父親が斬る………といいなぁ   作:初任者

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遅くなりました‼︎


第4話ー確保ぉお‼︎ー

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第4話

ー確保ぉお‼︎ー

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☆☆☆☆☆☆☆☆

○タツミside○

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

エスデス将軍の魔の手から逃げ切った俺達は、アジトまで追跡されないために、追跡者がいないか確認を行っていた。

 

 

「はぁ、はぁ………くそ、一体なんだってんだよ」

 

 

俺は息を整えながらラバを見る。

 

 

「俺が知るかよ」

「だよな」

 

 

ふぅと息を吐き出す。

 

 

「………ん?なんか音楽聞こえないか?」

「え?………本当だ笛の音が聞こえる」

 

 

俺達は警戒を始める………しかし。

 

 

「な、なんだよ、これ」

 

 

眠気に襲われ、立っているのも辛い状態になる。

 

 

「て、帝具か⁉︎」

「せいかーい♪」

 

 

ひょこりと、ニャウと名乗った少年が現れる。

 

 

「それにしても、僕の帝具をここまで耐えるなんて………2人共やるねぇ」

 

 

ニヤリと少年が笑う。

 

 

「くっ、こんなところで………‼︎」

 

 

俺は必死に立ち続ける。

 

 

「あー、何か勘違いしてるみたいだけど、別に殺したりしようってわけじゃぁないからね?」

「くっ、信じられるかよ………‼︎」

「うーん、悪名高いのも困りものだね」

 

 

意識が遠のいていく。

 

 

「安心してよ。悪いようにはしないからさ♪」

「くっそ………た、れ」

 

 

俺は意識を失った。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

○タツミsideEND○

☆☆☆☆☆☆☆☆

☆☆☆☆☆☆☆☆

○エスデスside○

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

*********

○王宮○

○エスデス執務室○

 

 

無駄に豪華に飾られた(文官達にやらせた)部屋の中で、座る私の前にニャウが片膝をついていた。

 

 

「やはりあれはタツミだったか」

 

 

私は紅茶を楽しみつつ、ニャウの報告を聞く。

 

 

「はい、今は眠らせて、エスデス様のご命令通り寝室にお運びしました」

「ご苦労」

 

 

皿に乗ったクッキーの一つを取り、口に運ぶ。

 

 

「それで?手紙は置いてきたか?」

「はい。一緒にいた男の額にくっつけておきました」

「あとは向こうがどう出るか、か」

 

 

タツミのそばにいたのは、まず間違いなくナイトレイドメンバーだろう。ならば交渉のために、手紙の伝令役となってもらった。

 

多少危険な手ではあるが、私もあいつらのアジトを知らない以上仕方ないことだ。

 

 

「それはそうと、良識派の件はどうなっている?」

 

 

この腐った帝国でも未だに大臣に逆らう勢力………いつか私達が帝国から離れるために使う駒としては悪くない。強いて言うなら、数が少ないのが問題ではある。

 

 

「はい。今は残りの2人と配下達が護衛をしつつ、エスデス様の元に集うように説得に当たっています」

「良識派の中には、大臣すらも侮れない権力を持つ人間もいる。全て吸収できれば、私の武力と合わせて大臣と対等に渡り合えるだろう」

 

 

そのために、大臣への目くらましとして(無論タツミ確保も、大きな目的ではあったが)、イベントじみた指名手配と多数の兵を動かしたのだ。

 

あの男が気付く頃には、帝国内に強大な軍事力と権力を持つ大臣包囲網が完成している事となるだろう。

 

 

「(問題は反乱軍との内通だが、直接は危険すぎる。一番いいのはナイトレイドを通じて内通を行う事だが)」

 

 

流石に反乱軍に直接では、大臣の耳に入りかねない。そのために反乱軍の暗殺部隊であるナイトレイドを利用する。

 

 

「ふふっ、帝国が終わる前に大きな戦いがあるといいのだがな」

「エスデス様がいなくなった帝国軍に、エスデス様の率いる軍相手に、まともに太刀打ちできる将兵がいるとは思えませんが」

「いやーーー」

 

 

ふっと、ある男の顔が浮かび、焦りが浮かぶ。

 

 

「そうだ‼︎ タツミの村に至急伝令を走らせろ‼︎ 義父を呼び寄せなければ………‼︎」

「義父………ああ、タツミ君の父親ですね?」

「ああ、元帝国軍最強の将軍"大嵐のカイドウ"だ」

「………は?」

 

 

ニャウが呆けた表情を浮かべる。

 

 

「大臣の派閥に吸収されたなんてことになったら、目も当てられん‼︎ 至急保護するのだ‼︎ ニャウ、お前も行け‼︎」

「は、はい‼︎」

 

 

慌ててニャウが部屋を出て行く。

 

 

「"大嵐のカイドウ"か」

 

 

数々の戦場で風の帝具を操り、帝国に多くの勝利をもたらした英雄である。そして、私の記憶に残る彼は、帝国に忠義を捧げる忠実な軍人であった。

 

 

「(あの【幼王】に忠義を捧げるか分からんが、大臣側に付かれるのだけはまずい‼︎ 私はあの男に"一度も勝ったことがない"‼︎)」

 

 

義父に敗北はなかった。それは義父の行った『ドキ・本気の組手lvMAX』で、私含め現役の将軍多数相手でもだ。

 

 

「(だが、逆を言えば義父をこちら側に付かせれば、"シコウテイザー"もなんとかなるだろう)」

 

 

となれば、速さが勝負だ。素早くこちらの懐に入れ、説得する。最悪タツミを人質のような形にしてでもだ。

 

 

「ああ、そうだ。そんなことよりタツミの様子を見に行こう」

 

 

タツミのいる寝室へと向かう。今日はこのままタツミを抱き枕にして寝てしまうか、と考えながら。

 

 

ーーーしかし、この時私は知らなかった。いや、想定していなかった。

ーーーまさか、義父が既に帝都に出発していた上に、迷っているなど。

ーーー全くもって知らない事だった。

 

 

「タツミ〜♪」

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

○エスデスsideEND○

☆☆☆☆☆☆☆☆

☆☆☆☆☆☆☆☆

○オネストside○

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

王宮の一室で、私は文官から報告を受けていました。

 

 

「では、タツミ君はエスデス将軍によって確保されたのですね?」

「はっ、現在は王宮ののエスデス将軍閣下のお部屋で、お休みになられているとの事でした」

 

 

私はふふふっと笑みを浮かべる。

 

 

「(エスデス将軍。どうやらうまくやったようですね。あとはタツミ君を私の金と権力漬けにして、私の操り人形として差し上げましょう。そして、あの"大嵐のカイドウ"を私に跪かせるのです‼︎ あの"大嵐のカイドウ"を‼︎)」

 

 

カイドウの名前は、私にトラウマという恐怖と嫉妬心を植え付けていた。

 

しかし、そんな男が私に跪くのだ‼︎

 

 

「ふっふっふ、あーはっはっは‼︎」

 

 

私は大きく笑い声をあげる。こんな愉快なことはないと。

 

 

「(とはいえ、面識がないままというわけにもいきません。一度会っておきますかね)」

 

 

ーーーこの時の私は気付いていなかった。

ーーーカイドウの名前を聞いて以来、全く間食を取る気がせず、体重が減り始めているのを。

ーーー忙しさのあまり、部下よりも自分が動いていることを。

ーーー胃が悲鳴を上げていることを。

ーーー私は気付いていなかったのだ。

 

 

「はーはっはっはっは‼︎」

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

○オネストsideEND○

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

突然だが、一つ質問に答えてほしい。

 

気付いたら【フェクマ】(フェイクマウンテンの略)にいた。どうすればいい?

 

 

*********

○フェイクマウンテン○

 

 

「オラ‼︎」

『ギャ⁉︎』

 

 

俺の拳で、木に変装した危険種が、崖の下に落ちていく。

 

 

「あーばよ、とっつぁん」

 

 

定番のネタをやりながら、先へ進む。

 

 

「しっかし、こんな事なら村から案内人を付けてもらうんだったな。相変わらずの方向音痴に、なんかこう、逆に安心してしまった」

 

 

といっても、早くタツミの元へ行かねばならないのも事実である。

 

 

「まずは軍に顔を出すとするか」

 

 

といっても、まず帝都はどっちだ?

 

 

「つか、人っ子一人いないから道も聞けんのよね………こりゃあ、フェクマで野宿を覚悟するかなぁ」

 

 

思わずため息が出た。

 

 

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エンド

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