ありふれた職業と選ばれた勇者で世界最強   作:わったさん

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少々箸休め程度にまったりタイムとなります


まったりタイム

現在、光輝達はフューレンの宿屋に滞在を続けていた。これからの試練に向けての下準備、そして園部優花の鍛錬期間の期日が迫っている為、その結果確認に向かうからであった。宿屋の一室ではハジメと光輝は錬成を存分に振る舞い、共同で武器の製作に取り組んでいた。

 

光輝「・・・。・・・ハジメ、お前の主兵装であるドンナーとシュラークなんだけど・・・ちょっと手を加えても良いかな?」

ハジメ「ほぉ・・・たとえば・・・。」

光輝「この二丁って殆ど性能が同じだから、一丁を別の性能に変えて戦闘の幅を広げてみる気は無いか?例えば・・・。」

 

光輝はハジメに自分が自作した設計図を見せた。それは、シュラークの弾を実弾では無く、魔法力を付与したカートリッジ形式に変えパルスビームに変えた光学兵器に改造を施す事であった。これによりカートリッジによっては撃ち込むビームの種類を火・水・土・風など多種多様な魔法をビームとして活用できると言うものであった。更にシュラークを変形させドンナーに連結させ、ライフル形態にする事で電磁砲を発射する機能も付けたいと提案する。光輝曰く、簡易型のシュラーゲンを目指したとの事で、武器を選び直す手間暇を無くす意味を込めて合体形式にしたいとの事であった。ハジメは光輝の中々の理に叶った提案に”面白いな”と評価する。

 

ハジメ「ふぅむ・・・シュラークを改造する事で、二丁の銃だけでシュラーゲンの役割を果たすってわけだな・・・これで武器切替の手間暇も無くなる・・・成る程、確かにこれはユニークなアイデアだ。」

光輝「ハジメさえよければ俺が作りたいんだけど・・・。」

ハジメ「よし、任せる。」

光輝「即答だな・・・ドンナーもシュラークもお前の相棒だし、ちょっと渋るかと思ったけど・・・。」

ハジメ「お前なら良いよ。こいつ等も納得するさ・・・俺の相棒達は気難しいから、あまりお痛はするなよ。」

光輝「ハハ・・・あいよ。」

・・・コンコン!

香織「二人とも、ちょっと良いかな?」

 

二人が錬成の作業中、香織が部屋に入ってくる。香織はこのフューレンで滞在する頃合いを見てハジメと共に二人きりでデートに向かうチャンスを伺っていたのだ。ユエ達の目を潜り、今がチャンスと香織はこっそりと二人の部屋へ入り、息抜きにどこか行かないかと香織はハジメを誘う。ハジメは光輝だけに錬成を任せて自分だけ遊びに行くのは気が引けたのか少し渋る。

 

ハジメ「遊びに行くのは良いが・・・こいつだけに錬成任せて行くのもなぁ・・・」

光輝「良いよ?行ってきてなよ。こういうまったりした時間は中々取れる事も無いし、遊べるときは遊んだ方が良いよ。俺はここで錬成に取り組んでおくからさ。」

ハジメ「そうか?・・・じゃあ交代制な。次はお前が遊びに行って良いからな。」

光輝「うん、行っといで。」

香織「ありがとう、光輝君。」

光輝「あぁそうだ!最後に一点だけ!シアが使ってるドリュッケンだけど・・・あれも・・・実はアイデアがあって~・・・。」

ハジメ「ッヘ、お前の好きにしろよ。シアとよく話し合ってからだけどな。」

光輝「ありがと~う!」

 

こうして光輝は一人、錬成の作業に取り掛かるのであった。その後、ユエ・シア・ティオの三人を自室に呼びこむ。何故かユエとティオを呼んだ光輝は、二人にも自作した錬成の武器と補助アイテムを紹介したいとの事と香織とハジメの二人きりのデートをそろそろ邪魔をさせないようにという目論見もあった。

 

シア「それで、どんな風に改造したいんですか?ハジメさんの作ってくれたドリュッケンは既に完成された武器ですからそう簡単には・・・。」

光輝「それは・・・これだ!」

 

シアに自作したNEWドリュッケンの設計図を見せる。それは、ドリュッケンの素材をナノジウム鉱石に組み換え伸縮自在のハンマーにする事であった。普段は玩具並のサイズで腰に装備できるが、スイッチを押す事で仕込まれた魔石をドリュッケンに行き渡らせ戦闘サイズの形状に大きくさせる事が出来る代物であった。更に持ち手からシアの魔法力を注入する事で、普段の倍以上のサイズに変化させる事も可能としたものであった。

 

光輝「一応これが試作品だ。どうだろう?ハンマーって結構取り回しが効かない点がでかいから、そこを解消したいかなと思って・・・。」

シア「おぉお~・・・・おぉおおおお~・・・!!」

 

終始感嘆語しかでないシア。どうやらこの取り回しの良さが気に入ったのか試作品とは言えかなり夢中になっていた。今後の戦いに置いて大いに役立つと直ぐに思い立ったシアはこの案を採用し光輝にドリュッケンを預けるのであった。そして、光輝の提案はまだ続く。続いてユエに手渡したのは赤いタブレット入りの携帯箱であった。

 

光輝「ユエにはこのタブレットを渡しておきたい。」

ユエ「これは?」

光輝「ハジメの血の成分を解析したタブレットだ。その一粒をかじればハジメの血を飲んだ時と同じ効果が得られる。」

ユエ「へぇ~・・・ガリ!あ・・・本当だ。ハジメの血と同じ味だ。」

光輝「まぁユエ的にはハジメの生の血の方が良いかもだけど、緊急時に備えておいた方がいいと思って作ってみたよ。」

ユエ「ん、ありがとう。」

ティオ「光輝、妾はなんじゃ?」

光輝「ティオはこれ、和服姿に合せて鉄扇を作ってみた。元々竜化も出来るから補助武器程度にしかならないけどね。」

 

ティオに手渡したのは金の縁があしらわれ、先端には龍の頭部が加えられた鉄扇”花鳥風月”と呼ばれる武器であった。ブーメランのように投擲武器として使える・一振りで鎌鼬を簡単に起こせるなどの基本的な性能が備わっているが、この鉄扇独自の機能も備わっていた。その機能は、”花鳥風月”と発声すれば機能すると言う。

 

ティオ「花鳥風月。」

 

ティオが発声した瞬間、扇からピューっと水が飛び出るのであった。その水はユエの顔面にジャストミートする。若干むっとした顔つきになるも我慢するユエ。”これはどんな機能?”と質問すると、宴会芸に丁度良いと思いつけてみたと言った。

 

シア「・・・え?それだけですか?」

光輝「勿論それだけじゃないよ?リザレクトオーブを仕込んでいて、その水は神水と同等の効果を得られるから体力回復には持って来いさ!」

ユエ「うん・・・確かに回復効果は得られる・・・。・・・でも・・・。」

ティオ「これは面白いのぉ♪花鳥風月!!花鳥風月!!花鳥風月!!花鳥風月~!!」

ユエ「これ・・・宴会芸の意味はあぼちょうちょボボ・・・」

 

ユエが何かを話そうとすると、花鳥風月に水がピューっとユエの顔面にバシャバシャとかけられ喋られずにいた。この行為に血管をピクピクさせ静かに切れたユエ。バッと立ち上がりティオの頭をバン!バン!と何度も引っ叩き黙らせる。

 

光輝「宴会芸は大事だよ。張り詰めた空気の味方を和ませるために必要なスキルでもあるからね。どう?和んだでしょ?」

ユエ「ごめん、少なくとも私は苛立ちしか生まれなかった。」

ティオ「う~痛いのじゃ・・・。」

シア「ま・・・まぁまぁ!素敵な武器じゃないですか!光輝さん、ありがとうございます!」

光輝「今後戦いは激化するからね・・・やれることは、やっとかないと。今後も何か思いついた武器や補助アイテムが出来たら紹介するよ。」

ユエ「んっ・・・あ、それハジメの武器・・・。」

光輝「あぁ、これからドンナーとシュラークの改良もやるつもりだからね。しばらく俺が預かってる。」

ユエ「(友人とは言え主兵装の武器を預けるなんて・・・担保としてドンナーを預けた時と言い・・・相当信頼してなければ出来ない行為・・・)・・・。ボソ(・・・よっぽどハジメはあなたを信頼してる。)」

光輝「ん?何か言った?」

ユエ「何でもない・・・。光輝は・・・昔のハジメの事について詳しい?」

光輝「あいつとの出会いは高校からだけど、まぁ変わる前のハジメの事ならある程度は・・・」

ユエ「もし良かったら・・・教えて?私・・・もっとハジメの事知りたい。親友のあなたならきっと詳しい。」

シア「良いですねぇ!私も!」

ティオ「待つのじゃ二人とも・・・光輝はこれから錬成の作業があるのに今は迷惑・・・。」

光輝「良いよ、別に。設計図もあるから作業しながら別に喋れるし・・・黙って一人で作業するよりも楽しいしね。」

ティオ「そうなのか?止めといてなんだったのじゃが・・・実を言うと妾もご主人様の知られざる過去を知りたかったのじゃよ・・・。」

ユエ「ん・・・ありがとう。」

光輝「(三人を足止めする良い口実も出来たし・・・一石二鳥だ!)」

 

香織はハジメとの二人きりの初デートを満喫していた。商店街で色々な買い物をしていた香織、ハジメにこのアクセサリーはどう?私に似合う?・・・そんな調子でご機嫌に振る舞いながらハジメを引っ張っていた。

 

ハジメ「そういえば、ミュウはどうした?」

香織「龍太郎君と雫ちゃんとで買い物に行ってるよ。ミュウちゃん、龍太郎君に肩車されて大はしゃぎだったなぁ。」

ハジメ「ま、あいつでかいからさぞ景色もいいだろうぜ。」

香織「(あぁ~幸せ~・・・こんなゆったりした時間を二人きりで過ごせるなんて本当幸せ!邪魔するあの子たちも居ないし・・・幸せすぎる~!)」

ハジメ「・・・水族館にでも行くか?」

香織「うん!行く行く!」

 

その後もハジメと共にデートスポットを満喫する香織。その顔は満面の笑顔であり、どこまでも続く桃源郷を歩いている感覚であったのは言うまでもなかった。そしてあっという間に夕刻を過ぎ、香織の幸せタイムは終了する。しかし・・・香織はその時間を迎えたときに重大なミスを犯してしまった。・・・それは・・・。

 

香織「(舞い上がりすぎて告白のタイミングを失ってしまったぁあああああああああああああああああ!!!私のバカ!!バカ!!バカ!!バカ!!バカ!!バカ!!)」

ハジメ「どうした?早く帰ってメシにしようぜ。」

香織「う、うん・・・そうだね・・・。(はぁ~・・・もう宿屋前だし、告白は次に持ち越しか・・・。)」

 

宿屋に戻りハジメは光輝に預けたドンナー・シュラークの受け取りに早速光輝の部屋を訪れる。室内にはユエたちも在室していたが、何故かユエたちは帰って来たハジメを見た途端にニヤニヤとしていた。その後ろで光輝は若干気まずそうになってハジメを見ていた。

 

ハジメ「なんだ・・・お前らも居たのか。・・・何ニヤニヤしてんだよ・・・。」

ユエ「ハジメ・・・今度スク水着てあげるね・・・。・・・ハジメの中で最近の流行なんだよね?」

ハジメ「・・・な!?」

シア「ハジメさん・・・ブルマーって服はこの世界にもそれに近いモノは売ってるんですかね?・・・もしなければ錬成して私に着せてもいいですよ?」

ハジメ「・・・うえ!?」

ティオ「ご主人様!・・・ボンテージという服について知り得ましたが・・・あのピッチリした服は中々に性的で自虐心を擽られましたわ!もし良ければ妾に着せて貰えればあんな事やこんな事もやりたい放題に・・・。」

ハジメ「はぁ!?(こいつ等・・・何で俺の性的好みを・・・まさか!!!!)」

光輝「あ、ハジメ。ドンナーとシュラークの改造が終わったから返すね・・・はい。」

ハジメ「光輝!!てめぇえええええええええええ!!!」

 

そう、光輝はハジメが変わる前のハジメについて語っていく中で、ユエ達に色々と聞かれいつの間にかハジメの女性的好みについて話をしてしまっていた。最近のハジメの流行(スク水・ボンテージ・ブルマー体操服・ハイレグ等々・・・)を馬鹿正直に話してしまい、それを聞いたユエ達は今後その服を錬成してくれれば自分達が着て上げると言い出したのである。ハジメは自分の性的趣味をばらされ当然激怒し、光輝の胸倉を掴み上げる。

 

ハジメ「てんめぇ~よくも俺の恥部を~!!」

光輝「だ・・・大丈夫だよハジメ!皆ドン引きしてないし、むしろ進んで服を着てあげるって言ってるからお前が練成してあげれば喜んで着てくれるよ!・・・それでお前の股間に装備されたドンナーも俺が改造するまでも無くシュラーゲンに進化するよ?」

ハジメ「なに唐突に下ネタぶっこんでんだコラァ・・・。そうだそうだ・・・お前が改造したドンナーとシュラーク・・・まだ試し撃ちしてなかったなぁ・・・。」

光輝「あの・・・ハジメ君?何で意味深に俺を睨むんですかね?ねぇ・・・今弾込める必要ないよね?」

ハジメ「目の前に試し撃ちに丁度良い的が居るなぁ・・・的が・・・。」

光輝「オッケー・・・分かった・・・分かったよ・・・じゃあ・・・。」

 

光輝が何かを言おうとした瞬間、縮地を使い窓をぶち破り外に逃げる光輝。逃がすものかとハジメは目を光らせすぐさま自分も縮地を使い光輝を追いかける。

 

ティオ「あぁ~光輝ずるい~!!そういう役目は妾なのじゃ~!!」

ユエ「フフ・・・本当に仲が良いね。」

香織「フムフム(良い情報をゲットした・・・次のデートでは下着の変わりにそれを着て誘惑するのも有り!!)」

ガチャ・・・!

ミュウ「ただいまなの~!」

シア「ミュウちゃんお帰り!今日は楽しかったですか?」

ミュウ「うん!龍太郎お兄ちゃんにいっぱい肩車してもらったの~!」

龍太郎「こいつにせがまれたな。」

シア「ご苦労様です。」

雫「あれ?光輝と南雲君は?」

ユエ「仲良く喧嘩中。」

 

ユエの言うとおり、ハジメは光輝と仲良く喧嘩をしていた。バカボンに登場する警官の如く銃をドギュン!!ドギュン!!撃ちながら光輝を追いかけるその様は、アサシン顔負けの迫力であった。勇者は魔王に殺されそうになりながらも無駄な説得を続けていた。

 

ハジメ「待てコラァアアアアアアアアアアアア!!」

光輝「ヒィイイイイイイ!!!待てハジメェ!!は、話し合おう!!は、話せばきっと~~~~!!!」

ハジメ「勇者のくせに!!!魔王を目の前にして逃げるなぁああああああああああああああああああああ!!!!」

 




勇者と魔王♪な・か・よ・く喧嘩しな♪

ハジメに気のある園部優花はウルの町での騒動以降、ハジメ達の仲間として付いて行く

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