ガンゲイル・マーケット キリト×ストレア 作:メタルギア教の教祖オティヌス
ペアルックというモノをご存知だろうか?昔からカップルが同じ柄のマグカップとかペンダント等、2人が使うモノが一般的だ。その文化はVRMMOでも続いている。
「5カウントで始めるわ。2人共準備はいい?」
「大丈夫だ」
「いつでもいいよー」
「わかったわ。…5.4.3.2.1.ファイア!」
『ギャオオオオ⁈』
「スタン入った!ストレア!」
「わかった!いっくよー!」
『グウルルル⁈』
3人のパーティーが異形の化け物を相手に銃を向け、戦っている。ここはVRMMOの一つ、GGO。荒廃した世界で銃を手に戦うゲームだ。ポストアポカリプスな世界観が背景な上に、RMTを採用する事でゲームで稼いだクレジットをリアルの現金にするというのは多くのプレイヤーを魅了するトレンドの一つでもあるだろう。最も、銃が好きなプレイヤーには気にすることでは無いだろうが。
「10秒後リロード!」
「わかった!こっちはいつでも行ける!」
「3.2.1.スイッチ!」
「了解、はあッ!」
ストレアの5.56×45ミリ口径を使用するLMG、M249による射撃が終わった直後に俺がボスエネミーに向けて左手に装備したハンドガン、ファイブセブンを撃ちながら接近し、右手に装備したこの世界においての剣、フォトンソードカゲミツG4で攻撃を仕掛ける。
銃があるこの世界では近接武器は役に立たないと思われているが威力は凄まじく、触れれば一部の物質をのぞいて抵抗無く切断する事が可能だ。ましてや敵が無防備なこの状況なら尚更だ。連続で斬りつけていく毎に、ボスエネミーの体力ゲージが2本目に差し掛かっていた。
「キリト下がって!移動終わったわ!」
「わかった!スイッチ!」
通信機からシノンのスイッチの指示を聞くと、すぐに前線から下がる。スタンが終わり始めていたボスエネミーは自身に最もダメージを与えた俺にタゲを取ったが、頭をシノンの対物ライフル、へカートⅡによる狙撃が襲い再びスタンを取らされる。
「ストレア!頼んだわ!」
「うん!これで倒れろー!」
俺のカゲミツG4とシノンのへカートⅡによる攻撃で反撃も出来ずに虫の息のボスエネミー目掛けてストレアのM249の弾幕で断末魔を上げることも出来ずに体をポリゴンに変えて消滅、目の前にcongratulations!の文字が現れ、リザルト画面が表示された。
「やったー!クエストクリア!」
「様子見で挑んだけど、初見でクリア出来たのは幸運だったわね」
「まあ、火力に特化したチームだからな…普通なら上手くいかないだろうな」
3人はショッピングモール跡のダンジョンを攻略していた。内部は殆どが崩壊していて、吹き抜けの中央にボスがいた。
3人で攻略するにあたっての作戦というのは、シノンによる遠距離からの不意打ちでスタンを取った後、ストレアの大火力で攻撃、2人の立て直しまでの時間をキリトが攻撃で稼ぐという作戦だった。
事実、シノンのへカートⅡの残弾が無くなれば作戦は終了し、撤退を余儀なくされていただろう。
「じゃあ、帰りましょう。他のスコードロンからの襲撃は避けたいしね」
「わかった、ってあれ?カゲミツのエネルギーが空になってる」
「さっきの戦闘でエネルギーを使い切ったのね?キリト、替えのエネルギーパックは?」
「しまった…ボスの前に交換したのが最後のやつだ」
「他の武器は?」
「ファイブセブンとマガジンが1本だ…すまん」
「貴方ねぇ…もっと光剣以外の武器を持ちなさいよ。ALOとは違って魔法は無いのよ。場所が悪ければそこでお終いよ」
「しょうがないだろ!射撃の腕が上がらないんだから!実質当てようにも近づかないと意味が無いし!」
「えー、キリト銃嫌いなの?」
「嫌いってワケじゃないさ…むしろ銃で戦いたいけど、アサルトライフルとマシンガンなんて弾の量とゴツいのとしか差が分からないし、自分に合う銃の選び方がわからないんだよ」
「なるほどキリトは銃の選び方がわからないと。ならストレアと一緒にGGMにでも行ったら」
「「GGM?」」
「ガンゲイルマーケット。略してGGM。商人ロールのスコードロン達が開くお祭りのようなものよ。元は商人ロール達の常連限定だったのだけれど、GGOの人口が増え始めて一般プレイヤーも参加可能になったのよね」
「そうか、それならいい武器が見つかるという事か!サンキューシノン」
「おかげさまで。あとストレア、キリトが素人だからって色々買わされないようにちゃんと見てあげるのよ」
「わかった!えへへ、キリトとデートだ!」
「で、デート…なんか逆だけどまあいいか。よろしく頼むよストレア」
「はーい!アタシに任せてねーキリト!」
後編は早ければ1週間後になります。こうした方がいいというアドバイスがあれば感想と共にお願い致します。