深淵卿に憑依しました リメイク 作:這いよる深淵より.闇の主人
ありがとうございます!!
感想も増えていたので嬉しくて少し早めに出すことができました!!
少なめですが、どうぞ!!
「これだけ探しても上階に続く道は無い……か」
「丸二日かけて探しまくったのにな」
爪熊を殺してから三日、浩介とハジメは上階へと続く道を探し続けていた。
既にこの階層は隅々まで探索し終えた。爪熊を喰らい、ステータスが最初の倍以上まで跳ね上がった浩介とハジメの前に脅威になる魔物はいなかったため、探索は急ピッチで進められた。しかし、いくら探しても何も見つからない
といっても見つからなかったのは〝上階〟への道であり、〝階下〟への道なら早い段階で発見していたので、何も見つからなかったというのは少し語弊があった。
なお、錬成で直接上階への道を作ろうとしたハジメだったが、一定の範囲まで進むと錬成ができなくなったらしい。俺も落ちてきた所を’’空力,の技能で上がって行けばいいのでは? と思って試してみたが、結果はハジメ同様に一定の範囲を超えると全ての技能が使えなくなり、失敗に終わった
そういうわけで、上階への道を探しているのだが、それも無駄に終わってしまった。
「はぁ……これ以上は時間をかけるだけ無駄……か」
「……あそこに行って階段を下りてくか?」
「……あぁ、それしか道は無いしな」
心底仕方ないといった様子で上階への道を諦め、二日前に発見した階下への階段を進む事に決め、階段がある場所へ移動する
それは階段というには些か乱雑に作られすぎていた。これでは少し凸凹がある坂道といった方が表現は正しいだろう。そして、その先はこの階層と違い、真っ暗な闇に閉ざされており、何やら不気味な雰囲気を醸し出していた。
(暗闇での戦闘か……直感の使い所だな)
「さ〜て、どんな危険が待ち受けているのやら」
「ハッ! なんだろうと邪魔するものは殺して喰うだけだ」
ハジメはニィと口元を歪め不敵に笑う。そして躊躇う事なく暗闇へと踏み込んだ。浩介も黒妖一鉄に手を掛け、いつでも攻撃に対応できるようにしながらハジメの後に続く
その階層はとにかく暗かった。
浩介とハジメが今までに潜ったことのある階層には必ずと言えるほど緑光石が存在し、薄暗くはあるが、先を視認できないほどではなかった。
だが、どうやらこの階層にはその光源となる緑光石がないらしい。壁に手を当てながら慎重に階段を下り切り、先に進もうとする……が、少し進んだところで先頭を歩くハジメが止まったのに気付き、浩介もそれ以上は進まず止まる
「……仕方ねぇか」
しばらくして、ボソリと呟いたハジメが爪熊の毛皮で作ったリュックから緑光石を取り出し、左腕にそれを括りつける。おかげで暗闇のせいで何も見えなかった視界に僅かながら色が戻る。
「こんな暗闇で光源を持つとか普通だったら危険なんだが……俺たちにとっては
「……?」
ニヤリと笑みを浮かべてそう呟く浩介だったが、ハジメは言った意味を理解できなかったのか、困惑の表情を浮かべている。
「まぁ、
ハジメは、左腕に括りつけた緑光石を外して渡そうとしてくるが、浩介はそれを断ると前方に歩みを進める。
しばらく進んでいると、通路の奥で何かが動いた事に気づく。直感も敵がいる事を教えてくれてるので気のせいではないようだ。
ハジメに敵がいる事を伝え、それと一緒にもの陰に隠れるように合図を出し、すぐさま気配遮断を使う。視界が再び暗闇のせいで暗く染まる。そんな中で浩介は目に頼らず直感を使って敵の位置を把握する。そして——
「……ふぅ、上手くいったようだな」
確かな手応えにホッとしながら血を払い、黒妖一鉄を納刀する。この暗闇の中、ハジメが緑光石を使ってある程度の距離を照らしてくれたので、その一瞬で地形を把握し、直感で敵の居場所を見つけて安全に倒すことができた。
「暗闇なのに瞬殺かよ……流石だなぁおい」
「何言ってんだよ、ハジメが照らしてくれたおかげである程度の地形を把握して安全に倒せたんだぞ?」
「……いや、まぁ……そういう事にしとくわ。さっさと肉を持って進もうぜ」
「……? おう」
ハジメの返答に困惑しつつも蜥蜴のような魔物に近づくと、食べられそうな部位を切り取り奥へ奥へと探索を進める事にした
緑光石で照らしながら浩介の直感を頼りに闇の中を歩き続ける。既に、体感では二時間ほど探索を続けてみたが、すぐに階下への階段は見つかった。だが、道中、倒した魔物や採取した鉱石も多く、そろそろ持ち運びに不便なので、下の階層へ挑む前に拠点を作って休憩する事にした。
ハジメは適当な場所で壁に手を当て錬成を開始する。すると壁に穴が空き、奥へと通路ができた。ハジメは連続で錬成し、二人が入れるほどの空間を作った。中に入った浩介が魔物の肉を取り出し、短剣で切り分けている間、ハジメはリュックからバスケットボール大の大きさの青白い鉱石(神結晶)を取り出し壁の窪みに設置。その下にはしっかり滴る水を受ける容器もセッティングしておく
「さて、じゃあ、早速メシにしますか」
「おう、準備はしといた」
ハジメの言葉に待ってましたとばかりに浩介が返答する。正面に向き直ったハジメは二人の間に置いてあるものに目を丸くさせる。それもそのはず、なんせ——
「……ハハッ! 豪勢なもんだな」
そうなのである。浩介がハジメに頼んでおいた鉄板状の鉱石に綺麗に盛られた魔物の肉(纒雷でやかれ済み)、グラスに入れられた神水、フォークとナイフ……緑がないので華やかさはないが、それでも食欲がそそられる見た目だろう
「何に使うのかと思ってたら……こうしてみるとマジで美味そうだな」
「味気ない食事もアレだし気分だけでもな」
「それじゃあ……いただきます」
「いただきます」
むぐむぐと喰ってみる。やはりというか当然というか味は不味かった。気にせず食べていると、次第に体に痛みが走り始めた。つまり、体が強化されているということだ。そうすると、ここの魔物は爪熊よりも上という事だ。だが、ハジメによる射撃と浩介の’’気配遮断,+影の薄さを使った奇襲の敵ではなかったので実感は湧かなかった。
奈落に落ちてからというものの苦痛続きだった二人は神水をチョビチョビ飲みながら痛みを無視して喰い続ける。
「むぐ、ふぅー、ごちそうさま。味は変わらないが、いい食事だった。さて、ステータスは……」
食事が終わるとステータスプレートを取り出して確認する。というのが日課になりつつある二人である。
ハジメがステータスを眺めるのに続き浩介も自分のプレートを確認する
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遠藤浩介 17歳 男 レベル:26
天職:暗殺者
筋力:564
体力:676
耐性:439
敏捷:648
魔力:562
魔耐:562
技能:暗殺術[+短剣術][+投擲術][+暗器術][+深淵卿]・気配操作[+気配遮断][+幻踏][+夢幻Ⅲ]・影舞・直感・魔力操作・胃酸強化・纏雷・天歩[+空力][+縮地]・風爪・夜目・気配感知・石化耐性・言語理解
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ステータスは大幅に上昇しており、技能欄も三つ増えている。ハジメが作った空間からでて、よくよく見ると先ほどよりも遥かに周りが見える。どうやらこれが〝夜目〟の効果で、暗いところでは常時発動の技能らしい。
ショボイ気もするが、この階層においては強みとなるし今後も使っていくだろうからありがたい
後は、文字通りの技能で、’’気配感知,は浩介にとっては’’直感,があるので微妙ではあるがハジメにとっては大きい。心の奥底から惜しいのは、最初に斬ったトカゲが石化させる眼を持ったバジリスクだったのだが……
ソイツの固有能力が何故〝耐性〟であって〝石化〟じゃないのか
ということ。知ってはいたものの「石化の魔眼、’’キュベレイ,! とかカッコイイのに……」という感じにガッカリしていると、己の中にある深淵卿が「呼んだ?」と出てきたので全力をもってねじ伏せる
そんな風に浩介が外で己と格闘しているのをよそにハジメは消耗品を補充するため錬成を始めていた。弾丸を作るのに途轍もなく集中力を使うので、悪いとは思うがハジメにとって浩介が出て行ったのは丁度良かったのだ
しばらくして、準備を終わらせた二人は階下へ続く目の前の階段を戸惑いなく駆け下りていった
次はユエの所まで行っちゃおうかな〜
アンケート閉じますね!最終は恵里、リリアーナに+して園部、ティオ、ラナ、愛子先生がヒロインですかね!!
最後に盛り返した愛子先生……っ!!流石……っ!
あ、要望があったのですが……中村恵里ちゃんをメインヒロインにした小説とかって読みたいですかね?
詳しく知りたい方は活動報告を見ていただけると嬉しいです。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=245496&uid=236275
それではまた次話で会いましょう!!