父親が斬る………といいなぁ   作:初任者

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あまりにワンピースと言われるので、入れてみました。少ししたらタグにも入れようと思います。


第8話ー突撃親衛隊ー

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第8話

ー突撃親衛隊ー

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☆☆☆☆☆☆☆☆

○??side○

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

………突撃親衛隊。そこは私が最も充実していた場所だった。

 

構成人数たった6名というこの部隊は、数々の戦場を踏み越えてきた精鋭部隊だった。

 

ゆえにだろう。突撃親衛隊が簡単に崩壊したのは。

 

閣下がいなくなってすぐに他の将軍達が私達を求めた。だが、私達は誰の下にもつく気になれなかった。

 

 

ーーーあの戦場を、今一度‼︎

ーーー地獄のような我らが世界を‼︎

ーーー我らが戦場を‼︎

 

 

だからこそ、私は歓喜した。

 

 

ーーー閣下が再び帝都に現れた。

 

 

「閣下、我らが閣下。この哀れな私に戦場をお与えください。閣下の為にならいくつもの首を眼前に並べて見せましょう

 

ーーーこの【首切りザンク】がね」

 

 

私は首切りザンク。かつては死刑執行人であり、戦場で数百もの首を並べ続けた軍人である。

 

 

「あぁ、次の戦場は幾つの首を並べられるだろうか? ああ‼︎ 閣下‼︎ 我らが閣下‼︎」

 

 

戦場は、すぐ目の前だった。

 

 

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○ザンクsideEND○

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夜もすっかりふけた頃、とある居酒屋に懐かしい顔が揃っていた。

 

 

「愉快愉快、懐かしいですな、閣下」

 

 

そう言ってエールを思いっきり飲むのは、元突撃親衛隊の切り込み役のザンクだ。

 

こいつ、戦場に出ると必ずと言っていいほど殺す人間の首をはねるから首切りなんて異名がある。

 

 

「がっはっはっは‼︎ ザンク、湿っぽいぞ‼︎」

 

 

大声で笑うのは同じく突撃親衛隊隊員の【オーガ】である。

 

 

「よく来てくれた2人共」

「何をおっしゃる‼︎ このオーガ、たとえ警備隊に属そうとも閣下への忠誠は忘れはしないぜ‼︎」

「私も同じ気持ちです閣下」

「そうか。ありがとう」

 

 

俺は改めて2人を見る。

 

 

「(原作で見覚えがあるんだよなぁ………)」

 

 

主に敵としてだが。

 

 

「(つか気付けよ‼︎ ザンクとか異名までそのままじゃねぇか‼︎)」

 

 

両者ともタツミに暗殺される筈の敵キャラであった。

 

 

「(まあいい。オーガは問題なさそうだし、ザンクも首首うるさい事以外は紳士的だ)」

 

 

そう、問題なんてなかったんや(白目)。

 

 

「そういえば、今回はどうされたのですか? 確か今は子育てをされている筈では………」

「帝都に送り込んだ息子の様子見で来たんだ。 まあ、そのなんだ………再び軍人をやろうかと思っている」

 

 

将軍の席が残っているかは分からないが、上の方ならエスデスやオネストに干渉できるだろう。

 

ーーー俺はエスデスにタツミを渡す気はないのだから。

 

 

「ほう‼︎ これは愉快愉快‼︎ 再び閣下と戦場を共にできるとは‼︎ 歓喜に脳が震えます‼︎」

「ガハハハ‼︎ 俺も警備隊から軍に鞍替えしねぇとなぁ‼︎」

 

 

2人が愉快そうに笑う。

 

「とはいえ、北の異民族の反乱が収まった今戦う機会があるとすれば」

「反乱軍だな。いや、規模から言えば革命軍だな」

 

 

オーガが顎を撫でる。

 

 

「オーガ君、警備隊なら反乱軍の動きを何か掴んでいませんか?」

「正直帝国内外に反乱分子が多すぎる。反乱軍の小枝を毎回掴んでもトカゲの尻尾切りのごとく大元までたどり着けねぇ」

「帝国も落ちたものですね………いえ、我々がいた頃は現状よりもかなりマシでしたから、そこまで落としたオネスト大臣の手腕がすごいのか………」

「政治力だけなら、オネスト大臣に及ぶ人間は今の帝国内にいないだろう」

「いや、【チュウ】元大臣が帝都に戻ってきてる」

「チュウ元大臣、か」

 

 

チュウ元大臣。 俺の頃は現役だったが、正義感の強い。そして原作では殺される人間だ。

 

 

「(エスデスか………少しは丸くなってるといいが、丸くなるとは思えんな)」

 

 

これは、ついに特典を使う時が来たかもしれない。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

○語りside○

☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

*********

○王宮○

 

 

王宮にタツミが連れ込まれてそれなりの日にちが過ぎた。

 

 

「(もう結構経ったな)」

 

 

疲れ切った様子で、タツミはベットに転がる。

 

 

「(まさか、親父が最強の将軍カイドウなんて………何も知らない俺が聞いても絶対信じないな。というか今でも信じてないんだが)」

 

 

思わずタツミは深いため息を吐き出す。

 

 

「(それにしてもどうしたもんかな? 色々と………)」

 

 

*********

○とある茶屋○

 

 

団子が美味いと評判の茶屋で、2人の人間が同じ長椅子に腰掛けていた。

 

 

「ーーー久しぶりだな、ナジェンダ」

「エスデス………」

 

 

元同僚のエスデスとナジェンダがそれぞれの名前を呼ぶ。

 

 

「安心しろ、この茶屋は今私の手のものしかいない。他の目はない」

「ふん………」

 

 

ナジェンダが団子を口にする。

 

 

「さて、では提案の件だが………飲む気にはなったかな?」

「その前に聞かせてもらおう。何故寝返る気になった? お前のような戦闘狂が平和を求める気になるとはとても思えん」

「ふっ、哀れだなナジェンダ」

「何?」

 

 

エスデスがお茶を口にする。

 

 

「そんなことよりも、私にとってタツミの方が大切なのだ。戦争よりもな」

「なん、だと?」

 

 

ナジェンダは両目を見開く。あの戦闘狂が、戦争よりも1人の男を選ぶというのだ。

 

 

「い、意外だな。お前が1人の男に夢中になるとは」

 

 

出てきた冷や汗を拭いながら、ナジェンダは探りを入れる。

 

 

「恋………いや、愛とは素晴らしいものだったのだな。私はそばにタツミがいるだけでよくなってしまったよ」

「………」

 

 

エスデスのあまりの変わりように、ナジェンダの口は閉まらなくなっていた。

 

 

「一目惚れだった。あの時運命を感じたよ」

 

 

エスデスの表情は自らの恋話を話す乙女の表情であった。ナジェンダの目が点になる。

 

 

「………もう取りこぼすものか。タツミはもう私のものだ」

 

 

エスデスの瞳に鋭い光が一瞬光るが、すぐに元の瞳に戻る。

 

 

「ふふっ、気付けば、染め上げるつもりが、すっかり染められてしまったな」

「(タツミ、お前一体………)」

 

 

ナジェンダは恐怖した‼︎ タツミのホスト並みのたらし能力に‼︎ おまけに相手はあのエスデスである‼︎

 

 

「(戦争狂すら落とすか………‼︎)」

 

 

気のいい青年くらいのはずだったのにと思いつつ、ナジェンダはさらに探りを入れる。

 

 

「しかし、国を求めるとは………」

「タツミの故郷を中心に、それほど大きい国でなくても構わん」

 

 

ナジェンダは考え込む。数個の村を独立させるだけでエスデスの軍事力が手に入るなら悪い取引ではなかった。

 

 

「(エスデスが死んだ後回収しても構わんだろうしな)」

「その国の城で結婚式をするつもりなのだ」

 

 

砂糖を吐きそうなのろけを続けるエスデス。そう、空から降ってくるそれにすら気付かない程に。

 

 

ーーーどぉおおん‼︎

「がっはっ‼︎」

「なっ⁉︎」「な、何だ⁉︎」

 

 

何かが店の中に突っ込み、店を破壊していた。

 

 

「………お、お前は」

 

 

そこにいたのは、エスデスが護衛として周囲に配備していたエスデスに忠誠を誓う兵士であった。

 

 

「ーーーうぃひっく」

「「っ⁉︎」」

 

 

2人が声のした方を見ると、民族服を着た男がゆっくりと歩いていた。その手には酒の瓶が握られている。

 

 

「あれは、まさかっ⁉︎」

 

 

エスデスが青い顔で声を上げる。

 

 

「我こそはぁ‼︎ 帝国軍元将軍カイドウぅ‼︎ 腕に覚えのあるものはかかってこんかぁ‼︎」

「誰だぁ‼︎ 義父に酒を飲ませた愚か者わぁあ‼︎ この手で直接拷問して殺してやるぅ‼︎」

 

 

エスデスは悲鳴に近い叫びを上げる。

 

帝国軍元将軍カイドウ。酒に酔い、一定のラインを超えると近くに全力の組手を仕掛けてくるという最悪な酒癖を持つ男である(組手故に殺すことはない)。

 

 

「ま、不味い‼︎ このままでは我々だけの被害で終わらんぞ‼︎」

「な、何だと⁉︎」

「総員、義父を何としてでも止めろ‼︎ ナジェンダ‼︎ お前も手伝え‼︎」

「あ、ああ………」

 

 

生き残っていたエスデスの兵士達と、近くで状況を見守っていたアカメが現れる。

 

 

「クハハハハ‼︎ 面白い‼︎ 我に自ら挑むか‼︎ いいぞいいぞ‼︎ その粋やよし‼︎」

 

 

カイドウが構えを取る。

 

 

「全力はやめておいてやる。故に全力で来いやぁあああああ‼︎」

 

 

殺意の波がエスデス達に放たれる。

 

 

「「「………」」」ふら。

 

 

兵士達の一部が意識を失って倒れる。

 

 

「さ、殺気だけで兵士達が、い、意識を刈り取られるとは………」

「本気の義父の前では、並の人間は立っていられない。話には聞いていたが、実体験する時が来るとは」

 

 

カイドウは倒れた人間達を無視して、腰の細身の西洋剣を抜く。

 

 

「俺の【覇王色の覇気(モドキ)】に耐えると………ひっく………やるな」

 

 

ギラリと細身の西洋剣の黒い刃がきらめく。

 

 

「チカラを底まで見せてみろや」

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆

○語りsideEND○

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エンド

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