「はあっ!!」
いつも通り開幕光弾を撃ち込む
今回の”徒”はかなり小型なようだ
「なっ・・・・」
光弾に気付き振り向いたときには光弾にのみ込まれ消滅した
「あれは”燐子”ね」
「あれが”燐子”ですか道理で弱すぎると思いました」
「”燐子”がいるからには親玉の”徒”もいると思うんだけどどっかに隠れてるみたいね
いることはわかるのに気配が探れないわ」
「天球儀でも細かいところは探せないので地道に探していくしかないでしょう」
「そうね」
「こういう時に宝具があれば便利なのですが、そう都合よくないですよね
探す自在法でも開発しましょうか、確かちょうどいいのがあったはずです
すぐにはできないので保留ですね」
「そんなことできる物もあるのねー」
「はい、元の効果とは少し違いますが何とかなるでしょう」
「おら、こっち来いよ!とろとろしてんじゃねえ」
「きゃっ・・・やめ___」
「?・・・・!!あそこですか」
声に気付いて周りを見回すとまだ10歳前後の女の子が大柄のに無理やり路地に連れ込まれている場面を発見する
「行けませんね」
「おら!どうすんだああ?お前の親父が残した借金さっさと耳揃えて返しやがれ」
「そ、そんな、無理よ!暴利すぎるわ!!」
「じゃあ、身体で払ってもらうとするかぁ、仕方ねえなぁ払えないんじゃぁ仕方ねえよなぁ」
「ひっ・・・」
仕方ないといつつも下卑た嫌らしい目つきで少女ににじりよってくる
「そこまでです」
「がっ・・・・・ぎなな」
かなり重たくなっている杖の先を男の脳天にたたき込む
男は一瞬で意識を狩り取られ気絶する
「大丈夫ですか?」
「は、はい貴方のおかげで修道女様」
「それは良かった、私はイリスと申します貴方の名前は?」
「ベルです」
「ではベル貴方の家まで送ります、家はどこですか?」
「そんな、そんなそこまでしていただかなくても大丈夫です、一人で帰れますから」
「ですが、貴方は襲われそうになったところなのですよ、心配です」
「本当に大丈夫ですから「___ッ」どうしました?」
『ネクサスこれ』
『うん、また”燐子”だろうね』
『そうとわかっていても行かなくてはいけません』
「いえなんでもありません、こちらから言っておいて申し訳ないのですが急用ができてしまいました
くれぐれもまっすぐ帰るのですよ」
「はい!」
「方向は南ですか、今回も”燐子”だと思うと虚しくなりますね」
「でも、行くんでしょ?」
「もちろんです」
イリスは屋根をつたい走っていく
_見えた!
「はあっ!!」
「ぐるるるるるるるる!!」
初撃の光弾は色々な獣がくっついたような見た目の”徒”の咆哮にかき消されてしまう
「現れたか!!この討滅の道具め!このケモノタクサン様が相手だ!」
『ネクサス奴のことは?』
『聞いたことないわ、てっきりまた”燐子”でくるのかと思ったら馬鹿正直に本人が出て来るなんて
よほどの馬鹿か本当に自身があるのね、でもケモノタクサン何て名前聞いたことないわ、
きっと最近こっちに来たのね』
『つまり?』
『多分、雑魚』
『それだけ分かれば十分です、足元すくわれないように戦えばいいですね』
「とっとと降りてこい、よ!!」
瓦礫をつかみ上げ投げ付けて来る
「ふんっ!!」
がぎっ、という鈍い音と共に杖で飛んできた瓦礫を打ち返す
「イリス!女の子が出しちゃいけない声が出てるよ!」
「・・・次からは気おつけないといけませんね」
「何おっ!!」
敵も打ち返された瓦礫は難なく回避する
「__自在式展開__愚神礼賛__」
今回は敵の目の前に小型の祭壇とそこからあふれ出るような人の形をした銅像が現れる
「さて、行きますよこれを耐えられますか?」
「光弾光弾光弾光弾光弾光弾光弾光弾光弾!!」
光弾は魔力で作り出しているため”存在の力は”ほとんど消費しない
長き戦いを経験したイリスの体内魔力はほとんど無尽蔵といっても差支えないレベルになっている
「!!」
敵も最初の咆哮で防ごうとするが一度に消せるのは限界があるようで消しきれなかった光弾を直接殴って
消している、それでも対処しきれない光弾が傷を付けていく
「__自在式発動__気高き教理__対象・愚神礼賛__」
新たに発動した自在式”気高き教理により、愚神礼賛のカウントダウンが零になる
それと同時に愚神礼賛が崩壊しケモノタクサンを巻き込みながら消滅する
「これで、討滅完了ですね」
「かあ、さん?おかあさん?そんなうそだよねそんな・・・・」
「!?この声」
聞き覚えがある声の主を探すとまさに”徒”が立っていた目と鼻の先にあるお店の中だった
「なぜベルがここに、いえ答えは明白ですね」
ベルが懸命に呼び掛けている先にあったのは女性の死体だった、木片に心臓を一突きされており
一目でもう生きていないとわかる
「ベル、申し訳ありません私がふがいないばかりに」
「ううん、修道女様のせいじゃないよ修道女様はあの化け物と戦ってくれたもん私はあの化け物を
見た瞬間腰がぬけちゃって・・・馬鹿だよねお父さんがいなくなって私がお母さんを護るって
決めたばかりだったのに・・・お母さん・・・返事してよ」
「・・・」
『ああ、なぜこの世は光も過酷であふれているのでしょう』
『それを少しでもなくすために戦っているんでしょ?その努力は無駄ではないはずだよ』
『そうだと・・・・いいのですが』
「私にも、修道女様みたいに戦える力があれば、こんなかなしい想いをしなくて済んだのかな・・・」
『なんか、雲行きが怪しくないですか?』
『なに行ってるんだい?イリス外はこんなに晴れているじゃないか、少女のお先は真っ暗だけど…』
『ネクサス、とてもじゃありませんが笑えないのでやめてください』
「戦える力・・・・くれるの?」
『ネクサス、これ確実に語りかけられてますよね』
『そうみたいね、流石に疑いようがないわ』
「私には、お母さんしか残ってなかったから、もうなにもないから」
『これあれですね、記憶から無くなる云々の話しされてますね』
『その話をしてくれる、優しい王みたいね、たまに契約の時に忘れてる王がいるのよねえ』
『それかなりやばいじゃないですか』
『やばいわよ、そんな適当な王が長続きしたって話は聞かないわね』
『そうでしょうね・・・・』
「お願い、します私に戦える力を」
「あ、一応止めようと思っていたのですが」
「余計なことを考えているからだよ?イリス」
「貴方に言われたくないのですが」
ベルの周りに空色の炎が現れたかと思うとベルの中に入っていく
「がぐうう・・・」
「傍から見ると、こんな感じなんですね」
「そうみたいね」
「・・・これが私・・・」
生まれ変わった少女の両手にはガントレットが装着されていた
「ベル、どうやら契約したようですね」
「はい、力を望んだらこの」
「”硬凱の刃鏡”スティレットと申します」
「スティレット!?久しぶりね!」
「ネクサス!ネクサスですか?久しぶりですね!」
「二人とも知り合い?」
「そうよ、よく二人で遊んだわね」
「ええ、なにもない世界でしたがそれなりに楽しめました
ところでその方がいま、ネクサスとの契約者ですか?」
「イリス・アンテュールと申します」
「よろしくお願します」
「はい、ベルこれからの予定は決まっていますか?」
「え?いいやまだお母さんの遺体を埋葬してあげたいし」
「わかりました、私もしばらくはこの町にいるので、落ち着いたら来てください
教えてほしいなら、戦い方などできる範囲でお教えします、もちろん
自力で何とかすると言うなら止めはしませんが」
「はい、落ち着いたら合いに行きますね」
「では」
「また」
今回、デッキ(手札)に加わったカード
ドロソ名→加わったカード
気高き教理→フェアリーゲージ(エルフ)
愚神礼賛→ホワイトパラディン(ロイヤル)
ベルはレギュラー予定