ほのぼの回。
ヤエギリのヒロイン要素忘れそうになります。
イラストとか、普通に可愛いですよね(圧)。
「さて、と」
俺は軍刀を背負い直し、
フレースヴェルグの村を出る。
「レックスたちには説明終わったのかい?」
「あぁ、そろそろ出るとしよう」
先日、フレースヴェルグの村へメガネが
襲撃を仕掛けてきた。
俺はそれを帰ってきたレックスたちに伝えると、
イーラについて調べる、という名目で
先にフォンス・マイムに向かうことにした。
本当の目的は、イーラの連中、
特に、シンとメツを探すためだ。
「シンはどうしたんだろうなぁ」
「んん?会ったことあるの?」
「まぁな、アイツは
メツを敵視してた筈なんだがな」
洗脳でもされたか?
ラウラのやつが死んでメツと同調したのか?
あれがメツと同調するとは思えないが。
「まぁ考えても仕方ない、行くか」
「そうだねー」
こうして、俺たちは
フォンス・マイムへ向けて歩き始めた。
日が傾き始めたころ。
歩き始めて5時間ほどで、俺とヤエギリは
フォンス・マイムにたどり着いた。
「おおー!ここがフォンス・マイムかー!」
門を通ったとき、ヤエギリの腹から
「ぐぅぅ」という音がなる。
「……あー、ごめん、お腹すいて………///」
「はははっ、そうだな、腹も減ったし、
何か買って食べることにしよう」
「いぇーい!」
俺とヤエギリは店を見て回る。
いい臭いがするな。
結構な長時間歩いてたし、
モンスターと戦っていたので流石に腹が減る。
「………ん?」
ヤエギリが隣から消えていることに気付き、
俺が後ろを振り向くと、
炭焼き鳥の屋台をヨダレを
垂らしたヤエギリが凝視していた。
俺は財布を取り出し、
焼き鳥を5本ほどパックで買う。
……中々高い。
ヤエギリが見ていただけの理由がこれだろうな。
それをヤエギリに手渡す。
「ほれ」
「いいの!?」
「あぁ、今日はかなり歩いたからな。
メレフもいないし、贅沢しても大丈夫だろ」
「ありがとー!」
「うおっ!人目もあるから抱きつくなッ!!」
少し周りを見渡すと、ちょっとした
騒ぎのようになっていて、周りの人々に
暖かい目で見られていた。
俺は離してくれないヤエギリをくっ付けたまま、
逃げるようにその場を離れた。
ていうか、顔に胸を押し付けるのは辞めろ。
俺たちは崩れた橋の端で落ち着き、
テッカ鳥の炭焼きをかじっていた。
「うーん、美味しい!
こんな美味しい物初めてだよ!」
「ははは、大袈裟だな。
ほら、俺の分もやるよ」
「えっ、いいの!?」
俺の一本目(食べかけ)を
ヤエギリの口の前に持っていく。
「遠慮すんな、ほれ。あーん」
「っ!?……あ、あーん///」
ヤエギリは顔を赤くしてそれを食べる。
………たまに見せるが、こういう時とか反応が
可愛いんだよな。
「………」
「………///」
しまった。小さな悪戯心のせいで
話しづらくなってしまった。
「……け、景色、綺麗だよね!///」
「お、おう。確かに………な」
言われる通り、無理矢理に景色に視線を向ける。
確かに、綺麗だった。
「………幻想的って、こういうことを言うんだね」
オレンジ色に発光するの桜の花びらが舞い、
それが水に映り、舞い上がるようにも見えた。
幻想的……そんな言葉を
具現化したらこんな感じなのだろう。
「……そうだな、本当に……」
「うん。また、来ようね」
肩を寄せ、俺たちは景色を
眺めながら眠ってしまったのだった。