この世界には、人間にとって最も危険と言われている『ノイズ』が存在している。ノイズとは、人間のみを大群で襲撃し、その身に触れた者を自分もろとも炭素の塊へと変えてしまう特性を持っている。そんなノイズは10年ほど前から特異災害認定されており、現在でもニュースで被害報告がされている。
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ…………!」
そして、今もノイズに襲われようとしている女性がいた。その女性は、恋人の男性とデートをしていたのだが、その帰りにノイズと出くわしてしまったのだった。その時、男性は彼女だけでもと思い女性を庇い、ノイズに触れられてしまい、炭素と化してしまったのだ。
女性は悲しみながらも、助けてくれた彼のためにも生き残るために、ノイズから逃げようと走り続けていた。
ノイズによる炭化を防ぐための対処法としては、ノイズが一定時間で自壊するまで逃げることのみとされている。そのため、女性は今もなお走り続けていたのだ。
しかし、ノイズは大群で襲ってくるので、1体が自壊してもまだ何体もいるため、いつ触れられてもおかしくはない。
「ハァ、ハァ…………きゃっ!?」
とうとう限界が来てしまったのか、躓いて転んでしまった。
「いや、来ないで……!来ないでぇ!!」
そう声を出すもノイズは止まることなく近づいてくる。
そして彼女と1体のノイズの距離が0になり―――
「いやあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――!!!!!!」
断末魔の悲鳴と共に女性は炭素と化してしまった。
そして、残ったノイズたちが自分達の一定の範囲に人間がいるかどうかを確認しようとしたその時―――
「―――くそ、遅かったか……!」
突然ノイズたちの前に1人の少年が立ちはだかった。走ってきたのか、少し息切れをしている。
「よぉ、ノイズ……何度も何度も罪のない人たちの命を奪いやがって……!俺はお前らを絶対に許さないッ!!」
そう言って少年が右腕を見せると、その右腕には三角形をした金縁と、同じく三角形をした水色の水晶が金縁に埋め込まれ、古代文字のようなものが書かれた2つの銀色のブレードが折り畳まれている、ブレスレット型の謎のアイテムが装着されていた。
そして少年が右腕を振り下ろすと、2つのブレードが左右に展開し、水晶が激しく点滅しながら青く発光し、握り拳のまま胸の前へ掲げるとブレスレットが180度回転した後、強烈な青い光が彼を包み込んだ。
そして光が晴れるとそこにいたのは、普通の人間と同じサイズをした、青い体に黒い部分と銀色のライン、胸と肩に連なる銀縁のプロテクターと胸の中央に青く光るランプを持ち、銀色の顔に鋭くつり上がった光り輝く両目を持つ謎の超人だった。
そして、謎の超人は右腕をノイズに向けて垂直に伸ばす。すると青い電撃のようなものが走ったと思ったら右手から光弾が何発も放たれ、ノイズたちに当たって爆発した。
突然の攻撃でノイズたちは驚くが、反撃しようとして走り出すと、超人が右手から今度は青く光る剣が形成させた。
『ハァアアッ!』
掛け声を出すと同時に超人は剣を振るい、ノイズたちを斬り裂いていく。そしてその攻撃を食らったノイズたちは炭素と化していった。
しかしノイズはまだいる。1体のノイズが跳躍して突撃を仕掛けてくるが、超人はそれを慌てることなく華麗に躱す。突撃してきたノイズはそのままうつ伏せに倒れてしまい、その隙に超人に両足を掴まれてしまう。
すると、驚くべきことに超人はノイズに触れてもその身が炭素化することがなかったのだ。そして超人はノイズの両足を持ち上げて何回も回し、そして他のノイズたちのいる方へ投げ飛ばした。
『ハァッ!』
その後に超人は両腕を額の前でクロスした後に振り抜くと、彼の両手の間にエネルギーが発生し、そのまま両手を握り拳にして右手を上、左手を下にして胸の前で組むと青い光弾が形成された。
『デヤッ!』
そして右手を下、左手を上に組み替えるとそのまま両手を突き出し、青い光弾をノイズたちに何発も放った。
光弾が何発も放たれ、結構の数がいたはずのノイズも残り1体となった。超人は残りの1体に向け、挑発するかのように左手でクイクイと手招きをする。それに怒ったノイズは思いっきり走ってきて突進してくるが当然避けられてしまい、足を払われてしまう。
超人は足を払われて倒れかけたノイズの胴体に蹴りを入れるとノイズは高く飛ばされ、それを追うように、なんと超人は空へと飛び上がった。
そして空中へと飛ばされたノイズをさらに蹴り飛ばし、自分が浮遊している場所まで落ちてくると今度は降下する速度を早めるために蹴り落とした。
『ハァッ!オォアアアアァァァ……!』
ノイズは勢いよく落下し、超人は着地した後、超人はもう一度両腕をクロスする。そして右腕を上に左腕を下に伸ばす。すると彼の額に青い光の渦が発生し、それが集まってくるとやがてそれは青く輝く光の刃を作り出し、それは空へと立ち上るように伸びていく。
そして―――
『デェアアアアアアアアアアアッ!!!!』
伸ばしていた右腕を振り下ろし、光の刃をノイズめがけて撃ち出した。
ノイズは立ち上がった瞬間にそれを食らってしまい、そして頭部から次々と粉々に爆発四散していった。
粉々になったノイズの断片は炭素と化していった。
ノイズたちを一掃した後、超人は先程倒したノイズたちによって炭素化されてしまった女性のいたところへと歩いていく。
そこには当然、炭素化された女性の肉体
超人はその場で片膝をついてその炭を片手で掬い、それを見つめる。すると、風が吹いて手にあった炭はもちろん、その場にあった炭は風にさらされて消えてしまった。
それを見届けた超人はゆっくりと立ち上がり、超人―――その姿になった少年は心の中で呟いた。
(すまなかった……早く助けに来られなくて……!本当に、すまなかった……!!)
彼はもっと早く助けてやれなかったことへの後悔と、それによる謝罪をした。その悔しさによって彼は手を強く握りしめていた。
(……次こそは……。とりあえず今日はこれだけのようだな……さっさとここから消えるとするか)
心の中でそう呟き、空を見上げたままでいると胸のランプから青い光が溢れ出て、彼の体は光となってその場から消えていった。
その頃―――
「ノイズの反応、全て消失しました」
どこかの施設の指令室と思われる場所で、ノイズの反応を確認していたオペレーターがそう報告をする。
「そうか……。その時の映像は残っているか?」
「いえ、ほとんどブレているものしか残っておりません……」
「分かった。しかし……
「―――ええ、今ネットでも話題になっている、突然現れてはノイズを倒し、倒した後は跡形もなくその場から消え去る存在……そして、
逆立った赤い髪にワインレッドのシャツを着た、まさに屈強の男という言葉が似合う男―――ここ、『特異災害対策機動部二課』の司令『
完全な思いつき作品ですが、是非見てくれたら嬉しいです。
アグルの変身者については次回になります。ちなみこのアグルはV1であります。
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