名前は【カイドウ】ーーー【帝国】の将軍である。
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○帝国○
○帝都○
白銀の軍服姿に白銀の大きな箱を背負った俺は、帝都の道を進む。
「あ、あれは【大嵐のカイドウ将軍】では?」
「血塗れの間違いだろ? ほら見ろあの返り血を」
帝都の民が言う通り、戦場帰りの俺の軍服は血と肉で赤黒く染まっていた。白銀の生地は見る影もない。
「西の異民族討伐の帰りじゃないか?」
「そういえば、将軍とたった1000の兵が出兵してたな。 って、待て待て‼︎ それなら出兵してからたった1ヶ月で平定してきた事になるぞ⁉︎」
「流石、帝国最強………」
俺はそんな声の中をただ進む。
「し、将軍‼︎ カイドウ将軍‼︎」
俺の前に帝都の警備兵が立ちふさがる。
「流石にその格好では民達が不安がります‼︎ せめて返り血を落としてからーーー」
「貴様は何の権限で俺の道を塞ぐ?」
「ーーーへ?」
俺は殺気をその警備兵に向ける。
「俺は"とても急いでいる"。 貴様はそんな俺を何の権限で止めている?」
「も、申し訳ありません‼︎」
警備兵が道を開ける。
「ふん」
俺は警備兵にチラッと視線を向けて歩き出す。
「すまなかった。 職務に励んでくれ」
「は、はい‼︎」
謝罪した俺はさらに急ぐ。
しばらくすると宮殿が見えてきた。
ーーーその日、俺は将軍という職を手放した。
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○翌日○
○兵舎○
「まさか、お前さんが軍人をやめるとはなぁ」
同僚の将軍が片付けを手伝いながら呟く。
「仕方ないだろう? 妻が突然他界してしまったんだ。 子供を育てないといけない」
俺は荷物をまとめながら答える。
俺の妻は数週間前に流行り病で死んだ。 出産の事や俺の遠征もあり彼女は彼女が生まれた里に戻っていたため、今は里の女達が我が子の世話をしてくれているらしいが、やはり親の俺が近くにいるべきだ………この人生では親は死んでおり、前の人生でも親が共働きでまともに親が家にいたことがないため、親のいない寂しさは知っている。
幸い将軍の給料は高かったから多少蓄えがある。 豪華絢爛な生活をせずに慎ましく田舎で生活すれば何とか暮らしていけるくらいにはな。
「お前が見てる子供はどうする気だ?」
「あの子か?」
俺は既に兵士として働いている俺が面倒を見た少女を思い出す。
「あの子はもう独立している。 俺がもう庇護を与える期間は過ぎた………彼女は弱肉強食の世界で生きる立派な人間となった」
「お前さん、相変わらず世の中をきつく見過ぎてないか?」
「実際、弱い奴は虐げられて強い奴は栄えるだろ? そんなもんさ」
俺はまとめた荷物を手に持つ。
「じゃ、帝国を頼むぞ。 せめて俺が戻るまでな」
「いつ戻るつもりだ?」
「息子が16くらいになったら帝都に送り込むつもりだ。 まだ3歳だからあと13年か? そのあと息子の様子をみにくるついでに兵士に戻るさ」
「13年後か………楽しみにしてるぜ?」
「ああ、その時は頼む」
俺は部屋を出る。
「義父‼︎ 軍をやめたというのは本当か⁉︎」
「ん?」
声のした方を見ると慌てた様子の先程話に登った俺が面倒を見ていた少女が軍服姿のまま俺の方に歩いてきていた。
「ああ、妻が他界したから息子の面倒を見るために田舎に引っ込む」
「………」
俺の目の前に来た少女が下を向いて何かを我慢している。
「勿論、お前も俺の娘だ。 好きな時に無理なくうちに来ればいい。 歓迎する」
「うん」
俺は住所を書いた紙を握らせる。
「それと、お前の弟………【タツミ】が16歳になったらこの帝都に送るつもりだ。 お前が面倒を見てやってほしい。 そう、俺がお前の面倒を見たようにな。 関わり過ぎず、突き放し過ぎない距離感でな」
「うん」
「それまで、帝国を頼むぞ」
俺は軍帽を取り、少女の頭に乗せる。
「それまで俺の誇りである軍帽を預ける。 無くすなよ? 俺がまた来た時に必要になるからな」
「ゔん‼︎」
「ははは、泣くなよ【エスデス】。 今生の別れじゃねぇんだからな」
俺はその場を後にし、帝都を出て、我が子タツミの元へ向かった。
ーーー俺は今だに知らない。
ーーーこの世界が何のアニメの世界なのか。
ーーー今後何のイベントがあるのか? もしくは全て終わってしまっているのか?
ーーーただ言えるのは、今は息子を無事に育てるという事だ。
「息子のためにも、異世界日常モノだといいんだがな………まあ、そんなのはないか」
そして、月日は流れる。
**********
○13年後○
○とある里○
○カイドウ邸宅○
雪が積もる小さな里の自宅で、俺はお茶を片手にコタツもどきに入っていた。ぶっちゃけ、コタツもどきと言っても机の骨組みに布団かけて板を乗せただけであるが………。
「タツミが帝都に行ってだいぶ経つが、あいつは無事に帝都に着いただろうか?」
俺は不安であった。何せあのバカ息子は俺が書いておいた軍への紹介状を家に忘れていったのだ。
「とはいえ、社会の厳しさを知るのもまた大事な事か。 まあ、知り合いにはタツミの名前を伝えてあるし、【ブドー将軍】には手紙も出しておいたしな」
俺はお茶を飲み、ふぅと息を吐き出す。
「そういえば、エスデスの奴全く来ないが、元気にやってんのかな?」
あはははと笑う。
「それにしてもエスデスか。 名前の通りドSだからSですって、か………」
その瞬間、頭の中に一つのアニメの情報が浮かぶ。
「あぁああああ‼︎ この世界【アカメが斬る‼︎】の世界じゃねぇええええか‼︎」
転生して今の今まで続いてた謎がやっと解けたが、今さらすぎるぅううう‼︎
「おまけに息子が主人公の上に、アニメ版だと死ぬじゃねぇかよ‼︎ おまけに漫画でも人外になるじゃねぇかよ⁉︎」
俺はコタツもどきから出て、旅の用意を始める。
「冗談じゃねぇ‼︎ 一人息子を殺されてたまるか‼︎ーーー相手が皇帝だろうとな‼︎」
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○語りside○
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○鎮圧軍キャンプ○
そこは北の異民族を鎮圧するための前線基地であった。
そんな場所に建てられた軍総司令官のエスデスの部屋の中………エスデスは頭を抱えていた。
「これは、どういう事だ? 私は確かにあの時【ナイトレイド】の【アカメ】に斬られて、タツミと共に………」
そう、エスデスは"原作の記憶"を取り戻していた。 さらに言えば自分の最後の瞬間までの記憶を。
「ふっ、しかしまあこの世界では私はタツミの"姉弟子"になるのか」
ふふっとエスデスは笑う。
「タツミはすでに帝都にいるはず………一先ずはここを早く終わらせて帝都に戻るか。戻ったらすぐに探し出さないとな」
エスデスは立ち上がり、机の上に置かれた軍帽を手に取る。
「次こそ、私は全てを手に入れる」
それは決意の表明であった。
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○語りsideEND○
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エンド
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