ありふれた職業と選ばれた勇者で世界最強   作:わったさん

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今回も短めです。ブルックの街での出来事となります。


ブルックの街にて

ソーナ「いらっしゃいませ!ようこそ!マサカの宿へ!」

光輝「食事つきで宿泊をお願いします。」

ソーナ「今の時間でしたら二人部屋が二つ空いています。」

光輝「それで結構です。」

 

ライセン大迷宮から脱出した光輝達。その場所はまたしても洞窟だったものの、その洞窟を出た矢先はブルックの街であった。日頃の疲れを癒す為、宿を取った一行は偶々目に付いたマサカの宿へと向かう。物のついでに光輝一行はソーナからハジメの事について聞き込みを始める。

 

光輝「ちょっとお聞きしたいんですけど・・・。この街に兎人族の女性を含めた男一人女二人組のパーティメンバーがこの宿に訪れたとかしてますか?」

ソーナ「あ~、それなら最近来てましたよ。」

「!」

光輝「その男の名前は・・・もしかしてハジメですか!?その内の一人の女性の名前は・・・ユエ?」

ソーナ「あぁ、そうですね。宿泊手続き書にはそう書いてあります。」

香織「本当ですか!?」

龍太郎「ラッキーだなおい!」

雫「お願いします!何処に向かったか教えて貰えませんか!?」

ソーナ「何処かは分かりませんが・・・。お客様は彼等とどういったご関係で?」

光輝「俺達は彼らの仲間です。彼と会う為に旅をしています。」

ソーナ「あぁ、そうだったんですね・・・ここを出て行ったのはごく最近なので、急げば追いつけると思いますよ。もしもっと詳しい情報が欲しいのであれば冒険者ギルド行くことをお勧めします。男性の方はギルドの受付嬢であるキャサリンさんの紹介でこの宿に来た見たいですから、恐らくキャサリンさんも彼らの事について何か知っている思いますよ。」

光輝「とっても参考になりました。ありがとうございます!」

ソーナ「いえいえ。・・・あ、お部屋とお食事は大丈夫ですけど・・・お風呂はよろしいですか?」

光輝「あ、それは大丈夫です。(オスカーの住処でお風呂はタダだからね。)」

ソーナ「そうなんですね。あの三人はここのお風呂を使ったんですがねぇ・・・。でもあの三人、男女別れてるのにまさか一緒にお風呂に入るとは思いもよりませんでしたよぉ!」

香織「・・・・・・・・・・・・・・・お風呂?・・・・・・・あの・・・・・・・・その話を是非詳しく。っていうかその男の子に対して女性二人が何かしたという詳しい情報を他にも知っているのなら包み隠さず全てお話し下さい。」

ソーナ「え・・・あ・・・・・・・はい・・・全て・・・ですね。(何だこの人・・・急に怖くなったような・・・。)」

 

背後から般若が飛び出してきそうな気配を出しながらソーナからじんも・・・聞き込みを始める香織。その態度に光輝達は暗黙の了解と言わんばかりに黙りこくる。それから一行は二人の美少女のハジメに対するアプローチに関して詳しい事を知り得る・・・兎人族の女性が言い放った衝撃的な言葉「ハジメさんに私の処女を貰ってもらいますぅ!」・・・この宿で三人一緒にお風呂に入った事実・・・そして一番の衝撃的な事実・・・街道の傍にある泉から激しい水の噴出しと共にハジメ達が出現、気を失っていた兎人族と熱いキス(実際には人工呼吸)を目撃したと言う事・・・この話を一辺に聞いた香織は意味深な笑顔とヤンデレな瞳でソーナに感謝の言葉を述べる。この香織なら恐らく人殺しを何の躊躇も無く満面の笑顔でやってのけてしまう・・・そんな風に思わされるぐらいに闇を流出していた。

 

ソーナ「とまぁこんなところですが・・・。」

香織「ありがとうございます・・・・とっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっても参考になりました・・・・・。」

ソーナ「(怖いよぉこの人ぉ~!お母さ~ん!)」

「(これも経験よ!耐えなさい!)」

光輝「(ダースベイダーより怖い・・・。)・・・早速ギルドへ向かって情報を集めてきます。ギルドの場所を後で教えてください。雫達は先に食事を済ませて休んでて良いよ。」

雫「そ・・・そうね、そうするわ。」

香織「え?何言ってるの光輝君・・・私達も行くに決まってるでしょ?」

光輝「いやいやいや!!夜の街は危険だって!!!」

ソーナ「そうですよ・・・夜になると素行の悪い冒険者が町を徘徊しています。女性の方々はなるべく夜の街を出歩かないほうが良いと思います。」

龍太郎「(まぁ本音としては別問題で今の香織を歩かせたくないんだがな。)」

光輝「(雫、香織の見張りよろしく。)」

雫「(了解。)さ、あとの情報収集は光輝達に任せて!休みましょう!お腹空いたでしょ!」

香織「う・・・うん。ちょっと押さないでよぉ・・・。」

 

無理やり香織を奥へと押し込む雫。そう、今の香織に対し無用心な男がナンパなんてしようもんなら何をしでかすか分かったものではない。少々オーバーに比喩するなら街中に放ったゴジラに人々が立ち向かう様なものであった。ここに来て騒ぎを起こして教会や帝国連中に目を付けられるようなことはあってはならない。光輝は雫達を先に休ませ、ソーナからギルドの場所を教えて貰い龍太郎共にギルドへ向かう。ギルドは荒くれ者達の場所というイメージから、光輝は薄汚れた場所と思い込んでいたが、意外に清潔さが保たれた場所だった。入口正面にカウンターがあり、左手は飲食店になっているようだ。夜という事もあり沢山の冒険者らしい者達が食事を取ったり雑談したりしている。

 

キャサリン「冒険者ギルドブルック支部にようこそ!私はキャサリンだよ!」

光輝「どうもこんばんは。ちょっとお尋ねしたいことがありましてこちらに立ち寄りました。」

キャサリン「はいはい、用件はなんだい?」

光輝「兎人族の女性を含めた男一人女二人組のパーティメンバーがこちらのギルドに立ち寄ったという話を聞きまして。」

キャサリン「!・・・あんた達あの子達の知り合いかい?」

光輝「そうです、彼等の仲間です。彼らと合流する為に旅を続けています。」

キャサリン「名前を聞いても良いかい?」

光輝「天之河光輝です。こっちは坂上龍太郎。」

龍太郎「どうもな!」

キャサリン「フフフ、あんた達のことはあの子から聞いてるよ。親友なんだってね・・・。良いよ、あの子からも頼まれてるんだ。知ってる限りの事を話そうじゃないか。」

光輝「ありがとうございます!とても助かります!」

 

キャサリンからハジメ達の今後の動向を聞いた光輝。彼らはグリューエン大火山の迷宮へ向かう為に大陸位置の商業都市”フューレン”へと立ち寄りに向かったらしい。その際に護衛依頼も引き受けたらしく、馬車を使ってフューレンへ向かったと聞いた光輝はしめたと内心ガッツポーズを決める。

 

光輝「(ハジメ達がバイクを使わずに馬車を使ってゆっくり移動したなら、明日にでもここからバイクでフューレンに向かえば会える可能性大だ。)貴重な情報感謝します。」

キャサリン「良いんだよぉ。そうだ、あんた達にもこの手紙を渡しておくよ。他の町で何か揉め事が起きたときはこの手紙をお偉いさんに見せな。」

光輝「え?よろしいんですか?」

キャサリン「以前町の連中があんた達の親友に要らぬちょっかいやら迷惑やらかけたからねぇ・・・そのお詫びだよ。」

龍太郎「ちょっかい?迷惑?・・・何があったんスか?」

キャサリン「いやぁ・・・それがねぇ。」

 

キャサリンからこの町で起きたハジメ達のトラブル騒動を聞かせてもらう光輝達。ハジメと同行していた少女二人を手に入れようと決闘騒ぎを起こした者は数知れず。ハジメはその決闘を持ちかけられた挑戦者を全て地に伏せたという。また、ハジメの連れであろう金髪の少女が町の男に襲われそうになった際、魔法でその男を全身氷付けにした挙句、股間部分の氷を溶かし風の礫でその男の”モノ”に向かって何度も叩き込んだという。この騒動から巷では金髪の少女を”股間スマッシャー”、決闘が始まる前に決闘を既に終わらせていたハジメを”決闘スマッシャー”と異名を付けられたという。その話を聞いた光輝は顔を引きつらせながらキャサリンに謝罪する。

 

光輝「そ・・・それは・・・仲間が色々とご迷惑を・・・・。」

龍太郎「あいつどういう女を仲間にしてんだ・・・・。」

キャサリン「まぁまぁ、気にしないでおくれよ。全部この町の連中の馬鹿共が勝手に騒いでることさね。で・・・用件はこれだけで良いかい?」

光輝「あ、ついでに素材の換金を行いたいのですが・・・どこか知っていますか?(今後のために少しでも懐を厚くしないとな。)」

キャサリン「あぁ、それならウチでやってるよ。じゃあ、まずステータスプレートを出してくれるかい?」

光輝「あれ?買取にもステータスプレートが必要ですか?」

キャサリン「あぁそうだった!あんた達も冒険者じゃなかったね。あの子からそれも聞いてるよ。」

 

キャサリンから冒険者登録を薦められる光輝達。冒険者になれば様々な特典も付いてくる。生活に必要な魔石や回復薬を始めとした薬関係の素材は冒険者が取ってくるものがほとんどだ。素材の買取も一割増で売れるそうだ。町の外はいつ魔物に襲われるかわからない以上、素人が自分で採取しに行くことはほとんどない。危険に見合った特典がついてくるのは当然だった。光輝達は出立前に手渡されたメルド団長の祝い金(一人五万ルタ)があったため、登録代に困ることは無かった。光輝達は隠蔽したステータスプレートをキャサリンに差し出し登録を済ませる。(勿論この町に入る際も隠蔽したステータスプレートを見せた)。戻ってきたステータスプレートには、新たな情報が表記されていた。天職欄の横に職業欄が出来ており、そこに”冒険者”と表記され、更にその横に青色の点が付いている。キャサリンの説明から青色の点は、冒険者ランクらしい。上昇するにつれ赤、黄、紫、緑、白、黒、銀、金と変化する。

 

キャサリン「男なら頑張って黒を目指しなよ?」

光輝「まぁ、気が向いたら・・・。・・・じゃあ早速換金をお願いします。」

キャサリン「はいよ。」

 

特に冒険者ランクに興味も無く適当に相槌を打つ光輝。ライセン大峡谷で戦ったモンスターの素材・かつてハジメと最初に向かった森で手にした素材の数々をこの際として買い取らせ始める。ここでの大騒ぎを避けるために当然、大迷宮で入手した素材を売るつもりは無かった。今後の錬成で重要な素材もある。全ての素材を査定し金額を提示した。買取額は割り増しで二十万二千ルタ。・・・まぁ一般冒険者レベルの額だろう。買取のついでの話としてキャサリンからハジメ達は樹海の魔物から手に入れた素材を見せられてとても驚いた話を聞く。今のハジメならそれぐらい楽勝だと思いながら光輝達は話しを聞く。

 

光輝「そうだ、俺達以外にもあと二人連れが居ます。明日の朝、もう一度ここに来てその二人にも冒険者登録をお願いしたいのですが・・・。」

キャサリン「あぁ、勿論良いよ。」

光輝「明日はよろしくお願いします・・・じゃあ、そろそろ引き上げますね。行こう、龍太郎。」

龍太郎「おぅ。」

キャサリン「おっと待った。あんた達にも地図を渡しておくよ。この町を早く出て行ってあの子達を追いかけるならせめて食料の買出しは済ませな。」

 

キャサリンから薦められ手渡された地図は、中々に精巧で有用な情報が簡潔に記載された素晴らしい出来だった。これが無料とは、ちょっと信じられないくらいの出来である。

 

龍太郎「おぉ、分かりやすいぜ。お!この店とか肉が安い!」

光輝「キャサリンさんが書いたものですか?」

キャサリン「書士の天職を持ってるからね。それくらい落書きみたいなもんだよ。」

光輝「(買取の査定と良い、この精巧な地図と良い・・・もっとでかい町で活躍しても良いぐらいに優秀なお人だ・・・ハジメも俺達も、運良く良い人にめぐり合えたな。)何から何までありがとうございます。」

キャサリン「はやく友達に会えると良いね。じゃ、また明日ね。」

 

そして、宿に戻った光輝と龍太郎は食事を済ませ、龍太郎は明日のために早めに休み始める。光輝はというと、自作したアーティファクト” 再来の腕輪”を使いオスカーの住処へ移動する。工房へ移動した光輝は今後のために武器・移動手段・設計図を自作していたのであった。

 

雫「光輝?」

光輝「!・・・どうしたの?まだ寝てなかったの?」

雫「えぇ、二度風呂にまたここへ・・・。」

光輝「(風呂好きだなぁ・・・。)早く寝なよ。明日はギルドで冒険者登録してから食料の買出しも済ませたいしね。」

雫「えぇ・・・。・・・・何作ってるの?」

光輝「今後のために色々作ってる。・・・武器とか車とかね。」

雫「え!?車!?」

光輝「今後ハジメ達と合流するなら大所帯になるだろ?その為に車があったほうが移動に便利だ。」

雫「へぇ~・・・。・・・って、あんたこれ。」

光輝「ん?気付いた?」

 

雫は光輝につき合わされ特撮・アニメを偶に見ていた時期があり、ある程度なら光輝が何を作っているのか分かっていた。光輝が錬成して作っていた車の一部を見た雫は、頭を若干抱えながらまたかと言った表情を浮かべ困り顔をするのであった。今の光輝ならこの世界でなら特撮・アニメの夢である架空の車やら何やら全て作れてしまうだろう・・・それはミレディに作ったネオ・ジオングで証明済みだった。一方その頃、ミレディは光輝が作ってくれたネオ・ジオングの操作に悪戦苦闘していた。

 

ミレディ「メガ粒子砲??ビームサーベル??ファンネル??Iフィールドジェネレーター??・・・コウちゃん凝り過ぎ・・・。じゃあ、とりあえず右手のメガ粒子砲?使ってみようかな?」

 

光輝が残した説明書を見ながらどうにか操作しようとするも意味の分からない専門用語が並べまくられていた為、ミレディは終始ハテナマークを頭に浮かべながらネオ・ジオングを操作していた。試しに巨大な右手からメガ粒子砲を一発放ってみたところ、ターゲットに仕立てた騎士型ゴーレムを消し去るばかりかビームがそのまま天井を突き抜け自分の迷宮に穴を開けてしまうアクシデントを起こしてしまう。

 

ミレディ「まずい!!まずい!!まずい!!パワーが強すぎた!!」

 

あまりにも強力すぎる武器の威力にいつものおちゃらけた態度は一変し焦りに焦るミレディ。迷宮の主である自分が迷宮を破壊したら元も子もない為、慎重に操作する。ミレディはこの精密に作られたゴーレム?を操作しながら再びオスカーの面影を思い出し始める。

 

ミレディ「オーちゃぁあんん~・・・君以上にぶっとんだ子に私は今後も振り回されそうだよぉ~・・・。」




光輝「ミレディさん・・・俺のネオ・ジオング気に入ってくれたかな?」
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