INFINITE・WOLF   作:死告天使

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13話です。

沢山のお気に入りなどありがとうございます!


13話

 

「.......」

 

放課後、ある一室では沢山の線に繋がれたISを前にある女子生徒が顔にシワを寄せて悩んでいた。

 

「....これだと......あぁ.....でもこうすると.....」

 

目の前のIS.....それは、自分の専用機になる(・・)はずだったISである。

 

「........はぁー」

 

一向に完成に近付かない自分の専用機。どうすれば完成するだろうか.....と悩んでいた。だから、気付かなかった.....人が入っていたことに。

 

「.....ほらよ」

 

「うひゃ!!」

 

いきなり頬に冷たい何かを当てられ驚いて、勢いよくそこから離れた。

 

「な、な、何!?」

 

「あー......すまん」

 

「........貴方......」

 

目を向ければそこには大地がいた。

 

「.......どうしてここに?」

 

「ん?いや、お前の姉.....ネルネルネールに頼まれてな.....『簪ちゃんが心配だわ!仕事が忙しくて誰か見てくれる人居ないかな!!....貴方!!変わりに見てきて頂戴!!』という無茶振りをな......」

 

「......ごめんなさい......でも、大丈夫だから出て行って....」

 

「いや、本当に驚かしたことはすまなかった!」

 

「....違うから.....良いから出て行ってよ.....」

 

「......はぁー、喧嘩してんのか?」

 

彼女に飲み物を渡して、よっこらせっと、と地べたに座った。

 

「.......貴方には.....関係はない....」

 

「ん?あぁ、関係はないな。だけどな、妹を心配する姉の気持ちは良く分かるぞ?」

 

「........」

 

二人は向かい合って飲み物を飲みながら話し出した。

 

「俺にも弟が居るんだよ......父さんが死んで.....母さんもその為に働きだして......あいつが悲しんでいる時は俺しか近くにいなかった。でもな、あいつは人前では泣かないようにしてた.....」

 

「......なんで?」

 

「......父さんが死んだ時にある約束したんだよ......『母さんには絶対に迷惑をかけない.....何かあれば俺を頼れ、俺でも無理なら二人で手を合わせて頑張るぞ。』ってな、だから、俺しかいなかった時に愚痴や涙を見せた。そして、家では俺が父親の変わりになってあいつの面倒を見てた。親戚もいたが遠くてな.....」

 

「.......」

 

「.....でもな、心配でな、あいつが何かするたびに冷や冷やしながら心配で見ててな.....でもな、俺も体が2つに分裂することは出来ない....父さんみたいに.....いきなり死なれたら.....俺は狂っちまう......あいつもそうなんだよ.....ずっとお前を心配してる。てか、あいつなお前のことしか話さんぞ。」

 

「......どんな?」

 

「.....『簪ちゃんは世界で一番可愛い!!』や『簪ちゃんが何かあれば私は全て擲ってでもあの子の元へ行くわ......はっ!今!簪ちゃんが悲しんでる気配が!!』ってな。喧嘩は良いが......邪険にするなよ?喧嘩してもあいつはお前のことを愛してるんだから....」

 

「......」

 

最初は、ネルネルネールの行動にドン引いていたが、途中で俯いてしまった。

 

「.......あの人のことは.......尊敬はしてる....」

 

「......」

 

そして、ぽつりぽつりと話し出した。

 

「.....あの人はISを1人で完成させるほどの実力を持ってて、学園内で最強なの........私も周りの期待に答えようと頑張った.....でも......あの人には勝てない.....」

 

「.....(姉に対してのコンプレックスか.......空夜も....あるのかな?)」

 

「....それでも.....頑張ろうとしたよ......でも、あの人は....『簪ちゃん.....貴女は....駄目でいなさい』って言われて......」

 

「......は?」

 

「....だから....私h「ちょっ!ちょっと待て!」......何?」

 

「えっと、ネルネルネールはお前を『駄目でいなさい』ってはっきり言ったん?」

 

「....そうだけど.....」

 

「.......」

 

大地はわなわなとして、立ち上がった。

 

「来い!」

 

「え!?ど、何処に!」

 

「良いから来い!」

 

簪の腕を引っ張って、整備室から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅ.....大丈夫かな?簪ちゃん.....大地君に何かされてないかしら?」

 

「.....あの子をボロボロに痛めつけた人よりはマシだと思いますが?」

 

「うぐっ!!」

 

ここ生徒会室では、会長の楯無と会計の布仏虚が仕事をしていた。そんな時

 

バンっ!

 

「「っ!!」」

 

ドアが大きな音をたてて開かれ現れたのは、

 

「だ、大地君と.......簪ちゃん.....」

 

「妹様.....」

 

「ぜぇ.....ぜぇ.....ぜぇ.....」

 

「は、離して!!」

 

現れたのは、顔を赤くした大地と逃げようとする簪だった。

 

「そこに座ってろ!」

 

「い、嫌d「良いから!!」っ!」

 

「ちょっと!!簪ちゃんに乱暴は止めなさい!!」

 

強制的に生徒会室の椅子に座らして、それを見た楯無が注意を施したが、

 

「....おい、ネルネルネール....こっち来い....」

 

「....何かしら...」

 

何やらただ事ではないと思い近寄った。簪ちゃんに関してかな?と楯無は思った。だが、

 

「.....ストップ....少しじっとしてろ....」

 

「な、何よ!何する気!?」

 

大地は近くに来た楯無の後ろに回り......そして、

 

「すぅー......何が『簪ちゃんが心配』だぁ!お前!妹のことめっちゃっ嫌ってるじゃねぇかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

「ゲバァッ!!」

 

膝をつき両腕で腰辺りをクラッチし、ジャーマンをかけた。

 

「「え、え、えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」」

 

あまりの行動に驚きしかなかった二人。さらに、

 

「俺も弟がいるから喧嘩して話難いんだなって思ったが!話を聞く限り、お前、妹を邪険してるじゃねぇぇぇぇぇか!!!」

 

「いだだだだだだだだ!!!!!」

 

うつ伏せになった相手の上に乗り、足を持ち上げた。今までぼこぼこにした恨みもあってなのか、それとも、妹を大切にしないこの女に腹が立ったのか分からないが、限界まで痛めつけた。

 

「ぜぇ.....ぜぇ.....ぜぇ.....げっほっ!げっほっ!」

 

「うぅ.....」

 

二人とも満身創痍な状態で終了した。

 

「.....貴方に何が分かるのよ......」

 

「.....妹を....邪険にしてる.....姉」

 

「違うわよ!!邪険にしたわけじゃないわよ!!!!!」

 

「じゃあ.....何なん.....だよ」

 

「私の家はね!危険な役職の家系なのよ!!!簪ちゃんのためにね!!危険が及ばないようにしようとそう言ったのよ!!!!!!!」

 

そこで、楯無は「はっ!」としてしまう.....今まで隠してきたことを.....近くに妹がいることを忘れて話をしてしまったことに.....

 

「......お姉ちゃん.....それって.....」

 

「か、簪ちゃん......」

 

簪と楯無は少し向かい合い、何かを話そうとするが、

 

「......あの大地さん....大丈夫ですか?...っ!熱っ!だ、大丈夫ですか!?」

 

『え?』

 

話をしようとする二人の邪魔にならないように虚は大地と一緒に出ようとするが、大地が先ほどから壁に凭れて赤くなっているので心配して声をかけたが、荒い息づかいで、さらに心配になりおでこに手を当てると熱かった。

 

「.....これくらい.....大丈夫ですから......ただ.....運動して.....熱く.....なっただけですから.....」

 

大地はあまり迷惑をかけまいと、二人の邪魔をしないように出ようとするが、朝よりフラフラしてしまっていた。

 

「.......あ?」

 

それでも、歯を食い縛り立ち上がろうとすると、誰かが肩を貸していた。

 

「.......ごめんなさいね......私たちのことで巻き込んでしまって......しかも、体調が悪いのに......」

 

肩を貸していたのは、先ほど簪と向かい合っていた楯無だった。だが、

 

「うぬぬぬぬ!!」

 

楯無と大地では体格の差があり、体重もそうとうの差があり、重くて引きずるようになっていた。

 

「別に......かまんのに.....」

 

「......お姉ちゃん.....」

 

「何?簪ちゃん?」

 

「.....これ」

 

簪がこっちに持って来たのは、生徒会室に重い物を運ぶためにある台車であった。

 

「もしかして、それで俺を.....運ぶわけじゃ.....」

 

「虚」

 

「はい!」

 

いつの間にか、連体が取れた3人の動きはすぐに何処から用意したのか紐で大地を縛り、台車に乗っけていた。

 

「....離せ....もう.....かまんでいいから.....」

 

「?まぁ、保健室に行きましょう!!」

 

方言のせいか、彼が言ってることが分からなかった、3人は保健室に出発した。沢山の人に見られながら.....

 

 

 






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