どうも、良いサブタイトルがなかなか思いつけないサミンでございます(苦笑)
今回は、前回の戦闘回の後ということでまたまた日常回へと舞い戻って参りました。さすがに2話続けて戦闘シーン入れるのは現時点ではまだ無理そうです(泣)
弦十郎によって見逃してもらったウルトラマンは、光の状態のまま奏と共に戦った場所へと戻ってきた。
周囲を確認すると、奏はすでにその場にはいなく、二課の者に迎えに来てもらったのだろうと思い、自分のバイクのところに降り立ってから変身を解き、一翔の姿に戻った。
「はぁ……あの大男が来てくれなかったら、間違いなくやばい状況だったな」
ヘルメットの口当てを後頭部の方へと回し、先程のことで呟いていた。
(……にしても、ウルトラマンに対する意見の食い違いで本当にああなったんだとしたら、間違いなく俺の責任でもあるのは確かだろう……ウルトラマンというノイズよりも未知であり、さらにはノイズを倒すだけで本当に味方なのかどうかも知らない存在がいるせいで……)
一翔はさらにそう思い、翼と響の間に出来てしまったであろう溝を自分が生んでしまったのだろうと思い込んでいた。
(けど……だからと言って、無責任ではあるが俺にはどうすることも出来ないのも確かだ。無闇にウルトラマンは味方ですアピールなんてしたところで、逆効果になる可能性もある。俺は俺で今まで通りにノイズを倒すのに専念すればいい)
最後にそう結論付け、バイクの座席に置いておいたスクールバックを背負い、ヘルメットの口当てを口元に戻してバイクに跨がる。そしてエンジンをかけ、バイクで走って自宅へと戻っていった。
翌日。土曜日ということもあり、部活自体はあるものの授業が休みの日なのだが、一翔はそんなことなど関係なしに朝早くから自宅でトレーニングを行い、現在は学校で出された課題に取り組んでいた。
「あのなぁ……バカなところは相変わらずバカだと思っていたけど、さすがに高校生になってまで自力で勉強が出来ないバカだとは思ってなかったぞ立バカ」
[バカって何回も言わないでください!!しかも最後にさりげなく私の苗字とバカを足さないでください!!てゆーか、全国の立花さんに謝ってください!!]
その最中、響から電話が来たので相手をしていた。しかし、電話が掛かってきて通話相手が響ということで一翔の中で嫌な予感がしていた。そして案の定、響は中学の頃のようにもう一度勉強を教えてもらえないかと思い、一翔に教えを乞うて来たのだった。
「そもそも、小日向にも見てもらった方が良いだろうが。あいつもお前と違って人に教えられる程度には勉強出来るんだからよ」
[「お前と違って」は余計ですよ……ッ!!]
「事実だろ?」
ぐぬぬ……と、響は何も言い返せなくなってしまった。一翔はとりあえずこの話題を終えて、昨日の未来に相談された時の話題を持ちかける。
「……そういや昨日、小日向から数日間のお前の行動について俺や千山たちに相談してきたぞ」
[……えっ?]
課題の件から未来に相談されたとの話題を振られたことで、響は通話越しに言葉に詰まった。
「ここ数日、お前が小日向に対して何か隠し事してるんじゃないかって不安がってたぞ。まぁ、決して悪事に手を染めたなんてことはないだろうとは言ったが、それでもやっぱり何か隠し事されるのは嫌な感じだったぜ」
[そう、なんですか……?未来に不安を……]
恐らく自覚してなかったのか、響は未来に対して不安な思いをさせていたことに罪悪感を感じていた。
「とりあえず、一番身近な小日向だけには隠し事するなとは言わんが、あまりあいつを騙すようなことだけはするなよ。それじゃあな」
[え、あ、ちょ!?一翔さ―――]ピッ
半ば強引に通話を終わらせ、一翔は再度課題に取り組んだ。
「よし、とりあえず全部終わったな」
響との通話を終えてから1時間も経たないうちに、一翔は全ての課題を終わらせた。
「……フッ、何が『隠し事するなよ』だ……立花たちと同じくらい俺も重大な隠し事をしてるってのに……盛大なブーメランになることしか言えてねぇじゃねぇか……。あの時だって、
すると自嘲気味に笑いながら、何かと自分はブーメランとなる発言しかしてないことで、自身に対し嫌悪感を露にしていた。
「……いつも立花のことをバカ呼ばわりしてるけど、本当の意味では俺の方が一番バカなんだろうな……こうやって、何度も何度も自分に跳ね返ってくるブーメランになることしか言えないとは―――我ながら恥ずかしい……」
さらにそう呟きながら、一翔はベッドの方へ赴き、うつ伏せになって倒れ、その後に仰向けになって天井を見つめた。
「それでも―――俺はこれからも戦っていくしかない。ノイズを全て倒すまで、何度も何度もブーメランを食らいながら戦い抜いてやる」
ブレスレットを見つめてそう意気込むと、ダイニングキッチンの方から炊飯器のブザーが聴こえてきた。
「とりあえず、飯作るか……」
そう言ってベッドから降り、服の袖を捲った後にダイニングキッチンの方へ足を運んだ。
それから十数分後、出来上がった料理をテーブルの上に載せ、椅子に座って食事を始めた。
ちなみに、彼が作ったのはチャーハンだ。それもただのチャーハンではなく、買い置きしておいたインスタントの袋ラーメンの麺を粉々に砕き、それを水で浸してふやけさせて使うという、いわば『袋麺チャーハン』である。
他にもサラダやわかめスープなど、中華料理店にも引けを取らないほどの出来映えとなっていた。
「モグモグ……うん、今日もなんとか上手くいけたかな」
我ながらいい出来だと自負しながらチャーハンを食べていく一翔。
完全に説明が遅れてしまったが、一翔の自宅は、普通の高校生が一人暮らしするにしてはあまりに大きな2階建ての一軒家である。少なくとも、あと4~5人ほどの空き部屋が残っている。リビングに至っては十数人が床で寝ても平気なほどの広さだ。
たまにORCのメンバーや響と未来、俊と深生が食事に来たり泊まったりすることもあるため、空き部屋があろうとなかろうと一翔は特に気にせずにこの家で暮らしている。
ちなみに、この家には地下室があり、一翔はそこでトレーニングを行っている。地下室ということもあり完全防音となっているので近所迷惑にならずに済んでいる。
一翔の自宅の紹介が終わり、食事の場面に戻ると、彼のスマホが鳴り出した。画面を見るとそこに表示されていたのは木戸だった。一翔は口の中に残ってたチャーハンを飲み込んだ後、木戸との通話を始めた。
「はい、一翔です」
[やぁ、今は何をしてるんだい?]
「今は昼飯を食ってるところですよ」
[そうか……なら、食事を終えてしばらくしてからでも良いから、本部に来てくれないか?最近の海の感じとか、チビスケたちのことでちょっとね……]
「……チビスケたちに何かあったんですか?」
[あったと言えばあったんだけど……でも安心していい。病気とかそういう類いのやつではないんだ]
「分かりました。じゃあ後で」
そして通話を終了し、一翔は食事を再開した。
それから1時間後、一翔はORC基地へと足を運んできた。
「来てくれたか、一翔。では、早速だがモニターを見てくれ。狩野」
「了解」
狩野がキーボードを操作すると、大きなモニターに1つのグラフが表示された。
「ここ1ヶ月間のここを中心とした海の調査結果だが、以前のように海水温、水質、濃度など、多少の変化はあれど異常と呼ばれるレベルでないことが確認されている。既に存在する魚や海洋生物はもちろん、チビスケやジョリーたちが普通に暮らせる状態にはなってる、のだが……」
「?狩野さん、どうかしたんですか?」
「……実はな、今日チビスケとジョリーが突然騒ぎ出したんだ」
「騒ぎ出した……?どういうことですか?」
チビスケとジョリーが騒ぎ出したというのはどういう意味なのか、一翔は疑問を抱いた。
「僕たちも最初は何が起きたのか分からなかった。ここ数年、特に騒ぎ立てることもなく大人しくしていたはずの彼らが、突然騒ぐなんて驚いたよ」
狩野に続いて木戸もそう答える。
「……それで、チビスケたちは今は……?」
「今はなんとか落ち着いてる状態よ」
「しかし、今日だけってわけでもないかもしれないし、またいつ騒ぎ出すか……」
チビスケたちの今の状態を日向に教えてもらうが、真壁の言うように、またいつかは今日と同じように騒ぎ出すかもしれないと不安になっていた。
「それにな、水族館側の方の魚やイルカたちも、チビスケたちのように騒ぎ始めたとの報告を受けてな」
「……そういえば、ここに来るときに水族館の職員たちが慌ただしい様子になっていたのを見ました。水族館の方でもこんなことが……」
水族館側の方も同じ状況になっていたことに、一翔は何が起きているのかと考え込む。
「―――とりあえず、さっきのは一翔の耳にも入れておいた方がいいと思ってね。呼び出しておいてあれだけど、後からまた詳しいことが分かったら連絡するよ」
「分かりました。じゃあ、今日はこれで」
その後、もっと詳しいことが分かったら後日連絡してくれるとのことで、一翔は水族館の方を後にした。
「チビスケやジョリーたちが突然騒ぐとはな……狩野さんの言ってたように、海に関しては普通の状態なんだろうけど、本当にどうして急に……」
そう呟いていると、ジャケットの右ポケットに違和感を感じてその中に手を入れ、中に入れていたブレスレットを取り出した。すると点滅こそしてないが、数秒だけずっと光り続けたかと思ったらそのまま消えていった。
点滅してないことからノイズが出現したわけではないことは分かったが、ブレスレットの方も謎の反応を起こしたことで、一翔はさらに疑問を抱かざるを得なかった。
「何だか知らないが、何か妙な予感がしてきたな……その予感が外れてくれればいいんだが」
具体的には分からないが、妙な予感を感じつつ、駐輪場に停めてあったバイクを走らせて自宅へと戻っていく。
「え~っと、えっと……あっ、あったあった!」
「やっと見つけた?もう、俊ったらたまにダメなところがあったりするんだから……」
その頃、俊と深生は学校へ来ていた。2人で課題をやろうとした時、俊がうっかり参考書を学校の方に忘れてきてしまい、日曜なら完全に学校は閉鎖されるが、土曜の今なら行くしかないと思い立ってきたのが理由である。
俊が1人だけでも行こうと思ったのだが、さすがに待たされるだけになるのは癪だと思い、深生も一緒について来た次第である。
「ごめんって!帰りにソフトクリームとか奢ってやるからさ!」
「べ、別に詫びの品がほしいなんて言ってないじゃない!とにかく、戻ったら課題始めないと」
「はいよ」
仲睦まじく学校を出る2人。
そして学校から少し距離のある場所に2人だけになったところで―――
「なぁ、ちょっといいか?」
突然、カジュアルな服装で黒いキャスケットを頭に被り、長い赤髪を1つに纏めてサングラスをかけた謎の女性が2人に声をかけてきた。
「えっと……私たち、ですか?」
「おいおい、この場であんたたち以外に誰がいるんだい?」
深生の問いに女性がそう答えると、俊が少し警戒しながら次は自分から問い質した。
「俺たちに何か用ですか?」
「まぁまぁ、そう警戒しなさんな。世間じゃあたしはちょっとした有名人だが、決して悪い意味での有名人じゃない。それでも、さすがに外に出る時はこうやって変装しなくちゃいけないのでね」
警戒を解かせるために女性は2人にそう言い聞かせる。まだどんな人物か知らないので不安にはなるが、俊はひとまず警戒を解いた。
「警戒を解いてくれて何よりだ―――さて、ちょっとあんたたちに尋ねたいことがあってね。その制服と
「ええ、私たちは城南高校の生徒ですけど……それが何か?」
「実はね、
そう言って女性はスマホの画面を2人に向け、とある画像を見せた。
「ん?これって―――」
「あれ?これは確か―――」
その後、ある程度の事情を2人に話した後、女性はどこかへと去っていった。
「う~ん、まさか
「やっぱりなんだかんだ良い人なのよね。それにしても……あの女の人、どっかで見たことあるような……」
俊と深生と別れた後、女性は人目のつかない路地裏に入り、メモ帳に記載したメモを読んでいた。
「なるほど……もし本当に
“吉宮一翔”本当にこいつがそうなら、是非とも会ってみたいもんだ」
どうやら女性は2人から一翔のことについて尋ねていたらしい。その証拠に、メモ帳には一翔のフルネームが記載されている。
この女性は一体何者なのか……なぜ一翔のことを調べているのか……救ってくれたというのはどういう意味なのか、謎に包まれたまま女性は路地裏を出て街中を歩いていった。
まぁ、女性の正体なんてもう丸わかりでしょうね(苦笑)
一翔が料理するシーンですが、やっぱり主人公はプロ並みにとまでは行かなくても料理が上手だという要素くらいは入れてみたいなと思い、入れてみました
−追記−
よくよく考えたら、料理が上手いのは某超獣退治の専門家(に変身する人)の要素でした。というのも、彼は原作では元はパン屋である他に、とある劇場版ではシェフとして働いていたからです
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